JP2000140501A - 蒸留装置及びその蒸留方法 - Google Patents

蒸留装置及びその蒸留方法

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JP2000140501A
JP2000140501A JP10314251A JP31425198A JP2000140501A JP 2000140501 A JP2000140501 A JP 2000140501A JP 10314251 A JP10314251 A JP 10314251A JP 31425198 A JP31425198 A JP 31425198A JP 2000140501 A JP2000140501 A JP 2000140501A
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一宏 森長
Katsunori Tamura
勝典 田村
Shizuo Midori
静男 緑
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KH Neochem Co Ltd
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Kyowa Yuka Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/14Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
    • B01D3/141Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column where at least one distillation column contains at least one dividing wall

Abstract

(57)【要約】 【課題】計装品を少なくすることができ、制御を簡素化
することができ、蒸留装置を小型化することができるよ
うにする。 【解決手段】塔本体と、該塔本体内を分割し、互いに隣
接させて第1室14A〜16A及び第2室14B〜16
Bを形成する中仕切り22〜24と、フィードノズル4
1を介して原液Mが供給され、濃縮部AR1及び回収部
AR2を備えた第1の蒸留部25と、該第1の蒸留部2
5の上端に接続され、濃縮部AR3、及び中仕切り22
を介して前記第1の蒸留部25の濃縮部AR1と隣接す
る回収部AR4を備えた第2の蒸留部26と、中仕切り
23を介して前記第1の蒸留部25の回収部AR2と隣
接する濃縮部AR5、及び回収部AR6を備えた第3の
蒸留部27とを有する。そして、前記中仕切り22〜2
4は、蒸留条件に対応させて第2室14B〜16B側に
偏心させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸留装置及びその
蒸留方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の蒸留塔を組み合わせ、複数
の成分を含有する原液から各成分を蒸留によって分離さ
せて製品を得る場合、前記各蒸留塔を別々に建設すると
占有面積が大きくなってしまう。また、側塔方式の蒸留
装置においては、各蒸留塔内の圧力を調整するために各
蒸留塔間における蒸気の分配を制御する必要があるの
で、各蒸留塔を安定させて運転することができない。
【0003】そこで、外筒内に内筒を配設し、該内筒内
に原液を供給して蒸留を行うようにしたペトリューク式
の蒸留装置が提供されている。ところが、この場合、内
筒を外筒に対して支持したり、外筒を貫通させてライン
を配設したり、内筒にフィードノズルを取り付けたりす
ることが困難であり、蒸留装置のコストが高くなってし
まう。また、ラインと外筒との間、及びフィードノズル
と内筒との間を十分にシールすることができないので、
前記蒸留塔における蒸留の効率が低くなってしまう。
【0004】そして、内筒と外筒とが同心的に配設さ
れ、回収部及び濃縮部が環状体構造になるので、前記回
収部及び濃縮部に配設されるトレイを製造するのが困難
になる。そこで、内部を平板状の中仕切りによって区画
した蒸留装置が提供されている(米国特許第42305
33号明細書参照)。
【0005】この場合、該蒸留装置は、入口管を介して
原液が供給され、前記入口管より上方に形成された濃縮
部、及び前記入口管より下方に形成された回収部を備え
た第1の蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、
該上端より上方に形成された濃縮部、及び前記上端より
下方に形成され、かつ、前記第1の蒸留部の濃縮部と中
仕切りを介して隣接する回収部を備えた第2の蒸留部
と、前記第1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上
方に形成され、かつ、前記第1の蒸留部の回収部と中仕
切りを介して隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に
形成された回収部を備えた第3の蒸留部とを有する。
【0006】したがって、蒸留装置のコストを低くする
ことができ、蒸留の効率を高くすることができ、充填
(てん)物エレメントを容易に製造することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の蒸留装置においては、上方から下方に移動してきた
