JP2000144976A - 構造用ブロック - Google Patents

構造用ブロック

Info

Publication number
JP2000144976A
JP2000144976A JP10331961A JP33196198A JP2000144976A JP 2000144976 A JP2000144976 A JP 2000144976A JP 10331961 A JP10331961 A JP 10331961A JP 33196198 A JP33196198 A JP 33196198A JP 2000144976 A JP2000144976 A JP 2000144976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block
blocks
structural block
vertical
structural
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10331961A
Other languages
English (en)
Inventor
G Lefebvre Bernard
ベルナート・ジー・リフィーレ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HABITEKKU JAPAN KK
Original Assignee
HABITEKKU JAPAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HABITEKKU JAPAN KK filed Critical HABITEKKU JAPAN KK
Priority to JP10331961A priority Critical patent/JP2000144976A/ja
Priority to TW88101894A priority patent/TW419559B/zh
Priority to IDP991025D priority patent/ID25935A/id
Publication of JP2000144976A publication Critical patent/JP2000144976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Revetment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ソイルセメント、又はセメントと岩粉、
土、砂若しくは砕石との混合物を成形した概ね直方体の
構造用ブロック1で、その上面には、これを長手方向に
2等分する左右領域の各中心位置に形成された左右2個
の凸部2a、2bを、下面には、それぞれ一方の凸部と
上下に対応する位置に形成された左右2個の凹部3a、
3bを有する。凸部と凹部とは、上下に積み重ねたとき
下側ブロックの凸部が隣接する上側ブロックの凹部に嵌
合するように、互いに補完する形状を有する。 【効果】 ブロック間の接合面に従来のようなモルタル
を用いることなく、各ブロックが水平及び鉛直方向に機
械的にかつ自動的に位置決めされ、技術力の低い作業者
であっても、住宅等建築物及び擁壁等の構造物の所望の
構造を正確にかつ効率よく低コストで建設することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築物の壁や柱
を建てるために、更に擁壁や橋、トンネル等の土木構造
物を構築するために使用する構造用ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、粘土などを成形焼成したレン
ガやソイルセメント又はコンクリートを固めた建築用ブ
ロックが、比較的価格の高い木材の代替物として又は森
林保護の観点から有効な建築材料として世界各地で広く
使用されている。特に技術レベルが低くかつ経済的な問
題を抱える開発途上国では、原材料を現地で調達しかつ
製造可能で安価なことから、低コスト住宅用の建築資材
として有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
レンガは、通常中実のブロック体のために重く、特に多
階建築物の場合には構造上許容荷重に問題がある。ま
た、従来のレンガや建築用ブロックは、積み重ねていく
際に上下左右に位置合わせを行いかつモルタルで接合す
る必要がある。このため、作業者はある程度熟練した技
能を要し、また相当量のモルタルを使用する。特に、モ
ルタルだけでブロック等を組積みすると、構造上不安定
になりがちで、地震の多い地域での使用は好ましくな
い。
【0004】そこで本発明は、上述した従来の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
従来のように多量のモルタルを用いて接合することな
く、また複雑かつ高価な建設機材を用いることなく、未
熟な作業者であっても簡単かつ正確に組積みすることが
でき、しかも構造上安定していることから多階建築物に
用いることができ、更に開発途上国などにおいても現地
