JP2000147972A - クリーニングブレード - Google Patents

クリーニングブレード

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JP2000147972A
JP2000147972A JP32390498A JP32390498A JP2000147972A JP 2000147972 A JP2000147972 A JP 2000147972A JP 32390498 A JP32390498 A JP 32390498A JP 32390498 A JP32390498 A JP 32390498A JP 2000147972 A JP2000147972 A JP 2000147972A
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cleaning blade
vinylidene fluoride
blade
adhesive layer
solid lubricant
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JP32390498A
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Masaaki Takenaka
正明 竹中
Yoshihiro Hirai
義浩 平井
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Canon Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレードエッジ部の十分な低摩擦化を実現
し、それにより長期間に渡ってブレードめくれなどの障
害が発生しないクリーニングブレードを提供する。 【解決手段】 画像形成装置における像担持体に当接し
て残留トナーを除去するクリーニングブレードにおい
て、前記クリーニングブレードの少なくとも先端部であ
って前記像担持体と当接する部位に、固体潤滑剤を含有
するふっ化ビニリデン系樹脂を主成分とする表面薄層と
該表面薄層の下に接着層とが形成されていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザビ
ームプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形
成装置に使用されるクリーニングブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】走行する像担持体表面に形成したトナー
像を転写材に転写した後に、転写に寄与せず、像担持体
表面に残留するトナーをクリーニングする工程を繰り返
す画像形成装置は従来から周知である。この種の画像形
成装置においては、ウレタンエラストマー等の弾性体か
らなるクリーニングブレードが、構成が簡単で小型であ
り、コスト面からも有利であることから、残留トナーの
クリーニング手段として従来から広く用いられている。
【0003】しかし、像担持体上の残留トナーは電荷を
持っているため、像担持体表面との間に強い静電的吸着
力が生じており、クリーニングブレードはこのトナー粒
子の静電的吸着力に打ち勝ってトナー粒子を像担持体表
面から除去しなければならないので、大きな圧力で像担
持体表面に押し付けなければならない。加えて、走行す
る像担持体表面に対して、走行方向に対抗する方向から
ブレードのエッジを像担持体に圧接させるものが多く、
このためブレードエッジと像担持体との間に大きな摩擦
力が生じる。実際には、ブレードによって像担持体から
かき落とされたトナーが、像担持体とブレードエッジと
の間で潤滑剤として働き、摩擦力をある程度引き下げて
はいるが、それでもブレードや像担持体が摩耗したり、
条件によってはクリーニングブレード先端部が像担持体
の回転方向に沿うように反転するという障害(ブレード
めくれ)が発生していた。
【0004】このような問題を解決する手段として種々
の摩擦力低減法が提案されてきた。例えば、反応性ポリ
シロキサンを用いてウレタンエラストマー自体を改質
し、潤滑性を付与する方法が知られている(特開平9−
218624号公報など)。この方法では、ブレードの
機械的性質が変化し、へたりが大きくなるなどの問題が
生じる場合がある。また摩擦力の低減効果は不十分であ
