JP2000148522A - ユークリッド互除演算回路 - Google Patents

ユークリッド互除演算回路

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JP2000148522A
JP2000148522A JP10322063A JP32206398A JP2000148522A JP 2000148522 A JP2000148522 A JP 2000148522A JP 10322063 A JP10322063 A JP 10322063A JP 32206398 A JP32206398 A JP 32206398A JP 2000148522 A JP2000148522 A JP 2000148522A
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Akiyoshi Nagao
章由 長尾
Takaaki Kato
高明 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード・ソロモン符号を用いて誤り訂正を行
う過程で必要な誤り位置多項式と誤り評価多項式を求め
るユークリッド互除演算回路において、回路規模を縮小
する。 【解決手段】 被除多項式の係数を記憶する第1のレジ
スタ群101と、除多項式の係数を記憶する第2のレジ
スタ群102は、夫々複数のレジスタから成り、且つ、
夫々のレジスタが記憶している値を上位のレジスタにシ
フトする。第1のレジスタ群101に記憶された被除多
項式を第2のレジスタ群102に記憶された除多項式で
除算し、その剰余を第2のレジスタ群102にシフトさ
せ、次いで、この除多項式の係数を第1のレジスタ群1
01にシフトさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リード・ソロモン
符号の誤り訂正に用いられる、ユークリッド互除演算回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクや磁気テープなどの記憶
媒体に、映像や音声などの信号の記録再生を行う場合に
は、記録再生系で発生する情報の誤りを訂正するため
に、リード・ソロモン(Reed-Solomon)符号(以下、R
S符号という)が用いられている。
【0003】RS符号の復号方法として、従来、ピータ
ーソン法,バーレンカンプ・マッシー法,ユークリッド
法等、数種の方法があるが、ここでは、ディスクを媒体
とするシステムなどに用いられるロングディスタンスコ
ードに対して、復号処理を行うことができるユークリッ
ド法によるRS符号の復号について説明する。
【0004】最初に、RS符号について説明する。RS
符号はガロア体GFの元で構成される。元の数が2m
のガロア体GF(2m)上のRS符号において、符号長
をn、最小距離(ハミング距離)をd、情報シンボル数
をkとすると、RS符号は下記式(1),(2)を満足
する。 n≦2m−1 …(1) n=k+(d−1) …(2)
【0005】このRS符号の訂正能力t(誤り訂正可能
なシンボル数)は下記式(3)によって示すことができ
る。 t=|(d−1)/2| …(3) なお、|x|はxを越えない最大の整数を表す。
【0006】生成多項式G(x)は、符号の検査シンボ
ル数(n−k)(=d−1)に等しい次数を有し、か
つ、xn-1を割り切るものである。GF(2m)の原始元
をαとすると、RS符号の生成多項式G(x)は、下記
式(4)によって表現することができる。 G(x)=(x−1)(x−α)…(x−α2t-1) …(4)
【0007】次に、符号化について説明する。符号化後
の符号多項式W(x)は、生成多項式G(x)によって
割り切れるものでなければならない。いま、符号化した
いk個の情報シンボルをIとする。この情報を多項式で
表現する情報多項式I(x)は、 I(x)=Wn-1n-1+Wn-2n-2+…+Wn-kn-k …(5) となる。
【0008】情報多項式I(x)を生成多項式G(x)
で割ったときの剰余多項式P(x)は、 P(x)=I(x)modG(x) …(6) =Wn-k-1n-k-1+Wn-k-2n-k-2+…+W0 …(7) となり、符号多項式W(x)は下記式(8)から与えら
