JP2000149387A - 磁気記録媒体の検査方法及び検査装置 - Google Patents

磁気記録媒体の検査方法及び検査装置

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JP2000149387A
JP2000149387A JP10325090A JP32509098A JP2000149387A JP 2000149387 A JP2000149387 A JP 2000149387A JP 10325090 A JP10325090 A JP 10325090A JP 32509098 A JP32509098 A JP 32509098A JP 2000149387 A JP2000149387 A JP 2000149387A
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Satoru Matsunuma
悟 松沼
Kiwamu Tanahashi
究 棚橋
Ichiro Tamai
一郎 玉井
Tetsuya Kanbe
哲也 神邊
Akira Ishikawa
石川  晃
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドサイズや記録ビットサイズよりも
小さな欠陥や熱揺らぎ等の磁気的に変動しやすく、媒体
ノイズの原因となる欠陥箇所を検出する。 【解決手段】 磁気記録媒体1の上を磁気ヘッド2から
の飽和磁化で一方向に直流磁化し、その後逆方向の磁場
で直流消去するときにヘッド電流を予め変えてノイズを
測定し、最大ノイズの5%以上50%以下のノイズを発
生するような書き込み電流で逆方向に直流消去し、さら
に磁気力顕微鏡ヘッド3で当該トラックを走査し、磁化
反転による漏洩磁界を検出することによって、磁化反転
のしやすい欠陥部を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の検
査方法及び検査装置に関し、より詳細には、磁気記録媒
体の磁化反転しやすい箇所を検出する方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、大型計算機、パーソナルコン
ピュータ、ネットワークサーバ、ムービーサーバ、モバ
イルPC等の大容量記憶装置として使用される磁気記録
記録媒体(以下、磁気ディスクと称する)は、円板状の
基板の上にコバルト合金などの強磁性薄膜がスパッタ法
などにより形成され、その上に、耐摺動特性、耐食性を
高めるために、保護膜、潤滑膜が形成される。
【0003】近年、磁気記憶装置の大容量化にともなっ
て、磁気ディスクの記録密度の向上が求められている。
特に、最近の民生用PCでは、4ギガバイトを超える磁
気ディスク装置を内蔵するものが一般的になっており、
その一方でノート型に代表されるように、小型化、薄型
化、軽量化の傾向が加速しつつある。この結果、磁気デ
ィスクの面記録密度は、すでに4ギガビット/平方イン
チを超えており、数年以内には10ギガビット/平方イ
ンチまで達するのではないかといわれている。
【0004】この磁気ディスクの面記録密度の高密度化
に伴って、磁気ディスクの欠陥を高精度で検査する方法
がますます重要になってきた。4ギガビット/平方イン
チ級の記録密度では、線記録密度は約250kBPI、
トラック密度は約18kTPIにもなり、ビット間隔は
0.1μmぐらいになってしまうからである。
【0005】一方、従来の磁気ディスクの検査は、磁気
ヘッドで信号を記録、再生して平均出力に対して変化の
大きい箇所を欠陥として検出するというやり方をとって
きた。これらの磁気的検査装置は、一般にサーティファ
イヤーとよばれており、磁気ディスクに磁気記録ヘッド
を用いて所定の信号を記録した後再生し、出力信号があ
るしきい値範囲を超えると欠陥として検出している。こ
の装置では、簡便、高速に磁気ディスク上の欠陥を検出
できる反面、面分解能は磁気記録ヘッドの読み取り素
子、すなわち数μm程度であり、上述した0.1μmぐ
らいの欠陥は検出できないという欠点があった。
【0006】そこで、特開平10−221272号公報
に開示されるように、光学的な欠陥検査によって磁気デ