ることが知られている。
【0005】別の方法として、ブレードエッジと像担持
体との当接部に固体潤滑剤を介在させる方法が知られて
いる。具体的な手法としては、例えば、固体潤滑剤を低
沸点有機溶剤中に分散したスラリーをブレードエッジ部
に塗布する方法(特開昭61−240269号公報およ
び特開平2−82283号公報)等がある。固体潤滑剤
としては、非層状潤滑剤が多く使用されているが、へき
開性固体潤滑剤が使用される場合もある(特開平10−
031401号公報)。しかし、これらの方法では固体
潤滑剤とクリーニングブレード基材との密着性が悪く、
固体潤滑剤がブレード表面から剥離して像担持体上に付
着し、帯電・露光を害して画像不良を引き起こしたり、
剥離に伴う固体潤滑剤の減少で初期画像出し100枚程
度しかブレードめくれを抑制する効果を奏さないといっ
た問題が生じている。
【0006】さらに、ウレタンエラストマーを基材とす
るクリーニングブレード上にナイロン樹脂をコーテイン
グしたもの(特開昭59−52273号公報)、ふっ化
黒鉛を含有するナイロン樹脂の薄膜を形成したもの(特
開平4−245284号公報など)が提案されている。
これらの方法において用いられるナイロン樹脂は、有機
溶剤に可溶の非晶性ナイロン(共重合ナイロンなど)で
あり、摩擦係数が大きい。ナイロン6やナイロン66な
どの結晶性樹脂は摩擦係数が小さいが、通常用いられる
低沸点有機溶剤には不溶であるため使用できない。一般
に固体潤滑剤とバインダー樹脂からなる複合材料の摩擦
係数は、両者の表面被覆率に依存した荷重平均になると
考えられる。したがって、摩擦係数の大きなナイロン樹
脂を用いた複合材料のコーテイングにより薄膜を形成す
る方法では、十分な低摩擦化は困難である。
【0007】一方、りん青銅板などの弾性薄板表面にふ
っ化黒鉛を含有するPFA樹脂粉末などのフッ素樹脂粉
末を380℃で焼き付け塗装する方法が提案されている
(特開平5−46056号公報)。この方法によれば十
分な低摩擦化は達成できるが、高温処理が必要であるた
めウレタンエラストマーなどの重合体を基材とする通常
のブレードには適用できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ブレ
ードエッジ部の十分な低摩擦化を実現し、それによりブ
レードめくれなどの障害の発生を防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段
により達成される。
【0010】すなわち、本発明は、画像形成装置におけ
る像担持体に当接して残留トナーを除去するクリーニン
グブレードにおいて、前記クリーニングブレードの少な
くとも先端部であって前記像担持体と当接する部位に、
固体潤滑剤を含有するふっ化ビニリデン系樹脂を主成分
とする表面薄層と該表面薄層の下に接着層とが形成され
ていることを特徴とするクリーニングブレードを提供す
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0012】本発明において用いられる固体潤滑剤のう
ちで、へき開性を有する一群の固体潤滑剤がある。上記
へき開性固体潤滑剤は、原子または原子団が平面状に配
列してシート構造を作り、この平面に垂直な方向にシー
ト構造の繰り返しが見られるような層状構造または層構
造、あるいは層状格子の結晶構造を有している。
【0013】へき開性固体潤滑剤としては、例えば、二
硫化モリブデン、二硫化ジルコニア、二硫化タングステ
ンなどの金属ジカルコゲナイド;水酸化マグネシウム
(II)、水酸化カルシウム(II)、水酸化亜鉛(I
I)などの金属二価水酸化物;黒鉛;窒化ほう素;ふっ
化黒鉛;雲母;フタロシアニン;およびタルクなどから
選ばれた少なくとも1種を用いることができる。上記各
種へき開性固体潤滑剤のうちで黒鉛、ふっ化黒鉛、二硫
化モリブデンおよび窒化ほう素が潤滑性、安全性などに
優れているため特に好ましい。
【0014】さらに、その他の固体潤滑剤として三次元
架橋構造を有するシリコーン樹脂球形微粒子が好適であ
る。該シリコーン樹脂球形微粒子はメチルトリアルコキ
シシランを原料として、加水分解反応および脱水縮合反
応を順次経由して合成される潤滑性に優れた球形微粒子
である。
【0015】上記各種固体潤滑剤の粒子径は、異形粒子
の場合には測定法により異なる値が得られることが多い
ため一概にはいえないが、レーザー散乱法で測定した個