液体を第1の蒸留部の濃縮部及び第2の蒸留部の回収部
に適正に分配するために、第2の蒸留部の濃縮部から第
1の蒸留部の濃縮部に供給される液体の流量をアナライ
ザ、流量コントローラ及び流量制御弁によって調整する
必要があるだけでなく、第2の蒸留部の濃縮部から第2
の蒸留部の回収部に供給される液体の流量をレベルセン
サ、流量コントローラ及び流量制御弁によって調整する
必要がある。
【0008】また、上方から下方に移動してきた液体を
第1の蒸留部の回収部及び第3の蒸留部の濃縮部に適正
に分配するために、第1の蒸留部に供給される原液の流
量を流量コントローラ及び流量制御弁によって調整する
必要があるだけでなく、第1、第2の蒸留部間から排出
される製品の量をレベルセンサ、流量コントローラ及び
流量制御弁によって調整する必要がある。
【0009】そして、下方から上方に移動してきた蒸気
を第1の蒸留部の回収部及び第3の蒸留部の濃縮部に適
正に分配するために、第3の蒸留部の回収部から第1の
蒸留部の回収部に供給される蒸気の流量をアナライザ及
び流量制御弁によって調整する必要があるだけでなく、
第3の蒸留部の回収部から第3の蒸留部の濃縮部に供給
される蒸気の流量をアナライザ及び流量制御弁によって
調整する必要がある。
【0010】このように、液体及び蒸気を適正に分配す
るために、アナライザ、流量コントローラ、流量制御
弁、レベルセンサ等の計装品を配設する必要があるだけ
でなく、各計装品を操作して複雑な制御を行う必要があ
るので、蒸留装置が大型化してしまうとともに、蒸留装
置のコストが高くなってしまう。本発明は、前記従来の
蒸留装置の問題点を解決して、計装品を少なくすること
ができ、制御を簡素化することができ、小型化すること
ができ、コストを低くすることができる蒸留装置及びそ
の蒸留方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の蒸
留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分割し、互
いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中仕切り
と、フィードノズルを介して原液が供給され、前記フィ
ードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前記フィ
ードノズルより下方に形成された回収部を備えた第1の
蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該上端よ
り上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下方に形
成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の濃
縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、前記第
1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に形成さ
れ、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の回収部
と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成された
回収部を備えた第3の蒸留部とを有する。
【0012】そして、前記中仕切りは、蒸留条件に対応
させて第2室側に偏心させられる。本発明の蒸留装置の
蒸留方法においては、中仕りを介して互いに隣接する第
1室及び第2室を備え、かつ、前記中仕切りが第2室側
に偏心させられた蒸留装置に適用される。そして、第1
の蒸留部における濃縮部と回収部との間に形成されたフ
ィードノズルを介して原液を供給し、前記第1の蒸留部
の上端に接続され、該上端より上方に形成された濃縮
部、及び前記上端より下方に形成され、かつ、中仕切り
を介して前記第1の蒸留部の濃縮部と隣接する回収部を
備えた第2の蒸留部から留出液を排出し、前記第1の蒸
留部の下端に接続され、該下端より上方に形成され、か
つ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の回収部と隣接
する濃縮部、及び前記下端より下方に形成された回収部
を備えた第3の蒸留部から缶出液を排出し、前記第2の
蒸留部の回収部と第3の蒸留部の濃縮部との間に形成さ
れたサイドカットノズルからサイドカット液を排出す
る。
【0013】また、前記第2の蒸留部の濃縮部から第1
室及び第2室に分配される液体の分配比率を、前記中仕
切りの偏心の度合いに対応させて設定する。本発明の他
の蒸留装置の蒸留方法においては、さらに、前記分配比
率は流量を調整する調整手段によって設定される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における結合型蒸留塔の概念図、図2は本発
明の実施の形態における蒸留装置の概念図、図3は本発
明の実施の形態における結合型蒸留塔の要部概念図、図
4は本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の要部断
面図である。
【0015】図において、10は結合型蒸留塔であり、
該結合型蒸留塔10は、第1セクション11、第2セク
ション12、第3セクション13、第4セクション1
