JP2000148133A - 画像表示方法および画像処理装置 - Google Patents

画像表示方法および画像処理装置

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JP2000148133A
JP2000148133A JP32348198A JP32348198A JP2000148133A JP 2000148133 A JP2000148133 A JP 2000148133A JP 32348198 A JP32348198 A JP 32348198A JP 32348198 A JP32348198 A JP 32348198A JP 2000148133 A JP2000148133 A JP 2000148133A
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display
data
animation
image
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JP32348198A
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Yasuhito Nagatomo
康仁 永友
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CPUパワーや搭載メモリを少なくしても十分
な描画速度を得る。 【解決手段】この画像表示方法では、スプライト61を
シナリオに沿って動作させることにより、アニメーショ
ンを表示部に表示させる。そして、スプライト61を複
数のブロック60に分割し、そのブロック60毎に独立
して圧縮、伸長している。なお、ブロック60のサイズ
を固定とし、そのブロック60の伸長後の最大サイズを
カバーする固定サイズの1つのワークメモリによってす
べてのブロック60のデータ伸長を行うようにするのが
好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプライトまたは
キャストと呼ばれる画像をシナリオに沿って動作させる
アニメーションのための画像表示方法および画像処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アニメーションを表示させる方法
としては、フレームベースのアニメーションとスプライ
トベースのアニメーションとが存在している。フレーム
ベースのアニメーションは、いわゆる紙芝居のように一
枚一枚の絵を順に表示していくものであり、一枚一枚の
絵の作成に手間がかかるものの表示させる際は、フレー
ムを順番に表示するだけであり、再生時の負荷は軽いも
のとなっている。
【0003】一方、スプライトベースのアニメーション
は、一枚の絵(フレーム)を複数のスプライト(キャス
ト)、例えば、主人公キャラクタ、雲、自動車などの動
く出演者に分け、各スプライトを所定のシナリオに沿っ
て動作させるものである。このスプライトベースのアニ
メーションは、各フレームを作成するのが簡単となると
共に複数のフレーム画像がスプライトを共有するため全
体的にメモリサイズが小さくなるメリットがあり、最近
では多くのアニメーションに採用されている。しかし、
このスプライトベースのアニメーションは、再生時に各
スプライトをシナリオに沿って動かす必要があり、描画
処理およびスプライトの組み合わせ処理を実行する中央
演算処理装置(以下CPUという)に多大な負荷がかか
るものとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のスプライトベー
スのアニメーションを再生する画像処理装置は、CPU
パワーや搭載メモリを多くすることによって、上述の問
題に対応している。しかしながら、アニメーションが極
めて複雑、例えば、立体画像になると、非常に高価なC
PUや高容量のメモリが必要となり、装置が高価となっ
てしまう。
【0005】また、最近では、ネットワークディスプレ
イと呼ばれる製品のように、携帯性を有し、いわゆる素
人が扱う表示装置がコンビニエンス等に採用され始めて
いる。このような操作を簡単とし、多くの人が利用する
携帯性のある装置では、その価格を抑えることが要求さ
れる。一方、価格は抑えられるものの、その表示速度は
通常と同様またはより速くすることが要求される。
【0006】なお、従来のスプライトベースのアニメシ
ョンを圧縮、伸長する際は、スプライトやフレームの一
部のみが画像表示として必要なときでも、画像全体を伸
長し、必要な部分をVRAMへ転送している。このた
め、画像全体として1,000×1,000ドットの場
合において、表示に必要な部分が10×10ドットの時
でも、1,000×1,000ドットの画像に伸長して
いる。このため、メモリとして、1つの画像全体分をカ
バーする容量が常に必要となっている。
【0007】本発明は、上述の問題に鑑みて、CPUパ
ワーや搭載メモリを少なくしても十分な描画速度を得る
ことができる画像表示方法および画像処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の画像表示方法では、スプライトをシナリオ
に沿って動作させることにより、アニメーションを表示
部に表示させる画像表示方法において、スプライトを複
数のブロックに分割し、そのブロック毎に独立して圧
縮、伸長している。
【0009】このように、スプライトを複数のブロック
に分割し、ブロック毎に圧縮、伸長しているので、デー
タ伸長のためのワークメモリを小さくできる。また、ブ
ロック毎の伸長を行うため、描画の際に不必要なブロッ
クは伸長しないようにでき、CPUパワーを節約するこ
とが可能となる。
【0010】また、他の発明では、上述の発明の画像表
示方法に加え、ブロックのサイズを固定とし、そのブロ
ックの伸長後の最大サイズをカバーする固定サイズの1
つのワークメモリによってすべてのブロックのデータ伸
長を行うようにしている。このため、ワークメモり用と
しては、1つのブロックバッファを用意すれば良いの
で、ワークメモリを小さくすることができる。
【0011】さらに、他の発明では、上述の各発明の画
像表示方法に加え、伸長されて、表示部に表示されたデ
ータを、その表示後に破棄するようにしている。このよ
うに、伸長したデータを破棄してしまうため、伸長後の
データを保存するためのメモリは不要となり、メモリ容
量を全体として小さくできる。
【0012】また、他の発明では、上述の各発明の画像
表示方法に加え、スプライト中、表示部に表示するため
の元となるムービースクリーン上に表示されないブロッ
クのデータを再生処理しないようにしている。このた
め、表示に不必要なブロックの描画処理のために、CP
Uパワーがさかれることがなくなり、CPUパワーを節
約することができる。
【0013】加えて、さらに他の発明では、上述の各発
明の画像表示方法において、スプライトを表示部に表示
するための元となるムービースクリーンの画面より大き
な領域を有する仮想VRAMへ描画する際に、各ブロッ
ク毎に、必要により、拡大・縮小処理、ブレンド処理お
よび透明色処理のいずれか1つまたは複数の処理を行う
ようにしている。このように、拡大・縮小処理等をブロ
ック毎に行っているので、ムービースクリーンに描画さ
れない部分の各処理を行わせないようにすることで、C
PUパワーを節約することが可能となる。
【0014】また、他の発明の画像処理装置では、スプ
ライトの圧縮データおよびそのスプライトを動作させる
シナリオのデータを保存するメモリと、シナリオを読み
込んでスプライトを動作させる演算処理手段と、伸長さ
れたデータを表示部に表示するための処理を行う表示処
理手段とを有する画像処理装置において、メモリには、
スプライトを複数のブロックに分割し、その分割された
データを各ブロック毎に圧縮した圧縮データを保存し、
演算処理手段で制御されるワークメモリによってブロッ
ク毎に伸長するようにしている。
【0015】このように、スプライトを複数のブロック
に分割し、ブロック毎に圧縮、伸長しているので、デー
タ伸長のためのワークメモリを小さくできる。また、ブ
ロック毎の伸長を行うため、描画の際に不必要となるブ
ロックは伸長しないようにでき、演算処理手段や表示処
理手段等のCPUパワーを節約することが可能となる。
【0016】さらに、他の発明では、上述の画像処理装
置に加え、ブロックのサイズを固定とし、そのブロック
の伸長後の最大サイズをカバーする固定サイズのワーク
メモリを1つ用意し、そのワークメモリですべてのブロ
ックのデータ伸長を行うようにしている。このため、ワ
ークメモリ用としては、1つのブロックバッファを用意
すれば良いので、ワークメモリを小さくすることができ
る。
【0017】加えて、他の発明では、上述の各発明の画
像処理装置において、伸長されて、表示部に表示された
データを、その表示後に破棄するようにしている。この
ように、伸長したデータを破棄してしまうため、伸長後
のデータを保存するためのメモリを不要とでき、メモリ
容量を全体として小さくできる。
【0018】また、さらに他の発明では、上述の各発明
の画像処理装置において、スプライト中、表示部に表示
するための元となるムービースクリーン上に描画されな
いブロックのデータを再生処理しないようにしている。
このため、表示に不必要なブロックの描画処理のため
に、演算処理手段や表示処理手段等のCPUのパワーが
さかれることがなくなり、それらのパワーを節約するこ
とができる。
【0019】さらに、他の発明では、上述の各発明の画
像処理装置において、表示部に表示するための元となる
ムービースクリーンより大きな領域を有する仮想VRA
Mを設け、この仮想VRAMにスプライトを描画する際
に、各ブロック毎に、必要により、拡大・縮小処理、ブ
レンド処理および透明色処理のいずれか1つまたは複数
の処理を行うようにしている。このように、拡大・縮小
処理等をブロック毎に行っているので、ムービースクリ
ーンに描画されない部分の各処理を行わせないようにす
ることで、演算処理手段や表示処理手段等のCPUパワ
ーを節約することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図1から図22に基づき説明する。
【0021】この実施の形態の画像処理装置は、テレビ
局8からの放送を受信する携帯型のテレビジョン受信機
であると共に、ネットワーク機器でもあるネットワーク
ディスプレイ1に組み込まれるものとなっている。この
ネットワークディスプレイ1は、ローカルエリアネット
ワークであるLAN3、外部への接続のためのホストサ
ーバとなるパーソナルコンピュータ(以下パソコンとい
う)4、デジタル公衆回線網であるISDN5、プロバ
イダのホストコンピュータ(以下WWWサーバという)
6を介してインターネット2と接続される。
【0022】このWWWサーバ6は、URL(Uniform
Resource Locator)で特定されるが、通常はhttp