れる。 W(x)=I(x)+P(x) …(8) 式(8)の符号多項式W(x)が生成多項式G(x)で
割り切れることは明らかである。
【0009】次に、ユークリッド法を用いた復号化につ
いて説明する。復号は以下の手順で行う。 (S1)シンドロームを求める。 (S2)シンドロームがすべて0であれば、誤りなしと
判定する。 (S3)ユークリッド互除法を用いて、誤り位置多項式
σ(x)および誤り評価多項式ω(x)を求める。 (S4)チェンサーチによって、誤り位置多項式σ
(x)の根を求めることによって、誤り位置を求める。 (S5)誤り位置多項式σ(x)の導関数σ′(x)を
求め、誤り評価多項式ω(x)をσ′(x)で除するこ
とにより、誤り値を求める。
【0010】次に、復号の手順をより詳細に説明する。
式(8)の符号多項式W(x)が伝送路において雑音の
影響を受けて受信多項式Y(x)に変化するものとす
る。受信多項式Y(x)は符号多項式W(x)と誤り多
項式E(x)の和である。
【0011】まず、前記復号手順(S1)において、受
信多項式Y(x)からシンドロームS0,S1,…,S
2t-1を計算する。α0,α1,α2,…,α2t-1を根とす
るRS符号において、シンドロームを下記式(9)のよ
うに定義する。 Si=Y(αi) i=0,1,2,…,2t−1 …(9) W(αi)=0(i=0,1,2,…,2t−1)であ
るので、シンドロームは下記式(10)のようになる。 Si=E(αi) i=0,1,2,…,2t−1 …(10)
【0012】いま、位置j0,j1,j2,…,jf-1に夫
々e0,e1,e2,…,ef-1の値をもつ誤りが生じてい
るものとする。但し、f≦tとする。このとき、誤り多
項式E(x)は、
【0013】
【数1】
【0014】従って、式(12)におけるS0,S1
…,S2t-1から、誤りの位置j0,j1,…,jf-1と誤
りの値e0,e1,…,ef-1を求めればよい。
【0015】しかし、シンドロームから直接誤りの位置
及び誤りの値を求めることは困難であるので、まず、下
記式(13)に示すGF(2m)上のf次多項式を求め
る。
【0016】
【数2】
【0017】式(13)は、誤り位置多項式と呼ばれ、
根が誤り位置と1対1に対応する。
【0018】ここで、シンドローム多項式S(z)を、 S(z)=S0+S1z+…+S2t-12t-1 …(14) とおく。このとき、
【0019】
【数3】
【0020】式(16)の両辺にσ(z)を乗じると、
下記式(17)が導かれる。 σ(z)S(z)=ω(z)modz2t …(17) 即ち、適当な多項式A(z)を用いて下記式(18)の
ように表すことができる。 A(z)・z2t+σ(z)・S(z)=ω(z) …(18) 式(18)のω(z)は誤り評価多項式と呼ばれ、下記
式(19)によって定義される。
【0021】
【数4】
【0022】ここで、 degσ(z)≦t,degω(z)≦t−1 …(20) また、ω(α-ji)≠0,(i=0,1,2…,f−
1)であるので、ω(z)とσ(z)は互いに素である
から、ω(z)とσ(z)はz2tとS(z)の最大公約
(GCD)多項式を求めるユークリッドの互除法の過程
で求めることができる。
【0023】次に、手順(S3)のユークリッド互除法
について説明する。いま、2つの多項式r-1(z),r
0(z)が与えられ、degr0≦degr -1である時、
次の除算を繰り返す。 r-1(z)=q1(z)・r0(z)+r1(z), degr1≦degr00(z)=q2(z)・r1(z)+r2(z), degr2≦degr1 : : rj-2(z)=qj(z)・rj-1(z)+rj(z), degrj≦degrj-1j-1(z)=qj+1(z)・rj(z) …(21) そして、最後に割り切れた非零のrj(z)がr
-1(z)とr0(z)の最大公約多項式になる。
【0024】ここで、以下の定理を用いる。r-1(z)
とr0(z)が与えられ、degr0≦degr-1、か
つ、GCDがh(z)であるとき、2つの多項式 U(z)・r-1(z)+V(z)・r0(z)=h(z)…(22) を満足するU(z),V(z)が存在し、degU,d
