JP2000148723A - 大きな基数を採用した整数演算プロセッサ - Google Patents
大きな基数を採用した整数演算プロセッサInfo
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- JP2000148723A JP2000148723A JP36180098A JP36180098A JP2000148723A JP 2000148723 A JP2000148723 A JP 2000148723A JP 36180098 A JP36180098 A JP 36180098A JP 36180098 A JP36180098 A JP 36180098A JP 2000148723 A JP2000148723 A JP 2000148723A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ディジタル計算機において、非線形関数やロ
ジスティックマップから多値整数列を生成し、大きな基
数を取得してディジタル計算機の計算能力を向上させ
る。 【構成】 非線形関数やロジスティックマップを非線形
量子化と量子内での調整を繰り返すことにより多値整数
列を生成して、大きな基数を取得し、多値整数演算を実
行する。
ジスティックマップから多値整数列を生成し、大きな基
数を取得してディジタル計算機の計算能力を向上させ
る。 【構成】 非線形関数やロジスティックマップを非線形
量子化と量子内での調整を繰り返すことにより多値整数
列を生成して、大きな基数を取得し、多値整数演算を実
行する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】ディジタル計算機の計算能力の向
上が求められている。命令もデータもバイナリーコード
列で与え、逐次処理を基本とするディジタルコンピュー
タは、電卓やワープロとしては成功をおさめているが、
本来の目的である科学計算能力という点では極めて貧弱
なままである。
上が求められている。命令もデータもバイナリーコード
列で与え、逐次処理を基本とするディジタルコンピュー
タは、電卓やワープロとしては成功をおさめているが、
本来の目的である科学計算能力という点では極めて貧弱
なままである。
【0002】
【従来の技術】バイナリーコード列に論理演算(AN
D、OR、NOT)を行うコンピュータ応用は目覚しい
発展を遂げている。一方、バイナリーコード列を数値デ
ータとして2進数で四則演算を実行する計算能力は貧弱
なままである。2進数では、常に桁上げ、桁下げに追わ
れることになり、2進数で数値を表した場合232=
4.29・・・×109は精度の高い数値計算が要求さ
れたときにあまりにも小さ過ぎる束ね方である。
D、OR、NOT)を行うコンピュータ応用は目覚しい
発展を遂げている。一方、バイナリーコード列を数値デ
ータとして2進数で四則演算を実行する計算能力は貧弱
なままである。2進数では、常に桁上げ、桁下げに追わ
れることになり、2進数で数値を表した場合232=
4.29・・・×109は精度の高い数値計算が要求さ
れたときにあまりにも小さ過ぎる束ね方である。
【0003】処理すべき情報のすべてを2進数に展開し
て情報処理を実行する今日のディジタルコンピュータが
産業技術として意味を持たないわけではない。汎用CP
UにOSを載せ、その上に膨大なソフトという資産をの
せたディジタルコンピュータは今日の工業化社会を支え
る基幹技術となっていて、もはやこの蓄積を人類が捨て
ることはない。したがって、コンピュータの発展は2進
数32ビットディジタルコンピュータのさらなる延長線
上での発展である。
て情報処理を実行する今日のディジタルコンピュータが
産業技術として意味を持たないわけではない。汎用CP
UにOSを載せ、その上に膨大なソフトという資産をの
せたディジタルコンピュータは今日の工業化社会を支え
る基幹技術となっていて、もはやこの蓄積を人類が捨て
ることはない。したがって、コンピュータの発展は2進
数32ビットディジタルコンピュータのさらなる延長線
上での発展である。
【0004】ディジタルコンピュータとの間でマッチン
グが保たれる数理系は2n(nは整数)の多進数すなわ
ち多値の分野である。すなわち、大きな基数を2nで与
えた整数演算ということになる。
グが保たれる数理系は2n(nは整数)の多進数すなわ
ち多値の分野である。すなわち、大きな基数を2nで与
えた整数演算ということになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】nが整数のとき、(2
nとnn)を比較してみよう。n=2(22=4、22
=4)、n=3(23=8、33=27)、n=4(2
4=16、44=256)、・・・・。n=3(8進
数)、n=4(16進数)ぐらいではたいした計算能力
の向上は期待できない。nの値を大きくすればするほど
コンピュータの計算能力の向上が期待できる。
nとnn)を比較してみよう。n=2(22=4、22
=4)、n=3(23=8、33=27)、n=4(2
4=16、44=256)、・・・・。n=3(8進
