JP2000147232A - 回折光学装置及びそれを用いた投影露光装置 - Google Patents

回折光学装置及びそれを用いた投影露光装置

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JP2000147232A
JP2000147232A JP10331962A JP33196298A JP2000147232A JP 2000147232 A JP2000147232 A JP 2000147232A JP 10331962 A JP10331962 A JP 10331962A JP 33196298 A JP33196298 A JP 33196298A JP 2000147232 A JP2000147232 A JP 2000147232A
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space
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Seiji Takeuchi
誠二 竹内
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射型の回折光学素子を用いたときの該回折
光学素子の変形による光学特性の変化を補正した回折光
学装置及びそれを用いた投影露光装置を得ること。 【解決手段】 反射型の回折光学素子と形状変化手段を
有し、該形状変化手段により該反射型の回折光学素子の
形状を変えること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回折光学装置及びそ
れを用いた投影露光装置に関し、例えばICやLSI等
の半導体デバイスやCCD等の撮像デバイスや液晶パネ
ル等の表示デバイスや磁気ヘッド等のデバイスを製造す
る工程のうち、リソグラフィー工程に使用される際に好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC,LSI等の半導体デバイス
がますます高集積化されてきている。そしてこれに伴
い、半導体ウエハの製造には、より高精細な微細加工技
術が要求されている。
【0003】この微細加工技術として、従来よりマスク
(レチクル)の回路パターン像を投影光学系により感光
基板上に形成し、感光基板をステップアンドリピート方
式で露光する縮小露光装置(ステッパー)が種々と提案
されている。
【0004】又、これらの投影露光装置のうち、最近で
は高解像力が得られ、かつ画面サイズを拡大できる走査
機構を用いたステップアンドスキャン方式の露光装置
(走査露光装置)も種々と提案されている。
【0005】図13は従来の走査露光装置の要部概略図
である。同図において、マスク1はマスクステージ2に
真空吸着等で固定されている。マスク1は紙面上で左右
に平行移動する機能を有しており、レーザ干渉計等の測
長器(不図示)で、その動きを制御している。
【0006】照明光学系10からの光束によってマスク
1上を照射し、マスク1の原画パターンを有した光束O
Pはレンズ系3aで集光され、ミラー11で反射し、レ
ンズ系3bで集光され、所定の偏光成分のみの光束が偏
光ビームスプリッター5を反射し、λ/4板6を経て凹
面ミラー7に導かれる。凹面ミラー7で反射した光束O
Pは再びλ/4板6を通り、これにより光束OPは偏光
ビームスプリッター5を反射した偏光方向に対して90
度回転した偏光方向を持つようになる為、今度は偏光ビ
ームスプリッター5を透過し、レンズ系4を経て感光基
板8上にマスク1の原画パターン情報を結像している。
【0007】感光基板8は感光基板ステージ9に真空吸
着等で固定している。感光基板ステージ9はマスクステ
ージ2と同様に紙面上で左右に平行移動する機能を持
ち、その移動は、やはりレーザ干渉計等の測長器(不図
示)で制御している。
【0008】走査露光の際には、このマスクステージ2
と感光基板ステージ9を、両者の速度比が投影光学系
(3a,3b,4)の倍率と同じ比率を示す速度で同時
に移動させることにより、大画面領域を感光基板と同じ
比率を示す感光基板8に転写している。
【0009】一方、近年、光の回折現象を利用した回折
光学素子を用いた光学系が種々と提案されている。回折
光学素子としては、例えばフレネルゾーンプレート、回
折格子、ホログラム等が知られている。
