JP2000151464A - スペクトラム拡散通信装置およびスペクトラム拡散通信方法 - Google Patents

スペクトラム拡散通信装置およびスペクトラム拡散通信方法

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JP2000151464A
JP2000151464A JP31638698A JP31638698A JP2000151464A JP 2000151464 A JP2000151464 A JP 2000151464A JP 31638698 A JP31638698 A JP 31638698A JP 31638698 A JP31638698 A JP 31638698A JP 2000151464 A JP2000151464 A JP 2000151464A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペクトラム拡散通信において同一の周波数
を使用した一斉送信や群別送信を可能にすること。 【解決手段】 PN符号発生回路18により発生するP
N符号として、全ての通信チャンネルにおける個別送信
用の個々のPN符号を送信順に多数決判別したビットに
より予め作成した一斉送信用のPN符号を使用するか、
特定の複数の通信チャンネルにおける個別送信用のPN
符号を送信順に多数決判別したビットにより予め作成し
た群別送信用のPN符号を使用することにより、個別送
信用の装置と同様の装置により一斉送信または群別送信
を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スペクトラム拡
散通信装置およびスペクトラム拡散通信方法に関するも
のであり、より詳しくは、親局と子局の間、例えば路車
間通信システムにおいては道路の路側装置と道路走行中
の複数の車両の間を、1つの周波数を使用して複数の通
信チャンネルを構成できるように改良を加えたものに関
する。
【0002】
【従来の技術】図1に、従来のスペクトラム拡散無線装
置およびスペクトラム拡散通信方法による路車間通信シ
ステムの系統図を示す。この路車間通信システムとは、
道路走行中の複数の車両と道路に沿って設けた路側装置
の間で通信を行えるようにしたものである。図におい
て、2は道路に沿って配置された複数の路上機、21は
この路上機2のアンテナ、22はこの路上機2のSS(S
pread Spectrum;周波数拡散) 多重無線機(以下、スペ
クトラム無線機と称す)、23はこの路上機2の路側制
御機、1はこれら複数の路上機2を制御する路上処理装
置、3は道路上を走行する車両、32はこの車両3に搭
載されたスペクトラム無線機、31はこのスペクトラム
無線機32のアンテナ、33はこの車両3に搭載された
車載装置である。
【0003】次に動作について説明する。路側設備とし
ては路上処理装置1により、複数の路上機2が通信制御
される。これらの路上機2は路側制御機23,スぺクト
ラム無線機22,アンテナ21から構成されており、 路
上機2はそれぞれの路側制御機23が路側通信路4を介
して路上処理装置1に接続されている。一方、道路を走
行する複数の車両3には、それぞれ車載装置33、スペ
クトラム無線機32,アンテナ31を搭載し、 路上機の
アンテナ21からの電波到達範囲において多数の車両と
必要なデータ更新を行うようになっている。
【0004】ところで、従来のスペクトラム拡散通信装
置およびスペクトラム拡散通信方法の一例として、例え
ば本件発明者の発明になる,特許公報第2740612
号に示された「スペクトラム拡散通信方式及び装置」が
ある。
【0005】図2は、スペクトラム拡散通信に使用され
る,PN(Pseudo Noise;疑似雑音)符号変調方式無線送
信機の系統図として、この特許公報第2740612号
に示されたスペクトラム拡散通信装置の送信装置に相当
するものを、また、図3は、スペクトラム拡散通信に使
用される,PN符号変調方式無線受信機の系統図とし
て、この特許公報第2740612号に示されたスペク
トラム拡散通信装置の受信装置に相当するものを、それ
ぞれ示している。なお、これらの系統図は本願発明にお
いても基本になるものである。
【0006】この図2のPN符号変調方式無線送信機の
系統図において、19は予め選定されたPN符号群のな
かから、チャンネル毎に異なるものを使用するPN符号
を、送信側において選択するためのPN符号選択回路、
17はPN符号選択回路19により選択されたPN符号
を発生するPN符号発生回路、18はこのPN符号発生
回路17で使用するタイミングを作成するタイミング作
成回路、16は送信データSDを一時蓄積するデータレ
ジスタ、15はデータレジスタ16の出力とPN符号発
生回路17の出力の排他的論理和(Exclusive NOR) をと
るXNORゲート、14はXNORゲート15の出力に
対しBPSK(Biphase Phase Shift Keying)変調を行う
BPSK変調回路、10はこれらタイミング作成回路1
8,PN符号発生回路17,データレジスタ16,XN
ORゲート15およびBPSK変調回路14を搭載した
ASIC(Application Specific IC) ICである。ま
た、13はこのASIC IC10の出力である,BP
SK変調回路14の出力を、RF帯域に変調する送信R
Fコンバータ、12はこの送信RFコンバータ13の出
力を送信可能なように増幅する送信回路、11は送信回
路12で増幅された送信RFコンバータ13の出力を送
信するアンテナである。
【0007】また、図3のPN符号変調方式無線受信機
の系統図において、21はアンテナ、22はアンテナ2
1で受信した電波のなかから所要の周波数のものを受信
する受信回路、23は受信回路22の出力の周波数を変
換する受信RFコンバータ、26は図2のPN符号変調
方式無線送信機にて選択したものと同じPN符号を、P
N符号群のなかから選択するためのPN符号選択回路、
27はPN符号選択回路26により選択されたPN符号
を発生するPN符号発生回路である。また、24は受信
RFコンバータ23の出力を復調するBPSK復調回
路、25はこのBPSK復調回路24の出力とPN符号
発生回路27の出力との間のディジタル相関をとるディ
ジタル相関回路、28は同期判定を行うためのスレッシ
ョルドを設定する同期判定設定器、29はデジタル相関
回路25から出力された相関値の正負を判定する第1の
判定回路(以下、判定回路1と称す)、30,31は受
信PN符号の同期信号を検出するための第2,第3の判
定回路(以下、判定回路2,判定回路3と称す)、32
は判定回路2 30および判定回路3 31の出力の論
理和を出力するOR回路、33はOR回路32の出力に
基づき同期検出を行う同期検出回路、34はこの同期検
出回路33の出力を用いて自己同期信号STを作成する
自己同期作成回路、35は同期検出回路33の出力を用
いて信号品質を判定する信号品質判定回路、36は自己
同期作成回路34からの自己同期信号STに基づき判定
回路1 29の出力信号をラッチするラッチフリップフ
ロップ、20はこれらBPSK復調回路24,ディジタ
ル相関回路25,PN符号発生器27,同期判定設定器
28,判定回路1 29,判定回路2 30,判定回路
331,OR回路32,同期検出回路33,自己同期作
成回路34,信号品質判定回路35およびラッチフリッ
プフロップ36を搭載したASIC ICである。
【0008】次に動作について説明する。図2のPN符
号変調方式無線送信機において、PN符号選択回路19
によりPN符号群のなかから,使用するチャンネルに対
応した特定のPN符号を指定して、 PN符号発生回路1
7によりその指定に応じた種類のPN符号を発生させ
る。一方、送信データSDをデータレジスタ16にてバ
ッファ蓄積し、 タイミング作成回路18からのタイミン
グ信号STに従い、1データビット毎にデータレジスタ
16から出力するが、その間に、 PN符号発生回路17
からのPN符号の1周期が出力されるようにタイミング
が作成される。これらデータレジスタ16の出力および
PN符号発生回路17の出力はともにXNORゲート1
5に入力され、符号変調される。すなわち、 XNORゲ
ート15はデータレジスタ16からのデータ“1" に対
しては正極性のPN符号を割り当て、データ“0" に対
しては逆極性のPN符号を割り当てる。そして、このデ
ータの種類によって極性が変換されたPN符号がXNO
R15ゲートから出力され、これがBPSK変調回路1
4により変調され、 送信RFコンバータ13および送信
回路12を経由して送信アンテナ11から無線伝送され
る。一方、 図3のPN符号変調方式無線受信機におい
て、上記のPN符号変調方式無線送信機からの無線送信
波は受信アンテナ21および受信回路22によって特定
の周波数のものが受信された後、受信RFコンバータ2
3によって周波数変換され、 この周波数変換後の信号が
BPSK復調回路24においてディジタルシリアル信号
に復調され、 ディジタル相関回路25において、 このデ
ィジタルシリアル信号と、PN符号選択回路26の指定
に応じてPN符号発生回路27によって発生されたPN
符号との相関値演算が実行され、 その相関値演算の結果
が判定回路1 29,判定回路2 30および判定回路
3 31にそれぞれ渡される。判定回路1 29は相関
値演算結果に対し“1" と“0" の多数決を判定するこ
とにより、相関値が正か負かを判別し、 自己同期作成回
路34からの受信同期タイミングRTに基づきラッチフ
リップフロップ36によって一旦ラッチした後、受信デ
ータRDとして外部に出力される。
【0009】判定回路2 30および判定回路3 31
は受信PN符号の同期信号を検出するためのものであ
り、同期判定設定器28から同期受信のためのスレッシ
ョルド値を入力し、判定回路2 30は正の相関値に対
して、 スレッショルド値以上の出力があれば、また、判
定回路3 31は負の相関値に対して、 スレッショルド
値以下の出力があれば、OR回路32に対しその旨を出
力し、 同期検出回路33においてこれらの連続性をチェ
ックした後、同期判定を行い、 自己同期作成回路34か
ら受信同期タイミングRTを作成・ 出力する。また信号
品質判定回路35から一定以上の回線品質が保たれてい
るか否かの判定を行い、使用状態にあるときには受信判
定信号CDを出力する。ところで、PN符号発生回路1
7,27は、例えば、図4に示すように、最大符号長系
列(M系列)の9段シフトレジスタによる,PN符号発
生回路の一般形によって実現することができる。この図
4において、四角の記号S(1) ないしS(9) はそれぞれ
1段のシフトレジスタを、丸の記号K(1) ないしK(8)
はXORゲートを、それぞれ示すが、 シフトレジスタと
XORゲートとを結ぶフィードバック接続が有るか無い
かについても各段のK(i) として表わしており、フィー
ドバック接続が有ればK(i) は“1" の値を、無ければ
“0" の値を取る。但し、K(9) のみは、XORゲート
を介することなくそれ以前の段にストレートに接続する
フィードバック接続が存在する場合を示す。またシフト
レジスタの回路構成として、 このフィードバック段数
を、例えば[9,4]のような形で、数字によって表す
ことができる。この[9,4]の例は、シフトレジスタ
