JP2000145008A - 構築用パネル、該構築用パネルを用いた塀、外壁構造、植栽用外構構造および路面構造 - Google Patents

構築用パネル、該構築用パネルを用いた塀、外壁構造、植栽用外構構造および路面構造

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JP2000145008A
JP2000145008A JP31756798A JP31756798A JP2000145008A JP 2000145008 A JP2000145008 A JP 2000145008A JP 31756798 A JP31756798 A JP 31756798A JP 31756798 A JP31756798 A JP 31756798A JP 2000145008 A JP2000145008 A JP 2000145008A
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hardening material
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Hiroshi Marui
浩 丸井
Yasunori Yoshida
康則 吉田
Toshiaki Koizumi
壽章 小泉
Koichi Yoshida
耕一 吉田
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KOTOBUKI SANKO KK
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
KOTOBUKI SANKO KK
Taiheiyo Cement Corp
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、耐久性等に優れ、成形・加工が容易
で、適度な重量を有し、かつ寸法安定性に優れ、透水
性、通気性、断熱性、美感を備えた不燃性または難燃性
の構築用パネル、および該構築用パネルを用いた構築物
の構造を提供する。 【解決手段】 磁気テープ片を加熱処理してなるカール
状の磁気テープ収縮片と、バインダーとして加えた硬化
性樹脂とを混合し、常温または加熱下で加圧成形してな
る所要厚のパネル基体2の片面または両面に、モルタル
やコンクリート等の無機系硬化材からなる所要厚の硬化
材層3を複合一体化することにより構築用パネル1を形
成する。硬化材層3の表面に、タイルあるいは玉石等の
表面化粧材4を一体化しておくことで、構築用パネル1
に美感を与え、かつ現場作業を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、磁気テープ片を
加熱処理してなるカール状の磁気テープ収縮片と、バイ
ンダーを原料として加圧成形されたパネル基体の片面ま
たは両面に、コンクリートまたはモルタルなどの無機系
硬化材からなる硬化材層を一体化してなる構築用パネル
と、該構築用パネルを用いた塀、外壁構造、植栽用外構
構造および路面構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】構築用パネルの材料としては、木製パネ
ル、金属パネル、コンクリートパネル、軽量コンクリー
トパネル、樹脂製パネル、樹脂発泡体製パネル、天然石
材や人造石のパネル、セッラミック製のパネルというよ
うに多種多様のものがあり、具体的な用途に応じて使い
分けられている。
【0003】このようなパネルを使い分ける基準として
は、例えばパネルの強度、耐久性、耐食性、耐候性、成
形・加工の容易さ、製品コスト、重量、変形性能、透水
性の有無、通気性の有無、断熱性の有無、不燃性あるい
は難燃性であるか否か、さらには構築用パネルとして使
用した場合の美感などが挙げられる。
【0004】また、近年開発された新しい素材によるパ
ネルとして、例えば、特開平6−198649号公報、
特開平7−256667号公報等に記載されたものがあ
る。これは、主として不要となった廃磁気テープ等のリ
サイクルによる有効利用を目的として開発されたもので
あり、軽量でありながら、曲げ強度および曲げ剛性が高
く、寸法安定性、吸音性、断熱性に優れ、さらに鋸など
でも比較的容易に切断・加工できるという特徴を有して
いる。
【0005】また、このパネルは、カール状に収縮させ
た磁気テープ収縮片を利用した製造方法の特徴から、内
部に連続する空隙を有しており、通気性、透水性があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】構築用パネルは、その
用途によって異なるが、ほとんどの用途において、強
度、耐久性、耐食性、耐候性に優れ、成形・加工が容易
であること、安価であることが要求される。
【0007】木製パネルは、用途によっては強度が不十
分であり、耐久性、耐候性の面等で問題が生じる場合が
ある。また、パネル自体に通気性、透水性が要求される
用途には適さない。
【0008】金属パネルは、一般に高価であり、板厚に
もよるが重量が大きく、切断・接合といった加工に手間