ィスク表面の欠陥を検出し、検出された欠陥部近傍の磁
気ディスク面を磁気ヘッドによって精密に欠陥検査する
方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術(特
開平10−221272号公報)では、光学ヘッド系に
よって光学的な検査を行って欠陥の半径位置を検出し、
その半径位置近傍を磁気ヘッド系によって磁気的な欠陥
検査を行うように構成されている。しかし、依然として
磁気記録ヘッド素子より小さな欠陥を検出することがで
きなかった。
【0008】本発明の目的は、磁気記録ヘッドサイズや
記録ビットよりも小さな欠陥を検出できる磁気記録媒体
の検査方法及び検査装置を提供することにある。本発明
の他の目的は、20ギガビット/平方インチ級の高記録
密度領域で問題となる熱揺らぎ(熱的に記録された磁化
が反転する現象)に弱い特定の箇所を検出できる磁気記
録媒体の検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、最初
に磁気記録媒体の磁化反転しやすい箇所を磁気的にマー
キングし、さらに、そのマーキング位置を磁気力顕微鏡
によって検出することによって前記目的を達成する。す
なわち、本発明は、磁気記録媒体の磁化反転しやすい場
所を検出する磁気記録媒体の検査方法において、飽和磁
界により一方向に直流消去された磁気記録媒体を磁気記
録ヘッドに流す書き込み電流の大きさを変えて逆方向の
磁場で再度直流消去し、その後磁気記録媒体を再生して
ノイズを測定するステップと、飽和磁界により一方向に
直流消去された磁気記録媒体を、最小値と最大値で規格
化した前記ノイズが最大値の5%以上50%以下の値に
なるような書き込み電流で逆方向に直流消去するステッ
プと、磁気力顕微鏡で磁気記録媒体を走査し、磁化反転
による漏洩磁界を検出するステップとを含むことを特徴
とする。
【0010】最小値と最大値で規格化するとは、例えば
最小値を0%、最大値を100%として規格化すること
を意味する。飽和磁界による磁気記録媒体の直流消去
は、一般には磁気記録ヘッドに大きな記録電流を流して
書き込みを行うことによって実現されるが、垂直磁気記
録媒体の場合には一様な垂直外部磁界の中に置くことに
よっても実現可能である。
【0011】この検査方法では、不完全な逆直流消去を
行うことによって、磁化反転のしやすい欠陥部あるいは
もともと磁気的な欠陥で直流消去されていなかった箇所
が磁化状態の揺らぎとなり、それが漏洩磁界となって検
出されるわけである。この方法を、図1及び図2により
詳細に説明する。まず、記録ヘッドからある方向に直流
で飽和磁界をかけて磁気記録媒体の記録トラックを磁化
する。次に、このトラックを逆方向に、あるヘッド記録
電流で直流消去する。さらに、読み取りヘッドでノイズ
を測定する。この時に測定された媒体ノイズを、逆方向
にかけるヘッド記録電流でプロットしたものが図1であ
る。ここで、規格化ノイズはノイズの最大値を100
%、最小値を0%として、最大値と最小値で規格化した
ものである。すなわち、ノイズの最大値をNmax、最小
値をNminとするとき、ノイズNの規格化ノイズNnor
次式で表される。
【0012】Nnor=(N−Nmin)/(Nmax−Nmin) また、図2には、当該トラックの磁化状態のモデル図を
示した。図2の水平方向がトラック方向である。ここ
で、最初に直流磁化した方向は、左向きの矢印で示さ
れ、逆方向の磁化は右向きの矢印で示される。図1のヘ
ッド記録電流aでは、逆方向にかかる直流磁界は小さい
ので、図2(a)のように、全ての磁界は始めの磁化状
態を保っている。ヘッド記録電流を上げて、bの値にす
ると、図2(b)のように、磁化が反転する場所が生じ
る。このため、この場所に漏洩磁界が生じて、非周期性
ノイズの原因となるわけである。逆方向のヘッド記録電
流cでは、図2(c)に示すように、さらに磁化反転す
る場所が増える。ヘッド記録電流dでノイズの値は最大
となる。この時の磁化状態は、図2(d)のように逆方
向の磁化がちょうど半分になった状態になり、広域の平
均磁化としては磁化ゼロとなる。さらに逆方向のヘッド
記録電流を増大して記録電流eとすると、図2(e)の
