JP2000146926A - 欠陥種類弁別方法 - Google Patents

欠陥種類弁別方法

Info

Publication number
JP2000146926A
JP2000146926A JP10324162A JP32416298A JP2000146926A JP 2000146926 A JP2000146926 A JP 2000146926A JP 10324162 A JP10324162 A JP 10324162A JP 32416298 A JP32416298 A JP 32416298A JP 2000146926 A JP2000146926 A JP 2000146926A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defect
echo
metal material
received
porosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10324162A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Ueda
佳央 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP10324162A priority Critical patent/JP2000146926A/ja
Publication of JP2000146926A publication Critical patent/JP2000146926A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/07Analysing solids by measuring propagation velocity or propagation time of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
    • G01N29/11Analysing solids by measuring attenuation of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 製品圧延の過程で圧着すれば無害となるポロ
シティと、圧着せず、残存すれば有害となる介在物とを
精度良く弁別する方法を提供する。 【解決手段】 角ビレット1の側面に探触子21,2
2,23,24を接触させて超音波パルスを入射して金
属材から表面エコー及び欠陥エコーを受信し、増幅器3
1,32,33,34で増幅してモニター装置41,4
2,43,44でこれを表示する。表示された表面エコ
ー及び欠陥エコーの時間軸上の位置に基づいて夫々ビー
ム路程を計算して欠陥5の位置を決定し、決定した欠陥
5の位置から角ビレット1の中心までの距離を算出して
予め設定する閾値と比較する。閾値よりも大きい場合に
は欠陥を介在物と弁別し、小さい場合には探触子21を
1番に順番を決定し、番号順に、受信した欠陥エコーの
レベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、表面
エコーでも同様に比較する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波パルスを金
属材に入射して金属材から反射するエコーを受信し、受
信したエコーに基づいて金属材にある欠陥の種類を弁別
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブル−ム及びビレットなどの鋼片は分塊
工場で製造される半製品であり、製鋼時の脱酸型式及び
鋳造時の形状寸法などを最適にした鋼塊を、均熱炉で品
質を損なうことなく均一に加熱し、所要のロール組み替
えを行なって孔径を設定した分塊圧延機で圧延した後、
頭部及び尾部を剪断機で剪断し、表面疵の検査と除去を
主体にした部分手入れを行なうことにより製造される。
【0003】鋼片の品質は、そのまま製品品質に影響を
及ぼす。鋼片内部に発生する欠陥については、内部割
れ、内部空孔(ポロシティ)及び介在物などがあり、こ
れらは機械的性質及び冷間加工性の低下など多大な弊害
をもたらす。そのため、連続圧延機で2次・3次加工を
行なう際、塑性変形加工率が高まるにつれて、鋼片の欠
陥に対する要求はますます厳しくなっている。
【0004】そこで従来より、複数個の探触子を等間隔
に配置した鞍型形状の探傷ヘッドを使用して鋼片の断面
及び長手方向における欠陥分布を超音波探傷し、その
