JP2000145664A - ベーン式回転機械 - Google Patents
ベーン式回転機械Info
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Abstract
使用しても、軸受部の性能が劣化することのないベーン
式回転機械を提供すること。 【解決手段】 ベーン60を取り付けたロータ15をカ
ムケーシング10内に収納するとともに、ロータ15の
主軸40を軸受部200,250によって回転自在に軸
支する。吐出ポート13側の作動流体を流路180によ
って分岐させて軸受部200,250に導く。主軸40
の軸受部200,250を設ける部分に主軸40の径を
小さくしてなる作動流体導入凹部220を形成して作動
流体導入凹部220内に作動流体を導く。
Description
(ベーン式ポンプやベーン式モータ)に関し、特に作動
流体として水などの低粘度流体を使用する場合に用いて
好適なベーン式回転機械に関するものである。
(非平衡形)の構造例を示す図であり、同図(a)は同
図(b)のB−B断面図、同図(b)は同図(a)のA
−A断面図である。
カムケーシング80内にロータ85を収納し、ロータ8
5にはカムケーシング80の内面に接するベーン120
を取り付け、ロータ85の両側をフロントカバー90と
エンドカバー95で囲み、フロントカバー90とエンド
カバー95に設けた玉軸受等の軸受100,105によ
ってロータ85に取り付けた主軸110を回動自在に軸
支し、さらにエンドカバー95にはリアキャップ115
を取り付け、フロントカバー90にはシール(シャフト
シール)113を取り付けて構成されている。そしてロ
ータ85を回転するとカムケーシング80に設けた供給
ポート81から隣接するベーン120間に吸い込まれた
流体が吐出ポート83へ押し出される。
ーン式ポンプの構造例を示す側断面図である(図10と
同一又は相当部分には同一符号を付す)。この可動側板
形ベーン式ポンプは、図10に示すベーン式ポンプにお
けるロータ85側面とフロント/エンドカバー90,9
5の隙間からの漏れ流量を低減させるため、ロータ85
とフロントカバー90の間及びロータ85とエンドカバ
ー95の間に圧力側板125,130を収納して両圧力
側板125,130を弾発手段127,131によって
ロータ85の両側面に押し付け、且つ両圧力側板12
5,130の背面側に吐出ポート135からの流路13
7,139によって吐出流体の圧力を印加するように構
成している。
25,130の背面に導き、その時の使用圧力に応じ
て、圧力側板125,130のロータ85側面への押し
付け力を変化させ、ロータサイドクリアランスを調整
し、該ロータサイドクリアランスからの漏れ流量を低減
する。特に水のような低粘度流体を作動流体として用い
る場合は該ロータサイドクリアランスからの漏れが大き
くなる可能性があるので、上記可動側板形のものを用い
れば、この漏れ流量の低減化が図れて好適である。
ベーン式モータとして構成する場合はポート135を高
圧となる供給側のポートとして作動流体の圧力を両圧力
側板125,130の背面側に印加すればよい。
ンプとほとんど同一の構造であるが、ポンプの場合が遠
心力と作動流体の液圧でベーンがカムケーシング内面に
押し付けられるのに対し、モータは回転し始めの段階で
は遠心力によってベーンが押し出されるまでに流体が高
圧側から低圧側へ素通りしてしまうので、ベーンを最初
からカムケーシング内面に押し付けるために、ベーン押
し上げ用の弾発手段を取り付ける。また図示したものは
非平衡形であるが、平衡形ベーン式ポンプ/モータの動
作もほとんど同一である。
においては、主軸110を玉軸受等の軸受100,10
5によって軸支する構造となっており、この軸受10
0,105は通常(油圧,空気圧)の場合では転がり軸
受(玉軸受)等が用いられている。
タ)の場合、ラジアル方向荷重が大きくなることが問題
となるが、特に作動流体として水のような低粘度流体を
使用する場合は軸受部における潤滑不足を原因とする軸
受部の焼き付き、軸受部を構成する玉、保持器、内・外
輪の破損が発生する。
軸受100A,105Aにすべり軸受を利用する方策が
ある(図11に示す従来例にも適用可)が、この場合も
以下のような問題点があった。
体を潤滑媒体として主軸110と軸受100A,105
Aとの摺接面に介在させるが、この際、特に水(水道
水)などの低粘度流体を作動流体とした場合、その低粘
度性から軸受部(軸受100A,105Aと主軸11
0)の摩擦による機械損失が大きくなる恐れがある。ま
たこれに対処するための軸受100A,105A及び主
