JP2000139598A - ボード類,テーブル類の脚を構成する方法、および、同じく脚構造 - Google Patents

ボード類,テーブル類の脚を構成する方法、および、同じく脚構造

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JP2000139598A
JP2000139598A JP10321036A JP32103698A JP2000139598A JP 2000139598 A JP2000139598 A JP 2000139598A JP 10321036 A JP10321036 A JP 10321036A JP 32103698 A JP32103698 A JP 32103698A JP 2000139598 A JP2000139598 A JP 2000139598A
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boards
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Mochichika Yoshida
用親 吉田
Sumio Takayama
澄雄 高山
Yutaka Yoshida
吉田  裕
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Nichigaku Co Ltd
Original Assignee
Nichigaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボード類やテーブル類の支柱3の荷重を支持
し、車輪5,6を介して接地する脚部材を、比較的小数
の部品で構成し、しかも多種類の使用条件に適合できる
ようにする。 【解決手段】 上記脚部材を、支柱3に対する取付部付
近で2分割して脚エレンメト1,2を構成する。このよ
うにして、長短各種の脚エレメント(図示せず)を準備
しておく。準備された各称の脚エレメントの中から適宜
に2個の脚エレメントを選定し、選出した2個の脚エレ
メントを組み合わせて脚部材を組み立て、これを支柱3
の下端部に取り付けることにより、脚エレメントの種類
の数に比して遥かに多数の種類の脚部材を構成すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボード類やテーブ
ル類の支柱の下端部に取り付けられて、上記支柱に掛か
る力(主として重力荷重)を支持するとともに、該ボー
ド類,テーブル類が倒れないように支持している脚に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ボードとは、広義には板状部材の総称で
あるが、本発明においてボード類とは黒板,緑板,ホワ
イトボード,掲示板などを意味し、壁面に固定されるこ
となく床上に載置されるポータブルなものを適用の対象
とする。また、テーブルとは、広義には卓状の器具の総
称であり、さらに多くの意味が派生しているが、本発明
においては講演,会議,授業における説明者が使用する
テーブル類を適用の対象とする。ここに、講演,会議,
授業における説明者とは、多数の聴衆に対して知識や思
考の内容を伝える者の意であって、演説,講習,研修,
説法などを総括する概念である。すなわち、食卓,作業
台などのように知識,思考の伝達と直接に関連しない卓
状の器具を含まない。図8は、ボード類の1例としての
ポータブル型ボードの従来例を示し、(A1)は1対の
支柱および非対称形の脚を備えた黒板類(黒板・緑板・
白板)の正面図であり、(A2)は同じく側面図であ
り、(B)は対称形の脚を備えた黒板類の側面図であ
る。(A1),(A2)の従来例においては、ボードの
両側に1対の傾斜支柱23が取り付けられ、その下端部
に非対称形の脚24が取り付けられている。上記の脚が
非対称形をなしているのは、ボードと支柱とが連結され
た組立部材の総合重心を脚部材の真上に保持するためで
ある。正面図を省略したが、(B)のように直支柱25
でボードを支持する場合は対称形の脚26が用いられ
る。
【0003】本図8に示したボード類は、壁面に固定さ
れる型ではなく、必要に応じて移動し得るポータブルな
型式であって、(B)の例では対称形脚26の両端に車
輪13が装着されている。この車輪に代えてキャスター
を装着されている例も少なくない。(A2)の例では、
非対称形脚24の片方の端に車輪13を装着するととも
に、他方の端には脚用のシュー17が装着されている。
当業界では上記のシューをレッグと呼び習わしている
が、機能的にも形状的にもレッグと呼ぶには違和感が有
るので、本発明においてはシューと呼ぶ。ただし、上記
のシューに「すべり部材」という意味あいは無く、地面
(床面)に対して転動することなく接触して荷重を支承
する部材の総称であって、いわゆるアジャスターをも含
む意である。(A2)の例においては図の右側が脚用シ
ューになっているのは次のような理由による。すなわ
ち、図示の矢印Pのようにボードに筆圧が加えられる
と、傾斜支柱23に対して円弧矢印r方向の回転モーメ
ントを生じ、非対称脚24の図示左側の接地点Lは浮き
上がろうとし、図示右側の接地点Rに重みが集中する。
従って、いま仮に車輪13に制動(ブレーキ)を与えて
も効果は薄く、脚用シュー17の床面に対する摩擦は有
効に作用する。
【0004】図9はテーブル類の従来例を示し、(A
1)は水平テーブルと垂直支柱とを備えた演台の正面
図、(A2)は上記演台の側面図であり、(B)は傾斜
テーブルと傾斜支柱とを備えた演台の側面図であり、
(C1)はスライドプロジェクタやオーバヘットプロジ
ェクタを置くための投影台の正面図であり、(C2)は
上記投影台の側面図である。(A1),(A2)の演台
は2本の垂直支柱10によって水平なテーブル11を支
持するとともに、該2本の垂直支柱10の間に装飾パネ
ルを張ってあり、垂直支柱10の下端部には非対称形脚
12が取り付けられ、さらにその両端には車輪13が装
着されている。図には現れていないが、この例の車輪は
ロック機能つきの車輪が用いられる。(B)の演台は、
傾斜支柱15の上に傾斜テーブル16が取り付けられて
いる。前記の水平テーブル11と傾斜テーブル16と
は、ユーザーの好みにより両方とも広く用いられてい
る。機構学的には両者の間に重大な差異は無いが、メー
カーの立場においてはユーザーの嗜好という問題を軽視
することはできない。(B)の例では、非対称脚の片側
の端に車輪13が装着されるとともに、他方の端には脚
用シュー17が装着されている。このような構成による
と、演者が傾斜テーブル16に対して多少倚りかかって
も演台のバランスが保たれ、かつ、運搬する際は傾斜ケ
ーブル16に手を掛けて脚用シュー17を浮かせるよう
にすると、車輪13によって容易に移動させることがで
きる。
【0005】(C1),(C2)に示した投影台は、2
本の垂直支柱19によって投影テーブル20を支持する
とともに、該垂直支柱19のそれぞれを対称形脚18で
支持しており、かつ、上記2本の垂直支柱19に対して
延長コード収納箱21を取り付けて、延長コードや予備
ランプやメンティナンスツールなどを収納できるように
なっており、プロジェクタ(仮想線で示す)22を使用
しないときは前記延長コード収納箱21の上に載置して
おくことができる。上記のプロジェクタ22や、図示を
省略するがオーバヘットプロジェクタを使用する場合
は、これを投影テーブル20の上に載置するようになっ
ている。以上のような用法をすると、重量機器であるプ
ロジェクタ22などを投影テーブル20の上に載せて安
定に保持しなければならないので、(C2)に表されて
いるようにアーム長さの長い対称形脚18を用いて、1
対の車輪13の間隔寸法を大きくしてある。すなわち、
図示のテーブル幅寸法Wに比して車輪間隔寸法が等しい
か、または大きくなっている。重量機器であるプロジェ
クタ22は、両手で抱えて運搬することも可能である
が、(C1),(C2)に示した従来例の投影台による
と、前記の車輪13が設けられているので該プロジェク
タ22を載せて運搬するためのワゴンとして利用するこ
ともできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8,図9に示したよ
うに、ボード類やテーブル類の支柱の下端部に取り付け
られて接地し、支柱に掛かる荷重を支持する脚部材には
多種多様のものが実用されている(ただし、この場合の
接地とは、狭義の地盤に限らず「床」に接することを意
味している)。上述のように多くの種類が有るのは、単
に意匠的な多様性が求められているのではなく、多種の
使用条件に応じた機能が求められる結果であることは、
[従来の技術]の項において説明したごとくである。し
かし乍ら、生産技術の面から考察すると、前述のように
多種類の脚部材を設計,製作することは、脚部材に関し
て多機種小量生産を余儀なくされることになる。生産技
術のみならず、工程管理,外注管理,在庫管理,補給部
品管理など、各種の管理面においても多機種小量生産は
製造コストを上昇せしめ、かつ、品質の保証を困難なら
しめる。本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、
支柱の下端部に脚部材を取り付けて荷重を支持する構造
のボード類および/またはテーブル類を適用の対称とし
て、小数種類の構成部材により多くの使用条件に適合し
得る技術を提供することを目的とする。ただし、上記の
ボード類,テーブル類の意味は[従来の技術]の項で定
義したごとくである。従って本願発明に係る一連の発明
(請求項1〜請求項11)の適用対象は、「多数の者に
対して情報を伝えるための、ポータブルなインテリアの
支柱の荷重を支持して接地している脚部材」であるとい
う点で共通している。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上に述べた目的を達成
するために創作した本発明の基本的原理について、その
1実施形態に対応する図1を参照して略述すると次のと