(Hyper-Text Transfer Protocol)を使用してアクセス
されるため、「http」の表示がなされる。このた
め、HTTPサーバともなる。
【0023】インターネット2には、他のWWWサーバ
6a,6bが接続される。また、WWWサーバ6には、
他のLAN3a等を介してサーバとなるサーバコンピュ
ータ7やパソコン4a等が接続され、サーバコンピュー
タ7にはディスプレイ7aが接続されている。なお、L
AN3には、他のネットワークディスプレイ1a,1b
やパソコン4b等が接続されている。
【0024】ここで、画像処理装置が組み込まれる装置
としては、表示手段の一部を兼ねるネットワークディス
プレイ1,1a,1bの他に、パソコン4,4a,4b
やテレビジョン受信機、さらにはサーバコンピュータ7
とディスプレイ7a等が組み合わされたものとしても良
い。また、ISDN5とパソコン4との接続、ISDN
5とLAN3aとの接続等には、DSU(デジタルサー
ビスユニット)、ターミナルアダプタ、モデム、IPル
ータ等のネットワークへの接続手段が用いられる。
【0025】ネットワークディスプレイ1,1a,1b
(以下、これらを代表してネットワークディスプレイ1
について説明する)は、図2に示すように、中央の液晶
からなる表示部11と、表示部11の周辺に配置される
操作部12と、音を出力するスピーカ部13と、特定の
ウエブページにアクセスできる磁気カードが挿入されそ
のアドレスを読み取ったり、その他の磁気カードを読み
取る磁気カードリーダ部14と、電源ラインやホストと
なるパソコン4に接続される接続部15とから主に構成
されている。
【0026】表示部11の左右の操作部12は、1〜1
0の10種類のメニュー釦12があり、この各釦12a
に近接した表示部11に、対応する操作メニューの表示
がなされる。例えば、パソコン4内に保管されている各
種のアニメーションをその番号によって選択するように
する。すなわち、1番のメニュー釦12aを押すと、1
番のアニメーションが再生されるようにする。また、表
示部11の下側には、インターネット上のホームページ
にアクセスしたときの各種の操作釦部12bが配置され
ている。また、磁気カードリーダ部14の近傍に、画面
の操作矢印を上下左右に動かすための指示操作部12c
が設けられている。
【0027】このようなネットワークディスプレイ1の
回路構成は次のとおりとなっている。すなわち、ネット
ワークディスプレイ1は、図3に示すように、LCD
(液晶)からなる表示部11と、演算処理手段となるC
PU(=中央演算処理装置)21と、表示処理手段とな
る専用グラフィックスLSI22と、スプライトのデー
タとシナリオデータからなるアニメーションデータ等を
記憶するためのROMやRAM等からなるメモリ23
と、パソコン4等の外部情報源24からの指示を受けC
PU21に伝えたり、CPU21からの指示をパソコン
4に伝えるデータ受送信回路25と、専用グラフィック
スLSI22に接続されるVRAM(ビデオラム)26
と、外部のアンプやスピーカ部13に音を供給するサウ
ンド回路27と、表示部11を駆動制御する表示制御部
28と、周辺機器制御部29とから主に構成される。
【0028】なお、CPU21と、専用グラフィックス
LSI22と、メモリ23と、データ送受信回路25
と、周辺機器制御部29とは、高速なホストバス30に
よって接続されている。また、サウンド回路27には、
マイク入力端子31が接続され、外部音の入力が可能と
なっている。表示制御部28は、MIM型の液晶を駆動
するための第1駆動制御部28aと、アナログ処理され
たRGB値をTFT型の液晶で表示するための第2駆動
制御部28bと、デジタル処理されたRGB値をTFT
型の液晶で表示するための第3駆動制御部28cと、C
RTを駆動するための第4駆動制御部28dとを有し、
複数の表示体に対応できるようになっている。この実施
の形態では、第3駆動制御部28cを利用している。
【0029】周辺機器制御部29には、操作部12と、
磁気カードリーダ部14とが接続され、それらから入力
されてくるデータを受け付けるようになっている。さら
に、周辺機器制御部29には、ネットワークディスプレ
イ1に設けられるLED表示部16,例えば電源のO
N、OFF表示(POWER表示)、準備状態か否かの
表示(READY表示)、処理が混んでいるか否かの表
示(BUSY表示)が接続され、各表示が可能となって
いる。また、EEPROMからなるフラッシュメモリ1
7等が接続可能となっている。また、このネットワーク
ディスプレイ1には、必要により適宜、画像・音声復号
部18が組み込み可能となっており、所定の背景画像や
アニメーションが入った後付けメモリ19のデータを再
生できるものとなっている。
【0030】なお、メモリ23には、CPU21がウエ
ブプラウザや表示用プログラムから特定のデータを取り
込み、表示の制御をするための全体制御プログラムと、
外部情報源24からの指令を受け取り、表示の流れを切
り替えたり、指示された特定の画像を指定された特定の
位置へ表示する処理を行うためのアニメーションプログ
ラムとが格納されている。
【0031】ここで、専用グラフィックスLSI22
は、CPU21によって各画面間のシーケンスの制御を
受ける一方、各画面内での一連の画像やスプライトの表
示については、メモリ23中のシナリオやデータを見に
行ってそのシナリオやデータに基づいて、そのスプライ
ト等の一連の動きを制御するようになっている。また、
サウンド回路27は、16ビット、44.1KHz、1
チャンネルのものとなっているが、他の値のものを適宜
採用できる。
【0032】このネットワークディスプレイ1のメモリ
23またはハードディスク(図示省略)上に、スプライ
トのデータやシナリオデータをインストールするか、も
しくはそれらのデータを入れた後付けメモリ19を生成
し、このネットワークディスプレイ1に取り付ける。イ
ンストールする際は、インターネット2や他のネットワ
ークを利用して通信による配信、配送によって行うこと
となる。なお、ネットワークディスプレイ1にCD−R
OM読み取り機構等の情報記憶媒体読み取り部を設ける
ようにすれば、CD−ROM等の情報記憶媒体を利用し
てデータをインストールしても良い。
【0033】専用グラフィックスLSI22の構造は、
図4に示すとおりとなっている。すなわち、ホストバス
30に接続されるホストインターフェイス32と、VR
AM26に接続されるVRAMインターフェイス33と
の間に内部ホストバス34および内部VRAMバス35
が設けられている。そして、復号部36と画像処理部3
7とが両バス34,35にそれぞれ接続されている。内
部ホストバス34にはオーディオインターフェイス38
が接続され、内部VRAMバス35には、液晶表示部イ
ンターフェイス39が接続されている。
【0034】復号部36は、自然画像の復号機能部と、
インデックス画像の復号機能部と、インデックス画像用
のパレットRAMとを有している。また、画像処理部3
7は、後述する上書き処理等を行うものとなっている。
また、オーディオインターフェイス38は、オーディオ
の制御と、オーディオのミキシングと、サンプリングレ
ートの変更等の各機能を有している。ミキシングはホス
トバス30経由の2チャンネルと、外部のマイクからの
入力との最大3チャンネルのミキシングが可能となって
いる。
【0035】液晶表示部インターフェイス39は、表示
制御と、後付けメモリ19を使用したときの重ね書き制
御と、表示部上のカーソル表示をハード的に行う機能
(以下ハードウェアカーソルという)とを有している。
ハードウェアカーソルは、メモリ23上にカーソルデー
タを区分して保持させ、他のデータと組み合わせ処理す
ることによってソフトウェアカーソルの問題点を解消し
ているものである。ソフトウェアカーソルでは、カーソ
ル表示を所定部分に表示させる際、そのカーソルを張り
つける前にカーソルの場所の元の画像を記憶させてお
き、カーソルが動いたら元の画像を書き戻すという処理
が必要となる。この処理は、CPU21に負荷のかかる
ものとなる。ハードウェアカーソルは、このような問題
が解消される。なお、この液晶表示部インターフェイス
39は、表示制御部28の機能と略同一であり、この液
晶表示部インターフェイス39の標準機能で対応可能な
表示体を取り付けた場合、表示制御部28はほとんど動
作せずフリーパスとなる。
【0036】なお、メモリ23には、図5に示すよう
に、各フレーム20の時間軸方向の制御を行うデータが
書き込まれている。各フレーム20の持続時間は、通常
1秒で25枚現れる速度で切り替わって行くが、このフ
レーム持続時間についての詳細は後述する。メモリ23
には、さらに、1つのフレーム20内のスプライト(詳
細は後述)の表示位置を制御するプログラム等が書き込
まれている。
【0037】専用グラフィックスLSI22の画像処理
部37は、基本的に上書き処理するものとなっている。
例えば、スプライトが「A」「B」「C」の文字である
とすると、まず、「A」を表示するためのプログラムを
実行する。この実行は、「A」を表示するための各種パ
ラメータをセットした後、CPU21内のメモリ上の仮
想スクリーンに描画する。同様にして文字「B」、文字
「C」の画像用データがCPU21の仮想スクリーンに
生成され、その後、ブロック転送によりすべてのデータ
がまとめてVRAM26の実スクリーンへ転送され、図
6に示すように、重ね書き(上書き)されて表示され
る。
【0038】専用グラフィックスLSI22の画像処理
部37の内部と処理フローは、図7に示すとおりとなっ
ている。すなわち、復号部36から送られてきた復号さ
れた画像(以下原描画イメージという)に対して透明色
抜き取り処理(ステップS101)を行う。次に、透明
色の部分に、透明色のRGB値を与える透明色置換処理
(ステップS102)を行う。その後、拡大・縮小処理
(ステップS103)を行い、透明色を検出した(ステ
ップS104)後、元の画像に上書きする部分を上書き
検出部41で検出する。なお、拡大、縮小処理の詳細に
ついては後述する。
【0039】上書き検出部41には、クリップ処理(ス
テップS105)やマスク処理(ステップS106)の
ためのデータが入力し、それらの処理が行われた後、ブ
レンド処理(ステップS107)がなされる。なお、拡
大・縮小処理S103、クリップ処理S105、ブレン
ド処理S107等の処理は、その処理が指定されていな
ければ行われない。拡大・縮小処理されたデータは、マ
ルチプレクサ42に入力し、クリップ処理S105等の
データとドッキングされ、必要によりブレンド処理S1
07がされる。なお、塗りつぶし機能(詳細は後述)が
オンのときは、色レジスタ43からのデータを利用して
塗りつぶし処理がなされる。その場合のデータも、その
後にブレンド処理S107がなされ、最終描画イメージ
として液晶表示部インターフェイス39に送られる。
【0040】次に、このネットワークディスプレイ1の
表示機能について説明する。なお、今後使用する「スプ
