JP2000152637A - 分圧変圧器及び該分圧変圧器を用いた電力変換装置 - Google Patents

分圧変圧器及び該分圧変圧器を用いた電力変換装置

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JP2000152637A
JP2000152637A JP10318250A JP31825098A JP2000152637A JP 2000152637 A JP2000152637 A JP 2000152637A JP 10318250 A JP10318250 A JP 10318250A JP 31825098 A JP31825098 A JP 31825098A JP 2000152637 A JP2000152637 A JP 2000152637A
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Hiroshi Uchino
廣 内野
Takashi Fujita
崇 藤田
Hiroyuki Nishikawa
浩行 西川
Takeshi Kitahata
剛 北畑
Akira Kawaguchi
章 川口
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Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
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Toshiba Corp
Shibafu Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータを並列多重化する電力変換装置で
は、並列多重化するために交流リアクトルが用いられる
が、横流電流を抑制するためにはリアクトルのインダク
タンスが大きくする必要があり、外形が大きくなる。 【解決手段】 交流リアクトルの代わりに分圧変圧器を
用い、且つ分圧変圧器の巻線に各インバータの同一相を
入力するように構成することで、負荷電流に対しては巻
線間で起磁力を打ち消し合い磁束が生じないのでインダ
クタンスとしては作用せず、インバータの電圧利用率が
高くなり、横流電流に対しては起磁力が磁束を作る方向
に発生するのでインダクタンスとして作用するので、イ
ンバータの電流利用率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同相の電圧が入力
される変圧器及び該変圧器を用いて多重化された電力変
換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータの出力を正弦波状に制御する
ためには、周波数と電圧を滑らかに制御でき、しかも高
調波を小さくできるPWM(パルス幅変調)制御が良く
用いられる。PWM制御で運転されるインバータの出力
電圧は正弦波に近づくが、負荷の要求で電圧波形をさら
に正弦波に近づける場合は、インバータを並列に接続
し、並列運転されるインバータのPWM制御信号を多重
化して高調波を減らす方法を採用する。
【0003】図6は、従来の三相ブリッジインバータを
N台並列接続し多重化した電力変換装置の構成図であ
る。従来の多重化電力変換装置は、直流を交流に変換す
るN台のインバータからなるインバータ群1と、第1〜
第NのインバータのU相が接続される第1群の交流リア
クトル2Uと、第1〜第NのインバータのV相が接続さ
れる第2群の交流リアクトル2Vと、第1〜第Nのイン
バータのW相が接続される第3群の交流リアクトル2W
と、第1群の交流リアクトル2Uの出力がU相に接続さ
れ第2群の交流リアクトル2Vの出力がV相に接続され
第3群の交流リアクトル2Wの出力がW相に接続される
負荷3とからなり、各インバータをPWM制御し、並列
接続したインバータのPWM制御信号を多重化し、各々
のインバータの交流電圧を交流リアクトルを介して合成
し、正弦波状にして負荷に供給する。
【0004】図7は、第1〜3のインバータの構成図で
あり、スイッチング素子とスイッチング素子に逆並列接
続されたダイオードとから構成される。図8は、各イン
バータのU相が接続される第1群の交流リアクトルの構
成図である。各交流リアクトルは、鉄心4に巻線5が巻
き付けられていて、その負荷側は互いに接続されてい
る。ここで、各々の交流リアクトルは磁気的には独立で
ある。
【0005】負荷に流れる電流iuは、それぞれ交流リ
アクトルを介して等分の1/Nに分流して個々のインバ
ータに流れる。ここで設計事項として、交流リアクトル
のインダクタンスは、負荷に供給する基本波周波数に対
してはインピーダンスとして作用しないように充分に小
さく設定してあり、結果的に負荷のインダクタンスに比