egVは共にdegr-1よりも小さい。
【0025】この定理を用い、r-1(z)=z2t,r0
(z)=S(z)とおき、下記式(23)を満足する多
項式ri(z),Ai(z),Bi(z)を順に算出す
る。 Ai(z)・r-1(z)+Bi(z)・r0(z)=ri(z)…(23) そして、Bi(z)がt次以下、剰余多項式ri(z)が
(t−1)次以下になれば、Bi(z),ri(z)は夫
々σ(z),ω(z)の候補となる。そこでまず、 A-1(z)=1, A0(z)=0 …(24) B-1(z)=0, B0(z)=1 …(25) とおき、ri(z),Ai(z),Bi(z)を計算す
る。
【0026】 ri(z)=ri-2(z)−qi(z)・ri-1(z)…(26) Ai(z)=Ai-2(z)−qi(z)・Ai-1(z)…(27) Bi(z)=Bi-2(z)−qi(z)・Bi-1(z)…(28) この演算によってri(z)の次数が初めて(t−1)
以下となったときに、 σ1(z)=Bi(z),ω1(z)=ri(z) …(29) が求められる。
【0027】このとき、σ(z)およびω(z)は定数
aを用いて、以下のように表される。 σ(z)=σ1(z)/a …(30) ω(z)=ω1(z)/a …(31) ただし、上記の定数aは、次のように定義される。 a=Bi(0) …(32)
【0028】このように、ユークリッド互除法によって
求めたσ(z),ω(z)を用いて、誤りの値eiは、
【0029】
【数5】
【0030】ここで、σ′(z)はσ(z)の導関数で
あり、σ(z)を形式的に微分したものである。以上の
ようにして、RS符号の符号化と復号化が行われる。
【0031】図14は、上述の復号処理のうち、式(2
6)の演算にあたるユークリッド互除演算回路の従来の
構成を示す図であり、201は被除多項式の係数記憶用
の第1のレジスタ群、202は除多項式の係数記憶用の
第2のレジスタ群、203は剰余多項式の係数記憶用の
第3のレジスタ群、22は多項式の除算を行う除算回
路、5は初期値S(z)入力用データバス、6は商多項
式q(z)出力用データバス、7は第3のレジスタ群2
03より第2のレジスタ群202にデータを転送するた
めのデータバス、8は第2のレジスタ群202より第1
のレジスタ群201、及び、除算回路22にデータを転
送するためのデータバス、9は第1のレジスタ群201
より除算回路22にデータを転送するためのデータバス
である。
【0032】上述の図14に示した従来のユークリッド
互除演算回路の動作について以下に説明する。ユークリ
ッド互除演算を行う前に、初期値として前記第1のレジ
スタ群201にz2tがロードされ、データバス5よりシ
ンドローム多項式S(z)が第2のレジスタ群202に
記憶される。そして、式(26)に従って、ユークリッ
ド互除演算が行われる。このユークリッド互除演算の第
i回目の演算は、以下の手順で行われる。まず、第1の
レジスタ群201に記憶されている多項式ri-2(z)
の係数と、第2のレジスタ群202に記憶されている多
項式ri-1(z)の係数が、データバス9及び8を介し
て除算回路22に入力される。この時、多項式r
i-1(z)の係数が、データバス8を介して、第1のレ
ジスタ群201に記憶される。次に、除算回路22によ
って除算を行い、算出された商多項式qi(z)がデー
タバス6より出力され、剰余多項式ri(z)が第3の
レジスタ群203に記憶される。ここで、剰余多項式r
i(z)が式(20)で示される終了条件を満たせば、
演算を終了し、第3のレジスタ群203に記憶されてい
る多項式r i(z)を、誤り評価多項式ω(z)とし
て、後段の処理へデータを転送する。終了条件を満たさ
なければ、続いて第i+1回目の演算を行うために、第
3のレジスタ群203に記憶されている剰余多項式ri
(z)の係数が、データバス7を介して第2のレジスタ
群202に転送される。この操作を終了条件を満たすま
で繰り返す。
【0033】特開平7−106984号公報には、上述
の従来例と同様に、被除多項式の係数記憶用の第1のレ
ジスタ群にあたるAレジスタと、除多項式の係数記憶用
の第2のレジスタ群にあたるBレジスタと、剰余多項式
の係数記憶用の第3のレジスタ群を内包する除算回路に