4、第5セクション15、第6セクション16、第7セ
クション17、第8セクション18及び第9セクション
19から成る。そして、前記結合型蒸留塔10の塔本体
は、前記第4セクション14、第5セクション15及び
第6セクション16において、それぞれ平板状の中仕切
り22〜24によって第1室14A〜16Aと第2室1
4B〜16Bとに区分され、第1室14A〜16Aと第
2室14B〜16Bとは互いに隣接させられる。また、
前記第1室14A〜16Aによって第1の蒸留部25
が、前記第1セクション11、第2セクション12、第
3セクション13及び第2室14Bによって第2の蒸留
部26が、前記第2室15B、16B、第7セクション
17、第8セクション18及び第9セクション19によ
って第3の蒸留部27がそれぞれ形成される。
【0016】なお、前記中仕切り22〜24を断熱材に
よって形成したり、中仕切り22〜24の内部を真空に
したりして、中仕切り22〜24を断熱構造にすること
もできる。この場合、第1室14Aと第2室14Bとの
間、第1室15Aと第2室15Bとの間、及び第1室1
6Aと第2室16Bとの間の熱伝達をそれぞれ少なくす
ることができるので、蒸留の効率を高くすることができ
る。
【0017】そして、結合型蒸留塔10の高さ方向にお
けるほぼ中央に前記第5セクション15が配設され、第
1室15Aにフィードノズル41が、第2室15Bにサ
イドカットノズル42がそれぞれ形成される。また、結
合型蒸留塔10の塔頂に前記第1セクション11が配設
され、該第1セクション11に、凝縮器81に接続させ
て蒸気出口43及び還流液入口44がそれぞれ形成され
る。さらに、結合型蒸留塔10の塔底に第9セクション
19が配設され、該第9セクション19に、蒸発器82
に接続させて缶出液出口45及び蒸気入口46がそれぞ
れ形成される。
【0018】前記構成の結合型蒸留塔10において、成
分A〜Cを含有する混合物が原液Mとして前記フィード
ノズル41に供給される。なお、成分Aは成分Bより、
該成分Bは成分Cより沸点が低い。前記結合型蒸留塔1
0、前記凝縮器81、蒸発器82等によって蒸留装置が
構成される。また、前記第1の蒸留部25内において、
前記フィードノズル41より上方に配設された第1室1
4Aによって濃縮部AR1が、フィードノズル41より
下方に配設された第1室16Aによって回収部AR2が
それぞれ形成される。そして、前記第2の蒸留部26は
前記第1の蒸留部25の上端に接続され、該上端より上
方に配設された第2セクション12によって濃縮部AR
3が、前記第1の蒸留部25の上端より下方において、
前記濃縮部AR1と隣接させて配設された第2室14B
によって回収部AR4がそれぞれ形成される。さらに、
前記第3の蒸留部27は前記第1の蒸留部25の下端に
接続され、該下端より上方において、前記回収部AR2
と隣接させて配設された第2室16Bによって濃縮部A
R5が、前記第1の蒸留部25の下端より下方に配設さ
れた第8セクション18によって回収部AR6がそれぞ
れ形成される。
【0019】このようにして、第1の蒸留部25の上端
が第2の蒸留部26の高さ方向におけるほぼ中央に、第
1の蒸留部25の下端が第3の蒸留部27の高さ方向に
おけるほぼ中央にそれぞれ接続される。そして、前記回
収部AR2においては、フィードノズル41から供給さ
れた原液Mが下方に移動し、上方において成分A及びB
に富んだ蒸気を、下方になるに従って成分B及びCに富
んだ液体を発生させ、第1の蒸留部25の下端から第3
の蒸留部27に成分B及びCに富んだ液体が供給され
る。
【0020】さらに、該成分B及びCに富んだ液体は、
第3の蒸留部27内において加熱されて成分B及びCに
富んだ蒸気になり、該成分B及びCに富んだ蒸気は、前
記回収部AR2内を上方に移動させられる間に、原液M
と接触し、該原液Mから成分A及びBに富んだ蒸気を発
生させる。続いて、該成分A及びBに富んだ蒸気は、濃
縮部AR1内を上方に移動し、前記第1の蒸留部25の
上端から第2の蒸留部26に供給される。さらに、前記
成分A及びBに富んだ蒸気は、第2の蒸留部26内にお
いて冷却されて凝縮され、成分A及びBに富んだ液体に
なる。
【0021】そして、該成分A及びBに富んだ液体の一
部は、濃縮部AR1に還流され、該濃縮部AR1内を上
方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気と接触さ
せられる。このようにして、第1の蒸留部25の上端か
ら第2の蒸留部26に成分A及びBに富んだ蒸気を供給
することができる。
【0022】前記回収部AR6においては、成分B及び
Cに富んだ液体が下方に移動し、上方において成分Bに
富んだ蒸気を、下方になるに従って成分Cに富んだ液体
をそれぞれ発生させる。したがって、成分Cに富んだ液
体は缶出液として缶出液出口45から排出される。ま
た、該缶出液出口45から排出された成分Cに富んだ液
体の一部は蒸発器82に送られ、該蒸発器82によって
加熱されて成分Cに富んだ蒸気になる。該成分Cに富ん
だ蒸気は、蒸気入口46から第9セクション19に供給
され、該第9セクション19内及び前記回収部AR6内
を上方に移動させられる間に、成分B及びCに富んだ液
体と接触し、該成分B及びCに富んだ液体から成分Bに
富んだ蒸気を発生させる。
【0023】続いて、該成分Bに富んだ蒸気の一部は、
濃縮部AR5内を上方に移動し、第3の蒸留部27の上
端において第2の蒸留部26からの成分Bに富んだ液体