べても充分に小さく、負荷が流れることによる交流リア
クトル部分での電圧降下は充分に小さい。
【0006】次に交流リアクトルの作用について説明す
る。図8において、波形i1u,i2u,i3u,・・
・,iNuは、第1群の交流リアクトルに流れる負荷電
流成分であり、電流i1uc,i2uc,i3uc,・
・・,iNucは、第1群の交流リアクトルに流れる横
流電流成分である。
【0007】横流電流成分は、負荷には直接関わらない
電流成分であるが、横流電流は負荷電流と合成されて交
流リアクトルに流れ、更にインバータに流れる。従っ
て、横流電流が大きいとインバータを構成するGTO等
のスイッチング素子の電流容量増大を招き、負荷に見合
った以上の電流容量のインバータが必要とされ、不経済
になる。
【0008】一方、これを避けるため、設計事項とし
て、横流電流を小さく抑制するために大きなインダクタ
ンスの交流リアクトルを設計しようとすると、交流リア
クトルの外形が大きく、重量が重く、価格が高く、電力
変換装置の設置スペースの増大、電力変換装置を設置す
るための建物床強度の補強、装置全体のコスト高等が問
題となる。
【0009】また、図9は、電流形インバータをN台並
列運転して正弦波状の電流を負荷に供給する電力変換装
置の構成図である。図9では、電流形インバータ群6の
交流側端子はそれぞれの相が並列に接続され、平滑コン
デンサ7を介して負荷3に接続される。電流形インバー
タの直流側端子は、横流電流抑制用リアクトル8P,8
Nを経由して直流電流電源9に接続される。
【0010】直流電流電源からは一定の直流電流idが
供給されており、この直流電流成分idに関しては直流
端子電圧e1dp,e2dp,e3dp,・・・,eN
dp及びe1dn,e2dn,e3dn,・・・,eN
dnの平均値が等しいので、横流抑制用リアクトルには
直流電流idは等分の1/Nつづ分流して流れるが、こ
の直流電流成分idに対して、横流抑制用リアクトルは
ほとんどインピーダンスとして作用しない。
【0011】電流形インバータは、PWM制御で運転さ
れ多重化されており、直流端子電圧e1dp,e2d
p,e3dp,・・・,eNdp及びe1dn,e2d
n,e3dn,・・・,eNdnは、その直流成分はそ
れぞれ等しいが、その瞬時電圧が相違しておりこの電圧
の相違によりインバータの直流端子間に横流電流が流れ
る。
【0012】この横流電流を抑制するために、横流抑制
用リアクトルが設けられているが、その構造は、図8に
示したリアクトルを同様の構成となっており、外形が大
きく、重量が重く、価格が高く、電力変換装置の設置ス
ペースの増大、電力変換装置を設置するための建物床強
度の補強、装置全体のコスト高等が問題となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、交流リ
アクトルでインバータを並列多重化した電力変換装置で
は、交流リアクトルの大きさに制約を与えない場合に
は、出力周波数に制約されない正弦波状の電圧を負荷に
供給でき当初の目的を達成するが、交流リアクトルが大
きくなり電力変換装置の設置スペースが増大し、しいて
はコストの増大を招くなどの問題がある。
【0014】よって、本発明では、交流リアクトルに代
わるものとして多脚鉄心を有する分圧変圧器を提案し、
この分圧変圧器を用いてインバータの多重並列化を行う
ことにより経済的な電力変換装置を実現することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る分圧変圧器では、多脚鉄心
の各々の脚に巻き付けられた巻線に同相の電力を供給す
ることによって、各巻線に流れる電流による起磁力は、
巻線間で互いに打ち消しあって鉄心内には巻線に流れる
電流による磁束は生じないので、インピーダンスとして
作用せず、横流電流に対しては起磁力の方向が鉄心内に
磁束を作る方向に作用しており鉄心内に起磁力を発生す
るので、インピーダンスとして働き横流電流を抑制す
る。
【0016】本発明の請求項2に係る分圧変圧器では、
多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻回数の同じ各巻
線に同相の電力を供給することによって、各巻線に流れ
る電流による起磁力は、巻線間で互いに打ち消しあって
鉄心内には巻線に流れる電流による磁束は生じないの
で、インピーダンスとして作用せず、横流電流に対して
は起磁力の方向が鉄心内に磁束を作る方向に作用してお
り鉄心内に起磁力を発生するので、インピーダンスとし
て働き横流電流を抑制する。
【0017】本発明の請求項3に係る分圧変圧器では、
多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻線に同相の電力