後、鋼片を切断して断面のマクロ・ミクロ顕微鏡調査を
行なったり、超音波探傷状況を記録した探傷チャートを
用いて熟練者による判定を行なうことによって、欠陥の
種類を弁別する方法が実施されてきた。
【0005】特開平1−297551号公報には、角ビ
レットの断面の顕微鏡調査及び熟練者による判定を行な
わずに欠陥の種類を弁別する方法が提案されている。即
ち、角ビレットの長手方向に所定の長さ単位で角ビレッ
トの表層及び中心における欠陥分布を検査し、まず、中
心連続度(中心部において連続的に現われた欠陥の連続
数)及び中心累積度(中心部における欠陥の総個数)が
予め設定してある判定値より夫々大きい場合、内部割
れ、内部空孔及びパイプとそれぞれ弁別し、次に、表層
及び中心断面密集度(断面の表層及び中心部分における
欠陥の分布)が予め設定してある判定値より夫々大きい
場合、表層及び中心デッケルとそれぞれ弁別する。そし
て、これらの何れにも当てはまらなかった場合、介在物
と弁別する。
【0006】しかし、有害とされる欠陥の中には実用上
無害な欠陥がある。具体的には、欠陥が内部割れ及び内
部空孔(ポロシティ)である場合、圧延中に圧着すれば
良質な圧延組織となるので実用上無害である一方、介在
物である場合、微細化しないものほど疲れ強さ、冷間加
工性の低下の原因となるので有害である。ところが前述
の方法では、これらを精度良く弁別することができなか
った。
【0007】そこで特開平4−118555号公報に
は、次のような方法が提案されている。即ち、角ビレッ
トの周囲に探触子を複数個、等間隔に設置し、探触子に
よる探傷領域を組み合わせて角ビレットの断面に矩形の
欠陥判定ブロックを形成する。そして、超音波パルスを
角ビレットの角を挟んで2方向より角ビレットに入射し
た後、角ビレットの不連続部分から反射するエコーを増
幅し、モニター装置のレベル及び超音波伝播時間(又は
伝播距離)の直角座標軸上に表示する。表示された欠陥
エコーのレベルの差を求め、±6dB以内であった場
合、欠陥を介在物と弁別し、±6dBを超えた場合、つ
まり、何れか一方の欠陥エコーがより低いレベルになっ
た場合、無害な内部割れ及び内部空孔(ポロシティ)と
弁別する。
【0008】これは介在物の場合、球状の方向性のない
欠陥であるので2方向とも同じレベルの欠陥エコーが得
られるが、内部割れ及び内部空孔(ポロシティ)の場
合、線状の方向性の強い欠陥であるので欠陥エコーのう
ち何れか一方のレベルが低くなることを利用している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、欠陥が
製品圧延により薄く引き延ばされた介在物である場合、
前述の装置では欠陥エコーのレベルが2方向のうち何れ
かが低くなることから内部割れ又は内部空孔(ポロシテ
ィ)であると弁別する虞があった。
【0010】また、所定の1方向から超音波パルスを金
属材に入射して金属材の接触面から反射する表面エコー
及び欠陥から反射する欠陥エコーを受信し、受信した欠
陥エコー及び表面エコーについて位相が同じであるかど
うか判定することによって、欠陥の種類を弁別する方法
がある。
【0011】この方法は、欠陥がポロシティであるとき
には超音波パルスが金属材の金属層と空気層との境界面
で完全反射するために位相が変化する一方、介在物であ
るときには超音波パルスの一部が金属材の金属層と介在
物層との境界面を通過するために位相が変化しないこと
を利用するものであり、所定の1方向において、受信し
た欠陥エコーのレベルの最大値及び最小値夫々を求めて
比較し、また、表面エコーのレベルの最大値及び最小値
夫々を求めて比較し、欠陥エコー及び送信パルスで大き
い方の組み合わせが同じであるか否か判定することによ
って、同じ場合には即ち位相が同じであるとして介在物
であると弁別する一方、異なる場合には即ち位相が異な
るとしてポロシティであると弁別する。
【0012】しかし、介在物によっては、ポロシティで
あると弁別する結果が得られる場合があったために品質
管理の観点から実用化することはできなかった。
【0013】本願発明者は、この原因として、気泡を巻
き込んだ介在物である場合、介在物側でなく気泡側で反
射した欠陥エコーを受信したときにポロシティであると
誤弁別されることを知見した。そこで、複数方向から金
属材に超音波パルスを入射して表面エコー及び欠陥エコ
ーを受信し、一方向ずつ、受信した欠陥エコーのレベル
の最大値及び最小値夫々を求めて比較し、また、表面エ
コーのレベルの最大値及び最小値夫々を求めて比較し、
欠陥エコー及び送信パルスで大きい方の組み合わせが同