ように反対方向の磁化になる。
【0013】このうち、本発明の目的としては、とりわ
け磁化反転しやすい磁気的な欠陥を検出することである
から、逆方向ヘッド記録電流b〜cの範囲、すなわち規
格化ノイズが5〜50%となるようなヘッド記録電流の
範囲において逆方向の磁化を行い、生じた磁化反転部分
を磁気力顕微鏡で検出するわけである。磁気記録媒体の
直流消去は、減圧雰囲気内で磁気記録媒体を回転させ、
浮上量を減少させた磁気記録ヘッドを用いて行うように
してもよい。低浮上ヘッドで直流消去を行うことで、磁
化反転しやすい場所の検出感度を上げることができる。
【0014】また、本発明は、磁気記録媒体の磁化反転
しやすい場所を検出する磁気記録媒体の検査方法におい
て、飽和磁界により一方向に直流消去された磁気記録媒
体を100℃以上300℃以下の温度に加熱するステッ
プと、磁気力顕微鏡で磁気記録媒体を走査し、磁化反転
による漏洩磁界を検出するステップとを含むことを特徴
とする。加熱は、ヒーターを用いて行うことができる。
また、本発明は、磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所
を検出する磁気記録媒体の検査方法において、飽和磁界
により一方向に直流消去された磁気記録媒体を赤外光あ
るいは近赤外光スポットで100℃以上300℃以下の
温度に加熱するステップと、磁気力顕微鏡でスポット領
域を走査し、磁化反転による漏洩磁界を検出するステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0015】本発明による磁気記録媒体の検査装置は、
磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を検出する磁気記
録媒体の検査装置において、磁気記録媒体を回転させる
ための回転部と、磁気記録媒体を直流消去するための磁
気記録ヘッドと、磁気記録媒体のトラック上を走査する
ための磁気力顕微鏡ヘッドとを含むことを特徴とする。
この検査装置は、更に磁気記録媒体、磁気記録ヘッド及
び磁気力顕微鏡を覆う格納容器と、格納容器内を減圧す
るための排気系とを備え、低浮上状態の磁気記録ヘッド
で直流消去するように構成することもできる。このこと
によって、記録ヘッドと磁気記録媒体の間隔を自由に変
えることができ、磁気記録媒体の性能評価を容易に行う
ことができる。
【0016】本発明による磁気記録媒体の検査装置は、
また、磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を検出する
磁気記録媒体の検査装置において、磁気記録媒体を回転
させるための回転部と、磁気記録媒体を直流消去するた
めの磁気記録ヘッドと、記録されたトラックを加熱する
ためのヒーターと、加熱されたトラックを走査するため
の磁気力顕微鏡ヘッドとを含むことを特徴とする。
【0017】本発明による磁気記録媒体の検査装置は、
また、磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を検出する
磁気記録媒体の検査装置において、磁気記録媒体を回転
させるための回転部と、磁気記録媒体を直流消去するた
めの磁気記録ヘッドと、記録されたトラック上を加熱す
るための集光系のついた赤外あるいは近赤外レーザー装
置と、加熱されたスポットを走査するための磁気力顕微
鏡ヘッドとを含むことを特徴とする。
【0018】磁気記録ヘッドとしては、実機のインダク
ティブタイプのヘッドを書き込みに、GMRタイプのヘ
ッドを読み取りに用いるのが良い。磁極のトラック幅を
トリミングして、狭トラックを記録できるようにしても
よい。磁気記録媒体の回転系としては、回転数3000
rpmから15000rpmでスピンドルを回転させる
のがよい。スピンドルの軸受けには、ボールベアリング
あるいは動圧流体軸受けを用いるのがよい。
【0019】磁気力顕微鏡ヘッドとしては、原子間力顕
微鏡ヘッドの原理としてよく用いられるカンチレバーを
強制振動させ、その振動数や振幅の変化を検出すること
によってフィードバックをかけるものが使われる。カン
チレバーにCoCrTaやCoCrPtの磁性膜をスパ
ッタ法あるいは蒸着法によって形成し、磁気ディスク表