おりである。すなわち、ボード類やテーブル類の支柱3
の荷重を支持し、車輪5,6を介して接地する脚部材
を、比較的小数の部品で構成し、しかも多種類の使用条
件に適合できるようにするため、上記脚部材を、支柱3
に対する取付部付近で2分割して脚エレメント1,2を
構成する。このようにして、長短各種の脚エレメント
(図示せず)を準備しておく。準備された各種の脚エレ
メントの中から適宜に2個の脚エレメントを選定し、選
出した2個の脚エレメントを組み合わせて脚部材を組み
立て、これを支柱3の下端部に取り付けることにより、
脚エレメントの種類の数に比して遥かに多数の種類の脚
部材を構成することができる。
【0008】以上に説明した本発明の基本的な原理に基
づいて、請求項1に係る発明方法の構成は、ボード類の
両側に取り付けられる支柱の下端部を支持する脚を構成
する方法において、上記の脚を、支柱の中心線に沿った
面で分割して脚エレメントを構成するとともに、分割面
付近の形状寸法、および支柱取付部分の形状寸法を同じ
くする複数種類の脚エレメントを準備しておいて、同種
類の2個の脚エレメントを相互に組み合わせて対称形状
の脚部材を組み立て、もしくは、異種類の2個の脚エレ
メントを相互に組み合わせて非対称形状の脚部材を組み
立て、上述のようにして組み立てた脚部材に対して支柱
を組み付けて脚付支柱を構成し、構成された2組の脚付
支柱をボード類の両側に配置して取り付けることを特徴
とする。
【0009】以上に説明した請求項1の発明方法による
と、複数種類の脚エレメント(説明の便宜上、n種類と
する)を準備しておき、使用条件に応じて上記n種類の
脚エレメントの中から2個の脚エレメントを選出して組
み合わせることによって、n種類に比して遥かに多数種
類の脚部材が構成される。この場合、同種類の脚エレメ
ント同士を組み合わせることもでき、同種類の脚エレメ
ントの組合せによって対称形の脚部材が構成される。ま
た、異種類の脚エレメントを組み合わせることによって
非対称形の脚部材が構成されるので、ボード類の使用条
件に対応して所望型式の脚部材を組み立てることができ
る。異種類の脚エレメントの組合せ、および同種類の脚
エレメントの組合せによって得られる脚部材の種類は、
脚エレメントの種類をnとしたとき、C(n,2)+n
となる。 n=4の場合は、C(n,2)+n=10であるが、 n=5の場合は、C(n,2)+n=15 n=6の場合は、C(n,2)+n=21 n=7の場合は、C(n,2)+n=28 n=8の場合は、C(n,2)+n=36 というように、nの数が増えるに従って、構成し得る脚
部材の種類は急激に増加する。さらに、通常の程度の設
計的配慮によって、ボード類とテーブル類との間におけ
る脚エレメントの転用,互換も可能である。脚部材を脚
エレメントに分割する面が、支柱の中心線に沿っている
ため、複数種類の脚エレメントのそれぞれについて、支
柱に対する取付箇所付近の形状,寸法が同一となる。従
って、該複数種類の脚エレメント中の任意の2個を選ん
で脚部材を組み立てた場合、組み立てられたC(n,
2)+n種類の脚部材の支柱に対する取付部近傍が同
形,同寸となる。このため、支柱の下端部を同一形状に
構成しておいても、C(n,2)+n種類の脚部材の総
べてが該支柱に対して適合し、組み付けることができ
る。こうした効果を支柱について考察すると、支柱は一
般に金属材料を用いて押出し成形されるが、前述のよう
に1種類の支柱が全種類の脚部材に適合するため、単一
の押出成形型(ダイス)を用いて単一種類の長尺の支柱
素材を押出し成形して、これを適宜の長さ寸法に切断し
て所望のボード類を構成することができる。これによ
り、押出成形型(ダイス)のイニシアルコストの低減か
ら始まって、支柱素材の押出成形ランニングコスト,支
柱素材の梱包,輸送,保管コストが低廉となる。以上に
述べた各種コスト低減要素の総合効果として、ボード類
の製造コストが格段に低減される。
【0010】請求項2に係る発明方法の構成は、講演,
会議,授業における説明者が使用するテーブル類の支柱
の下端部を支持する方法において、上記の脚を、支柱の
中心線に沿った面で分割して脚エレメントを構成すると
ともに、分割面付近の形状寸法、および支柱取付部分の
形状寸法を同じくする複数種類の脚エレメントを準備し
ておいて、同種類の2個の脚エレメントを相互に組み合
わせて対称形状の脚部材を組み立て、もしくは、異種類
の2個の脚エレメントを相互に組み合わせて非対称形状
の脚部材を組み立て、上述のようにして組み立てた脚部
材に対して支柱を組み付けて脚付支柱を構成し、構成さ
れた複数組の脚付支柱をテーブル類の頂板部材の下方に
取り付けることを特徴とする。
【0011】以上に説明した請求項2の発明方法による
と、複数種類の脚エレメント(説明の便宜上、n種類と
する)を準備しておき、使用条件に応じて上記n種類の
脚エレメントの中から2個の脚エレメントを選出して組
み合わせることによって、n種類に比して遥かに多数種
類の脚部材が構成される。この場合、同種類の脚エレメ
ント同士を組み合わせることもでき、同種類の脚エレメ
ントの組合せによって対称形の脚部材が構成される。ま
た、異種類の脚エレメントを組み合わせることによって
非対称形の脚部材が構成されるので、テーブル類の使用
条件に対応して所望型式の脚部材を組み立てることがで
きる。異種類の脚エレメントの組合せ、および同種類の
脚エレメントの組合せによって得られる脚部材の種類
は、脚エレメントの種類の数をnとしたとき、C(n,
2)+nとなる。 n=4の場合は、C(n,2)+n=10であるが、 n=5の場合は、C(n,2)+n=15 n=6の場合は、C(n,2)+n=21 n=7の場合は、C(n,2)+n=28 n=8の場合は、C(n,2)+n=36 というように、nの数が増えるに従って、構成し得る脚
部材の種類は急激に増加する。さらに、通常の程度の設
計的配慮によって、ボード類とテーブル類との間におけ
る脚エレメントの転用,互換も可能である。脚部材を脚
エレメントに分割する面が、支柱の中心線に沿っている
ため、複数種類の脚エレメントのそれぞれについて、支
柱に対する取付箇所付近の形状,寸法が同一となる。従
って、該複数種類の脚エレメント中の任意の2個を選ん
で脚部材を組み立てた場合、組み立てられたC(n,
2)+n種類の脚部材の支柱に対する取付部近傍が同
形,同寸となる。このため、支柱の下端部を同一形状に
構成しておいても、C(n,2)+n種類の脚部材の総
べてが該支柱に対して適合し、組み付けることができ
る。こうした効果を支柱について考察すると、支柱は一
般に金属材料を用いて押出し成形されるが、前述のよう
に1種類の支柱が全種類の脚部材に適合するため、単一
の押出成形型(ダイス)を用いて単一種類の長尺の支柱
素材を押出し成形して、これを適宜の長さ寸法に切断し
て所望のテーブル類を構成することができる。これによ
り、押出成形型(ダイス)のイニシアルコストの低減か
ら始まって、支柱素材の押出成形ランニングコスト,支
柱素材の梱包,輸送,保管コストが低廉となる。以上に
述べた各種コスト低減要素の総合効果として、テーブル
類の製造コストが格段に低減される。
【0012】請求項3に係る発明方法の構成は、前記請
求項1,2の発明方法の構成要件に加えて、ほぼ水平な
辺とほぼ垂直な辺とから成るT字状の結合具を構成し
て、これを倒立T字状の姿勢で用い、T字状の水平な辺
の中央よりも両側の部分のそれぞれを、前記の同種類も
しくは異種類の脚エレメントに対して固定的に結合する
とともに、該T字状の垂直な辺を支柱に対して固定的に
結合して、前記の脚付支柱を構成することを特徴とす
る。以上に説明した請求項3の発明方法によると、複数
種類の脚エレメント中の2個の脚エレメントと1本の支
柱とを、1個の単一形状の結合具で相互に連結して脚付
支柱を構成することができる。
【0013】すなわち、前記請求項1の発明方法と請求
項2の発明方法とは、適用の対象を異にする、互いに独
立した別個の発明方法であるが、これら双方の発明方法
に共通する構成として、 a.2個の脚エレメントを組み合わせて脚部材を構成す
る工程と、 b.構成された脚部材を支柱の下端部に取り付けて脚付
き支柱を構成する工程と、を有しており、かつ、構成さ
れた脚付き支柱は使用に耐える程度の剛性を有している
ことが必要である。こうした観点において本請求項3の
発明方法によると、T字形結合具を使用することによ
り、その水平な辺を用いて2個の脚部材を相互にリジッ
ドに結合することができ、さらに、該T字形結合具の垂
直な辺を用いて支柱をリジッドに結合して脚付き支柱を
構成することができるので、作業の手順が良く、必要な
結合用の部材が少なく、しかも、構成された脚付き支柱
に、T字形結合具の剛性に見合った剛性を与えることが
できる。
【0014】請求項4に係る発明方法の構成は、前記請
求項3の発明方法を構成要件に加えて、前記T字状の結
合具のほぼ水平な辺を、平坦な頂面を有する形状、好ま
しくは「長手方向にほぼ垂直な面による切断面が、下向
きに凹なるコの字状をなす形状」に形成するとともに、
前記脚エレメントの下側にほぼ水平な当接面を形成し
て、この当接面に対して前記水平な辺の平坦な頂面、も
しくは断面コの字形をなす部分の頂面を当接せしめて、
該脚エレメントと「T字形結合具のほぼ水平な辺」とを
ボルトもしくは取付ネジによって結合し、かつ、前記T
字状の結合具のほぼ垂直な辺を、断面コの字形もしくは
これに類似する形状に形成するとともに、前記支柱の少
なくとも下端部近傍に、上記結合具の垂直な辺に嵌合す
る溝ないし穴を形成し、前記結合具のほぼ垂直な辺を、
支柱の溝ないし穴に差し込んで嵌め合わせて、抜け止め
を施すことを特徴とする。以上に説明した請求項4の発
明方法によると、T字形結合具を外観に現すことなく、
しかも容易に、かつ強固に、脚付支柱を構成することが
でき、その上、製造コストが低廉である。すなわち、T
字形結合具の水平な辺の頂面と脚エレメントの下面とを
当接せしめるように当接面を形成するので、該T字形結
合具の水平な辺は脚エレメントの下側に位置する。上記