【0010】回折光学素子は、入射波面を定められた波
面に変換する光学素子として用いられている。この回折
光学素子は屈折型レンズにはない特長を持っている。例
えば、屈折型レンズと逆の分散値を有すること、実質的
には厚みを持たないので光学系がコンパクトになること
等の特長を持っている。
【0011】一般に回折光学素子の形状としてバイナリ
型の形状にすると、その作製に半導体素子の製造技術が
適用可能となり、微細なピッチも比較的容易に実現する
ことができる。この為、ブレーズド形状を階段形状で近
似したバイナリ型の回折光学素子に関する研究が最近、
盛んに進められている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図13に示す露光装置
では、露光の際に生ずるウエハの熱歪み等による伸縮に
対応する為、例えばレンズ4を微小に光軸方向に上下動
可能として、これにより投影光学系の倍率補正や収差補
正を行っている。
【0013】しかしながら、この方法は直径が100m
m以上もあるレンズ4を微動制御しなければならず、そ
の機構が非常に複雑となる傾向があった。
【0014】一方、回折光学素子を光学系の一部に用い
ると、前述した各種の利点が得られる。しかしながら、
このようなバイナリ型の回折光学素子の基板形状は製作
の容易さから平行平面板を用いる場合が多く、概して、
その基板の厚みは薄い、また光学系中で用いられる場
合、瞳近傍に配置されることが多く、NA(開口数)の
増大等の要請により回折光学素子の有効径が大きくなる
場合がある。このように回折光学素子の有効径が大きく
基板の厚さが薄い場合には、自重変形や鏡筒の抑え等に
より結像性能の劣化が起こることが懸念される。
【0015】特に直径100mm以上の反射型の回折光
学素子は水平に配置して光学系で使用した場合、自重変
形等により回折光学素子の光学特性が大きく異なるとい
う問題点があった。
【0016】これに対して本出願人は、特開平10−1
33150号公報において、透過型の回折光学素子を光
学系中に設けたときに、該回折光学素子の形状変化によ
る光学特性の変化を、該回折光学素子の形状を制御して
補正した回折光学装置を提案している。
【0017】本発明は、反射型の回折光学素子を光学系
の一部に用いたときに該反射型の回折光学素子の変形に
よる結像性能の劣化を補正し、光学性能を良好に維持す
ることができるようにした回折光学装置及びそれを有し
た投影露光装置の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の回折光学装置
は、 (1−1)反射型の回折光学素子と形状変化手段を有
し、該形状変化手段により該反射型の回折光学素子の形
状を変えることを特徴としている。
【0019】特に、 (1−1−1)前記回折光学素子と該回折光学素子に隣
り合う光学素子と鏡筒により囲まれる空間を気密構造に
して、前記形状変化手段により該空間の気圧を制御して
前記回折光学素子の形状を制御すること。
【0020】(1−1−2)前記回折光学素子と該回折
光学素子を保持する鏡筒により囲まれる空間を気密構造
にして、前記形状変化手段により該空間の気圧を制御し
て前記回折光学素子の形状を制御すること。
【0021】(1−1−3)前記回折光学素子がバイナ
リオプティクス素子であること。
【0022】(1−1−4)前記回折光学素子がフレネ
ルゾーンプレートであること。
【0023】(1−1−5)前記回折光学素子がフレネ
ルレンズであること。
【0024】(1−1−6)前記回折光学素子の光学特
性を測定する光学特性測定手段を有し、該測定された光
学特性に対応して前記形状変化手段が形状変化の制御を
行うこと。
【0025】(1−1−7)前記回折光学素子の形状を
測定する形状測定手段を有し、該測定された形状に対応
して前記形状変化手段が形状変化の制御を行うこと。
【0026】(1−1−8)前記形状変化手段は前記空
間の気圧と前記回折光学素子の光学特性との相関情報を
有し、該空間内の気圧の制御を行って所望の光学特性に
制御すること。
【0027】(1−1−9)前記形状変化手段は前記空
間の気圧と該回折光学素子の形状との相関情報を有し、
該空間内の気圧の制御を行って回折光学素子の形状を制
御すること。
【0028】(1−1−10)前記空間に充填し、気圧
制御に用いる気体が不活性気体であること。
【0029】(1−1−11)前記空間に充填し、気圧