がかかる。また、パネル自体の通気性、透水性はなく、
吸音性能もほとんど期待できない。
【0009】コンクリートパネルは、圧縮強度が高く、
主として土木工事等における構築用パネルとして多用さ
れているが、成形上、厚さを薄くすることが困難であ
り、一般に重量が大きく、取り扱いが不便である。
【0010】また、軽量気泡コンクリートパネルや軽量
骨材、超軽量骨材を用いた軽量コンクリートパネル、超
軽量コンクリートパネル、さらに断熱性、吸音性能の向
上を図ったものが種々開発され、建築物の床材、壁材な
どとしても用いられているが、一般的には引張強度や曲
げ強度が小さく、ひび割れ等の問題がある。
【0011】樹脂製パネル、樹脂発泡体製パネルは、そ
の原料や配合、成形方法によって、多種多用のものがあ
るが、それぞれ各性能、コスト等に一長一短があり、概
して耐火性が十分でなく、汎用的に用いられるものは少
なく、構築用パネルとしてはむしろ特殊な用途に用いら
れる場合が多い。
【0012】天然石材や人造石のパネル、セッラミック
製のパネルは、パネルとして高級感や美感を要求される
場合に用いられるが、一般に重量が大きく、取り扱いも
不便である。また、コストの面でもかなり高価なものと
なる。
【0013】一方、磁気テープ片を加熱処理してなるカ
ール状の磁気テープ収縮片とバインダーを原料として加
圧成形されたパネルは、上述したような種々の利点を有
する反面、美感などを考えた場合、単独で用いるのには
適さない場合が多く、現場で湿式工法による表面仕上げ
を行う場合、現場作業が煩雑となり、コスト面での利点
が失われてしまうことになる。
【0014】また、軽量である反面、構築用パネルとし
てはある程度の重量が要求される場合があり、そのよう
な場合も単独の使用には適さない。本願発明は、上述の
ような課題の解決を図ったものであり、強度、耐久性等
に優れ、成形・加工が容易で、適度な重量を有し、かつ
寸法安定性に優れ、透水性、通気性、断熱性、美感を備
えた不燃性または難燃性の構築用パネル、および該構築
用パネルを用いた塀、外壁構造、植栽用外構構造および
路面構造を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る構
築用パネルは、磁気テープ片を加熱処理してなるカール
状の磁気テープ収縮片と、バインダーとして加えた硬化
性樹脂とを混合し、常温または加熱下で加圧成形してな
る所要厚のパネル基体の片面または両面に、無機系硬化
材からなる所要厚の硬化材層を複合一体化してなること
を特徴とする。
【0016】磁気テープについては、収縮してカール状
になるものであればその種類は問わないが、ビデオテー
プ、カセットテープなどの磁気テープが好ましく、これ
ら磁気テープの切断片または粉砕片は、その長さが5〜
20mmであり、それが全テープ重量の50%以上含ま
れていることが望ましい。
【0017】また、熱硬化性樹脂としては、フェノール
樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂のグループから選ばれ
た少なくも1種であることが好ましい。
【0018】さらに、ビデオテープ、カセットテープな
どの磁気テープを20mm以下に切断あるいは粉砕し、
摂氏100〜200度で加熱してカール状に収縮させて
得られた磁気テープの収縮片に、上記熱硬化性樹脂のバ
インダーを加え、摂氏100〜200度、圧力2〜20
kgf/cm2 で加圧成形すると、曲げ強度が50kg
f/cm2 以上となる断熱通気層を構成するパネルが得
られ、本願発明ではこれをパネル基体として用いる。
【0019】このように成形されたパネル基体はコンク
リートやモルタル等の無機系硬化材を積層する場合にお
いても接着性に優れており、型枠内にパネル基体を設置
した状態で無機系硬化材を打設したり、あるいは打設し
た無機系硬化材がまだ固まらないうちにパネル基体を載
せ、必要に応じ押圧するなどすれば、無機系硬化材の硬
化に伴い、パネル基体と無機系硬化材が複合一体化され
た構築用パネルが形成される。
【0020】請求項2は、請求項1に係る構築用パネル
において、硬化材層の表面に表面化粧材を一体化してあ
る場合である。美感あるいは景観を考慮して、構造物の
外壁面や、塀、各種外構構造物等に表面化粧材を取り付
けることは従来から行われているが、現場での湿式の施
工によるのが通常であり、構築用パネルの成形の際、工
場などであらかじめタイルその他の表面化粧材を一体化
しておくことで、現場作業がほぼ乾式の作業となり、施
工性が向上する。表面化粧材の例としては、タイルの
他、例えば、着色砂、玉砂利、人造石、ビーズ、セラミ
ック片、レンガ、ガラス片等が挙げられる。
【0021】請求項3は、請求項1または2に係る構築
用パネルにおいて、硬化材層がモルタルまたはコンクリ
ートからなる場合である。無機系硬化材の代表的なもの
としては、モルタルやコンクリートが広く利用されてお
り、これらはパネル基体と一体化しやすく、コスト的に
も安く済む。
【0022】パネル基体の表面にモルタルあるいはコン
クリートの硬化材層が形成されることで、少なくとも硬
化材層が形成された面についての見た目は、通常のコン