と接触し、成分Bに富んだ液体になる。このようにし
て、前記第3の蒸留部27の上端において得られた成分
Bに富んだ液体は、サイドカット液としてサイドカット
ノズル42から排出される。
【0024】一方、前記第2の蒸留部26の回収部AR
4においては、成分A及びBに富んだ液体が下方に移動
し、上方において成分Aに富んだ蒸気を、下方になるに
従って成分Bに富んだ液体をそれぞれ発生させる。この
ようにして、前記第2の蒸留部26の下端において得ら
れた成分Bに富んだ液体は、サイドカット液としてサイ
ドカットノズル42から排出される。
【0025】そして、前記成分Aに富んだ蒸気は、濃縮
部AR3内を上方に移動して前記蒸気出口43から排出
されて前記凝縮器81に送られ、該凝縮器81によって
凝縮されて成分Aに富んだ液体になり、留出液として排
出される。このようにして、成分A及びBに富んだ蒸気
は、前記第2の蒸留部26によって成分Aに富んだ蒸気
と成分Bに富んだ液体とに分離させられ、成分Aに富ん
だ蒸気は塔頂から排出され、前記凝縮器81によって凝
縮されて成分Aに富んだ液体になり、成分Bに富んだ液
体はサイドカット液としてサイドカットノズル42から
排出される。また、成分B及びCに富んだ液体は、前記
第3の蒸留部27によって成分Bに富んだ液体と成分C
に富んだ液体とに分離させられ、成分Bに富んだ液体は
サイドカット液としてサイドカットノズル42から排出
され、成分Cに富んだ液体は塔底から排出される。
【0026】そして、成分Aの蒸留の効率を高くするた
めに、前記成分Aに富んだ液体の一部は、還流液入口4
4から濃縮部AR3に還流され、該濃縮部AR3内を上
方に移動させられる成分A及びBに富んだ蒸気と接触さ
せられる。なお、前記各濃縮部AR1、AR3、AR5
及び各回収部AR2、AR4、AR6は、一つの節から
成る充填物によって形成されるようになっているが、蒸
留しようとする各成分間の比揮発度によっては、蒸留に
必要な理論段数を確保するために、使用される充填物の
特性に対応させて複数の節から成る充填物によって形成
することもできる。また、各節間にディストリビュータ
を配設することもできる。さらに、フィードノズル41
及びサイドカットノズル42を必ずしも同じ高さに配設
する必要はない。
【0027】このようにして、複数の蒸留塔を使用する
ことなく、原液Mを各成分に分離させることができる。
また、複数の蒸留塔において加熱及び冷却をそれぞれ繰
り返す必要がないので、凝縮器、蒸発器、ポンプ等の計
装品を多数配設する必要がなくなる。したがって、占有
面積を小さくすることができるだけでなく、ユーティリ
ティの使用量及び消費エネルギーを少なくすることがで
き、蒸留装置のコストを低くすることができる。
【0028】なお、前記結合型蒸留塔10は、全体とし
て約30〜100段の理論段数を有し、第4セクション
14及び第6セクション16にそれぞれ5〜30段程度
を当てるようにするのが好ましい。ところで、第3セク
ション13にコレクタ54及びチャンネル型のディスト
リビュータ61が配設され、前記コレクタ54によって
集められた液体は、前記ディストリビュータ61によっ
て所定の分配比率で第4セクション14の第1室14A
と第2室14Bとに異なる量ずつ分配される。
【0029】また、第5セクション15の第1室15A
におけるフィードノズル41の直上にはコレクタ62
が、直下にチューブラ型のディストリビュータ63が配
設され、前記コレクタ62によって集められた液体は、
前記フィードノズル41を介して供給された原液Mと共
に、ディストリビュータ63によって第6セクション1
6の第1室16Aに供給される。
【0030】一方、第5セクション15の第2室15B
におけるサイドカットノズル42の直上にはチムニーハ
ット型のコレクタ65が、直下にチューブラ型のディス
トリビュータ66が配設され、前記コレクタ65によっ
て集められた液体は、サイドカット液として前記サイド
カットノズル42から排出されるとともに、ディストリ
ビュータ66によって第6セクション16の第2室16
Bに供給される。
【0031】さらに、第7セクション17にコレクタ6
7及びチューブラ型のディストリビュータ68が配設さ
れ、第6セクション16から下方に移動してきた液体
は、前記コレクタ67によって集められた後、ディスト
リビュータ68によって前記第8セクション18に供給
される。ところで、本実施の形態においては、上方、す
なわち、第2セクション12から第3セクション13に
移動してきた液体を、第4セクション14の第1室14
A及び第2室14Bに分配するようになっているが、分
配比率は原液Mの成分の種類、原液Mの組成、結合型蒸
留塔10の理論段数、製品に要求される純度(品質)等
の蒸留条件に基づいてあらかじめ設定される。
【0032】そのために、前記ディストリビュータ61
は、液体を中仕切り22に対して直角の方向に分配する
図示されない分配部を備え、該分配部によって前記第1
室14Aの上方部(以下「第1室上方部」という。)に
供給される液体の量と、前記第2室14Bの上方部(以
下「第2室上方部」という。)に供給される液体の量と
を異ならせるようになっている。
【0033】なお、前記サイドカット液がサイドカット
ノズル42から排出されるので、第1室上方部に供給さ
れる液体の量より第2室上方部に供給される液体の量が
多くされる。また、蒸留装置において2種類以上の製品
を得るために、蒸留条件を変更する必要がある場合に