ライト」なる語句は、アニメーションの1つのフレーム
20内の画像の構成要素を指し、それぞれは後述する理
由によって矩形で現される。例えば、[A」「B」
「C」等の文字、リンゴや柿等の絵、三角や四角等の幾
何学図形等がスプライトに相当する。また、「スプライ
ト画面」とは、そのような「スプライト」を表示する画
面のことを言い、フレーム20に相当する。
【0041】一般的に、アニメーションにおける各画面
となる各フレーム20は、複数のスプライト画面より構
成される。各スプライトは、1画素16ビット(R:
G:B=5ビット:6ビット:5ビット)のRGB形式
となる自然画的な画像であり、自然画像スプライトとな
っている。各スプライトは、CPU21と、専用グラフ
ィックスLSI22と、メモリ23等が協力して描画さ
れる。
【0042】この実施の形態のアニメーション画面は、
これらの各スプライトが重なった場合、最も前面にきた
スプライトが優先表示されるようになっている。ただ
し、特定の2色については、透明色としているので、そ
の「透明」を利用して、後側の画面の色が出せるように
なっている。
【0043】表示部11となるスクリーンは、アニメー
ションムービーを表示するエリアであり、表示スクリー
ンとなる。このネットワークディスプレイ1は、図8に
示すように、320×240ピクセルのディスプレイサ
イズとなる表示スクリーン50を有している。また、最
小サイズで幅2ピクセル(pixel)×高さ2ピクセル(p
ixel)から、最大サイズで幅1024ピクセル×高さ1
024ピクセルのムービースクリーン51をソフト的に
サポートできるようになっている。アニメーションムー
ビーのスクリーン(ムービースクリーン51)の原点
(左上端)が表示スクリーン50の原点(左上端)Pと
なるようになっている。なお、ネットワークディスプレ
イ1の表示スクリーン50を、320×240ピクセル
以外に、512×240ピクセルとしたり、640×4
80ピクセルとしても良い。
【0044】ここで、ムービースクリーン51のサイズ
が表示スクリーン50より大きい場合は、ムービースク
リーン51の一部分が表示されることになる。逆に、ム
ービースクリーン51のサイズが表示スクリーン50よ
り小さい場合は、表示スクリーン50の右端あるいは下
端に余白部分が生じる。余白部分は、表示スクリーン5
0の背景色で表示される。表示スクリーン50の背景色
は、16bit/ピクセルのRGB値で指定される。
【0045】アニメーションのフレーム20を描画する
ための空間(図8参照)をムービースクリーン空間52
と呼ぶ。この空間52は、一種の仮想空間で、仮想RA
Mとも言えるものである。この空間52は、幅方向(水
平方向)で、−32768ピクセルから32767ピク
セル、高さ方向(垂直方向)で、−32768ピクセル
から32767ピクセルの広がりをもつが、実際に画像
が描画されるのはこの空間52の中の一部の領域とな
る。この実際に描画される領域をムービースクリーン5
1と呼ぶ。ムービースクリーン51は、常に原点P
(0,0)を基点とする。そのサイズはムービー毎に異
なる。最大で原点P(0,0)と(1023,102
3)を対角とする矩形領域(境界を含む)がムービース
クリーン51になる。
【0046】個々のアニメーションムービーは、上述の
とおり、最小サイズで幅2ピクセル×高さ2ピクセルか
ら、最大サイズで幅1024ピクセル×高さ1024ピ
クセルのムービースクリーン51を持つことができる。
ムービースクリーン空間52に描画されるスプライト
は、ムービースクリーン51に含まれる部分だけが実際
に描画される。ムービースクリーン51の外の部分は、
描画されないようになっている。このムービースクリー
ン51の所定部分に転送先画像(描画画像)53が描画
される。
【0047】ムービースクリーン51に描画される画像
は、原描画イメージではなく、実際は原描画イメージと
透明色データとなる透明マスク画像56をドッキングし
たものである。原描画イメージは、図8に示すような、
転送矩形画像55が圧縮されてメモリ23に保存された
後、伸長されたものである。透明色データも透明マスク
画像となり透明矩形画像56が圧縮されてメモリ23に
保存されたものが伸長されて形成される。各画像55,
56は、最大サイズで幅1024ピクセル×高さ102
4ピクセルとなると共に同一の大きさとなっている。
【0048】このように、透明矩形画像56を形成する
のは、自然画像中の特定の色を透明色として割り当てて
いるため、転送矩形画像55のみでは非可逆的に画像圧
縮した場合に、その透明色を保存することができないた
めである。また、このように、画像データと透明色デー
タを分離して圧縮すると、処理が簡単となり圧縮効率も
良くなる。透明矩形画像56は、その中の透明色部分に
「1」または「0」のビットを割り当て、不透明部分に
「0」または「1」のビットを割り当てるだけの簡単な
ビットマップ画像となっている。
【0049】CPU21内のメモリには、上述したよう
に仮想スクリーンが生成される。この仮想スクリーンの
メモリサイズは、アニメーションの画面サイズに依存し
ている。すなわち、この実施の形態では、320×24
0ピクセルで約150KBの容量としている。ただし、
他の大きさ、たとえば160×120ピクセル(=約3
8KB)としても良い。各フレーム20は、まずこの仮
想スクリーン(=ムービースクリーン51)に生成され
る。その後、各フレーム20は、VRAM26にブロッ
ク転送され、VRAM26上に生成される実スクリーン
(=表示スクリーン50)に描画される。
【0050】このように、スプライトベースの多様な描
画機能(拡大、縮小、クリップ処理、マスク処理他)
は、すべてCPU21,専用グラフィックスLSI2
2,VRAM26で処理され、ネットワークディスプレ
イ1の他の機能やネットワークディスプレイ1を含むシ
ステムには、依存しないものとなっている。
【0051】また、この仮想スクリーンと実スクリーン
の使用は、表示部11での表示のちらつきを無くすもの
である。すなわち、スプライト等を重ね書きするとき、
ちらつきが発生し易くなるが、この方式では、一旦、C
PU21内の仮想スクリーンに1つのフレーム20を完
全に描画し、その後、1つのフレーム20の全データを
VRAM26にブロック転送するので、上書きによるち
らつきが発生しなくなる。なお、ちらつき発生防止に対
しては、仮想スクリーンの設置ではなく、VRAM26
を、2画面分または4画面分を取り込めるものとしても
良い。このように2画面または4画面とすると、1画面
または2画面分を表示用として、もう1画面または2画
面を書き込み用とすることができる。この2画面または
4画面方式により書き込み途中のちらつきをなくし、画
質を向上させることができる。
【0052】このネットワークディスプレイ1は、9種
類のイベント(制御)を処理する。そのイベントは、外
部イベントと内部イベントの2つのタイプに大別され
る。外部イベントは、ネットワークディスプレイ1の外
部から通知されるもので、内部イベントは、アニメーシ
ョンムービーの再生状況の変化に応じて内部的に発生す
るものとなっている。
【0053】外部イベントは、「アニメーションムービ
ーが選択された」ときに発生するClickイベント、「ア
ニメーションムービーが操作対象になった」ときに発生
するFocusイベント、「アニメーションムービーが操作
対象でなくなった」ときに発生するBlurイベント、「ス
プライトが操作対象になった」ときに発生するenterSpr
iteイベント、「スプライトが操作対象でなくなった」
ときに発生するleaveSpriteイベントの5種類である。
【0054】一方、内部イベントは、次の4種類となっ
ている。第1は、アニメーションムービーの再生が開始
され、一番最初のフレーム20の描画を開始する直前に
発生するstartMovieイベントで、第2は、アニメーショ
ンが停止する直前に発生するstopMovie イベントで、第
3は、すべてのフレーム20においてフレーム描画を開
始する直前に発生するenterFrameイベント、第4は、す
べてのフレーム20においてフレーム描画が終了した直
後に発生するexitFrame イベントである。
【0055】それぞれのイベントは、イベントハンドラ
(制御手順書)と呼ばれるものに記述される。例えば、
enterFrameイベントを発生させる場合は、enterFrameイ
ベントハンドラ(制御手順書)に記述される。このネッ
トワークディスプレイ1は、発生する各イベントに対応
したイベントハンドラ(制御手順書)を検索し、存在す
れば、記述されている処理を実行する。アニメーション
ムービー全体に関係づけられたイベントハンドラをまと
めたものをムービースクリプトと呼び、個々のフレーム
20に関係づけられたイベントハンドラをまとめたもの
をフレームスクリプトと呼ぶ。イベントハンドラの処理
内容は、スクリプト(=プログラム)のための専用のス
クリプト言語を使って記述される。このネットワークデ
ィスプレイ1は、内部に翻訳実行ソフトを有し、このス
クリプト言語によって書かれたスクリプト(イベントハ
ンドラ)をランタイムに逐次解釈し実行する。
【0056】スクリプトには、関連付ける対象により4
種類が存在する。スプライトに関連付けられているスク
リプトがスプライトスクリプト、後述する図形部品に関
連付けられているスクリプトが図形部品スクリプト、フ
レーム20に関連付けられているスクリプトがフレーム
スクリプト、ムービー全体に関連付けられているスクリ
プトがムービースクリプトである。全てのイベントが全
てに種類のスクリプトを実行させるわけではなく、イベ
ント毎に実行されるスクリプトの種類と順番が決まって
いる。それぞれのスクリプトには、複数のイベントハン
ドラを記述することができる。
【0057】図9に各イベントが実行されるルートを示
す。各イベントが発生した際は、図9に示すルートに従
ってイベントハンドラが検索され、最初に見つかったイ
ベントハンドラが実行される。スプライトスクリプトお
よび図形部品スクリプトは、イベント発生位置と重な
る、スプライトおよび図形部品に関連付けられているス
クリプトが画面手前のものから順番に検索され、最初に
見つかったものが実行される。
【0058】このスクリプトによって、シナリオ制御、
外部機器制御、外部イベント処理等が行われる。スクリ
プト言語は、この実施の形態では、7個のシナリオ制御
コマンド、2個のプラウザ連携コマンド、10個の変
数、制御文となるif文、64個の拡張コマンドおよび
先に示した9種類のイベントをサポートしている。この
スクリプト言語を使用して所定の順序のフレーム20に
よるアニメーションを何度も繰り返すループ構造やキー
ボードが押された等の外部イベントによって所定のフレ
ーム20や所定のアニメーションムービーを表示させる
構造等のイベントハンドラを構成することができる。
【0059】この実施の形態では、アニメーションムー
ビーを再生しながら、バックグラウンドで次のアニメー