クリートパネルと同様となるが、パネル基体の密度(単
位体積重量)は、通常、0.30〜0.70g/cm3
程度となるため、構築用パネル全体としては、コンクリ
ートパネルに比べ重量が大幅に軽減される。
【0023】また、硬化材層の単位体積重量に応じて、
パネル基体と硬化材層の厚さを調整することで、適度な
重量の構築用パネルを形成することができる。また、請
求項2のように、モルタルまたはコンクリートからなる
硬化材層の表面に、上記表面化粧材をあらかじめ一体的
に取り付けておくことで、さらに美感の向上が図れ、か
つ構築用パネルをほとんど乾式の作業で施工することが
できる。
【0024】機械的性質に関しても、パネル基体はモル
タルやコンクリートに比べ、曲げ強度に優れているた
め、パネル基体と硬化材層が互いに弱点を補う形で、強
度、耐久性、耐食性、耐候性に優れた構築パネルが得ら
れる。
【0025】また、パネル基体は寸法安定性に優れてい
るため、温度変化に伴い、硬化後のモルタルあるいはコ
ンクリートに負担をかけるといった恐れもない。さら
に、パネル基体が断熱性、吸音性能を備えているため、
パネル全体としても高い断熱性、吸音性が得られる。
【0026】請求項4は、請求項1または2に係る構築
用パネルにおいて、硬化材層が軽量モルタルまたは軽量
コンクリートからなる場合であり、構築用パネルを例え
ば建物外壁や塀などに用いる場合、パネル全体の重量が
あまり大きくならないことで、パネルの取扱いが容易と
なる。
【0027】軽量モルタルや軽量コンクリートは、軽量
骨材や起泡剤による気泡を用いた従来のものでよい。請
求項5は、請求項1または2に係る構築用パネルにおい
て、硬化材層が多孔質セメント硬化体等の透水性を有す
るものである場合である。多孔質セメント硬化体として
は、従来のポーラスコンクリートやポーラスモルタルが
挙げられる。
【0028】パネル基体の内部には、連続した空隙が形
成され、通気性、透水性があるため、通気性、透水性が
要求される用途では、硬化材層としての多孔質セメント
硬化体等の透水性を有するものと組み合わせることが考
えられる。
【0029】請求項6は、請求項1〜5に係る構築用パ
ネルにおいて、硬化材層に補強繊維が混入されている場
合である。モルタルやコンクリートなどの無機系硬化材
の場合、ひび割れや表面や角部の欠けの問題があり、本
願発明の構築用パネルの場合、パネル基体が硬化材層を
補強する効果もあるが、硬化材層に炭素繊維、ガラス繊
維、スチールファイバー、その他の補強繊維を混入する
ことで、硬化材層におけるひび割れが効果的に防止さ
れ、表面や角部の欠けの問題も解消する。
【0030】請求項7は、請求項1〜5に係る構築用パ
ネルにおいて、パネル基体の厚さt 1 に対する硬化材層
の厚さt2 の比t2 /t1 =0.2〜2である場合であ
る。パネル基体は、通常、10〜50mm程度の厚さに
成形されており、一例を挙げると、パネル基体の厚さ2
0mm、硬化材層の厚さ30mm、合計の厚さが50m
mで、短片が450mm、長辺が900mmといった構
築用パネルが製造される。
【0031】t2 /t1 =0.2の一例としては、例え
ばパネル基体の厚さが通常より薄い5mmに対し、硬化
材層の厚さが50mmの場合が挙げられ、この場合は、
パネル基体が硬化材層の補強的な機能とパネル基体の弾
性による緩衝材的な機能を果たし、さらにパネルに断熱
性、吸音性等を与えることになる。
【0032】t2 /t1 =2の一例としては、例えばパ
ネル基体の厚さが50mmに対し、硬化材層の厚さが2
5mmの場合が挙げられ、この場合は、パネル基体の通
気性、透水性、断熱性、吸音性等の機能を十分に発揮さ
せるような用途、例えば植栽用外構構造や歩道等の路面
構造への適用が考えられる。
【0033】請求項8に係る塀は、請求項1〜7に係る
構築用パネルを水平方向に複数枚連結してなることを特
徴とするもので、目隠し用の比較的低い塀等に適用され
る。具体的な構築方法としては、例えば、基礎に本願発
明に係る構築用パネルの下端を止付金具とボルトなどで
固定し、さらに構築用パネルどうしを連結金具とボルト
などにより連結固定することにより簡単に構築すること
ができる。
【0034】この場合、1枚のパネルの重量が小さくな
るようにすることで、人力での作業が可能となり、また
単位体積重量が小さければ、それだけ大きいパネルを用
いることができる。
【0035】また、塀の外面、すなわち外から見える側
については、請求項2のように表面化粧材をあらかじめ
一体化したものを用いることにより、実質的に湿式の作
業をなくした形で塀に美感を与えることができる。
【0036】請求項9に係る塀は、複数本の支柱を所定
間隔をおいて立設し、隣り合う支柱間に、請求項1〜7
に係る構築用パネルを各支柱間で1枚または高さ方向に
複数枚ずつ取り付けてなることを特徴とするもので、い
わゆる万年塀などに適用され、本願発明の構築用パネル
の防音性能を活かすという面でも適している。
【0037】この場合、高さ方向に複数枚、積み上げる
ことで任意の高さの塀が構築できる。使用するパネル1
枚の寸法としては、例えば縦×横が、450mm×90