制御に用いる気体が窒素であること。 等を特徴としている。
【0030】本発明の投影露光装置は、 (2−1)構成(1−1)のいずれか1項の回折光学装
置を有した投影露光装置を用いて物体面上のパターンを
感光基板上に投影露光していることを特徴としている。
【0031】本発明のデバイスの製造方法は、 (3−1)構成(1−1)のいずれか1項の回折光学装
置を用いてマスク面上のパターンをウエハ面上に露光し
した後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイスを製
造していることを特徴としている。
【0032】(3−2)構成(2−1)のいずれか1項
の投影露光装置を用いてマスク面上のパターンをウエハ
面上に露光した後、該ウエハを現像処理工程を介してデ
バイスを製造していることを特徴としている。
【0033】
【発明の実施の形態】図1,図2は本発明の実施形態1
の回折光学装置の説明図である。図1 は平面図、図2は
図1 の線A-A に沿った断面図である。但し図2において
は反射型の回折光学素子の変形を拡大して図示してい
る。
【0034】図中、91は反射型の回折光学素子、92は回
折光学素子の保持部材、93はピエゾ素子、94は鏡筒接続
部材である。図に示すように回折光学素子91は周辺部に
設置した8 個の保持部材921 〜928 によって保持してお
り、各保持部材92i は夫々ピエゾ素子 (伸縮部材) 93
i 、鏡筒接続部材94i を介して不図示の鏡筒と結合して
いる。ピエゾ素子93i は不図示の湾曲制御装置 (形状変
化手段) から印加される印加電圧によって長さが伸縮
し、保持部材92i を微小に移動させる。
【0035】そして、保持部材92i を回折光学素子91の
中心側に押すことで、回折光学素子91は微小に湾曲す
る。また矢印のように外側に引くことで、回折光学素子
91は平面度が増し、重力による自重変形等を補正する。
【0036】本実施形態はこのように複数のピエゾ素子
93i の一端を回折光学素子91側に固定し、他端を鏡筒側
に固定し、ピエゾ素子93i を湾曲制御装置により制御し
て、回折光学素子91の湾曲形状を微小に制御し、これに
よって回折光学素子91の光学特性を変え、該回折光学素
子91を含む光学系の光学特性を制御することが出来る。
【0037】図1の紙面上で上下に引くピエゾ素子と、
左右に引くピエゾ素子の印加電圧を異ならすことで回折
光学素子91を円筒面状に湾曲させて諸収差の制御を行う
ことも出来る。
【0038】本実施形態ではピエゾ素子を使用したが、
ピエゾ素子以外のものでも物理的に回折光学素子91を周
辺から押したり、引いたりできるもの (長さが伸縮出来
るもの) であれば本実施形態に採用可能である。
【0039】図3は本発明の実施形態2 の回折光学装置
の説明図である。図中、11は反射型の回折光学素子であ
り、フレネル反射面又はバイナリーオプティックス反射
面、キノフォーム形状等から成っている。13は鏡筒、
14は気圧制御装置 (形状変化手段) である。
【0040】回折光学素子11と鏡筒13とは隙間なく固定
しており、鏡筒13、回折光学素子11によって囲まれる空
間15は気密構造となっている。そして鏡筒13の一部の
穴を介して気圧制御装置14につながっている。気圧制御
装置14は空間15へ気体を排気、注入して該空間15を所望
の気圧に制御して回折光学素子11の形状を制御する。
【0041】即ち、空間15を加圧すると、反射型の回折
光学素子11は微小に外側に湾曲し、軸上球面収差が負の
方向に発生する。また減圧すると、反射型の回折光学素
子11は微小に内側に湾曲し、軸上球面収差は正の方向に
発生する。このように回折光学素子11の形状を変えるこ
とにより光学系の球面収差を変えることが出来る。光学
系の歪曲収差、湾曲収差、倍率等も同様な方法で微小に
制御可能である。
【0042】なお、空間15中は窒素ガス等の不活性ガス
で充填し、気圧制御をこのガスで行うと、該空間を囲む
各要素を痛めることが無い。
【0043】図4は本発明の実施形態3に用いる回折光
学素子の断面図である。この回折光学素子はバイナリオ
プティクス素子であり、ガラス基板表面又はシリコン基
板表面をリソグラフィープロセスによって階段状に加工
した位相型回折格子から成る。
【0044】本発明に係る反射型の回折光学素子は、シ
リコン基板表面を加工しただけのもののほかに、反射率