面から漏洩する磁気力の勾配を検出する。カンチレバー
部は、ピエゾ素子によって、二次元的に走査される。
【0020】磁気記録ヘッドと磁気力顕微鏡ヘッドは、
ピエゾアクチュエータとモーターによって半径方向に移
動し、最小送り移動量としては、10nmがよい。本発
明の検査方法及び検査装置は、媒体ノイズの原因を明ら
かにし、その対策ができるので、低ノイズ・高記録密度
の磁気記録媒体の開発に役立てることができる。また、
全ての検査方法は連続的に自動化できるので、制御プロ
グラムによって自動検査が可能である。このことによ
り、製造ラインの完成品検査に使用することも可能であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。なお、ここでは磁気記録媒
体として磁気ディスク(ハードディスク)を用いた例に
よって説明するが、本発明は、フロッピーディスク、磁
気テープなど部分接触状態で記録ヘッドと磁気記録媒体
が接しているような他の磁気記録媒体の検査にも同様に
適用できる。
【0022】<実施の形態1>図3は、本発明による磁
気ディスクの検査方法を説明するための概略図であり、
図4は装置の概略断面図である。磁気ディスク1は、回
転系4によって回転され、磁気ヘッド2から印加される
飽和磁界によって一方向に直流消去される。その後、読
み取り用ヘッドによってノイズを検出しながら、磁気ヘ
ッド2によって逆方向に直流消去して、ノイズと逆方向
直流消去のヘッド磁界(ヘッド記録電流)との関係を図
1のように調べておく。
【0023】そして、飽和磁界を印加して一方向に再度
直流消去し、次に最大規格化ノイズの40%のノイズを
発生するようなヘッド磁界(ヘッド記録電流)で逆方向
に再度直流消去して、磁化反転しやすい箇所のみを磁化
反転させる。その後、磁気力顕微鏡ヘッド3によって同
一のトラックの磁化状態を観察し、磁化反転した箇所の
サイズや数、分布その他の統計量を定量する。これによ
り、磁化反転しやすい欠陥箇所を検出することができ
た。検出できた最小の欠陥の大きさは、20nmであっ
た。
【0024】<実施の形態2>図5は、本発明による磁
気ディスクの検査方法の他の例を説明するための概略図
である。磁気ディスク1は、回転系4によって回転さ
れ、磁気ヘッド2から発生される飽和磁界によって一方
向に直流消去される。その後、加熱用の赤外レーザー7
で当該トラック上を200℃で24時間加熱し、熱揺ら
ぎによって磁化反転しやすい箇所を磁化反転させた。そ
の後、磁気力顕微鏡ヘッド3で当該トラック上を観察
し、磁化反転した箇所のサイズや数、分布その他の統計
量を定量した。これにより、熱揺らぎによって磁化反転
しやすい欠陥箇所を検出することができた。検出できた
最小の欠陥の大きさは、20nmであった。
【0025】本実施の形態では、特に熱揺らぎによって
磁化反転しやすい場所を検出することができる。レーザ
ーの加熱によって熱減磁の加速効果が期待でき、またレ
ーザースポットは最小で1μmの直径まで絞ることがで
きるから、磁気ディスク全体を加熱したくない場合、あ
る特定の場所のみを検査したい場合などに本実施の形態
は有効である。
【0026】<実施の形態3>図6は、本発明による磁
気ディスクの検査方法の更に他の例を説明するための概
略図である。磁気ディスク1は、回転系4によって回転
され、磁気ヘッド2から発生される飽和磁界によって一
方向に直流消去される。その後、加熱ヒーター8で当該
トラック上を200℃で24時間加熱し、熱揺らぎによ
って磁化反転しやすい箇所を磁化反転させた。その後、
磁気力顕微鏡ヘッド3で当該トラック上を観察し、磁化
反転した箇所のサイズや数、分布その他の統計量を定量
した。これにより、熱揺らぎによって磁化反転しやすい
欠陥箇所を検出することができた。検出できた最小の欠
陥の大きさは、20nmであった。
【0027】本実施の形態では、特に熱揺らぎによって
磁化反転しやすい場所を検出することができる。加熱ヒ
ーター8の使用によって熱減磁の加速効果が期待でき、
また、大型ヒーターの使用により磁気ディスク全体の一
様な加熱が可能となるから、磁気ディスクの磁気的欠陥
の面内分布などを検査するときに本実施の形態は有効で