よって構成されたユークリッド互除演算回路が記載され
ている。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】上述した各回路のレジ
スタ群は、一般的に夫々2t個の係数を記憶するレジス
タが必要であり、例えば、ガロア体GF(28)上のR
S符号では、1シンボルを8ビットで表すので、2t×
8個のレジスタが必要となる。DVD等のロングディス
タンスコードを採用しているメディアでは、2tの値が
大きいため、必要なレジスタ数が増大し、回路規模が大
きくなるという問題があった。
【0035】また、訂正能力を向上するため、積符号構
成を採ることがある。積符号は最大の訂正数(t)の値
が異なる2種類のRS符号によって符号化されているた
め、同一の誤り訂正回路を用いて復号を行う場合に、t
の値が小さい方のRS符号の復号を行う際に冗長なレジ
スタが発生する。この場合、tの値に最も適したレジス
タ数で構成される誤り訂正回路で復号する場合に比べ、
冗長なレジスタをシフトする時間だけ、演算時間が増大
してしまうという問題点があった。
【0036】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、回路規模を縮小すると共に、積符号のよう
な最大の訂正数が異なる2種類の符号を、同一のハード
ウェアで復号する場合にも、高速性を損なうことなく復
号を行うことができるユークリッド互除演算回路を提供
することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、リー
ド・ソロモン符号を用いて誤り訂正を行う過程で必要な
誤り位置多項式と誤り評価多項式を求めるユークリッド
互除演算を行う回路において、夫々複数のレジスタを有
し、且つ、夫々のレジスタが記憶している値を上位のレ
ジスタにシフトする手段を有する、被除多項式の係数を
記憶する第1のレジスタ群と、除多項式の係数を記憶す
る第2のレジスタ群を用いて、前記被除多項式を前記除
多項式で除算した剰余を前記第2のレジスタ群にシフト
させる手段と、前記剰余を前記第2のレジスタ群にシフ
トさせると同時に前記除多項式の係数を前記第1のレジ
スタ群にシフトさせる手段とを備えたことを特徴とした
ものである。
【0038】請求項2の発明は、請求項1に記載のユー
クリッド互除演算回路において、入力されるリード・ソ
ロモン符号のうち、復号可能な最大の検査シンボル数
(パリティ数)より少ない検査シンボル数(パリティ
数)Pの符号語を復号する場合に、前記第1及び第2の
レジスタ群の最上位レジスタ入力部にセレクタ手段を設
け、必要な最上位のレジスタと、最上位以外のレジスタ
を(P−1)個だけ演算に使用し、直接最上位レジスタ
に前記被除多項式の係数及び前記除多項式の係数を転送
させることを特徴としたものである。
【0039】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係わるユークリ
ッド互除演算回路の第一の実施形態に適用される除算回
路の原理を示すブロック図であり、図中、101は被除
多項式の係数記憶用の第1のレジスタ群、102は除多
項式の係数記憶用の第2のレジスタ群、21は除算を行
うための演算器、1は初期値S(z)入力用データバ
ス、2は商多項式q(z)出力用データバス、3は第1
のレジスタ群101より第2のレジスタ群102にデー
タを転送するためのデータバス、4は第2のレジスタ群
102より第1のレジスタ群101にデータを転送する
ためのデータバスである。
【0040】上述のごとく構成されたユークリッド互除
演算回路について、その動作を説明する。なお、説明を
容易にするためにガロア体GF(28)上の(12,
8)RS符号を復号する場合を例に挙げて説明する。
(12,8)RS符号は式(1),(2),(3)よ
り、t=2である。ただし、原始多項式P(x)をP
(x)=x8+x4+x3+x2+1とし、生成多項式G
(x)を下記式(34)で示すものとする。
【0041】
【数6】
【0042】シンドローム多項式S(Z)が下記式(3
5)で表されているものとして、ユークリッド互除演算