の4段目に対応するXORゲートおよびこの4段目のシ
フトレジスタとXORゲートとを結ぶフィードバック接
続が存在するとともに、9段目のシフトレジスタの出力
をそれ以前の段にストレートに接続するフィードバック
接続が存在することを示している。
【0010】また、M系列の9段シフトレジスタ構成に
は下記の10パターンが存在することが知られている。
【0011】1. [9,4] 2. [9,6,4,3] 3. [9,8,5,4] 4. [9,8,4,1] 5. [9,5,3,2] 6. [9,8,6,5] 7. [9,8,7,2] 8. [9,6,5,4,2,1] 9. [9,8,7,6,5,3] 10. [9.7.6.4.3.1] これらのシフトレジスタにより作成されるPN符号を表
1ないし表10に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【表5】
【0017】
【表6】
【0018】
【表7】
【0019】
【表8】
【0020】
【表9】
【0021】
【表10】
【0022】この表1ないし表10は、それぞれ上述の
[9,4]ないし[9.7.6.4.3.1]の9段シ
フトレジスタ構成により順次出力されるPN符号の符号
系列を示すもので、それぞれの9段シフトレジスタ構成
は各表中の左上のビットから始まり右下のビットで終わ
る符号長511ビット(=29 −1:9はシフトレジス
タの段数に由来)のPN符号を1ビットずつ順次送信す
る。
【0023】これらの相互の相関値を算出したものを表
11ないし表20に示す。
【0024】
【表11】
【0025】
【表12】
【0026】
【表13】
【0027】
【表14】
【0028】
【表15】
【0029】
【表16】
【0030】
【表17】
【0031】
【表18】
【0032】
【表19】
【0033】
【表20】
【0034】表11ないし表20において、これらの相
関値は、例えば表11の場合、表1の符号系列をテキス
トとして、これと表1ないし表10の符号系列との相関
をそれぞれ求めたものであり、正順序送信とはテキスト
を送信する順序と同一方向に、表1ないし表10の左上
のビットから各符号系列を送信する場合の相関値を算出
したものである。なお、逆順序送信はテキストを送信す
る順序とは逆方向に、即ち表1ないし表10の右下のビ
ットから左上のビットにかけて各符号系列を送信する場
合の相関値を算出したものであるが、この逆順序送信は
あくまで参考用に示したものにすぎない。そして相関値
は通常のランダム符号列としての相関値を算出するのと
同様の方法により、テキストの第i番目(i=1ないし
511)に送信するビットと表1ないし表10の各符号
系列のそれぞれの第i番目に送信するビットを比較し、
これらが一致していれば+1とし、これらが一致してい
なければ−1として、この+1および−1の総合計を計
算することにより求めるものである。
【0035】これらの表11ないし表20から分かるよ
うに、テキストと自分(テキスト自身)の符号との相関
値511と、テキストと他の符号(テキスト以外の表の
符号)との相関値(31等)との差は大きく、 このた
め、同一周波数を使用する各無線機に対し互いに異なる
PN符号を割り当てることにより、各無線機が互いに独
立した回線チャンネルを持つものとして十分使用できる
ことを、これらの表11ないし表20の値は示してい
る。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】従来のスペクトラム拡
散通信装置およびスペクトラム拡散通信方法は以上のよ
うに構成されており、装置のデジタル化が容易であり、
フィードバックループを伴わない形で同期確立と復号を
実現でき、また同期確立後に逆拡散信号を加えることに
より、多重通信や外乱要素の多い移動体通信においても
十分実用可能な通信を行うことができる。
【0037】しかしながら、この従来のスペクトラム拡
散通信装置およびスペクトラム拡散通信方法の構成によ
れば、各回線チャンネル毎にチャンネルの独立性が確保
されているため、他の通信方式では可能な一斉送受信
や、群別送受信を行うことが、同一の周波数かつ単一の
回線チャンネルを用いては実現できないという問題があ
った。
【0038】この一斉送受信とは、すべての親局と子局
の間で、例えば路車間通信システムにおいては基地局
(路上処理装置)と移動局(移動体に搭載した無線装
置)との間で一斉に送受信を行うものである。また、群
別送受信とは、すべての移動局をいくつかの群に分割
し、そのなかの所望の群に属する移動局に対してだけ基
地局との間で一斉に送受信を行うものである。
【0039】本発明は、上記のような従来のものの問題
を解決するためになされたもので、スペクトラム拡散通
信を特に路車間通信に適用するような場合に、一斉送受
信、群別送受信を可能にし、 また車載装置からの複数チ
ャンネルの送信を、同時に受信することを可能とするス
ペクトラム拡散通信装置およびスペクトラム拡散通信方
法を提供せんとするものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明に
係るスペクトラム拡散無線通信送信装置は、ディジタル
データ“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性
のPN符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の
他方に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて
符号変調を行う符号変調手段と、この符号変調手段の出
力に対しBPSK変調を行うBPSK変調手段と、この
BPSK変調手段の出力を送信周波数へ変換し無線伝送
するRFコンバート手段とを備え、M個(Mは2以上の
整数)のチャンネルに対しM個の相異なる個別送信用の
PN符号を割り当てることにより、単一の周波数におい
て、多重通信路を形成し、M個のチャンネルのすべてに
対し同一データを送信する一斉送信モード時には、これ
らM個のPN符号同士の送信順に予め各ビットを多数決
判別することにより“1”,“0”を割り付けた一斉送
信用のPN符号を使用して、符号変調を行うようにした
ものである。
【0041】また、本願の請求項2の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信送信装置は、ディジタルデータ
“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性のPN
符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他方に
対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符号変
調を行う符号変調手段と、この符号変調手段の出力に対
しBPSK変調を行うBPSK変調手段と、このBPS
K変調手段の出力を送信周波数へ変換し無線伝送するR
Fコンバート手段とを備え、M個(Mは2以上の整数)
のチャンネルに対しM個の相異なる個別送信用のPN符
号を割り当てることにより、単一の周波数において、多
重通信路を形成し、各チャンネルをグループ分けした複
数のチャンネルからなる群別チャンネルに対して同一デ
ータの送信を行う群別送信モード時には、この群に属す
るm個(mはM>m>1なる整数)のPN符号同士の送
信順に予め各ビットを多数決判別した“1”,“0”を
割り付けた群別送信用のPN符号を使用して、符号変調
を行うようにしたものである。
【0042】また、本願の請求項3の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置は、請求項1または2記載
のスペクトラム拡散無線通信送信装置からの送信波を受
信する受信手段と、この受信手段の出力をBPSK復調
するBPSK復調手段と、このBPSK復調手段から出
力されたディジタル信号と特定のPN符号との相関値を
算出するデジタル相関手段と、この相関値に基づいて上
記特定のPN符号が正極性か、逆極性かの判定を行うこ
とにより復号を行う判定手段とを備え、上記デジタル相
関手段は上記特定のPN符号として、M個(Mは2以上
の整数)のチャンネルに対し割り当てたM個の相異なる
個別送信用のPN符号を使用することにより、一斉送信
または群別送信の受信を行うようにしたものである。
【0043】また、本願の請求項4の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信装置は、請求項3記載のスペクトラ
ム拡散無線通信受信装置と、請求項1または2記載のス
ペクトラム拡散無線通信送信装置とを備え、スペクトラ
ム拡散無線通信送信装置とスペクトラム拡散無線通信受
信装置との間で、個別送信および、一斉送信または群別
送信を行うようにしたものである。
【0044】また、本願の請求項5の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置は、請求項3記載のスペク
トラム拡散無線通信受信装置において、上記BPSK復
調手段,ディジタル相関手段および判定手段をMチャン
ネル分備え、 スペクトラム拡散無線通信送信装置からの
送信をMチャンネル同時に受信可能としたものである。
【0045】また、本願の請求項6の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置は、請求項3記載のスペク
トラム拡散無線通信受信装置において、上記BPSK復
調手段、デジタル相関手段、判定手段を2つずつ備える
とともに、2つのデジタル相関手段は、上記特定のPN
符号として、個別送信用のPN符号および一斉送信用の
PN符号を用い、2つの判定手段の出力のOR出力また
は相関値の高い方を本スペクトラム拡散無線通信受信装
置の受信出力として出力するようにしたものである。
【0046】また、本願の請求項7の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置は、請求項3記載のスペク
トラム拡散無線通信受信装置において、上記BPSK復
調手段、デジタル相関手段、判定手段を3つずつ備える
とともに、3つのデジタル相関手段は、上記特定のPN
符号として、個別送信用のPN符号,一斉送信用のPN
符号および群別送信用のPN符号を用い、3つの判定手
段の出力のOR出力または相関値の高い方を本スペクト
ラム拡散無線通信受信装置の受信出力として出力するよ
うにしたものである。
【0047】また、本願の請求項8の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信装置は、請求項1または2記載のス
ペクトラム拡散無線通信送信装置および請求項5記載の
スペクトラム拡散無線通信受信装置を有する親局と、請
求項1または2記載のスペクトラム拡散無線通信送信装
置および請求項3記載のスペクトラム拡散無線通信受信
装置を有する子局とを備え、親局の送信手順の通信路を
確立する送信問合手順において親局のスペクトラム拡散
無線通信送信装置は一斉送信用のPN符号を使用し、 単
一の通信プロトコルにより電波到達範囲のすべての子局
のスペクトラム拡散無線通信受信装置に対し送信を行
い、子局のスペクトラム拡散無線通信受信装置はこの一