で容易に調達可能な原材料で安価に製造し得る構造用ブ
ロックを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、概ね直
方体のブロックからなり、該ブロックの上面に、これを
長手方向に2等分する左右領域の各中心位置にそれぞれ
形成された左右2個の凸部を有し、かつ前記ブロックの
下面に、それぞれ一方の前記凸部と上下に対応する位置
に形成された左右2個の凹部を有し、多数のブロックを
上下に積み重ねたときに、下側の各ブロックの凸部が隣
接する上側の各ブロックの凹部に嵌合するように、前記
凸部と凹部とが互いに補完する形状をなすことを特徴と
する構造用ブロックが提供される。
【0006】このように本発明の構造用ブロックは、隣
接する上面の凸部が下面の凹部に嵌合するように積み重
ねることにより、従来のようにモルタルで接合しなくて
も、各ブロックが水平方向及び鉛直方向に自動的に正確
に位置決めされ、かつ構造上の安定性が得られると共
に、各ブロック間の上下の接合面における空気及び水の
通過を有効に阻止又は抑制することができる。
【0007】或る実施例によれば、それぞれ上下に対を
なす前記凸部及び凹部の中心を貫通する2個の上下方向
の穴が形成されている。これらの穴は、複数の構造用ブ
ロックを上下に積み重ねたときに、その構造物の全高に
亘って上下方向に連続する穴が形成される。この穴に棒
鋼等を補強材として挿通しかつグラウト材等を充填して
固定することにより、構造全体を水平及び鉛直方向にそ
れぞれ強化することができる。
【0008】別の実施例では、ブロック上面の前記左右
領域を分割する境界線上に上下方向の貫通穴を形成し、
かつ該ブロックの左右各端面にその全高に亘って上下方
向の溝を凹設し、この上下方向溝が、別の構造用ブロッ
クを長手方向に連続して配置したときに、隣接する端面
間で前記上下方向の貫通穴に対応する上下方向の穴を画
定するように配置されていると好都合である。これら上
下方向の貫通穴と上下方向溝とにより、複数のブロック
を積み重ねたときに、その構造物の全高に亘って上下方
向に連続する穴が形成されるので、この中にグラウト材
などを充填することにより、組積みした構造全体を水平
及び鉛直方向それぞれに強化できるだけでなく、上下に
隣接する構造用ブロック間の各接合部における水や空気
の通過をより完全に遮断することができる。
【0009】各構造用ブロックの上面に形成される凸部
は、その両方が同一の寸法・形状を有すると、組積みす
る際に各ブロックの方向性を合わせることが容易になる
ので好ましい。更に前記凸部を長手方向及び横断方向の
各中心線に関してそれぞれ対称な形状、例えば円錐台又
は角錘台に形成すると、各ブロックの向きを90°又は
180°変えて積み重ねても、上下ブロックの凸部と凹
部とを嵌合させることができるので、より好都合であ
る。
【0010】また、前記直方体ブロックの寸法をその縦
横比が2:1となるように設定すると、直角をなす壁の
コーナやT字形又は十字に交差する壁を作る際に、コー
ナ用に特別な形態のブロックを用いる必要がなく、凹凸
の無い壁面が得られるので、好都合である。
【0011】本発明の別の実施例によれば、上述した標
準型の構造用ブロックを前記境界線に沿って半分に切断
してなる補助型の構造用ブロックが提供される。この補
助型ブロックを補完的に標準型ブロックと組み合わせて
用いると、所謂千鳥積み(又は馬積み)に組積みする際
に壁の端などに生じるブロック半分の空間を埋めること
ができる。
【0012】更に本発明の別の実施例によれば、上述し
た標準型の構造用ブロックの上面にその全長に亘って長
手方向の溝が、前記両凸部が少なくとも部分的に残るよ
うに凹設されたU字型の構造用ブロックが提供される。
このブロックを長手方向に連続して配置すると、その全
長に亘って連続する水平方向の溝が形成され、この溝内
に棒鋼等の補強材を配置してグラウト材等を充填する
と、構造全体を水平方向に強化することができる。
【0013】このとき、U字型ブロックの凸部と凹部と
を貫通する上下方向の穴は、その上側又は下側に組積み
される標準型ブロックの各上下方向穴と整合している。
従って、標準型ブロック及びU字型ブロック双方の連続
する上下方向穴を垂直方向の棒鋼が貫通し、かつ鉛直方
向及び水平方向から充填されたグラウト材が一体化する
ことにより、構造全体を水平方向及び鉛直方向にリンク
させて強化することができる。
【0014】上述した本発明の構造用ブロックは、ソイ
ルセメント、又はセメントと岩粉、土、砂若しくは砕石
との混合物を所定の型で成形することにより、比較的簡
単にかつ安価に製造することができる。
【0015】
【実施例】以下に添付図面を参照しつつ本発明の好適実
施例を具体的に説明する。図1は、本発明による標準型
の構造用ブロックの実施例を示している。本実施例の標
準型ブロック1は、その縦横比を2:1に設定した例え
ば30×15×10cmの寸法を有する概ね直方体からな
る。ブロック1の上面には、その長手方向に2等分され
る左右各領域の中心にそれぞれ凸部2a、2bが形成さ