を行う場合について説明する。 S(z)=α883+α1422+α122z+α55 …(35) まず、 r-1(z)=r1(z)+q1(z)・r0(z) …(36) の演算を行う。
【0043】下記式(37)は、本実施例における第1
回目の除算を数学的解法に基づいて演算を行う場合の演
算過程を示す。また、図2は、式(37)の演算におけ
る夫々のレジスタ群のデータの流れを示す図である。
【0044】
【数7】
【0045】第1ステップでは、演算器21によってq
1(z)の1次の項の係数であるα- 88(=α167)が計
算され、この値と第2のレジスタ群102に記憶されて
いる除多項式の夫々の係数とを乗ずることによって、計
算過程1が求まる。さらに、計算過程1と第1のレジス
タ群に記憶されている被除多項式の夫々の係数との差を
とることで計算過程2が求まる。
【0046】第2ステップでは、上記計算過程2が第1
のレジスタ群101に記憶され、演算器21によってq
1(z)の0次の項の係数であるα-34(=α221)が計
算される。この値と第2のレジスタ群102に記憶され
ている除多項式の夫々の係数とを乗ずると、計算過程3
が求まる。さらに、計算過程3と第1のレジスタ群10
1に記憶されている計算過程2の夫々の係数との差をと
ることで剰余多項式r 1(z)が求まる。
【0047】第3ステップでは、前記剰余多項式r
1(z)が第1のレジスタ群101に記憶され、剰余多
項式r1(z)が式(20)で示される終了条件を満た
せば、ユークリッド互除演算を終了し、満たさなければ
第1のレジスタ群101と、第2のレジスタ群102に
記憶されている多項式の係数のシフトを行う。下記式
(38)に示すように、剰余多項式r1(z)は終了条
件を満たさないので、下記式(39)の演算を行うため
のシフトを行う。 degr1(z)=2>t(=1) …(38) r0(z)=r2(z)+q2(z)・r1(z) …(39)
【0048】図3及び図4は、上述のシフト手段におけ
る1ステップ毎の多項式の係数の流れを示す図である。
一般に、このシフト手段に必要な処理時間は2tステッ
プである。上述のシフト手段によって、2回目の除算の
被除多項式の係数が第1のレジスタ群101に記憶さ
れ、2回目の除算の除多項式の係数が第2のレジスタ群
102に記憶され、2回目の除算が行われる。
【0049】下記式(40)は、式(37)と同様に、
式(39)で示される第2回目の除算の過程を示すもの
であり、図5は、式(40)の演算におけるレジスタ群
のデータの流れを示す図である。
【0050】
【数8】
【0051】第2回目の演算も、第1回目と同様にして
除算を行い、第9ステップで剰余多項式r2(z)が求
まる。第2回目の除算の結果、r2(z)は下記式(4
1)のように終了条件を満たしている。 degr2(z)=1≦t(=1) …(41) 従って、この除算によって求めた剰余多項式r2(z)
を誤り評価多項式ω(z)とし、ユークリッド互除演算
を終了する。
【0052】本実施形態におけるユークリッド互除回路
は、被除多項式と除多項式の係数を夫々記憶する複数の
レジスタを有する第1及び第2のレジスタ群と、前記被
除多項式を除多項式で除した剰余を前記第2のレジスタ
群に記憶させるシフト手段と、前記剰余を前記第2のレ
ジスタ群にシフトさせると同時に、前記除多項式の係数
を前記第1のレジスタ群にシフトさせるシフト手段とを
具備することで、剰余多項式の係数を記憶させる第3の
レジスタ群を設けずに演算を行うことができるので、回
路規模を削減できる。
【0053】図6は、本発明に係わるユークリッド互除
演算回路の第二の実施形態に適用される除算回路のレジ
スタ群の原理を示すブロック図であり、図中、10は第
1のレジスタ群101より第2のレジスタ群102に多
項式の係数を転送するためのデータバス、11は第2の
レジスタ群102より第1のレジスタ群101に多項式
の係数を転送するためのデータバス、12及び13は冗
長なレジスタを飛ばし直接最上位のレジスタに多項式の
係数を転送するためのデータバス、111乃至114は
第1のレジスタ群において演算に必要なレジスタ、12
1乃至124は第1のレジスタ群101において冗長な
レジスタ、211乃至214は第2のレジスタ群102
において演算必要なレジスタ、221乃至224は第2
