JP2000139214A - 培養びんに対する紙管取り付け装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 えのき茸培養びんの口に扇形紙を機械的に巻
つける。 【構成】 ベルト１１によって運ばれるびん１０が停止
すると、フレーム１６と一体に鉢形定規１５及び棒材１
９は前記びん１０に向けて下降し停止する。その直後側
方から運ばれてくる扇形紙（図示省略）が真空吸着穴３
５に吸いつくと、流体シリンダ４０の動力でストローク
するラックは４２によってピニオン４３カラー１７とそ
れぞれ一体に棒材１９は鉢形定規１５の回りを回転し、
前記扇形紙を鉢形定規１５に沿って巻つけるので、びん
１０の口には紙管が被さる。後に鉢形定規１５は前記紙
管から上部に脱出し、びん１０はベルト１１で搬出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】えのき茸のごとき茸類培養びんの口
部周囲に円形紙管（合成樹脂管を含め）を被せる装置に
関する。

【０００２】

【本発明の背景】びん内の培養土から成長するえのき茸
は本来横方向に広がる特性があるが、それを直線的に上
に伸びるように、前記びんの口に所定高さの紙管を被せ
るという必要作業が培養業者には強いられる。えのき茸
の傘頭部が前記紙管の上端で花開くように外側に広がり
始める頃、業者は茸の出荷のため前記紙管をびん口から
取り外すが、紙管を上方向に引き抜くときえのきの傘を
引きちぎるので、紙は縦に割られて展開する構造になっ
ている。したがって、紙管をびん口に被せるときは、展
開した扇形紙をびんの回りに筒形に巻きつけたあと、こ
の扇形紙の両端オーバラップ部分を粘着テープなどで連
結しなければならず、大量のびんに紙管を被せるのは重
労働でかつ非能率である。

【０００３】

【発明の実施形態】そこで本発明は、労働軽減及び能率
化を目的とするために、停止中のびんの上から前記びん
の口の上で、下端に鉢形定規を固定した支持棒を規定量
だけ下降及び上昇させるリフト手段と、前記鉢形定規の
下降タイミングに合わせ側方の集積箱から扇形紙を同鉢
形定規に向けて運搬する手段及び同扇形紙を前記鉢形定
規の周面に支持する手段と、前記支持棒に回転自在に設
けたカラーから鉢形定規の外側に垂下した棒材と、前記
扇形紙が鉢形定規に支持されるタイミングに合わせて前
記棒材を前記カラーと一体に同鉢形定規の周囲で回転し
前記扇形紙を鉢形定規及びびんの周囲に巻つける手段
と、前記鉢形定規周囲の扇形紙の両端がオーバラップ状
に繋がるように同紙両端に設けた自動連結部材と、前記
扇形紙が管状化するタイミングに合わせ前記支持棒と一
体に鉢形定規を紙管から脱出させる手段とにより構成す
る。

【０００４】

【実施例】図２に示すごとくベルト１１によって運搬さ
れるびん１０は、周面に６個の円弧くぼみ１２を備える
星形車１３の間欠回転でもって、一定の位置で所定の時
間間隔で停止するが、図１においてびん１０が停止する
と、リフト手段はフレーム１６と一体に鉢形定規１５を
びんに向けて下降させる。この場合、支持軸１４に回転
自在に支持したカラー１７に釣り下げた棒材１９も一体
に下降する。なおリフト手段は例えばカムとレバーとの
組み合わせによって構成する。

【０００５】図３及び図４に示す集積箱２０は両側の壁
板２１の間に多数の扇形紙２２を保管し、反転軸２３の
動力で水平方向に往復揺動するアーム２４の先端に、ピ
ン２５を介してＴ字形体２６を回転自在に支持し、この
Ｔ字形体に設けた２個の真空カップ２７によって扇形紙
２２を１枚づつ運び出すようになっている。通常スプリ
ング２８の引っ張り力によってＴ字形体２６は、それに
形成した長穴２９の端がストッパー３０に当たる位置で
保持されるが、図４において実線のアーム２４が仮想線
２４ａの位置まで動く過程で、一端を機台３１に固定し
た竿３２のつっ張り抵抗でＴ字形体２６はスプリング２
８の引っ張り力に抗して回転し、図６のごとく端縁３３
がびん１５の中心線３４とほぼ平行で一致するように扇
形紙２２を傾ける。この傾きは扇形紙をラッパ状の巻つ
けるために必要である。