れている。前記両凸部は同一寸法及び形状の低い円錐台
からなる。ブロック1の下面には、それぞれ一方の凸部
2a、2bに対応させて同心位置に凹部3a、3bが形
成されている。前記各凹部は、前記凸部を補完する寸法
・形状を有する。互いに対をなす凸部2a、2b及び凹
部3a、3bには、上下方向に貫通する円形穴4a、4
bがそれぞれ同心位置に設けられている。
【0016】また、ブロック1には、その中心を上下方
向に貫通する断面長方形の中央穴5が設けられている。
更にブロック1の左右各端面には、その全高に亘って延
長する上下方向の溝6a、6bがそれぞれ凹設されてい
る。前記上下方向溝は、中央穴5を前記長手方向に2等
分した寸法の矩形断面を有する。
【0017】前記標準型ブロックを千鳥積み(馬積み)
にする方法が図2及び図3に示されている。複数の標準
型ブロック11を、隣接する端面同士をモルタルなどで
接合することなく長手方向に連続させて直線状に配置す
る。この第1層のブロック11上に第2層の標準型ブロ
ック21を、その位置を前記第1層に対して長手方向に
半分ずつずらして、同様に隣接する各ブロックの接面同
士をモルタルなどで接合することなく積み重ねる。
【0018】このとき、第1層のブロック11上面の各
凸部12b、12aをそれぞれ第2層のブロック21下
面の凹部23a、23bに嵌合させることにより、第1
層及び第2層の各ブロックを容易にかつ正確に位置決め
できると同時に、位置のずれが防止されかつ水平方向の
強度が得られる。しかも、このような凸部と凹部との嵌
合により、上下ブロック11、21間の接合面における
気密性が得られ、水や空気の通過を有効に阻止すること
ができる。
【0019】また、図3に良く示されるように、上側ブ
ロック21の各円形穴24a、24bと下側ブロックの
各円形穴14b、14aとが連通して、組積みした構造
全体を上下方向に貫通する円形穴が形成される。この連
続する円形穴には、後述するように、棒鋼などの補強材
を挿入しかつグラウト材を充填することができ、それに
より構造全体の水平方向の強度を増すことができる。こ
の連続円形穴は、耐震及び耐風設計に従い、前記構造の
全長に亘って一定間隔で配置される。
【0020】同様に、隣接する端面間に上下方向溝16
b、16a又は26b、26aにより形成される上下方
向の穴とその上側又は下側ブロックの中央穴25又は1
5とが整合し、連通して構造全体を上下方向に貫通する
矩形断面の穴が形成される。この連続する矩形穴に後述
するようにグラウト材等を充填して、前記各ブロックを
互いに一体に連結しかつそれらの接合面における気密性
をより高めることができる。前記矩形穴は、前記円形穴
の中間に同じく前記構造の全長に亘って一定間隔で配置
される。
【0021】本実施例では、ブロック上面の各凸部2
a、2b及び対応する下面の各凹部3a、3bが、長手
方向及び横断方向の各中心線に関してそれぞれ対称な円
錐台に形成されかつこれらが同一の寸法を有するので、
各ブロックの向きを前後逆に180°変えて、又は直角
に90°変えて積み重ねても、その方向性に関わり無く
上下ブロックの凸部と凹部とを嵌合させ、かつ各円形穴
を上下に連続させることができる。また、中央穴5及び
上下方向溝6a、6bがブロックの長手方向中央に配置
されているので、各ブロックの向きを前後逆にしても、
常に上下に連続する矩形穴が形成される。
【0022】前記標準型ブロックは、上述した実施例に
限定されるものでなく、その技術的範囲内において使用
条件等により様々な異なる寸法や縦横比、形状にするこ
とができる。例えば、凸部2a、2b及び凹部3a、3
bは角錐台又は他の異なる形状にすることができ、中央
穴5の断面を円形にかつ上下方向溝6a、6bの断面を
半円形にすることができる。また、前記中央穴及び上下
方向溝の位置は、ブロックを積み重ねたときに、その方
向性が制限されるとしても、上下に連続する穴が形成さ
れる限り、適当に変更することができる。
【0023】図4は、図1の標準型ブロック1と組み合
わせて補完的に使用するための本発明による補助型構造
用ブロックの実施例を示している。補助型ブロック31
は、基本的に標準型ブロック1をその長手方向に半分に
分割したもので、本実施例では、その寸法が15×15
×10cmの概ね直方体からなる。
【0024】即ち、ブロック31の上面には、その中心
位置に図1の標準型ブロック1の凸部2a、2bと全く
同一の円錐台からなる凸部32が形成され、かつその下
面には、凸部2a、2bと全く同一の、凸部32を補完
する形状の凹部33が同じく同心位置に形成されてい
る。また、ブロック31には、同様に凸部32及び凹部
33を同心に上下方向に貫通する円形穴34が形成さ
れ、かつその左右各端面には、前記標準型ブロックの上
下方向溝6a、6bと同じ形状・寸法の上下方向溝35
a、35bが全高に亘って凹設されている。
【0025】従って、図2及び図3において前記標準型
ブロックを千鳥積みに積み重ねたときに、その端に余る
標準型ブロック半分の空間36を、補助型ブロック31
を用いて埋めることができる。補助型ブロック31は、