は、蒸留条件に対応させて前記分配比率を変更する必要
がある。そこで、前記分配部を複数配設し、各分配部ご
とに前記分配比率を異ならせるようにしている。そのた
めに、前記第2セクション12から下方に移動してきた
液体は、コレクタ54によって集められ、液体の流量を
調整する調整手段としての切換弁83、84を介して選
択的にディストリビュータ61に供給される。例えば、
純度が99.98〔重量%〕の製品を得る場合、切換弁
83、84を調整することによって分配比率は4:6に
され、純度が99.999〔重量%〕の製品を得る場
合、前記切換弁83、84を調整することによって分配
比率は2:8にされる。また、負荷率は50〜100
〔%〕に変更される。
【0034】このように、分配部を配設するだけで最適
な分配比率で液体を分配することができるので、液体を
分配するためのアナライザ、流量コントローラ、流量制
御弁、レベルセンサ等の計装品を多数配設する必要がな
いだけでなく、各計装品を操作して複雑な制御を行う必
要がない。したがって、蒸留装置を小型化することがで
きるだけでなく、蒸留装置のコストを低くすることがで
きる。なお、前記切換弁83、84を調整するに当た
り、図示されない流量計を配設することができる。
【0035】ところで、例えば、原液Mの供給量に対し
てサイドカット液の量が極めて多く、供給量に対するサ
イドカット液の量の割合がほぼ100〔w%〕であり、
サイドカット液だけが製品になる場合、原液Mにおける
各成分A〜Cの比率をFA 〜FC 〔%〕とすると、前記
原液Mの組成は、 FB ≫FA 、FC (FA ≠FC ) になる。
【0036】このような原液Mの組成においては、例え
ば、中仕切り22〜24を結合型蒸留塔10の中央に配
設して第1室14A〜16Aの断面積S1と第2室14
B〜16Bの断面積S2とを等しくしても、蒸発器82
に加わる熱負荷が大きくなることはない。これに対し
て、各成分A〜Cのうちの二つの成分の占める割合が大
きく、一つの成分の占める割合が小さくて、原液Mの組
成が、 FA 、FB >FCA 、FC >FBB 、FC >FA のいずれかである場合、及び成分B以外の一つの成分の
占める割合が大きく、二つの成分の占める割合が小さく
て、原液Mの組成が、 FA >FB 、FCC >FA 、FB のいずれかである場合は、断面積S1、S2を等しくす
ると、第1室14A〜16A内を流れる蒸気及び液体の
量と、第2室14B〜16B内を流れる蒸気及び液体の
量とが異なるので、第1室14A〜16A及び第2室1
4B〜16Bの一方が蒸気及び液体の量に対して必要以
上に広く、他方がその分狭くなってしまい、第1室14
A〜16A及び第2室14B〜16Bを有効に利用する
ことができない。したがって、蒸発器82に加わる熱負
荷が大きくなり、蒸留のための消費エネルギーが多くな
ってしまう。
【0037】そこで、前記中仕切り22〜24を原液M
の組成に対応させて第2室14B〜16B側に偏心さ
せ、断面積S1、S2を異ならせるようにしている。ま
た、結合型蒸留塔10の塔本体の断面積に占める断面積
S1、S2の比γ γ=S1/S2 を、成分Bの比率が大きいほど1に近い値にし、成分B
の比率が小さいほど大きい値にする。ただし、偏心させ
る量が大きくなるほど前記分配比率を設定することがで
きる自由度が低下する。
【0038】このように、断面積S1、S2を異ならせ
ることによって、第1室14A〜16A内を流れる蒸気
及び液体の量と、第2室14B〜16B内を流れる蒸気
及び液体の量とが異なっても、第1室14A〜16A及
び第2室14B〜16Bを有効に利用することができ
る。したがって、蒸発器82に加わる熱負荷を小さくす
ることができるので、蒸留のための消費エネルギーを少
なくすることができる。
【0039】そして、本発明の蒸留装置の蒸留方法にお
いては、第2の蒸留部の濃縮部から第1室14A〜16
A及び第2室14B〜16Bに分配される液体の分配比
率が前記中仕切り22〜24の偏心の度合いに対応させ
て設定される。したがって、第2室14B〜16Bにお
いて無用な蒸気が上方に移動することがなくなるので、
該蒸気と接触させられる液体を無用に多くする必要がな
くなる。その結果、蒸発器82に加わる熱負荷を小さく
することができるので、蒸留のための消費エネルギーを
少なくすることができる。
【0040】なお、原液Mの供給量は、塔頂から排出さ
れる留出液の量、サイドカットノズル42から排出され
るサイドカット液の量、及び塔底から排出される缶出液
の量より多いので、中仕切り22〜24を第1室14A
〜16A側に偏心させることはない。
【0041】
【実施例】〔実施例1〕本発明の結合型蒸留塔10を使
用し、成分Aとしてベンゼン(C6 6 )を、成分Bと
してトルエン(C7 8 )を、成分Cとしてキシレン
(C6 4 (CH 3 2 )を含有する原液Mから各成分
A〜Cを分離させた。
【0042】原液M及び各成分A〜Cの条件は以下のと
おりである。 原液Mの組成:FA 、FC >FBA 50〔w%〕 FB 3〔w%〕 FC 47〔w%〕 原液Mの供給量 1000〔kg/h〕 留出液の純度 99.9〔w%〕以上 缶出液の純度 99.9〔w%〕以上 そして、断面積S1、S2の割合をそれぞれ60、40
〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸留を行った。