の脚エレメントによって構成される脚部材は床面の付近
に位置せしめて使用される構成部材であるから、その下
側に取り付けられたT字形結合具の水平な辺は本来的に
外観に現れにくい。さらに、前記脚エレメントの下面に
形成される「結合具水平辺の当接面」を、該脚エレメン
トの下側面を溝状に削り込んだ形に形成すると、T字形
結合具の水平な辺は脚エレメントの底面に半ば埋め込ま
れた形になって、全く外観に現れることが無いので、ボ
ード類やテーブル類の全体的な意匠の統一性を阻害する
虞れが無く、商品価値を低下せしめない。上記T字形結
合具の垂直な辺は、倒立T字状をなすように水平辺から
上方に突出するが、この突出部分が支柱の溝ないし穴に
挿入されて嵌め合わされるので、このT字形結合具の垂
直辺は支柱に覆われて外観に現れない。従って、ボード
類やテーブル類の意匠を阻害する虞れが無い。さらに、
上記T字形結合具の垂直な辺が支柱の溝もしくは穴に挿
入されて嵌め合わされるので、この嵌合によって相互に
位置ぎめされるから、別途に強固な締結手段を施す必要
が無く、抜け止めを施すだけで脚付き支柱が強固な組立
品として構成される。強固な締結手段を必要とせずに抜
け止め手段で足りるということは、支柱に対する脚部材
の着脱操作を容易ならしめる。着脱が容易であること
は、製造工場から出荷する際の梱包,運送、および着荷
後の保管管理を容易ならしめるだけでなく、最終ユーザ
ーの手に渡った後もボード類やテーブル類の移動や保管
を容易ならしめ、かつ、必要に応じてユーザーの手によ
って脚部材の着脱交換を行なうことを可能ならしめる。
【0015】請求項5に係る発明方法の構成は、前記請
求項4の発明方法の構成要件に加えて、前記複数種類の
脚エレメントのそれぞれに、分割面の近傍に位置せしめ
て、上方に向けて突出する突起を形成するとともに、前
記の支柱の下端部に、前記結合具の垂直な辺に嵌合する
溝ないし穴の両側に位置せしめて、1組の脚部材に形成
されている上向きの突起に嵌合する穴もしくは溝を形成
して、同種もしくは異種の脚エレメントを組み合わせて
構成した脚部材から上方に向けて突出している少なくと
も2個の突起を、支柱に形成されている穴もしくは溝に
嵌め合わせることを特徴とする。以上に説明した請求項
5の発明方法によると、脚エレメントと支柱との位置決
めが確実かつ高精度に行なわれて、しかも、上記位置決
めのための構成部分が外観に現れることが無い。この請
求項5の発明方法は本質的に、前記請求項4の発明方法
と併せて実施される。そして前記請求項4の発明方法に
よって、T字形結合具の垂直辺が支柱の溝または穴に挿
入されている。こうした構成に対して、さらに本請求項
5を適用して突起を嵌合させることにより、自から役割
分担が出来て、請求項3のT字形結合具の垂直辺は主と
して外力による曲げ力に耐え、請求項4の突起は主とし
て脚エレメントと支柱との位置決め精度を向上させて、
脚部材と支柱との間の取付面の滑り(ずれ)に耐える。
【0016】すなわち、T字形結合具による脚付き支柱
の結合は、脚エレメントと結合具水平辺とが結合される
とともに、該結合具の垂直辺と支柱とが嵌合される。す
なわち、脚エレメントはT字形結合具を媒介として支柱
に対して取り付けられ、脚エレメントと支柱との間に直
接的な位置決めが為されない。さらに、T字形結合具の
垂直辺を支柱の溝もしくは穴に挿入するには、適宜のク
リアランスを必要とし、このクリアランスが不足である
と円滑に挿入することができない。しかし、上記クリア
ランスの存在は位置決めに関する誤差を生じさせて位置
決め精度を低下させる。こうした観点において本請求項
5の構成は、脚エレメントに一体成形された突起を直接
的に支柱の穴もしくは溝に嵌合させるので、両者の間の
位置決めを高精度で遂行し、かつ、脚エレメントと支柱
との取付面に対して外力による剪断が作用したとき、該
脚エレメントに設けられた突起が上記の剪断力に抗して
滑り止め作用を果たす。
【0017】請求項6に係る発明方法の構成は、前記請
求項1〜請求項5の発明方法の構成要件に加えて、前記
複数種類の脚エレメントのそれぞれについて、その長手
方向に関して分割面と反対の側の下面に、車輪類および
/または脚用シューの取付部を形成し、一方、車輪およ
びキャスター並びにこれらに類似する各種の転動部材か
ら成る車輪類、並びに、床面に接して脚に掛かる重量を
支持する脚用シューを準備しておき、同種もしくは異種
の脚エレメントを組み合わせて脚部材を構成するに先立
って予め、もしくは脚部材を組み立てて構成するに際し
て、または組み立てて構成した後に、任意所望の車輪類
もしくは脚用シューを選定して、脚エレメントの取付部
に組み付けることを特徴とする。以上に説明した請求項
6の発明方法によると、複数種類の脚エレメントを組み
合わせて構成される多数種類の脚部材に対して、各種の
車輪類および/または脚用シューを選択装着することに
より、さらにより多数種類の接地部材付き脚部材を構成
して、ボード類および/またはテーブル類の、ありとあ
らゆる使用条件に対応することができる。現在実用に供
されているポータブルなボード類およびポータブルなテ
ーブル類における脚部材の多様性は、単に脚部本体の形
状,寸法のみでなく、多種類の車輪類および脚用シュー
との組合せによって著しく多種類になっている。そし
て、ボード類やテーブル類の使用条件によって車輪類お
よび脚用シューの仕様が定まってくる。従って、広範な
用途を有する各種ボード類・テーブル類の総べての用途
に対応するためには、本請求項6の発明方法を適用して
多数種類の車輪類・脚用シューの中から任意所望のもの
を選択装着することが有効である。そして、本請求項6
の発明方法を適用した場合、通常の程度の設計的配慮を
併用することにより、ボード類とテーブル類との間にお
ける車輪類・脚用シューの転用,互換が可能となる上
に、ユーザーの手によって車輪類・脚用シューの着脱交
換も可能となる。
【0018】請求項7に係る発明構造の構成は、ボード
類の両側に取り付けられている支柱の下端部を支持する
脚の構造において、上記の脚が、支柱の中心線を含む面
に沿って2個の脚エレメントに分割されており、互いに
同形の、もしくは異形の2個の脚エレメントが組み合わ
されて、対称形の、もしくは非対称形の脚部材が組み立
てられているとともに、組み立てられた脚部材の上に支
柱が取り付けられて脚付支柱組立品が構成されていて、
2組の脚付支柱組立品がボード類の両側に配置されて取
り付けられていることを特徴とする。以上に説明した請
求項7の発明構造によると、複数種類の脚エレメントを
用意しておいて、その中から2個の脚エレメントを選定
して組み合わせることにより、上記の選定・組合せを変
えて多数種類の脚部材を構成して、ボード類の使用条件
の差異に対応することができる。ボード類は広範な用途
を有しているので、使用条件が多種多様にわたる。従っ
て、それぞれの使用条件に適した脚構造を構成すると極
めて多数種類の脚を製造して供給しなければならない。
しかし、総べての使用条件のそれぞれに対応して最適の
脚を構成しようとすると、該脚の種類が非常に多くなっ
て多機種小量生産となる。多機種小量生産になると製造
コストが上昇する上に製品品質の管理が困難になり、そ
の上、工程管理,外注管理,補給部品管理に要する費用
が増大する。こうした観点から考察すると、本請求項の
適用によって複数種類の脚エレメントを組み合わせて脚
部材を組み立てると、製品の種類数に比して遥かに少な
い複数種類の脚エレメントを製作して、多数種類の製品
を組み立てることができる。上述のようにして、製品仕
様の面では総べての使用条件のそれぞれに対応し得る多
機種を揃えつつ、部品製造の実質を小品種大量生産化し
て、量産効果による種々のメリット(コスト低減,管理
充実,品質均一化など)を享受することができる。さら
に、複数種類の製品を使用しているユーザーが、手持ち
機器の範囲内で脚エレメントを着脱交換して、より多く
の使用条件に適応することも容易に可能である。
【0019】請求項8に係る発明構造の構成は、講演,
会議,授業における説明者が使用するテーブル類の支柱
の下端部を支持する脚の構造において、上記の脚が、支
柱の中心線を含む面に沿って2個の脚エレメントに分割
されており、互いに同形の、もしくは異形の2個の脚エ
レメントが組み合わされて、対称形の、もしくは非対称
形の脚部材が組み立てられるとともに、組み立てられた
脚部材の上に支柱が取り付けられて脚付支柱組立品が構
成されていて、複数組の脚付支柱組立品がテーブル類の
頂板の下方に配置されて取り付けられていることを特徴
とする。
【0020】以上に説明した請求項8の発明構造による
と、複数種類の脚エレメントを用意しておいて、その中
から2個の脚エレメントを選定して組み合わせることに
より、上記の選定・組合せを変えて多数種類の脚部材を
構成して、テーブル類の使用条件の差異に対応すること
ができる。テーブル類は広範な用途を有しているので、
使用条件が多種多様にわたる。従って、それぞれの使用
条件に適した脚構造を構成すると極めて多数種類の脚を
製造して供給しなければならない。しかし、総べての使
用条件のそれぞれに対応して最適の脚を構成しようとす
ると、該脚の種類が非常に多くなって多機種小量生産と
なる。多機種小量生産になると製造コストが上昇する上
に製品品質の管理が困難になり、その上、工程管理外注
管理,補給部品管理に要する費用が増大する。こうした
観点から考察すると、本請求項の適用によって複数種類
の脚エレメントを組み合わせて脚部材を組み立てると、
製品の種類数に比して遥かに少ない複数種類の脚エレメ
ントを製作して、多数種類の製品を組み立てることがで
きる。上述のようにして、製品仕様の面では総べての使
用条件のそれぞれに対応し得る多機種を揃えつつ、部品
製造の実質を小品種大量生産化して、量産効化による種
々のメリット(コスト低減,管理充実,品質均一化な
ど)を享受することができる。さらに、複数種類の製品
を使用しているユーザーが、手持ち機器の範囲内で脚エ
レメントを着脱交換して、より多くの使用条件に適応す