0mm程度が適当と考えられるが、特に限定されない。
【0038】請求項10に係る外壁構造は、建築構造物
の外壁あるいは土木構造物の壁面、法面保護工の壁面等
の構築物の壁面に請求項1〜7に係る構築用パネルが設
置されていることを特徴とするものである。この場合
は、従来の軽量気泡コンクリート板などと同様の使用方
法が考えられ、軽量であること、断熱性があること、曲
げ強度が高いことといった利点がある。
【0039】また、請求項2のように表面にあらかじめ
表面化粧材を取り付けておくことで、現場作業が容易と
なる。請求項11に係る植栽用外構構造は、請求項1〜
7に係る構築用パネルを、硬化材層側を外側にして複数
枚連結し、その内側に充填材を充填するための閉空間を
形成してなることを特徴とするものである。
【0040】具体的な用途としては、花壇や敷地外周に
設けられる目隠し兼植栽用の外構構造物などが挙げられ
る。本願発明に係る構築用パネルを利用する利点として
は、パネルのコストの他、構築用パネル自体に断熱性が
あり植栽用として保温性能が発揮されること、現場にお
ける組立作業が容易であること、請求項2のように表面
化粧材を取り付けておくことで、外構構造全体としての
美感も得られることなどが挙げられる。
【0041】本願の請求項12に係る路面構造は、請求
項1〜7に係る構築用パネルであって、パネル基体の片
面に硬化材層が一体化されてなる構築用パネルを、硬化
材層側を上にして敷並べてなることを特徴とするもの
で、主として歩道などに用いられる。
【0042】本願発明に係る構築用パネルのパネル基体
部分は透水性を有するため、路面構造として用いた場
合、排水機能の優れた路面が形成される。なお、硬化材
層についても請求項5のように、透水性を有する材料を
用いることで、さらに排水機能を向上させることができ
る。
【0043】また、請求項2のように、表面化粧材を設
けることで、歩道等における路面の模様を形成したり、
表面化粧材を滑り止めとすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、それぞれ本願の請
求項1〜6に係る構築用パネルの一実施形態を示したも
のである。
【0045】図1の構築用パネル1は、磁気テープ片を
加熱処理してなるカール状の磁気テープ収縮片と、バイ
ンダーとして加えた硬化性樹脂とを混合し、常温または
加熱下で加圧成形してなる所要厚のパネル基体2の片面
に、モルタルからなる硬化材層3を一体化したものであ
る。
【0046】パネル基体2の構成については、課題を解
決するための手段の項で述べた通りであり、用途に応じ
て、厚さ、密度等を変えて成形する。硬化材層3につい
ては、モルタルの他、粗骨材を配合したコンクリートな
どでもよく、また必要に応じ補強繊維を混入すること
で、硬化材層3におけるひび割れ、表面や角部の欠けを
防止することができる。
【0047】また、構築用パネル1全体の重量を低減し
たい場合には、パネル基体2と硬化材層3の厚みの割合
を変えたり、硬化材層3として軽量モルタル、超軽量モ
ルタル、あるいは軽量コンクリート、超軽量コンクリー
ト等を用いることもできる。
【0048】図2の構築用パネル1は、硬化材層3の表
面に玉石等を表面化粧材4として一体化したものであ
る。成形方法は特に限定されないが、後述する図5、図
6に示す方法等により、工場等であらかじめ表面化粧材
4を一体化した形で成形することができる。
【0049】景観を考慮して、建物、塀、その他の構造
物の壁面などに表面化粧材として、砂、砂利、人造石等
を付着させて一体化し、自然の風合いを出させたり、構
造物の美感を高めるために壁面などに着色したタイル等
を貼り付けるといったことが行われているが、構築用パ
ネル1にあらかじめ表面化粧材4を一体化しておくこと
で、現場作業が容易となる。
【0050】また、美感上、両面ともパネル基体2が現
れないようにしたい場合には、図3に示すすように、パ
ネル基体2の両面に硬化材層3を設け、サンドイッチ状
に形成することもできる。あるいは、パネル基体2の片
面に硬化材層3を設け、反対側の面には塗装を施した
り、化粧パネルを貼り付けることも可能である。
【0051】また、構築用パネル1は、平板に限らず、
図4に示すように曲面を有するものであってもよい。曲
面を形成する方法としては、パネル基体2の加圧成形の
際の型面を曲面にすることで湾曲したパネル基体2が形
成され、このパネル基体2の片面または両面にモルタル
またはコンクリート等を打設して硬化材層3を形成する
ことで、構築用パネル1全体として湾曲したパネルが形
成される。
【0052】図5は、本願の構築用パネルの製造手順、
特に請求項2のように硬化材層3の表面に表面化粧材4
を設ける場合の製造手順の一例を示したもので、以下の
手順で作業を行う。
【0053】縦置きにした鋼製型枠5の内側に、上述
したパネル基体2を縦置きの状態に設置する(図5(a)
参照)。 発泡ポリスチロールや発泡ポリプロピレン等の発泡合
成樹脂等からなる型枠部材6の内面に、後述する粘着剤
を1種または2種以上、所要厚さ塗布して粘着剤層を形
成し、表面化粧材4を粘着剤層にその一部が埋没するよ
うに付着させてなる化粧面形成用型枠を用意し、これを
