JP2000138100A - 受光装置 - Google Patents

受光装置

Info

Publication number
JP2000138100A
JP2000138100A JP10311420A JP31142098A JP2000138100A JP 2000138100 A JP2000138100 A JP 2000138100A JP 10311420 A JP10311420 A JP 10311420A JP 31142098 A JP31142098 A JP 31142098A JP 2000138100 A JP2000138100 A JP 2000138100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light receiving
light
receiving plate
cooling water
receiving device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10311420A
Other languages
English (en)
Inventor
Izumi Hosogai
いずみ 細貝
Koji Ito
孝治 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10311420A priority Critical patent/JP2000138100A/ja
Publication of JP2000138100A publication Critical patent/JP2000138100A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Accelerators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】受光板のシンクロトロン放射光から受ける熱を
効果的除熱させる受光装置を提供する。 【解決手段】本発明に係る受光装置は、ビームダクト2
1の両側に設けた受光板22a、22a1 、22a2
…と、受光板22a、22a1 、22a2 ……を進退自
在に移動させる調整装置24a、24bと、調整装置2
4a、24bを駆動する制御機構部30と、受光板22
a、22a1 、22a2 ……の内部に形成する冷却装置
23とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光装置に係り、
特に受光板のシンクロトロン放射光から受ける熱負荷を
軽減させた受光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子核や素粒子等の技術分野で
は、電磁力を用いて電子等の荷電粒子ビームを高エネル
ギ状態に加速させる加速器が良く知られている。この加
速器は、当初、研究用に開発されてきたが、最近ではほ
ぼ光速で走る電子等の荷電粒子ビームが軌道を曲げられ
たときに生成されるシンクロトロン放射光(以下、SO
R(Synchrotron Orbital Radiation) 光と記す)を利用
した各種分野への応用が広く行われている。その中で
も、例えば心臓機能診断、具体的には狭心症や心筋梗塞
等のカテーテル検査の分野にも応用され、冠状動脈像が
鮮明になる点でSOR光が評価されている。
【0003】図8は、荷電粒子ビームとして電子ビーム
を用いた加速器の一例を示すものである。
【0004】この加速器は、線型加速器1から所定のエ
ネルギ状態に加速された電子ビームを輸送管2を介して
入射器3からビームダクト4に入射させる。そして、そ
の入射電子ビームBEを複数個の四重極電磁石5、5…
…、複数個の偏向電磁石6、6……、および偏向電磁石
6、6……間の直線部分に挿入されたウィグラ磁石7、
7、その下流側の受光装置8、8および高周波加速空胴
9を備えたビームダクト4に沿って周回させる。その周
回中に高周波加速空胴9で高エネルギ状態に加速された
入射電子ビームBEが偏向電磁石6、6間の直線部分に
介装したウィグラ磁石7、7内で、揺動することによ
り、その接線方向にSOR光が放射される。この電子ビ
ームBEから放射されたSOR光をビームダクト4から
検査部10に導き各種診断に用いられるようになってい
る。このSOR光は、ある分布をもって放射されるた
め、ビームダクト4内壁での散乱,反射,吸収等がない
ように受光装置8で反射光の形状を制御しており、その
構成として図9〜図10に示すものがある。なお図9
は、受光装置8、8の水平方向断面図を、図10は、受
光装置8、8の鉛直方向縦断面図をそれぞれ示してい
る。
【0005】受光装置8、8は、ウィグラ磁石7、7と
