JP2000159707A - ジエンを含有するオレフィン供給原料のヒドロホルミル化 - Google Patents

ジエンを含有するオレフィン供給原料のヒドロホルミル化

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JP2000159707A JP11069099A JP6909999A JP2000159707A JP 2000159707 A JP2000159707 A JP 2000159707A JP 11069099 A JP11069099 A JP 11069099A JP 6909999 A JP6909999 A JP 6909999A JP 2000159707 A JP2000159707 A JP 2000159707A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】a)Pdカチオン源、 b)アニオン源、 c)一般式Iの1以上の二座配位子源 RRM…(1) [MとMは独立にP、As又はSb;Rは架橋部に
原子1〜4個を有する二価架橋基;RとRは独立に
置換/未置換のヒドロカルビル基又は一体となって2本
の結合手がMに結合した2価の置換/未置換環状基;
とRは独立に置換/未置換のヒドロカルビル基又
は一体となって2本の結合手がMに結合した2価の置
換/未置換環状基を表す]、 d)塩化物、ヨウ化物、臭化物又はそれら混合物のハラ
イド源を有する触媒系の存在下に、エチレン不飽和基1
個を有する化合物を含む供給原料を液相で一酸化炭素お
よび水素と反応させるヒドロホルミル化方法を提供す
る。 【解決手段】エチレン不飽和供給原料がエチレン不飽和
化合物総量基準0.005〜5重量%の1以上のジエン
および/またはより高多重度の不飽和アルケンを含有
し、また触媒系成分bが18℃水溶液のpKa値−1〜
4の酸アニオン源を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン不飽和化
合物を触媒存在下に一酸化炭素および水素と反応させる
ことで、該エチレン不飽和化合物をヒドロホルミル化す
る方法に関する。
【従来の技術】エチレン不飽和化合物のヒドロホルミル
化によるアルデヒドおよび/またはアルコールの生成
は、工業的にかなり重要である。その方法は、数十年に
わたって商業的に行われており、長年にわたって反応条
件、触媒系および装置の至適化に向けた多大なる開発研
究が行われてきた。収率および生成物選択性の向上に向
けて大幅な進歩があったが、その方法のさらなる改良が
やはり望まれている。本出願人のWO95/05354
では、触媒系が白金族金属カチオン源(好ましくはパラ
ジウムもしくは白金カチオン)、ハライドアニオン以外
のアニオン源、以下に定義の二座配位子源およびハライ
ドアニオン源を含有する助触媒を有してなるヒドロホル
ミル化方法が開示されている。該開示では、ハライドア
ニオンが存在することによって、その方法の活性および
選択性がかなり上昇すること、すなわちパラフィン生成
が抑制されることが示されている。しかしながら、その
触媒組成物はハライドイオン濃度のわずかな変動に対し
て感受性であるように思われ、それの正の効果は、カチ
オンに対するモル比が約0.4:1で鋭いピークとな
る。その後の本出願人の米国特許出願08/91898
1号(1997年8月27日出願)では、反応混合物の
総量に基づいて0.6重量%より多く、反応条件下での
溶解度限界以下の量で水を加えると、ハライドアニオン
に対する強力な共触媒として作用することが開示されて
いる。上記の従来の研究では、触媒組成物におけるアニ
オン源に関して、そのアニオンを発生する化合物、好ま
しくは18℃の水溶液で測定した場合にpKa値が3未
満である強酸、最も好ましくはメタンスルホン酸(pK
a=−1.9)、トリフルオロメタンスルホン酸(pK
a=−5.7)、tert−ブタンスルホン酸(pKa
=−1.2)などのスルホン酸誘導体を用いることがで
きることが示されている。
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、予想に
反して、上記のような触媒組成物には、上記供給原料中
のエチレン不飽和化合物の総量に基づいて0.005重