パネル基体2と所要間隔おいて対向させる形で鋼製型枠
5の内側に設置する。さらに、鋼製型枠5にモルタルま
たはコンクリートの打設圧に耐える押さえ部材7として
アングル等の形鋼を固定する(図5(b) 参照)。
【0054】パネル基体2と表面化粧材4を貼着させ
た型枠部材6からなる化粧面形成用型枠との間に、硬化
材層3を形成するモルタルまたはコンクリートを打設す
る(図5(c) 参照)。
【0055】硬化材層3の養生および硬化後、鋼製型
枠5を取り外す(図5(d) 参照)。 粘着剤層を介して表面化粧材4を保持していた型枠部
材6を取り外す。このとき、粘着剤層は薄いフィルム状
となっており、表面化粧材4が硬化材層3に固定された
状態で、型枠部材6から剥離させることができる。な
お、表面化粧材4の表面に粘着剤の一部が残った場合
も、水洗いにより容易に取り除くことができる(図5
(e) 参照)。
【0056】表面化粧材としてタイル等を用いる場合、
従来、一般的な方法としては、有機系接着剤やモルタル
などの無機系接着剤で表面化粧材を直接貼り付ける方法
があるが、作業が煩雑となり、また熟練工が必要であ
る。
【0057】これに対し、本願の発明者は、適度な付着
性と剥離性を有し、さらに水などで容易に除去すること
ができる粘着剤を先に開発し、さらにその粘着剤の付着
性を利用して、表面化粧材を型枠部材の内面に付着させ
た状態でモルタルなどの硬化性材料の打設、充填を行う
ことができ、脱型後は化粧材の表面に汚れやトロを残す
ことなく粘着剤による被膜を容易に取り除くことができ
ることを見出し、先に特願平10─235476号とし
て出願を行っている。
【0058】このような粘着剤は、重合度が異なり、部
分けん化した複数のポリビニルアルコールを主剤とし
て、これに水を加えてなり、被覆対象となる塗布面に塗
布した場合、適度な付着性を有する液状から、時間の経
過とともに乾燥して被膜としてのフィルムを形成し、フ
ィルム形成後は容易に剥離させることができる。
【0059】また、付着性を利用して、本願でいう表面
化粧材等の被付着物を塗布面に押し付けることで、被付
着物を仮保持することができ、乾燥後は、被付着物から
そのまま、あるいは必要に応じて水洗いすることで被付
着物の表面からも容易に除去することができる。
【0060】このようなことから、その付着性、剥離性
などの性質を利用して、本願発明の構築用パネルの表面
に表面化粧材を取り付けるにあたり、表面化粧材をあら
かじめ粘着剤によって型枠部材の内面に付着させた状態
でモルタルあるいはコンクリート等の硬化性材料の打
設、充填を行い、脱型後、表面化粧材が硬化材層の表面
に残るようにすることができる。
【0061】なお、本願発明においては、表面化粧材の
取り付け方法は特に限定されず、従来から行われている
各種方法を用いてもよいが、基本的には工場等において
あらかじめ表面化粧材を取り付けておき、現場作業がほ
ぼ乾式の工事となるようにすることが望ましい。
【0062】図6は、本願の請求項2に係る構築用パネ
ルの製造手順の他の例を示したもので、図5が型枠を縦
置きにした状態でコンクリートを打設する場合であるの
に対し、図6は型枠を横置きにした状態での成形方法を
示したものである。
【0063】この場合の製造手順の一例を挙げると以下
の通りである。 縦置きにした型枠8の内面底部に、上述した粘着剤9
を所要厚塗布する(図6(a) 参照)。粘着剤9は配合の
異なるものを複数層塗布してもよい。
【0064】塗布した粘着剤9の上面側に、タイル等
の表面化粧材4を、その厚さ方向の一部が埋没するよう
に設置する。(図6(b) 参照)。 その上からモルタルまたはコンクリート等の硬化材を
打設し、硬化材層3を形成するモルタルまたはコンクリ
ートを打設する(図6(c) 参照)。
【0065】硬化材層3が未硬化の状態で、硬化材層
3の上面側にパネル基体2を設置し、硬化材層3に押し
付ける(図6(d) 参照)。 硬化材層3の養生および硬化後、型枠8を取り外す
(図6(d) 参照)。このとき、粘着剤層は薄いフィルム
状となっており、表面化粧材4が硬化材層3に固定され
た状態で、型枠8から剥離させることができる。なお、
表面化粧材4の表面に粘着剤の一部が残った場合も、水
洗いにより容易に取り除くことができる。
【0066】図7および図8は、本願の請求項8に係る
塀の一実施形態を示したもので、目隠し用の高さの低い
塀10の場合である。この塀10では、パネル基体2の
片面(塀10の外面側となる面)に硬化材層3を形成
し、硬化材層3の表面にタイル等の表面化粧材4を取り
付けた構築用パネル1を用いている。なお、塀10の内
面側については、美感の上からは塗装を施したり、ある
いは化粧パネルを取り付けることが望ましい。
【0067】構築手順としては、まず塀10の設置位置
に所定深さの溝を形成し、コンクリートブロック等から
なる基礎用ブロック13を所定間隔で設置する。次に、
基礎用ブロック13間の上面に本願発明に係る構築用パ
ネル1を立て、断面L字状の連結金具およびボルトで構
築用パネル1を基礎ブロック13に固定する。
【0068】構築用パネル1どうしは、板状の連結金具
