JP2000146583A - 測量方法及び測量器具 - Google Patents

測量方法及び測量器具

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JP2000146583A
JP2000146583A JP10325722A JP32572298A JP2000146583A JP 2000146583 A JP2000146583 A JP 2000146583A JP 10325722 A JP10325722 A JP 10325722A JP 32572298 A JP32572298 A JP 32572298A JP 2000146583 A JP2000146583 A JP 2000146583A
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Hitoshi Fukunaga
人士 福永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後視の設置が非常に簡便であり、後視間の相
対位置を測定する必要がなく、後視の設置作業を大幅に
簡略化することができる測量器具及びこの測量器具を用
いた測量方法を提供する。 【解決手段】 従来用いられていたピンポールに代え
て、互いの相対位置が既に特定された複数の後視を備え
る測量器具1aを測量対象地形の近傍に配置し、この測
量器具1aを用いて写真測量を行う。前記後視として
は、測量器具1aを構成し、矩形枠状に形成された器具
本体10aの外側の角部14,14,…を用いる構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真測量における
任意経緯度の基準点を簡易に提供するための測量器具及
びこの測量器具を用いた測量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、小規模な土地区画内において、
幾つかの測量基準点としてのバックサイト(後視)を設
け、これらの後視を頼りに他の任意点としてのフォアサ
イト(前視)との相対位置を測量することがある。この
ような測量においては、対象領域の地形測量が主目的で
あり、後視の経緯度は必ずしも必要ではない。
【0003】図5及び図6は、2つの後視に基づいて前
視の相対位置を測量する手順を説明するための説明図で
ある。図5においては、相対位置が既知である2つの点
を夫々後視A,Bとし、例えば後視Aを原点とするXY
直交座標軸をとる。この場合に、図5に示す如く、もう
一つの後視であるBを何れかの座標軸上にとるのが望ま
しい。後視BをY軸上にとった場合、後視A,B間の距
離がaであるとすれば、後視Aは原点上にあるので座標
(0,0)、後視Bは(0,a)で夫々表されることに
なる。
【0004】ここで、前視Qの相対位置を測量する場
合、まず、電磁波測距儀又は巻尺等を用いて後視A及び
前視Qの間の距離Lを測定する。この時点で、前視Qは
後視Aを中心とする半径がLの円周上の何れかの位置に
あることが特定できる。次いで、後視Aにトランシット
又はセオドライト等の角度測定器を配置し、後視Bに対
する前視Qの相対角度αを測定する。これによって、前
視Qの相対位置を特定することができるようになってい
る。
【0005】但し、一般的には上述したような角度測定
器を用いずに測量することが多く、この場合には、後視
A,Bに交互に測距儀を配置するなどして、後視A及び
前視Qの間の距離L、後視B及び前視Qの間の距離Mを
夫々測定する。そして、後視A,Bを夫々中心とする半
径がL,Mの円の交点に前視Qがあることが特定でき
る。しかし、これら2つの円の交点は図6に示す如く2
点存在することがあり、これらの2点の何れかを前視Q
として特定するためには、次に示す如く3つの後視を必
要とする。
【0006】図7は、3つの後視に基づいて前視の相対
位置を測量する手順を説明するための説明図である。図
7においては、相対位置が既知である3つの点を夫々後
視A,B,Cとしてあり、測距儀を任意の位置Vに配置
してある。ここで、前記測距儀は任意の位置Vに配置さ
れているので、前述した前視Qのように扱うことができ
る。つまり、前記測距儀が配置された位置Vと各後視
A,B,Cとの間の距離L,M,Nを夫々測定し、これ
らの距離L,M,Nを半径とする円を各後視A,B,C