量%からという非常に少量で、反応供給原料中に含まれ
るジエンおよび/またはさらにそれより多重度の高い不
飽和アルケンに対してかなり敏感であるという欠点があ
ることを認めた。後者、特にジエンは、触媒の金属(カ
チオン)と比較的安定な錯体を形成することから、反応
の進行を妨害することが認められた。すなわち、ジエン
は、強力ではあるが可逆的な触媒阻害剤であることが認
められた。ヒドロホルミル化反応をバッチ操作で行う場
合、供給原料中にジエンおよび/またはそれより多重度
の高い不飽和アルケンが存在すると、反応がかなり遅く
なる。ヒドロホルミル化反応を連続操作で行う場合、供
給原料中にそれらが存在すると、生産速度が非実用的に
低いものになる場合がある。WO95/05354に比
較的広く定義されているような、パラジウムに基づく触
媒組成物中のアニオンを注意深く選択することで、供給
原料中のオレフィン不飽和化合物の10重量%以下でジ
エンおよび/またはそれより多重度の高い不飽和アルケ
ンが存在する場合であっても、ヒドロホルミル化反応が
効率良く進行し得ることが認められた。本発明によれ
ば、そのアニオンは−1〜4のpKaを有する。
【課題を解決するための手段】本発明は、 a)パラジウムカチオン源、 b)アニオン源、 c)下記式の1以上の二座配位子源 RRM (I) [式中、MおよびMは独立に、リン、ヒ素もしくは
アンチモン原子を表し;Rは架橋部に1〜4個の原子を
有する二価架橋基を表し;RおよびRは独立に、置
換もしくは未置換のヒドロカルビル基を表すか、あるい
は一体となって、2本の自由結合手がMに結合した2
価の置換もしくは未置換環状基を表し;RおよびR
は独立に、置換もしくは未置換のヒドロカルビル基を表
すか、あるいは一体となって、2本の自由結合手がM
に結合した2価の置換もしくは未置換環状基を表す]、
および d)塩化物、ヨウ化物および臭化物ならびにそれらの混
合物からなる群から選択されるハライド源を有してなる
触媒系の存在下に、1個のエチレン不飽和基を有する化
合物を含む供給原料を、液相で、一酸化炭素および水素
と反応させることで行われる該供給原料のヒドロホルミ
ル化方法において、前記エチレン不飽和供給原料が、供
給原料中のエチレン不飽和化合物の総量基準で0.00
5〜10重量%の量で1以上のジエンおよび/またはそ
れより多重度の高い不飽和アルケンを含有すること、な
らびに前記触媒系の成分b)が、18℃の水溶液で測定
されるpKa値が−1〜4である酸のアニオン源を含む
ことを特徴とする方法を定義するものである。
【発明の実施の形態】好適なパラジウム源の例として
は、炭素数12以下のカルボン酸塩などのパラジウム
塩;例えば一酸化炭素もしくはアセチルアセトン酸塩と
のパラジウム錯体;あるいはイオン交換樹脂もしくは炭
素などの固体材料と結合したパラジウムのようなパラジ
ウム化合物がある。好ましいパラジウム源の例として
は、酢酸パラジウム(II)およびアセチルアセトン酸
パラジウム(II)がある。パラジウム化合物は、パラ
ジウムジベンジリデンアセトンおよびテトラキストリフ
ェニルホスフィンパラジウムなどの0価Pd化合物と酸
との反応によって、in situで形成することができる。
式Iの二座配位子、すなわち触媒系の成分c)では、少
なくともRおよびR 、好ましくはRおよびR
も、一体となって、二価の置換もしくは未置換環状基
を表すことが好ましい。式(I)の二座配位子では、M
およびMは好ましくは同一である。より好ましく
は、それらはいずれもリン原子であり、その場合配位子
はビスホスフィンである。Rによって表される架橋基に
おいて、代表的には全ての架橋基が炭素原子のものであ
る。しかしながら、1以上のSi、NおよびPが架橋に
存在していても良い。好ましくは架橋基は、2個もしく
は3個、より好ましくは2個の炭素原子を架橋部に有す
る。RとともにRによって表される二価(置換)環
状基は通常、5個以上の環原子を有し、好ましくは6〜
9個の環原子を有する。より好ましくはその環状基は、
8個の環原子を有する。置換基が存在する場合、その置
換基は通常、炭素数1〜4のアルキル基である。原則と
して、全ての環原子が炭素原子であるが、酸素原子また
は窒素原子などの1以上のヘテロ原子を環に有する2価