軸110材料の選定も複雑且つ困難である。この材料の
選定によっては、機械損失を増加させ、機械効率を低下
させてしまう可能性もある。加えて主軸110と軸受1
00A,105A間の発生熱により主軸110、軸受1
00A,105A、その他の部品に損傷を与える恐れも
ある。
05Aを構成すると、図中に示したような液体溜り部分
Rができてしまい、特に水(水道水)を作動流体とした
場合、この液体溜り部分Rでの隙間腐食や作動流体であ
る水自体の腐食・劣化が発生し、スケール等が機器の細
部につまり、機器の故障を誘発もしくは耐久性を低下さ
せてしまうという問題点もあった。
13の部分の断面拡大図である。即ち通常この種のベー
ン式回転機械には、シール(シャフトシール)113が
使用される。シール113は種類にもよるがほとんどの
場合、シール内圧Pは可能な限り小さいことが望まし
い。ここでシール内圧Pが大きくなると、シール113
部分の主軸110に対する押し付け力が大きくなり、こ
の部分での摩擦による機械損失が発生する。加えて、シ
ール113部分や主軸110の摩擦摩耗につながり、耐
久性が低下する恐れがある。
ために、図14に示すように軸受100とシール113
間に低圧側の供給ポート(同図には図示せず。図10
(a)の供給ポート81参照。)へ連通する流路150
を設ける方策が考えられる。
本構造の回転機械に使用した場合、ベーン120とロー
タスリット87間、ロータ85とフロント/エンドカバ
ー90,95間などにおける摩擦による機械損失が大き
くなる可能性があるのでこれに対処するため、ベーン1
20やロータ85の材質を水潤滑下で摺動性の良いセラ
ミックスやPEEK,PTFEなどの各種エンジニアリ
ングプラスチックにすることがなされている。特にロー
タ85の材質を前記材料にて構成することは重要とな
る。このベーン式回転機械ではロータ85はロータ85
のサイドクリアランスの範囲(ロータ85とフロント/
エンドカバー90,95との隙間)で主軸110の軸方
向に変位可能である。
圧P抑制用の流路150を設けた場合、ロータ85の両
側面間で圧力の不均衡が生じる。即ち図14において流
路150で低圧側の供給ポートと連通した軸受100の
周囲の圧力P1はP1≒0となるが、流路150を接続
していない側の軸受105の周囲の圧力P2はP2≠0
で、P1<P2となり、圧力P1,P2はそれぞれロー
タ85の両側面を押圧する圧力となるので、このロータ
85の両側面を押圧する力の不均衡によって、ロータ8
5はエンドカバー90側に押し付けられてしまう。この
ため押し付けられた接触面の摩擦損失が大きくなる恐れ
があり、その結果機械効率の低下、出力の低下を発生
し、またロータ85の摩耗に伴う漏れ流量の増加と容積
効率の低下、耐久性の低下を招く恐れがある。
ありその目的は、たとえ水などの低粘度流体を作動流体
として使用しても、軸受部の性能が劣化することがな
く、また効率低下の抑制や耐久性の向上が図れるベーン
式回転機械を提供することにある。
め本発明は、ベーンを取り付けたロータをカムケーシン
グ内に収納するとともに、該ロータの主軸を軸受部によ
って回転自在に軸支してなるベーン式回転機械におい
て、前記ベーン式回転機械のポートの内の何れか高圧と
なるポート側の作動流体を分岐させて前記軸受部に導く
流路を設けたことを特徴とする。前記主軸の軸受部を設
ける部分に主軸の径を小さくする作動流体導入凹部を形
成し、該作動流体導入凹部内に作動流体を導くことが好
ましい。また本発明は、ベーンを取り付けたロータをカ
ムケーシング内に収納するとともに、該ロータの主軸を
軸受部によって回転自在に軸支してなるベーン式回転機
械において、前記軸受部はすべり軸受によって構成さ
れ、且つ前記ベーン式回転機械の何れかのポートと軸受
部とを接続する流路を設けることによって、該軸受部の
部分を作動流体が通過するように構成したことを特徴と
する。前記流路は、ベーン式回転機械の何れか低圧とな
る側のポートと軸受部とを接続するように設けることに
より、ベーン式回転機械の何れか高圧となるポート側か
らロータのサイドクリアランス部を通過した後に軸受部
を通過してベーン式回転機械の低圧となるポート側に導
くように構成されていることが好ましい。また本発明
は、ベーンを取り付けたロータをカムケーシング内に収
納するとともに、ロータの側面に使用圧力に応じて押し
付けられる圧力側板を取り付け、該ロータの主軸を軸受
部によって回転自在に軸支してなるベーン式回転機械に
おいて、前記軸受部を静圧軸受によって構成し、且つ前
記ベーン式回転機械の何れか高圧となるポート側の作動
流体を分岐させて該軸受部に導く流路を設けたことを特