(コーナー部についてはL字状の連結金具)11とボル
トにより連結固定する。構築用パネル1の組立てが完了
したら、基礎用ブロック13を設置した溝を掘削土砂等
で埋め返す。
【0069】この場合の構築用パネル1は、作業員が1
人または2人で容易に運べる程度の重さのものが望まし
く、寸法としては、例えば高さ900mm×横幅900
〜1800mm程度のものが適する。
【0070】また、さらに軽量化が必要な場合には、構
築用パネル1の硬化材層3に軽量モルタルあるいは軽量
コンクリート等を用いることも考えられる。図9は、図
7および図8に示した塀10の変形例として、構築用パ
ネル1の側端部に凹凸を形成し、目地が目立たないよう
にした場合の実施形態を示したものである。
【0071】すなわち、図7および図8の例では、目地
14が直線上にあるため、目地14がはっきり表れ、ま
たこの部分が応力伝達上の弱点となりやすい。これに対
し、図9の例では、表面化粧材4としてのタイルを千鳥
配置とし、タイルの目地に合わせてパネルの側端部を凹
凸にしたため、目地14が目立たず、また凹凸部分での
応力伝達が図れるため、目地14が強度上の弱点となる
のを防いでいる。
【0072】図10および図11は、本願の請求項9に
係る塀の一実施形態を示したもので、万年塀等として用
いられる。すなわち、基礎用ブロック21に支柱22を
立て、支柱22間に本願発明に係る構築用パネル1積み
上げて行く形で塀20を形成している。
【0073】支柱およびパネルの取り付け方について
は、従来から用いられている方法を適用することがで
き、例えば支柱22としてH形断面の鋼材を立て、その
フランジ間に構築用パネル1の端部を落とし込む形で塀
20を構築することができる。
【0074】図示した例は、外から見える塀20の外面
側のみ硬化材層3が形成され、その表面に表面化粧材4
としてのタイルが取り付けられているが、塀20の内側
にも硬化材層3を形成することもできる。また、必要で
あれば、内側にも表面化粧材を取り付けることもでき
る。
【0075】なお、基礎用ブロック21部分について
は、必要に応じモルタル等で根固めした後、土砂等で埋
め戻される。図11は、本願の請求項10に係る外壁構
造の一実施形態を示したもので、本願発明に係る構築用
パネル1の断熱性、遮音性や重量が軽いことを利用し
て、木造の骨組を有する住宅の外壁30に用いた場合で
ある。
【0076】この例では、柱(間柱を含む)31間に胴
縁32を渡し、胴縁32にパネル基体2側を内側にし
て、構築用パネル1を取り付けている。また、壁面を構
成する構築用パネルの硬化材層3の表面には、あらかじ
めタイル等の表面化粧材4が取り付けられている。
【0077】なお、先に示したように、本願発明に係る
外壁構造は、住宅、木造に限らず、土木構造物も含め、
各種構造の構築物に適用可能である。図12は、本願の
請求項11に係る植栽用外構構造の一実施形態を示した
もので、例えば敷地外周に生け垣や花壇の形で構築され
る外構構造物40に適用される。
【0078】この例では、図12(b) に示すような基礎
用ブロック41を所定間隔で設置し、その上に本願発明
に係る構築用パネル1を所定間隔をおいて対向させる形
で設置し、連結金具42およびボルト43等で固定して
いる。
【0079】構築用パネル1は外構構造物の外側の面を
形成する側に硬化材層3が形成され、その表面に表面化
粧材4が取り付けてある。対向させた構築用パネル1間
には土砂あるいは人工材料等の充填材44が充填され、
植木45あるいは花等が植栽される。
【0080】本願発明に係る構築用パネル1は、特に磁
気テープ片を加熱処理してなるカール状の磁気テープ収
縮片と、バインダーとして加えた硬化性樹脂とを混合
し、常温または加熱下で加圧成形してなるパネル基体2
部分に断熱性、通気性、透水性があり、これらの性能を
利用することで、冬季の凍結により植木45が枯れるの
を防いだり、豪雨によって土砂等の充填材44が流れ出
すのを防止することができる。
【0081】なお、構築用パネル1の寸法としては、例
えば高さ450〜600mm×横幅450〜1800m
m程度のものが適する。また、目地が目立たないように
するためには、構築用パネル1の成形時に表面化粧材4
としてのタイルの目地を深目地にし、現場で深目地部分
および構築用パネル1間の目地部分に、モルタル等を詰
めて行くことで、現場のタイル貼りに近い外観に仕上げ
ることもできる。
【0082】図13は、本願の請求項11に係る植栽用
外構構造の他の実施形態を示したもので、本願発明に係
る構築用パネル1を用いて花壇50を構築した場合であ
る。この場合も、基本的には図12の外構構造物40と
同様、構築用パネル1のパネル基体2部分の断熱性、通
気性、透水性等を有効利用したものである。また、平板
状の構築用パネル1に加え、湾曲した形状に成形した構
築用パネル1aを併用することで、デザインの自由度を
増すことができる。
【0083】また、図では、構築用パネル1,1aの構
造を示すため、パネル基体2部分を露出させた形で示し
ているが、目に触れる上面部分については、モルタルを
塗ったり、図12と同様、タイル等を貼ることで美感を