を中心として描く、これらの円の交点は常に1点であ
り、これが位置Vであると特定することができる。
【0007】このようにして求めた前記測距儀の位置V
から、更に新たな前視Rの相対位置を特定する場合に
は、図5に示した如き方法にて、まず、位置V及び前視
Rの間の距離Oを測定する。そして、何れかの後視A,
B,Cと前視Rとの相対角度βを測定することにより、
前視Rの相対位置を特定することができる。また、例え
ば前記測距儀を任意の3箇所に順次配置し、これらの配
置位置を後視A,B,Bに基づいて夫々上述の如く特定
した後で、これら3つの配置位置及び前視Rの間の距離
を夫々測定して、前視Rの相対位置を特定することも可
能である。
【0008】以上の如き方法では、互いの相対位置が既
知である3つの後視があれば、測距儀が任意位置にあっ
ても、測距儀から前視の相対位置を特定することができ
る。これは、上述したような2次元的な測量に限らず、
3次元的に配置された3つの後視に基づいて前視の位置
を特定することも可能である。近年、このような方法は
写真測量において画像処理を用いて行われている。
【0009】図8は、従来の写真測量の手順を説明する
ための説明図である。例えば、形状を特定したい山,崖
等の地形2に、後視となるピンポール4,4,…を幾つ
か設置し、これらの相対位置を測定しておく。次いで、
地形2から適長離隔した位置(好ましくは、適当な平坦
な土地)に撮像器3を配置し、これらのピンポール4,
4,…を含めて地形2を撮像する。この撮像手順を適宜
の角度ずらして全部で3箇所から行う。そして、撮像結
果から画像処理プログラムにより地形2の起伏,木立等
の特徴点を抽出し、測定により得られた各ピンポール4
の相対位置関係を入力することにより、撮像画像から距
離画像を得、これによってピンポール4,4,…及び各
撮像位置の間の距離から各撮像位置を特定し、各撮像位
置及び地形2の特徴点の間の距離から各特徴点の位置を
特定し、地形2の形状を立体的な画像としてコンピュー
タ上に描画させたり、地図を自動作成させることができ
るようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな写真測量による地形の形状特定は、本来、作業者が
入り込み難い場所に適用するものであり、土砂崩れのよ
うな災害の後の崖,山肌等の斜面を測量することも多い
ため、作業者によるピンポールの設置及び相対位置測定
等の作業を行うこと自体に困難が伴うという問題があっ
た。
【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、上述したようなピンポールに代えて、互いの相
対位置が既に特定された複数の後視を備えた測量器具を
測量対象地形の近傍に設置し、この測量器具を用いて写
真測量を行うことにより、後視の設置が非常に簡便であ
り、後視間の相対位置を測定する必要がなく、後視の設
置作業を大幅に簡略化することができる測量器具及びこ
の測量器具を用いた測量方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る測量方法
は、測量対象点を測量するための複数の目印を設置し、
各目印及び測量機器の間の距離と前記複数の目印の間の
距離とに基づいて、前記測量対象点を測量する測量方法
において、設置する前記複数の目印に、該複数の目印を
一体的に備えた測量器具を用いることを特徴とする。
【0013】第2発明に係る測量器具は、測量用の基準
位置を夫々示す複数の基準位置表示部と、該複数の基準
位置表示部が一体的に設けられた器具本体とを備えるこ
とを特徴とする。
【0014】第3発明に係る測量器具は、第2発明の測
量器具において、前記器具本体が、凹凸部分を備え、前
記複数の基準位置表示部が、前記器具本体の凹凸部分で
あることを特徴とする。
【0015】第4発明に係る測量器具は、第2又は第3
発明の測量器具において、前記基準位置表示部を3つ備
え、これら3つの前記基準位置表示部分が、同一平面内
に配置されていることを特徴とする。
【0016】第5発明に係る測量器具は、第4発明の測
量器具において、前記器具本体に設けられ、前記平面の
傾きを示す傾き表示器を更に備えることを特徴とする。
【0017】第6発明に係る測量器具は、第4又は第5
発明の測量器具において、前記器具本体に設けられ、前
記平面の傾きを調整する調整部分を更に備えることを特
徴とする。