徴とする。前記流路は、ベーン式回転機械の何れか高圧
となるポート側の作動流体を軸受部及び圧力側板に分岐
して供給するように導く構成とされていることが好まし
い。また前記流路は、ベーン式回転機械の何れか高圧と
なるポート側の作動流体を軸受部を通過させた後に前記
圧力側板に導く構成とされていることが好ましい。また
本発明は、ベーンを取り付けたロータをカムケーシング
内に収納するとともに、該ロータの主軸を軸受部によっ
て回転自在に軸支してなるベーン式回転機械において、
前記ロータ両側の軸受部の圧力流体をそれぞれ低圧側の
ポートへ導く流路を設けたことを特徴とする。
基づいて詳細に説明する。 〔第一実施形態〕図1は本発明の第一実施形態にかかる
ベーン式回転機械をベーン式ポンプとして構成した例を
示す側断面図である。
筒形状のカムケーシング10内に、ロータ15を収納
し、ロータ15にはカムケーシング10の内面に接する
ベーン60を取り付け、ロータ15の両側をフロントカ
バー20とエンドカバー25で囲み、フロント/エンド
カバー20,25の部分に設けた軸受部200,250
によってロータ15に取り付けた主軸40を回動自在に
軸支し、さらにエンドカバー25にはリアキャップ45
を取り付け、フロントカバー20にはシール50を取り
付けて構成されている。そして主軸40を駆動すること
でロータ15を回転すると、カムケーシング10に設け
た供給ポート(供給側)11から隣接するベーン60間
に吸い込まれた流体が吐出ポート(吐出側)13へ押し
出される。
大図である。図1に示すように軸受部200,250へ
は、吐出ポート13より作動流体が流路180を通して
導かれている。またこの軸受部200は、フロントカバ
ー20に固定した筒形状の軸受210とその内部に通し
た主軸40に設けた作動流体導入凹部220とによって
構成されている。作動流体導入凹部220は主軸40の
径を小さくすることによって構成されている。軸受部2
50の構造も同一である。
高圧側となる吐出ポート13から流路180によって作
動流体が分岐して作動流体導入凹部220内に流入し、
さらに該作動流体導入凹部220からロータ15側の主
軸40と軸受210の間の隙間S1を通ってロータ15
のサイドクリアランス(ロータ15とフロント/エンド
カバー20,25の隙間)Sの部分を通過してそのまま
低圧側(供給ポート11側)へ流出する。
は、P2>P1(図2参照)となる。このとき図示した
ように主軸40には半径方向の推力が発生する。この推
力が主軸40を浮上させ、非接触で支持し、自動調芯作
用を行なう。
ある。またこのベーン式回転機械をベーン式モータとし
て用いる場合は、ポート13を高圧となる供給ポート1
1、ポート11を低圧となる戻りポートとすればよい。
要はベーン式回転機械の何れか高圧となるポート側の作
動流体を分岐させて軸受部200,250に導くように
構成すれば良い。
た段部200Aをテーパ形状としても上記と同一の効果
が得られる。
で、例え作動流体として水などの低粘度流体を使用して
も、軸受部の劣化を回避でき、また耐久性を向上でき
る。
形態にかかるベーン式回転機械をベーン式ポンプとして
構成した例を示す側断面図である。
ング10−2内に、ベーン60−2を取り付けたロータ
15−2を収納し、ロータ15−2の両側をフロント/
エンドカバー20−2,25−2で囲み、フロント/エ
ンドカバー20−2,25−2の部分に設けた軸受部3
00,350によってロータ15−2の主軸40−2を
回動自在に軸支し、フロントカバー20−2にシール5
0−2を取り付けて構成されている。そしてロータ15
−2を回転すると供給ポート11−2から作動流体が吐
出ポート13−2へ押し出される。
0,350としてすべり軸受を用い、且つ軸受部30
0,350に吐出ポート13−2より作動流体が流路1
80−2を通して導かれるように構成されている。
流体)潤滑下において摺動性(低摩擦摩耗特性)に優れ
ている、セラミックスで形成したり、もしくはステンレ
ス等の鋼にフッ素樹脂(PTFE)、ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)等のプラスチック(樹脂)材料
やセラミック、窒化チタン(TiN)、ダイアモンドラ
イクカーボン(DLC)等をコーティングして形成した
円筒形状のすべり軸受310,360を圧入、焼きば
め、接着などによりフロント/エンドカバー20−2,
25−2に取り付けて構成される。
50のロータ15−2から離れている側に接続され、こ
れによって作動流体が軸受310,360と主軸40−
2の隙間を通ってロータ15−2の両側面に導かれるよ