じであるかどうか判定することによって、全ての方向で
異なる場合には即ち、全ての方向で欠陥エコー及び表面
エコーの位相が異なるのでポロシティであるとし、一方
向又は複数方向で同じ場合には即ち、その方向で欠陥エ
コー及び表面エコーの位相が同じなので介在物であると
精度良く弁別できることを知見した。
【0014】また、本願発明者は、所定の断面積の金属
材から介在物及びポロシティが検出された位置情報を集
積すると、介在物は製鋼時に生じる脱酸生成物又は、鋳
造時に外部から巻き込んだ耐火物であるために、図3
(a)に示すように金属材の中心部分を含めて全体に散
在している一方、ポロシティは製鋼時に凝結収縮して生
じる空孔であるために、図3(b)に示すように金属材
の中心部分に存在していることを知見した。
【0015】そこで、所定の断面積の金属材ごとにポロ
シティが存在する位置情報を収集し、収集した位置情報
に基づいてポロシティが存在する範囲を決定することに
よって、金属材の中心までの距離を閾値とすることがで
きる。これより、角ビレット1の大きさにより閾値を予
め設定し、表面エコー及び欠陥エコーの時間差に基づい
て欠陥の位置を決定した後、その位置から金属材の中心
までの距離を算出し、算出した距離と前述の閾値とを比
較することによって、閾値よりも大きい場合には欠陥は
ポロシティが存在する範囲にはないので介在物と弁別で
きることを知見した。しかし、閾値よりも小さい場合に
は、欠陥がポロシティであると断言できないから、前述
した方法を引き続き行うことによって、効率的にポロシ
ティである可能性を有する欠陥を絞り込んだ上で、欠陥
の種類が精度良く弁別できることを知見した。
【0016】本発明は以上の知見によりなされたもので
あり、その目的とするところは、複数方向から超音波パ
ルスを入射して金属材から表面エコー及び欠陥エコーを
受信し、受信した欠陥エコーの最大値及び最小値夫々の
絶対値を比較して表面エコーの最大値及び最小値夫々の
絶対値を比較し、その結果、表面エコー及び欠陥エコー
について大きい方の組み合わせが同じであるか否か判定
することによって、欠陥の種類を精度良く弁別する欠陥
種類弁別方法を提供することにある。
【0017】他の目的とするところは、複数方向から超
音波パルスを入射して金属材から表面エコー及び欠陥エ
コーを受信し、受信した表面エコーと欠陥エコーとの時
間差に基づいてビーム路程を測定し、測定したビーム路
程に基づいて欠陥の位置を決定し、決定した欠陥の位置
から金属材の中心までの距離を算出して予め設定した閾
値と比較し、比較した結果、閾値の方が小さい場合、さ
らに、一方向ごとに、欠陥エコーのレベルの最大値及び
最小値夫々の絶対値を比較して表面エコーのレベルの最
大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、その結果、表面
エコー及び欠陥エコーについて大きい方の組み合わせが
同じであるか否か判定することによって、効率的に、欠
陥の種類を精度良く弁別する欠陥種類弁別方法を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る欠陥種類
弁別方法は、金属材に探触子を接触させて超音波パルス
を入射し、金属材の内部の欠陥から反射する欠陥エコー
及び探触子と金属材との接触面から反射する表面エコー
を受信し、受信した欠陥エコー及び表面エコーのレベル
差に基づいて金属材にある欠陥の種類を弁別する欠陥種
類弁別方法において、金属材に複数方向から超音波パル
スを入射して欠陥エコー及び表面エコーを受信し、一方
向ごとに、受信した欠陥エコーのレベルの最大値及び最
小値夫々の絶対値を比較し、受信した表面エコーのレベ
ルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、欠陥エコ
ー及び表面エコーについて大きい方の組み合わせが同じ
であるか否かを判定し、すべての方向で異なる場合、欠
陥をポロシティであると弁別し、1又は複数方向で同じ
場合、欠陥を介在物と弁別することを特徴とする。
【0019】第1発明においては、複数方向にて欠陥エ
コー及び表面エコーを受信し、一方向ずつ、欠陥エコー
のレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較して表
面エコーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比
較し、欠陥エコー及び表面エコーで大きい方の組み合わ
せが同じであるかどうか比較する。これにより、すべて