【0018】第7発明に係る測量器具は、正方形枠状に
構成された器具本体と、互いに直交する方向への前記器
具本体の傾きを示す2つの傾き表示器と、前記器具本体
に設けられ、その高さが調整可能とされた3つの調整脚
とを備え、前記器具本体の4つの外側角部のうちの少な
くとも3つを夫々測量用の基準位置とすべくなしてある
ことを特徴とする。
【0019】第8発明に係る測量器具は、正方形枠状に
構成された器具本体と、該器具本体を直立に支持する支
持台と、互いに直交する方向への前記器具本体の傾きを
示す2つの傾き表示器と、前記支持台に設けられ、その
高さが調整可能とされた複数の調整脚とを備え、前記器
具本体の4つの外側角部のうち少なくとも3つを夫々測
量用の基準位置とすべくなしてあることを特徴とする。
【0020】第9発明に係る測量器具は、長方形枠状に
構成され、その2つの長辺の中央部間に架設された補強
部材を有する器具本体と、互いに直交する方向への前記
器具本体の傾きを示す2つの傾き表示器と、前記器具本
体に設けられ、その高さが調整可能とされた3つの調整
脚とを備え、前記器具本体の4つの外側角部と前記2つ
の長辺の中央部とを夫々測量用の基準位置とすべくなし
てあることを特徴とする。
【0021】第10発明に係る測量器具は、長方形枠状
に構成され、その2つの長辺の中央部間に架設された補
強部材を有する器具本体と、該器具本体を直立に支持す
る支持台と、互いに直交する方向への前記器具本体の傾
きを示す2つの傾き表示器と、前記支持台に設けられ、
その高さが調整可能とされた複数の調整脚とを備え、前
記器具本体の4つの外側角部と前記2つの長辺の中央部
とを夫々測量用の基準位置とすべくなしてあることを特
徴とする。
【0022】第1発明に係る測量方法によれば、測量対
象点を測量するための複数の目印を夫々後視として一体
的に備える測量器具を設置し、各目印及び測量機器の間
の距離と前記複数の目印の間の距離とに基づいて、前記
測量対象点を測量する構成としたので、各目印の間の相
対位置関係を予め測定しておくことが容易してあり、後
視としての目印の設置作業を大幅に簡略化することがで
き、前記相対位置関係を一度測定しておけば以後は測定
する必要がない。
【0023】第2発明に係る測量器具によれば、夫々が
測量用の異なる基準位置を示す複数の基準位置表示部を
この測量器具の器具本体に設けておく構成としたので、
各基準位置表示部の間の相対位置関係を予め測定してお
くことで測量の後視として扱うことができ、後視の設置
作業を大幅に簡略化することができ、前記相対位置関係
を一度測定しておけば以後は測定する必要がない。
【0024】第3発明に係る測量器具によれば、前記複
数の基準位置表示部を前記器具本体の凹凸部分とする構
成としたので、新たに基準位置表示部としての部材を取
り付ける必要がないので、積付精度の低下もなく、高精
度な測量器具を構成することが可能である。
【0025】第4発明に係る測量器具によれば、前記複
数の基準位置表示部の少なくとも3つを同一平面内に配
置する構成としたので、後視の相対位置関係を容易に表
現することができ、例えば写真測量の際の、前記相対位
置関係の入力作業を簡略化することができる。
【0026】第5発明に係る測量器具によれば、前記平
面の傾きを示す傾き表示器を更に備える構成としたの
で、前記平面の水平又は垂直等の如き姿勢の確認が容易
である。
【0027】第6発明に係る測量器具によれば、前記平
面の傾きを調整する調整部分を更に備える構成としたの
で、前記平面の傾き調整が可能である。
【0028】第7発明に係る測量器具によれば、第2〜
第6発明の如き測量器具の具体的な構成として、前記器
具本体を正方形枠状に構成し、互いに直交する方向への
前記器具本体の傾きを示す2つの傾き表示器と、その高
さが調整可能とされた3つの調整脚とを備え、前記器具
本体の4つの外側角部のうちの少なくとも3つを夫々測
量用の基準位置とする構成としたので、例えば、前記器
具本体が水平となるように、前記傾き表示器を確認しつ
つ前記調整脚を調整することにより、前記基準位置を同
一の水平面内に配置することができ、また、比較的簡易
な構成で前述の如き測量器具を実現することができる。
【0029】第8発明に係る測量器具によれば、第2〜
第6発明の如き測量器具の更に具体的な構成として、前
記器具本体を正方形枠状に構成するとともに、この器具