ションデータをLAN3を介してダウンロードできる。
そして、ダウンロード完了後、再生するアニメーション
をダウンロードしたものへ切り替えることができるよう
になっている。このネットワークディスプレイ1は、ホ
ストとなるパソコン4に対してダウンロードするアニメ
ーションムービーのURLを指定してファイル取得の要
求を発行する。パソコン4は、HTTPサーバであるW
WWサーバ6から指定されたファイルを取得し、ネット
ワークディスプレイ1へ渡す。
【0060】スプライトは、画像データと描画属性から
成る。画像データは、本質的な画像の情報であり、描画
属性は画像データをムービースクリーン51上に描画す
る際の配置情報やサイズ情報(幅、高さ)、描画操作な
どである。この画像データのことを図形部品と呼ぶ。複
数のスプライトで同一の図形部品を共有することが可能
となっている。また、複数のフレーム20でスプライト
を共有することが可能である。このため、アニメーショ
ンムービーのデータサイズを抑制することができる。な
お、このネットワークディスプレイ1では、ビットマッ
プ(Bitmap)タイプの図形部品を使用している。このネ
ットワークディスプレイ1では、アニメーションムービ
ーあたり最大8355585個の図形部品が使用でき
る。
【0061】図形部品の画像の幅は、1〜32767ピ
クセルで、画像の高さは、1〜32767ピクセルとな
っている。図形部品の色深度は、16bit/ピクセルのR
GB形式(R:G:B=5:6:5)で透明色は、特定
の2色を透明色として使用することで対応している。す
なわち、スプライトは、65536色(透明色の2つを
含む)の同時使用が可能となっている。また、格納形式
は、独自の圧縮率とCPU処理負荷のバランスを取った
ロスレス符号、具体的にはBID符号として格納され
る。
【0062】図形部品に対して、次の2色を透明色とし
て扱っている。1つは、閉領域透明色で、R,G,B値
が(31,62,31)となるもので、閉じられた領域
の透明色を表す。他の1つは、開領域透明色でR,G,
B値が(31,63,31)となるもので、開かれた領
域の透明色を表す。すなわち、図10に示すように、図
形57を囲む境界58に対して開かれた透明領域59a
(一部でも境界に接する領域)の透明色は、開領域透明
色を使用する。図形57を囲む境界58に対して閉じら
れた透明領域59b(一部も境界に接しない領域)の透
明色は、閉領域透明色を使用する。図形部品の画像デー
タは、BID復号器により歪みなく伸長される。
【0063】スプライトの持つ画像データが先に示した
図形部品となる。描画属性は、画像データを描画する際
に参照される情報となっている。スプライトの持つ図形
部品に関する情報と描画属性は、次のとおりとなってい
る。すなわち、図形部品番号として、部品グループ番号
の1〜255番、部品番号の1〜32767番を保有で
きる。また、描画位置は、水平位置として、−3276
8〜32767ピクセルの範囲で可能で、垂直位置とし
て、−32768〜32767ピクセルとなっている。
また、各スプライトの幅は、1〜32767ピクセル
で、高さは、1〜32767ピクセルとなっている。
【0064】アニメーションムービーで使用する図形部
品は、グループ毎に管理される。このグループを部品グ
ループと呼び、図形部品は必ずいづれかのグループに属
する。1個のアニメーションムービーあたり最大255
個のグループを使用でき、1番から255番まで順番に
番号(部品グループ番号)が付けられる。1つの部品グ
ループには、最大32767個の図形部品が登録でき
る。図形部品はグループ内で1番から32767番まで
に順番に番号(部品番号)が付けられる。このように、
スプライトが持つ図形部品は、部品グループ番号と部品
番号により指定される。複数のスプライトが同一の図形
部品を持つことが可能であり、その場合、複数のスプラ
イトは、同じ部品グループ番号と部品番号で指定される
ことになる。
【0065】スプライトを描画する位置は、この実施の
形態では、ムービースクリーン座標系における画像の左
上端の点の座標で指定される。スプライトのサイズは、
図形部品のサイズと無関係に任意の値が指定できる。ス
プライトのサイズが図形部品の画像サイズより大きけれ
ば、図形は拡大して描画され、スプライトのサイズが図
形部品の画像より小さければ、図形は縮小して描画され
る。この拡大・縮小処理は、水平方向と垂直方向で独立
に機能させている。
【0066】各スプライトは、ブロック、ここでは、3
2×32ピクセルの大きさに分割され、そのブロック毎
に独立して圧縮される。このようにして、最大のブロッ
クサイズが決まるので、ブロック単位にスプライトの画
像データを伸長した後のデータのサイズが決まることと
なる。このため、このネットワークディスプレイ1で
は、1画素が2バイトで現されるので、合計2048バ
イト(32×32×2バイト)分のワークメモリのみ
を、ブロックバッファとしてCPU21の中に用意すれ
ば良い。
【0067】このため、スプライトの画像データの伸長
をブロック毎に行い、すべてのブロックで同一のブロッ
クバッファを使い回すことで、スプライトの画像サイズ
に拠らずに、小さな固定サイズのワークメモリでスプラ
イトの画像伸長ができるようになっている。
【0068】また、スプライトのデータを含むアニメー
ションデータは前述したとおり、圧縮した形式でかつ圧
縮率と処理演算量のバランスをとったアルゴリズムで圧
縮されたままメモリ23に格納される。一方、そのスプ
ライトを描画する際、リアルタイムにデータを伸長し、
描画し表示し、その後、伸長したデータを破棄してい
る。
【0069】このスプライトのブロック分割では、図1
1に示すようなムービースクリーン51に雲のスプライ
ト61が表示され、左から右に流れていくような場合
に、CPU21や専用グラフィックスLSI22に無駄
な処理をさせることがない。これは、雲のスプライト6
1等すべてのスプライトが、図11(B)に示すよう
に、予め、32×32ピクセルのブロック60に分割さ
れて、メモリ23に保存されるためである。このため、
ムービースクリーン51に現れない右に位置するときの
非表示部分61aや左に位置するときの非表示部分61
bに該当する部分のブロック60を処理しないことで、
CPU21や専用グラフィックスLSI22のパワーを
節約することができる。
【0070】このような複数のブロック60への分割
は、図12(A)に示すようなムービースクリーン51
の表示を、図12(B)に示すように拡大する場合にも
好適である。すなわち、拡大した際には、多数のブロッ
ク60がムービースクリーン51から外れる。その外れ
たブロック60を描画処理しないことで、CPU21な
どのパワーを節約することができる。また、ブロック6
0のためのメモリ容量が小さくなるので、CPU21の
キャッシュメモリで十分カバーできるものとなる。この
ため、CPU21内のメモリへのアクセスが局所化され
(=ヒットする確率が高くなり)、キャッシュが有効に
機能し、高速処理が実現される。
【0071】フレーム(画像)20を構成するスプライ
トは、所定の順番でムービースクリーン51に描画され
る。スプライトの描画方法として5種類のタイプがあ
る。基本的に、スプライトは、順番に上書きされていく
ため、下になった画像(画素)は失われるが、描画方法
によっては透明色処理するものや、下になった画像(画
素)を修正して新しい画像(画素)を作り出すものもあ
る。また、先に示したブレンド処理も行うことができ
る。このブレンド処理は、下になる画像と上書きする画
像を混ぜ合わせて新しい画像を作り出すものである。一
方、透明色の画素は上書きされないため、下になる画素
が保存される。
【0072】描画方法の5種類の具体的な方法は次のと
おりとなっている。第1は、開領域透明色および閉領域
透明色を共に、白色として描画し、不透明領域の画素は
そのまま描画するものである。たとえば、図10(A)
の場合に、開かれた透明領域59aと閉じられた透明領
域59bを共に白色とする場合である。第2は、開領域
透明色を、透明色として処理し、閉領域透明色を白色と
して描画するものである。なお、不透明領域の画素は、
そのまま描画する。たとえば、図10(B)に示すよう
に、開かれた透明領域59aを透明とし、閉じられた透
明領域59bを白色とし、眼を描くような場合に使用さ
れる。第3は、開領域透明色および閉領域透明色を透明
色として処理するもので、一方、不透明領域の画素はそ
のまま描画するものである。たとえば、図10(C)に
示すように「A」を表示する場合に使用される。
【0073】第4は、開領域透明色および閉領域透明色
を共に、透明色として処理する一方、不透明領域の下絵
の画素を反転するものである。なお、ブレンド値は無視
される。第5は、開領域透明色および閉領域透明色を共
に、透明色として処理する一方、不透明領域の画素を反
転して描画するものである。この反転は、画素が不透明
のときに行われるもので画素の値を「R’,G’,
B’」とし、反転前の値を「R,G,B」とすると、
R’=255−R,G’=255−G,B’=255−
Bの各式を使用して実行される。
【0074】1つのアニメーションムービーは、上述し
たとおり、フレーム(画像)20を所定の時間間隔で連
続的に表示することで再生される。一枚のフレーム20
は、1つまたは複数のスプライトから構成される。表示
するフレーム20の順番や時間間隔、フレーム20を構
成するスプライトを指定する情報を上述したようにシナ
リオと呼ぶ。このシナリオがアニメーションムービー進
行の要となる。
【0075】1つのアニメーションムービーに最大32
767枚のフレーム20が使用できる。すべてのフレー
ム20には、1番から32767番までの番号(フレー
ム番号)が付く。そして、フレーム20を表示し続ける
時間(フレーム持続時間)として、持続的に設定される
時間と、1フレームだけに有効なものの2種類の時間指
定が存在する。持続的な時間指定は、1/n秒(n=
1,2,...,120)で、1フレームだけに有効な時
間は1〜60秒となっている。このネットワークディス
プレイ1は、少なくとも指定された時間の間、そのフレ
ーム20を表示し続ける。ただし、指定された時間は保
証されるものではなく、指定時間よりも長くフレームが
表示されることがある。また、フレーム表示中に発生し
た内部イベントや外部イベントに基づく処理により指定
時間よりも短くなり、他のフレーム表示が開始されるこ
とがある。
【0076】フレーム20の表示中に発生するイベント
を処理するイベントハンドラ(=フレームハンドラ)を
フレーム20毎に最大1つ登録でき、それがフレームス
クリプトとなる。1つのフレーム(画像)20は、0個
から120個のスプライトで構成される。フレーム20
を構成するスプライトには描画の順番が付けられる。フ
レーム20を作成する際は、この順番に従い所定の描画
方法を使って順番に重ね書きされる。
【0077】このネットワークディスプレイ1は、フレ
ーム20のナンバーが1番のシナリオからアニメーショ