ある。成膜プロセスにおいては、磁気特性の周方向、半
径方向の一様性がしばしば問題となるため、本実施の形
態の検査方法を適用することが効果的である。
【0028】<実施の形態4>図4は、本発明による磁
気ディスクの検査装置の一例を説明するための概略断面
図である。磁気ディスク1、磁気ヘッド2及び磁気力顕
微鏡ヘッド3は気密な格納容器5内に配置され、格納容
器の内部は排気系6で排気可能になっている。格納容器
5内を排気系6で大気圧の数分の位置程度の圧力に減圧
し、磁気ディスク1を回転系4によって回転しながら、
磁気ヘッド2から発生される飽和磁界によって一方向に
直流消去した。そして、実施の形態1と同様に、読み取
り用ヘッドによってノイズを検出しながら、磁気ヘッド
2からの磁界で逆方向に直流消去してノイズとヘッド磁
界(ヘッド記録電流)の関係を調べておく。次に、再度
飽和磁界によって一方向に直流消去し、更に最大規格化
ノイズの40%のノイズを発生するヘッド磁界(ヘッド
記録電流)で再度逆方向に直流消去して磁化反転しやす
い箇所のみを磁化反転させる。その後、磁気力顕微鏡ヘ
ッド3によって同一のトラックの磁化状態を観察し、磁
化反転した箇所のサイズや数、その他の統計量を定量す
る。これにより、低浮上状態で磁化反転しやすい欠陥箇
所を検出することができた。検出できた最小の欠陥の大
きさは、20nmであった。
【0029】<比較例1>実施の形態1で用いた磁気デ
ィスクに対して、標準的な磁気的検査装置(サーティフ
ァイヤー)を用いて欠陥検査を行った。すなわち、磁気
ヘッドで信号を記録した後に再生ヘッドで出力を検出
し、しきい値以上を欠陥とした。この方法で検出できた
最小の欠陥の大きさは300nmであった。欠陥の大き
さは、光学的に評価した。
【0030】<比較例2>同じく、実施の形態1で用い
た磁気ディスクを、最初に光学的な欠陥検査装置によっ
て磁気ディスク表面の欠陥を検出し、検出された欠陥部
近傍の磁気ディスク面を磁気ヘッドを用いて検査する方
法で検査した。この方法で検出できた欠陥箇所の最小の
大きさは、200nmであった。また、欠陥できた箇所
は磁性膜はがれやアブレッシブ摩耗によるディスクの形
態的欠陥のみで、磁性膜の膜厚変化や熱揺らぎ等の磁気
的な原因のみに基づく欠陥は検出できなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、媒体ノイズの根本的原
因であるヘッドサイズ、ビットサイズよりも小さな欠陥
を検出する磁気ディスクの欠陥検査方法及びその装置が
得られる。また、熱揺らぎなどの磁化反転のしやすい磁
気的欠陥箇所でも検査可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】逆方向のヘッド記録電流と規格化ノイズの関係
を示す図。
【図2】逆方向の直流消去を行ったあとのトラックの磁
化状態の概念図。
【図3】本発明による磁気記録媒体検査方法の説明図。
【図4】本発明による磁気記録媒体検査装置の一例の概
略断面図。
【図5】本発明による磁気記録媒体検査方法の他の例の
説明図。
【図6】本発明による磁気記録媒体検査方法の他の例の
説明図。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体、2…磁気ヘッド、3…磁気力顕微鏡
ヘッド、4…回転系、5…格納容器、6…排気系、7…
加熱用レーザー、8…加熱ヒーター
フロントページの続き (72)発明者 玉井 一郎 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 神邊 哲也 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 石川 晃 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査方法において、 飽和磁界により一方向に直流消去された磁気記録媒体を
    磁気記録ヘッドに流す書き込み電流の大きさを変えて逆
    方向の磁場で再度直流消去し、その後前記磁気記録媒体
    を再生してノイズを測定するステップと、 飽和磁界により一方向に直流消去された磁気記録媒体