本体を支持台により直立に支持し、互いに直交する方向
への前記器具本体の傾きを示す2つの傾き表示器と、そ
の高さが調整可能とされた複数の調整脚とを備え、前記
器具本体の4つの外側角部のうち少なくとも3つを夫々
測量用の基準位置とする構成としたので、例えば、前記
器具本体が鉛直となるように、前記傾き表示器を確認し
つつ前記調整脚を調整することにより、前記基準位置を
同一の鉛直面内に配置することができ、また、比較的簡
易な構成で前述の如き測量器具を実現することができ
る。
【0030】第9発明に係る測量器具によれば、第2〜
第6発明の如き測量器具の更に具体的な構成として、前
記器具本体を長方形枠状に構成するとともに、その2つ
の長辺の中央部間に架設された補強部材を設け、互いに
直交する方向への前記器具本体の傾きを示す2つの傾き
表示器と、その高さが調整可能とされた3つの調整脚と
を備え、前記器具本体の4つの外側角部と前記2つの長
辺の中央部とを夫々測量用の基準位置とする構成とした
ので、例えば、前記器具本体が水平となるように、前記
傾き表示器を確認しつつ前記調整脚を調整することによ
り、前記基準位置を同一の水平面内に配置することがで
き、また、比較的簡易な構成で前述の如き測量器具を実
現することができる。
【0031】第10発明に係る測量器具によれば、第2
〜第6発明の如き測量器具の更に具体的な構成として、
前記器具本体を長方形枠状に構成するとともに、その2
つの長辺の中央部間に架設された補強部材を設け、更に
前記器具本体を支持台により直立に支持し、互いに直交
する方向への前記器具本体の傾きを示す2つの傾き表示
器と、その高さが調整可能とされた複数の調整脚とを備
え、前記器具本体の4つの外側角部と前記2つの長辺の
中央部とを夫々測量用の基準位置とする構成としたの
で、例えば、前記器具本体が鉛直となるように、前記傾
き表示器を確認しつつ前記調整脚を調整することによ
り、前記基準位置を同一の鉛直面内に配置することがで
き、また、比較的簡易な構成で前述の如き測量器具を実
現することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。
【0033】実施の形態1.図1は、本発明に係る測量
器具1aの実施の形態1の構成を示す斜視図である。図
1に示した測量器具1aは、器具本体10aを備えてお
り、器具本体10aは、0.5m×0.5mの外のり寸
法を有すべく、4本の矩形断面を有する棒材を正方形枠
状に組んだ態様の形状をなし、アルミニウム,ステンレ
ス鋼,鋼等の金属材料から形成される。測量器具1a
は、この器具本体10aが図1に示す如く平面視で正方
形となるような向きで用いられる。
【0034】器具本体10aの互いに直角に隣接する2
辺の上面中央部には、この上面の水平を示す傾き表示器
としての気泡管11,11が夫々設けられている。ま
た、一方の気泡管11が設けられた辺の両端部と対向辺
の中央部とには、この辺の部分を上下に貫通するねじ孔
12,12,12が夫々螺設され、各ねじ孔12には下
方から、調整部分又は調整脚としての水平アジャスタ1
3がそのねじ部13aにて夫々螺合している。
【0035】各水平アジャスタ13は、その上側半分部
分に上述した各ねじ孔12へ螺合するねじ部13aを備
え、中途部には、素手により水平アジャスタ13を中心
軸回りに回転させるための把持部13bが設けられてい
る。また、下端部には、適宜の角度にて旋回自在とされ
た据付部13cが設けられており、水平アジャスタ1
3,13,13を地面に設置させる際の安定を良くして
いる。
【0036】本実施の形態の測量器具1aは以上の如き
構成としてあり、この測量器具1aを用いて写真測量を
行う際には、山,崖等の測量対象地形の近傍の任意位置
に測量器具1aを前述した向きにて載置し、気泡管1
1,11を確認しながら、各水平アジャスタ3を調節し
て器具本体10aが水平となるようにする。この状態を
図2に示す。
【0037】図2は、実施の形態1の測量器具1aを用
いた写真測量方法を説明するための説明図である。図2
に示す如く、測量器具1aは、測量対象となる地形2に
おける撮像器3による撮像範囲30内に収まる適当な位
置に配置することができる。
【0038】そして、地形2から適宜に離れた場所に撮
像器3を設置し、撮像範囲30を撮像する。そして、撮
像範囲30を中心として適当な角度だけ撮像器3の設置
位置をずらし、再び撮像範囲30を撮像する。このよう