ることも容易に可能である。
【0021】請求項9に係る発明構造の構成は前記請求
項7,8の発明構造の構成要件に加えて、前記脚エレメ
ントの下側に、使用状態でほぼ水平をなす結合具当接面
が形成されるとともに、前記支柱の下端部に、使用状態
でほぼ垂直をなす結合具嵌合用の溝ないし穴が形成され
ており、かつ、上記の脚エレメントおよび支柱と別体
に、T字状の結合具が設けられていて、上記結合具は、
使用状態において垂直辺を水平辺から上方に向けた倒立
T字状の姿勢をなし、結合具の水平辺の長さ方向に関し
てほぼ半分ずつが、2個の脚エレメントそれぞれの結合
具当接面に当接されて、着脱可能に固定されるととも
に、該結合具の垂直辺が、支柱の溝ないし穴に挿入され
て、着脱可能に固定されていることを特徴とする。以上
に説明した請求項9の発明構造によると、1個の部材で
あるT字形結合具が二つの役目を果たす。すなわち、2
個の脚エレメントを相互に結合して脚部材を形成する役
目と、形成された脚部材の上に支柱を立てる形に連結し
て脚付き支柱を構成する役目とを果たす。その上、上記
T字形結合具の水平な辺は脚エレメントの下側に形成さ
れた当接面に当接して固定されているので外観に現れな
い。そして該T字形結合具の垂直な辺は支柱の溝または
穴の中に差し込んで固定されているので外観に現れな
い。従って、このT字形結合具を設けることによってボ
ード類・テーブル類の意匠を損なう虞れが無い。さら
に、前記の「固定」が着脱可能な手段によって為されて
いるので、複数組のボード類および/またはテーブル類
を使用しているユーザーは、手持ち機器の範囲内で脚エ
レメントを組み変えて、脚部材の支持性能を所望のごと
く変化させることも可能である。その上、前記ボード類
とテーブル類との間において脚エレメントの着脱交換を
可能ならしめることもできる。
【0022】請求項10に係る発明構造の構成は前記請
求項9の発明構造の構成要件に加えて、前記2個の脚エ
レメントのそれぞれについて、該2個の脚エレメントが
相互に当接せしめられている分割面の近傍に位置せしめ
て、上方に向けて突出する位置決め突起が設けられると
ともに、前記支柱の下端部に設けられている結合具垂直
辺挿入用の溝ないし穴の両側に位置決め穴ないし溝が設
けられていて、前記脚エレメントの位置決め突起が、上
記支柱の位置決め穴ないし溝の中に差し込んで位置決め
されていることを特徴とする。以上に説明した請求項1
0の発明構造によると、前記請求項9に係るT字形結合
具による「脚部材と支柱との結合」を補完して、相互の
位置決めを確実ならしめる。すなわち、T字形結合具の
垂直辺と支柱の溝(もしくは穴)との嵌合は、挿入操作
を可能ならしめるためのクリアランスを必要とする。こ
のT字形結合具も位置決め機能を有しているが、その位
置決め精度は上記クリアランスによって制約される。こ
うした観点において本請求項10の発明構造における位
置決め用の突起と位置決め用の穴(もしくは溝)との嵌
合により、脚部材と支柱との連結部の位置決めが確実に
行なわれる。脚部材と支柱とを離間せしめるように作用
する外力、および、脚部材と支柱とを相対的に回動せし
めるように作用する外力に対しては、前記T字形結合具
が有効に耐える。そして、脚部材と支柱との連結面を滑
らせるように作用する外力(剪断力)に対しては、本請
求項10に係る位置決め構造が有効に耐力を発揮する。
【0023】請求項11に係る発明構造の構成は前記請
求項7もしくは同8の発明の構成要件に加えて、床面に
接触して脚部に掛かる荷重を支承する車輪,キャスタ
ー、およびこれらに類似する転動部材、および、床面に
接触して脚部に掛かる荷重を支承する脚用シューから成
る接地部材の複数種類が準備されているとともに、上記
複数種類の接地部材のそれぞれに、脚エレメントに取り
つけるための凸状嵌合部が形成されており、かつ、前記
複数種類の脚エレメントのそれぞれについて、分割面の
反対側の端付近の下側の面に、前記接地部材の凸状嵌合
部に対応する凹状の嵌合部が形成されていて、1個の脚
エレメントに対して少なくとも1個の接地部材が着脱可
能に装着されていることを特徴とする。以上に説明した
請求項11の発明構造によると、分割された脚エレメン
トのそれぞれに対して、準備された複数種類の転動部材
(車輪,キャスターなど)および/または脚用シューを
任意に選択して装着することができ、ボード類・テーブ
ル類の使用条件に応じて各種多様の仕様に構成すること
ができる。脚を分割して複数種類の脚エレメントを構成
したこと(請求項7)によって、ボード類,テーブル類
の特性を多様化することができたが、さらに本請求項1
1を適用して複数種類の接地部材(転動部材・脚用シュ
ー)の選択装着を可能ならしめたので、上記多様化した
特性をいっそう多様ならしめて、実用面に存在する総べ
ての使用条件に対応することができる。前記接地部材の
装着手段として、脚エレメントに凹形の嵌合部を設ける
とともに接地部材側に凸形の嵌合部を設けるという技術
だけを抽出して見ると公知の技術ではあるが、分割され
た脚エレメントに対して接地部材を、1対1に対応せし
めて選択的に装着するという新規な構成によって、ボー
ド類,テーブル類の仕様を著しく多様化せしめること
は、従来技術によっては想到し得なかった顕著な作用,
効果である。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明方法を適用して構
成したボード類および/またはテーブル類用の脚構造の
1実施形態を示し、2個の脚エレメントの内の1個を部
分的に切断するとともに、該2個の脚エレメントを結合
しているT字形結合具を部分的に破断して鎖線で描き、
該2個の脚エレメントに対して連結された支柱の下半部
を点線で描いた正面図である。支柱3の下端部に装着さ
れた、該支柱3に掛かる荷重を床面に対して支承してい
る脚部材は、該支柱3の中心線を含む面によって分割さ
れ、2個の脚エレメントが構成される。本実施形態(図
1)においては、支柱3に接する箇所から車輪5までの
距離が比較的長い脚エレメント・長1と、支柱3に接す
る箇所から車輪6までの距離が比較的短い脚エレメント
・短2とに分割されている。脚エレメントに長,短の差
を生じたのは、本実施形態における脚部材が非対称形の
脚(図9参照)だからである。図示を省略するが、対称
形の脚(図9参照)を分割すると、ほとんど同形同寸の
2個の脚エレメントになる。符号1aで示したのは脚エ
レンメト・長1の分割面であり、同じく2aは脚エレメ
ント・短2の分割面である。前記脚エレメント・長1の
詳細な構造は、図2を参照して後述する。また、脚エレ
メント・短2の詳細な構造は図3を参照して後述する。
符号4を付して示したのはT字形結合具であって、その
水平な辺4aを下方にし、垂直な辺4bを上方に向けた
倒立T字状の姿勢になっている。このT字形結合具4の
詳細な構造は、図4を参照して後に述べる。前記の脚エ
レメント・長1の下側に、ほぼ水平な結合具当接面1b
が形成されるとともに、脚エレメント・短2の下側に、
ほぼ水平な結合具当接面2bが形成されている。
【0025】前記T字形結合具4の水平辺4aは、前記
の結合具当接面1b,同2bに当接され、取付ネジ(図
示省略)によって強固に締結される。これにより、脚エ
レメント・長1aと脚エレメント・短2aとは、それぞ
れの分割面1a,同2aを相互に当接せしめるととも
に、T字形結合具4の水平辺4aを介して結合され、脚
部材が構成される。上記T字形結合具4の垂直辺4b
は、支柱3の下端部に挿入され、ボルト孔4cにボルト
(図示省略)を挿通して抜け止めされる。上記T字形結
合具の垂直辺4bを挿入される支柱3下端部の詳細な構
造については、図5を参照して後に説明する。
【0026】図2は、前掲の図1に示した実施形態の脚
構造を構成している部材の中から脚エレメント・長1を
抽出して描いた4面図に部分断面を付記したもので、
(A)は正面図、(B)は底面図、(C)は側面図、
(D)は支柱取付部近傍の頂面図、(E)はe−e断面
図である。脚エレメント・長1の分割面1aは平坦であ
っても良いが、組み合わせて使用される脚エレメントの
分割面との位置決めを容易ならしめるように係合用凹凸
を形成しておくことが望ましい。この場合、相手側の脚
エレメントの分割面も同一形状をしているので、例えば
凹部だけを設けても係合しないし、凸部だけを設けても
嵌まり合わないので、分割面の上下方向中心線に関して
対称をなすように凹部と凸部とを形成することが望まし
い。上記分割面と反対側の端部に、車輪取付穴1dが設
けられている。この車輪取付孔1dには、先に図1に示
した車輪5が取り付けられる。この場合の車輪の型式は
別段の制約を受けず、適宜の公知部材を適用することが
できる。すなわち、車輪の径,車輪の踏み幅,車輪の材
質などは任意適宜に設定して良く、また、ロック付きの
車輪,キャスター型の車輪などを用いることも可能であ
る。いわゆる車輪状の外観を有していない球状の車輪で
も良く、要するに転動部材を用い得る。さらに、後に図
7を参照して説明する脚用シューを用いることもでき
る。
【0027】上述のようにして転動部材や脚用シューを
脚エレンメトに装着する際、着脱の容易さ、支持力の強
固さ、構造の簡単さ等を考慮すると、いずれか片方に軸
状の突起を設けるとともに他方には該突起に嵌合する穴
を設けると好都合である。さらに本発明を実施する場合
は脚エレンメト側に凹状の嵌合部を設けて転動部材また
は脚用シューに凸状の嵌合部を設けることが望ましい。
その理由は、脚エレメントに形成する嵌合部は凹,凸い
ずれに設定しても機能上,製造上の不具合を生じない
が、転動部材に凹形の嵌合部を形成しにくい場合が有
る。ボード類,テーブル類のあらゆる使用条件に適合す
ることを追求する本発明においては、なるべく多種類の
転動部材,脚用シューなどの接地部材の装着を可能なら
しめたいので、脚エレメント側を凹に、接地部材側を凸
に構成する。これにより、従来技術においては予想し得
なかったレベルまで脚構造の適応性を拡大することがで
きた。本図2おいて符号1fを付して示したのは補強リ
