JP2000155266A - 顕微鏡光学系 - Google Patents

顕微鏡光学系

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JP2000155266A
JP2000155266A JP10331003A JP33100398A JP2000155266A JP 2000155266 A JP2000155266 A JP 2000155266A JP 10331003 A JP10331003 A JP 10331003A JP 33100398 A JP33100398 A JP 33100398A JP 2000155266 A JP2000155266 A JP 2000155266A
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low
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Takashi Kasahara
隆 笠原
Takashi Miyoshi
貴史 三由
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低倍率の観察光学系と高倍率の観察光学系を
対向させて配置することにより、レボルバでの対物レン
ズの転換による倍率の変換を行う必要がなく、マイクロ
マニピュレーションでの作業性の向上が図れる顕微鏡光
学系を提供する。 【解決手段】 本発明の顕微鏡光学系は、標本1の上方
向から観察する低倍率の観察光学系2と、照明光学系3
と、標本1の下方向から観察する高倍率の観察光学系4
とにより構成している。低倍率の観察光学系2は、正の
屈折力を有する第1レンズ群5と、光路分割手段6とに
より構成している。照明光学系3は、正の屈折力を有す
る第1レンズ群5と、光路分割手段6と、光源7とによ
り構成している。高倍率の観察光学系4は、標本1を挟
んで第1レンズ群5と対向する位置に配置された正の屈
折力を有する高倍率の対物レンズ8により構成してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、双方向より異なる
倍率で観察できる顕微鏡光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡下において細胞を遠隔位置から微
細操作する手段としては、マイクロマニピュレーション
がよく知れている。マイクロマニピュレーションでは、
マニピュレータでガラス材からなる操作針等を操作して
人工受精や遺伝子のインジェクション等の作業が行われ
る。このとき、低倍率の観察光学系を通した観察によっ
て標本の位置を検出し操作針の位置合わせをした後、高
倍率の観察光学系を通した観察により細胞にインジェク
ション等の操作を行うのが一般的である。なお、この場
合、顕微鏡では標本の上下何れか一方向からの観察を行
っており、観察倍率の切り換えは顕微鏡のレボルバに低
倍率の対物レンズと高倍率の対物レンズを装着し、レボ
ルバの回転操作により行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マイクロマニピュレー
ションでは、人工受精にしろ、遺伝子のインジェクショ
ンにしろ多数の細胞を対象にした作業を行う必要があ
る。従来の顕微鏡では、サンプル容器上に散らばった細
胞の中から所定の細胞を低倍率の観察光学系を通した観
察によって検出し、その細胞を高倍率の観察光学系の視
野に誘導する等の大局的な作業をした後に、レボルバを
回転操作して高倍率の観察光学系に切り換え、マニピュ
レータの位置、焦点位置、標本の位置を調整して精密な
作業を行う。そして、繰り返し同じ細胞に対して、或い
は次の細胞に対してマイクロマニピュレーションを行う
場合にも、レボルバを回転して低倍率の観察光学系に戻
して前述のような大局的な作業を経た後に、またレボル
バを回転操作して高倍率の観察光学系に切り換えて精密
作業を行うというように、同じ手順を繰り返すことにな
る。
【0004】このため、従来のレボルバによって倍率の
異なる対物レンズの交換を行う顕微鏡では、対物レンズ
の交換に伴うレボルバの回転で生じる振動によって、視
野の不一致や焦点のずれが起こる。そして、このような
不都合は度々起きるため、その修正には多くの労力を必
要とする。加えて、レボルバの回転によって生じる振動
は、ガラス材等で形成した操作針の破損を引き起こす虞
もある。さらに、このような問題はマニピュレータによ
る作業の精密度が増す程顕著になり、良好な作業を行う
ことができなくなる。
【0005】これに対して、顕微鏡において標本を中心
として対向する方向から観察できると、対物レンズを切