四重極電磁石5、5との間にビームダクト4を介装さ
せ、そのビームダクト4、4の外側に冷却水管12を周
設させるとともに、その内側に受光板13を被着させる
構成になっている。
【0006】またビームダクト4、4は、水平断面方向
で、四重極電磁石5、5側に沿って狭開状の通路14を
形成するとともに、鉛直縦断面方向で、四重極電磁石
5、5側に向って平行状の通路15に形成し、SOR光
の散乱等を防止する構成になっている。なお、ウィグラ
磁石7、7と四重極電磁石5、5との距離Lは、機器の
配置、SOR光の強度減衰等により設定される。
【0007】このような構成を備えた受光装置8、8に
おいて、ウィグラ磁石7、7から生成されたSOR光
は、水平方向に幅X1 、鉛直方向に幅Yを持ち、水平方
向に分散角を持ってビームダクト4を通り、四重極電磁
石5、5側に向って幅X2 に縮流される。また、四重極
電磁石5、5側に向うSOR光が幅X2 に縮流される
際、分散した無効放射光は、ビームダクト4の内側に被
着させた受光板13に受光させている。その際、受光板
13は、SOR光から受ける燃エネルギを冷却水管12
からの冷却水で除熱させるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図9〜図10で示した
従来の受光装置8、8は、受光板13の受光面積が小さ
く、また受光板13がビームダクト4に被着されている
ため、いくつかの問題点があった。
【0009】(1)受光板13は、その受光面積が小さ
いため、以下に示す問題点があった。すなわち、SOR
光は、図9〜図10に示すように、鉛直方向の幅Yが水
平方向の幅X1 の50分の1程度で数ミリと小さいた
め、受光板13の受光鉛直方向幅も数ミリ程度になって
いる。このため、受光板13は、受光面積が小さく、S
OR光から受ける熱負荷密度が大きくなっている。例え
ば片側の受光板13で受ける無効SOR光の総熱量をQ
=60kW、ウィグラ磁石7、7と四重極電磁石5、5と
の間の距離L=1000mm、ウィグラ磁石7、7で生成
されるSOR光の水平方向幅X1 =300mm、鉛直方向
幅Y=6mm、四重極電磁石5、5の入口側SOR光水平
方向幅X2 =100mmとすると、受光板13の面積は
(L2 +(X1 −X2 2 1/2 ×Y=6030mm2
なり、受光板13の平均表面熱負荷密度が10MW/m
2 になっている。このため、従来の受光板13では、S
OR光から受ける熱負荷を低く抑えることが難しく、損
傷の要因になっている。特に、SOR光の強度は、中心
部分で大きく、中心部分から離れるにつれて小さくなる
分布になっているため、四重極電磁石5、5側の受光板
13の中心部分の温度上昇が激しくなっている。
【0010】また、SOR光の強度分布の形状が変化し
た場合、受光板13はビームダクト4に被着していてそ
の強度分布の変化に追従できないため、局所的に熱負荷
が過度に増加し、損傷の要因になっている。
【0011】このように、従来の受光装置8、8では、
受光板13の温度上昇が生じたり、ビームダクト4内の
真空度が低下すると、SOR光の生成、入射に悪影響を
与えるとともに、受光板13の溶融、破断、ビームダク
ト4の破損に至る可能性があった。
【0012】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、SOR光による熱負荷に対し、受光板を良
好に冷却できるようにするとともに、SOR光による熱
負荷の強度の大小に応じて受光板の位置を自在に調整で
きる受光装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る受光装置
は、上記目的を達成するために、請求項1に記載したよ
うに、真空容器内に形成され、シンクロトロン放射光が
通るビームダクトの両側に沿って設けた受光板と、受光
板を進退自在に移動させる調整装置と、調整装置を駆動
する制御機構部と、上記受光板の内部に形成した冷却装
置とを備えたものである。
【0014】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項2に記載したように、受光板
を、シンクロトロン放射光の上流側に向かって開口した
曲面に形成するとともに、前記ビームダクトの垂直方向
の高さをYとしたときのシンクロトロン放射光の強度を
q(Y)とし、シンクロトロン放射光の光軸と上記曲面
の接線方向との交差角をθとするとき、上記曲面を
【数2】sinθ=1/q(Y) の関係式を満す形状に形成したものである。
【0015】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項3に記載したように、受光板
を、水平面に対して異なる傾斜を持たせて接合された少