うにしている。
高圧側となる吐出ポート13−2から流路180−2に
よって作動流体が分岐して両軸受部300,350と主
軸40−2の間を通過した後、ロータ15−2のサイド
クリアランス(ロータ15−2両端面とフロント/エン
ドカバー20−2,25−2の隙間)S−2を通って、
低圧側(供給ポート11−2側)へ戻る。
従来例のすべり軸受100A,105Aのように液体溜
り部分Rがなく、作動流体が常に機器内を循環するの
で、先に述べた隙間腐食や作動流体の水の腐食・劣化の
発生が抑制される。また軸受部300,350における
主軸40−2と軸受310,360間の摩擦による発生
熱も循環する作動流体が奪うのでその上昇も抑制可能に
なる。
ン式回転機械をベーン式ポンプとして構成した例を示す
側断面図である。なお第二実施形態と同一または相当部
分には同一符号を付す。
ーン式ポンプと相違する点は、流路180−2の部分の
みである。即ち、図4のベーン式ポンプの構造では、軸
受部300,350に常に高圧側の作動流体を導き、ロ
ータ15−2のサイドクリアランスS−2を通じて低圧
側へ流していたが、図5のベーン式ポンプの場合は、流
路180−2を、軸受部300,350と供給ポート1
1−2とを接続するように構成している。
15−2のサイドクリアランスS−2を通って軸受部3
00,350に至った作動流体が、軸受310,360
と主軸40−2の隙間を通過した後に供給ポート11−
2に導かれることとなる。
部300,350の摩耗粉がロータ15−2のサイドク
リアランスS−2を通過することになり、該摩耗粉がロ
ータサイドクリアランスS−2に詰まり、動作に支障を
きたす恐れがないとは言えない。これに対して図5に示
すベーン式ポンプの場合、前述のように軸受部300,
350通過後の作動流体はそのまま低圧側(供給ポート
11−2側)へ流れるので、前述のような問題は生じな
い。
と同様にベーン式モータとして用いることができること
は言うまでもない。
で、例え作動流体として水などの低粘度流体を使用して
も、軸受部の劣化や発生熱の増加を回避しつつ、作動流
体の腐食・劣化も防止できる。
形態にかかるベーン式回転機械を可動側板形ベーン式ポ
ンプとして構成した例を示す側断面図である。
ポンプは、カムケーシング10−3内に、ベーン60−
3を取り付けたロータ15−3を収納し、ロータ15−
3の両側をフロント/エンドカバー20−3,25−3
で囲み、またロータ15−3両側面とフロント/エンド
カバー20−3,25−3の隙間からの漏れ流量を低減
させるためにロータ15−3とフロント/エンドカバー
20−3,25−3の間に圧力側板150,151を収
納して両圧力側板150,155を弾発手段151,1
56によってロータ15−3の両側面に押し付け、さら
にフロント/エンドカバー20−3,25−3の部分に
設けた軸受部400,450によってロータ15−3の
主軸40−3を回動自在に軸支し、エンドカバー25−
3にリアキャップ45−3を取り付け、フロントカバー
20−3にシール50−3を取り付けて構成されてい
る。そしてロータ15−3を回転すると供給ポート11
−3から作動流体が吐出ポート13−3へ押し出され
る。
0,450として静圧軸受を採用している。即ち図7に
その詳細を示すように、円筒状の軸受部材401に4つ
の絞り孔部403を設け、該絞り孔部403に作動流体
を供給することでラジアル荷重を支持し、主軸40−3
を浮上させて非接触でこれを回転自在に軸支するのであ
る。軸受部450の構造もこれと全く同様である。両軸
受部400,450への作動流体の供給は、吐出ポート
13−3から分岐させた流路180−3をそれぞれ軸受
部400,450の外周側に供給することによって行な
う。
軸40−3と軸受部材401とが非接触で動作するの
で、軸受部400,450の劣化や発生熱の増加を回避
できる。またすべり軸受を用いた場合と異なり非接触な
ので、軸受部を構成する部材の材質の選定が容易とな
る。即ち材質の選定条件としては、作動流体となる流体
に対して耐食性を有するものであれば良い。例えば作動
流体が水であれば、ステンレス鋼などを選択する。
ポンプ(モータ)の仕様、運転条件等により逐次選択す
るものとする。
を途中で分岐し、作動流体の一部を両圧力側板150,
151の背面側に供給している。なお両圧力側板15
0,151側に分岐した流路180−3中には絞り18
5,185が設けられている。この絞り185,185
は軸受部400,450側に高圧作動流体を導き易くす
るために設けたものであり、この絞り185,185の
径を設定することで軸受部400,450の負荷容量や