その凹部33に下側の標準型ブロックの凸部2aを嵌合
させ、かつ一方の端面を隣接する標準型ブロックの端面
に接して、モルタルなどで接合することなく配置する。
円形穴34は、下側の標準型ブロック11の円形穴14
aと整合して連通し、上下方向溝35a又は35bは、
隣接する標準型ブロック21の端面の上下方向溝26a
と結合されて、下側ブロックの中央穴15に連続する矩
形穴を画定する。
【0026】図5は、本発明によるU字型構造用ブロッ
クの実施例を示している。U字型ブロック41は、その
上面に長手方向に延長する概ねU字形断面の溝42が設
けられている点において前記標準型ブロックと異なる。
U字溝42は、その両側に前記標準型ブロックの凸部2
a、2bと同一の円錐台の一部分を構成する凸部43
a、43b、44a、44bが残るように、ブロック4
1上面の全長に亘って形成される。
【0027】U字型ブロック41は、その他の点におい
て標準型ブロック1と同一の構成を有し、その下面に
は、標準型ブロックの凸部2a、2bに対応する凹部4
5a、45bが設けられ、かつその中心を円形穴46
a、46bが同心に上下方向に貫通している。更に、U
字溝42の底部には、その中心に標準型ブロックの中央
穴5に対応する断面長方形の中央穴47が貫設され、か
つ左右両端面には、標準型ブロックの上下方向の溝6
a、6bに対応する上下方向溝48a、48bがそれぞ
れ凹設されている。
【0028】従って、U字型ブロック41は、図2及び
図3において前記第2層の標準型ブロックに代えて積み
重ねると、同様にモルタルなどを用いることなく、前記
第1層の上に正確に位置決めして配置することができ
る。隣接するブロック41のU字溝42が連結されて、
長手方向に連続する長い溝が画定される。この溝内に、
後述するように棒鋼などの補強材を挿入しかつグラウト
材を充填し、構造全体を面外方向に強化することができ
る。このとき、前記溝に充填されたグラウト材の一部
は、溝底部に開口する円形穴46a、46b、中央穴4
7、及び上下方向溝48a、48bにより画定される矩
形穴から、その下側の配列された標準型ブロックの対応
する円形穴、中央穴及び矩形穴に入り、その中に充填さ
れたグラウト材と一体になるので、構造全体がより強化
される。
【0029】以下に、上述した本発明の構造用ブロック
を用いて作られる様々な壁の構造を説明する。一般に壁
の組積みは、壁の端や直角なコーナ、交差する壁の中心
に棒鋼などの補強材を垂設し、最初の構造用ブロックを
その円形穴に前記棒鋼を挿通させて所定位置に配置し、
これに多数の構造用ブロックを連続させて第1層を設け
る。これに第2層以降の構造用ブロックを図2及び図3
のように千鳥状に積み重ねる。
【0030】図6は、このように本発明の構造用ブロッ
クを千鳥積みした真直な壁を示している。即ち、壁の両
端及びその間に所定の間隔で、例えば90cm毎に直径9
mm程度の棒鋼51を垂設する。図6では、壁の中間位置
に棒鋼が追加されている。最下の第1層は、地面又は地
面に設けた土台にモルタルを敷き、その上に標準型ブロ
ック1を長手方向に配設する。第2層は、その両端に補
助型ブロック31を図2及び図3に関連して説明したよ
うに組み合わせて使用し、その間に標準型ブロック1を
千鳥状に配置する。この第1層及び/又は第2層の構成
を、第2層の上に繰り返して設けることにより、両端に
凸凹の無い壁を所望の高さに作ることができる。
【0031】このとき、壁の両端及び図6では中央に垂
直に挿通した棒鋼51を、上述したように対応する前記
各層の構造用ブロックの円形穴に挿通させる。棒鋼51
を挿通した各円形穴52には、水を注入した後に、グラ
ウト材即ちセメントモルタルを注入して固める。棒鋼5
1は、ワイヤで結束するなどの周知の手法で継ぎ足すこ
とにより、壁の高さに応じて延長することができる。
【0032】図7は、本発明の構造用ブロックを千鳥積
みした壁の直角なコーナを示している。このようなコー
ナは、補助型ブロックを用いずに、標準型ブロック1の
みで積み上げることができる。先ず、コーナの中心に棒
鋼53を挿通し、これをその円形穴に挿通して最初の標
準型ブロック54を配置し、他の標準型ブロックを図6
と同様に長手方向に接続して、第1層の一方の直線方向
にブロック列55を配置する。次に、標準型ブロックの
小口面を最初のブロック54の長手面と直角に接して、
直交する他方の直線方向にブロック列56を配置する。
【0033】第2層は、最初の標準型ブロック57をそ
の円形穴に棒鋼53を挿通させて第1層の最初のブロッ
ク54上に、それと直交する向きに積層し、他の標準型
ブロックをブロック列56上に積み重ねて、ブロック列
58を設ける。これに直交する他方のブロック列59
は、同様に標準型ブロックの小口面を最初のブロック5
7の長手面と直角に接して、第1層のブロック列55の
上に積み重ねる。これらの作業を繰り返して各層の直交
するブロック列を交互に、所望の高さまで積み上げる。
棒鋼53を挿通させた前記コーナ中心の円形穴60に、
同様に水を注入しかつグラウト材を充填して固定する。
また棒鋼53は、上述したように継ぎ足して所要の高さ