を供給することによって、各巻線に流れる電流による起
磁力は、巻線間で互いに打ち消しあって鉄心内には巻線
に流れる電流による磁束は生じないので、インピーダン
スとして作用せず、横流電流に対しては起磁力の方向が
鉄心内に磁束を作る方向に作用しており鉄心内に起磁力
を発生するので、インピーダンスとして働き横流電流を
抑制する。また、多脚鉄心の脚を直線状に配置すると安
価に作成できるが、巻線間のインピーダンスが若干相違
する。
【0018】本発明の請求項4に係る分圧変圧器では、
多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻線に同相の電力
を供給することによって、各巻線に流れる電流による起
磁力は、巻線間で互いに打ち消しあって鉄心内には巻線
に流れる電流による磁束は生じないので、インピーダン
スとして作用せず、横流電流に対しては起磁力の方向が
鉄心内に磁束を作る方向に作用しており鉄心内に起磁力
を発生するので、インピーダンスとして働き横流電流を
抑制する。また、多脚鉄心の脚を円状に配置すると巻線
間が互いに等間隔となり、巻線間のインピーダンスが理
想的に等しくなる。
【0019】本発明の請求項5に係る電力変換装置で
は、並列多重化される電力変換装置において、従来の交
流リアクトルを用いて並列多重化する方法に代えて、分
圧変圧器を用いて並列多重化することによって、分圧変
圧器の多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻線に各電
力変換器の同相の電力を供給することによって、各巻線
に流れる負荷電流による起磁力は、巻線間で互いに打ち
消しあって鉄心内には負荷電流による磁束は生じないの
で、インピーダンスとして作用せず、横流電流に対して
は起磁力の方向が鉄心内に磁束を作る方向に作用してお
り鉄心内に起磁力を発生するので、インピーダンスとし
て働き横流電流を抑制する。
【0020】本発明の請求項6に係る電力変換装置で
は、請求項5に記載の電力変換器として、三相ブリッジ
インバータ、中性点クランプ式三相インバータ、単相構
成三相ブリッジインバータの内いずれを用いても請求項
5に係る電力変換装置と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0021】本発明の請求項7に係る電力変換装置で
は、並列多重化される電力変換装置において、従来の交
流リアクトルを用いて並列多重化する方法に代えて、多
脚鉄心分圧変圧器を用いて並列多重化することによっ
て、分圧変圧器の多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた
巻線に各電力変換器の同相の電力を供給することによっ
て、各巻線に流れる負荷電流による起磁力は、巻線間で
互いに打ち消しあって鉄心内には負荷電流による磁束は
生じないので、インピーダンスとして作用せず、横流電
流に対しては起磁力の方向が鉄心内に磁束を作る方向に
作用しており鉄心内に起磁力を発生するので、インピー
ダンスとして働き横流電流を抑制する。
【0022】本発明の請求項8に係る電力変換装置で
は、電流形電力変換器を並列多重化する電力変換装置に
おいて、従来の横流抑制用リアクトルを用いて並列多重
化する方法に代えて、多脚鉄心分圧変圧器を用いて並列
多重化することによって、分圧変圧器の多脚鉄心の各々
の脚に巻き付けられた巻線に流れる直流電源からの電流
による起磁力は、巻線間で互いに打ち消しあって鉄心内
には電流による磁束は生じないので、インピーダンスと
して作用せず、横流電流に対しては起磁力の方向が鉄心
内に磁束を作る方向に作用しており鉄心内に起磁力を発
生するので、インピーダンスとして働き横流電流を抑制
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実
施の形態の電力変換装置の構成図であり、図6に示した
従来の電力変換装置と異なる点は、従来の電力変換装置
が交流リアクトルを用いてインバータを並列多重化して
いるのに対して、多脚鉄心分圧変圧器を用いてインバー
タを並列多重化する点であり、分圧変圧器と交流リアク
トルを除いてはその動作、運転方法は同じであるので、
それらについての説明は省略する。
【0024】第1〜Nのインバータの交流端子のU相
は、第1の分圧変圧器10Uのそれぞれの対応する巻線
に接続され、第1〜Nのインバータの交流端子のV相
は、第2の分圧変圧器10Vのそれぞれの対応する巻線
に接続され、第1〜Nのインバータの交流端子のW相
は、第3の分圧変圧器10Wのそれぞれの対応する巻線
に接続される。
【0025】第1の分圧変圧器10Uの各々の巻線のも
う一方の端子は共通接続されて負荷のU相に接続され、
第2の分圧変圧器10Vの各々の巻線のもう一方の端子