斉送信を受信するとともに子局のスペクトラム拡散無線
通信送信装置は上記一斉送信に対する確認送信を親局の
スペクトラム拡散無線通信受信装置に送信する際、各ス
ペクトラム拡散無線通信送信装置のチャンネル別に設け
た複数のタイムスロットにランダムにタイムスロットを
割り当てて、 通信プロトコルの衝突を回避しながら送信
を実行し、親局のスペクトラム拡散無線通信受信装置は
これら複数のタイムスロットに割り当てられた子局から
の確認送信を受信するようにしたものである。
【0048】また、本願の請求項9の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信送信方法は、ディジタルデータ
“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性のPN
符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他方に
対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符号変
調を行い、この符号変調結果に対しBPSK変調を行う
とともに、このBPSK変調結果を送信周波数へ変換し
無線伝送を行う際に、M個(Mは2以上の整数)のチャ
ンネルに対しM個の相異なる個別送信用のPN符号を割
り当てることにより、単一の周波数において、多重通信
路を形成し、M個のチャンネルのすべてに対し同一デー
タを送信する一斉送信モード時には、これらM個のPN
符号同士の送信順に予め各ビットを多数決判別すること
により“1”,“0”を割り付けた一斉送信用のPN符
号を使用して、符号変調を行うようにしたものである。
【0049】また、本願の請求項10の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信送信方法は、ディジタルデータ
“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性のPN
符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他方に
対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符号変
調を行い、この符号変調結果に対しBPSK変調を行
い、このBPSK変調結果を送信周波数へ変換し無線伝
送を行う際に、M個(Mは2以上の整数)のチャンネル
に対しM個の相異なる個別送信用のPN符号を割り当て
ることにより、単一の周波数において、多重通信路を形
成し、各チャンネルをグループ分けした複数のチャンネ
ルからなる群別チャンネルに対して同一データの送信を
行う群別送信モード時には、この群に属するm個(mは
M>m>1なる整数)のPN符号同士の送信順に予め各
ビットを多数決判別した“1”,“0”を割り付けた群
別送信用のPN符号を使用して、符号変調を行うように
したものである。
【0050】また、本願の請求項11の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法は、請求項9または10
記載のスペクトラム拡散無線送信方法により得られた送
信波を受信し、この受信結果をBPSK復調し、このB
PSK復調により得られたディジタル信号と特定のPN
符号との相関値を算出し、この相関値に基づいて上記特
定のPN符号が正極性か、逆極性かの判定を行うことに
より復号を行う際に、上記特定のPN符号として、M個
(Mは2以上の整数)のチャンネルに対し割り当てたM
個の相異なる個別送信用のPN符号を使用することによ
り相関値を算出し、一斉送信または群別送信の受信を行
うようにしたものである。
【0051】また、本願の請求項12の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信方法は、請求項11記載のスペク
トラム拡散無線通信受信方法と、請求項9または10記
載のスペクトラム拡散無線通信送信方法とを用い、スペ
クトラム拡散無線通信送信方法はスペクトラム拡散無線
通信受信方法に対し、個別送信および、一斉送信または
群別送信を行うようにしたものである。
【0052】また、本願の請求項13の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法は、請求項11記載のス
ペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記BPS
K復調,相関値算出および判定をM個のチャンネルに対
して行い、 スペクトラム拡散無線通信送信方法による送
信をMチャンネル同時に受信可能としたものである。
【0053】また、本願の請求項14の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法は、請求項11記載のス
ペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記BPS
K復調、相関値算出および判定を2つのチャンネルに対
して行い、 2つの相関値算出は、上記特定のPN符号と
して、個別送信用のPN符号および一斉送信用のPN符
号を用いて行い、2つの判定結果のOR出力または相関
値の高い方を本スペクトラム拡散無線通信受信方法の受
信出力として出力するようにしたものである。
【0054】また、本願の請求項15の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法は、請求項11記載のス
ペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記BPS
K復調、相関値算出および判定を3つのチャンネルに対
して行い、 3つの相関値算出は、上記特定のPN符号と
して、個別送信用のPN符号,一斉送信用のPN符号お
よび群別送信用のPN符号を用いて行い、3つの判定結
果のOR出力または相関値の高い方を本スペクトラム拡
散無線通信受信方法の受信出力として出力するようにし
たものである。
【0055】また、本願の請求項16の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信方法は、親局は請求項9または1
0記載のスペクトラム拡散無線通信送信方法により送信
を行うとともに請求項13記載のスペクトラム拡散無線
通信受信方法により受信を行い、子局は請求項9または
10記載のスペクトラム拡散無線通信送信方法により送
信を行うとともに請求項11記載のスペクトラム拡散無
線通信受信方法により受信を行い、親局の送信手順の通
信路を確立する送信問合手順において親局のスペクトラ
ム拡散無線通信送信方法は一斉送信用のPN符号を使用
し、 単一の通信プロトコルにより電波到達範囲のすべて
の子局に対し送信を行い、子局のスペクトラム拡散無線
通信受信方法はこの一斉送信を受信し、子局のスペクト
ラム拡散無線通信送信方法は上記一斉送信に対する確認
送信を親局に送信する際、各子局のチャンネル別に設け
た複数のタイムスロットにランダムにタイムスロットを
割り当てて、 通信プロトコルの衝突を回避しながら送信
を実行し、親局のスペクトラム拡散無線通信受信方法は
これら複数のタイムスロットに割り当てられた子局から
の確認送信を受信するようにしたものである。
【0056】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この実施の形態1
は、一斉送信用符号もしくは群別送信用符号を用いて一
斉送信もしくは群別送信を行うスペクトル拡散通信装置
の送信機を示すものである。
【0057】まず、本発明の実施の形態1の説明に先立
ち、その原理について説明する。一般に、変復調器の誤
り率特性は図5に示すようにS/Nとビット誤り率の関
係で表わされ、この図から分かるように、ビット誤り率
を低減させようとすればS/Nを向上させる必要がある
が、PN符号変調、 およびその復号の多数決判別を行う
ことにより、 劣悪な通信回線でも受信が可能となる。す
なわちPN符号変調を行うことにより、S/Nの改善が
なされる。これはS/N特性を一部犠牲にして、符号多
重化を行えることを意味する。なお、この図5は、雑音
環境において、 ビットエラーが生じた場合、 送信信号に
対してエラービットが1つ生じる毎に相関値は−2ずつ
下がるが、多数決判別を行えば符号長の半分近くまでの
エラービットの発生までなら支障なく受信できることも
示している。かかる見地に基づき、従来のスペクトラム
拡散通信では不可能であった,一斉送信モードの送信を
可能とするために、本実施の形態1では、図2の無線送
信機におけるPN符号選択回路19およびPN符号発生
回路17において、一斉送信モード用の送信符号を使用
する。同様に、群別送信モードの送信を可能とするため
に、 本願発明では図2の無線送信機のPN符号選択回路
19およびPN符号発生回路17において、群別送信モ
ード用の送信符号を使用する。即ち、本実施の形態1の
無線送信機および無線送信方法は特許請求の範囲におけ
る請求項1,2および9,10の発明に対応するもので
あり、その構成は図2の無線送信機の系統図に示された
ものと全く同様である。但し、この図2におけるPN符
号選択回路19およびPN符号発生回路17において使
用するPN符号は、表1ないし表10に示された個別送
信用のPN符号ではなく、上述のような一斉送信用のP
N符号あるいは群別送信用のPN符号を使用するもので
ある。
【0058】これらの符号を用いることにより、 図2の
無線送信機は、個別送信モードのみならず、一斉送信モ
ードおよび群別送信モードの送信が可能となる。この実
施の形態1をより詳しく説明すると、上述の特許公報第
2740612号に示す「スペクトラム拡散通信方式及
び装置」を改良し、多数決判別機能の追加を行なうよう
にしたものである。
【0059】これは即ち、請求項1に相当する図2の無
線送信機の系統図において、 PN符号選択回路19およ
びPN符号発生回路17は、従来の無線機では表1ない
し表10の個別送信符号を指定しこれを使用して送信し
ていたのに対し、 本願発明では、表21に示す一斉送信
用の多数決組み込み符号を使用することにより、多数決
判別機能をPN符号に組み込むようにしたものである。
【0060】
【表21】
【0061】この一斉送信用の多数決組み込み符号は、
すべてのチャンネルの個別送信用のPN符号に対し予め
送信する順に多数決を判別しておくことにより作成した
符号系列である。
【0062】即ち、この表21は、表1ないし表10の
PN符号の、第i番目(i=1ないし511)に送信す
るビット同士に対し予め多数決判別を行うことにより作
成したものであり、第i番目に送信するビットのなかで
“1”が“0”よりも多ければ、表21の第i番目(i
=1ないし511)に送信するビットとして“1”を使
用し、逆に“0”が“1”よりも多ければ、表21の第
i番目(i=1ないし511)に送信するビットとして
“0”を使用するように、順次各ビットの値を決定する
ことにより作成したものである。
【0063】同様に請求項2に相当する図2の無線送信
機の系統図において、 PN符号選択回路19およびPN
符号発生回路17は、従来の無線機では表1ないし表1
0の個別送信符号を指定しこれを使用して送信していた
のに対し、 本願発明では、表22に示す群別送信用の多