の環状基もあり得る。好適な2価環状基の例としては、
1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘプチレ
ン、1,3−シクロヘプチレン、1,3−シクロオクチ
レン、1,4−シクロオクチレン、1,5−シクロオク
チレン、2−メチル−1,5−シクロオクチレン、2,
6−ジメチル−1,4−シクロオクチレンおよび2,6
−ジメチル−1,5−シクロオクチレンがある。好まし
い二価環状基は、1,4−シクロオクチレン、1,5−
シクロオクチレンおよびそれらのメチル(ジ)置換誘導
体から選択される。異なる二価環状基を有する配位子の
混合物も使用可能であり、その例としては1,4−シク
ロオクチレン基を有する配位子と1,5−シクロオクチ
レン基を有する配位子の混合物がある。式(I)の配位
子において、R、R、RおよびRは独立に、炭
素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子または(C
〜Cアルキル)アミノ基などの置換基によって置換
されていても良い。そのような置換基の例としては、エ
チル、イソプロピル、sec−ブチルおよびtert−
ブチルなどのアルキル基;シクロペンチルおよびシクロ
ヘキシルなどのシクロアルキル基;フェニルおよびトリ
ルなどのアリール基;ヘキサメチレン基などの二価の基
などがある。しかしながら好ましくは、RとRとが
一体となって、二価の環状基、特にはRとRとで表
される基と同じ基を表し、その場合、各二価環状基の2
本の自由結合手は当然のことながら、それぞれMおよ
びMに結合している。式(I)の好ましい二座配位子
としては、1,2−ビス(1,4−シクロオクチレンホ
スフィノ)エタン、1,2−ビス(1,5−シクロオク
チレンホスフィノ)エタンおよびそれらの混合物があ
る。二座配位子の製造については、公知の技術を参照す
ることができ、例えばGB−A−1127965号に開
示の方法がある。好ましくは、ハライドアニオンd)と
パラジウムa)との間のモル比は、0.02:1〜3:
1である。より好ましくは、ハライドアニオンとパラジ
ウムカチオンの間のモル比は、2:1以下、さらに好ま
しくは1:1未満、例えば0.02:1〜1:1であ
る。ハライドアニオン源としては、反応条件下でハライ
ドアニオンを発生させるいかなる化合物も使用可能であ
る。望ましくは、例えばHCl、HBrおよびHIなど
のハロゲン化水素ならびにNaCl、MgBr、Zn
Cl、ZnI、KBr、RbCl、CsCl、Cs
I、MgIおよびCuClなどの金属ハロゲン化物の
ような無機化合物である。別の範疇の望ましいハライド
アニオン源は、反応媒体にハライドアニオンを提供する
ことができる含ハロゲン有機化合物から成る。好適なも
のとしては、例えば、トリアリールアルキルホスホニウ
ムクロライドなどの有機ホスホニウムハライド、ならび
に5−クロロ安息香酸、2,5−ジクロロ安息香酸、
2,3,5−トリヨード安息香酸、3,5−ジヨード安
息香酸のような5−ハロ安息香酸類、m−ハロフタル酸
類およびそれらのエステルなどの含ハロゲン芳香族化合
物がある。塩素アニオン源を含む助触媒が特に好まし
い。好ましくは、反応混合物の総量に基づいて0.6重
量%より多く、反応条件下での溶解度限界以下の量で水
も存在させる。より好ましくは水の量は、反応混合物総
量に基づいて0.7〜3.0重量%である。本発明によ
るアニオン源は、18℃の水溶液で測定した場合に、−
1〜4のpKa値を有する。好ましくは、アニオン源
は、下記式による酸である。 RXO (II) 式中、Xはリン、ヒ素またはアンチモンを表し、Rは置
換もしくは未置換のアルキルもしくはアリールまたはO
Hを表す。好ましいXはリンである。好ましいアニオン
源は、式(II)による酸の塩であっても良い。その塩
としては例えば、金属塩、アンモニウム塩およびホスホ
ニウム塩があり得る。本発明によるアニオン源の例とし
ては、リン酸、ホスフェート、ホスホネート、ベンゼン
ホスホン酸、tert−ブタンホスホン酸ならびに相当
するヒ素およびアンチモン化合物がある。触媒系の成分
b)は、pKa値が−1〜4のアニオン源以外に、メタ
ンスルホン酸(pKa=−1.9)、トリフルオロメタ