圧力側板150,151のロータ15−3に対する押え
力を任意に変更できる。
0,450に供給すると同時に圧力側板150,151
にも供給するので、可動側板形の長所を生かしつつ、軸
受部400,450によってラジアル荷重を支持でき、
従って水のような低粘度流体を作動流体とする場合、軸
受部400,450の機械損失の低減化が図れるだけで
なく、ロータ15のサイドクリアランスからの漏れ流量
の低減化も図れる。
水潤滑下で摺動性(低摩擦摩耗特性)の優れている低摩
擦摩耗性材料、例えばプラスチック、セラミック等で形
成もしくはそれらをコーティングしたものを採用する。
タとして用いる場合は、13−3を高圧側となる供給ポ
ートとして作動流体を供給するようにする。要はベーン
式回転機械の高圧となるポート側の作動流体を分岐させ
て軸受部400,450に導くように構成すれば良い。
51をロータ15−4の両側に設置したが、ベーン式回
転機械の構造によっては圧力側板はロータ15−4の何
れか一方の側のみに設置する場合もあることは言うまで
もない。
ン式回転機械をベーン式ポンプとして構成した例を示す
側断面図である。なお図6に示す第三実施形態と同一ま
たは相当部分には同一符号を付す。
ーン式ポンプと相違する点は、流路180−3の部分の
みである。即ち、図6のベーン式ポンプの構造では、流
路180−3の途中を分岐して作動流体の一部を両圧力
側板150,151の背面側に供給したが、このベーン
式ポンプにおいては流路180−3を軸受部400,4
50のみに接続することでその作動流体を全て軸受部4
00,450に供給し、軸受部400,450を通過し
た後の作動流体を両圧力側板150,151の背面側に
供給するように構成している。つまり本構造では、軸受
部400,450を通過した作動流体を圧力側板15
0,151に導いて圧力側板加圧用として用いるように
構成している。このように構成しても作動流体の有効利
用が図れる。なおこの実施形態もベーン式モータとして
利用できることは言うまでもない。
うな低粘度流体を作動流体とする、ベーン式回転機械
(ポンプ・モータ)、特に非平衡形において、軸受部の
機械損失、劣化、発生熱の増加を回避しつつ、可動側板
形の特徴を生かし、漏れ流量の低減化を可能としたベー
ン式回転機械の効率を向上できる。
形態にかかるベーン式回転機械をベーン式ポンプとして
構成した例を示す側断面図である。
ング10−4内に、ベーン60−4を取り付けたロータ
15−4を収納し、ロータ15−4の両側をフロント/
エンドカバー20−4,25−4で囲み、フロント/エ
ンドカバー20−4,25−4の部分に設けた軸受部5
00,550によってロータ15−4の主軸40−4を
回動自在に軸支し、フロントカバー20−4にシール
(シャフトシール)50−4を取り付けて構成されてい
る。そしてロータ15−4を回転すると供給ポート11
−4から作動流体が吐出ポート13−4へ押し出され
る。ロータ15−4はサイドクリアランスS−4,S−
4の隙間の範囲で主軸40−4方向に変位可能である。
0,550として転がり軸受(他の各種構造の軸受でも
良い)を用い、且つ軸受部500,550のロータ15
−4から離れている側に、それぞれ流路180−4,1
80−4の一端を接続し、両流路180−4,180−
4の他端は何れも低圧側の供給ポート11−4に接続し
ている。即ち、これら流路180−4,180−4はロ
ータ15−4両側の軸受部500,550の部分の圧力
流体を低圧側の供給ポート11−4へ導くように形成さ
れている。
材質としては、水潤滑下で摺動性の良い、セラミックス
や、PEEKやPTFE等の各種エンジニアリングプラ
スチックを用いる。もちろんそれ以外の材料で構成して
も良い。
力流体の一部は、両サイドクリアランスS−4,S−4
から左右の軸受部500,550を通過して、その後両
流路180−4,180−4を通って供給ポート11−
4に導かれる。
4の両側面の圧力は何れもほぼ供給ポート11−4の圧
力(≒0)となり、均衡する。よってロータ15−4に
作用する主軸40−4方向の圧力はほぼ無くなり、ロー
タ15−4はカムケーシング10−4内で主軸40−4
方向でバランスする。これによりロータ15−4とフロ
ント/エンドカバー20−4,25−4間の摺動に伴う
摩擦損失は低減され、機械効率の低下、出力の低下が抑
制され、またロータ15−4の摩耗に伴う漏れ流量の増
加と容積効率の低下、耐久性の低下を招く恐れがなくな
る。
に保てる。即ちシール内圧Pが小さくてシール50−4
部分の主軸40−4に対する押し付け力が小さいので、