は共通接続されて負荷のV相に接続され、第3の分圧変
圧器10Wの各々の巻線のもう一方の端子は共通接続さ
れて負荷のW相に接続される。
【0026】ここで、負荷は三相負荷で説明するが、例
えば可変速度で運転する電動機負荷などであり、図1の
構成の電力変換装置を用いることにより、停止から所定
回転数まで滑らかにトルク変動もなく運転することがで
きる。
【0027】図2は、本発明の第1の実施の形態で用い
られる分圧変圧器の構成図である。分圧変圧器は多脚鉄
心構造を持ち、各々の脚に巻線方向印(・)の極性に等
しい巻回数の巻線が施されている。基本的には、通常の
変圧器と同様の構成であるが、主脚の数が4以上あり、
その入力が全てU相となっている。
【0028】また、図2は、多脚鉄心構造の分圧変圧器
であるが、特に巻線の構造配置が直線状に配置された場
合の例であり、通常の低価格の多脚鉄心変圧器はこの構
造になる場合が多い。このような構造の変圧器では実際
の装置を製作すると巻線間のインピーダンスが構造の制
約上から若干異なることが指摘されるが、若干のインピ
ーダンスの相違は本発明の電力変換装置ではなんら問題
は生じない。
【0029】図3及び図4は、本発明の第1の実施の形
態で用いられる他の実施構造を持つ分圧変圧器の構成図
である。この分圧変圧器は、図2で説明した分圧変圧器
の欠点を改良し巻線間のインピーダンスの相違を極限ま
で等しくするために、巻線を施した脚を円状に配置する
構造の分圧変圧器である。この構造の分圧変圧器は特殊
構造であり、実際のものを製作すると価格が若干上昇す
るが、巻線間が互いに等配置になり巻線間インピーダン
スが理想的なまでに等しくできる特徴がある。
【0030】次に第1の実施の形態の電力変換装置の作
用について説明する。但し、従来で説明したインバータ
の基本的な事項については説明を省略する。ここで、分
圧変圧器の作用について説明するが、この分圧変圧器の
作用は従来からある変圧器の概念とは全く異なるもので
ある。
【0031】先ず、その前提として図2の分圧変圧器に
おいて、鉄心を通らない気中の磁気抵抗をRg、鉄心内
の鉄心内磁気抵抗をRiと表わす。通常の変圧器を設計
すると、鉄心を通らない気中の磁気抵抗Rgは、鉄心内
の鉄心内磁気抵抗Riより格段に大きく2万〜3万倍程
度の差がある。また、巻線に電流が流れると起磁力を発
生し、この起磁力を磁気抵抗で割ると磁束になること
は、電気工学の基本事項であり説明は省略する。
【0032】負荷電流に対する分圧変圧器の作用は以下
の通りである。負荷電流iuは、図2の分圧変圧器の各
巻線に等分の1/Nずつの負荷電流成分i1u,i2
u,i3u,・・・,iNuとして流れる。これについ
ては、従来技術で説明した。
【0033】この電流が流れるときの分圧変圧器は次の
ように作用する。即ち、分圧変圧器の各巻線には等しい
負荷電流が流れるから、これらの巻線が作る起磁力は、
鉄心内に関しては大きさが等しくその方向が互いに逆に
なるため、起磁力は巻線間で互いに打ち消し合い鉄心内
には負荷電流による磁束は生じない。従って、負荷電流
による磁束が生じないので負荷電流による巻線の電圧降
下は発生しない。つまり、負荷電流に対してはインダク
タンスとして作用しない特徴がある。
【0034】しかし、実際の分圧変圧器を製造すると、
若干ではあるが負荷電流成分の起磁力は鉄心外の気中を
通して磁気回路を形成し、負荷電流による磁束が気中を
通して発生することは否めない。しかしながら、気中を
通した磁気抵抗Rgが鉄心内磁気抵抗Riに比べて数万
倍と大きいので、実用上は負荷電流による気中を経由す
る磁束(漏れ磁束)は非常に小さい。従って、この成分
による巻線の電圧降下(漏れインダクタンス)は無視し
うるほど小さい。
【0035】また、横流電流に対する分圧変圧器の作用
は以下の通りである。電圧e1u,e2u,e3u,・
・・,eNuの瞬時値には差があり、これにより巻線間
に横流電流i1uc,i2uc,i3uc,・・・,i
(N−1)ucが流れる。この横流電流が流れるときの
分圧変圧器は次のように作用する。
【0036】即ち、図2において、巻線11から巻線1
2への横流電流i1uc、巻線12から巻線13への横
流電流i2ucとする。巻線11、12間の横流電流i
1ucに着目すると、横流電流i1ucが巻線11を通
過するときの巻線11の起磁力は、その方向が鉄心内に
磁束を作る方向に作用しており鉄心内に磁束を発生す
る。従って、横流電流に対しては、分圧変圧器の巻線は
インピーダンスとして作用し、横流電流を小さく抑制す
る効果がある。
【0037】尚、本発明では、並列多重化されるインバ
ータの回路方式として、三相ブリッジ方式を例に説明し
たが、本発明の主旨は、単相構成三相ブリッジインバー
タ、多レベルの出力電圧を出力できるNPCインバータ