向上させることができる。
【0084】図14は、本願の請求項12に係る路面構
造の一実施形態を示したもので、歩道等に利用すること
ができる。図示した例では、成形した地盤面に砂利61
あるいは砂等を敷き詰め、その上に本願発明に係る片面
に硬化材層を設けた構築用パネル1をパネル基体2側を
下にして敷設し、目地部分にモルタルあるいは樹脂等の
目地材を詰めることにより路面構造60が形成されてい
る。
【0085】歩道部分については、従来、平板状のコン
クリートブロックやレンガ、石などを敷き詰め、目地部
分にモルタル等の目地材を充填したものが一般的であ
る。しかし、これらは材料自体には排水機能があまり期
待できず、また地下に浸透した水の浸透圧、浮力等によ
って部分的な浮き上がり等が生じる恐れもある。
【0086】また、特殊なものとしては、樹脂製の網目
状のパネルを敷き詰め、芝等が生育できるようにしたも
のもあるが、一般の歩道には適しない。本願発明に係る
構築用パネル1は、パネル基体2部分が通気性、透水性
を有するため、表面から浸透した水を側方あるいは下方
へ排水することができ、また地下を伝ってくる水の浸透
圧に対しても構築用パネル1の抵抗が少ないため、歩道
等の路面構造に適用した場合でもパネルの浮き上がり等
の問題が解消される。
【0087】
【発明の効果】本願発明に係る構築用パネルは、磁気
テープ片を加熱処理してなるカール状の磁気テープ収縮
片とバインダーを原料として加圧成形されたパネル基体
と無機系硬化材からなる硬化材層とを組み合わせたもの
であり、強度、耐久性等に優れ、成形・加工が容易で、
寸法安定性に優れ、透水性、通気性、断熱性を備えてい
る。
【0088】パネル基体がかなり軽量であるため、パ
ネル基体と硬化材層の厚さや硬化材の種類の組み合わせ
により適度な重量のパネルを容易に得ることができる。 パネル基体も難燃性であり、パネル全体として、不燃
性または難燃性の構築用パネルが得られる。
【0089】パネル基体の原料となる磁気テープとし
て、廃磁気テープを用いる場合には、廃材の有効利用と
しての経済効果も得られる。 硬化材層の表面に表面化粧材をあらかじめ一体化して
おくことで、構築用パネルとしての美感が得られ、現場
で湿式工法により表面化粧材を貼り付ける場合に比べ、
現場作業が容易となる。
【0090】請求項8、9に係る塀は、請求項1〜7
に係る構築用パネルを水平方向に複数枚連結してなり、
1枚のパネルの重量が小さくなるようにすることで、人
力での作業が容易となり、また単位体積重量が小さけれ
ば、それだけ大きいパネルを用いることができる。さら
に、あらかじめ表面化粧材を一体化しておくことで、現
場作業が実質的に乾式の作業となり、施工が容易とな
る。また、構築用パネルの防音性能等を活かすことがで
きる。
【0091】請求項10に係る外壁構造は、建築物の
壁面に請求項1〜7に係る構築用パネルを設置したもの
であり、パネルが軽量である、断熱性がある、曲げ強度
が高いといった利点があり、また、あらかじめ表面化粧
材を取り付けておくことで現場作業が容易となる。
【0092】請求項11に係る植栽用外構構造は、請
求項1〜7に係る構築用パネルを硬化材層側を外側にし
て複数枚連結し、その内側に充填材を充填するための閉
空間を形成してなり、花壇や敷地外周に設けられる目隠
し兼植栽用の外構構造物等として用いた場合において、
構築用パネル自体に断熱性、通気性、透水性があること
から保温性能や適度な排水機能と保水機能が発揮され、
また現場における組立作業も容易である。
【0093】請求項12に係る路面構造は、請求項1
〜7に係る構築用パネルであって、パネル基体の片面に
硬化材層が一体化されてなる構築用パネルを硬化材層側
を上にして敷並べてなるものであり、パネル基体部分が
透水性を有するため、歩道など適用した場合において、
排水機能の優れた路面が形成される。また、硬化材層に
ついても透水性を有する材料を用いることで、さらに排
水機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1に係る構築用パネルの一実施形
態を示したもので、(a) は平面図、(b) はパネルの厚み
が表れる方向の正面図である。
【図2】本願の請求項2〜7に係る構築用パネルの一実
施形態を示したもので、(a) は平面図、(b) はパネルの
厚みが表れる方向の正面図である。
【図3】本願の請求項2〜7に係る他の構築用パネルの
一実施形態を示したもので、(a) は平面図、(b) はパネ
ルの厚みが表れる方向の正面図である。
【図4】本願の請求項2〜7に係るさらに他の構築用パ
ネルの一実施形態(パネルが湾曲している場合)を示す
平面図である。
【図5】本願の請求項2に係る構築用パネルの製造手順
の一例を示す平面図である。
【図6】本願の請求項2に係る構築用パネルの製造手順
の他の例を示す平面図である。
【図7】本願の請求項7に係る塀の一実施形態を示す斜
視図である。
【図8】(a) は図7の塀の拡大平面図、(b) は外側から
見た拡大正面図である。
【図9】本願の請求項8に係る塀の他の実施形態を示す
外側から見た正面図である。
【図10】本願の請求項9に係る塀の一実施形態を示す