を増幅させるために加工後の面に金属を蒸着したもの、
シリコン基板以外のものを加工して金属を蒸着したも
の、金属を階段状に加工したもの等も同様の効果が得ら
れる。
【0045】位相差の制御を透過性の材質で制御するた
めに、シリコンや金属等、反射率の高い基板の上に透過
性の材質SiO2 を所望の高さに積層させて作製した反
射型の回折光学素子等も適用できる。
【0046】図5は本発明の実施形態4に用いる別の反
射型の回折光学素子の平面図である。この反射型の回折
光学素子はフレネルゾーンプレートである。このフレネ
ルゾーンプレートはガラス基板上にクロム等の金属膜を
蒸着し、同じくリソグラフィープロセスなどによりフレ
ネルゾーンを描画して金属膜等が残る反射部と膜のない
透光部、即ち、遮光部を形成して成っている。従って断
面形状は平行平板である。作用効果は図4のバイナリオ
プティクス素子と同じである。
【0047】本発明に係る反射型の回折光学素子は金属
膜の低反射クロム層を用いて反射部と遮光部を形成する
ものや、図4の階段を一段にしたものに値する、両方反
射部として位相差を付けるものでも同様の効果が得られ
る。これらは図の位相回折格子や実施例3の回折光学素
子と比較して効率が低いが、X線などエネルギーが高い
電磁波を扱う場合に有効である。
【0048】図6は本発明の実施形態5に用いる回折光
学素子の断面図である。全体の形状は図5の光軸を軸と
して回転した形状である。この回折光学素子は複数の輪
帯を有しているが、各輪帯中では連続的な曲面をなして
おり、輪帯境界では曲面が不連続になっているフレネル
レンズである。この回折光学素子は切削やプレス加工で
製作した後に金属膜を蒸着して反射率を高くしている。
作用、効果は図4のバイナリオプティクス素子と同じで
ある。
【0049】図7は本発明の実施形態6の回折光学装置
の説明図である。図中、51は正の屈折力 (パワー) を持
つ反射型の回折光学素子、52は回折光学素子51に対向す
るレンズ (光学素子) 、53は鏡筒、54は気圧制御装
置 (形状変化手段) 、55は入射光束、56は射出光束58
の集光点である。回折光学素子51及びレンズ52はいずれ
も鏡筒53と隙間なく固定しており、鏡筒53、回折光
学素子51、レンズ52によって囲まれる空間57は気密構造
となっている。そして鏡筒の上部の穴を介して気圧制御
装置54につながっている。気圧制御装置54は空間57
へ気体 (例えば窒素ガス) を排気、注入して該空間57を
所望の気圧に制御する。
【0050】本実施形態は回折光学素子51とレンズ52と
で集光光学系や結像光学系を構成している。
【0051】気圧制御装置54によって空間57を減圧す
ると回折光学素子51の中央部が凸レンズに近づく方向に
湾曲して変形し、集光点56は伸びる方向に微調整でき
る。
【0052】一方、空間57内部を加圧すると回折光学素
子51の中央部が凸レンズ52から離れる方向に湾曲して
変形し、集光点56はレンズ52方向に微調整できる。
つまり、気圧制御装置54が空間57の気圧を制御するこ
とで回折光学素子51の形状を制御し、これによって光学
系からの射出光束58の射出状態 (光学特性) を制御出
来る。
【0053】図8は本発明の実施形態7の回折光学装置
の説明図である。図中、61は反射型の回折光学素子、62
はピエゾ素子、63は鏡筒、64はピエゾ素子制御装置
(形状変化手段)、65は光束である。
【0054】回折光学素子61は正の屈折力(パワー)
を持つ素子である。本実施形態はピエゾ素子62の伸縮
が直接、回折光学素子61の裏面を押し引きすること
で、回折光学素子61の湾曲を制御している。ピエゾ素
子62の制御によって光束65の光学特性を制御できる
のは他の実施形態と同じである。
【0055】回折光学素子61が水平になるように本光
学系を配置した場合、自重変形を効果的に補正すること
ができる。
【0056】図9は本発明の実施形態8の回折光学装置
の説明図である。同図は、走査露光装置を示している。
【0057】同図において、マスク(レチクル)71は
マスクステージ72に真空吸着等で固定されている。マ
スク71は紙面上で左右に平行移動する機能を有してお
り、レーザ干渉計等の測長器(不図示)で、その動きを
制御している。
【0058】照明光学系710からの光束によってマス
ク71上を照射し、マスク71の原画パターンを有した
光束OPはレンズ系73aで集光され、ミラー711で