ンスルホン酸(pKa=−5.7)およびtert−ブ
タンスルホン酸(pKa=−1.2)などのpKa値が
−1より低いアニオン源を含んでいても良い。本発明に
よる触媒系の成分b)として、pKa値が−1〜4であ
るアニオン源のみを使用する場合と比較して、そのよう
な混合アニオン源を使用する利点は、反応温度が相対的
に低いことから明らかなように、相対的に高い活性を得
ることができ、しかも供給原料中のジエンの存在に対す
る耐性およびアルコール生産への高い選択性が維持され
るという点である。pKa値が−1〜4であるアニオン
源とそれより低いpKa値を有するアニオン源の効果的
な相対量は、1:20〜20:1の範囲、好ましくは
1:5〜5:1の範囲で変動し得る。触媒系を使用する
量はさほど重要ではなく、広い範囲で変動し得る。通
常、エチレン不飽和化合物1モル当たりのパラジウムの
量が10−8〜10−1、好ましくは10−7〜10
−2モル原子の範囲となるようにする。触媒系の成分の
量は、簡便には、パラジウム1モル原子当たり、0.5
〜10モル、好ましくは1〜6モルの二座配位子を用
い、アニオン源(すなわち成分b))の総量が0.5〜
15モル、好ましくは1〜8モルとなるように選択す
る。エチレン不飽和供給原料は好ましくは、1分子当た
り2〜30個、好ましくは4〜24個の炭素を有するも
の、またはそれの混合物である。本発明の方法におい
て、供給原料は、供給原料中のエチレン不飽和化合物の
総量に基づいて、0.005〜10重量%のジエンおよ
び/またはそれより多重度の高い不飽和アルキレン
(例:トリエンおよびテトラエン)を含む。本発明によ
る触媒系は、いかなる量のジエンおよび/またはそれよ
り多重度の高い不飽和アルケンの量が0.005重量%
以下であっても機能するが、本発明の利点は所定の範囲
内でこそ明らかである。より詳細にはその範囲は、0.
05〜5重量%、さらに詳細には0.05〜1重量%で
ある。本発明による供給原料中に存在するジエンおよび
/またはそれ以上の多重不飽和アルケンは共役および/
または非共役であることができ、好ましくは炭素数が4
〜30である。好ましくは、供給原料の主要部分は、炭
素数4〜24の内部モノオレフィンまたはそれらの混合
物を含むものである。そのようなオレフィン混合物は市
販されており、例えば、エチレンのオリゴマー化法と、
それに続く二重結合の異性化および不均化反応の生成物
として得られるオレフィン混合物がある。本発明の方法
においては、通常は1分子当たりの炭素数が6〜20で
ある直鎖内部オレフィンの混合物またはそのような混合
物の比較的近い蒸留留分であるこれらの内部オレフィン
は、高い割合および完全変換にてヒドロホルミル化する
ことができる。例としては、直鎖内部C〜Cオレフ
ィンの混合物、直鎖内部C10〜C14オレフィンの混
合物がある。置換オレフィンも用いることができ、それ
には例えば、不飽和カルボン酸、そのような酸のエステ
ル(例:ペンテン酸メチル)またはカルボン酸の不飽和
エステル(例:酢酸アリル)などがある。所望に応じ
て、分岐オレフィンを用いることができるが、その場合
当然のことながら、ヒドロホルミル化生成物にも分岐構
造が含まれることになる。水素および一酸化炭素は、等
モル比または異なるモル比で供給することができる。例
えば、8:1〜1:4、代表的には4:1〜1:2の範
囲内の比とすることができる。好ましくはそれらは、
3:1〜1:2の範囲内の比で供給する。ヒドロホルミ
ル化は好適には、中等度の反応条件で行うことができ
る。従って、50〜200℃の温度が望ましく、好まし
い温度は70〜160℃の範囲である。500〜100
0kPaの範囲の反応圧力が好ましい。それより低い圧
力またはそれより高い圧力を選択することは可能である
が、あまり有利とは考えられない。さらに、それより高
い圧力では、特殊な装置を準備する必要がある。本発明
の方法においては、エチレン不飽和原料と生成するヒド
ロホルミル化生成物が、反応希釈剤として作用し得る。
従って、別の溶媒を使用する必要はない。しかしながら
簡便には、ヒドロホルミル化反応は、さらに溶媒の存在
下に行うことができる。そのような溶媒としては、例え
ばパラフィン類およびイソアルカン類などの飽和炭化水
素が望ましく、さらには、ブタノール、エチルヘキサノ