のレジスタ群102において冗長なレジスタ、31及び
32は入力される符号の最大の訂正数(t)によって多
項式の係数を選択するためのセレクタである。
【0054】本実施形態は、特に、RS積符号などの最
大の訂正数(t)の異なる2つ以上の符号を同一のハー
ドウェアで復号する場合に有効である。ガロア体GF
(28)上の(20,12)RS符号を復号するための
除算回路を用いて、ガロア体GF(28)上の(12,
8)RS符号の誤り評価多項式を求める場合を例に挙げ
て説明する。シンドロームは第一の実施形態の場合と同
様、式(35)で表されているものとする。従って、算
術的な演算過程は、第一の実施形態の場合と同様であ
る。本実施例の場合、除算回路はt=4((20,1
2)RS符号を復号する)なので、第1のレジスタ10
1,第2のレジスタ群102は、夫々8(=2t)個の
レジスタで構成されている。
【0055】まず、 r-1(z)=r1(z)+q1(z)・r0(z) …(42) の演算を行う。この場合の第1回目の除算の過程は式
(37)と同様である。図7は、セレクタを用いた場合
の第1のレジスタ群101と第2のレジスタ群102の
夫々のレジスタのデータの流れを示す図であり、図8
は、セレクタを用いない場合の第1のレジスタ群101
と第2のレジスタ群102の夫々のレジスタのデータの
流れを示す図である。セレクタを用いた場合もセレクタ
を用いない場合も、共に第3ステップで剰余多項式r1
(z)が求まるので、1回の除算に必要とする処理時間
は同じである。
【0056】次に、第1のレジスタ群101に記憶され
ている多項式r1(z)の係数と、第2のレジスタ群1
02に記憶されている多項式r0(z)の係数とをシフ
ト手段によって入れ替える。図9及び図10は、セレク
タを用いた場合のレジスタ群のデータの流れを示す図で
あり、図11乃至図13は、セレクタを用いない場合の
レジスタ群のデータの流れを示す図である。
【0057】シフトに必要とする処理時間は、セレクタ
を用いた場合は、第一の実施形態の実施例と同様に第7
ステップで終了するが、セレクタを用いない場合は、第
11ステップで終了し、冗長となるレジスタのレジスタ
数と同様の数だけ処理ステップ数を必要とする。つま
り、レジスタにセレクタを設けない場合には、セレクタ
を設けた場合に比べ、シフト手段1回毎に冗長なレジス
タのレジスタ数と同様の数だけ多くの処理ステップを必
要とし、ユークリッド互除演算の高速性を損なう。以
下、第一の実施形態の場合と同様にして、誤り評価多項
式ω(z)が求められる。
【0058】本実施形態におけるユークリッド互除回路
は、被除多項式と除多項式の係数を夫々記憶する複数の
レジスタを有する第1及び第2のレジスタ群に、セレク
タ回路を設け、冗長レジスタをスルーしてデータを転送
する手順を具備することで、演算時間の増大を防ぐこと
ができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1に対応する効果:1回の除算毎
に、被除多項式の係数を記憶させる第1のレジスタ群に
除算後の除多項式の係数を記憶させ、除多項式の係数を
記憶させる第2のレジスタ群に除算後の剰余多項式の係
数を記憶させることで、除算後の剰余多項式の係数を記
憶させるレジスタ群を別個に必要としないため、回路規
模を低減できる。
【0060】請求項2に対応する効果:請求項1に対応
する効果に加えて、第1及び第2のレジスタ群の最上位
レジスタ入力部にセレクタ回路を設け、パリティ数Pの
符号語を復号する場合に、必要な最上位のレジスタと最
上位以外のレジスタを(P−1)個だけ演算に使用し、
直接最上位レジスタに被除多項式の係数及び除多項式の
係数を転送させ、誤り位置多項式と誤り評価多項式を演
算することにより、1回のシフト手段に必要とする演算
時間において、冗長なレジスタへのシフトに必要とする
時間を削減できるので、ユークリッド互除演算が持つ高
速性を損なうことなく、同一のハードウェアで最大の訂
正数(t)が異なる2種類以上の符号を復号できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるユークリッド互除演算回路の第