ンムービーを再生する。ただし、アニメーションムービ
ーを再生開始する際に発生するstartMovieイベントにて
処理フレームをパラメータで指定するフレーム20へ変
更するコマンド(goコマンドという)が実行された場
合は、指定されたフレーム20からの再生開始となる場
合がある。シナリオとして存在する最後のフレーム20
が再生終了フレームとなる。この最後のフレーム20を
再生した後で、次に再生すべきフレーム20がない場合
はアニメーション再生が終了する。アニメーション再生
終了後は、最後のフレーム20が表示され続ける。最後
のフレーム20からgoコマンドで他のフレーム20へ
移動した場合は、アニメーション再生が続行する。
【0078】このネットワークディスプレイ1は、ダウ
ンロード再生モードと、ラッシュ(Rush)再生モードの
2つの再生モードが可能となっている。さらに、ダウン
ロード以外の方法でインストールしたデータを再生する
こともできる。ダウンロード再生モードでは、すべての
アニメーションデータをLAN3を介してダウンロード
した後に再生を開始する。ラッシュ(Rush)再生モード
では、シナリオに関するデータのダウンロードが完了し
たところで再生を開始する。残りのデータは、アニメー
ションムービー再生と並行してLAN3を介してダウン
ロードされる。この機能をストリーミング再生機能(詳
細後述)という。表示すべき図形部品がまだ取得できて
いない場合は、その部品の表示を行わない。
【0079】ブレンド処理は、スプライトを所定の描画
方法で描画する際、自身の不透明画素の色と下絵の画素
の色を指定されたブレンド比率で混合する処理である。
ブレンド比率は、0から100%の値の範囲内、この実
施の形態では32段階で指定される。値が100%の場
合は、自身の不透明画素の色で下絵は完全に上書きされ
る。値が50%の場合は、自身の不透明画素の色と下絵
の画素の色がそれぞれ1/2づつ混合される。値が0%
の場合は、下絵の色がそのまま保存される。ブレンド比
率は、スプライトの属性であり、シナリオデータの一部
として指定される。スプライトの描画方法に従って透明
画素と不透明画素が決定された後で、不透明画素に対し
てブレンド処理が実行される。
【0080】このネットワークディスプレイ1では、ラ
ンタイムシナリオ補間と呼ばれる機能が追加されてい
る。これは、シナリオに指定されたフレーム持続時間
を、そのハードの性能に合わせた時間間隔で複数のフレ
ーム20に内分するものである。すなわち、ハードを構
成する者がハードの性能、特に使用しているCPU21
の性能に合わせて所定のプログラムを組み込んでおき、
そのプログラムによって、ネットワークディスプレイ1
のCPU21がシナリオを検出判断して自動的に内分す
る。内分して新しく生成されるフレーム20のスプライ
トは、前後のフレーム20のスプライト属性から補間し
てできる新しいスプライト属性を用いて描画される。
【0081】スプライトは、関連スプライト属性を持っ
ており、この属性は、次に表示されるフレーム20を構
成するスプライト番号(1〜120)を示す。属性を持
つスプライト自身と関連指定される次のフレーム20の
スプライトの2つが補間処理の対象となる。関連スプラ
イト属性に「0」がセットされていれば、補間の相手と
なるスプライトが存在しないことを示しており、この場
合、内分する全てのフレーム20に自身の属性を適用す
る。すなわち、属性が変化しないこととなる。補間生成
するスプライト属性は、水平・垂直位置、幅・高さ、ブ
レンド比率の3つとなっている。これら以外の属性は、
前フレーム20のスプライトの属性が適用される。
【0082】以下に、ランタイムシナリオ補間につい
て、具体的に説明する。図13に示すように、ネットワ
ークディスプレイ1は、CPU21の処理動作に余裕が
ある場合には、シナリオデータのフレーム#1とフレー
ム#2の間に、新しいフレーム#1.5を作成する。フ
レーム#1とフレーム#2との時間間隔を1秒とする
と、フレーム#1.5は、たとえばフレーム#1から
0.3秒後のフレーム20となり、0.4秒間表示す
る。フレーム#1とフレーム#2を比較すると、一部の
スプライトAのみが変化しており、スプライトBは変化
していない。したがって、ネットワークディスプレイ1
は、フレーム#1中のスプライトAのみが00.5秒後
の状態に変化したフレーム#1.5を作成することにな
る。スプライトAは、フレーム#1中の自身の位置とフ
レーム#2中の自身の位置から求められる移動距離を2
等分した位置にくる。
【0083】表示の際、ムービースクリーン51を表示
スクリーン50のサイズに合うように自動的に拡大ある
いは縮小している。また、表示スクリーン50にムービ
ースクリーン51を表示する場合、予め、縮小率が分か
っている場合、データそのものを縮小してメモリ23に
保存する。この実施の形態では、この処理の際の縮小率
をN/M(N,Mは整数値でM>N)としている。さら
に、透明背景という機能も有している。この機能は、ム
ービースクリーン51の背景色と表示スクリーン50の
背景色を透明色処理するものである。
【0084】また、この実施の形態では、前フレーム2
0と次フレーム20の表示を切り替える際に、特殊な画
面切り替えアニメーションを行うことができる。この画
面切り替えアニメーションのために、フレーム20は、
次の4つの情報を持つことができる。この情報を持つフ
レーム20は、前のフレーム20と自身のフレーム20
の表示の切り替えにアニメーションを用いることができ
る。
【0085】第1は、切り替え時間で、切り替えに要す
る総時間を0から30秒のいずれかに設定する。この時
間を最適な時間間隔で内分し画面切り替えのアニメーシ
ョンを表示する。第2は、滑らかさで、画面切り替えア
ニメーションの滑らかさを0から7の8段階のいずれか
に設定する。7がもっとも滑らかな切り替えアニメーシ
ョンを要求する。この値に合わせて最適な時間間隔を決
定し、アニメーションするフレーム20の数を決定す
る。第3は、適用範囲で、切り替えアニメーションを行
う領域をムービースクリーン51内の矩形座標で示す。
すべての座標値が0の場合は、ムービースクリーン51
全体を示す。
【0086】第4は、切り替えタイプで、切り替えアニ
メーションのタイプを25種類用意している。いずれの
タイプを実装するかどうかは、ネットワークディスプレ
イ1によって異なる。切り替えアニメーションのタイプ
としては、たとえば、上下左右のいずれか一方から現れ
て前フレーム20をカバーしたり、逆に上下左右のいず
れか一方へ隠れていったり、次のフレーム20が前フレ
ーム20を上下左右のいずれか一方へ押し出したりする
方法が採用される。
【0087】このネットワークディスプレイ1の中に組
み込まれる画像処理装置は、マルチプレーヤ動作とマル
チアニメーションムービー処理を行うことが可能となっ
ている。ここでプレーヤとは、全体制御プログラムとア
ニメーションプログラムからなるアニメーション再生エ
ンジンに、外部との接続のためのインターフェースを加
えたアニメーションソフトをいう。
【0088】マルチプレーヤ動作は、複数のプレーヤを
同時に動作させるもので、各プレーヤは、それぞれのア
ニメーションムービーをそれぞれのシナリオに沿って再
生させる。具体的には図14に示すように、表示部11
の画面を複数に分割し、各画面11a,11bに異なる
アニメーションムービーを表示したり、図15に示すよ
うに、ネットワークディスプレイ1に他の表示装置6
5,67をつなぎ、各表示部11,66,68にそれぞ
れ異なるアニメーションムービーを表示させるものであ
る。
【0089】マルチアニメーションムービー処理は、1
つのプレーヤが複数のアニメーションデータを処理する
ことである。すなわち、ネットワークディスプレイ1が
状況に応じてアニメーションデータを切り替えることが
できるようになっている。たとえば、図16に示すよう
に、1つのネットワークディスプレイ1の中のプレーヤ
が商品のコマーシャルを表す1つのアニメーションムー
ビーM1を処理し描画している際に、外部からのイベン
ト、ここでは商品購入のイベントが発生したときに「ご
購入ありがとうございました」の表示等を行う他のアニ
メーションムービーM2に切り替える。その後、そのア
ニメーションムービーM2の終了によって先のアニメー
ションムービーM1に戻す。このような動作をマルチア
ニメーションムービー処理という。
【0090】また、複数のプレーヤで同一の仮想スクリ
ーン(=CPU21内のメモリ上に生成されるもの)を
共有することが可能となっている。これによってCPU
21内のワークメモリの使用量を抑制できる。さらに、
仮想スクリーンを共有しない場合には、スプライトベー
スによるフレーム間の差分描画を実行し、CPU21の
負荷を軽減している。
【0091】このスプライトベースのフレーム間差分描
画とは、シナリオのデータ中にあるスプライトの位置と
サイズの情報を利用して、変化したスプライトの差分の
みを描画するものである。動画の記録再生の場合、容量
を減少させるため、フレーム間差分を取ることが行われ
ている。しかし、これは、再生されるフレームが予め所
定順に決まっている場合であり、オーサリング時(動画
制作時)に予め差分を取るものであると共にフレーム全
体を対象としている。この実施の形態のアニメーション
ムービーでは、フレーム20の出現順序が予め決められ
ていない。このため、従来のようなフレーム間差分は採
用できない。
【0092】この実施の形態で採用するスプライトベー
スのフレーム間差分描画の例を図17に示す。シナリオ
や所定のイベントに基づいて出現する前フレーム20
(図17のフレーム#1)と次フレーム20(図17の
フレーム#2)との間で、スプライトS1の変化を求
め、差が生じている部分のみ描画する。変化が生じてい
ないスプライトS2や他のフレーム部分は、フレーム#
1の表示をそのまま継続する。
【0093】先に示したプレーヤは、CPU21を含む
このネットワークディスプレイ1を動作させるシステム
(以下ホストシステムという)との間で、プレーヤAP
I関数(詳細は後述)を使ってインターフェースする。
プレーヤAPI関数は、クライアントAPI関数とホス
トAPI関数の2種類から構成される。API(Applic
ation Programming Interface)とは、OSなどの基本
ソフトがアプリケーションソフト向けに用意している関
数の集まりで、この実施の形態では、約20個のC言語
関数となっている。
【0094】クライアントAPI関数は、プレーヤに実
装され、外部に公開可能となっている。ホストシステム
は、プレーヤAPI関数を使ってアニメーションを再生
する。ホストAPI関数は、アニメーション再生処理の
中で、ホストシステムに依存する機能を切り出して関数
として規定したものである。これにより、プレーヤ自体
は、ホストシステム(プラットフォームの意味を含む)
に依存しないものになっている。各ホストシステムは、
自分の仕様に従ってこれらの関数を生成し、内部に保存