反射し、レンズ系73bで集光され、所定の偏光成分の
みの光束が偏光ビームスプリッター75で反射し、λ/
4板76を経て反射型の回折光学素子77に導かれる。
【0059】回折光学素子77で反射した光束OPは再
びλ/4波長板76を通り、これにより光束OPは偏光
ビームスプリッター75を反射した偏光方向に対して9
0度回転した偏光方向を持つようになるため、今度は偏
光ビームスプリッター75を透過し、レンズ系74を経
て感光基板78上にマスク71の原画パターン情報を結
像している。
【0060】感光基板78は感光基板ステージ79に真
空吸着等で固定している。感光基板ステージ79はマス
クステージ72と同様に紙面上で左右に平行移動する機
能を持ち、その移動は、やはりレーザ干渉計等の測長器
(不図示)を有している。
【0061】走査露光の際には、このマスクステージ7
2と感光基板ステージ79を両者の速度比が投影光学系
(73a,73b,74)の倍率と同じ比率を示す速度
で同時に移動させることにより、大画面領域を感光基板
と同じ比率を示す感光基板78に転写している。
【0062】図9において、712は回折光学素子77
の保持部、713はピエゾ素子、714はピエゾ素子制
御装置である。
【0063】ピエゾ素子713は印加電圧によって伸縮
し、回折光学素子77を微小に移動させる。本実施形態
では図8と同様の動作により重力による回折光学素子7
7の自重変形を補正している。また、非対称な光学特性
も非対称な部分のピエゾ素子を制御することで補正して
いる。
【0064】ウエハステージ79によってウエハ78を
所望の位置に位置決めし、不図示のフォーカス検出手段
により、ウエハ高さをフォーカス位置に調整している。
【0065】ここで、補正用のピエゾ素子制御手段71
4が回折光学素子77の裏のピエゾ素子713への印加
電圧を制御し、回折光学素子77の形状の湾曲を微小に
制御することで歪曲、倍率、非点収差等の光学特性を補
正する。
【0066】ここで言う、光学特性は必ずしも絶対的な
歪曲、倍率ではなく、すでに露光されている下のレイヤ
ーのパターンに対する相対的な値である場合もある。補
正が完了したとき、不図示のシャッターを開き、光源か
らの照明光によってレチクルを照明し、レチクル71の
上の回路パターンを投影光学系によってウエハ78の上
に投影している。
【0067】図10は本発明の実施形態9の回折光学装
置の説明図である。同図は走査型露光装置を示してい
る。本実施形態は図9の実施形態8に比べて、回折光学
素子77の形状変化を図3に示す回折光学装置を用いた
こと、回折光学素子77の形状を測定する形状測定手段
(813,814)を設けたことが異なっているだけで
あり、その他の構成は同じである。
【0068】図10において、813は形状測定用の光
源、814は形状測定用の受光部、815は気圧制御装
置である。
【0069】ウエハステージ79によってウエハ78を
所望の位置に位置決めし、不図示のフォーカス検出手段
により、ウエハ高さをフォーカス位置に調整する。
【0070】形状測定系(812,813)は回折光学
素子77の湾曲等の形状測定の一例であり、光源812
からの光を回折光学素子77の裏面へ入射し、その反射
光ビームの受光部814への入射位置により回折光学素
子77の形状を測定する系である。形状測定系として
は、これ以外の構成を用いることも可能である。
【0071】形状測定系(812,813)によって、
現在の回折光学素子77の形状を測定する。この測定し
た値に対応し、気圧制御装置815が回折光学素子77
に隣接する空間816の気圧を制御し、回折光学素子7
7の形状を変化する。この形状測定と気圧制御による形
状変化を繰り返すことで、所望の形状に追い込む。
【0072】こうして形状補正が終了したとき、不図示
のシャッターを開き、照明光学系710からの照明光に
よってレチクル71を照明し、レチクル71の上の回路
パターンを投影光学系(73a,7ab,74)によっ
てウエハ78の上に投影する。投影光学系の倍率に対応
する速度比でレチクル71とウエハ78を走査すること
で大画面領域を転写している。
【0073】次に本発明の実施形態10の回折光学装置
について説明する。
【0074】本実施形態は半導体デバイス等を露光する
ための半導体露光装置に適用した例である。基本構成は
図10と同様であるが、本実施形態では図10において