に延長することができる。
【0034】図8は、本発明による構造用ブロックを積
層したT字交差の壁を示している。先ず、図6の実施例
と同様にして標準型ブロックを配列し、T字の横線部分
に相当する長手方向に第1層のブロック列61を設け
る。T字の交差点中心に位置する円形穴に棒鋼62を挿
入し、固定する。次に、棒鋼62を挿通したブロック6
3の長手面に標準型ブロックの小口面を接して、それと
直交する向きにT字の縦線部分に相当する交差方向のブ
ロック列64を設ける。
【0035】第2層は、第1層のブロック列61の上に
標準型ブロックを千鳥状に積み重ねるが、前記交差点に
配置される標準型ブロック65は、直角に向きを変えて
第1層の交差方向のブロック列64の上に重ねる。この
とき、ブロック65と壁の長手方向に隣接する標準型ブ
ロックとの間に生じるブロック半分の隙間は、補助型ブ
ロック66で埋められる。ブロック列64の上には、ブ
ロック65に連続させて第2層の標準型ブロックを千鳥
状に配列する。第3層は、長手方向及び交差方向共に標
準型ブロックのみを第1層と全く同一に配置する。
【0036】第4層は、壁の長手方向には、標準型ブロ
ックのみを千鳥状に積み重ねる。交差方向には、棒鋼6
2を挿通させた標準型ブロック67の長手面に補助型ブ
ロックの小口面を接して配置し、これに連続させて標準
型ブロックを第3層上に千鳥状に積み重ねる。更に第4
層の上には、上述した第1層乃至第4層の構成を順に繰
り返して所要の高さまで積み上げる。同様に、棒鋼62
を挿通させた前記交差点中心の円形穴68には、水を注
入しかつグラウト材を充填して固定する。また、棒鋼6
2は所要の高さまで継ぎ足すことができる。また、当然
ながら、上述したT字交差の壁構造を利用して十字交差
の壁を、同様に本発明の構造用ブロックを積層して作る
ことができる。
【0037】図9は、本発明によるU字型ブロックを併
せて用いた窓部分の構造を示している。同図に良く示す
ように、窓開口70の左右両側部は、図6の実施例と同
様に標準型ブロック71と補助型ブロック72とを組み
合わせてその端部に凹凸を無くし、それらを上下に貫通
する円形穴73には棒鋼74を挿通させ、かつグラウト
材を充填して固定している。
【0038】窓開口70の上下両側部は、標準型ブロッ
クに代えて、U字型ブロック75、76がその下側又は
上側のブロック列に対して千鳥状配置される。即ち馬に
組まれる形になる。前記U字型ブロックにより形成され
る連続したU字溝77、78内には、それぞれ水平方向
に棒鋼79、80からなる補強材を配置し、かつグラウ
ト材81、82を充填する。このようにして、鉛直、水
平及び面外方向の3方向に強化された開口枠が得られ
る。
【0039】図10は、本発明による標準型ブロックと
U字型ブロックとを組み合わせた柱の構造及びそれを積
み上げる工程を示している。先ず図10Aに示すよう
に、2個のU字型ブロック83を地面又は土台の上に横
に並べ、その各円形穴にそれぞれ棒鋼84を挿通する。
前記各U字型ブロックのU字溝85には、それぞれ補強
材として棒鋼86を水平に配置し、かつグラウト材87
を充填して鉛直な棒鋼84と一体に固定する。
【0040】次に第2層は、2個の標準型ブロック88
を下側のU字型ブロックと直交する向きにかつその円形
穴に棒鋼84を挿通させて積み重ねる。同様にして第3
層以上の各層を積み重ねる。その途中で適当な高さにな
ると、各円形穴に水を噴霧しかつグラウト材を注入す
る。最後に最上層は、図10Bに示すように、第1層と
同様に2個のU字型ブロック89を積層し、そのU字溝
90及び円形穴をグラウト材91で充填する。
【0041】図11は、本発明による構造用ブロックを
使用して、建物の壁と切妻屋根とを結ぶ両端の妻壁を示
している。先ず、長手方向即ち桁行方向の壁92の上端
にその全長に亘って、屋根の敷桁を支持するためにU字
型ブロック93、94を2層に積み重ねる。各U字型ブ
ロック93、94のU字溝には、それぞれ棒鋼95、9
6を水平に配置しかつグラウト材97、98を充填す
る。前記敷桁は、例えばアンカをU字型ブロック93、
94に植設し、これにねじ締め又は溶接することによ
り、取り付けることができる。
【0042】次に、標準型ブロックを千鳥状に積層し
て、両側部を傾斜させた概ね三角形の妻壁99を形成す
る。妻壁99の頂点には、屋根の峰梁(母屋)を支持す
るために、長手方向に接続した2個のU字型ブロック1
00、101を配置する。両U字型ブロック100、1
01のU字溝には、同様に棒鋼102を水平に配置しか
つグラウト材103を充填する。前記梁は、例えば前記
U字型ブロックに植設したアンカによって固定される。
【0043】上記各実施例を含めて本発明の構造用ブロ
ックを積層して作られた壁は、その表面を次の2通りの
方法で仕上げることができる。第1の方法は、従来と同
様に壁面のプラスタ(漆喰)塗りである。プラスタの乾
燥後は、壁面を塗装することができる。第2の方法は、
プラスタ塗りを行わないやり方で、各ブロックの前記中
央穴及び上下方向溝により形成されて壁を上下方向に貫
通する前記矩形穴に、水を撒布した後にグラウト材を充