する。ホストシステム側のホストAPI関数の中で必須
な関数は1つで、それ以外はオプションとなる。
【0095】上述のマルチアニメーションムービー処理
に当たって、この実施の形態では、プレーヤからの要請
という意味で、プレーヤインスタンスという概念を使用
する。また、個々のプレーヤインスタンスを識別する印
として、インスタンスハンドルと称するものを使用す
る。
【0096】1つのプレーヤインスタンスは、1つのア
ニメーションを管理する。プレーヤインスタンスは、実
行時に動的に生成され、そして破棄される。最大でいく
つのプレーヤインスタンスを同時に生成できるかは、プ
レーヤの構築条件に依存する。たとえば、ワークメモリ
を静的に確保するように構築する場合は、構築時にプレ
ーヤインスタンスの数を決定する。動的に確保するよう
に構築する場合は、ネットワークディスプレイ1を動作
させる全体制御プログラムに割り当てられたヒープメモ
リのサイズの動作時のメモリ状況に依存する。
【0097】プレーヤインスタンスを生成するには、ま
ずインスタンスハンドル構造体をメモリ23に確保し、
この構造体へのポインタを引数として、プレーヤインス
タンスを生成するAPI関数を呼び出す。この関数が成
立すると、プレーヤの中に新しいプレーヤインスタンス
が出来たことになる。このインスタンスハンドル構造体
は、プレーヤインスタンスを識別するインスタンスハン
ドルとして、全てのクライアントAPI関数の引数とし
て使われる。したがって、生存中のプレーヤインスタン
スのインスタンスハンドル構造体をメモリ23から破棄
したり、内容を破壊したり、そのメモリ23上を移動さ
せてはならない。不要になったプレーヤインスタンスを
破棄するには、プレーヤインスタンスを破棄するAPI
関数をプレーヤから呼び出す。破棄した後は、インスタ
ンスハンドルとして使われていたインスタンスハンドル
構造体は不要になる。
【0098】プレーヤインスタンスを生成、破棄するタ
イミングは、アプリケーションに依存する。たとえば、
再生するアニメーションの数が固定の場合は、ネットワ
ークディスプレイ1に電源が入った時に必要な数のプレ
ーヤインスタンスを生成し、これを永続的に使用するこ
とができる。また、WEBプラウザのプラグインのアニ
メーション再生では、WEBページ毎にアニメーション
の数が異なるため、ページをロードした瞬間に必要数の
プレーヤインスタンスを生成し、そのページを閉じる時
にプレーヤインスタンスを破棄する。なお、プラグイン
の場合でも、サポートするアニメーション数に制限を設
ければ、先の例と同じに処理することもできる。
【0099】ところで、ネットワークディスプレイ1に
組み込まれているプレーヤが、テレビ局8からの放送を
受信したり、WWWサーバ6からダウンロードするアニ
メーションデータは、先に説明したように、アニメーシ
ョンの進行プログラムが記述されているシナリオデータ
と、スプライトのデータ(描画属性と画像データ)とか
らなる。シナリオデータとスプライト用描画属性は、画
像データに比べて容量が小さい。このため、シナリオデ
ータとスプライトデータ用描画属性は、先にネットワー
クディスプレイ1のメモリ23に保存される。その後、
ネットワークディスプレイ1は、画像データを時間をか
けて受信したりダウンロードすることになる。この時間
をかけてのダウンロード等の際にストリーミング再生機
能が使用される。
【0100】ストリーミング再生機能をより具体的に説
明すると、プレーヤは、再生フレームを構成する画像の
中で、ダウンロード等の受信が完了しているものを描画
処理し、まだダウンロード等の受信がされていなければ
それを単純に無視する。このストリーミング再生では、
ダウンロード等したデータの更新に合わせて任意のタイ
ミングで任意の回数のクライアントAPI関数を呼び出
す。つまり、画像データをダウンロード等しながら、ダ
ウンロードしたデータが増えたことを適当なタイミング
でプレーヤインスタンスに通知するのである。なお、ク
ライアントAPI関数の呼び出しによって、その時点で
受信しているデータストリーム(メモリ23上に配置さ
れ、プレーヤが直接アクセスすることができるアニメー
ションのデータを指す)の正当性がチェックされ、不正
なフォーマットであれば、プレーヤインスタンスにセッ
トされない。この場合、通常、ホストシステムは、デー
タストリームの受信を中止する処理を行う。
【0101】また、シナリオデータの中のスクリプト
に、リンク先のアドレス(「http://www・・
・・・」)を入れておき、外部イベントが発生した際
に、ネットワークディスプレイ1を、LAN3、パソコ
ン4、ISDN5、WWWサーバ6およびインターネッ
ト2を介して所定のリンク先にリンクさせることができ
る。これをリンク機能という。ここで、外部イベントと
は、キーが押されたとか、自動販売機であればコインが
投入された等のような外部からの入力をいう。なお、こ
のリンク機能によれば、リンク先のWEBページにアニ
メーションが組み込まれていた場合、ネットワークディ
スプレイ1は、インターネット2やWWWサーバ6等を
介してリンク先のアニメーションデータをダウンロード
し、表示部11に再生することができる。
【0102】たとえば、ネットワークディスプレイ1の
表示部11に、特定の会社のコマーシャルが流れている
ときに、キー操作等の外部イベントの入力を行うと、予
めシナリオのスクリプトに挿入されていた同会社のホー
ムページアドレスにアクセスできるようになる。そし
て、ネットワークディスプレイ1の表示部11には、コ
マーシャルとして流れていた会社のWEBページである
ホームページが表示される。そして、そのホームページ
にアニメーションが組み込まれていると、そのアニメー
ションをそのまま表示する。
【0103】プレーヤは、全体制御プログラムの一部と
して動くライブラリとしてメモリ23に保存される。ホ
ストシステムは、ライブラリから公開されるクライアン
トAPI関数を呼び出してアニメーションムービーの再
生を実行する。プレーヤがライブラリの形態でメモリ2
3に保存されるため、プレーヤは、ホストシステムの一
部のタスクとして実行されたり、画像処理装置中の他の
適当なホストモジュールによって独立したタスクとして
実行される等、柔軟な応用が可能となる。また、タスク
形態としてよりもさらに多様となるプラットフォームへ
の移植が容易になる。
【0104】しかし、所定の実行権(実行時間)が仕様
として規定できるタスク実行形態ではないため、すなわ
ちライブラリ形態では、プレーヤが受動的にしか実行さ
れないということが逆に問題となることがある。つま
り、タイムスライスや特定割り込みによるタスク切り替
えで制御を獲得するのではなく、あくまでも関数が呼び
出されるのを待つ、という実行形態になるため、自立的
な時間の制御ができない、という問題である。なお、タ
イムスライスや特定割り込み等の制御は、CPU21を
含めたホストシステムの設計に依存することとなる。
【0105】この実施の形態では、アニメーションムー
ビーを再生するクライアントAPI関数を呼び出す際、
ホストシステムが経過時間を通知し、プレーヤが速やか
にこれに応答し、シナリオを進める仕組み(いわゆる実
時間再生機能)を搭載している。すなわち、ホストシス
テムは、より優先度の高い処理がある場合は、そちらを
優先し、この間プレーヤをまったく呼び出さない。その
処理の負荷が低くなってきたところで、経過時間と共に
プレーヤを呼び出す。プレーヤは、受け取った経過時間
の分だけシナリオを進行させ、その時点に対応するフレ
ーム20を表示する。シナリオを進める際、各フレーム
20の所定のスクリプトを実行し、スクリプトによるシ
ナリオ制御などは通常どおり機能させる。
【0106】この機能を使えば、同一のアニメーション
データを異なるCPUパワーや異なるタスク優先度(異
なる負荷状況)のシステムで実行しても、シナリオに記
述された時間でアニメーションを再生することが可能に
なる。なお、再生時間の精度は、ホストシステムが通知
する経過時間の精度に依存することとなる。
【0107】本機能を使用しない場合は、所定のクライ
アントAPI関数が呼ばれるたびに、経過時間を考慮し
ながら、シナリオを1つずつ進めていくこととなる。シ
ナリオの進行速度に対して、十分な時間間隔でクライア
ントAPI関数が呼ばれるのであれば、シナリオ上の時
間指定に追従できるが、クライアントAPI関数の呼び
出しが遅くなると再生速度も遅くなりシナリオ上に指定
された時間での再生ができなくなる。しかし、シナリオ
に記述された全てのフレームが飛ばされることなく順番
に表示されることが保証される。
【0108】実時間再生本機能を使用するかどうかは、
プレーヤの動作形態や再生するアニメーションの内容に
依存するため、プレーヤインスタンス毎に選択できるよ
うになっている。また、同時に複数のアニメーションを
再生しながら、一部は実時間再生本機能を使用し、一部
は使用しないなどの設定が可能になっている。
【0109】図18に、ホストシステムからプレーヤへ
の経過時間の通知を通じて、ネットワークディスプレイ
1の表示部11にアニメーションが再生される仕組みを
模式的に示す。CPU21を含むホストシステムは、ア
ニメーションの再生よりも優先度の高い処理を行う必要
が生じた場合には、プレーヤ側のクライアントAPI関
数を呼び出さない。その後、優先度の高い処理を完了あ
るいは完了間近の状態となり処理負担が小さくなった段
階で、クライアントAPI関数を呼び出す。
【0110】このクライアントAPI関数の呼び出しの
際に、ホストシステムは、クロックから得た実時間を基
に前回の呼び出しからの経過時間をプレーヤに通知す
る。経過時間を受け取ったプレーヤは、経過時間の分だ
けシナリオを進行させて、その進行させた時点に対応す
るフレーム20を表示する。プレーヤは、シナリオを進
める際、単に、経過時間内に再生するはずであったフレ
ーム20を捨てるのではなく、各フレーム20の所定の
プログラムであるスクリプトを実行して、スクリプトに
よるシナリオ制御を行うようにしている。すなわち、各
フレーム20中のシナリオは確実に実行されると共に経
過時間内に再生すべきフレーム20をシナリオに従い、
高速で再生処理するようにしている。
【0111】次に、この実時間再生機能について、図1
9に示す具体的なシナリオとフレームを用いて説明す
る。テレビ局8からアニメーションデータが送信され、
ネットワークディスプレイ1が受信を行ったとする。メ
モリ23に保存されたシナリオは、1〜5の数字を順に
1秒間隔で表示していき、5まで表示したらまた1の表
示に戻り、再度5までの数字を表示するものであるとす
る。各数字の表示時間も、1秒とする。したがって、2
0秒で1サイクルのアニメーション再生を行うこととな
る。
【0112】いま、数字1のフレ−ム20を表示後、1
秒経過した時点で、CPU21が他の処理のためプレー
ヤを呼び出さなくなり、その後4秒経過してから、プレ
ーヤを呼び出したものとする。プレーヤは、ホストシス