などにも適用できる。
【0038】また、インバータの出力相数として、三相
を例に説明したが、本発明の主旨は一般の任意のn相の
インバータなどにも適用できる。以上説明したように、
本発明の第1の実施の形態の分圧変圧器を用いて並列多
重化した電力変換装置は、負荷電流に対してはインピー
ダンスとして作用しないため、インバータの発生する負
荷電圧成分がそのまま負荷に印加できるのでインバータ
の電圧利用率が高くなる。
【0039】また、分圧変圧器は横流電流に対してはイ
ンピーダンスとして効果的に作用しその大きさを小さく
抑制するのでインバータの電流利用率が向上する。更
に、従来の交流リアクトルを用いる方式は、分割構造の
リアクトルを多数台使用するので、電力変換装置として
の外形が大きくなり、重量も大きくなり、コストも高く
なる。それに対して本発明の第1の実施の形態の分圧変
圧器を用いた電力変換装置は、分圧変圧器の特徴を効果
的に引き出す方式であり、外形が小さく、重量が軽く、
コストが安価となり、高効率で低コストの電力変換装置
を実現できる。
【0040】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。図5は、本発明の第2の実施の形態の電力変換
装置の構成図であり、図9に示した従来の電力変換装置
と異なる点は、従来の電力変換装置が横流抑制用リアク
トルを用いてインバータを並列多重化しているのに対し
て、多脚鉄心分圧変圧器14P,14Nを用いてインバ
ータを並列多重化する点である。
【0041】分圧変圧器の作用については、第1の実施
の形態で説明したものと同様であるので詳細には説明し
ないが、直流端子電圧e1dp,e2dp,e3dp,
・・・,eNdp及びe1dn,e2dn,e3dn,
・・・,eNdn間の瞬時電圧の相違により横流電流に
対してはインピーダンスとして働き横流電流を小さく抑
制する効果があり、直流電流電源の直流電流idが等分
の1/Nつづ分流して分圧変圧器に流れる成分に対して
はインピーダンスとして作用しない特徴を持つ。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の分圧変圧
器は、多脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻線に同相
の電力を供給することによって、各巻線に流れる電流に
よる起磁力は、巻線間で互いに打ち消しあって鉄心内に
は巻線に流れる電流による磁束は生じないので、インピ
ーダンスとして作用せず、横流電流に対しては起磁力の
方向が鉄心内に磁束を作る方向に作用しており鉄心内に
起磁力を発生するので、インピーダンスとして働き横流
電流を抑制する。
【0043】また、本発明の分圧変圧器を用いて並列多
重化した電力変換装置は、負荷電流に対してはインピー
ダンスとして作用しないため、インバータの発生する負
荷電圧成分がそのまま負荷に印加できるのでインバータ
の電圧利用率が高くなる。
【0044】更に、分圧変圧器は横流電流に対してはイ
ンピーダンスとして効果的に作用しその大きさを小さく
抑制するのでインバータの電流利用率が向上する。ま
た、従来の交流リアクトルを用いる方式は、分割構造の
リアクトルを多数台使用するので、電力変換装置として
の外形が大きくなり、重量も大きくなり、コストも高く
なる。それに対して本発明の分圧変圧器を用いた電力変
換装置は、分圧変圧器の特徴を効果的に引き出す方式で
あり、外形が小さく、重量が軽く、コストが安価とな
り、高効率で低コストの電力変換装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電力変換装置の構
成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に用いられる分圧変
圧器の構成図。
【図3】本発明の多脚分圧変圧器の他の実施の形態の構
成図。
【図4】本発明の多脚分圧変圧器の他の実施の形態の構
成図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の電力変換装置の構
成図。
【図6】従来の電圧形変換器を並列多重化した電力変換
装置の構成図。
【図7】三相ブリッジインバータの構成図。
【図8】交流リアクトルの構成図。
【図9】従来の電流形変換器を並列多重化した電力変換
装置の構成図。
【符号の説明】