の方向で異なる場合には即ち、すべての方向で欠陥エコ
ーの位相が変化していると判定できるので、超音波パル
スが金属材の金属層と欠陥との境界面で完全反射する、
内部構成が空気に満たされた欠陥であるポロシティと弁
別する一方、1又は複数方向で同じ場合には即ち、欠陥
エコーの位相が変化していないと判定できるので、超音
波パルスの一部が金属材の金属層と欠陥との境界面を通
過する、金属材の主だった成分とは異なる成分からなる
欠陥である介在物と弁別することが可能である。
【0020】第2発明に係る欠陥種類弁別方法は、金属
材に探触子を接触させて超音波パルスを入射して金属材
の内部の欠陥から反射する欠陥エコー及び探触子と金属
材との接触面から反射する表面エコーを受信し、受信し
た欠陥エコーと表面エコーとの時間差及びレベル差に基
づいて金属材にある欠陥の種類を弁別する欠陥種類弁別
方法において、金属材に複数方向から超音波パルスを入
射して欠陥エコー及び表面エコーを受信し、受信した欠
陥エコー及び表面エコーの時間差に基づいてビーム路程
を計算し、計算したビーム路程に基づいて欠陥の位置を
決定し、決定した欠陥の位置から金属材の中心までの距
離を算出し、算出した距離と予め設定してある閾値とを
比較し、閾値より大きい場合、欠陥を介在物と弁別し、
閾値より小さい場合、一方向ごとに、欠陥エコーのレベ
ルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、表面エコ
ーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、
欠陥エコー及び表面エコーについて大きい方の組み合わ
せが同じであるか否か判定し、すべての方向で異なる場
合、欠陥をポロシティであると弁別し、1又は複数方向
で同じ場合、欠陥を介在物と弁別することを特徴とす
る。
【0021】第2発明においては、金属材に複数方向か
ら超音波パルスを入射して欠陥エコー及び表面エコーを
受信し、受信した欠陥エコー及び表面エコーの時間差に
基づいてビーム路程を夫々計算して欠陥の位置を決定す
る。そして、決定した位置から金属材の中心までの距離
を算出し、これと予め設定された閾値とを比較する。閾
値よりも大きい場合には、ポロシティが存在する範囲に
ないとして介在物であると弁別することができる。
【0022】しかし、これではポロシティであるか否か
断言できないので、閾値よりも小さい場合には、第1発
明の方法を引き続き行うことによって、ポロシティであ
る可能性を有する欠陥を絞り込んだ上で、効率的に、欠
陥の種類を精度良く弁別することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明を実施する
ために使用される装置の構成を示すブロック図である。
図1において1は角ビレットであり、4個の探触子2
1,22,23,24をそれぞれ面に一つずつ配置して
いる。探触子21,22,23,24はそれぞれ、角ビ
レット1の内部に欠陥5が存在することが確認されてい
る箇所に向けて、超音波パルスを4方向から入射し、角
ビレット1との接触面から反射する表面エコー及び内部
の欠陥から反射する欠陥エコーを受信する。受信した表
面エコー及び欠陥エコーはこれを増幅するために設置し
てある増幅器31,32,33,34に出力されるよう
にしてあり、さらに、増幅されたエコーはレベル及び超
音波伝播時間(又は伝播距離)の直角座標上に表示する
ために設置してあるモニター装置41,42,43,4
4に出力される。このモニター装置41,42,43,
44にはそれぞれ、左から順に角ビレット1の接触面か
ら反射した表面エコーと内部の欠陥から反射した欠陥エ
コーとを表示する。
【0024】図2は本発明に係る欠陥の種類を決定する
ためのフローチャートである。まず、角ビレット1の断
面積の大きさに基づいて閾値を予め設定し、(ステップ
S1)、次に、探触子21が受信した欠陥エコー及び表
面エコーを表示するモニター装置41から順に、欠陥エ
コー及び表面エコーの時間軸上の位置からビーム路程を
計算する(ステップS2)。夫々のビーム路程に基づい
て欠陥5の位置を決定し(ステップS3)、ポロシティ
が存在する範囲にあるか否か判定するために、決定した
欠陥5の位置から金属材の中心までの距離を算出する
(ステップS4)。算出した距離と閾値とを比較し(ス
テップS5)、閾値より大きい場合には介在物であると
弁別する(ステップS6)。
【0025】一方、閾値よりも小さい場合には、探触子
21を1番に順番を決定し(ステップS7)、番号順