り換えずにマイクロマニピュレーションを行うことがで
きる。対向した2つの光学系を有する顕微鏡としては、
例えば特開平8−160599号,特開平9−5252
号公報に開示されたものがある。
【0006】しかし、特開平8−160599号公報に
開示されている顕微鏡は、一方の光学系を介して像を観
察しているものの、もう一方の光学系では像を観察して
おらず、双方向から同じ像を観察するものではない。す
なわち、この顕微鏡は、対向する2つの対物レンズを有
するが、像の観察を行うのは一方の対物レンズを通して
のみであり、他方の対物レンズは偏光状態を検出して解
析を行うためのものである。一方、特開平9−5252
号公報に開示された顕微鏡は、透過光と反射光を検出す
る2つの微分干渉検出系で差画像を得るためのものであ
る。このように、これらの顕微鏡は、共に対向した2つ
の光学系を持っている点で共通する顕微鏡である。しか
しながら、上記顕微鏡の何れにおいても対向する2つの
光学系は共に倍率が同じであるため、仮にマイクロマニ
ピュレーション用として使おうとすると倍率の異なる対
物レンズとの交換が必要となり、やはり前述したような
作業精度を劣化させる問題が生じる。
【0007】本発明は、上記のような従来技術が有する
問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、低倍率
の観察光学系と高倍率の観察光学系を対向させて配置す
ることにより、レボルバでの対物レンズの転換による倍
率の変換を行う必要がなく、マイクロマニピュレーショ
ンでの作業性の向上が図れる顕微鏡光学系を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による顕微鏡光学系は、対向した2つの倍率
の異なる観察光学系を備え、低倍率の観察光学系の倍率
をβ1 、高倍率の観察光学系の倍率をβ2 とするとき、
以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とす
る。 |β2 /β1 |>3
【0009】さらに、本発明の顕微鏡光学系は、前記低
倍率の観察光学系は観察光路と光源への光路とに分割す
る光路分割手段を備え、前記高倍率の観察光学系による
観察に際して前記光源および前記低倍率の観察光学系の
一部を用いて透過照明を実現し、前記光路分割手段と前
記光源との間に照明光を変調して透明な標本を可視化す
る手段を備えたことを特徴とする。また、前記低倍率の
観察光学系による観察時の照明手段として、低倍率の観
察光学系の方向から偏斜照明が可能な構成を備えるとよ
い。
【0010】また、本発明の顕微鏡光学系は、前記照明
光を変調して透明な標本を可視化する手段が、位相差法
を実現するリング状開口、変調コントラスト法を実現す
る開口、偏斜照明を実現する開口、または偏光子を備え
た微分干渉を行うプリズムの何れかにより構成されてい
ることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】マイクロマニピュレーションで
は、標本の位置を検出し操作針の位置合わせを行うため
の広い観察視野と、細胞にインジェクション等の操作を
行うための細胞の細部まで観察できる分解能が必要であ
る。広い観察視野を得るためには、観察光学系の倍率は
小さいほうがよい。また、細胞の細部まで観察できる分
解能を得るためには、倍率が高く開口数が大きい観察光
学系がよい。
【0012】そこで、本発明の顕微鏡光学系では、対向
した2つの倍率の異なる観察光学系を備え、低倍率の観
察光学系の倍率をβ1 、高倍率の観察光学系の倍率をβ
2 とするとき、以下に示す条件式を満足するようにし
た。 |β2 /β1 |>3
【0013】このようにしたことにより、本発明の顕微
鏡光学系では、標本の位置を検出し操作針の位置合わせ
を行うための広い観察視野と、細胞にインジェクション
等の操作を行うための細胞の細部まで観察できる分解能
を同時に得ることができ、マイクロマニピュレーション
における作業をより効果的に行うことができる。
【0014】また、本発明の顕微鏡光学系では、高倍率
の観察光学系での観察に際し透過照明を可能とするため
に、低倍率の観察光学系の一部を照明系として利用して
いる。しかし、低倍率の観察光学系をそのまま照明系と
して使うことは、光源を低倍率の観察光学系の光路中に
配置しなければならず不可能である。そこで、本発明で
は、光源への光路と低倍率の観察光学系の光路とを途中
で分割する構成を採用した。
【0015】マイクロマニピュレーションでの作業は、
細胞が生きた状態またはそれに近い状態で行うが、細胞
を染色しないため標本が無色透明に近く、特に高倍率の
観察光学系による透過明視野観察では良好な観察を行う
ことは難しい。高倍率の観察光学系において効率よく作