数平均径が10μm以下であることが望ましい。10μ
mを超える場合にはトナー粒子のすり抜けが著しくな
り、クリーニング不良が発生する場合がある。
【0016】本発明で使用されるふっ化ビニリデン系樹
脂はふっ化ビニリデンの単独重合体またはふっ化ビニリ
デンと他の重合性単量体との共重合体である。共重合体
としては、例えば、ふっ化ビニリデン/ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体およびふっ化ビニリデン/ヘキサフ
ルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン3元共重合
体などが実用されている。これらのうちで、ふっ化ビニ
リデンを60モル%以上含有する共重合体および単独重
合体が好適であり、特にふっ化ビニリデン単独重合体が
潤滑性、耐摩耗性などの点で好ましい。
【0017】ふっ化ビニリデン系共重合体において、ふ
っ化ビニリデン単位の含有量が60モル%未満である場
合には該共重合体の結晶化度が低下し、低弾性率でゴム
的であり潤滑性に劣る樹脂(またはゴム)となる。
【0018】上記ふっ化ビニリデン系樹脂は、いわゆる
フッ素ゴムとは異なり、結晶性樹脂であるため潤滑性に
優れている。さらに、低沸点有機溶剤、特にアセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン系や酢酸エチルなどの
エステル系有機溶剤に可溶であることから、コーテイン
グ等の手法により緻密な薄膜を形成することができ、一
方、有機溶剤は蒸発により容易に除去することができ
る。
【0019】上記ふっ化ビニリデン系樹脂をメチルエチ
ルケトンなどの低沸点有機溶剤に溶解し、得えられた溶
液に上記固体潤滑剤を混合し、均一に分散させることに
よりコーテイング用塗料が得られ、該コーテイング用塗
料をブレード基材に塗布することにより表面薄膜が形成
される。固体潤滑剤の含有量はふっ化ビニリデン系樹脂
100重量部に対して30〜300重量部が好適であ
る。30重量部未満では潤滑性が不十分であり、300
重量部を超えると形成される表面薄層の強度が低下し、
ブレード基材から脱落しやすくなる。
【0020】本発明で用いられるふっ化ビニリデン系樹
脂は非粘着性に優れており、逆にいえば、接着性に劣る
樹脂である。このためウレタンエラストマーなどのブレ
ード基材に直接塗布したのでは、形成される薄層は容易
に剥離し、脱落する。したがってふっ化ビニリデン系樹
脂とブレード基材の両者に接着性を有する層を中間に設
けることが必要である。これが接着層であり、該接着層
を形成するための材料はブレード基材の種類に応じて選
択されるべきである。
【0021】ブレード基材がウレタンエラストマーであ
る場合には、接着層をアルコール可溶性ナイロンまたは
ポリビニルブチラールにより形成することが望ましい。
これらの接着層用樹脂にアミノ基を有するシランカップ
リング剤またはポリアミン類などを接着性を強化する為
に加えることができる。アルコール可溶性ナイロンはふ
っ化ビニリデン系樹脂の溶剤であるケトン系溶剤に不溶
であるため、接着層はケトン系溶剤によるウレタンエラ
ストマーの膨潤を防止するという副次的効果を有する。
アミノ基を有するシランカップリング剤またはポリアミ
ン類はふっ化ビニリデン系樹脂と反応して共有結合を生
成するため、ふっ化ビニリデン系樹脂の接着をより確実
なものにする効果がある。
【0022】アミノ基を有するシランカップリング剤と
しては種々の化合物を用いることができるが、例えばγ
−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシランなどが好適なものと
して挙げられる。
【0023】また、接着層に使用できるアルコール可溶
性ナイロンとしては、共重合や高分子反応などの手法を
用いて結晶性を低下させたナイロン(ポリアミド)樹脂
が好適である。具体的には、カプロラクタムとAH塩の
共重合体、メトキシメチル化ポリアミドなどが挙げられ
る。
【0024】本発明で使用されるポリビニルブチラール
は、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドとの縮合
反応により得られる樹脂であり、アルデヒドとして他の
アルデヒドを混合した樹脂および高分子反応による変性
ポリマーを含むものとする。