填する。これにより、壁の気密性をより高めて空気や水
の通過をより有効に阻止することができる。
【0044】以上、本発明についてその好適な実施例を
用いて詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本
発明は上記各実施例に限定されるものでなく、その技術
的範囲内において、様々な変形・変更を加えて実施する
ことができる。例えば、構造用ブロックの円形穴に挿入
する補強材としては、上述した棒鋼以外に現地で入手容
易な竹などの他の材料を用いることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。本発明の
構造用ブロックによれば、比較的入手容易な原材料と簡
単な設備で安価に製造することができ、単に下側ブロッ
ク上面の凸部と対応する上側ブロック下面の凹部とを嵌
合させて積み重ねることにより、各ブロックが水平及び
鉛直方向に自動的に位置決めされるので、高価な建築材
料やその取扱いに技術・経験を要する重機械を用いるこ
となく人手で、しかも隣接するブロック間の接合に従来
のようなモルタルを用いることなく、熟練度の低い作業
者であっても、住宅その他の建物や擁壁などの土木構造
物を所望の構造に正確にかつ効率よく低コストで建設す
ることができる。
【0046】また、上下に対をなす凸部及び凹部の中心
を貫通する上下方向穴を設け、補強材及びグラウト材を
適当に充填することにより、個々のブロックの軽量化と
共に構造全体の強化を図ることができるので、多階式な
どの高い建物にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A図は本発明による標準型の構造用ブロックを
示す斜視図、B図はそのI−I線における縦断面図であ
る。
【図2】図1の標準型ブロックを千鳥積みする方法を示
す概略斜視図である。
【図3】図2の長手方向断面図である。
【図4】A図は本発明による補助型ブロックを示す斜視
図、B図はそのIV−IV線における縦断面図である。
【図5】A図は本発明によるU字型ブロックを示す斜視
図、B図はそのV−V線における縦断面図である。
【図6】千鳥積みした壁の組積構造を示す概略斜視図で
ある。
【図7】壁の直角なコーナの組積構造を示す概略斜視図
である。
【図8】T字交差の壁の組積構造を示す概略斜視図であ
る。
【図9】U字型ブロックを用いた壁の窓開口部分の補強
構造を示す概略斜視図である。
【図10】組積構造により柱を構成する場合の概略斜視
図である。
【図11】建物の妻壁の組積構造を示す概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 標準型ブロック 2a、2b 凸部 3a、3b 凹部 4a、4b 円形穴 5 中央穴 6a、6b 上下方向溝 11 標準型ブロック 12a、12b 凸部 13a、13b 凹部 14a、14b 円形穴 15 中央穴 16a、16b 上下方向溝 21 標準型ブロック 22a、22b 凸部 23a、23b 凹部 24a、24b 円形穴 25 中央穴 26a、26b 上下方向溝 31 補助型ブロック 32 凸部 33 凹部 34 円形穴 35a、35b 上下方向溝 36 空間 41 U字型ブロック 42 U字溝 43a、43b、44a、44b 凸部 45a、45b 凹部 46a、46b 円形穴 47 中央穴 48a、48b 上下方向溝 51 棒鋼 52 円形穴 53 棒鋼 54 標準型ブロック 55、56 ブロック列 57 標準型ブロック 58、59 ブロック列 60 円形穴 61 ブロック列 62 棒鋼 63 ブロック 64 ブロック列 65 標準型ブロック 66 補助型ブロック 67 標準型ブロック 68 円形穴 70 窓開口 71 標準型ブロック 72 補助型ブロック 73 円形穴 74 棒鋼 75、76 U字型ブロック 77、78 U字溝 79、80 棒鋼 81、82 グラウト材 83 U字型ブロック 84 棒鋼 85 U字溝 86 棒鋼 87 グラウト材 88 標準型ブロック 89 U字型ブロック 90 U字溝 91 グラウト材 92 壁 93、94 U字型ブロック 95、96 棒鋼 97、98 グラウト材 99 妻壁 100、101 U字型ブロック 102 棒鋼 103 グラウト材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598155221 G.P.O.Box 4 Klong L u−ang,Pathumthani 12120,Thailand

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概ね直方体のブロックからなり、 前記ブロックの上面に、これを長手方向に2等分する左
    右領域の各中心位置にそれぞれ形成された左右2個の凸
    部と、 前記ブロックの下面に、それぞれ一方の前記凸部と上下
    に対応する位置に形成された左右2個の凹部とを有し、 前記ブロックを上下に積み重ねたときに、下側の前記ブ
    ロックの凸部が隣接する上側の前記ブロックの凹部に嵌