業を行うためには、細胞の屈折率変化を可視化すること
が望ましい。細胞の屈折率変化を可視化するためには、
高倍率の観察光学系の照明光路中に照明光を変調する手
段を設ける必要がある。しかし、標本と前記光路分割手
段との間に照明光を変調する手段を設けると、低倍率の
観察光学系による観察像が暗くなる等の問題が生じる。
【0016】そこで、本発明の顕微鏡光学系では、前記
照明光を変調する手段を光源と前記光路分割手段との間
に配置している。これにより、低倍率の観察光学系が前
記照明光を変調する手段の影響を受けることがなく、良
好な観察が可能となる。
【0017】細胞の屈折率変化を可視化する方法として
は、細胞の屈折率変化を明暗の差に変換する位相差法
や、変調コントラスト法、細胞の屈折率変化の微分像を
観察する微分干渉法、偏斜照明等がある。位相差法は、
顕微鏡において、照明光学系の瞳若しくはその共役な位
置にリング状の開口を、観察光学系の瞳若しくはその共
役な位置に位相差板を配置することにより可能となる。
また、変調コントラスト法は、顕微鏡の照明光学系の瞳
若しくはその共役な位置に開口を、観察光学系の瞳若し
くはその共役な位置に変調板を配置することにより可能
となる。微分干渉法は、顕微鏡の照明光学系内に偏光子
とノマルスキープリズムを、観察光学系内に検光子とノ
マルスキープリズムを配置することにより可能となる。
偏斜照明は、顕微鏡の照明光学系の瞳若しくはその共役
な位置に開口を配置することにより可能となる。
【0018】高倍率の観察光学系による観察時の透過照
明は、低倍率の観察光学系の一部を利用すれば可能であ
る。しかし、その逆に低倍率の観察光学系による観察時
に高倍率の観察光学系を透過照明系として利用すること
は、所望の照明範囲の確保ができないため不可能であ
る。なお、低倍率の観察光学系でマイクロマニピュレー
ション用のガラス材等からなる操作針を観察する場合、
高倍率の観察光学系を透過照明系として利用した落射明
視野観察で十分であるが、このような場合でも、細胞は
透明であるためその屈折率変化を可視化することが好ま
しい。
【0019】そこで、本発明の顕微鏡光学系では、低倍
率の観察光学系の照明手段として低倍率の観察光学系の
一部を利用した照明光学系の瞳位置に開口を配置する
か、若しくはさらに別の照明光学系を設けて、低倍率の
観察光学系の方向からの偏斜照明を行うようにした。そ
して、標本からの反射光および散乱光を観察することに
より、透明な細胞の屈折率変化を可視化でき、低倍率の
観察光学系による標本の位置検出を容易に行うことがで
きる。
【0020】以下、図示した実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。
【0021】第1実施例 図1は本実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す光軸
に沿う断面図である。本実施例の顕微鏡光学系は、標本
1の上方向から観察する低倍率の観察光学系2と、照明
光学系3と、標本1の下方向から観察する高倍率の観察
光学系4とにより構成している。
【0022】低倍率の観察光学系2は、正の屈折力を有
する第1レンズ群5と、光路分割手段6とにより構成し
ている。また、照明光学系3は、正の屈折力を有する第
1レンズ群5と、光路分割手段6と、光源7とにより構
成している。第1レンズ群5は低倍率の観察光学系2と
照明光学系3で共有されており、光路分割手段6は第1
レンズ群5からの光路を低倍率の観察光学系2の観察側
および照明光学系3の光源7側へ分割するためのもので
ある。このように、低倍率の観察光学系2の一部を照明
系として利用することによって、高倍率の観察光学系4
での観察時に透過照明を可能としている。さらに、高倍
率の観察光学系4は、標本1を挟んで第1レンズ群5と
対向する位置に配置された正の屈折力を有する高倍率の
対物レンズ8により構成している。
【0023】このように、本実施例の顕微鏡光学系で
は、対向した位置にある低倍率の観察光学系2と高倍率
の観察光学系4で観察することにより、低倍率の観察光
学系2での標本1の位置を検出し操作針の位置合わせを
行う作業と、高倍率の観察光学系4での細胞にインジェ
クション等の操作を同時に行うことが可能となる。した
がって、本実施例の顕微鏡光学系は、対物レンズの交換
を行う必要がないので、対物レンズの交換に伴う振動が
なく、視野の不一致や焦点のずれ、ガラス材等で形成し
た操作針の破損等の問題が発生しない。
【0024】また、本実施例の顕微鏡光学系では、標本
1の上方向より観察する低倍率の観察光学系2の倍率は
10倍であり、観察できる視野が広範囲となるため、標
本1の位置検出や操作針の位置合わせを容易に行うこと