数)、n=4(16進数)ぐらいではたいした計算能力
の向上は期待できない。nの値を大きくすればするほど
コンピュータの計算能力の向上が期待できる。
【0006】大きな基数をきちんと再現性よく取得可能
な技術の提供が本案の目的である。実数の体系であるカ
オスの将来は予測不可能であることが知られている。予
測可能にするための有効な手法が非線形量子化であるこ
とも知られている。その知識を産業技術化するために
は、量子内での調整が必要になる。本案は既に知られた
知識と量子内調整を汎用CPUにインストールしたディ
ジタルコンピュータのチップ自身に実行させることを特
長とする。もちろん、本案の手法が汎用CPU自身にイ
ンストールされて成果をおさめることを妨げるものでは
ない。
な技術の提供が本案の目的である。実数の体系であるカ
オスの将来は予測不可能であることが知られている。予
測可能にするための有効な手法が非線形量子化であるこ
とも知られている。その知識を産業技術化するために
は、量子内での調整が必要になる。本案は既に知られた
知識と量子内調整を汎用CPUにインストールしたディ
ジタルコンピュータのチップ自身に実行させることを特
長とする。もちろん、本案の手法が汎用CPU自身にイ
ンストールされて成果をおさめることを妨げるものでは
ない。
【0007】
【課題を解決するための手段】一次元非線形関数のよく
知られた例は、ロジスティックマップといわれる差分方
程式x(t+1)=4x(t){1=x(t)}であ
る。結果として線形となるように非線形量子化区分を与
える解析的手法は同相変換量子化y(t)=[π/2・
arcsin (x(t))1/2・2n]である。量
子内調整パラメータα{y(t)}を用いてフィードバ
ックx(t)={sin{(y(t)+α(y(t))
・2/π}}2を与える。ここでtは離散時間t=0,
1,2,・・・である。
知られた例は、ロジスティックマップといわれる差分方
程式x(t+1)=4x(t){1=x(t)}であ
る。結果として線形となるように非線形量子化区分を与
える解析的手法は同相変換量子化y(t)=[π/2・
arcsin (x(t))1/2・2n]である。量
子内調整パラメータα{y(t)}を用いてフィードバ
ックx(t)={sin{(y(t)+α(y(t))
・2/π}}2を与える。ここでtは離散時間t=0,
1,2,・・・である。
【0008】調整パラメータα{y(t)}は量子内で
のシフト(移動)を意味し、y(t)に関して固有に与
えられる。整数n(量子化分解能)が与えられるとy
(t)−αの関係が、各1ステップの逆計算をすること
により、表として与えられる。
のシフト(移動)を意味し、y(t)に関して固有に与
えられる。整数n(量子化分解能)が与えられるとy
(t)−αの関係が、各1ステップの逆計算をすること
により、表として与えられる。
【0009】上記3式及び調整パラメータα{y
(t)}の精度は、本来実数であるから無限の数列を必
要とするが、実際にはディジタルコンピュータ(汎用C
PU)しか使用することができないため、単精度あるい
は倍精度に制限される。この制限は量子化分解能nに制
限を与える。n=28、すなわち268,435,45
6進数ぐらいまでは十分実用できる精度でy(t)−α
の表が製作できる。
(t)}の精度は、本来実数であるから無限の数列を必
要とするが、実際にはディジタルコンピュータ(汎用C
PU)しか使用することができないため、単精度あるい
は倍精度に制限される。この制限は量子化分解能nに制
限を与える。n=28、すなわち268,435,45
6進数ぐらいまでは十分実用できる精度でy(t)−α
の表が製作できる。
【0010】非線形関数を一次元写像回路で与え、同相
変換量子化を非線形重みを有するADC及びDACで与
え、量子内調整パラメータをシフタで構成した集積回路
のループのADCの出力が多進数y(t)を出力する。
このような直接的なハードウエア化も可能であるが、状
態の決定精度という点では汎用CPUの単精度または倍
精度計算の方が優れている。したがって、汎用CPUを
活用してハードウエア化を行う方がより大きな整数を取
り出すことに成功する。なお、処理速度はADCのサン
プリングレートで決定されるため、n=12、4096
進数ぐらいまでは直接的なハードウエア化の方が有利で
ある。
変換量子化を非線形重みを有するADC及びDACで与
え、量子内調整パラメータをシフタで構成した集積回路
のループのADCの出力が多進数y(t)を出力する。
このような直接的なハードウエア化も可能であるが、状
態の決定精度という点では汎用CPUの単精度または倍
精度計算の方が優れている。したがって、汎用CPUを
活用してハードウエア化を行う方がより大きな整数を取
り出すことに成功する。なお、処理速度はADCのサン
プリングレートで決定されるため、n=12、4096
進数ぐらいまでは直接的なハードウエア化の方が有利で
ある。
【0011】
【作用】最小規模の工業用汎用CPUは4ビット構成の
チップである。UNIXまたはWINDOWS上のC言
語で書かれたプログラムの実行ファイルのサイズは2.