形状測定系(812,813)の代わりに光学特性を測
定する光学特性測定手段としてのアライメントスコープ
(不図示)を設け、それを用いてウエハにすでに露光さ
れている下のレイヤーのマークに対してレチクルをアラ
イメント計測することで歪曲、倍率等の現在の投影レン
ズの光学特性を検出する。
【0075】ここで言う光学特性は必ずしも絶対的な歪
曲、倍率ではなく、すでに露光されている下のレイヤー
のパターンに対する相対的な値である場合もある。検出
した値に対応し、気圧制御装置815が回折光学素子7
7に隣接する空間の気圧を制御し、回折光学素子に湾曲
を発生させ、投影光学系の光学特性を変化する。この光
学特性の検出と気圧制御装置815による光学特性変化
を繰り返すことで、光学特性の補正が完了する。
【0076】補正が完了したとき、不図示のシャッター
を開き、照明系78の上に投影する。投影光学系の倍率
に対応する速度比でレチクル71とウエハ78を走査す
ることで大画面領域を転写している。
【0077】次に本発明の実施形態11の回折光学装置
について説明する。本実施形態は実施形態10において
光学特性の検出及び気圧制御の繰り返しを短縮すべく、
さらに気圧制御手段と光学特性の相関情報を気圧制御装
置が有するものである。
【0078】計測された光学特性と、所望の光学特性の
数値と、予め気圧制御装置が有する相関情報から、気圧
制御数値を演算し、この数値を元に気圧制御を行うこと
で直接的に所望の光学特性に補正している。
【0079】次に本発明の実施形態12の回折光学装置
について説明する。本実施形態は実施形態9において、
形状測定及び気圧制御の繰り返しを短縮すべく、さらに
気圧と形状の相関情報を気圧制御装置が有するものであ
る。測定された回折光学素子の形状と所望の回折光学素
子の形状の数値と、予め気圧制御装置が有する相関情報
から気圧制御数値を演算し、この数値を元に気圧制御を
行うことで直接的に所望の回折光学素子の形状を補正し
ている。
【0080】次に本発明の実施形態13の回折光学装置
について説明する。本実施形態は投影露光装置において
光学系中の気密構造になっている空間に不活性がスを充
填し、また気圧制御に用いる気体にも不活性がスを用い
ることで露光波長に対して透過率が高く、レンズや回折
光学素子の劣化のない安定した投影露光装置を構成して
いる。
【0081】ここで不活性がスとしては窒素や、ヘリウ
ム等の希ガス等を用いる。基本構成は前述した各実施形
態の構成が適用可能である。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、以上のように各要素を
設定することにより、反射型の回折光学素子を光学系の
一部に用いたときに該反射型の回折光学素子の変形によ
る結像性能の劣化を補正し、光学性能を良好に維持する
ことができるようにした回折光学装置及びそれを有した
投影露光装置を達成することができる。
【0083】この他、本発明によると、重力による回折
光学素子の変形を補正するとともに簡易な構成で投影レ
ンズの光学特性の制御が可能な半導体デバイス製造用の
投影露光装置を提供できる。また、光学特性を制御する
ことに関して本発明は半導体デバイス製造用の投影露光
装置に限らず、汎用の光学機器に広く応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の要部概略図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】本発明の実施形態2の要部概略図
【図4】本発明の実施形態3の要部概略図
【図5】本発明の実施形態4の要部概略図
【図6】本発明の実施形態5の要部概略図
【図7】本発明の実施形態6の要部概略図
【図8】本発明の実施形態7の要部概略図
【図9】本発明の実施形態8の要部概略図
【図10】本発明の実施形態9の要部概略図
【図11】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図12】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図13】従来の走査型の投影露光装置の概略図
【符号の説明】