数決組み込み符号を使用して送信を行うようにしたもの
である。
【0064】
【表22】
【0065】この群別送信用の多数決組み込み符号は、
すべての移動局をグループに分割し、特定のグループに
属する移動局のチャンネルに割り当てられた複数の個別
送信用のPN符号(この表22では3つの個別送信用符
号)に対し予め送信順に多数決を判別することにより作
成した符号系列である。
【0066】即ち、この表22は、表1ないし表3のP
N符号の、第i番目(i=1ないし511)に送信する
ビットに対して予め多数決判定を行うことにより作成し
たものであり、第i番目に送信するビットのなかで
“1”が“0”よりも多ければ、表21の第i番目(i
=1ないし511)に送信するビットとして“1”を使
用し、逆に“0”が“1”よりも多ければ、表21の第
i番目(i=1ないし511)に送信するビットとして
“0”を使用するように、順次各ビットの値を決定する
ことにより作成したものである。
【0067】これらの符号を使用することにより、 個別
送信のみならず、一斉送信,群別送信が十分可能とな
る。
【0068】次に動作について説明する。動作について
は図2に示す従来のスペクトラム拡散通信装置の送信機
とほぼ同様であるが、PN符号選択回路19は個別送信
用のPN符号のほかに一斉送信用および群別送信用のP
N符号を選択することができ、また、PN符号発生回路
17は個別送信用のPN符号のほかに一斉送信用および
群別送信用のPN符号を発生することができる点が従来
のものと大きく異なる点である。
【0069】即ち、個別送信の場合はPN符号選択回路
19によりPN符号群のなかから,使用するチャンネル
に対応した特定のPN符号を指定して、 PN符号発生回
路17によりその指定に応じた種類のPN符号を発生さ
せ、一斉送信あるいは群別送信の場合はPN符号選択回
路19によりPN符号群のなかから,一斉送信用のPN
符号あるいは群別送信用のPN符号を指定して、 PN符
号発生回路17によりその指定に応じた種類のPN符号
を発生させる。一方、送信データSDをデータレジスタ
16にてバッファ蓄積し、 タイミング作成回路18から
のタイミング信号STに従い、1データビット毎にデー
タレジスタ16から出力するが、その間に、 PN符号発
生回路17からのPN符号の1周期が出力されるように
タイミングが作成される。これらデータレジスタ16の
出力およびPN符号発生回路17の出力はともにXNO
Rゲート15に入力され、符号変調される。すなわち、
XNORゲート15はデータレジスタ16からのデータ
“1" に対しては正極性のPN符号を割り当て、データ
“0" に対しては逆極性のPN符号を割り当てる。そし
て、このデータの種類によって極性が変換されたPN符
号がXNOR15ゲートから出力され、これがBPSK
変調回路14により変調され、 送信RFコンバータ13
および送信回路12を経由して送信アンテナ11から無
線伝送される。
【0070】このように、本実施の形態1によれば、従
来のスペクトラム拡散通信装置の送信機と同様に構成さ
れた送信機において、単に送信の際に使用するPN符号
として一斉送信用のものおよび群別受信用のものを予め
用意しておき、これらを選択して使用するのみで、スペ
クトラム拡散通信においては従来不可能であった,同一
周波数を用いての一斉送信や群別送信が可能となるもの
が得られる効果がある。
【0071】実施の形態2.この実施の形態2は、実施
の形態1によるスペクトル拡散通信装置の送信機によっ
て、一斉送信用符号もしくは群別送信用符号に基づいて
送信された送信信号を受信する,スペクトル拡散通信装
置の受信機を示すものである。
【0072】この実施の形態2の説明に先立ち、その原
理について説明する。実施の形態1の無線送信機の無線
送信波から、個別送信の場合には表11ないし表20に
示すような相関値が得られる。これらの個別のPN符号
選択回路の指定符号に対して、 実施の形態1の無線送信
機において一斉送信モードの送信符号を選択した場合の
相関値の例を表23に示す。同様に実施の形態1の無線
送信機において群別送信モードの送信符号を選択した場
合の相関値の例を表24に示す。これらの相関値の分布
から分かるように、図3の無線受信機において、同期判
定設定器28のスレッショールド値を例えば70ないし
90の一定範囲に属する値に設定することにより、 一斉
モード、群別モードおよび個別モードの送受信を可能に
することができる。
【0073】
【表23】
【0074】
【表24】
【0075】この表23の相関値は、表21に示された
一斉送信用の多数決組み込み符号と、表1ないし表10
に示された個別送信用の符号との相関値を示すものであ
る。
【0076】この表23から明らかなように、いずれの
相関値も表1ないし表10に示された各個別送信用の符
号に対し、ほぼ同等の値が得られている。これは、送信
側で表21に示された一斉送信用の多数決組み込み符号
を用いて送信を行えば、受信側で表1ないし表10に示
された個別送信用の符号を用いて受信を行う際に、受信
側で表23のいずれの相関値もこれを棄却しないように
しきい値を適当に設定しておけば、同一の周波数かつ一
斉送信用の多数決組み込み符号を用いて、個別送信用の
符号を用いて受信を行ういずれのチャンネルの受信機に
おいても受信が可能になることを意味する。このため、
上述のように、送信側と受信側を設定しておくことによ
り、すべての車両に搭載された無線受信機に対し一斉送
信を実現することができる。
【0077】また、表24の相関値は、表22に示され
た群別送信用の多数決組み込み符号と、表1ないし表1
0に示された個別送信用の符号との相関値を示すもので
ある。
【0078】この表24から明らかなように、相関値は
表1ないし表3に示されたいずれの個別送信用の符号に
対しても、ほぼ同等の大きな値が得られるが、表4ない
し表10に示された個別送信用の符号に対しては、いず
れもあまり大きな相関値は得られない。これは、送信側
で表22に示された群別送信用の多数決組み込み符号を
用いて送信を行えば、受信側で表1ないし表10に示さ
れた個別送信用の符号を用いて受信を行う際に、表24
の大きな相関値とそれ以外のあまり大きくない相関値を
区別できるようにしきい値を適当に設定しておけば、同
一の周波数かつ符号を用いて、個別送信用の符号を用い
て受信を行うチャンネルの受信機において、表1ないし
表3のように予め群として設定しておいたチャンネルの
受信機のみ受信が可能になることを意味する。このた
め、上述のように、送信側と受信側を設定しておくこと
により、特定の移動体に対し群別送信を実現することが
できる。
【0079】以上の原理説明から分かるように、本実施
の形態2の無線受信機および無線受信方法は特許請求の
範囲における請求項3および11の発明に対応するもの
であり、その構成は図3の無線受信機の系統図に示され
たものと全く同様である。しかもこの図3におけるPN
符号選択回路26およびPN符号発生回路27において
使用するPN符号は、表1ないし表10に示されたもの
と全く同様のものを使用することにより、個別送信の受
信のみならず一斉送信および群別送信の受信も可能なも
のである。
【0080】次に動作について説明する。図3のPN符
号変調方式無線受信機において、図2のPN符号変調方
式無線送信機からの無線送信波は受信アンテナ21およ
び受信回路22によって特定の周波数のものが受信され
た後、受信RFコンバータ23によって周波数変換さ
れ、 この周波数変換後の信号がBPSK復調回路24に
おいてディジタルシリアル信号に復調され、 ディジタル
相関回路25において、このディジタルシリアル信号
と、PN符号選択回路26の指定に応じてPN符号発生
回路27によって発生されたPN符号との相関値演算が
実行され、 その相関値演算の結果が判定回路1 29,
判定回路2 30および判定回路3 31にそれぞれ渡
される。判定回路1 29は相関値演算結果に対し
“1" と“0" の多数決を判定することにより、相関値
が正か負かを判別し、 自己同期作成回路34からの受信
同期タイミングRTに基づきラッチフリップフロップ3
6によって一旦ラッチした後、受信データRDとして外
部に出力される。
【0081】判定回路2 30および判定回路3 31
は受信PN符号の同期信号を検出するためのものであ
り、同期判定設定器28から同期受信のためのスレッシ
ョルド値を入力し、判定回路2 30は正の相関値に対
して、 スレッショルド値以上の出力があれば、また、判
定回路3 31は負の相関値に対して、 スレッショルド
値以下の出力があれば、OR回路32に対しその旨を出
力し、 同期検出回路33においてこれらの連続性をチェ
ックした後、同期判定を行い、 自己同期作成回路34か
ら受信同期タイミングRTを作成・出力する。また信号
品質判定回路35から一定以上の回線品質が保たれてい
るか否かの判定を行い、使用状態にあるときには受信判
定信号CDを出力する。ところで、PN符号選択回路2
6の指定に応じてPN符号発生回路27によって発生さ
れたPN符号は上述のように個別送信用のものであり、
従って送信機側でこれと同じ個別送信用のPN符号を用
いて送信を行っている場合の相関値は、これと異なる個
別送信用のPN符号を用いて送信を行っている場合に比
べ明確な値の差異があるので、同期判定設定器28に適
切なスレッショルドを設定しておくことにより、対応す
るチャンネルの送信機からの送信のみに対し感度を有す
るようにすることができる。また、送信機側で一斉送信
用のPN符号または群別送信用のPN符号を用いて送信
を行っている場合、表23および表24の相関値から明
らかなように、受信機側で個別送信用のPN符号を用い
て受信を行っているにもかかわらず、相関値はかなりの
大きさになる(群別受信の場合は受信機が該当する群に
属する場合)ので、同期判定設定器28に適切なスレッ
ショルドを設定しておくことにより、一斉送信の場合、
個別送信用のPN符号を用いて受信を行っているすべて
の受信機が感度を有するようにすることができ、群別送
信の場合、個別送信用のPN符号を用いて受信を行って
いるすべての受信機のうち予め選択した群に属するもの
のみが感度を有するようにすることができる。
【0082】このように、本実施の形態2によれば、従
来のスペクトラム拡散通信装置の受信機と同様に構成さ
れ受信機において、単に受信の際に使用するPN符号と
して個別送信用のもののみを予め用意しておき、これら
を選択して使用するのみで、スペクトラム拡散通信にお
いては従来不可能であった,同一周波数を用いての一斉
送信や群別送信の受信が可能となるものが得られる効果
がある。
【0083】実施の形態3.この実施の形態3は、本願
発明の特許請求の範囲における請求項4および12の発
明に対応するものであり、図1に示すようなシステム構
成を有する路車間通信システムのうちでも、特に、 スペ
クトラム拡散無線機を使用したものに関するものであ
り、 符号変調により、 多重化、一斉送信、群別送信、個
別送信などの多様な通信モードを組合わせて通信を行う
ことにより、 通信効率を向上することのできる,無線通
信方法および無線装置の改良を図ったものである。
【0084】即ち、この実施の形態3は請求項3におけ
る図1の路車間通信システムの系統図において、路上機
2に示すスペクトラム多重無線機22の無線送信機とし