この部分での摩擦による機械損失が発生せず、加えて、
シール50−4部分や主軸40−4の摩擦摩耗が発生せ
ず、耐久性が低下する恐れがない。
タとして用いる場合は、ポート13−4を高圧となる供
給ポート、ポート11−4を低圧となる戻りポートとす
れば良い。要はベーン式回転機械の何れか低圧となる側
のポートに流路180−4,180−4を接続するよう
に構成すれば良い。
ば以下のような優れた効果を有する。 たとえ水などの低粘度流体を作動流体として使用して
も、軸受部の劣化を回避でき、また耐久性を向上でき
る。
軸受部を作動流体が通過するように構成した場合は、従
来のすべり軸受のように液体溜り部分がなく、作動流体
が常に機器内を循環するので、隙間腐食や作動流体の水
の腐食・劣化の発生が抑制され、また摩擦による発生熱
の上昇も抑制可能になる。
流体を分岐させて軸受部に導く流路を設けた場合は、主
軸と軸受部とが非接触で動作するので、軸受部の劣化や
発生熱の増加を回避できるばかりか、すべり軸受を用い
た場合と異なり非接触なので、軸受部を構成する部材の
材質の選定が容易となる。
受部に供給するとともに圧力側板にも供給する場合は、
可動側板形の長所を生かしてロータのサイドクリアラン
スからの漏れ流量の低減化が図れ、同時に軸受部によっ
てたとえ水のような低粘度流体を作動流体とする場合で
あっても、軸受部の機械損失、劣化、発生熱の増加を回
避できる。
低圧側のポートへ導く流路を設けた場合は、ロータはカ
ムケーシング内で主軸方向でバランスし、ロータとフロ
ント/エンドカバー間の摺動に伴う摩擦損失は低減さ
れ、機械効率の低下、出力の低下が抑制され、また耐久
性の向上が図れる。
を示す側断面図である。
る。
を示す側断面図である。
を示す側断面図である。
ン式ポンプを示す側断面図である。
を示す側断面図である。
を示す側断面図である。
す図であり、同図(a)は同図(b)のB−B断面図、
同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。
構造例を示す側断面図である。
断面図である。
大図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ベーンを取り付けたロータをカムケーシ
ング内に収納するとともに、該ロータの主軸を軸受部に
よって回転自在に軸支してなるベーン式回転機械におい
て、 前記ベーン式回転機械のポートの内の何れか高圧となる
ポート側の作動流体を分岐させて前記軸受部に導く流路
を設けたことを特徴とするベーン式回転機械。 - 【請求項2】 前記主軸の軸受部を設ける部分に主軸の
径を小さくする作動流体導入凹部を形成し、該作動流体
導入凹部内に作動流体を導くことを特徴とする請求項1
記載のベーン式回転機械。 - 【請求項3】 ベーンを取り付けたロータをカムケーシ
ング内に収納するとともに、該ロータの主軸を軸受部に
よって回転自在に軸支してなるベーン式回転機械におい
て、 前記軸受部はすべり軸受によって構成され、且つ前記ベ
ーン式回転機械の何れかのポートと軸受部とを接続する
流路を設けることによって、該軸受部の部分を作動流体
が通過するように構成したことを特徴とするベーン式回
転機械。 - 【請求項4】 前記流路は、ベーン式回転機械の何れか
低圧となる側のポートと軸受部とを接続するように設け
ることにより、ベーン式回転機械の何れか高圧となるポ
ート側からロータのサイドクリアランス部を通過した後
に軸受部を通過してベーン式回転機械の低圧となるポー
ト側に導くように構成されていることを特徴とする請求
項3記載のベーン式回転機械。 - 【請求項5】 ベーンを取り付けたロータをカムケーシ
ング内に収納するとともに、ロータの側面に使用圧力に
応じて押し付けられる圧力側板を取り付け、該ロータの
主軸を軸受部によって回転自在に軸支してなるベーン式
回転機械において、 前記軸受部を静圧軸受によって構成し、且つ前記ベーン
式回転機械の何れか高圧となるポート側の作動流体を分
岐させて該軸受部に導く流路を設けたことを特徴とする
ベーン式回転機械。 - 【請求項6】 前記流路は、ベーン式回転機械の何れか
高圧となるポート側の作動流体を軸受部及び圧力側板に
分岐して供給するように導く構成とされていることを特
徴とする請求項5記載のベーン式回転機械。 - 【請求項7】 前記流路は、ベーン式回転機械の何れか
高圧となるポート側の作動流体を軸受部を通過させた後
に前記圧力側板に導く構成とされていることを特徴とす
る請求項5記載のベーン式回転機械。 - 【請求項8】 ベーンを取り付けたロータをカムケーシ
ング内に収納するとともに、該ロータの主軸を軸受部に