ール−1、ノナノール−1などの1分子当たり炭素数が
4〜10のアルコール類または通常はヒドロホルミル化
生成物として生成するアルコール、2,5,8−トリオ
キサノナン(ジグライム)、ジエチルエーテルおよびア
ニソールなどのエーテル類ならびにメチルブチルケトン
などのケトン類もある。EP−A−0495547によ
る方法のような従来のヒドロホルミル化方法では、使用
されるヒドロホルミル化触媒には、オレフィン、一酸化
炭素および溶媒としてのアルコールが関与する反応でエ
ステル形成の触媒作用もあったことから、溶媒としてア
ルコールを使用することは望ましくないと考えられる場
合が多かった。しかしながら、所望のヒドロホルミル化
生成物への高い選択性を考慮すると、本発明の触媒系に
よって、溶媒としてアルコールを使用することができ
る。不飽和原料が比較的低分子量である場合、すなわち
炭素数5〜7のエチレン不飽和化合物を使用する場合、
強い極性基を有する溶媒が特に好ましい。炭素数10〜
18のオレフィンのような比較的大きい分子量の不飽和
化合物のヒドロホルミル化の場合、通常は、比較的極性
の小さい不活性溶媒を使用することで十分である。スル
ホン類を含有するか実質的にスルホン類からなる溶媒が
好ましい。スルホン類が特に好ましく、例えばジメチル
スルホンおよびジエチルスルホンなどのジアルキルスル
ホン類ならびにスルホラン(テトラヒドロチオフェン−
1,1−ジオキサイド)、2−メチルスルホランおよび
2−メチル−4−エチルスルホランなどの環状スルホン
類などがある。スルホランは、非常に有効な溶媒である
ことがわかっている。溶媒混合物も使用可能であり、例
えば、アルコールなどのプロトン性溶媒とスルホンの混
合物などがある。本発明の方法で使用される溶媒の量は
かなり変動し得る。当業者であれば、各場合について、
必要な溶媒の至適量を決定することができる。以下、実
施例によって本発明を説明する。
【実施例】300mLの磁気攪拌式ハステロイ(Hastel
oy)オートクレーブで実験を行った。オートクレーブに
供給原料を入れた。すなわちそれは、1,7−オクタジ
エン0.25mLまたは5.0mLを含むまたはそれを
含まないC11/C12のα−オレフィン類の混合物3
0mL(実施例1〜9);あるいはC〜Cオレフィ
ンの総含有率が27.6重量%であり、ジエンの総含有
率が1重量%であり、硫黄含有率が0.09重量%であ
る沸点範囲85〜145℃のガソリン50mL(実施例
10および11)である。オートクレーブにはさらに、
エチルヘキサノール30mL、水0.5mLおよびスル
ホラン10mLを入れ、それに酢酸パラジウム(II)
0.25mmol、配位子である1,2−ビス(1,4
−シクロオクチレンホスフィノ)エタン(BCPE)
0.4mmol、アニオン0.5mmolおよびハライ
ド0.1〜0.3mmolを溶解させた。排気(flus
h)後、オートクレーブを一酸化炭素および水素で、そ
れぞれの分圧が2000kPaおよび4000kPaと
なるまで加圧した。その後、リアクタを密閉し、内容物
を所定の温度まで加熱し、供給原料の80重量%が変換
されるまで(オートクレーブ中の圧低下によって求めた
もの)、その温度に維持した。冷却後、リアクタの内容
物のサンプルを採取し、ガスクロマトグラフィーによっ
て分析して、(望ましくない)パラフィン生成率を、ア
ルコール主生成物の重量%として求めた。詳細について
は表Iに示してある。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 45/50 C07C 45/50 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 フレーデリツク・ヘンドリツク・フアン・ デル・ステーン オランダ国、1031・セー・エム・アムステ ルダム、バドハイスウエヒ・3 (72)発明者 ロベルト・モエネ オランダ国、1031・セー・エム・アムステ ルダム、バドハイスウエヒ・3

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)パラジウムカチオン源、 b)アニオン源、 c)下記式の1以上の二座配位子源 RRM (I) [式中、MおよびMは独立に、リン、ヒ素もしくは