て、実施の形態1(請求項1)に示す無線送信機を適用
し、 かつ車載機3のスぺクトラム無線機32の受信機と
して、 実施の形態2(請求項2)に示す無線受信機を適
用することにより、 上記に示す一斉、群別、個別の送受
信を行うことができるようにしたスペクトラム拡散通信
装置およびスペクトラム拡散通信方法の送受信システム
である。
【0085】即ち、図1において、道路走行中の複数の
車両3と道路の路上機2の間を1つの周波数を使用し
て、 複数の通信チャンネルを構成して通信を行う際に、
特に、路上機2からは一定符号長の複数のPN符号を使
用して、 チャンネルを多重化し、PN符号の特性を利用
して、 同一無線周波数でPN符号系列を、一斉送信用、
群別送信用、個別送信用のなかから適宜変更することに
より、 一斉送信、群別送信、個別送信のいずれの送信を
も行うことができるようにするとともに、車載のスペク
トラム無線機32は予め割り当てられた個別通信チャン
ネルに指定された通信チャンネルのみを使用して、上記
一斉送信、群別送信、個別送信を目的とする送信信号の
いずれをも受信することができる。
【0086】このように、本実施の形態3によれば、従
来のスペクトラム拡散通信では不可能であった一斉通信
や群別通信を同一の周波数を使用して実現でき、効率的
な通信を実現できる効果がある。
【0087】このため、この装置を路車間通信システム
に適用することにより、道路走行中の複数の車両と道路
の路側装置の間を1つの周波数を使用して、複数通信チ
ャンネルを構成し、路側装置から一斉送信、群別送信、
個別送信が可能で、車載装置は割り当てられた個別通信
チャンネルに指定された通信チャンネルのみによってこ
れらの目的別チャンネルの受信が可能となり、従って、
これらのチャンネルの使用方法を組み合わせて、高速道
路などの一定限定範囲における高速走行中の多数の車両
との路車間通信を、高信頼度に実現することができる効
果がある。
【0088】また、広帯域とすることにより高速伝送が
可能であり、拡散ビット長を長くすることにより高信頼
度伝送が可能となり、ディジタル相関演算回路のために
LSI化し易く、回路が簡単かつ小型に実現できる等の
効果もあり、狭い範囲における路車間通信における多数
の車載機との高速、高信頼度な通信チャンネルの構成と
通信容量の確保を実現できる効果もある。
【0089】実施の形態4.この実施の形態4は本願の
請求項5,8および13,16の発明に相当するもので
あり、請求項4による路上機2に示すスぺクトラム多重
無線機22の無線受信機として、図7のPN符号変調方
式無線受信機に示すように、図3に示された,特定の個
別チャンネルにのみ対応した受信機のうち、ASIC
ICに回路収納が可能な24,25,27ないし35を
有する回路20をすべての通信チャンネルに対応するよ
うに設けてこれらを201 ないし20n とし、 この回路
201ないし20n に対する各々のPN符号選択回路2
61 ないし26n から各々の個別チャンネル用送信符号
を指定して相関値を算出することにより、路上を走行す
る車両3に搭載された複数のスぺクトラム無線機(以
下、車載機と称す)32からの同時送信をチャンネル別
に並列に受信できるようにした一斉受信可能な無線受信
機を示すものである。
【0090】次に動作について説明する。図1におい
て、車載機32の送信機からの送信は路上機2のスぺク
トラム多重無線機22の無線受信機により受信される
が、このスぺクトラム多重無線機22の無線受信機とし
て、図7に示すPN符号変調方式無線受信機を設け、A
SIC ICに収容可能な回路201 ないし20n をそ
れぞれ相異なるチャンネルからの送信を受信できるよう
に、PN符号の種類を設定しておくことにより、車載機
からの送信を並列に受信することができ、車載機が一斉
に送信を行ってもこれを同時に受信することができる。
【0091】これにより、実施の形態1,2,3に示す
路上機と車載機を用いて、図6(a)ないし図6(d)
に示すような,路上機から車載機への一斉・群別・個別
送信フローを実現でき、更に路上機からの送信問い合わ
せに対して、 車載機からは個別チャンネル毎に一定中の
タイムスロットをランダムに選択して返送させ、路上機
において通信チャンネル別に同時に受信させ、 タイムス
ロット数をt、個別チャンネル数をmとした場合に最大
t×mの車載機の識別および在車検知をできるようにす
る多重無線方法を提供することが可能になる。図10は
このような路上機と車載機間の通信を可能にする車載機
の内部構成およびタイムスロットを示すもので、図10
(a)において、32aはこの実施の形態4で既に説明
したスペクトラム拡散通信装置の受信機と同様に構成さ
れた,スぺクトラム多重無線受信機(以下,SS無線受
信機と称す)、32bはこのSS無線受信機32aが路
上機からの一斉送信を受信できたか否かを判定する一斉
送信判定手段、32cはこの一斉送信判定手段32bが
一斉送信を受信したと判定した時に乱数を発生する乱数
発生手段、32dはこの乱数発生手段32cが発生した
乱数に基づき、一斉送信に対する確認送信を行うべきタ
イムスロットを作成するタイムスロット作成手段、32
eは実施の形態1で説明したスペクトラム拡散通信装置
の送信機と同様に構成された,スぺクトラム多重無線送
信機(以下,SS無線送信機と称す)である。
【0092】この図10(a)のように構成された車載
機は、路上機が図10(b)のPOのタイミングで一斉
送信を行うと、SS無線受信機32aがこれを受信し、
一斉送信判定手段32bが一斉送信があったことを判定
する。一斉送信判定手段32bはこの一斉送信があった
旨を判定すると、乱数発生手段32cを起動し、これに
乱数を発生させる。タイムスロット作成手段32はこの
乱数に基づき一斉送信に対する確認送信を返送するタイ
ムスロットを例えば図10(b)のts1やts2,t
s3,ts5等のようにランダムなタイミングとなるよ
うに発生し、SS無線受信機32eはこれらランダムな
タイミングのタイムスロットにおいて確認送信を路上機
に対し返送する。
【0093】以下では、図6を用いて、これら一斉送信
モードおよび群別送信モードを用いて路車間で通信を行
う場合に実行される手順を示す。
【0094】なお、ここでは路車間の通信方式は半二重
として、 車から路上機に対してはチャンネル間の同時送
受信を可能とする通信チャンネルを想定している。
【0095】これらの通信の流れを示すフローチャート
の例を図6(a)ないし図6(d)に示す。まず、図6
(a)において、 路上機から車載機へは、送信問合を利
用して一斉送信モードで、短い1電文を送信し、電波到
達範囲のすべての車に送信を行い、この電文を受信でき
たことに対する確認として、車載機から路上機に対し
て、 一定長のタイムスロットと個別チャンネルとの組み
合わせにより、確認送信を行う。これにより一定時間の
中で多数の車からの確認送信信号を受信でき、 路上機に
対し送信すべきデータが存在する車載機を識別できると
ともに、個別の車載機に対して送信要求を発し、個別の
車載機からデータを伝送させることにより、効率的な通
信チャンネルを確保することが可能となる。図6(b)
において、 路上機から車載機に対して、 問い合わせ回答
などのデータ送信が必要な場合に送信問い合わせによる
在車確認後に送信する場合を示す。
【0096】即ち、路上機から車載機へは、送信問合を
利用して一斉送信モードで、短い1電文を送信し、電波
到達範囲のすべての車に送信を行い、 この電文を受信で
きたことに対する確認として、車載機から路上機に対し
て、 一定長のタイムスロットと個別チャンネルとの組み
合わせにより、確認送信を行う。これにより一定時間の
中で多数の車からの確認送信信号を受信でき、 路上機か
ら送信すべきデータが存在する車載機を識別できるとと
もに、個別の車載機に対してデータを送信し、個別の車
載機から受信確認を伝送させることにより、効率的な通
信チャンネルを確保することが可能となる。
【0097】図6(c)において、 一斉放送的に複数チ
ャンネルに分かれている車載機に同時に送信する手順を
示す。即ち、路上機から車載機へは、送信問合を利用し
て一斉送信モードで電波到達範囲のすべての車に対し送
信を行い、 この送信を受信できたことに対する確認とし
て、車載機から路上機に対して、 一定長のタイムスロッ
トと個別チャンネルとの組み合わせにより、確認送信を
行う。これにより、すべての車載機に対し一斉送信を行
うことができるとともに、一定時間の中で多数の車から
の確認送信信号を受信できる。
【0098】図6(d)において、 群別に複数チャンネ
ルに分かれている車載機に同時送信する手順を示す。即
ち、路上機から車載機へは、送信問合を利用して群別送
信モードで電波到達範囲の所要の群に属するすべての車
に対し送信を行い、 この送信を受信できたことに対する
確認として、車載機から路上機に対して、 一定長のタイ
ムスロットと個別チャンネルとの組み合わせにより、確
認送信を行う。これにより、所要の群に属する全ての車
載機に対し一斉送信を行うことができるとともに、一定
時間の中で多数の車からの確認送信信号を受信できる。
【0099】このように、本実施の形態4によれば、個
別受信が可能な受信機を複数設けるようにしたので、一
斉送信に対する応答が同時にあった時にこれを並列に受
信でき、一斉送信に対する確認送信を同時に受信できる
効果がある。
【0100】実施の形態5.この実施の形態5は本願の
請求項6および14に相当するものであり、一斉送信時
においても通信品質を劣化することなくこれを受信でき
るようにしたものである。
【0101】この実施の形態5による無線受信機は、図
3に示す,実施の形態2によるPN符号変調方式無線受
信機のBPSK復調回路24以下の受信回路20を1組
追加して、 図8に示すようにこれを20aとし、この受
信回路20の出力と受信回路20aの出力との論理和を
とるOR回路40,41,42を設けるとともに、この
受信回路20aに対応するPN符号選択回路26aにお
いては請求項1(実施の形態1)に示す、すべての個別
送信用PN符号を送信順に多数決判別した、一斉送信モ
ードに使用するPN符号を使用するようにしたものであ
る。
【0102】次に動作について説明する。実施の形態2
で既に述べたように、一斉送信信号は個別送信用の受信
回路20にても受信可能であるが、本実施の形態5では
一斉送信用の受信回路20aを有しており、これにより
一斉送信用のPN符号を用いて一斉送信を受信する。こ
れにより一斉送信時には一斉送信用の受信回路20aが
個別受信用の受信回路20で受信するよりも良好な通信
品質で一斉放送を受信できることが多く、このため、O
R回路40,41,42でこれら2つの受信回路20,
20aの出力に対し論理和を作るか、あるいは相関値の
高い方を選択し出力することにより、 一斉送信時におい
ても通信品質を劣化することなくこれを受信することが
できる。
【0103】このように、本実施の形態5によれば、一
斉送信に対しこれを専用に受信できる一斉送信用の受信
回路を追加し、個別受信用の受信回路の出力と一斉受信
用の受信回路の出力を併用することにより、一斉送信時
においても通信品質を劣化することなくこれを受信する
ことができ、ひいては一斉送信を良好に受信できるスペ
クトラム拡散通信装置およびスペクトラム通信方法を提
供できる効果がある。
【0104】実施の形態6.この実施の形態6は請求項