テムからの呼び出しの際に、4秒経過というデータも受
け取る。これによって、数字2のフレーム20を表示す
るはずであったプレーヤは、シナリオを4秒進めて、中
断していなければ表示するはずであったフレーム、すな
わち数字4のフレーム20を表示する。この4秒間に表
示するはずであった数字2、数字3の両フレーム20は
全く再生されないわけではなく、高速で再生される。
【0113】上記の具体例は、説明を容易にするため秒
単位でフレーム20を表示するものとしたが、実際に
は、1秒間に約10から80枚のフレーム20を表示す
るスピードのシナリオである。したがって、経過時間内
のフレーム20を高速で再生し、すぐに所定のフレーム
20を表示するようにしても、肉眼ではほとんどとらえ
ることはできず、通常の画像再生と同様に感じられる。
【0114】また、ホストシステムがプレーヤに通知す
る経過時間を、実時間と異なる時間とすることも可能で
ある。たとえば、実際には、クライアントAPI関数を
呼び出していない時間が4秒であっても、その2倍の8
秒あるいは1/2である2秒を通知することもできる。
実時間の2倍の時間を通知すると、プレーヤは通知され
た時間に忠実にシナリオを進行させるので、表示部11
には、本来のシナリオより先の時点のフレーム20が表
示されることになる。すなわち、アニメーションは一時
的に2倍速再生となる。一方、実時間の1/2倍の時間
を通知すると、表示部11には、本来のシナリオより後
ろの時点のフレーム20が表示されることになる。すな
わち、アニメーションは一時的に1/2倍速再生とな
る。このように、ホストシステムは、実時間を通知する
のではなく、アニメーションの再生環境に応じて、任意
の時間を通知することができる。
【0115】ネットワークディスプレイ1は、複数のプ
レーヤインスタンスを使ってアニメーションを再生する
際に、経過時間の初期値をコントロールすることによっ
て、複数のプレーヤインスタンスの同期を取りながらア
ニメーションを再生することができる。たとえば、2つ
のアニメーションをネットワークディスプレイ1の表示
部11に同時再生する場合において、CPU21が他の
優先度の高い処理をせざるを得なくなり、第1のアニメ
ーションをシナリオにしたがって再生することはできる
が、第2のアニメーションの再生を行うことができない
状況になったとする。
【0116】この場合、第1のアニメーションは、プレ
ーヤの管理の下でネットワークディスプレイ1の表示部
11に再生されるが、第2のアニメーションは、再生で
きず停止した状態となる。次に、優先度の高い処理に対
するCPU21の負荷が軽減されると、第2のアニメー
ションの再生が開始される。このとき、第2のアニメー
ションは、本来、第1のアニメーションと同時進行すべ
き予定のものであるとき、そのまま第2のアニメーショ
ンを再生すると、第1のアニメーションとずれを生じて
しまう。
【0117】そこで、ネットワークディスプレイ1は、
複数のプレーヤインスタンスの同期をとりながらアニメ
ーションの再生を行うようにしている。すなわち、第1
のアニメーションの経過時間の初期値をコントロールし
て各プレーヤインスタンスの同期をとりながらアニメー
ションの再生を行う。具体的には、第1のアニメーショ
ンが先行した時間(=第2のアニメーションが停止して
いた時間)を第2のアニメーションのためのプレーヤイ
ンスタンスに通知し、第2のアニメーションの再生を、
既に経過した時間を飛ばした部分から開始させる。この
結果、同期再生する複数のアニメーションの開始時期が
ずれても、あたかも最初からシナリオ通りに複数のアニ
メーションが再生されているかのような状態となる。
【0118】この実施の形態では、通常は、シナリオに
記述されているフレーム20の順番にそってアニメーシ
ョンを再生するが、ホストシステムは、任意のタイミン
グで任意のフレーム20に再生位置を変更することが可
能となっている。それには、クライアントAPI関数中
のムービー再生のための関数の最後の引数に、変更する
シナリオのフレーム番号を指定する。なお、この引数が
0の時は、シナリオのフレーム順番にしたがって再生す
ることとなる。
【0119】この機能を使って、1つのシナリオの中
に、さらに、数種類のシナリオのブロック(サブシナリ
オ)を準備しておき、機器の状態に応じて対応するシナ
リオのアニメーションを即座に再生することができる。
たとえば、ボタンが押されたときに再生するアニメーシ
ョンのサブシナリオや、機器の状態が変化したときに再
生するサブシナリオを組み込んでおくことが可能であ
る。
【0120】サブシナリオをフレーム番号ではなく、具
体的な名前(以下ラベル名という)で指定することも可
能となっている。たとえば「OKAIAGE」のような
表示が可能である。アニメーションデータ中に、このラ
ベル名と実際のフレーム番号を対応させたテーブルを用
意しておき、クライアントAPI関数中のラベル名をフ
レーム番号に変換するAPI関数を呼び出すことで、こ
のラベル名を対応するフレーム番号に変換する。このラ
ベル名での指定を利用することによって、ホストシステ
ムを作成するプログラマーと、アニメーションデータを
作成するデザイナーとは、このラベル名を元に仕様書を
作成して仕事を分担して作業を進めることが可能とな
る。
【0121】次に、このように構成されたネットワーク
ディスプレイ1の動作の概要について説明する。
【0122】まず、電源をオンにし、ネットワークディ
スプレイ1を動作状態にする。そして、LAN3、パソ
コン4、ISDN5、WWWサーバ6を介してインター
ネット2へ接続する。このとき、インターネットアクセ
ス用の操作釦部12b、指示操作部12cを利用して接
続を行う。その後、WWWサーバ6からアニメーション
データをダウンロードする。また、時には、テレビ局8
からの放送によってアニメーションデータを受信する。
ダウンロード再生モードのときは、全てのアニメーショ
ンデータをダウンロードまたは受信した後に、再生を開
始する。ラッシュ(RUSH)再生モードのときは、シ
ナリオに関するデータのダウンロードまたは受信が完了
したところで再生を開始する。なお、インターネット2
を介するのではなく、HTTPサーバをLAN3に接続
し、そのHTTPサーバからアニメーションデータをダ
ウンロードするようにしても良い。
【0123】再生が開始されると、アニメーションムー
ビーが所定のシナリオに沿って表示部11に表示され
る。その後は、上述した各機能を使ってアニメーション
ムービーが上映される。その際、各スプライトがブロッ
ク60に分割されており、CPU21や専用グラフィッ
クスLSI22のパワーとワークメモリの容量を抑制す
ることができる。
【0124】以上のようなネットワークディスプレイ1
をインターネット2に接続せず、クローズドされた中で
使用する場合の使い方の1例を図20に示す。ホスト兼
HTTPサーバとなる1台のパソコン70に複数のネッ
トワークディスプレイ1が接続されている。パソコン7
0では画面一杯に画像表示がなされているが、各ネット
ワークディスプレイ1には、その画像の一部のみが表示
されるようになっている。ただし、各ネットワークディ
スプレイ1では、スクロール機能により、パソコン70
上の画面の一部をスクロールさせることにより画面全体
の内容を把握できる。なお、このネットワークディスプ
レイ1のデータ圧縮方式をソフトウエアのみで再生が可
能なものとすることにより、専用のハードウエアを不要
とでき、小型化および低価格化に有利なものとすること
ができる。
【0125】さらに、パソコン70の画像全体ではな
く、図20に示すように、その一部分のみを表示するよ
うにすると、画像全体をデコードする必要がなくなり、
表示用メモリを小さくできる。なお、各ネットワークデ
ィスプレイ1によって、その表示用メモリと表示用パネ
ルの大きさを変えるようにしても良い。例えば、あるネ
ットワークディスプレイ1は、「ABCD」を表示でき
るようにし、他のネットワークディスプレイ1は、「A
B」を表示できるようにし、さらに他のネットワークデ
ィスプレイ1は、「A」のみを表示できるような大きさ
としても良い。
【0126】なお、上述の実施の形態は、本発明の好適
な実施の形態の例であるが、これに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変
形実施可能である。例えば、インターネット2ではな
く、イントラネットと呼ばれる特定企業内のみのネット
ワーク等各種のネットワークにも利用できる。すなわ
ち、HTTPサーバやWWWサーバを有するシステムで
あれば、本発明を適用することができる。さらには、サ
ーバを有さず、単にアニメーションを再生する装置にも
本発明を適用できる。
【0127】また、ブロック60の大きさを32×32
ピクセルではなく、16×16ピクセルや64×64ピ
クセル等他の大きさとしても良い。また、縦横同じ大き
さではなく、縦横の大きさを変えたブロックとしても良
い。また、スプライトの大きさや種類に合わせ、スプラ
イトを分割するブロックの大きさを変えるようにしても
良い。
【0128】また、ネットワークディスプレイ1ではな
く、テレビ局8からの放送を受信する通常のテレビジョ
ン受信機に本発明の画像処理装置を組み込むようにして
も良い。さらには、アニメーションを表示部に表示させ
る各種の装置、たとえば産業機器用パネルディスプレ
イ、自動販売機、コンビニエンスストアのレジスタ、パ
チンコ台等の遊戯装置等にも本発明を適用することがで
きる。なお、テレビジョン受信機に用いる場合、画像間
に流されるデジタル情報にシナリオデータ等を含ませた
り、デジタル放送に適用したりするのが好ましい。
【0129】ネットワークディスプレイ1の代わりにテ
レビジョン受信機とした場合、分割画面表示、ランタイ
ムシナリオ補間の各機能が十分生かされることとなる。
たとえば、テレビ放送としてアニメーションが放送され
るとする。このとき受信するテレビは、その価格等によ
って使用されるCPUに大きな差が生じている。このた
め、テレビ放送するアニメション側では、ある程度のフ
レーム持続時間を設定しておく。一方、受信するテレビ
ジョン側では高機能の場合は、ランタイムシナリオ補間
機能を使用し、多数のフレームからなる見易く動きのな
めらかなアニメーションとし、低機能なテレビジョンで
は、送信側で設定された時間間隔でアニメーションを表
示することとなる。
【0130】また、図16に示すように、表示処理機能
を持った装置81に本発明のプレーヤ82を組み込み、
その装置81につながれた表示装置83にアニメーショ
ンを表示させるようにしても良い。具体的には、ビデオ
カセットレコーダ等のオーディオビジュアル機器やカー
ナビゲーション機器を表示処理機能を持った装置81と
することができる。
【0131】さらに、図17に示すように、携帯型の装
置85を用い、アニメーションデータが記録されたCD
−ROM86やフラッシュメモリカード87を挿入可能
となるように構成しても良い。この場合、CD−ROM