【0043】 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は170000
〔kcal/h〕であった。なお、分配比率は、第1室
14A〜16Aと第2室14B〜16Bとの差圧を算出
することによって最適値を求めることができる。
【0044】また、断面積S1、S2の割合をそれぞれ
70、30〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸留
を行った。 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は140000
〔kcal/h〕であった。
【0045】すなわち、成分Bの比率FB は3〔w%〕
であり、有効とされる1〔w%〕以上の値であるので、
断面積S1、S2の割合をそれぞれ60、40〔%〕に
したときと比べて還流比を小さくすることができ、留出
液をその分多くすることができる。したがって、塔本体
内を流れる蒸気の量を少なくすることができるので、蒸
発器82に加わる熱負荷は小さくなり、断面積S1、S
2の割合をそれぞれ60、40〔%〕にしたときの約8
0〔%〕になる。 〔比較例1〕従来の2基の蒸留塔を組み合わせた蒸留装
置を使用し、成分Aとしてベンゼンを、成分Bとしてト
ルエンを、成分Cとしてキシレンを含有する原液Mから
各成分A〜Cを分離させた。
【0046】原液M及び各成分A〜Cの条件は以下のと
おりである。 原液Mの組成:FA 、FC >FBA 50〔w%〕 FB 3〔w%〕 FC 47〔w%〕 原液Mの供給量 1000〔kg/h〕 留出液の純度 99.9〔w%〕以上 缶出液の純度 99.9〔w%〕以上 そして、以下のとおりの蒸留条件で蒸留を行った。
【0047】 理論段数 第1の蒸留塔 30段 第2の蒸留塔 30段 還流比 第1の蒸留塔 1.30 第2の蒸留塔 2.23 温度(常圧) 第1の蒸留塔の塔頂 80.2〔℃〕 第1の蒸留塔の塔底 135.0〔℃〕 第2の蒸留塔の塔頂 110.6〔℃〕 第2の蒸留塔の塔底 139.1〔℃〕 塔本体の径 第1の蒸留塔 450〔mm〕 第2の蒸留塔 350〔mm〕 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は、第1の蒸留塔
において、115000〔kcal/h〕であり、第2
の蒸留塔において、59000〔kcal/h〕であ
り、合計で174000〔kcal/h〕であった。 〔比較例2〕中仕切り22〜24を塔本体の中央に配設
した蒸留装置を使用し、成分Aとしてベンゼンを、成分
Bとしてトルエンを、成分Cとしてキシレンを含有する
原液Mから各成分A〜Cを分離させた。
【0048】原液M及び各成分A〜Cの条件は以下のと
おりである。 原液Mの組成:FA 、FC >FBA 50〔w%〕 FB 3〔w%〕 FC 47〔w%〕 原液Mの供給量 1000〔kg/h〕 留出液の純度 99.9〔w%〕以上 缶出液の純度 99.9〔w%〕以上 そして、以下のとおりの蒸留条件で蒸留を行った。
【0049】 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は170000
〔kcal/h〕であった。 〔実施例2〕図5は本発明の実施例における蒸留条件を
示す第1の図、図6は本発明の実施例における蒸留条件
を示す第2の図、図7は本発明の実施例における蒸留条
件を示す第3の図、図8は本発明の実施例における蒸留
条件を示す第4の図である。
【0050】本発明の結合型蒸留塔10(図2)を使用
し、成分Aとしてメタノール(CH 3 OH)を、成分B
としてエタノール(C2 5 OH)、イソプロパノール
((CH3 2 CHOH)及びイソブタノール((CH
3 2 CHCH2 OH)を、成分Cとして水(H2 O)
を含有する原液Mから各成分A〜Cを分離させた。原液
M及び各成分A〜Cの条件は以下のとおりである。
【0051】 なお、前記生蒸気は、メタノールの濃度を低くするとと
もに、蒸発器82による加熱を補助するために塔底に吹
き込まれる。この場合、メタノールは製品として排出さ
れ、水は塔底から排水される。
【0052】そして、断面積S1、S2の割合をそれぞ
れ60、40〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸
留を行った。 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は547000
〔kcal/h〕であった。なお、図5において、原液
M、生蒸気、留出液、サイドカット液及び缶出液の温
度、圧力、流量及び組成が示される。
【0053】次に、断面積S1、S2の割合をそれぞれ
70、30〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸留
を行った。 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は538000
〔kcal/h〕であった。なお、図6において、原液
M、生蒸気、留出液、サイドカット液及び缶出液の温
度、圧力、流量及び組成が示される。
【0054】次に、断面積S1、S2の割合をそれぞれ
75、25〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸留
を行った。 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は532000