にして、合計3箇所からの撮像範囲30の撮像を行う。
なお、3台の撮像器3により撮像を実施できることは言
うまでもない。また、撮像器3としては、一般的な35
mmフィルムを用いるカメラを使用することが可能であ
るほか、後述するようなコンピュータへの取り込みの容
易性から、ディジタルスチルカメラを使用してもよい。
【0039】こうして撮像された3つの撮像画像の全て
には、撮像角度が異なる撮像範囲30内の地形2を背景
として測量器具1aが写っていることになる。これらの
撮像画像をグレースケールでスキャナによりコンピュー
タに取り込み、取込画像をJPEG形式に変換し、写真
測量解析を行う汎用のコンピュータプログラムにより、
撮像画像の解析を実行する。なお、このコンピュータプ
ログラムにおける解析方法は公知のものであり、ここで
はこれを簡単に説明する。
【0040】まず、各撮像位置を特定する。3つの撮像
画像に写っている測量器具1aの器具本体10aの外側
の4つの角部14,14,…のうち3つを後視として設
定する。従って、これらの角部14,14,…は面取り
をされていない鋭利なエッジを有しているのが望まし
い。角部14,14,…の相対位置は予め分かっている
ので、何れかの角部14を原点として直交座標を適宜に
設定し、他の2つの角部14,14の相対座標位置を演
算する。これは、手作業にて実施されるが、器具本体1
0aの一辺を例えば1mとしておくことにより、容易に
算出することができる。
【0041】上述の後視としての3つの角部14,1
4,14の相対座標位置をコンピュータに入力する。コ
ンピュータは、3つの撮像画像から距離画像を生成し、
各撮像位置と、前記3つの角部14,14,14との距
離を算出し、これによって各角部14を基準とした各撮
像位置の相対座標位置を算出する。
【0042】このようにして、3つの撮像位置が特定さ
れると、今度は各撮像画像から撮像範囲30内の地形的
特徴点を数10万点抽出する。そして、今度は3つの撮
像位置を後視として各特徴点の相対座標位置を演算する
ことにより、撮像範囲30内の地形的特徴を得ることが
でき、これに基づいて地形2の3次元画像及び地図等を
生成して、コンピュータの表示画面に表示させることが
できる。
【0043】なお、上述した実施の形態において、器具
本体10aの外のり寸法は一例を示すものであり、例え
ば一辺を0.5mより大きくすることにより、更に高精
度な測量を行うことができる。但し、あまり外のり寸法
を大きくすると、持ち運びが容易でなくなるので、器具
本体10aの重量に応じて適当な大きさを決定する。
【0044】また、器具本体10aを形成する棒材に代
えて、丸棒,型鋼,又は管材等を用いてもよい。また、
器具本体10aの全体形状は、正方形である必要はな
く、長方形,円形,又は三角形等の如何なる形状とする
ことができるばかりでなく、単に板状の部材で器具本体
10aを構成することも可能である。さらに、器具本体
10aの材質は金属に限定するものではないが、或る程
度の剛性を有し、後視として用いる角部14,14,…
の相対位置関係がその弾性により変更されるものでない
方が高精度な測量を実現できる。
【0045】また、水平アジャスタ13の個数は、3つ
である構成としてあるが、最低3つあればよく、4つ以
上設ける構成としてもよい。但し、4つ以上となると、
水平の調整が煩雑となるため、3つの構成が望ましい。
【0046】実施の形態2.図3は、本発明に係る測量
器具1bの実施の形態2の構成を示す斜視図である。上
述したような写真測量解析用のコンピュータプログラム
は、一般的に6つの後視を必要とするものが多く、本実
施の形態の測量器具1bは、これに対応させた構成とし
てある。
【0047】本実施の形態の測量器具1bは、その器具
本体10bの外のり寸法が1m×2mとしてあり、長辺
側の中央部の対向する部分には、補強用のビーム15が
追加されている。一方の長辺及び短辺の中央部には、実
施の形態1と同様の気泡管11,11が夫々設けられて
いる。また、気泡管11が設けられていない側の長辺の
中央部と、気泡管11が設けられている側の長辺の両端
部とには、実施の形態1と同様のねじ孔12,12,1
2が上下方向に夫々穿設され、各ねじ孔12には、水平
アジャスタ13が下方から夫々螺合している。本実施の
形態は以上の如き構成としてあり、その他の部分には、
実施の形態1と同一の参照符号を付して説明を省略す