なくとも3枚以上の平板で形成したものである。
【0016】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項4に記載したように、受光板
を、平板状に形成するとともに、平板状に形成した受光
板をシンクロトロン放射光の上流側に向って傾斜状に配
置したものである。
【0017】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項5に記載したように、真空容
器内に形成され、シンクロトロン放射光が通るビームダ
クトの両側に沿って設けられ、シンクロトロン放射光の
上流側に向って傾斜状に配置された受光板と、シンクロ
トロン放射光の下流側に向って傾斜状に配置された受光
板と、これら2つの受光板を進退自在に移動させる調整
装置と、調整装置を駆動する制御機構部と、上記受光板
の内部に形成した冷却装置とを備えたものである。
【0018】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項6に記載したように、調整装
置を、受光板に当接し、かつ真空容器の外側まで延びる
調整軸と、調整軸を包囲形成し、調整軸と調整板の間の
真空を維持するベローズと、上記調整板から上記真空容
器まで延び、上記調整板を進退させることにより調整軸
を包囲形成し、調整板を支持するベローズと、上記調整
板から上記真空容器まで延び、上記調整軸に駆動力を与
える調整ネジとで構成したものである。
【0019】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項7に記載したように、制御機
構部を、真空容器に設けられ、受光板の表面温度を検出
する温度検出手段と、温度検出手段から検出された信号
に基づいて演算し、演算信号が予め定められた設定温度
信号を超えたとき、その偏差に基づく演算信号を、調整
装置の調整ネジに与える制御演算部とで構成したもので
ある。
【0020】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項8に記載したように、真空容
器に少なくとも2種類以上の真空排気装置を設けたもの
である。
【0021】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項9に記載したように、少なく
とも2種類以上の真空排気装置はイオンポンプとチタン
ゲッターポンプであることを特徴とするものである。
【0022】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項10に記載したように、受光
板の内部に形成した冷却装置を、上記受光板の軸方向に
沿って冷却水流路を複数に区画するリブと、上記冷却水
流路の入口側に設けた冷却水供給口と、上記冷却水流路
の出口側に設けた冷却水排出口とで構成したものであ
る。
【0023】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項11に記載したように、冷却
水流路の入口および出口のそれぞれにオリフィスを設け
たものである。
【0024】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項12に記載したように、オリ
フィスの口径を、シンクロトロン放射光側を大きくし、
シンクロトロン放射光から離れるにしたがって徐々に小
さくしたものである。
【0025】また、本発明に係る受光装置は、上記目的
を達成するために、請求項13に記載したように、受光
板の内部に形成した冷却装置を、シンクロトロン放射光
側で、かつ上記受光板の中央に設けた冷却水供給口と、
この冷却水供給口を中心に半径方向放射状に延びる冷却
水流路を区画するリブと、冷却水を外部に流出させる冷
却水排出口とで構成したものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る受光装置の実
施形態を図面および図中に付した符号を引用して説明す
る。
【0027】図1〜図3は、本発明に係る受光装置の第
1実施形態を示す概略水平方向断面図で、図1は水平方
向平断面図、図2は図1のA−A矢視方向切断断面図、
図3は図1のB−B矢視方向切断断面図をそれぞれ示し
ている。
【0028】本実施形態に係る受光装置は、図1に示す
ように、ウィグラ磁石16と四重極電磁石17との間に
設けた真空容器18内に形成され、ウィグラ磁石16側
を拡開口19にし、SOR光が四重極電磁石17に向っ
て流れる方向側に狭開口20にするビームダクト21
と、ビームダクト21の狭開口20の両側に沿って設け
た受光板22a、22bとを備えて構成される。