〔kcal/h〕であった。なお、図7において、原液
M、生蒸気、留出液、サイドカット液及び缶出液の温
度、圧力、流量及び組成が示される。
【0055】次に、断面積S1、S2の割合をそれぞれ
80、20〔%〕にし、以下のとおりの蒸留条件で蒸留
を行った。 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は525000
〔kcal/h〕であった。なお、図8において、原液
M、生蒸気、留出液、サイドカット液及び缶出液の温
度、圧力、流量及び組成が示される。なお、この場合、
蒸発器82に加わる熱負荷を後述される比較例4の80
〔%〕にすることができる。 〔比較例3〕従来の2基の蒸留塔を組み合わせた蒸留装
置を使用し、成分Aとしてメタノールを、成分Bとして
エタノール、イソプロパノール及びイソブタノールを、
成分Cとして水を含有する原液Mから各成分A〜Cを分
離させた。
【0056】原液M及び各成分A〜Cの条件は以下のと
おりである。 そして、以下のとおりの蒸留条件で蒸留を行った。
【0057】 理論段数 第1の蒸留塔 30段 第2の蒸留塔 30段 還流比 第1の蒸留塔 2.1 第2の蒸留塔 3.9 温度(常圧) 第1、第2の蒸留塔の留出液 64.6〔℃〕 第1、第2の蒸留塔のサイドカット液 68.4〜68.9〔℃〕 塔本体の径 第1の蒸留塔 500〔mm〕 第2の蒸留塔 400〔mm〕 この場合、蒸発器82に加わる熱負荷は合計で5702
00〔kcal/h〕であった。 〔比較例4〕図9は比較例における蒸留条件を示す図で
ある。
【0058】中仕切り22(図3)〜24を塔本体の中
央に配設した蒸留装置を使用し、成分Aとしてメタノー
ルを、成分Bとしてエタノール、イソプロパノール及び
イソブタノールを、成分Cとして水を含有する原液Mか
ら各成分A〜Cを分離させた。原液M及び各成分A〜C
の条件は以下のとおりである。
【0059】 そして、以下のとおりの蒸留条件で蒸留を行った。
【0060】 この場合、蒸発器82(図2)に加わる熱負荷は554
000〔kcal/h〕であった。なお、図において、
原液M、生蒸気、留出液、サイドカット液及び缶出液の
温度、圧力、流量及び組成が示される。
【0061】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0062】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、蒸留装置においては、塔本体と、該塔本体内を分
割し、互いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中
仕切りと、フィードノズルを介して原液が供給され、前
記フィードノズルより上方に形成された濃縮部、及び前
記フィードノズルより下方に形成された回収部を備えた
第1の蒸留部と、該第1の蒸留部の上端に接続され、該
上端より上方に形成された濃縮部、及び前記上端より下
方に形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留
部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部と、
前記第1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に
形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の
回収部と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成
された回収部を備えた第3の蒸留部とを有する。
【0063】そして、前記中仕切りは、蒸留条件に対応
させて第2室側に偏心させられる。この場合、第1室及
び第2室に液体を分配することができるので、液体を分
配するためのアナライザ、流量コントローラ、流量制御
弁、レベルセンサ等の計装品を多数配設する必要がない
だけでなく、各計装品を操作して複雑な制御を行う必要
がない。したがって、蒸留装置を小型化することができ
るだけでなく、蒸留装置のコストを低くすることができ
る。
【0064】また、第1室の断面積と第2室の断面積と
が異なるので、第1室内を流れる蒸気及び液体の量と、
第2室内を流れる蒸気及び液体の量とが異なっても、第
1室及び第2室を有効に利用することができる。したが
って、蒸発器に加わる熱負荷を小さくすることができる
ので、蒸留のための消費エネルギーを少なくすることが
できる。
【0065】本発明の蒸留装置の蒸留方法においては、
中仕りを介して互いに隣接する第1室及び第2室を備
え、かつ、前記中仕切りが第2室側に偏心させられた蒸
留装置に適用される。そして、第1の蒸留部における濃
縮部と回収部との間に形成されたフィードノズルを介し
て原液を供給し、前記第1の蒸留部の上端に接続され、
該上端より上方に形成された濃縮部、及び前記上端より
下方に形成され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸
留部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2の蒸留部か
ら留出液を排出し、前記第1の蒸留部の下端に接続さ
れ、該下端より上方に形成され、かつ、中仕切りを介し
て前記第1の蒸留部の回収部と隣接する濃縮部、及び前
記下端より下方に形成された回収部を備えた第3の蒸留