ブである。本図2に符号1cを付して示したのは、支柱
と嵌合させるための突起である。この突起の構造,機能
については、図6を参照して後に述べる。
【0028】図3は、前掲の図1に示した実施形態の脚
構造における脚エレメント・短2を抽出して示した4面
図であって、(A)は図1におけると同じ方向から見て
描いた正面図であり、(B)は部分的に切断して描いた
背面図であり、(C)は分割面の側から見た側面図であ
り、(D)は支柱に対する取付面付近のみを描いた要部
頂面図である。脚エレメント・短2の下側に形成されて
いる結合具当接面2bは、前掲の図2に示した結合具当
接面1bと類似の構成部分であり、幅寸法,長さ寸法は
同寸に設定されている。図1に示した組立状態におい
て、結合具当接面1bと結合具当接面2bとが同一平面
に揃い、かつ、ほぼ水平をなすように形成されている。
上記のほぼ水平とは、状況によっては必ずしも水平にな
らない意であって、これらの結合具当接面1b,2bは
床面に対して平行となるが該床面は必ずしも水平でない
から結合具当接面1b,2bも傾斜する場合が有るこ
と、および、支柱3を床面に対して設計的に意図して傾
ける場合(図8(A2),図9(B)参照)には、上記
結合具当接面1b,2bに傾斜を与えて構成する手法も
有り得ることによる。上記と同様の理由により(図1参
照)T字形結合具4の垂直辺4bも、ほぼ垂直に構成さ
れ、必ずしも厳密に垂直とは限らない。
【0029】図4は、前掲の図1に示した実施形態にお
けるT字形結合具4を抽出して示した単品3面図であっ
て、(A)は図1におけると同じ方向から見て描いた外
観正面図、(B)は部分的に切断して描いた側面図、
(C)は垂直辺に斑点を付して描いた平面図である。前
掲の図1において概要的に示したように、このT字形結
合具4の水平辺4aは脚エレメントに対してボルト締め
して固定される。符号4dは取付用のボルト孔である。
この取付ボルト孔4dにはメネジを形成しておらず、ス
ルーホールである。ただし、ボード類,テーブル類の重
力荷重が支柱3(図1)を介して加えられたとき、T字
形結合具4の水平辺4aには曲げ荷重が働き、これを脚
エレメントに取り付けているボルト(図示せず、図4の
取付ボルト孔4dに挿通されるボルト)には引張り荷重
が働く、このため、これらの構成部分は上記の荷重に耐
え得るように構成されねばならない。本実施形態におけ
るT字形結合具4の水平辺4aは、本図4(B)に表さ
れているように断面コの字形に形成されている。本発明
を実施する場合、T字形結合具の水平辺は必ずしも断面
コの字形でなければならぬものではないが、これに類似
した形状にして、軽量で断面係数の大きい部材とするこ
とが望ましい。上記の水平辺4aを、棒状ないし板状の
内実の部材によって構成することもできるが、その頂面
(脚エレメントに対する当接面)は平坦に形成すること
が望ましい。本図4(C)に表されているように、本実
施形態の垂直辺4bも断面を浅いコの字状に形成してあ
る。この垂直辺4bは、ボルト孔4cに挿通されたボル
ト(または取付ネジ)によって支柱に対して固定され
る。この部分の詳細は図6を参照して後述するが、上記
取付ボルト孔4dに挿通されたボルト(図示せず)に対
してはボード類,テーブル類の重力荷重が作用しない。
従って該取付ボルト孔4dに挿通されるボルト(図示省
略)は、主として抜け止めの役目を果たせば足りる。ボ
ルト強度を必要かつ充分な程度に設定すると、T字形結
合具4の水平辺4aを取り付けるボルトに比して、垂直
辺4bに抜け止め用のボルトは細くて足りるが、本実施
形態においては構成部品点数を少なくし、かつ、部品の
互換性を大きくするため、同じボルトを用いてある。そ
の結果、水平辺4aに穿たれている取付ボルト孔4d
と、垂直辺4bに穿たれているボルト孔4cとは同じ孔
径になっている。
【0030】図5は、前掲の図1に示した実施形態の脚
構造における支柱3を抽出した単品図であって、(A)
は一部を破断して切り詰めて描いた側面図、(B)はそ
の底面図であり、(C)は上記底面図の形状を分かり易
くするために拡大して描いた断面図である。この実施形
態の支柱3は、軽合金材料を押出し成形して生産された
長尺の素材を所望の長さ寸法に切断した部材である。従
って、前記(C)の断面形状は断面位置を特定されず、
長手方向の中心線と直角な任意の面で切断すると同様の
断面形状となる。本発明を実施する場合、何らかの事情
で断面形状が長さ方向に均一でない支柱を構成するとき
(例えば継ぎ支柱にするとき)、少なくとも支柱の下端
部(T字形結合具の垂直辺が挿入される区域)は、本図
5(C)もしくはこれと類似の形状に構成することが望
ましい。C図に示した3aは、T字形結合具4の垂直辺
4b(図4参照)を差し込んで嵌め合わせるための溝で
ある。本発明を実施する際、この溝を穴としても良く、
溝よりも穴の方がT字形結合具の垂直辺を外観に現さな
いという長所が有る。しかし、穴よりも溝の方が押出し
成形に適し、製造コストを低廉ならしめるという長所が
有る。C図に示した3bは、図2に示した支柱結合突起
1c、および図3に示した支柱結合突起2cと嵌合し
て、主として位置決めの作用を果たす嵌合孔である。上
記の嵌合孔3bを溝状に形成することも可能であるが、
本実施形態においては、この部分がボード類,テーブル
類の正面に向く箇所であることに配慮して、前記支柱結
合突起1c,2cが外観に表れないように「穴」形状に
構成したものである。
【0031】図6は、図1に示した各構成部材の関係を
表すために示した模式図であって、支柱は仮想線で描い
てある。ただし、正規の投影図法を用いないで、かくれ
線で描くべき箇所の一部を実線で描いた部分も有り、
(A)は平面図を、(B)は正面図を、それぞれ描いて
ある。本図6から容易に理解できるように、支柱3に掛
かる重力荷重は主として脚エレメントとの当接面におい
て圧力として支持される。T字形結合具4の垂直辺4b
の根本付近Eには曲げ応力を生じるが、それよりも上方
の区域は支柱3に包まれているので(詳しくは、図5
(C)に示したT字形結合具垂直辺嵌合溝3aに嵌合し
ているので)大きい曲げ応力は生じない。図7は、前掲
の図1に示した車輪5,6に代えて脚エレメントに着脱
し得るように構成された脚用シューの1例を示し、
(A)は正面図であり、(B)は切断して描いた側面図
である。このような脚用シューを単品として見れば公知
の部材であるが、シュー本体7aの上方に取付突起7b
を設けた脚用シュー7を、着脱可能に装着し得る複数種
類の脚エレメントを構成することにより、ボード類,テ
ーブル類のありとあらゆる使用条件に適合できるという
ことは、従来技術においては予想し得なかった顕著な効
果である。
【0032】前掲の図1には、脚エレメント・長1と脚
エレメント・短2とを組み合わせて脚部材を構成すると
ともに、該脚部材の上に支柱3をほぼ垂直に立設した実
施形態を示したが、次に述べるように各種の変形例が考
えられる。支柱とほぼ垂直に立設するとは、設計的に傾
斜角を付与することを妨げるものではなく、縦方向に、
というほどの意であって、図8(A2),図9(B)に
示した程度の傾斜を有していても、本発明においては
「ほぼ垂直」という。上記のような傾斜支柱15,同2
3を設ける場合は、(図1参照)結合具当接面1b,2
bに傾斜を付して、T字形結合具の2辺を直角に構成し
ても良く、また、結合具当接面1b,2bを水平にして
(床面と平行ならしめて)T字形結合具の2辺を直角に
比して傾けても良い。これらの手法は設計的配慮によっ
て適宜に行ない得る事項であるから詳細を省略する。
【0033】前掲の図1を参照しつつ、脚部材を脚エレ
メント・長1と脚エレメント短・2とに分割するという
技術的思想について述べたが、この着眼点を変えて、
「脚エレメント・長1と、脚エレメント短・2との多数
を予め構成しておいて、これら多数の脚エレメントの中
から2個の脚エレメントを選び出し、T字形結合具を用
いて連結することによって脚部材を構成する」という技
術的思想について、以下に説明する。この場合、2個の
脚エレメント・長1を選定し、もしくは2個の脚エレメ
ント・短2を選定して組み合わせると、対称形状の脚部
材が構成される。また、脚エレメント・長1と脚エレメ
ント・短2とを選定して組み合わせると非対称形状の脚
部材が構成される。上述の例では、2種類の脚エレメン
トから2個の脚エレメントを選定するので組合せの種類
は3種類であるが、長,短の他に中を設けたりして脚エ
レメントの種類を増せば、これらの中から2個の脚エレ
メントを選定して組み合わせることによって得られる脚
部材の種類は著しく増加する。このような効果を、ボー
ド類,テーブル類のメーカーの立場から見ると、少ない
構成部材の品目数によって多数種類の脚構造を組み立て
ることができ、カタログに掲載される製品の仕様につい
ては多機種を標榜しつつ、構成部品の設計,生産(もし
くは外注),工程管理,在庫管理の面では実質的に小機
種大量生産の恩恵を享受することができる。すなわち、
部品生産コストの低減、検査工数の節減,在庫負担の軽
減、製品品質の安定、といった実用的な効果が奏され
る。また、最終ユーザーの立場から見れば、本発明に係
る脚構造を備えたボード類テーブル類の複数機器を所有
していれば、所有機器の範囲内で脚エレメントや接地部
材を容易に組み替えて、使用条件の変化に応じて適正な
機能を有する脚部材を構成することができ、さらに、使
用機器の範囲内において、ボード類の脚エレメントとテ
ーブル類の脚エレメントとの組み替えも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、複数種類の脚エレメント(説明の便宜上、
n種類とする)を準備しておき、使用条件に応じて上記
n種類の脚エレメントの中から2個の脚エレメントを選
出して組み合わせることによって、n種類に比して遥か
に多数種類の脚部材が構成される。この場合、同種類の
脚エレメント同士を組み合わせることもでき、同種類の
脚エレメントの組合せによって対称形の脚部材が構成さ
れる。また、異種類の脚エレメントを組み合わせること