る。
【0048】後視としては、器具本体10bの外側の4
つの角部14,14,…と、2つの長辺の中央部とを用
いる。但し、長辺の中央部には特徴部分がなく、撮像画
像からの抽出が困難であるため、図3に示す如く前記中
央部を通過する細線のようなマーク16,16をマーキ
ングしておくことで前記抽出を容易にすることができ
る。
【0049】なお、上述した2つの実施の形態において
は、器具本体10a,10bの外側角部14又はマーク
16を後視として用いる構成としたが、これに限らず、
これらに対応する位置に小型のピンポールを夫々立設す
るような構成とすることも可能である。
【0050】実施の形態3.図4は、本発明に係る測量
器具1cの実施の形態3の構成を示す斜視図である。上
述したような2つの実施の形態における測量器具1a,
1bは基本的に水平配置して用いられるので、例えば急
斜面に設置される場合には、非常に長い調整範囲を有す
る水平アジャスタ13,13,…を必要とする。また、
撮像器3との高さが測量器具1a,1bよりも余り高く
ない場合には、角部14,14,…及びマーク16,1
6が撮像器3側から見えにくい。そこで、本実施の形態
の測量器具1cは次のように構成してある。
【0051】本実施の形態の測量器具1cは、実施の形
態2と同様の器具本体10bを用いてあり、この器具本
体10bを直立させた態様に配置してある。器具本体1
0bは、その下側となる辺の下面に2本の角棒状の支持
台17,17を備えている。支持台17,17は、前記
下側となる辺に交又する態様にその中央部にて固設され
ており、互いに平行に、また略水平方向に配置されてい
る。各支持台17の端部には、実施の形態1と同様のね
じ孔12,12,…が上下方向に夫々穿設され、各ねじ
孔12には、水平アジャスタ13が下方から夫々螺合し
ている。また、前記下側となる辺の上面と、一方の支持
台17の上面とには、実施の形態1と同様の気泡管1
1,11が夫々設けられている。本実施の形態は以上の
如き構成としてあり、その他の部分には、実施の形態1
と同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0052】後視としては、実施の形態2と同様に、器
具本体10bの外側の4つの角部14,14,…と、2
つの長辺の中央部のマーク16,16とを用いる。但
し、器具本体10bの何れの側から撮像することができ
るように、マーク16,16は、両側の面にまで到達す
るようにマーキングしておくのが望ましい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る測量器具
及びこの測量器具を用いた測量方法においては、測量対
象点を測量するための複数の目印を夫々後視として一体
的に備える測量器具を設置し、各目印及び測量機器の間
の距離と前記複数の目印の間の距離とに基づいて、前記
測量対象点を測量することにより、各目印の間の相対位
置関係を予め測定しておくことが容易してあり、後視と
しての目印の設置作業を大幅に簡略化することができ、
前記相対位置関係を一度測定しておけば以後は測定する
必要がない。
【0054】このような測量器具としては、夫々が測量
用の異なる基準位置を示す複数の基準位置表示部をこの
測量器具の器具本体に設けておく構成とすることがで
き、これにより、各基準位置表示部の間の相対位置関係
を予め測定しておくことで測量の後視として扱うことが
でき、後視の設置作業を大幅に簡略化することができ、
前記相対位置関係を一度測定しておけば以後は測定する
必要がない。
【0055】また、前記複数の基準位置表示部を前記器
具本体の凹凸部分とすることにより、新たに基準位置表
示部としての部材を取り付ける必要がないので、積付精
度の低下もなく、高精度な測量器具を構成することが可
能である。
【0056】また、前記複数の基準位置表示部の少なく
とも3つを同一平面内に配置することにより、後視の相
対位置関係を容易に表現することができ、例えば写真測
量の際の、前記相対位置関係の入力作業を簡略化するこ
とができる。
【0057】また、前記平面の傾きを示す傾き表示器を
更に備えることにより、前記平面の水平又は垂直等の如
き姿勢の確認が容易である。
【0058】さらに、前記平面の傾きを調整する調整部
分を更に備えることにより、前記平面の傾き調整が可能