よって回転自在に軸支してなるベーン式回転機械におい
て、 前記ロータ両側の軸受部の圧力流体をそれぞれ低圧側の
ポートへ導く流路を設けたことを特徴とするベーン式回
転機械。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10299861A JP2000145664A (ja) | 1998-09-08 | 1998-10-21 | ベーン式回転機械 |
US09/786,561 US6629829B1 (en) | 1998-09-08 | 1999-09-03 | Vane type rotary machine |
EP99940657A EP1113175A4 (en) | 1998-09-08 | 1999-09-03 | ROTARY BLADE MACHINE |
PCT/JP1999/004798 WO2000014411A1 (fr) | 1998-09-08 | 1999-09-03 | Machine rotative a aubes |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25439498 | 1998-09-08 | ||
JP10-254394 | 1998-09-08 | ||
JP10299861A JP2000145664A (ja) | 1998-09-08 | 1998-10-21 | ベーン式回転機械 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000145664A true JP2000145664A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=26541667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10299861A Pending JP2000145664A (ja) | 1998-09-08 | 1998-10-21 | ベーン式回転機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000145664A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006095673A1 (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-14 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | ベーンポンプ |
JP2012087782A (ja) * | 2010-10-06 | 2012-05-10 | Agustawestland Spa | ポンプ装置、特にヘリコプター潤滑用のポンプ装置 |
JP2016109029A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | 株式会社デンソー | ベーン式ポンプ、及び、それを用いる燃料蒸気漏れ検出装置 |
-
1998
- 1998-10-21 JP JP10299861A patent/JP2000145664A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006095673A1 (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-14 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | ベーンポンプ |
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KR101797770B1 (ko) * | 2010-10-06 | 2017-11-15 | 아구스타웨스트랜드 에스.피.에이. | 특히 헬리콥터 윤활을 위한, 펌프 어셈블리 |
JP2016109029A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | 株式会社デンソー | ベーン式ポンプ、及び、それを用いる燃料蒸気漏れ検出装置 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060425 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060425 |
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