1,71 レチクル 2,72 レチクルステージ 3,4,73,74 レンズ 5,75 ビームスプリッター 6,76 λ/4板 9,79 ウエハステージ 11,51,61,77,91 回折光学素子 13,53,63,712 鏡筒 14,54,815 気圧制御装置 64,714 ピエゾ素子制御装置 55,65 光束 56 集光点 7,11,711 反射鏡 813 形状測定用光源 814 形状測定用検出器 92 回折光学素子保持部 62,713,93 ピエゾ素子 94 鏡筒接続部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射型の回折光学素子と形状変化手段を
    有し、該形状変化手段により該反射型の回折光学素子の
    形状を変えることを特徴とする回折光学装置。
  2. 【請求項2】 前記回折光学素子と該回折光学素子に隣
    り合う光学素子と鏡筒により囲まれる空間を気密構造に
    して、前記形状変化手段により該空間の気圧を制御して
    前記回折光学素子の形状を制御することを特徴とする請
    求項1の回折光学装置。
  3. 【請求項3】 前記回折光学素子と該回折光学素子を保
    持する鏡筒により囲まれる空間を気密構造にして、前記
    形状変化手段により該空間の気圧を制御して前記回折光
    学素子の形状を制御することを特徴とする請求項1の回
    折光学装置。
  4. 【請求項4】 前記回折光学素子がバイナリオプティク
    ス素子であることを特徴とする請求項1,2又は3の回
    折光学装置。
  5. 【請求項5】 前記回折光学素子がフレネルゾーンプレ
    ートであることを特徴とする請求項1,2又は3の回折
    光学装置。
  6. 【請求項6】 前記回折光学素子がフレネルレンズであ
    ることを特徴とする請求項1,2又は3の回折光学装
    置。
  7. 【請求項7】 前記回折光学素子の光学特性を測定する
    光学特性測定手段を有し、該測定された光学特性に対応
    して前記形状変化手段が形状変化の制御を行うことを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項の回折光学装置。
  8. 【請求項8】 前記回折光学素子の形状を測定する形状
    測定手段を有し、該測定された形状に対応して前記形状
    変化手段が形状変化の制御を行うことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか1項の回折光学装置。
  9. 【請求項9】 前記形状変化手段は前記空間の気圧と前
    記回折光学素子の光学特性との相関情報を有し、該空間
    内の気圧の制御を行って所望の光学特性に制御すること
    を特徴とする請求項2〜8のいずれか1項の回折光学装
    置。
  10. 【請求項10】 前記形状変化手段は前記空間の気圧と
    該回折光学素子の形状との相関情報を有し、該空間内の
    気圧の制御を行って回折光学素子の形状を制御すること
    を特徴とする請求項2〜9のいずれか1項の回折光学装
    置。
  11. 【請求項11】 前記空間に充填し、気圧制御に用いる
    気体が不活性気体であることを特徴とする請求項2〜1
    0のいずれか1項の回折光学装置。
  12. 【請求項12】 前記空間に充填し、気圧制御に用いる
    気体が窒素であることを特徴とする請求項2〜10のい
    ずれか1項の回折光学装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項の回折
    光学装置を有した投影露光装置を用いて物体面上のパタ
    ーンを感光基板上に投影露光していることを特徴とする
    投影露光装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか1項の回折
    光学装置を用いてマスク面上のパターンをウエハ面上に
    露光しした後、該ウエハを現像処理工程を介してデバイ
    スを製造していることを特徴とするデバイスの製造方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項13の投影露光装置を用いてマ
    スク面上のパターンをウエハ面上に露光した後、該ウエ
    ハを現像処理工程を介してデバイスを製造していること
    を特徴とするデバイスの製造方法。
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