一の実施形態に適用される除算回路の原理を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1に示した除算回路の動作原理を説明するた
めの図である。
【図3】図1に示した除算回路の動作原理を説明するた
めの図2に続く図である。
【図4】図1に示した除算回路の動作原理を説明するた
めの図3に続く図である。
【図5】図1に示した除算回路の動作原理を説明するた
めの図4に続く図である。
【図6】本発明に係わるユークリッド互除演算回路の第
二の実施形態に採用されるレジスタ群の原理を示すブロ
ック図である。
【図7】図6に示した除算回路においてセレクタを用い
た場合の動作原理を説明するための図である。
【図8】図6に示した除算回路においてセレクタを用い
ない場合の動作原理を説明するための図である。
【図9】図6に示した除算回路においてセレクタを用い
た場合の動作原理を説明するための図7に続く図であ
る。
【図10】図6に示した除算回路においてセレクタを用
いた場合の動作原理を説明するための図9に続く図であ
る。
【図11】図6に示した除算回路においてセレクタを用
いない場合の動作原理を説明するための図8に続く図で
ある。
【図12】図6に示した除算回路においてセレクタを用
いない場合の動作原理を説明するための図11に続く図
である。
【図13】図6に示した除算回路においてセレクタを用
いない場合の動作原理を説明するための図12に続く図
である。
【図14】従来のユークリッド互除演算回路を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1〜13…データバス、21…除算を行うための演算
器、22…ユークリッド互除演算を行うための除算回
路、31,32…セレクタ、101,102,201〜
203…レジスタ群、111〜114…第1のレジスタ
群において演算に必要なレジスタ、121〜124…第
1のレジスタ群において演算に冗長なレジスタ、211
〜214…第2のレジスタ群において演算に必要なレジ
スタ、221〜224…第2のレジスタ群において演算
に冗長なレジスタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リード・ソロモン符号を用いて誤り訂正
    を行う過程で必要な誤り位置多項式と誤り評価多項式を
    求めるユークリッド互除演算を行う回路において、夫々
    複数のレジスタを有し、且つ、夫々のレジスタが記憶し
    ている値を上位のレジスタにシフトする手段を有する、
    被除多項式の係数を記憶する第1のレジスタ群と、除多
    項式の係数を記憶する第2のレジスタ群を用いて、前記
    被除多項式を前記除多項式で除算した剰余を前記第2の
    レジスタ群にシフトさせる手段と、前記剰余を前記第2
    のレジスタ群にシフトさせると同時に前記除多項式の係
    数を前記第1のレジスタ群にシフトさせる手段とを備え
    たことを特徴とするユークリッド互除演算回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のユークリッド互除演算
    回路において、入力されるリード・ソロモン符号のう
    ち、復号可能な最大の検査シンボル数より少ない検査シ
    ンボル数Pの符号語を復号する場合に、前記第1及び第
    2のレジスタ群の最上位レジスタ入力部にセレクタ手段
    を設け、必要な最上位のレジスタと、最上位以外のレジ
    スタを(P−1)個だけ演算に使用し、直接最上位レジ
    スタに前記被除多項式の係数及び前記除多項式の係数を
    転送させることを特徴とするユークリッド互除演算回
    路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009171347A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Hitachi Communication Technologies Ltd 演算ユニット、エラー訂正復号回路及び誤り位置多項式の演算方法

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