斜視図である。
【図11】本願の請求項10に係る外壁構造の一実施形
態を示す斜視図(断面図)である。
【図12】本願の請求項11に係る植栽用外構構造の一
実施形態を示したもので、(a) は斜視図、(b) はそのA
−A線断面図である。
【図13】本願の請求項11に係る植栽用外構構造の他
の実施形態を示す斜視図である。
【図14】本願の請求項12に係る路面構造の一実施形
態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…構築用パネル、2…パネル基体、3…硬化材層、4
…表面化粧材、5…鋼製型枠、6…型枠部材、7…押さ
え部材、8…型枠、9…粘着剤、10…塀、11…連結
金具、12…ボルト、13…基礎用ブロック、14…目
地、20…塀、21…基礎用ブロック、22…支柱、3
0…外壁、31…柱、32…胴縁、40…外構構造物、
41…基礎用ブロック、42…連結金具、43…ボル
ト、44…充填材、45…植木、50…花壇、51…充
填材、60…路面構造、61…砂利
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 康則 東京都千代田区西神田3丁目8番1号 太 平洋セメント株式会社内 (72)発明者 小泉 壽章 東京都足立区花畑4丁目3番10号 有限会 社壽三幸内 (72)発明者 吉田 耕一 東京都足立区花畑4丁目3番10号 有限会 社壽三幸内 Fターム(参考) 2E162 CA01 CA08 CA11 CA15 CE08 EA11 FA12 FA13 FD00 FD04 4F301 AA25 BA17 BA21 BB02 BE05 BE31 BF31

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープ片を加熱処理してなるカール
    状の磁気テープ収縮片と、バインダーとして加えた硬化
    性樹脂とを混合し、常温または加熱下で加圧成形してな
    る所要厚のパネル基体の片面または両面に、無機系硬化
    材からなる所要厚の硬化材層を一体化してなることを特
    徴とする構築用パネル。
  2. 【請求項2】 硬化材層の表面に表面化粧材を一体化し
    てなる請求項1記載の構築用パネル。
  3. 【請求項3】 硬化材層がモルタルまたはコンクリート
    からなる請求項1または2記載の構築用パネル。
  4. 【請求項4】 硬化材層が軽量モルタルまたは軽量コン
    クリートからなる請求項1または2記載の構築用パネ
    ル。
  5. 【請求項5】 硬化材層が多孔質セメント硬化体等の透
    水性を有するものである請求項1または2記載の構築用
    パネル。
  6. 【請求項6】 硬化材層に補強繊維が混入されている請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の構築用パネル。
  7. 【請求項7】 パネル基体の厚さt1 に対する硬化材層
    の厚さt2 の比t2/t1 =0.2〜2である請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の構築用パネル。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の構
    築用パネルを水平方向に複数枚連結してなることを特徴
    とする塀。
  9. 【請求項9】 複数本の支柱を所定間隔をおいて立設
    し、隣り合う支柱間に、請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の構築用パネルを各支柱間で1枚または高さ方向に
    複数枚ずつ取り付けてなることを特徴とする塀。
  10. 【請求項10】 構築物の壁面に請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の構築用パネルが設置されていることを特
    徴とする外壁構造。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    構築用パネルを、前記硬化材層側を外側にして複数枚連
    結し、その内側に充填材を充填するための閉空間を形成
    してなることを特徴とする植栽用外構構造。
  12. 【請求項12】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    構築用パネルであって、パネル基体の片面に前記硬化材
    層が一体化されてなる構築用パネルを前記硬化材層側を
    上にして敷並べてなることを特徴とする路面構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005229920A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Meiko Kensho:Kk 防根パネルを用いた防根構造、緑化構造及び防根容器

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