ができる。また、標本1の下方向より観察する高倍率の
観察光学系4の倍率は40倍であり、細胞にインジェク
ション等の操作を行うときには、細胞の細部まで観察す
ることが可能である。なお、低倍率の観察光学系2にお
いて広範囲の観察視野が必要な場合、その観察倍率の上
限は20倍である。
【0025】第2実施例 図2は本実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す光軸
に沿う断面図である。本実施例の顕微鏡光学系は、標本
1の上方向から観察する低倍率の観察光学系11と、照
明光学系12と、標本1の下方向から観察する高倍率の
観察光学系13とにより構成している。
【0026】低倍率の観察光学系11は、正の屈折力を
有する第1レンズ群14と、光路分割手段15と、正の
屈折力を有する第2レンズ群16とにより構成してい
る。また、照明光学系12は、正の屈折力を有する第1
レンズ群14と、光路分割手段15と、ノマルスキープ
リズム17と、偏光子18と、第3レンズ群19と、光
源20とにより構成している。第1レンズ群14は低倍
率の観察光学系11と照明光学系12で共有されてお
り、光路分割手段15は第1レンズ群14からの光路を
低倍率の観察光学系11の観察側および照明光学系12
の光源20側へ分割するためのものである。第3レンズ
群19は光源20からの光を導入するためのものであ
る。高倍率の観察光学系13は、標本1を挟んで第1レ
ンズ群14と対向する位置に配置された正の屈折力を有
する高倍率の対物レンズ21と、ノマルスキープリズム
22と、検光子23とにより構成している。
【0027】本実施例の顕微鏡光学系では、低倍率の観
察光学系11において、光路分割手段15を介した第1
レンズ群14と第2レンズ群16との間の光路が平行光
束となるように構成することにより、光路分割手段15
を発生源とするゴーストを防止することができる。ま
た、照明光学系12内にノマルスキープリズム17,偏
光子18を、高倍率の観察光学系13内にノマルスキー
プリズム22,検光子23をそれぞれ配置したことによ
り、微分干渉観察が可能になり、無色透明な細胞等を含
む標本の屈折率変化を可視化できるため、高倍率の観察
光学系13を通した作業が良好に行える。また、本実施
例の顕微鏡光学系では低倍率の観察光学系11と照明光
学系12とで一部の光路が共有化されているが、ノマル
スキープリズム17,偏光子18を光路分割手段15と
光源20との間に配置し低倍率の観察光学系11内の光
束に影響を与えないように構成した。したがって、低倍
率の観察光学系11の観察に際して二重像や明るさ不足
といった不具合はなく、良好な観察を可能にしている。
【0028】本実施例の顕微鏡光学系では、微分干渉法
による観察を行うが、微分干渉法を実現するための素子
(ノマルスキープリズム17,偏光子18,ノマルスキ
ープリズム22,検光子23)に代えて、位相差法や変
調コントラスト法等を実現するための瞳変調素子を用い
ることも可能である。但し、位相差法や変調コントラス
ト法等を実現するための素子を用いる場合には、照明光
学系内に開口を設ける必要がある。本実施例の構成で
は、かかる位相差法や変調コントラスト法等を実現する
ための瞳変調素子や開口を光路分割手段15と光源20
との間に配置すれば、低倍率の観察光学系11の観察の
際に二重像や明るさ不足といった不具合が発生すること
はない。
【0029】第3実施例 図3は本実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す光軸
に沿う断面図である。本実施例の顕微鏡光学系は、標本
1の上方向から観察する低倍率の観察光学系31と、照
明光学系32と、標本1の下方向から観察する高倍率の
観察光学系33と、標本1を低倍率の観察光学系31の
観察方向から照明する偏斜照明系34とにより構成して
いる。
【0030】低倍率の観察光学系31は、正の屈折力を
有する第1レンズ群35と、光路分割手段36と、正の
屈折力を有する第2レンズ群37とにより構成してい
る。照明光学系32は、正の屈折力を有する第1レンズ
群35と、光路分割手段36と、照明光学系32の瞳位
置若しくはその近傍またはこれらと共役な位置に配置さ
れた開口38と、第3レンズ群39と、光源40とによ
り構成している。第1レンズ群35は低倍率の観察光学
系31と照明光学系32で共有されており、光路分割手
段36は第1レンズ群35からの光路を低倍率の観察光
学系31の観察側および照明光学系32の光源40側へ
分割するためのものである。第3レンズ群39は光源4
0からの光を導入するためのものである。高倍率の観察
光学系33は、標本1を挟んで第1レンズ群35と対向
する位置に配置された正の屈折力を有する高倍率の対物