である等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測量器具の実施の形態1の構成を
示す斜視図である。
【図2】実施の形態1の測量器具を用いた写真測量方法
を説明するための説明図である。
【図3】本発明に係る測量器具の実施の形態2の構成を
示す斜視図である。
【図4】本発明に係る測量器具の実施の形態3の構成を
示す斜視図である。
【図5】2つの後視に基づいて前視の相対位置を測量す
る手順を説明するための説明図である。
【図6】2つの後視に基づいて前視の相対位置を測量す
る手順を説明するための説明図である。
【図7】3つの後視に基づいて前視の相対位置を測量す
る手順を説明するための説明図である。
【図8】従来の写真測量の手順を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 測量器具 10a,10b 器具本体 11 気泡管 13 水平アジャスタ 14 角部 16 マーク 17 支持台

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測量対象点を測量するための複数の目印
    を設置し、各目印及び測量機器の間の距離と前記複数の
    目印の間の距離とに基づいて、前記測量対象点を測量す
    る測量方法において、 設置する前記複数の目印に、該複数の目印を一体的に備
    えた測量器具を用いることを特徴とする測量方法。
  2. 【請求項2】 測量用の基準位置を夫々示す複数の基準
    位置表示部と、該複数の基準位置表示部が一体的に設け
    られた器具本体とを備えることを特徴とする測量器具。
  3. 【請求項3】 前記器具本体は、凹凸部分を備え、前記
    複数の基準位置表示部は、前記器具本体の凹凸部分であ
    る請求項2記載の測量器具。
  4. 【請求項4】 前記基準位置表示部を3つ備え、これら
    3つの前記基準位置表示部分は、同一平面内に配置され
    ている請求項2又は3記載の測量器具。
  5. 【請求項5】 前記器具本体に設けられ、前記平面の傾
    きを示す傾き表示器を更に備える請求項4記載の測量器
    具。
  6. 【請求項6】 前記器具本体に設けられ、前記平面の傾
    きを調整する調整部分を更に備える請求項4又は5記載
    の測量器具。
  7. 【請求項7】 正方形枠状に構成された器具本体と、互
    いに直交する方向への前記器具本体の傾きを示す2つの
    傾き表示器と、前記器具本体に設けられ、その高さが調
    整可能とされた3つの調整脚とを備え、前記器具本体の
    4つの外側角部のうちの少なくとも3つを夫々測量用の
    基準位置とすべくなしてあることを特徴とする測量器
    具。
  8. 【請求項8】 正方形枠状に構成された器具本体と、該
    器具本体を直立に支持する支持台と、互いに直交する方
    向への前記器具本体の傾きを示す2つの傾き表示器と、
    前記支持台に設けられ、その高さが調整可能とされた複
    数の調整脚とを備え、前記器具本体の4つの外側角部の
    うち少なくとも3つを夫々測量用の基準位置とすべくな
    してあることを特徴とする測量器具。
  9. 【請求項9】 長方形枠状に構成され、その2つの長辺
    の中央部間に架設された補強部材を有する器具本体と、
    互いに直交する方向への前記器具本体の傾きを示す2つ
    の傾き表示器と、前記器具本体に設けられ、その高さが
    調整可能とされた3つの調整脚とを備え、前記器具本体
    の4つの外側角部と前記2つの長辺の中央部とを夫々測
    量用の基準位置とすべくなしてあることを特徴とする測
    量器具。
  10. 【請求項10】 長方形枠状に構成され、その2つの長
    辺の中央部間に架設された補強部材を有する器具本体
    と、該器具本体を直立に支持する支持台と、互いに直交
    する方向への前記器具本体の傾きを示す2つの傾き表示
    器と、前記支持台に設けられ、その高さが調整可能とさ
    れた複数の調整脚とを備え、前記器具本体の4つの外側
    角部と前記2つの長辺の中央部とを夫々測量用の基準位
    置とすべくなしてあることを特徴とする測量器具。
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