によって非対称形の脚部材が構成されるので、ボード類
の使用条件に対応して所望型式の脚部材を組み立てるこ
とができる。異種類の脚エレメントの組合せ、および同
種類の脚エレメントの組合せによって得られる脚部材の
種類は、脚エレメントの種類の数をnとしたとき、C
(n,2)+nとなる。 n=4の場合は、C(n,2)+n=10であるが、 n=5の場合は、C(n,2)+n=15 n=6の場合は、C(n,2)+n=21 n=7の場合は、C(n,2)+n=28 n=8の場合は、C(n,2)+n=36 というように、nの数が増えるに従って、構成し得る脚
部材の種類は急激に増加する。さらに、通常の程度の設
計的配慮によって、ボード類とテーブル類との間におけ
る脚エレメントの転用,互換も可能である。脚部材を脚
エレメントに分割する面が、支柱の中心線に沿っている
ため、複数種類の脚エレメントのそれぞれについて、支
柱に対する取付箇所付近の形状,寸法が同一となる。従
って、該複数種類の脚エレメント中の任意の2個を選ん
で脚部材を組み立てた場合、組み立てられたC(n,
2)+n種類の脚部材の支柱に対する取付部近傍が同
形,同寸となる。
【0035】このため、支柱の下端部を同一形状に構成
しておいても、C(n,2)+n種類の脚部材の総べて
が該支柱に対して適合し、組み付けることもできる。こ
うした効果を支柱について考察すると、支柱は一般に金
属材料を用いて押出し成形されるが、前述のように1種
類の支柱が全種類の脚部材に適合するため、単一の押出
成形型(ダイス)を用いて単一種類の長尺の支柱素材を
押出し成形して、これを適宜の長さ寸法に切断して所望
のボード類を構成することができる。これにより、押出
成形型(ダイス)のイニシアルコストの低減から始まっ
て、支柱素材の押出成形ランニングコスト,支柱素材の
梱包,輸送,保管コストが低廉となる。以上に述べた各
種コスト低減要素の総合効果として、ボード類の製造コ
ストが格段に低減される。
【0036】請求項2の発明方法によると、複数種類の
脚エレメント(説明の便宜上、n種類とする)を準備し
ておき、使用条件に応じて上記n種類の脚エレメントの
中から2個の脚エレメントを選出して組み合わせること
によって、n種類に比して遥かに多数種類の脚部材が構
成される。この場合、同種類の脚エレメント同士を組み
合わせることもでき、同種類の脚エレメントの組合せに
よって対称形の脚部材が構成される。
【0037】また、異種類の脚エレメントを組み合わせ
ることによって非対称形の脚部材が構成されるので、テ
ーブル類の使用条件に対応して所望型式の脚部材を組み
立てることができる。異種類の脚エレメントの組合せ、
および同種類の脚エレメントの組合せによって得られる
脚部材の種類は、脚エレメントの種類の数をnとしたと
き、C(n,2)+nとなる。 n=4の場合は、C(n,2)+n=10であるが、 n=5の場合は、C(n,2)+n=15 n=6の場合は、C(n,2)+n=21 n=7の場合は、C(n,2)+n=28 n=8の場合は、C(n,2)+n=36 というように、nの数が増えるに従って、構成し得る脚
部材の種類は急激に増加する。
【0038】さらに、通常の程度の設計的配慮によっ
て、ボード類とテーブル類との間における脚エレメント
の転用,互換も可能である。脚部材を脚エレメントに分
割する面が、支柱の中心線に沿っているため、複数種類
の脚エレメントのそれぞれについて、支柱に対する取付
箇所付近の形状,寸法が同一となる。従って、該複数種
類の脚エレメント中の任意の2個を選んで脚部材を組み
立てた場合、組み立てられたC(n,2)+2種類の脚
部材の支柱に対する取付部近傍が同形,同寸となる。こ
のため、支柱の下端部を同一形状に構成しておいても、
C(n,2)+n種類の脚部材の総べてが該支柱に対し
て適合し、組み付けることができる。こうした効果を支
柱について考察すると、支柱は一般に金属材料を用いて
押出し成形されるが、前述のように1種類の支柱が全種
類の脚部材に適合するため、単一の押出成形型(ダイ
ス)を用いて単一種類の長尺の支柱素材を押出し成形し
て、これを適宜の長さ寸法に切断して所望のテーブル類
を構成することができる。これにより、押出成形型(ダ
イス)のイニシアルコストの低減から始まって、支柱素
材の押出成形ランニングコスト,支柱素材の梱包,輸
送,保管コストが低廉となる。以上に述べた各種コスト
低減要素の総合効果として、テーブル類の製造コストが
格段に低減される。
【0039】請求項3の発明方法によると、複数種類の
脚エレメント中の2個の脚エレメントと1本の支柱と
を、1個の単一形状の結合具で相互に連結して脚付支柱
を構成することができる。
【0040】すなわち、前記請求項1の発明方法と請求
項2の発明方法とは、適用の対象を異にする、互いに独
立した別個の発明方法であるが、これら双方の発明方法
に共通する構成として、 a.2個の脚エレメントを組み合わせて脚部材を構成す
る工程と、 b.構成された脚部材を支柱の下端部に取り付けて脚付
き支柱を構成する工程と、を有しており、かつ、構成さ
れた脚付き支柱は使用に耐える程度の剛性を有している
ことが必要である。こうした観点において本請求項3の
発明方法によると、T字形結合具を使用することによ
り、その水平な辺を用いて2個の脚部材を相互にリジッ
ドに結合することができ、さらに、該T字形結合具の垂
直な辺を用いて支柱をリジッドに結合して脚付き支柱を
構成することができるので、作業の手順が良く、必要な
結合用の部材が少なく、しかも、構成された脚付き支柱
に、T字形結合具の剛性に見合った剛性を与えることが
できる。
【0041】請求項4の発明方法によると、T字形結合
具を外観に現すことなく、しかも容易に、かつ強固に、
脚付支柱を構成することができ、その上、製造コストが
低廉である。すなわち、T字形結合具の水平な辺の頂面
と脚エレメントの下面とを当接せしめるように当接面を
形成するので、該T字形結合具の水平な辺は脚エレメン
トの下側に位置する。上記の脚エレメントによって構成
される脚部材は床面の付近に位置せしめて使用される構
成部材であるから、その下側に取り付けられたT字形結
合具の水平な辺は本来的に外観に現れにくい。さらに、
前記脚エレメントの下面に形成される「結合具水平辺の
当接面」を、該脚エレメントの下側面を溝状に削り込ん
だ形に形成すると、T字形結合具の水平な辺は脚エレメ
ントの底面に半ば埋め込まれた形になって、全く外観に
現れることが無いので、ボード類やテーブル類の全体的
な意匠の統一性を阻害する虞れが無く、商品価値を低下
せしめない。上記T字形結合具の垂直な辺は、倒立T字
状をなすように水平辺から上方に突出するが、この突出
部分が支柱の溝ないし穴に挿入されて嵌め合わされるの
で、このT字形結合具の垂直辺は支柱に覆われて外観に
現れない。従って、ボード類やテーブル類の意匠を阻害
する虞れが無い。さらに、上記T字形結合具の垂直な辺
が支柱の溝もしくは穴に挿入されて嵌め合わされるの
で、この嵌合によって相互に位置決めされるから、別途
に強固な締結手段を施す必要が無く、抜け止めを施すだ
けで脚付き支柱が強固な組立品として構成される。強固
な締結手段を必要とせずに抜け止め手段で足りるという
ことは、支柱に対する脚部材の着脱操作を容易ならしめ
る。着脱が容易であることは、製造工場から出荷する際
の梱包,運送,および着荷後の保管管理を容易ならしめ
るだけでなく、最終ユーザーの手に渡った後もボード類
やテーブル類の移動や保管を容易ならしめ、かつ、必要
に応じてユーザーの手によって脚部材の着脱交換を行な
うことを可能ならしめる。
【0042】請求項5の発明方法によると、脚エレメン
トと支柱との位置決めが確実かつ高精度に行なわれて、
しかも、上記位置決めのための構成部分が外観に現れる
ことが無い。この請求項5の発明方法は本質的に、前記
請求項4の発明方法と併せて実施される。そして前記請
求項4の発明方法によって、T字形結合具の垂直辺が支
柱の溝または穴に挿入されている。こうした構成に対し
て、さらに本請求項5を適用して突起を嵌合させること
により、自から役割分担が出来て、請求項3のT字形結
合具の垂直辺は主として外力による曲げ力に耐え、請求
項4の突起は主として脚エレメントと支柱との位置決め
精度を向上させて、脚部材と支柱との間の取付面の滑り
(ずれ)に耐える。
【0043】すなわち、T字形結合具による脚付き支柱
の結合は、脚エレメントと結合具水平辺とが結合される
とともに、該結合具の垂直辺と支柱とが嵌合される。す
なわち、脚エレメントはT字形結合具を媒介として支柱
に対して取り付けられ、脚エレメントと支柱との間に直
接的な位置決めが為されない。さらに、T字形結合具の
垂直辺を支柱の溝もしくは穴に挿入するには、適宜のク
リアランスを必要とし、このクリアランスが不足である
と円滑に挿入することができない。しかし、上記クリア
ランスの存在は位置決めに関する誤差を生じさせて位置
決め精度を低下させる。こうした観点において本請求項
5の構成は、脚エレメントに一体成形された突起を直接
的に支柱の穴もしくは溝に嵌合させるので、両者の間の
位置決めを高精度で遂行し、かつ、脚エレメントと支柱
との取付面に対して外力による剪断が作用したとき、該
脚エレメントに設けられた突起が上記の剪断力に抗して
滑り止め作用を果たす。
【0044】請求項6の発明方法によると、複数種類の
脚エレメントを組み合わせて構成される多数種類の脚部
材に対して、各種の車輪類および/または脚用シューを
選択装着することにより、さらにより多数種類の接地部
材付き脚部材を構成して、ボード類および/またはテー
ブル類の、ありとあらゆる使用条件に対応することがで
きる。
【0045】現在実用に供されているポータブルなボー
ド類およびポータブルなテーブル類における脚部材の多
様性は、単に脚部本体の形状,寸法のみでなく、多数種
類の車輪類および脚用シューとの組合せによって著しく
多種類になっている。そして、ボード類やテーブル類の
使用条件によって車輪類および脚用シューの仕様が決ま
ってくる。従って、広範な用途を有する各種ボード類・