1・・・インバータ群 2U,2V,2W・・・交流リアクトル 3・・・負荷 4・・・鉄心 5・・・巻線 6・・・電流形インバータ群 7・・・平滑コンデンサ 8P,8N・・・横流抑制用リアクトル 9・・・直流電流電源 10U,10V,10W・・・分圧変圧器 11,12,13・・・巻線 14P,14N・・・分圧変圧器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 崇 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 西川 浩行 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 北畑 剛 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 川口 章 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 5H007 AA17 CA05 CB04 CB05 CC04 CC05 CC23 CC34 EA02 FA03 FA05 HA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4以上の脚を有する多脚鉄心と、この多
    脚鉄心の各々の脚に巻き付けられた巻線とを具備し、前
    記巻線には同相の電力を供給することを特徴とする分圧
    変圧器。
  2. 【請求項2】 前記巻線の巻回数を同じにしたことを特
    徴とする請求項1記載の分圧変圧器。
  3. 【請求項3】 前記多脚鉄心の脚を直線状の配置にした
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分圧
    変圧器。
  4. 【請求項4】 前記多脚鉄心の脚を円状の配置にしたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分圧変
    圧器。
  5. 【請求項5】 直流を交流に変換する4以上の電力変換
    器から構成される電力変換器群と、前記電力変換器群の
    直流側に設けられた直流電源と、前記電力変換器群の電
    力変換器のそれぞれの第1相の交流側端子が対応する巻
    線に接続されそれぞれの巻線の他方が互いに接続された
    第1の分圧変圧器と、前記電力変換器群の電力変換器の
    それぞれの第2相の交流側端子が対応する巻線に接続さ
    れそれぞれの巻線の他方が互いに接続された第2の分圧
    変圧器と、前記電力変換器群の電力変換器のそれぞれの
    第3相の交流側端子が対応する巻線に接続されそれぞれ
    の巻線の他方が互いに接続された第3の分圧変圧器とを
    具備し、前記第1乃至第3の分圧変圧器にそれぞれ対応
    する負荷の第1相乃至第3相を接続することを特徴とす
    る電力変換装置。
  6. 【請求項6】 前記電力変換器群を構成する電力変換器
    は、三相ブリッジインバータ、中性点クランプ式三相イ
    ンバータ、単相構成三相ブリッジインバータの内いずれ
    かであることを特徴とする請求項5記載の電力変換装
    置。
  7. 【請求項7】 直流を複数相の交流に変換する4以上の
    電力変換器から構成される電力変換器群と、前記電力変
    換器群の直流側に設けられた直流電源と、前記電力変換
    器群の電力変換器のそれぞれの同一相の交流側端子が対
    応する巻線に接続されそれぞれの巻線の他方が互いに接
    続された複数の分圧変圧器とを具備し、前記複数の分圧
    変圧器にそれぞれ対応する負荷の相を接続することを特
    徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 直流電流を交流電流に変換する4以上の
    電力変換器から構成される電力変換器群と、前記電力変
    換器群の電力変換器のそれぞれの第1の直流側端子が対
    応する巻線に接続されそれぞれの巻線の他方が互いに接
    続された第1の分圧変圧器と、前記電力変換器群の電力
    変換器のそれぞれの第2の直流側端子が対応する巻線に
    接続されそれぞれの巻線の他方が互いに接続された第2
    の分圧変圧器と、前記第1乃至第2の分圧変圧器に接続
    され前記電力変換器群に直流電力を供給する直流電源と
    を具備し、前記電力変換器群のそれぞれの同一相の交流
    側端子を互いに接続して対応する負荷の相に接続するこ
    とを特徴とする電力変換装置。
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EP3402062A1 (de) * 2017-05-10 2018-11-14 Karlsruher Institut für Technologie Kopplung von mindestens zwei modularen multilevel umrichtern

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