7および15に相当するものであり、一斉送信時または
群別送信時においても通信品質を劣化することなくこれ
を受信できるようにしたものである。
【0105】この実施の形態6による無線受信機は、図
9に示すように、実施の形態5における,図8の受信回
路20aと同様の受信回路20bを設け、受信回路20
の出力および受信回路20aの出力に対し受信回路20
bの出力との論理和をとるOR回路40,41,42を
設けるとともに、この受信回路20bに対応するPN符
号選択回路26bにおいては、請求項2(実施の形態
1)に示す、群別送信用PN符号を送信順に多数決判別
した、群別送信モードに使用する符号を使用するように
したものである。
【0106】次に動作について説明する。一斉送信に対
しては実施の形態5で説明したのと同様の動作になるの
で、群別送信を受信する場合についてのみ述べる。
【0107】実施の形態2で既に述べたように、群別送
信信号は個別送信用の受信回路20にても受信可能であ
るが、本実施の形態6では群別送信用の受信回路20b
を有しており、これにより群別送信用のPN符号を用い
て群別送信を受信する。これにより群別送信時には群別
送信用の受信回路20bが個別受信用の受信回路20で
受信するよりも良好な通信品質で群別放送を受信できる
ことが多く、このため、OR回路40,41,42でこ
れら3つの受信回路20,20a,20bの出力に対し
論理和を作るか、あるいは相関値の高い方を選択し出力
することにより、 群別送信時においても通信品質を劣化
することなくこれを受信することができる。
【0108】このように、本実施の形態6によれば、一
斉送信および群別送信に対しこれを専用に受信できる一
斉送信用および群別送信用の受信回路を追加し、個別受
信用の受信回路の出力と一斉受信用および群別送信用の
受信回路の出力を併用することにより、一斉送信時およ
び群別送信時においても通信品質を劣化することなくこ
れを受信することができ、ひいては一斉送信および群別
送信を良好に受信できるスペクトラム拡散通信装置およ
びスペクトラム通信方法を提供できる効果がある。
【0109】
【発明の効果】以上のように、本願の請求項1の発明に
係るスペクトラム拡散無線通信送信装置によれば、ディ
ジタルデータ“1”または“0”のいずれか一方に対し
正極性のPN符号を、ディジタルデータ“1”または
“0”の他方に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割
り付けて符号変調を行う符号変調手段と、この符号変調
手段の出力に対しBPSK変調を行うBPSK変調手段
と、このBPSK変調手段の出力を送信周波数へ変換し
無線伝送するRFコンバート手段とを備え、M個(Mは
2以上の整数)のチャンネルに対しM個の相異なる個別
送信用のPN符号を割り当てることにより、単一の周波
数において、多重通信路を形成し、M個のチャンネルの
すべてに対し同一データを送信する一斉送信モード時に
は、これらM個のPN符号同士の送信順に予め各ビット
を多数決判別することにより“1”,“0”を割り付け
た一斉送信用のPN符号を使用して、符号変調を行うよ
うにしたので、スペクトラム拡散無線通信送信装置にお
いて、従来は不可能であった一斉送信を、個別送信を行
うものと同様の装置に対し、個別送信用のPN符号を一
斉送信用のものに変更するのみで実現可能となる効果が
ある。
【0110】また、本願の請求項2の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信送信装置によれば、ディジタルデー
タ“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性のP
N符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他方
に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符号
変調を行う符号変調手段と、この符号変調手段の出力に
対しBPSK変調を行うBPSK変調手段と、このBP
SK変調手段の出力を送信周波数へ変換し無線伝送する
RFコンバート手段とを備え、M個(Mは2以上の整
数)のチャンネルに対しM個の相異なる個別送信用のP
N符号を割り当てることにより、単一の周波数におい
て、多重通信路を形成し、各チャンネルをグループ分け
した複数のチャンネルからなる群別チャンネルに対して
同一データの送信を行う群別送信モード時には、この群
に属するm個(mはM>m>1なる整数)のPN符号同
士の送信順に予め各ビットを多数決判別した“1”,
“0”を割り付けた群別送信用のPN符号を使用して、
符号変調を行うようにしたので、スペクトラム拡散無線
通信送信装置において、従来は不可能であった群別送信
を、個別送信を行うものと同様の装置に対し、個別送信
用のPN符号を群別送信用のものに変更するのみで実現
可能となる効果がある。
【0111】また、本願の請求項3の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置によれば、請求項1または
2記載のスペクトラム拡散無線通信送信装置からの送信
波を受信する受信手段と、この受信手段の出力をBPS
K復調するBPSK復調手段と、このBPSK復調手段
から出力されたディジタル信号と特定のPN符号との相
関値を算出するデジタル相関手段と、この相関値に基づ
いて上記特定のPN符号が正極性か、逆極性かの判定を
行うことにより復号を行う判定手段とを備え、上記デジ
タル相関手段は上記特定のPN符号として、M個(Mは
2以上の整数)のチャンネルに対し割り当てたM個の相
異なる個別送信用のPN符号を使用することにより、一
斉送信または群別送信の受信を行うようにしたので、一
斉送信または群別送信の受信を、個別送信の受信を行う
スペクトラム拡散無線通信受信装置のままで、使用する
PN符号を変更することなく実現可能となる効果があ
る。
【0112】また、本願の請求項4の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信装置によれば、請求項3記載のスペ
クトラム拡散無線通信受信装置と、請求項1または2記
載のスペクトラム拡散無線通信送信装置とを備え、スペ
クトラム拡散無線通信送信装置とスペクトラム拡散無線
通信受信装置との間で、個別送信および、一斉送信また
は群別送信を行うようにしたので、送信側の個別送信用
のPN符号を一斉送信用または群別送信用のものに変更
するのみで、スペクトラム拡散無線通信装置において、
従来は不可能であった一斉送信または群別送信およびそ
の受信が実現可能となる効果がある。
【0113】また、本願の請求項5の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置によれば、請求項3記載の
スペクトラム拡散無線通信受信装置において、上記BP
SK復調手段,ディジタル相関手段および判定手段をM
チャンネル分備え、 スペクトラム拡散無線通信送信装置
からの送信をMチャンネル同時に受信可能としたので、
一斉送信の受信を、個別送信の受信を行うスペクトラム
拡散無線通信受信装置のままで、使用するPN符号を変
更することなくMチャンネル分設けることにより実現可
能となる効果がある。
【0114】また、本願の請求項6の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置によれば、請求項3記載の
スペクトラム拡散無線通信受信装置において、上記BP
SK復調手段、デジタル相関手段、判定手段を2つずつ
備えるとともに、2つのデジタル相関手段は、上記特定
のPN符号として、個別送信用のPN符号および一斉送
信用のPN符号を用い、2つの判定手段の出力のOR出
力または相関値の高い方を本スペクトラム拡散無線通信
受信装置の受信出力として出力するようにしたので、一
斉送信の受信を通信品質を劣化させることなく実現でき
る効果がある。
【0115】また、本願の請求項7の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信受信装置によれば、請求項3記載の
スペクトラム拡散無線通信受信装置において、上記BP
SK復調手段、デジタル相関手段、判定手段を3つずつ
備えるとともに、3つのデジタル相関手段は、上記特定
のPN符号として、個別送信用のPN符号,一斉送信用
のPN符号および群別送信用のPN符号を用い、3つの
判定手段の出力のOR出力または相関値の高い方を本ス
ペクトラム拡散無線通信受信装置の受信出力として出力
するようにしたので、一斉送信または群別送信の受信を
通信品質を劣化させることなく実現できる効果がある。
【0116】また、本願の請求項8の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信装置は、請求項1または2記載のス
ペクトラム拡散無線通信送信装置および請求項5記載の
スペクトラム拡散無線通信受信装置を有する親局と、請
求項1または2記載のスペクトラム拡散無線通信送信装
置および請求項3記載のスペクトラム拡散無線通信受信
装置を有する子局とを備え、親局の送信手順の通信路を
確立する送信問合手順において親局のスペクトラム拡散
無線通信送信装置は一斉送信用のPN符号を使用し、 単
一の通信プロトコルにより電波到達範囲のすべての子局
のスペクトラム拡散無線通信受信装置に対し送信を行
い、子局のスペクトラム拡散無線通信受信装置はこの一
斉送信を受信するとともに子局のスペクトラム拡散無線
通信送信装置は上記一斉送信に対する確認送信を親局の
スペクトラム拡散無線通信受信装置に送信する際、各ス
ペクトラム拡散無線通信送信装置のチャンネル別に設け
た複数のタイムスロットにランダムにタイムスロットを
割り当てて、 通信プロトコルの衝突を回避しながら送信
を実行し、親局のスペクトラム拡散無線通信受信装置は
これら複数のタイムスロットに割り当てられた子局から
の確認送信を受信するようにしたので、親局から子局に
対する一斉送信が可能になるとともに、一斉送信に対す
る複数の子局からの確認送信を同時に受信することが実
現できる効果がある。
【0117】また、本願の請求項9の発明に係るスペク
トラム拡散無線通信送信方法によれば、ディジタルデー
タ“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性のP
N符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他方
に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符号
変調を行い、この符号変調結果に対しBPSK変調を行
うとともに、このBPSK変調結果を送信周波数へ変換
し無線伝送を行う際に、M個(Mは2以上の整数)のチ
ャンネルに対しM個の相異なる個別送信用のPN符号を
割り当てることにより、単一の周波数において、多重通
信路を形成し、M個のチャンネルのすべてに対し同一デ
ータを送信する一斉送信モード時には、これらM個のP
N符号同士の送信順に予め各ビットを多数決判別するこ
とにより“1”,“0”を割り付けた一斉送信用のPN
符号を使用して、符号変調を行うようにしたので、スペ
クトラム拡散無線通信送信方法において、従来は不可能