テーブル類の総べての用途に対応するためには、本請求
項6の発明方法を適用して多数種類の車輪類・脚用シュ
ーの中から任意所望のものを選択装着することが有効で
ある。そして、本請求項6の発明方法を適用した場合、
通常の程度の設計的配慮を併用することにより、ボード
類とテーブル類との間における車輪類・脚用シューの転
用,互換が可能となる上に、ユーザーの手によって車輪
類・脚用シューの着脱交換も可能となる。
【0046】請求項7の発明構造によると、複数種類の
脚エレメントを用意しておいて、その中から2個の脚エ
レメントを選定して組み合わせることにより、上記の選
定・組合せを変えて多数種類の脚部材を構成して、ボー
ド類の使用条件の差異に対応することができる。ボード
類は広範な用途を有しているので、使用条件が多種多様
にわたる。従って、それぞれの使用条件に適した脚構造
を構成すると極めて多数種類の脚を製造して供給しなけ
ればならない。
【0047】しかし、総べての仕様条件のそれぞれに対
応して最適の脚を構成しようとすると、該脚の種類が非
常に多くなって多機種小量生産となる。多機種小量生産
になると製造コストが上昇する上に製品品質の管理が困
難になり、その上、工程管理,外注管理,補給部品管理
に要する費用が増大する。こうした観点から考察する
と、本請求項の適用によって複数種類の脚エレメントを
組み合わせて脚部材を組み立てると、製品の種類数に比
して遥かに少ない複数種類の脚エレメントを製作して、
多数種類の製品を組み立てることができる。上述のよう
にして、製品仕様の面では総べての使用条件のそれぞれ
に対応し得る多機種を揃えつつ、部品製造の実質を小品
種大量生産化して、量産効果による種々のメリット(コ
スト低減,管理充実,品質均一化など)を享受すること
ができる。さらに、複数種類の製品を使用しているユー
ザーが、手持ち機器の範囲内で脚エレメントを着脱交換
して、より多くの使用条件に適応することも容易に可能
である。
【0048】請求項8の発明装置によると、複数種類の
脚エレメントを用意しておいて、その中から2個の脚エ
レメントを選定して組み合わせることにより、上記の選
定・組合せを変えて多数種類の脚部材を構成して、テー
ブル類の使用条件の差異に対応することができる。
【0049】テーブル類は広範な用途を有しているの
で、使用条件が多種多様にわたる。従って、それぞれの
使用条件に適した脚構造を構成すると極めて多数種類の
脚を製造して供給しなければならない。しかし、総べて
の使用条件のそれぞれに対応して最適の脚を構成しよう
とすると、該脚の種類が非常に多くなって多機種小量生
産となる。多機種小量生産になると製造コストが上昇す
る上に製品品質の管理が困難になり、その上、工程管
理,外注管理,補給部品管理に要する費用が増大する。
こうした観点から考察すると、本請求項の適用によって
複数種類の脚エレメントを組み合わせて脚部材を組み立
てると、製品の種類数に比して遥かに少ない複数種類の
脚エレメント本請求項の適用によって複数種類の脚エレ
メントを組み合わせて脚部材を組み立てると、製品の種
類数に比して遥かに少ない複数種類の脚エレメントを製
作して、多数種類の製品を組み立てることができる。上
述のようにして、製品仕様の面では総べての使用条件の
それぞれに対応し得る多機種を揃えつつ、部品製造の実
質を小品種大量生産化して、量産効化による種々のメリ
ット(コスト低減,管理充実,品質均一化など)を享受
することができる。さらに、複数種類の製品を使用して
いるユーザーが、手持ち機器の範囲内で脚エレメントを
着脱交換して、より多くの使用条件に適応することも容
易に可能である。
【0050】請求項9の発明構造によると、1個の部材
であるT字形結合具が二つの役目を果たす。すなわち、
2個の脚エレメントを相互に結合して脚部材を形成する
役目と、形成された脚部材の上に支柱を立てる形に連結
して脚付き支柱を構成する役目とを果たす。その上、上
記T字形結合具の水平な辺は脚エレメントの下側に形成
された当接面に当接して固定されているので外観に現れ
ない。そして該T字形結合具の垂直な辺は支柱の溝また
は穴の中に差し込んで固定されているので外観に現れな
い。従って、このT字形結合具を設けることによってボ
ード類・テーブル類の意匠を損なう虞れが無い。さら
に、前記の「固定」が着脱可能な手段によって為されて
いるので、複数組のボード類および/またはテーブル類
を使用しているユーザーは、手持ち機器の範囲内で脚エ
レメントを組み変えて、脚部材の支持性能を所望のごと
く変化させることも可能である。その上、前記ボード類
とテーブル類との間において脚エレメントの着脱交換を
可能ならしめることもできる。
【0051】請求項10の発明構造によると、前記請求
項9に係るT字形結合具による「脚部材と支柱との結
合」を補完して、相互の位置決めを確実ならしめる。す
なわち、T字形結合具の垂直辺と支柱の溝(もしくは
穴)との嵌合は、挿入操作を可能ならしめるためのクリ
アランスを必要とする。このT字形結合具も位置決め機
能を有しているが。その位置決め精度は上記クリアラン
スによって制約される。こうした観点において本請求項
10の発明構造における位置決め用の突起と位置決め用
の穴(もしくは溝)との嵌合により、脚部材と支柱との
連結部の位置決めが確実に行なわれる。脚部材と支柱と
を離間せしめるように作用する外力、および、脚部材と
支柱とを相対的に回動せしめるように作用する外力に対
しては、前記T字形結合具が有効に耐える。そして、脚
部材と支柱との連結面を滑らせるように作用する外力
(剪断力)に対しては、本請求項10に係る位置決め構
造が有効に耐力を発揮する。
【0052】請求項11の発明構造によると、分割され
た脚エレメントのそれぞれに対して、準備された複数種
類の転動部材(車輪,キャスターなど)および/または
脚用シューを任意に選択して装着することができ、ボー
ド類・テーブル類の使用条件に応じて各種多様の仕様に
構成することができる。
【0053】脚を分割して複数種類の脚エレメントを構
成したこと(請求項7)によって、ボード類,テーブル
類の特性を多様化することができたが、さらに本請求項
11を適用して複数種類の接地部材(転動部材・脚用シ
ュー)の選択装着を可能ならしめたので、上記多様化し
た特性をいっそう多様ならしめて、実用面に存在する総
べての使用条件に対応することができる。前記接地部材
の装着手段として、脚エレメントに凹形の嵌合部を設け
るとともに接地部材側に凸形の嵌合部を設けるという技
術だけを抽出して見ると公知の技術ではあるが、分割さ
れた脚エレメントに対して接地部材を、1対1に対応せ
しめて選択的に装着するという新規な構成によって、ボ
ード類,テーブル類の仕様を著しく多様化せしめること
は、従来技術によっては想到し得なかった顕著な作用,
効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して構成したボード類および
/またはテーブル類用の脚構造の1実施形態を示し、2
個の脚エレメントの内の1個を切断するとともに、該2
個の脚エレメントを結合しているT字形結合具を部分的
に破断して鎖線で描き、該2個の脚エレメントに対して
連結された支柱の下半部を点線で描いた正面図である。
【図2】前掲の図1に示した実施形態の脚構造を構成し
ている部材の中から脚エレメント・長1を抽出して描い
た4面図に部分断面を付記したもので、(A)は正面
図、(B)は底面図、(C)は側面図、(D)は支柱取
付部近傍の頂面図、(E)はe−e断面図である。
【図3】前掲の図1に示した実施形態の脚構造における
脚エレメント・短2を抽出して示した4面図であって、
(A)は図1におけると同じ方向から見て描いた正面図
であり、(B)は部分的に切断して描いた背面図であ
り、(C)は分割面の側から見た側面図であり、(D)
は支柱に対する取付面付近のみを描いた要部頂面図であ
る。
【図4】前掲の図1に示した実施形態におけるT字形結
合具4を抽出して示した単品3面図であって、(A)は
図1におけると同じ方向から見て描いた外観正面図、
(B)は部分的に切断して描いた側面図、(C)は垂直
辺に斑点を付して描いた平面図である。
【図5】前掲の図1に示した実施形態の脚構造における
支柱3を抽出した単品図であって、(A)は一部を破断
して切り詰めて描いた側面図、(B)はその底面図であ
り、(C)は上記底面図の形状を分かり易くするために
拡大して描いた断面図である。
【図6】図1に示した各構成部材の関係を表すために示
した模式図であって、支柱は仮想線で描いてある。ただ
し正規の投影図法を用いないで、かくれ線で描くべき箇
所の一部を実線で描いた部分も有り、(A)は平面図
を、(B)は正面図を、それぞれ描いてある。
【図7】前掲の図1に示した車輪5,6に代えて脚エレ
メントに着脱し得るように構成された脚用シューの1例
を示し、(A)は正面図であり、(B)は切断して描い
た側面図である。
【図8】ボード類の1例としてのポータブル型ボードの
従来例を示し、(A1)は1対の支柱および非対称形の
脚を備えた黒板類(黒板・緑板・白板)の正面図であ
り、(A2)は同じく側面図であり、(B)は対称形の
脚を備えた黒板類の側面図である。
【図9】テーブル類の従来例を示し、(A1)は水平テ
ーブルと垂直支柱とを備えた演台の正面図、(A2)は
上記演台の側面図であり、(B)は傾斜テーブルと傾斜
支柱とを備えた演台の側面図であり、(C1)はスライ
ドプロジェクタやオーバヘッドプロジェクタを置くため
の投影台の正面図であり、(C2)は上記投影台の側面
図である。
【符号の説明】
1…脚エレメント・長、1a…分割面、1b…結合具を
当接させる面、1c…支柱を結合して位置決めするため
の突起、1d…車輪を取り付けるための穴、1e…取付
ネジ穴、2…脚エレメント・短、2b…結合具を当接さ
せる面、2c…支柱を結合して位置決めするための突
起、2d…車輪を取り付けるための穴、3…支柱、3a
…T字形結合具の垂直辺を嵌合する溝、3b…脚エレメ
ントの支柱結合用突起を嵌合するための穴、4…T字形