【0025】上記接着層の厚さについては特に制限はな
いが、できるだけ薄いことが良好なクリーニング性を達
成する上で望ましい。具体的には10μm以下が好まし
く、5μm以下であればさらに好ましい。また厚さの下
限は、基材の表面を完全に被覆することができる厚さで
あればよく、その条件を満たすのであれば単分子層の厚
さでもよい。
【0026】本発明の表面薄層はブレード基材の表面に
形成された接着層の上に形成される薄層(薄膜、コーテ
イング層、塗膜などと呼んでも良い)であり、厚さにつ
いては特に制限はないが、通常は1〜20μmの範囲で
ある。表面薄膜は上述のようにふっ化ビニリデン系樹脂
中に固体潤滑剤が分散した複合材料により形成されてい
る。固体潤滑剤の一部は表面薄層の表面に露出しつつふ
っ化ビニリデン系樹脂に固着しており、容易には脱落し
ない。ブレードが像担持体表面を摺擦する際に、固体潤
滑剤がへき開性固体潤滑剤である場合には、上記露出部
分がへき開を繰り返すことにより潤滑性が向上すると共
に耐摩耗性が付与される。さらに、上記へき開の結果生
成する固体潤滑剤の断片がブレード上に存在するだけで
なく、像担持体面にも移行する結果、潤滑性は更に向上
する。
【0027】また、固体潤滑剤がシリコーン樹脂球形微
粒子である場合には、粒子を形成する材料の摩擦係数が
低いだけではなく、形状が球形であることにより、表面
薄層の潤滑性が著しく向上する。
【0028】ブレード基材としては、例えばウレタンエ
ラストマー、シリコンエラストマー、ニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム等のゴム弾性を有するものが好適である
が、耐摩耗性、耐永久変形性、耐オゾン性などの点から
ウレタンエラストマーが特に好ましい。ウレタンエラス
トマーの中でも、耐永久変形性に優れた2液性熱硬化型
ポリウレタンが特に好ましい。
【0029】クリーニングブレード基材の製造法として
は、鋳型成形法によりブレード基材を支持部材上にイン
サート成形する方法、および遠心成形法によりウレタン
エラストマーをシート状に成形し、これをブレード状に
切断して支持部材に接着する方法などが知られている。
【0030】このようにして得られたブレード基材の少
なくとも先端であって、像担持体(感光ドラムなど)と
当接する部位に、上記接着層および表面薄層をデイッピ
ング法、スプレー法、ロールコーティング法などにより
順次形成し、必要ならば加熱乾燥することにより本発明
のクリーニングブレードが完成する。図1にこのように
して作成したブレード先端部の模式図を示す。
【0031】図1において、接着層3の塗布幅は表面薄
層2の塗布幅と同じか、またはそれより大きいことが望
ましい。なお、塗布法としてデイッピング法以外の方法
を採用した場合には、図1とは異なり、ブレードの片面
のみ、または片面と先端切断面のみが塗布されたブレー
ドが得られる。その一例を図3に示す。
【0032】上記鋳型成形法によりブレード基材を成形
する場合には、次のような別法を採用することができ
る。すなわち、まず金型内面に表面薄層を形成し、その
上に接着層を形成した後、イソシアネート、ポリオー
ル、触媒等からなる混合液を金型に注入し、加熱・硬化
させることにより、ウレタンエラストマー基材とする本
発明の好ましいクリーニングブレードが得られる。図2
にこのようにして作成したブレード先端部の模式図を示
す。
【0033】図2に示すブレードは、片面、すなわち像
担持体と当接する面、の先端部位に接着層3およびその
上に表面薄層2が形成されている。表面薄層2は上述の
ふっ化ビニリデン系樹脂中に固体潤滑剤が分散した複合
材料により形成された低摩擦係数の層であり、直接像担
持体に当接する。上記接着層3および表面薄層2の塗布
幅は、図示のようにほぼ等しいことが望ましい。両者の
塗布幅は図示のように先端部のみでもよく、また片面全
体にわたっていてもよい(不図示)。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。
【0035】実施例1 アルコール可溶性ナイロン(エルフ・アトケム・ジャパ
ン製、ブラタボンドM1276商品名)をメタノールに
溶解して12.5重量%濃度の溶液を得た。上記溶液1
00重量部に対して、ジイソプロピルエーテル12.5
重量部、およびN−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリ
コーン製、SH6020P商品名)1重量部を加え、室
温で30分攪拌して接着層用溶液を得た。
【0036】次に、ふっ化ビニリデン単独重合体(エル
フ・アトケム・ジャパン製、KYNAR301F商品
名)5重量部をメチルエチルケトン100重量部に加
え、加熱・溶解させた。上記KYNAR301F溶液2
1重量部に対して、固体潤滑剤として1重量部のふっ化
黒鉛(セントラル硝子製、セフボンCMF商品名)を添
加し、ガラスビーズ存在下にペイントシェーカー(東洋
精機製)により均一に分散させた。こうして表面薄層用
分散液が得られた。該表面薄層用分散液に含まれる固体
潤滑剤の量はふっ化ビニリデン系樹脂100重量部に対
して100重量部である。
【0037】上述の接着用溶液を用いて、デイッピング
法によりブレードの先端部の長手方向全体にわたって塗
布し、室温で5分間静置して大部分の溶媒を蒸発させる
ことにより接着層を形成した。次に、上述の表面薄層用
分散液をデイッピング法により上記接着層の上に塗布
し、80℃で5分間乾燥した。これにより、本発明のク
リーニングブレードが得られた。
【0038】実施例2 固体潤滑剤としては窒化ほう素(電気化学工業製、デン
カボロンナイトライドSP−2商品名)を用いた以外は
実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作成し
た。
【0039】実施例3 固体潤滑剤としてシリコーン樹脂球形微粒子(東芝シリ
コーン製、トスパール105商品名)を用いた以外は実
施例1と同様にしてクリーニングブレードを作成した。
【0040】実施例4 実施例1と同様の表面薄層用分散液および接着用溶液を
用いて鋳型成形法によりクリーニングブレードを作成し
た。すなわち、金型内面に表面薄層用分散液をスプレー
法により塗布し、乾燥させることにより表面薄層を形成
した。次に、該表面薄層の上に、同様にして接着用溶液
をスプレー法により塗布し接着層を形成した。
【0041】上記金型内にエチレンアジペート系ウレタ
ンプレポリマー(日本ポリウレタン工業製、MN150
0商品名)100重量部に対して、1,4−ブタンジオ
ール3,9重量部、トリメチロールプロパン2.1重量
部からなる混合液を注入し、加熱・硬化させた。金型か
ら取り出した成形品の先端部を切断することによりエッ
ジの形状を整え、クリーニングブレードを完成させた。
【0042】実施例5 ふっ化ビニリデン系樹脂としてふっ化ビニリデンおよび
ヘキサフルオロプロピレンの共重合体(エルフ・アトケ
ム・ジャパン製、KYNAR2801商品名、ふっ化ビ
ニリデン単位の含有量が60モル%以上)を用いた同一
濃度の溶液21重量部に対して、固体潤滑剤として窒化
ほう素(電気化学工業製、デンカボロンナイトライドH
GP商品名)1.5重量部を添加した以外は実施例1と
同様にしてクリーニングブレードを作製した。ただし、
本例においては固体潤滑剤の量はふっ化ビニリデン系樹
脂100重量部に対して150重量部である。
【0043】実施例6 接着層用溶液として、ポリビニルブチラール(電気化学
工業製、デンカブチラール6000−C商品名)をエタ
ノールに溶解して4重量%濃度の溶液を得、上記溶液1
00重量部に対してγ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、SH60
20P商品名)0.4重量部を加えたものを使用したこ
と以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを
作成した。
【0044】比較例1 表面薄層用分散液の調整の際にKYNAR301Fを添
加しなかったこと意外は実施例1と同様にしてクリーニ
ングブレードを作成した。
【0045】比較例2 表面薄層用分散液の調整の際にKYNAR301Fを添
加しなかったこと意外は実施例2と同様にしてクリーニ
ングブレードを作成した。
【0046】比較例3 表面薄層用分散液の調整の際にKYNAR301Fを添
加しなかったこと意外は実施例4と同様にしてクリーニ
ングブレードを作成した。
【0047】以上により作成したクリーニングブレード
をカートリッジ(キヤノン製、EP−E)に搭載し、該
カートリッジをレーザービームプリンター(キヤノン
製、Laser Shot A408G)に搭載して初
期および通紙耐久でのめくれ性、クリーニング性を評価