であった一斉送信を、個別送信を行うものと同様の方法
に対し、個別送信用のPN符号を一斉送信用のものに変
更するのみで実現可能となる効果がある。
【0118】また、本願の請求項10の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信送信方法によれば、ディジタルデ
ータ“1”または“0”のいずれか一方に対し正極性の
PN符号を、ディジタルデータ“1”または“0”の他
方に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付けて符
号変調を行い、この符号変調結果に対しBPSK変調を
行い、このBPSK変調結果を送信周波数へ変換し無線
伝送を行う際に、M個(Mは2以上の整数)のチャンネ
ルに対しM個の相異なる個別送信用のPN符号を割り当
てることにより、単一の周波数において、多重通信路を
形成し、各チャンネルをグループ分けした複数のチャン
ネルからなる群別チャンネルに対して同一データの送信
を行う群別送信モード時には、この群に属するm個(m
はM>m>1なる整数)のPN符号同士の送信順に予め
各ビットを多数決判別した“1”,“0”を割り付けた
群別送信用のPN符号を使用して、符号変調を行うよう
にしたので、スペクトラム拡散無線通信送信方法におい
て、従来は不可能であった群別送信を、個別送信を行う
ものと同様の方法に対し、個別送信用のPN符号を群別
送信用のものに変更するのみで実現可能となる効果があ
る。
【0119】また、本願の請求項11の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法によれば、請求項9また
は10記載のスペクトラム拡散無線送信方法により得ら
れた送信波を受信し、この受信結果をBPSK復調し、
このBPSK復調により得られたディジタル信号と特定
のPN符号との相関値を算出し、この相関値に基づいて
上記特定のPN符号が正極性か、逆極性かの判定を行う
ことにより復号を行う際に、上記特定のPN符号とし
て、M個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対し割り
当てたM個の相異なる個別送信用のPN符号を使用する
ことにより相関値を算出し、一斉送信または群別送信の
受信を行うようにしたので、一斉送信または群別送信の
受信を、個別送信の受信を行うスペクトラム拡散無線通
信受信方法のままで、使用するPN符号を変更すること
なく実現可能となる効果がある。
【0120】また、本願の請求項12の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信方法によれば、請求項11記載の
スペクトラム拡散無線通信受信方法と、請求項9または
10記載のスペクトラム拡散無線通信送信方法とを用
い、スペクトラム拡散無線通信送信方法はスペクトラム
拡散無線通信受信方法に対し、個別送信および、一斉送
信または群別送信を行うようにしたので、送信側の個別
送信用のPN符号を一斉送信用または群別送信用のもの
に変更するのみで、スペクトラム拡散無線通信方法にお
いて、従来は不可能であった一斉送信または群別送信お
よびその受信が実現可能となる効果がある。
【0121】また、本願の請求項13の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法によれば、請求項11記
載のスペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記
BPSK復調,相関値算出および判定をM個のチャンネ
ルに対して行い、 スペクトラム拡散無線通信送信方法に
よる送信をMチャンネル同時に受信可能としたので、一
斉送信の受信を、個別送信の受信を行うスペクトラム拡
散無線通信受信方法のままで、使用するPN符号を変更
することなくMチャンネル分設けることにより実現可能
となる効果がある。
【0122】また、本願の請求項14の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法によれば、請求項11記
載のスペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記
BPSK復調、相関値算出および判定を2つのチャンネ
ルに対して行い、 2つの相関値算出は、上記特定のPN
符号として、個別送信用のPN符号および一斉送信用の
PN符号を用いて行い、2つの判定結果のOR出力また
は相関値の高い方を本スペクトラム拡散無線通信受信方
法の受信出力として出力するようにしたので、一斉送信
の受信を通信品質を劣化させることなく実現できる効果
がある。
【0123】また、本願の請求項15の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信受信方法によれば、請求項11記
載のスペクトラム拡散無線通信受信方法において、上記
BPSK復調、相関値算出および判定を3つのチャンネ
ルに対して行い、 3つの相関値算出は、上記特定のPN
符号として、個別送信用のPN符号,一斉送信用のPN
符号および群別送信用のPN符号を用いて行い、3つの
判定結果のOR出力または相関値の高い方を本スペクト
ラム拡散無線通信受信方法の受信出力として出力するよ
うにしたので、一斉送信または群別送信の受信を通信品
質を劣化させることなく実現できる効果がある。
【0124】また、本願の請求項16の発明に係るスペ
クトラム拡散無線通信方法によれば、親局は請求項9ま
たは10記載のスペクトラム拡散無線通信送信方法によ
り送信を行うとともに請求項13記載のスペクトラム拡
散無線通信受信方法により受信を行い、子局は請求項9
または10記載のスペクトラム拡散無線通信送信方法に
より送信を行うとともに請求項11記載のスペクトラム
拡散無線通信受信方法により受信を行い、親局の送信手
順の通信路を確立する送信問合手順において親局のスペ
クトラム拡散無線通信送信方法は一斉送信用のPN符号
を使用し、 単一の通信プロトコルにより電波到達範囲の
すべての子局に対し送信を行い、子局のスペクトラム拡
散無線通信受信方法はこの一斉送信を受信し、子局のス
ペクトラム拡散無線通信送信方法は上記一斉送信に対す
る確認送信を親局に送信する際、各子局のチャンネル別
に設けた複数のタイムスロットにランダムにタイムスロ
ットを割り当てて、 通信プロトコルの衝突を回避しなが
ら送信を実行し、親局のスペクトラム拡散無線通信受信
方法はこれら複数のタイムスロットに割り当てられた子
局からの確認送信を受信するようにしたので、親局から
子局に対する一斉送信が可能になるとともに、一斉送信
に対する複数の子局からの確認送信を同時に受信するこ
とが実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明が適用される路車間通信システムの
系統図
【図2】 本願発明が適用されるPN符号変調方式無線
送信機の系統図
【図3】 本願発明が適用されるPN符号変調方式無線
受信機の系統図
【図4】 9段シフトレジスタとXORフィードバック
回路からなるPN符号発生回路の一般形を示す図
【図5】 BPSKモデムのビットエラー特性を示す図
【図6】 通信フローチャートを示す図
【図7】 路上機用PN符号変調多重化無線受信機の系
統図
【図8】 一斉モードの受信回路を追加した車載機用P
N符号変調方式無線受信機の系統図
【図9】 群別モードの受信回路を追加した車載機用P
N符号変調方式無線受信機の系統図
【図10】 車載機の内部構成およびタイムスロットを
示す図
【符号の説明】
1 路上処理装置、2 路上機、17,27 PN符号
発生回路、19,26 PN符号選択回路、22 SS
多重無線機、23 路側制御機、3 車両、32 SS
無線機、33 車載装置。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタルデータ“1”または“0”の
    いずれか一方に対し正極性の疑似雑音符号(以下、PN
    符号と称す)を、ディジタルデータ“1”または“0”
    の他方に対しその逆極性のPN符号をそれぞれ割り付け
    て符号変調を行う符号変調手段と、 この符号変調手段の出力に対し2相位相シフトキーイン
    グ変調(以下、BPSK変調と称す)を行うBPSK変
    調手段と、 このBPSK変調手段の出力を送信周波数へ変換し無線
    伝送するRFコンバート手段とを備え、 M個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対しM個の相
    異なる個別送信用のPN符号を割り当てることにより、
    単一の周波数において、多重通信路を形成し、 M個のチャンネルのすべてに対し同一データを送信する
    一斉送信モード時には、これらM個のPN符号同士の送
    信順に予め各ビットを多数決判別することにより
    “1”,“0”を割り付けた一斉送信用のPN符号を使
    用して、符号変調を行うことを特徴とするスペクトラム
    拡散無線通信送信装置。
  2. 【請求項2】 ディジタルデータ“1”または“0”の
    いずれか一方に対し正極性のPN符号を、ディジタルデ
    ータ“1”または“0”の他方に対しその逆極性のPN
    符号をそれぞれ割り付けて符号変調を行う符号変調手段
    と、 この符号変調手段の出力に対しBPSK変調を行うBP
    SK変調手段と、 このBPSK変調手段の出力を送信周波数へ変換し無線
    伝送するRFコンバート手段とを備え、 M個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対しM個の相
    異なる個別送信用のPN符号を割り当てることにより、
    単一の周波数において、多重通信路を形成し、 各チャンネルをグループ分けした複数のチャンネルから
    なる群別チャンネルに対して同一データの送信を行う群
    別送信モード時には、この群に属するm個(mはM>m
    >1なる整数)のPN符号同士の送信順に予め各ビット
    を多数決判別した“1”,“0”を割り付けた群別送信
    用のPN符号を使用して、符号変調を行うことを特徴と
    するスペクトラム拡散無線通信送信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のスペクトラム拡
    散無線送信装置からの送信波を受信する受信手段と、 この受信手段の出力をBPSK復調するBPSK復調手
    段と、 このBPSK復調手段から出力されたディジタル信号と
    特定のPN符号との相関値を算出するデジタル相関手段
    と、 この相関値に基づいて上記特定のPN符号が正極性か、
    逆極性かの判定を行うことにより復号を行う判定手段と
    を備え、 上記デジタル相関手段は上記特定のPN符号として、M
    個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対し割り当てた
    M個の相異なる個別送信用のPN符号を使用することに
    より、一斉送信または群別送信の受信を行うことを特徴
    とするスペクトラム拡散無線通信受信装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のスペクトラム拡散無線通