結合具、4a…水平辺、4b…垂直辺、4c…取付ボル
ト用の孔、4d…ボルトによって締結するためのボルト
孔、5,6…車輪、7…脚用シュー、10…垂直支柱、
11…水平テーブル、12…非対称形脚、13…車輪
(またはキャスター)、14…非対称形の脚、15…傾
斜支柱、16…傾斜テーブル、17…脚用シュー、18
…対称形脚、19…垂直支柱、20…投影テーブル、2
1…延長コード収納箱、22…プロジェクタ、23…傾
斜支柱、24…非対称形脚、25…垂直支柱、26…対
称形脚。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 裕 東京都港区麻布十番3丁目7番3号 日学 株式会社内 Fターム(参考) 2C071 CA01 CA02 CC02 3B069 CA01 CA05 CA10 DA07 EA02 EA06 GA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボード類の両側に取り付けられる支柱の
    下端部を支持する脚を構成する方法において、 上記の脚を、支柱の中心線に沿った面で分割して脚エレ
    メントを構成するとともに、 分割面付近の形状寸法、および支柱取付部の形状寸法を
    同じくする複数種類の脚エレメントを準備しておいて、 同種類の2個の脚エレメントを相互に組み合わせて対称
    形状の脚部材を組み立て、 もしくは、異種類の2個の脚エレメントを相互に組み合
    わせて非対称形状の脚部材を組み立て、 上述のようにして組み立てた脚部材に対して支柱を組み
    付けて脚付支柱を構成し、 構成された2組の脚付支柱をボード類の両側に配置して
    取り付けることを特徴とする、ボード類の脚を構成する
    方法。
  2. 【請求項2】 講演,会議,授業における説明者が使用
    するテーブル類の支柱の下端部を支持する脚を構成する
    方法において、 上記の脚を、支柱の中心線に沿った面で分割して脚エレ
    メントを構成するとともに、 分割面付近の形状寸法、および支柱取付部分の形状寸法
    を同じくする複数種類の脚エレメントを準備しておい
    て、 同種類の2個の脚エレメントを相互に組み合わせて対称
    形状の脚部材を組み立て、 もしくは、異種類の2個の脚エレメントを相互に組み合
    わせて非対称形状の脚部材を組み立て、 上述のようにして組み立てた脚部材に対して支柱を組み
    付けて脚付支柱を構成し、 構成された複数組の脚付支柱をテーブル類の頂板部材の
    下方に取り付けることを特徴とする、テーブル類の脚を
    構成する方法。
  3. 【請求項3】 ほぼ水平な辺とほぼ垂直な辺とから成る
    T字状の結合具を構成して、これを倒立T字状の姿勢で
    用い、 T字状の水平な辺の中央よりも両側の部分のそれぞれ
    を、前記の同種類もしくは異種類の脚エレメントに対し
    て固定的に結合するとともに、 該T字状の垂直な辺を支柱に対して固定的に結合して、
    前記の脚付支柱を構成することを特徴とする、請求項1
    もしくは請求項2に記載したボード類,テーブル類の脚
    を構成する方法。
  4. 【請求項4】 前記T字状の結合具のほぼ水平な辺を、
    平坦な頂面を有する形状、好ましくは「長手方向にほぼ
    垂直な面による切断面が、下向きに凹なるコの字状をな
    す形状」に形成するとともに、 前記脚エレメントの下側にほぼ水平な当接面を形成し
    て、この当接面に対して前記水平な辺の平坦な頂面、も
    しくは、断面コの字状をなす部分の頂面を当接せしめ
    て、該脚エレメントと「T字形結合具のほぼ水平な辺」
    とをボルトもしくは取付ネジによって結合し、 かつ、前記T字状の結合具のほぼ垂直な辺を、断面コの
    字形もしくはこれに類似する形状に形成するとともに、 前記支柱の少なくとも下端部近傍に、上記結合具の垂直
    な辺に嵌合する溝ないし穴を形成し、 前記結合具のほぼ垂直な辺を、支柱の溝ないし穴に差し
    込んで嵌め合わせて、抜け止めを施すことを特徴とす
    る、請求項3に記載したボード類,テーブル類の脚を構
    成する方法。
  5. 【請求項5】 前記複数種類の脚エレメントのそれぞれ
    に、分割面の近傍に位置せしめて、上方に向けて突出す
    る突起を形成するとともに、 前記の支柱の下端部に、前記結合具の垂直な辺に嵌合す
    る溝ないし穴の両側に位置せしめて、1組の脚部材に形
    成されている上向きの突起に嵌合する穴もしくは溝を形
    成して、 同種もしくは異種の脚エレメントを組み合わせて構成し
    た脚部材から上方に向けて突出している少なくとも2個
    の突起を、支柱に形成されている穴もしくは溝に嵌め合
    わせることを特徴とする、請求項4に記載したボード
    類,テーブル類の脚を構成する方法。
  6. 【請求項6】 前記複数種類の脚エレメントのそれぞれ
    について、その長手方向に関して分割面と反対の側の端
    部の下面に、車輪類および/または脚用シューの取付部
    を形成し、 一方、車輪およびキャスター並びにこれらに類似する各
    種の転動部材から成る車輪類、並びに、床面に接して脚
    に掛かる重量を支持する脚用シューを準備しておき、 同種もしくは異種の脚エレメントを組み合わせて脚部材
    を構成するに先立って予め、もしくは脚部材を組み立て
    構成するに際して、または組み立てて構成した後に、 任意所望の車輪類もしくは脚用シューを選定して、脚エ
    レメントの取付部に組み付けることを特徴とする、請求
    項1ないし請求項5の何れかに記載したボード類,テー
    ブル類の脚を構成する方法。
  7. 【請求項7】 ボード類の両側に取り付けられている支
    柱の下端部を支持する脚の構造において、 上記の脚が、支柱の中心線を含む面に沿って2個の脚エ
    レメントに分割されており、 互いに同形の、もしくは異形の2個の脚エレメントが組
    み合わされて、対称形の、もしくは非対称形の脚部材が
    組み立てられるとともに、 組み立てられた脚部材の上に支柱が取り付けられて脚付
    支柱組立品が構成されていて、 2組の脚付支柱組立品がボード類の両側に配置されて取
    り付けられていることを特徴とする、ボード類の脚構
    造。
  8. 【請求項8】 講演,会議,授業における説明者が使用
    するテーブル類の支柱の下端部を支持する脚の構造にお
    いて、 上記の脚が、支柱の中心線を含む面に沿って2個の脚エ
    レメントに分割されており、 互いに同形の、もしくは異形の2個の脚エレメントが組
    み合わされて、対称形の、もしくは非対称形の脚部材が
    組み立てられるとともに、 組み立てられた脚部材の上に支柱が取り付けられて脚付
    支柱組立品が構成されていて、 複数組の脚付支柱組立品がテーブル類の頂板の下方に配
    置されて取り付けられていることを特徴とする、テーブ
    ル類の脚構造。
  9. 【請求項9】 前記脚エレメントの下側に、使用状態で
    ほぼ水平をなす結合具当接面が形成されるとともに、 前記支柱の下端部に、使用状態でほぼ垂直をなす結合具
    嵌合用の溝ないし穴が形成されており、 かつ、上記の脚エレメントおよび支柱と別体に、T字状
    の結合具が設けられていて、 上記結合具は、使用状態において垂直辺を水平辺から上
    方に向けた倒立T字状の姿勢をなし、 結合具の水平辺の長さ方向に関してほぼ半分ずつが、2
    個の脚エレメントそれぞれの結合具当接面に当接され
    て、着脱可能に固定されるとともに、 該結合具の垂直辺が、支柱の溝ないし穴に挿入されて、
    着脱可能に固定されていることを特徴とする、請求項7
    もしくは請求項8に記載したボード類,テーブル類の脚
    構造。
  10. 【請求項10】 前記2個の脚エレメントのそれぞれに
    ついて、該2個の脚エレメントが相互に当接せしめられ
    ている分割面の近傍に位置せしめて、上方に向けて突出
    する位置決め突起が設けられているとともに、 前記支柱の下端部に設けられている結合具垂直辺挿入用
    の溝ないし穴の両側に位置決め穴ないし溝が設けられて
    いて、 前記脚エレメントの位置決め突起が、上記支柱の位置決
    め穴ないし溝の中に差し込んで位置決めされていること
    を特徴とする、請求項9に記載したボード類,テーブル
    類の脚構造。
  11. 【請求項11】 床面に接触して脚部に掛かる荷重を支
    承する車輪,キャスター、およびこれらに類似する転動
    部材、および、床面に接触して脚部に掛かる荷重を支承
    する脚用シューから成る接地部材の複数種類が準備され
    ているとともに、 上記複数種類の接地部材のそれぞれに、脚エレメントに
    取り付けるための凸状嵌合部が形成されており、 かつ、前記複数種類の脚エレメントのそれぞれについ
    て、分割面の反対側の端付近の下端の面に、前記接地部
    材の凸状嵌合部に対応する凹状の嵌合部が形成されてい
    て、1個の脚エレメントに対して少なくとも1個の接地
    部材が着脱可能に装着されていることを特徴とする、請
    求項7もしくは請求項8に記載したボード類,テーブル
    類の脚構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007125228A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Okamura Corp 家具の脚体
JP2007125229A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Okamura Corp 家具の脚体

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