に、欠陥エコーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対
値を求めて比較し(ステップS8)、表面エコーのレベ
ルの最大値及び最小値夫々の絶対値を求めて比較する
(ステップS9)。これらの結果より、表面エコー及び
欠陥エコーについて、大きい方の組み合せが同じである
か否か判定する(ステップS10)。同じ場合には介在
物であると弁別し(ステップS11)、異なる場合には
最終番号の探触子によるものであるか否か判断する(ス
テップS12)。最終番号の探触子によるものでない場
合にはステップS8からステップS12までを所要回数
繰り返し、最終番号よるものである場合にはポロシティ
であると弁別する(ステップS13)。
【0026】
【実施例】本発明の方法を用いた具体例を以下に説明す
る。図1において、角ビレット1の断面形状が1辺14
0mmから180mmまでの正方形である場合、ポロシ
ティが存在する範囲に基づいて閾値を15mmと予め設
定することができる。そして表面エコー及び欠陥エコー
の時間差に基づいて欠陥5の位置を決定し、決定した欠
陥の位置から角ビレット1の中心までの距離を算出して
閾値と比較する。これにより、算出した距離が閾値の1
5mmよりも大きい場合には欠陥5はポロシティが存在
しない範囲にあるとして介在物と弁別できる。
【0027】しかし、15mm以下であっても、ポロシ
ティであると断言することはできない。そこで、さらに
一方向ずつ、受信した表面エコー及び欠陥エコーについ
て最大値及び最小値夫々の絶対値を求めて比較し、表面
エコー及び欠陥エコーについて大きい方の組み合わせが
同じであるかどうか判定する。その結果、モニター装置
41,43,44に表示する探触子21,23,24が
受信した表面エコー及び欠陥エコーについて組み合せが
異なることからポロシティであることが示唆されるが、
モニター装置42に表示する探触子22が受信した表面
エコー及び欠陥エコーのみ大きい方の組み合わせが同じ
であることから介在物であると弁別することができる。
【0028】こうして、複数方向から超音波パルスを入
射して欠陥エコー及び表面エコーを受信し、まず位置情
報による判定を行うことによって、介在物であると判定
できるばかりでなく、ポロシティである可能性を持つ欠
陥を絞り込むことができる。そして、ポロシティである
可能性を持つ欠陥についてはさらに、一方向ずつ位相判
定を行うことによって、内部構成が気体に満たされた欠
陥であるか、金属材において主だった成分とは異なる成
分からなる欠陥であるか判定できるために、欠陥の種類
を効率的に弁別することが可能になるだけでなく、例え
ば、従来において弁別が困難であった気泡を巻き込んだ
介在物であっても、ポロシティであると誤判定すること
をなくすことができるなど、欠陥の種類を精度良く弁別
することが可能となる。
【0029】
【発明の効果】第1発明に係る欠陥種類弁別方法は、一
方向ごとに、受信した欠陥エコーのレベルの最大値及び
最小値夫々の絶対値を求めて比較し、また、表面エコー
のレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を求めて比較
し、大きい方の符号が欠陥エコーと表面エコーとで同じ
であるかどうか判定する。これにより、1又は複数方向
で同じ場合、即ちその方向において欠陥エコー及び表面
エコーの位相が同じであることから、そこで超音波パル
スが透過可能な介在物であると弁別できる一方、何れの
方向においても異なる場合、即ちすべての方向において
欠陥エコー及び表面エコーの位相が異なることから、超
音波パルスがすべて欠陥の表面にて完全反射するポロシ
ティであると弁別できる。このように、一方向ごとに受
信した欠陥エコー及び表面エコーについて位相判定を行
なうことによって、欠陥の種類を精度良く弁別すること
ができる。
【0030】第2発明に係る欠陥種類弁別方法は、金属
材ごとに、表面エコーから欠陥エコーまでのビーム路程
を測定して欠陥の位置を決定し、決定した欠陥の位置か
ら金属材の中心までの距離を算出して閾値より大きいか
否か比較することによって、閾値よりも大きい場合には
介在物と弁別することができる。また、ポロシティであ
る可能性を持つ欠陥を絞り込むことができることから、
閾値よりも小さい場合はさらに、第1発明による方法を
引き続き行うことによって、すべて方向で欠陥エコーと
送信エコーとについて大きい方の組み合わせが異なる場
合にはポロシティであると弁別でき、1又は複数方向で
同じ場合には介在物と弁別できる。このように、欠陥エ