部から缶出液を排出し、前記第2の蒸留部の回収部と第
3の蒸留部の濃縮部との間に形成されたサイドカットノ
ズルからサイドカット液を排出する。
【0066】また、前記第2の蒸留部の濃縮部から第1
室及び第2室に分配される液体の分配比率を、前記中仕
切りの偏心の度合いに対応させて設定する。この場合、
第2の蒸留部の濃縮部から第1室及び第2室に分配され
る液体の分配比率が前記中仕切りの偏心の度合いに対応
させて設定されるので、第2室において無用な蒸気が上
方に移動することがなくなる。したがって、該蒸気と接
触させられる液体を無用に多くする必要がなくなるの
で、蒸発器に加わる熱負荷を小さくすることができる。
その結果、蒸留のための消費エネルギーを少なくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の概
念図である。
【図2】本発明の実施の形態における蒸留装置の概念図
である。
【図3】本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の要
部概念図である。
【図4】本発明の実施の形態における結合型蒸留塔の要
部断面図である。
【図5】本発明の実施例における蒸留条件を示す第1の
図である。
【図6】本発明の実施例における蒸留条件を示す第2の
図である。
【図7】本発明の実施例における蒸留条件を示す第3の
図である。
【図8】本発明の実施例における蒸留条件を示す第4の
図である。
【図9】比較例における蒸留条件を示す図である。
【符号の説明】
10 結合型蒸留塔 14A〜16A 第1室 14B〜16B 第2室 22〜24 中仕切り 25〜27 第1〜第3の蒸留部 41 フィードノズル 42 サイドカットノズル 81 凝縮器 82 蒸発器 83 切換弁 84 切換弁 AR1、AR3、AR5 濃縮部 AR2、AR4、AR6 回収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 15/08 C07C 15/08 29/80 29/80 31/04 31/04 31/08 31/08 31/10 31/10 31/12 31/12 (72)発明者 田村 勝典 東京都品川区北品川五丁目9番11号 住友 重機械工業株式会社内 (72)発明者 緑 静男 三重県四日市市大協町2−3 協和油化株 式会社四日市工場内 Fターム(参考) 4D076 BB11 BB23 CA12 CB02 CB04 CB06 EA16Y 4H006 AD11 BD82 FE11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)塔本体と、(b)該塔本体内を分
    割し、互いに隣接させて第1室及び第2室を形成する中
    仕切りと、(c)フィードノズルを介して原液が供給さ
    れ、前記フィードノズルより上方に形成された濃縮部、
    及び前記フィードノズルより下方に形成された回収部を
    備えた第1の蒸留部と、(d)該第1の蒸留部の上端に
    接続され、該上端より上方に形成された濃縮部、及び前
    記上端より下方に形成され、かつ、中仕切りを介して前
    記第1の蒸留部の濃縮部と隣接する回収部を備えた第2
    の蒸留部と、(e)前記第1の蒸留部の下端に接続さ
    れ、該下端より上方に形成され、かつ、中仕切りを介し
    て前記第1の蒸留部の回収部と隣接する濃縮部、及び前
    記下端より下方に形成された回収部を備えた第3の蒸留
    部とを有するとともに、(f)前記中仕切りは、蒸留条
    件に対応させて第2室側に偏心させられることを特徴と
    する蒸留装置。
  2. 【請求項2】 中仕りを介して互いに隣接する第1室及
    び第2室を備え、かつ、前記中仕切りが第2室側に偏心
    させられた蒸留装置の蒸留方法において、(a)第1の
    蒸留部における濃縮部と回収部との間に形成されたフィ
    ードノズルを介して原液を供給し、(b)前記第1の蒸
    留部の上端に接続され、該上端より上方に形成された濃
    縮部、及び前記上端より下方に形成され、かつ、中仕切
    りを介して前記第1の蒸留部の濃縮部と隣接する回収部
    を備えた第2の蒸留部から留出液を排出し、(c)前記
    第1の蒸留部の下端に接続され、該下端より上方に形成
    され、かつ、中仕切りを介して前記第1の蒸留部の回収
    部と隣接する濃縮部、及び前記下端より下方に形成され
    た回収部を備えた第3の蒸留部から缶出液を排出し、
    (d)前記第2の蒸留部の回収部と第3の蒸留部の濃縮
    部との間に形成されたサイドカットノズルからサイドカ
    ット液を排出するとともに、(e)前記第2の蒸留部の
    濃縮部から第1室及び第2室に分配される液体の分配比
    率を、前記中仕切りの偏心の度合いに対応させて設定す
    ることを特徴とする蒸留装置の蒸留方法。
  3. 【請求項3】 前記分配比率は流量を調整する調整手段
    によって設定される請求項2に記載の蒸留装置の蒸留方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016504288A (ja) * 2013-01-16 2016-02-12 エルジー・ケム・リミテッド アルカノールの製造装置
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