した。その評価結果を表1に示す。
【0048】本発明のクリーニングブレードは固体潤滑
剤がふっ化ビニリデン系樹脂によりブレード表面に固定
されているため脱落しにくく、かつ上記ふっ化ビニリデ
ン系樹脂の摩擦係数が小さいこととあいまって、表面薄
層の潤滑性および耐摩耗性が優れている。その結果、表
1に示すように本発明のクリーニングブレードのめくれ
性およびクリーニング性は極めて良好である。
【0049】一方、比較例1および2の場合には、初期
は問題がないが、耐久により潤滑剤の脱落が起きるため
に次第に潤滑性が低下し、1000枚程度でめくれが発
生する。また、比較例3の場合には、ブレードを製造す
る際に、固体潤滑剤を金型表面に塗布した後から接着層
を塗布したため、アルコール可溶性ナイロンが潤滑剤粒
子の問隙を通過して一部が金型表面にまで達し、このた
めに表面薄層の潤滑性が低下し、めくれ性が発生しやす
くなったものと考えられる。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明のクリーニングブレードによれ
ば、摩擦係数を著しく低減することができ、初期および
耐久におけるブレードのめくれがなくなると共に、クリ
ーニング不良も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーニングブレードの先端部におけ
る表面薄層および接着層の一例を示す模式断面図であ
る。
【図2】本発明のクリーニングブレードの先端部におけ
る表面薄層および接着層の一例を示す模式断面図であ
る。
【図3】本発明のクリーニングブレードの先端部におけ
る表面薄層および接着層の一例を示す模式断面図であ
る。
【符号の説明】
1 クリーニングブレード基材 2 表面薄層 3 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H034 AA07 BF01 BF03 4J002 BD14W CP03X DA026 DD006 DE076 DE086 DE106 DG026 DJ046 DJ056 DK006 EU026 FA08X FA086 FD17X FD176

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置における像担持体に当接し
    て残留トナーを除去するクリーニングブレードにおい
    て、前記クリーニングブレードの少なくとも先端部であ
    って前記像担持体と当接する部位に、固体潤滑剤を含有
    するふっ化ビニリデン系樹脂を主成分とする表面薄層と
    該表面薄層の下に接着層とが形成されていることを特徴
    とするクリーニングブレード。
  2. 【請求項2】 固体潤滑剤がふっ化黒鉛、窒化ほう素お
    よびシリコーン樹脂球形微粒子からなる群から選ばれた
    少なくとも1種である請求項1記載のクリーニングブレ
    ード。
  3. 【請求項3】 固体潤滑剤の含有量がふっ化ビニリデン
    系樹脂100重量部に対して30〜300重量部である
    請求項1または2記載のクリーニングブレード。
  4. 【請求項4】 ふっ化ビニリデン系樹脂がふっ化ビニリ
    デン単独重合体である請求項1記載のクリーニングブレ
    ード。
  5. 【請求項5】 ふっ化ビニリデン系樹脂がふっ化ビニリ
    デンおよびヘキサフルオロプロピレンの共重合体である
    請求項1記載のクリーニングブレード。
  6. 【請求項6】 クリーニングブレードがクリーニングブ
    レード基材上に接着層が形成されるものであり、該基材
    がウレタンエラストマーにより形成されかつ該接着層が
    アルコール可溶性ナイロンである請求項1記載のクリー
    ニングブレード。
  7. 【請求項7】 クリーニングブレードがクリーニングブ
    レード基材上に接着層が形成されるものであり、該基材
    がウレタンエラストマーにより形成されかつ該接着層が
    ポリビニルブチラールである請求項1記載のクリーニン
    グブレード。
JP32390498A 1998-11-13 1998-11-13 クリーニングブレード Pending JP2000147972A (ja)

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