レンズ41で構成している。偏斜照明系34は、偏斜照
明用ファイバー42と、偏斜照明用光源43とにより構
成している。
【0031】本実施例の顕微鏡光学系は、低倍率の観察
光学系31の観察時の照明として低倍率の観察光学系3
1の方向から標本1を照明する偏斜照明系34を用い
る。このため、低倍率の観察光学系31の観察時に最適
な照明範囲を確保すると共に、無職透明な細胞を含む標
本1の屈折率変化を可視化することができ、低倍率の観
察光学系31での標本1の位置検出を可能にしている。
また、本実施例の顕微鏡光学系では、偏斜照明系34に
よる偏斜照明の他に、照明光学系32の瞳位置若しくは
その近傍またはこれらと共役な位置に開口35(図の矢
印方向に移動可能)が配置されているため、高倍率の観
察光学系33の観察時においても偏斜照明を実現するこ
とができる。
【0032】以上、第1乃至第3実施例を示し本発明の
具体的な構成を説明してきたが、前記何れの実施例に示
した顕微鏡光学系も、低倍率の観察光学系,高倍率の観
察光学系にそれぞれ接眼レンズを備えて肉眼で観察する
ことも可能であるし、ビデオカメラ等の撮像素子を備え
てモニタ上で観察することもできる。また、何れの顕微
鏡光学系も、低倍率の観察光学系で標本の上方向から観
察し、高倍率の観察光学系で標本の下方向から観察する
ように構成されているが、低倍率の観察光学系と高倍率
の観察光学系との位置を入れ替えてもよいし、各観察光
学系を標本に対して傾かせても同様の効果を奏する。
【0033】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、低倍率
の観察光学系と、高倍率の観察光学系を対向させて配置
することにより、レボルバでの対物レンズの転換による
倍率の変換を行うことなく、低倍率の観察光学系による
観察で標本の位置を検出し操作針の位置合わせを行い、
高倍率の観察光学系による観察で細胞にインジェクショ
ン等の操作を行うマイクロマニピュレーションでの作業
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す
光軸に沿う断面図である。
【図2】第2実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す
光軸に沿う断面図である。
【図3】第3実施例にかかる顕微鏡光学系の構成を示す
光軸に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 標本 2,11,31 低倍率の観察光学系 3,12,32 照明光学系 4,13,33 高倍率の観察光学系 5,14,35 第1レンズ群 6,15,36 光路分割手段 7,20,40 光源 8,21,41 高倍率の対物レンズ 16,37 第2レンズ群 17,22 ノマルスキープリズム 18 偏光子 19,39 第3レンズ群 23 検光子 34 偏斜照明系 38 開口 42 偏斜照明用ファイバー 43 偏斜照明用光源
フロントページの続き Fターム(参考) 2H052 AA03 AA05 AA06 AA11 AB05 AB10 AB17 AB24 AC05 AC09 AC14 AD03 AD32 AF14 AF19 AF21 2H087 KA09 LA01 LA24 RA41 RA44

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向した2つの倍率の異なる観察光学系
    を備え、低倍率の観察光学系の倍率をβ1 、高倍率の観
    察光学系の倍率をβ2 とするとき、以下に示す条件式を
    満足するようにしたことを特徴とする顕微鏡光学系。 |β2 /β1 |>3
  2. 【請求項2】 前記低倍率の観察光学系は観察光路と光
    源への光路とに分割する光路分割手段を備え、前記高倍
    率の観察光学系による観察に際して前記光源および前記
    低倍率の観察光学系の一部を用いて透過照明を実現し、
    前記光路分割手段と前記光源との間に照明光を変調して
    透明な標本を可視化する手段を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の顕微鏡光学系。
  3. 【請求項3】 前記照明光を変調して透明な標本を可視
    化する手段は、位相差法を実現するリング状開口、変調
    コントラスト法を実現する開口、偏斜照明を実現する開
    口、または偏光子を備えた微分干渉を行うプリズムの何
    れかにより構成されていることを特徴とする請求項2に
    記載の顕微鏡光学系。
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