    合するように、前記凸部と凹部とが互いに補完する形状
    をなすことを特徴とする構造用ブロック。
  2. 【請求項2】 それぞれ上下に対をなす前記凸部及び凹
    部の中心を貫通する左右2個の上下方向穴を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の構造用ブロック。
  3. 【請求項3】 前記左右領域を分割する境界線上に形成
    された上下方向の貫通穴と、左右各端面にその全高に亘
    って凹設された上下方向の溝とを有し、前記上下方向溝
    が、別の前記構造用ブロックを長手方向に連続して配置
    したときに、隣接する前記端面間に前記上下方向の貫通
    穴に対応する上下方向の穴を画定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の構造用ブロッ
    ク。
  4. 【請求項4】 前記両凸部が同一の寸法・形状を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の構
    造用ブロック。
  5. 【請求項5】 前記凸部が、その長手方向及び横断方向
    の中心線に関して対称な形状を有することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の構造用ブロック。
  6. 【請求項6】 前記凸部の形状が円錐台であることを特
    徴とする請求項5に記載の構造用ブロック。
  7. 【請求項7】 前記直方体の寸法が2:1の縦横比を有
    することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    の構造用ブロック。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の構造
    用ブロックと組み合わせて補完的に使用するために、前
    記構造用ブロックを前記境界線に沿って半分に切断して
    なることを特徴とする構造用ブロック。
  9. 【請求項9】 前記上面にその全長に亘って長手方向の
    溝が、前記両凸部が少なくとも部分的に残るように凹設
    されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
    に記載の構造用ブロック。
  10. 【請求項10】 前記ブロックが、ソイルセメント、又
    はセメントと土、砂若しくは砕石との混合物を成形した
    ものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    に記載の構造用ブロック。
JP10331961A 1998-11-06 1998-11-06 構造用ブロック Pending JP2000144976A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10331961A JP2000144976A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 構造用ブロック
TW88101894A TW419559B (en) 1998-11-06 1999-02-08 Structural block
IDP991025D ID25935A (id) 1998-11-06 1999-11-05 Blok-blok bangunan penopang beban

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10331961A JP2000144976A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 構造用ブロック

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000144976A true JP2000144976A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18249588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10331961A Pending JP2000144976A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 構造用ブロック

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2000144976A (ja)
ID (1) ID25935A (ja)
TW (1) TW419559B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537718A (ja) * 2006-05-23 2009-10-29 ジョン・ジャイロ・マルティネス・ナランホ レンガおよびロッドのシステム