5kB程度である。開発支援ツールとして準備されてい
るコンパイラを用いて容易にインストールできる。ワン
チップが1桁の多値計算セルとなる。
チップである。UNIXまたはWINDOWS上のC言
語で書かれたプログラムの実行ファイルのサイズは2.
5kB程度である。開発支援ツールとして準備されてい
るコンパイラを用いて容易にインストールできる。ワン
チップが1桁の多値計算セルとなる。
【0012】8ビットあるいは16ビット構成の工業用
汎用CPUにプログラムとy(t)−αの表をデータベ
ースとしてインストールしても、ワンチップが1桁の多
値整数演算を実行するセルであることにかわりはない。
これらのセルを多数ボード上に配置し、桁上げあるいは
桁下げの処理を実行できるようにし、汎用ディジタルコ
ンピュータに戻すようにした装置が演算プロセッサであ
る。
汎用CPUにプログラムとy(t)−αの表をデータベ
ースとしてインストールしても、ワンチップが1桁の多
値整数演算を実行するセルであることにかわりはない。
これらのセルを多数ボード上に配置し、桁上げあるいは
桁下げの処理を実行できるようにし、汎用ディジタルコ
ンピュータに戻すようにした装置が演算プロセッサであ
る。
【0013】32ビットRISCCPUが今日最先端の
汎用CPUであろう。1つのCPUに多数の本案整数演
算プロセッサをインストールし、並列演算処理能力を活
用して大きな基数を用いた大きな整数演算を高精度かつ
高速に実行できる。1024進数(n=10)のセルを
1024個インストールし桁上げ桁下げ処理を実行さ
汎用CPUであろう。1つのCPUに多数の本案整数演
算プロセッサをインストールし、並列演算処理能力を活
用して大きな基数を用いた大きな整数演算を高精度かつ
高速に実行できる。1024進数(n=10)のセルを
1024個インストールし桁上げ桁下げ処理を実行さ
【0014】
【実施例】n=5の場合の調整パラメータの1例を表1
に示す。y(t)=0,1,2,・・・,31に対し、
2から30までのy(t)に対して、調整パラメータは
α=−0.25としてよい。y(t)=0,1,31に
対して、おのおのα=+0.75,+0.25,+0.
75と与える。
に示す。y(t)=0,1,2,・・・,31に対し、
2から30までのy(t)に対して、調整パラメータは
α=−0.25としてよい。y(t)=0,1,31に
対して、おのおのα=+0.75,+0.25,+0.