【０００６】図５の鉢形定規の周面に開口した穴３５に
は真空吸引力が作用し、接近する扇形紙２２の端縁がこ
の穴３５に吸引支持されると、棒材１９は鉢形定規１５
の周囲に沿って回転し、この回転力で扇形紙２２をびん
１０の口の回りにラッパ上に巻つける。すなわち図１の
フレーム１６には流体シリンダ４０をその軸線が水平に
なるように固定すると共に、ピストンロットの先端にブ
ラケット４１を介して固定したラック歯４２を前述のカ
ラー１７と一体のピニオン４３と噛み合わせる一方、棒
材上端の操作片４４を前記ラック歯下面のカム４５にス
プリング４６の引っ張り力で接触させている。当該構成
を異なる方向から見ると図６のごとくであり、流体シリ
ンダでラック歯４２を往復動すると、ピニオン４３と一
体のカラー１７は支持軸１４の回りで正逆転し、同時に
棒材１９は鉢形定規１５の回りを公転するのである。

【０００７】図６に明らかであるように、カム４５の下
側作用面は両端４７，４８が下方向に膨れているので、
通常棒材１９はスプリング４６の引っ張り力で鉢形定規
１５の周面に接触する（図５参照）が、両端の膨れ部分
４７，４８が干渉すると棒材１９は鉢形定規１５から離
れ（図１参照）る。つまり図１の鉢形定規１５がびん１
０に向けて下降するとき一側の膨れ４７の抵抗で棒材１
９は鉢形定規１５との間に一定の間隔を保ち、その直後
図５のごとく棒材１９は鉢形定規１５に接近して該鉢形
定規の回りに扇形紙２２を巻つけ、他側の膨れ４８の抵
抗で再び棒材１９は鉢形定規１５がら離れ、そのままの
状態で鉢形定規１５は紙管の内部から上方向に脱出し、
棒材１９を逆方向に１公転させて定位置に復帰させる。

【０００８】図５のごとく扇形紙２２の両端にはこれら
端をつなぐ粘着テープまたはマジックテープのごとき自
動連結部材５０，５１を設けており、当該連結部材は紙
管を平たく分解するのにも簡便である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 側面図、ただし図２におけるＩ−Ｉ線断面

【図２】 運搬手段の平面図

【図３】 扇形紙の集積箱の正面図

【図４】 前図の平面図

【図５】 紙管形成状態の説明図

【図６】 扇形紙巻つけ手段の側面図

【符号の説明】

１０…‥びん １４…‥支持棒 １５…‥鉢形定規 １
７…‥カラー １９…‥棒材 ２０…‥集積箱 ２２…
‥扇形紙 ２３…‥反転軸 ２４…‥アーム ２５…‥ピン ２６…‥Ｔ字形体 ２
７…‥真空カップ（扇形紙運搬手段） ３２…‥つっぱ
り棒 ３５…‥吸着穴（扇形紙の支持手段） ４２…‥ラック歯（巻つけ手段） ５０，５１…‥自動
連結手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 停止中のびんの上から前記びんの口の上
   で、下端に鉢形定規を固定した支持棒を規定量だけ下降
   及び上昇させるリフト手段と、前記鉢形定規の下降タイ
   ミングに合わせ側方の集積箱から扇形紙を同鉢形定規に
   向けて運搬する手段及び同扇形紙を前記鉢形定規の周面
   に支持する手段と、前記支持棒に回転自在に設けたカラ
   ーから鉢形定規の外側に垂下した棒材と、前記扇形紙が
   鉢形定規に支持されるタイミングに合わせて前記棒材を
   前記カラーと一体に同鉢形定規の周囲で回転し前記扇形
   紙を鉢形定規及びびんの周囲に巻つける手段と、前記鉢
   形定規周囲の扇形紙の両端がオーバラップ状に繋がるよ
   うに同紙両端に設けた自動連結部材と、前記扇形紙が管
   状化するタイミングに合わせ前記支持棒と一体に鉢形定
   規を紙管から脱出させる手段とにより構成した培養びん
   に対する紙管取り付け装置。
2. 【請求項２】 集積箱から扇形紙を鉢形定規に向けて運
   搬する手段は、扇形紙に吸いついて扇形紙を持ち運ぶ複
   数個からの真空カップを備え、これら各真空カップは鉢
   形定規に近付く過程で扇形紙の端縁が鉢形定規の中心軸
   線に一致するように、同扇形紙の傾きを調整する手段を
   備える請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 棒材が鉢形定規の周囲を回転するとき同
   棒材がその上端のカラーとの繋ぎピンを軸にして鉢形定
   規に向けて接近し、また鉢形定規が紙管から脱出すると
   き同棒材が前記繋ぎピンを軸にして鉢形定規から引き離
   れる手段を備える請求項１に記載の装置。
4. 【請求項４】 鉢形定規周囲での棒材の回転は、カラー
   と一体のピニオンに噛み合うラック歯のストロークで、
   また鉢形定規に対する棒材の接近及び離反は、前記ラッ
   ク歯に設けたカムの棒材に加わる圧力によってそれぞれ
   行うようにした請求項３に記載の装置。