    を、最小値と最大値で規格化した前記ノイズが最大値の
    5%以上50%以下の値になるような書き込み電流で逆
    方向に直流消去するステップと、 磁気力顕微鏡で前記磁気記録媒体を走査し、磁化反転に
    よる漏洩磁界を検出するステップとを含むことを特徴と
    する磁気記録媒体の検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気記録媒体の検査方法
    において、前記磁気記録媒体の直流消去は、減圧雰囲気
    内で前記磁気記録媒体を回転させ、浮上量を減少させた
    磁気記録ヘッドを用いて行うことを特徴とする磁気記録
    媒体の検査方法。
  3. 【請求項3】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査方法において、 飽和磁界により一方向に直流消去された磁気記録媒体を
    100℃以上300℃以下の温度に加熱するステップ
    と、 磁気力顕微鏡で前記磁気記録媒体を走査し、磁化反転に
    よる漏洩磁界を検出するステップとを含むことを特徴と
    する磁気記録媒体の検査方法。
  4. 【請求項4】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査方法において、 飽和磁界により一方向に直流消去された磁気記録媒体を
    赤外光あるいは近赤外光スポットで100℃以上300
    ℃以下の温度に加熱するステップと、 磁気力顕微鏡で前記スポット領域を走査し、磁化反転に
    よる漏洩磁界を検出するステップとを含むことを特徴と
    する磁気記録媒体の検査方法。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査装置において、 磁気記録媒体を回転させるための回転部と、前記磁気記
    録媒体を直流消去するための磁気記録ヘッドと、前記磁
    気記録媒体のトラック上を走査するための磁気力顕微鏡
    ヘッドとを含むことを特徴とする磁気記録媒体の検査装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の磁気記録媒体の検査装置
    において、更に前記磁気記録媒体、磁気記録ヘッド及び
    磁気力顕微鏡を覆う格納容器と、前記格納容器内を減圧
    するための排気系とを備えることを特徴とする磁気記録
    媒体の検査装置。
  7. 【請求項7】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査装置において、 磁気記録媒体を回転させるための回転部と、前記磁気記
    録媒体を直流消去するための磁気記録ヘッドと、記録さ
    れたトラックを加熱するためのヒーターと、前記加熱さ
    れたトラックを走査するための磁気力顕微鏡ヘッドとを
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の検査装置。
  8. 【請求項8】 磁気記録媒体の磁化反転しやすい場所を
    検出する磁気記録媒体の検査装置において、 磁気記録媒体を回転させるための回転部と、前記磁気記
    録媒体を直流消去するための磁気記録ヘッドと、記録さ
    れたトラック上を加熱するための集光系のついた赤外あ
    るいは近赤外レーザー装置と、加熱されたスポットを走
    査するための磁気力顕微鏡ヘッドとを含むことを特徴と
    する磁気記録媒体の検査装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011133421A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ

Cited By (1)

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JP2011133421A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ

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