JP2014173351A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Jfe Metal Products & Engineering Inc 土留め壁ブロック
ES2555633A1 (es) * 2015-02-13 2016-01-05 Unión Familiar Constructora, Ufacon, Sl Sistema constructivo

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009537718A (ja) * 2006-05-23 2009-10-29 ジョン・ジャイロ・マルティネス・ナランホ レンガおよびロッドのシステム
JP2014173351A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Jfe Metal Products & Engineering Inc 土留め壁ブロック
ES2555633A1 (es) * 2015-02-13 2016-01-05 Unión Familiar Constructora, Ufacon, Sl Sistema constructivo

Also Published As

Publication number Publication date
ID25935A (id) 2000-11-16
TW419559B (en) 2001-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4651485A (en) Interlocking building block system
US5623797A (en) Block structure and system for arranging above-ground fencing, railing and/or sound barriers
US6176059B1 (en) Modular concrete building system
US3000144A (en) Composite panels for building constructions
US3717967A (en) Block and buidling construction using same
US4688362A (en) Set of modular building construction elements
US4319440A (en) Building blocks, wall structures made therefrom and methods of making the same
US5528874A (en) Building blocks and insulated composite walls having stackable half-bond symmetry and method of making such walls
US7174687B2 (en) Web offset lug dry-stack system
EP0300949B1 (en) Building structure having high blast and penetration resistance
US7305803B2 (en) Block construction system
WO2012088588A1 (en) Modular construction system and components and method
CA2208401C (en) Building panels
US6205735B1 (en) Two unit dry stack masonry wall system
US4794749A (en) Building system
US4703599A (en) Concrete masonry footer block foundation system and blocks therefor
US4798036A (en) Concrete masonry footer block foundation system and blocks therefor
US4766711A (en) Building element and a construction method using such an element
US10612234B2 (en) Dry stack construction block system and method
US6912819B2 (en) Fastening element for masonry units
JP2000144976A (ja) 構造用ブロック
EP0616091B1 (en) Building blocks
CN103827410A (zh) 砌体建筑物及砌体建筑物的构筑方法
GB2140053A (en) Building system
JP7396660B2 (ja) 耐震用レンガ及びそれを用いたレンガ構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080408