    信受信装置と、 請求項1または2記載のスペクトラム拡散無線通信送信
    装置とを備え、 スペクトラム拡散無線通信送信装置とスペクトラム拡散
    無線通信受信装置との間で、個別送信および、一斉送信
    または群別送信を行うことを特徴とするスペクトラム拡
    散無線通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のスペクトラム拡散無線通
    信受信装置において、 上記BPSK復調手段,ディジタル相関手段および判定
    手段をMチャンネル分備え、スペクトラム拡散無線通信
    送信装置からの送信をMチャンネル同時に受信可能とし
    たことを特徴とするスペクトラム拡散無線通信受信装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のスペクトラム拡散無線通
    信受信装置において、 上記BPSK復調手段、デジタル相関手段、判定手段を
    2つずつ備えるとともに、 2つのデジタル相関手段は、上記特定のPN符号とし
    て、個別送信用のPN符号および一斉送信用のPN符号
    を用い、 2つの判定手段の出力のOR出力または相関値の高い方
    を本スペクトラム拡散無線通信受信装置の受信出力とし
    て出力することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信
    受信装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載のスペクトラム拡散無線通
    信受信装置において、 上記BPSK復調手段、デジタル相関手段、判定手段を
    3つずつ備えるとともに、 3つのデジタル相関手段は、上記特定のPN符号とし
    て、個別送信用のPN符号,一斉送信用のPN符号およ
    び群別送信用のPN符号を用い、 3つの判定手段の出力のOR出力または相関値の高い方
    を本スペクトラム拡散無線通信受信装置の受信出力とし
    て出力することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信
    受信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載のスペクトラム拡
    散無線通信送信装置および請求項5記載のスペクトラム
    拡散無線通信受信装置を有する親局と、 請求項1または2記載のスペクトラム拡散無線通信送信
    装置および請求項3記載のスペクトラム拡散無線通信受
    信装置を有する子局とを備え、 親局の送信手順の通信路を確立する送信問合手順におい
    て親局のスペクトラム拡散無線通信送信装置は一斉送信
    用のPN符号を使用し、 単一の通信プロトコルにより電
    波到達範囲のすべての子局のスペクトラム拡散無線通信
    受信装置に対し送信を行い、 子局のスペクトラム拡散無線通信受信装置はこの一斉送
    信を受信するとともに子局のスペクトラム拡散無線通信
    送信装置は上記一斉送信に対する確認送信を親局のスペ
    クトラム拡散無線通信受信装置に送信する際、各スペク
    トラム拡散無線通信送信装置のチャンネル別に設けた複
    数のタイムスロットにランダムにタイムスロットを割り
    当てて、 通信プロトコルの衝突を回避しながら送信を実
    行し、 親局のスペクトラム拡散無線通信受信装置はこれら複数
    のタイムスロットに割り当てられた子局からの確認送信
    を受信することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信
    装置。
  9. 【請求項9】 ディジタルデータ“1”または“0”の
    いずれか一方に対し正極性のPN符号を、ディジタルデ
    ータ“1”または“0”の他方に対しその逆極性のPN
    符号をそれぞれ割り付けて符号変調を行い、 この符号変調結果に対しBPSK変調を行うとともに、 このBPSK変調結果を送信周波数へ変換し無線伝送を
    行う際に、 M個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対しM個の相
    異なる個別送信用のPN符号を割り当てることにより、
    単一の周波数において、多重通信路を形成し、 M個のチャンネルのすべてに対し同一データを送信する
    一斉送信モード時には、これらM個のPN符号同士の送
    信順に予め各ビットを多数決判別することにより
    “1”,“0”を割り付けた一斉送信用のPN符号を使
    用して、符号変調を行うことを特徴とするスペクトラム
    拡散無線通信送信方法。
  10. 【請求項10】 ディジタルデータ“1”または“0”
    のいずれか一方に対し正極性のPN符号を、ディジタル
    データ“1”または“0”の他方に対しその逆極性のP
    N符号をそれぞれ割り付けて符号変調を行い、 この符号変調結果に対しBPSK変調を行い、 このBPSK変調結果を送信周波数へ変換し無線伝送を
    行う際に、 M個(Mは2以上の整数)のチャンネルに対しM個の相
    異なる個別送信用のPN符号を割り当てることにより、
    単一の周波数において、多重通信路を形成し、 各チャンネルをグループ分けした複数のチャンネルから
    なる群別チャンネルに対して同一データの送信を行う群
    別送信モード時には、この群に属するm個(mはM>m
    >1なる整数)のPN符号同士の送信順に予め各ビット
    を多数決判別した“1”,“0”を割り付けた群別送信
    用のPN符号を使用して、符号変調を行うことを特徴と
    するスペクトラム拡散無線通信送信方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載のスペクトラ
    ム拡散無線送信方法により得られた送信波を受信し、 この受信結果をBPSK復調し、 このBPSK復調により得られたディジタル信号と特定
    のPN符号との相関値を算出し、 この相関値に基づいて上記特定のPN符号が正極性か、
    逆極性かの判定を行うことにより復号を行う際に、 上記特定のPN符号として、M個(Mは2以上の整数)
    のチャンネルに対し割り当てたM個の相異なる個別送信
    用のPN符号を使用することにより相関値を算出し、一
    斉送信または群別送信の受信を行うことを特徴とするス
    ペクトラム拡散無線通信受信方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のスペクトラム拡散無
    線通信受信方法と、請求項9または10記載のスペクト
    ラム拡散無線通信送信方法とを用い、スペクトラム拡散
    無線通信送信方法はスペクトラム拡散無線通信受信方法
    に対し、個別送信および、一斉送信または群別送信を行
    うことを特徴とするスペクトラム拡散無線通信方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のスペクトラム拡散無
    線通信受信方法において、 上記BPSK復調,相関値算出および判定をM個のチャ
    ンネルに対して行い、スペクトラム拡散無線通信送信方
    法による送信をMチャンネル同時に受信可能としたこと
    を特徴とするスペクトラム拡散無線通信受信方法。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のスペクトラム拡散無
    線通信受信方法において、 上記BPSK復調、相関値算出および判定を2つのチャ
    ンネルに対して行い、2つの相関値算出は、上記特定の
    PN符号として、個別送信用のPN符号および一斉送信
    用のPN符号を用いて行い、 2つの判定結果のOR出力または相関値の高い方を本ス
    ペクトラム拡散無線通信受信方法の受信出力として出力
    することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信受信方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項11記載のスペクトラム拡散無
    線通信受信方法において、 上記BPSK復調、相関値算出および判定を3つのチャ
    ンネルに対して行い、3つの相関値算出は、上記特定の
    PN符号として、個別送信用のPN符号,一斉送信用の
    PN符号および群別送信用のPN符号を用いて行い、 3つの判定結果のOR出力または相関値の高い方を本ス
    ペクトラム拡散無線通信受信方法の受信出力として出力
    することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信受信方
    法。
  16. 【請求項16】 親局は請求項9または10記載のスペ
    クトラム拡散無線通信送信方法により送信を行うととも
    に請求項13記載のスペクトラム拡散無線通信受信方法
    により受信を行い、 子局は請求項9または10記載のスペクトラム拡散無線
    通信送信方法により送信を行うとともに請求項11記載
    のスペクトラム拡散無線通信受信方法により受信を行
    い、 親局の送信手順の通信路を確立する送信問合手順におい
    て親局のスペクトラム拡散無線通信送信方法は一斉送信
    用のPN符号を使用し、 単一の通信プロトコルにより電
    波到達範囲のすべての子局に対し送信を行い、 子局のスペクトラム拡散無線通信受信方法はこの一斉送
    信を受信し、子局のスペクトラム拡散無線通信送信方法
    は上記一斉送信に対する確認送信を親局に送信する際、
    各子局のチャンネル別に設けた複数のタイムスロットに
    ランダムにタイムスロットを割り当てて、 通信プロトコ
    ルの衝突を回避しながら送信を実行し、 親局のスペクトラム拡散無線通信受信方法はこれら複数
    のタイムスロットに割り当てられた子局からの確認送信
    を受信することを特徴とするスペクトラム拡散無線通信
    方法。
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WO2002015426A1 (fr) * 2000-08-10 2002-02-21 Neix, Inc. Dispositif de communication par fil, appareil de communication par fil, procede de communication par fil et systeme de communication par fil
JP2014107643A (ja) * 2012-11-26 2014-06-09 Toyota Central R&D Labs Inc 車載装置の無線制御装置
WO2014109138A1 (ja) 2013-01-08 2014-07-17 株式会社村田製作所 スペクトラム拡散通信装置

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