    アンチモン原子を表し;Rは架橋部に1〜4個の原子を
    有する二価架橋基を表し;RおよびRは独立に、置
    換もしくは未置換のヒドロカルビル基を表すか、あるい
    は一体となって、2本の自由結合手がMに結合した2
    価の置換もしくは未置換環状基を表し;RおよびR
    は独立に、置換もしくは未置換のヒドロカルビル基を表
    すか、あるいは一体となって、2本の自由結合手がM
    に結合した2価の置換もしくは未置換環状基を表す]、
    および d)塩化物、ヨウ化物および臭化物ならびにそれらの混
    合物からなる群から選択されるハライド源を有してなる
    触媒系の存在下に、1個のエチレン不飽和基を有する化
    合物を含む供給原料を、液相で、一酸化炭素および水素
    と反応させることで行われる該供給原料のヒドロホルミ
    ル化方法において、 前記エチレン不飽和供給原料が、供給原料中のエチレン
    不飽和化合物の総量基準で0.005〜10重量%の量
    で1以上のジエンおよび/またはそれより多重度の高い
    不飽和アルケンを含有すること、ならびに前記触媒系の
    成分b)が、18℃の水溶液で測定されるpKa値が−
    1〜4である酸のアニオン源を含むことを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 式(I)の二座配位子において、R
    が一体となって、2本の結合手がMに結合してい
    る二価の置換もしくは未置換の環状基を表す請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 式(I)の二座配位子において、M
    がいずれもリンであり、RがCH−CHもしく
    はCH−CH−CHである請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 式(I)の二座配位子において、R
    によっておよび/またはRとRによって表され
    る二価環状基がそれぞれ、環原子数6〜9個、好ましく
    は8個のシクロアルケン基である請求項2または3に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 pKa値が−1〜4であるアニオン源
    が、下記式による酸である請求項1ないし4のいずれか
    に記載の方法。 RXO (II) [式中、Xはリン、ヒ素またはアンチモンを表し、Rは
    置換もしくは未置換のアルキルもしくはアリールまたは
    OH、あるいはその塩を表す。]
  6. 【請求項6】 Xがリンである請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 pKa値が−1〜4であるアニオン源
    が、リン酸、ホスフェート、ホスホネート、ベンゼンホ
    スホン酸、tert−ブタンホスホン酸ならびに相当す
    るヒ素およびアンチモン化合物からなる群から選択され
    る請求項5または6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 触媒系の成分b)がさらに、pKaが−
    1未満のアニオン源を有する請求項1ないし7のいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】 ハライドd)が塩化物である請求項1な
    いし8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 ハライドd)とカチオンa)との間の
    モル比が、0.02:1〜3:1である請求項1ないし
    9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応混合物の総量に基づいて0.6重
    量%より多く反応条件下での溶解度限界以下の量で、好
    ましくは反応混合物総量に基づいて0.7〜3.0重量
    %で水を存在させる請求項1ないし10のいずれかに記
    載の方法。
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