コー及び表面エコーの時間差に基づいて欠陥の位置判定
を行なった後、一方向ごとに、受信した欠陥エコー及び
表面エコーの位相判定を行なうことによって、前半の判
定を行うことによって、ポロシティである可能性を持つ
欠陥を絞り込んだ後、効率的に、後半の判定によりポロ
シティであるか否か欠陥の種類を弁別できるので、欠陥
の種類を精度良く弁別することができるばかりでなく、
鋼片を対象にした場合、歩留まりを防止することができ
る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の方法により欠陥の種類を決定するため
のフローチャートである。
【図3】金属材におけるポロシティ及び介在物の分布を
説明する図である。
【符号の説明】
1 角ビレット 21,22,23,24 探触子 31,32,33,34 増幅器 41,42,43,44 モニター装置 5 欠陥

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材に探触子を接触させて超音波パル
    スを入射し、前記金属材の内部の欠陥から反射する欠陥
    エコー及び前記探触子と金属材との接触面から反射する
    表面エコーを受信し、受信した欠陥エコー及び表面エコ
    ーのレベル差に基づいて前記金属材にある欠陥の種類を
    弁別する欠陥種類弁別方法において、 前記金属材に複数方向から超音波パルスを入射して欠陥
    エコー及び表面エコーを受信し、一方向ごとに、受信し
    た欠陥エコーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値
    を比較し、受信した表面エコーのレベルの最大値及び最
    小値夫々の絶対値を比較し、前記欠陥エコー及び表面エ
    コーについて大きい方の組み合わせが同じであるか否か
    を判定し、すべての方向で異なる場合、前記欠陥をポロ
    シティであると弁別し、1又は複数方向で同じ場合、前
    記欠陥を介在物と弁別することを特徴とする欠陥種類弁
    別方法。
  2. 【請求項2】 金属材に探触子を接触させて超音波パル
    スを入射して前記金属材の内部の欠陥から反射する欠陥
    エコー及び前記探触子と金属材との接触面から反射する
    表面エコーを受信し、受信した欠陥エコーと表面エコー
    との時間差及びレベル差に基づいて前記金属材にある欠
    陥の種類を弁別する欠陥種類弁別方法において、 前記金属材に複数方向から超音波パルスを入射して欠陥
    エコー及び表面エコーを受信し、受信した欠陥エコー及
    び表面エコーの時間差に基づいてビーム路程を計算し、
    計算したビーム路程に基づいて欠陥の位置を決定し、決
    定した欠陥の位置から前記金属材の中心までの距離を算
    出し、算出した距離と予め設定してある閾値とを比較
    し、該閾値より大きい場合、前記欠陥を介在物と弁別
    し、前記閾値より小さい場合、一方向ごとに、欠陥エコ
    ーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を比較し、
    表面エコーのレベルの最大値及び最小値夫々の絶対値を
    比較し、前記欠陥エコー及び表面エコーについて大きい
    方の組み合わせが同じであるか否か判定し、すべての方
    向で異なる場合、前記欠陥をポロシティであると弁別
    し、1又は複数方向で同じ場合、前記欠陥を介在物と弁
    別することを特徴とする欠陥種類弁別方法。
JP10324162A 1998-11-13 1998-11-13 欠陥種類弁別方法 Pending JP2000146926A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10324162A JP2000146926A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 欠陥種類弁別方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10324162A JP2000146926A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 欠陥種類弁別方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000146926A true