75と与える。
【0015】
【表1】
【0016】調整パラメータαを表1のように与えたと
き、整数列の閉じたループy(t)=0,1,2,3,
5,9,17,30,4,7,13,25,14,2
7,10,19,26,12,23,18,28,8,
15,29,6,11,21,22,20,24,1
6,31が得られる。初期値y(t)=0から出発した
ループを示したが、初期値をどこから出発しても同じで
ある。
き、整数列の閉じたループy(t)=0,1,2,3,
5,9,17,30,4,7,13,25,14,2
7,10,19,26,12,23,18,28,8,
15,29,6,11,21,22,20,24,1
6,31が得られる。初期値y(t)=0から出発した
ループを示したが、初期値をどこから出発しても同じで
ある。
【0017】異なる調整パラメータは異なる整数列を与
える。これらの整数列は多重通信におけるスペクトル拡
散器として有用である。
える。これらの整数列は多重通信におけるスペクトル拡
散器として有用である。
【0018】アップカウンタとして出力したときには、
α{y(t)}=−y(t)/2+0.75、α(2n
−1)=+0.75と与え、ダウンカウンタとするため
には、α{y(t)}=−y(t)/2−0.25、α
(0)=(2n−1)/2+0.25と与える。
α{y(t)}=−y(t)/2+0.75、α(2n
−1)=+0.75と与え、ダウンカウンタとするため
には、α{y(t)}=−y(t)/2−0.25、α
(0)=(2n−1)/2+0.25と与える。
【0019】量子化分解能n=10のアップカウンタと
したとき、210=1024進数を取り出すことがで
き、これを整数演算の基数のセルとする。このセルを1
024個インストールしても実行ファイルのサイズは
2.5MB程度である。(102 桁上げ処理の負担が少なくてすむことである。たいてい
の演算の場合、桁上げ処理はしなくてすむか1回であ
る。
したとき、210=1024進数を取り出すことがで
き、これを整数演算の基数のセルとする。このセルを1
024個インストールしても実行ファイルのサイズは
2.5MB程度である。(102 桁上げ処理の負担が少なくてすむことである。たいてい
の演算の場合、桁上げ処理はしなくてすむか1回であ
る。
【0020】
【発明の効果】本案2nを基数とするアップカウンタ及
びダウンカウンタを用いた整数演算プロセッサは、工業
用汎用CPUにインストールして実現でき、計算すべき
データあるいは計算結果の受け取りを接続されている汎
用ディジタルコンピュータのメモリが行う。相互のイン
ターフェイスに違和感が生じない。
びダウンカウンタを用いた整数演算プロセッサは、工業
用汎用CPUにインストールして実現でき、計算すべき
データあるいは計算結果の受け取りを接続されている汎
用ディジタルコンピュータのメモリが行う。相互のイン
ターフェイスに違和感が生じない。
【0021】量子化分解能nを8または16としたと
き、汎用CPUまたはディジタルコンピュータとのマッ
チングは最適になると思われる。量子化分解能nの増加
とともに、本案整数演算プロセッサの計算能力は指数関
数的に増大する。
き、汎用CPUまたはディジタルコンピュータとのマッ
チングは最適になると思われる。量子化分解能nの増加
とともに、本案整数演算プロセッサの計算能力は指数関
数的に増大する。
【0022】本案整数演算プロセッサの演算速度は、イ
ンストールしたCPUのクロックに依存するが、クロッ
ク周波数100MHzのとき、1024進数セルのワー
ストケースでの処理時間は100μs程度である。すべ
ての桁について並列処理を行い、1回だけ桁上げまたは
桁下げ処理を行う。高精度で高速に実行できる利点があ
る。
ンストールしたCPUのクロックに依存するが、クロッ
ク周波数100MHzのとき、1024進数セルのワー
ストケースでの処理時間は100μs程度である。すべ
ての桁について並列処理を行い、1回だけ桁上げまたは
桁下げ処理を行う。高精度で高速に実行できる利点があ
る。
【0023】本案の異なる順序の整数列は多重通信にお
けるスペクトル拡散器として有用である。
けるスペクトル拡散器として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 非線形関数と結果として線形となる非線
形量子化区分と量子内で数値を移動する調整を繰り返す
ことにより整数列を生成し整数演算を実行することを特
長とする演算プロセッサ。 - 【請求項2】 ロジスティックマップと同相変換量子化
と量子内調整フィードバックを繰り返すことにより多値
整数列を生成し、ワンチップCPUにインストールして
多値整数演算を実行することを特長とする演算プロセッ
サ。 - 【請求項3】 ロジスティックマップと同相変換量子化
と量子内調整フィードバックを繰り返すことにより多値
整数列を生成し、ルックアップテーブルで順序を入れ換
えたアップカウンタまたはダウンカウンタをワンチップ
CPUにインストールして多値整数演算を実行すること
を特長とする演算プロセッサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36180098A JP2000148723A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 大きな基数を採用した整数演算プロセッサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36180098A JP2000148723A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 大きな基数を採用した整数演算プロセッサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000148723A true JP2000148723A (ja) | 2000-05-30 |
Family
ID=18474910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36180098A Pending JP2000148723A (ja) | 1998-11-16 | 1998-11-16 | 大きな基数を採用した整数演算プロセッサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000148723A (ja) |
-
1998
- 1998-11-16 JP JP36180098A patent/JP2000148723A/ja active Pending
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