86の代わりにまたは互換性をもってDVD−ROM、
DVD−RAM等のポータブルメディアを使用したり、
フラッシュメモリカード87の代わりに、または併行し
てICカード、ROMカートリッジ等のポータブルデバ
イスを使用できるようにしても良い。
【0132】なお、図16に示すように、表示装置83
を、プレーヤ82が配置される装置81と別体に設ける
場合、表示装置83自体に設けられるかまたは表示装置
83と別体に設けられる入力装置(タッチパネル、ボタ
ン、リモコン等)との入力インターフェース回路が装置
81の内部のCPU(図3のCPU21に相当)に接続
され、そのCPUの制御を受けることとなる。
【0133】また、図17に示すように、CD−ROM
86等のポータブルメディアやフラッシュメモリカード
87等のポータブルデバイスを使用可能とする装置85
の場合、ネットワークであるLAN3のためのインター
フェース(図3の送受信回路25に相当)に加え、ポー
タブル媒体用インターフェースが装置85の内部のCP
U(図3のCPU21に相当)に接続され、そのCPU
の制御を受けることとなる。
【0134】さらに、プレーヤをネットワークディスプ
レイ1やテレビジョン受信機等に予め組み込むのではな
く、ネットワークであるLAN3や無線等によってホス
トサーバ等からプレーヤをダウンロード等によって適宜
組み込むようにしても良い。また、プレーヤを使用後、
一旦そのプレーヤを廃棄し、再度必要になったときに内
部に取り込むようにしても良い。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から5記
載の画像表示方法や請求項6から10記載の画像処理装
置では、アニメーションを描画する際に使用するCPU
のパワーやワークメモリの容量を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である画像処理装置が組み
込まれたネットワークディスプレイが接続されるインタ
ーネットシステムの概要を示す図である。
【図2】図1のネットワークディスプレイの概観を示す
斜視図である。
【図3】図1のネットワークディスプレイの回路構成を
示すブロック図である。
【図4】図1のネットワークディスプレイ中の専用グラ
フィックスLSIの回路構成を示すブロック図である。
【図5】図3のネットワークディスプレイ中のメモリ2
3内に保存されるシナリオの役割を説明するための図で
ある。
【図6】図1のネットワークディスプレイに使用される
専用グラフィックスLSI内の画像処理部の基本的動作
を説明するための図である。
【図7】図4の専用グラフィックスLSIで行う拡大・
縮小処理等の処理順序を説明するための図である。
【図8】図4の専用グラフィックスLSIで行う透明色
処理の原理を説明するための図である。
【図9】図1のネットワークディスプレイで動作するア
ニメーションムービーのイベント(制御)の種類とその
ルートを示す図である。
【図10】図4の専用グラフィックスLSIで行う開領
域と閉領域の各透明色処理を説明するための図である。
【図11】図1のネットワークディスプレイに表示され
るアニメーションのスプライトを小さいブロックに分割
する場合について説明する図で、(A)は雲のスプライ
トが流れていく様子を示す図で、(B)は雲のスプライ
トを小さなブロックに分割する例を示す図である。
【図12】図1のネットワークディスプレイに表示され
るアニメーションのスプライトを小さいブロックに分割
する場合の他の例を示す図で、(A)はムービースクリ
ーンに「GOAL」と書かれたスプライトが全面描画さ
れた状態を示す図で、(B)はその一部が拡大されてム
ービースクリーンに描画された状態を示す図である。
【図13】図1のネットワークディスプレイで行うラン
タイムシナリオ補間を説明するための図である。
【図14】図1のネットワークディスプレイが行うマル
チプレーヤ動作の1例を示す図である。
【図15】図1のネットワークディスプレイが行うマル
チプレーヤ動作の他の例を示す図である。
【図16】図1のネットワークディスプレイが行うマル
チアニメーションムービー処理の1例を説明するための
図である。
【図17】図1のネットワークディスプレイが行うスプ
ライトベースのフレーム間差分描画を説明するための図
である。
【図18】図1のネットワークディスプレイ内部のホス
トシステムとプレーヤとの関係を説明するための図であ
る。
【図19】図1のネットワークディスプレイの実時間再
生機能を説明するための図である。
【図20】図1のネットワークディスプレイがインター
ネットに接続されずに使用される場合の例を示す図であ
る。
【図21】表示部を本体と別に設けた装置の1例を示す
図である。
【図22】アニメーションデータを記録したポータブル
な媒体を使用する装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワークディスプレイ(画像処理装置が組み込
まれた装置) 2 インターネット 3 LAN(ローカルエリアネットワーク) 6 WWWサーバ(HTTPサーバ) 8 テレビ局 11 表示部 21 CPU(中央演算処理装置で、演算処理手段) 22 専用グラフィックスLSI(表示処理手段) 23 メモリ 51 ムービースクリーン 60 ブロック 61 雲のスプライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/32 H04N 7/137 Z Fターム(参考) 5B050 BA08 CA08 EA09 EA10 EA21 EA22 EA23 EA24 FA02 FA05 5C023 AA02 AA06 AA11 AA26 AA32 BA11 CA01 DA04 DA08 EA08 5C059 KK08 LB13 MA10 MA45 PP26 SS08 SS10 SS26 TA07 TB08 TC02 TC24 UA05 UA29 5C082 BA43 BB44 CA32 CA56 CB01 DA26 MM02 MM04 MM07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプライトをシナリオに沿って動作させ
    ることにより、アニメーションを表示部に表示させる画
    像表示方法において、上記スプライトを複数のブロック
    に分割し、そのブロック毎に独立して圧縮、伸長するこ
    とを特徴とする画像表示方法。
  2. 【請求項2】 前記ブロックのサイズを固定とし、その
    ブロックの伸長後の最大サイズをカバーする固定サイズ
    の1つのワークメモリによってすべてのブロックのデー
    タ伸長を行うようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の画像表示方法。
  3. 【請求項3】 伸長されて、前記表示部に表示されたデ
    ータを、その表示後に破棄するようにしたことを特徴と
    する請求項1または2記載の画像表示方法。
  4. 【請求項4】 前記スプライト中、前記表示部に表示す
    るための元となるムービースクリーン上に表示されない
    ブロックのデータを再生処理しないようにしたことを特
    徴とする請求項1、2または3記載の画像表示方法。
  5. 【請求項5】 前記スプライトを前記表示部に表示する
    ための元となるムービースクリーンの画面より大きな領
    域を有する仮想VRAMへ描画する際に、各ブロック毎
    に、必要により、拡大・縮小処理、ブレンド処理および
    透明色処理のいずれか1つまたは複数の処理を行うよう
    にしたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載
    の画像表示方法。
  6. 【請求項6】 スプライトの圧縮データおよびそのスプ
    ライトを動作させるシナリオのデータを保存するメモリ
    と、上記シナリオを読み込んで上記スプライトを動作さ
    せる演算処理手段と、伸長されたデータを表示部に表示
    するための処理を行う表示処理手段とを有する画像処理
    装置において、上記メモリには、上記スプライトを複数
    のブロックに分割し、その分割されたデータを各ブロッ
    ク毎に圧縮した圧縮データを保存し、上記演算処理手段
    で制御されるワークメモリによってブロック毎に伸長す
    るようにしたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記ブロックのサイズを固定とし、その
    ブロックの伸長後の最大サイズをカバーする固定サイズ
    の前記ワークメモリを1つ用意し、そのワークメモリで
    すべてのブロックのデータ伸長を行うようにしたことを
    特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 伸長されて、前記表示部に表示されたデ
    ータを、その表示後に破棄するようにしたことを特徴と
    する請求項6または7記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記スプライト中、前記表示部に表示す
    るための元となるムービースクリーン上に描画されない
    ブロックのデータを再生処理しないようにしたことを特
    徴とする請求項6、7または8記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記表示部に表示するための元となる
    ムービースクリーンより大きな領域を有する仮想VRA
    Mを設け、この仮想VRAMに前記スプライトを描画す
    る際に、各ブロック毎に、必要により、拡大・縮小処
    理、ブレンド処理および透明色処理のいずれか1つまた
    は複数の処理を行うようにしたことを特徴とする請求項
    6、7、8または9記載の画像処理装置。
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JP32348198A Withdrawn JP2000148133A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 画像表示方法および画像処理装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030040760A (ko) * 2001-11-16 2003-05-23 인벤텍 코오포레이션 휴대용 전기 장치의 애니메이션 표시 방법

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KR20030040760A (ko) * 2001-11-16 2003-05-23 인벤텍 코오포레이션 휴대용 전기 장치의 애니메이션 표시 방법

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