JP2000146926A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18162810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10324162A Pending JP2000146926A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 欠陥種類弁別方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000146926A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004045095A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Sanyo Special Steel Co Ltd 水浸超音波探傷法による鋼の清浄度評価方法
JP2004177168A (ja) * 2002-11-25 2004-06-24 Sanyo Special Steel Co Ltd 水浸超音波探傷による鋼中介在物検出評価方法
KR20200071819A (ko) * 2018-11-30 2020-06-22 주식회사 포스코 불량 검출 장치 및 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004045095A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Sanyo Special Steel Co Ltd 水浸超音波探傷法による鋼の清浄度評価方法
JP2004177168A (ja) * 2002-11-25 2004-06-24 Sanyo Special Steel Co Ltd 水浸超音波探傷による鋼中介在物検出評価方法
KR20200071819A (ko) * 2018-11-30 2020-06-22 주식회사 포스코 불량 검출 장치 및 방법
KR102172361B1 (ko) * 2018-11-30 2020-10-30 주식회사 포스코 불량 검출 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101066333B1 (ko) 강의 연속주조주편의 제조방법 및 주편의 표층결함 컨디셔닝 장치
JP2000146926A (ja) 欠陥種類弁別方法
JP2002207028A (ja) 欠陥弁別方法
KR20150023434A (ko) 강재의 품질 평가 방법 및 품질 평가 장치
CN103736745B (zh) 一种检验重接钢坯断裂缺陷的方法
KR102044990B1 (ko) 초음파 탐상 방법
JP6219075B2 (ja) 疵検出方法
JP3748228B2 (ja) 超音波探傷における有害欠陥判定方法及びその判定結果の利用方法
JPH0617898B2 (ja) 超音波探傷における欠陥種類の判定方法
JP2541078B2 (ja) 電縫管の欠陥弁別方法
JP2000214142A (ja) 超音波探傷による金属材料の清浄度評価方法
JPS62176655A (ja) スラブの充当製品を決定する非金属介在物評価方法
RU2525584C1 (ru) Способ контроля дефектности сляба для производства горячекатаной полосы
JP3616463B2 (ja) 鋼中介在物の迅速判別法
JPH09257761A (ja) 鋳片の超音波検査方法
JP3110241B2 (ja) ロール疵の検出方法
JPH0727535A (ja) 圧延ストリップの形状測定方法およびその装置
JP2962194B2 (ja) 板波超音波探傷方法及び装置
Pandey et al. Evaluation of internal and subsurface quality of continuously cast billets and slabs by ultrasonic techniques
JPH0332746B2 (ja)
JPS6410777B2 (ja)
SU1368073A1 (ru) Способ оценки штампуемости листового металла А.Ю.Аверкиева
KR101546276B1 (ko) 압연제품 품질 검사 방법
JPH0212005A (ja) ステンレス極細径tig溶接管の内面ビード高さ測定方法
JP2022169938A (ja) 鋼管の衝合部評価方法