【0029】受光板22a、22bは、平板状に形成さ
れ、SOR光に向って、いわゆる左上がり(SOR光の
上流(光源)側方向)の傾斜状に配置されている。ま
た、受光板22a、22bは、図2に示すように、その
内部に冷却装置23を形成するとともに、調整装置24
a、24bで進退自在に移動できる構成になっている。
【0030】調整装置24a、24bは、図3に示すよ
うに、ビームダクト21内を通り、鉛直方向幅Yを持つ
SOR光の進行方向に向う側に傾斜状に配置した受光板
22a、22bの両端側に当接し、真空容器18の外側
まで延びる調整軸25a、25bと、調整軸25a、2
5bの端部に設けられ、真空容器18に対し、ベローズ
26および調整ネジ27で支持された調整板28とを備
えて構成される。なお、調整ネジ27には図示しない駆
動装置、例えばモータ等が取り付けられ、与えられた信
号により調整ネジ27を駆動できるようになっている。
【0031】また、調整装置24a、24bは、制御機
構部30の演算信号により駆動される。
【0032】この制御機構部30は、真空容器18に設
けられ、受光板22a、22bの表面温度を検出する、
例えば赤外線検出器または熱電対等の温度検出手段29
a、29bにより調整ネジ27、27に駆動力を与えて
調整軸25a、25bを駆動させ、受光板22a、22
bを進退自在に移動させる制御演算部30aを備えてい
る。なお、調整軸25a、25bは、その内部に冷却水
供給口31および冷却水排出口32を設け、図2で示し
た冷却装置23に冷却水を案内し、SOR光から受光板
22a、22bが受けた熱を除熱させるようにしてい
る。
【0033】また、真空容器18は、少なくとも2種類
以上の真空排気装置33、具体的にはイオンポンプとチ
タンゲッターポンプを備え、受光板22a、22bから
発生するガスを器外に排出させ、器内を高い真空度に維
持させる構成になっている。
【0034】このような構成を備えた受光装置におい
て、ウィグラ磁石16から生成されたSOR光は、水平
方向にある強度分布を持ってビームダクト21を介して
四重極電磁石17に入射される。その際、四重極電磁石
17の外側に分散したSOR光は、受光板22a、22
bで受光される。この場合、受光板22a、22bは、
SOR光の鉛直方向幅Yを含むように傾斜状に配置して
いるので、四重極電磁石17の鉛直方向外側に向うSO
R光を確実に受光することができる。
【0035】一方、調整装置24a、24bは、SOR
光の受光により熱を帯びた受光板22a、22bを温度
検出手段29a、29bにより監視しており、予め定め
られた温度を超えると、調整軸25a、25bに設けた
冷却水供給口31、冷却水排出口32を介して冷却装置
23に冷却水を給排させ、受光板22a、22bを冷却
する。
【0036】また、調整装置24a、24bは、受光板
22a、22bの局所で熱負荷の密度が高くなっている
と、温度検出手段29a、29bからの検出信号に基づ
いて制御機構部30の制御演算部30aで演算させ、予
め定められた設定温度を超えていると、その偏差に基づ
く演算信号により駆動力として調整ネジ27、27を回
転させ、調整ネジ27、27の駆動力により調整軸25
a、25bを駆動させ、受光板22a、22bを進退自
在に移動させ、熱負荷の密度を低くさせる。例えば、受
光板22a、22bのうち、一方の受光板22aで受け
る無効放射光の総熱量をQ=60kW、一方の受光板22
aのSOR光進行方向長さa=500mm、その水平方向
幅b=250mmとすると、受光板22aの面積はa×b
=125,000mm2 となり、一方の受光板22aで受
光するSOR光による平均熱負荷の密度が0.5MW/
2 になる。この値は、一方の受光板22aにとって冷
却水でも除熱が充分に可能な値である。
【0037】また、真空容器18は、少なくとも2つ以
上の真空排気装置33としてイオンポンプとチタンゲッ
ターポンプを備え、チタンゲッターポンプで排出できな
かったメタンやヘリウム等のガスをイオンポンプで排気
させるので、その器内を高真空度に維持することができ
る。
【0038】このように、本実施形態は、受光板22
a、22b内部に冷却装置23を形成し、調整軸25
a、25bに設けた冷却水供給口31および冷却水排出
口32で冷却水を給排させてSOR光の受光により熱を
帯びた受光板22a、22bを冷却装置23で冷却させ
る一方、受光板22a、22bに調整装置24a、24
bを設け、受光板22a、22bの局所で熱負荷の密度
が高くなったとき、調整装置24a、24bの駆動力に
より受光板22a、22bを進退自在に移動させ、熱負
荷の密度を低くさせたので、無効放射光を確実に受光さ
せることができ、受光板22a、22bを安全な状態に
維持させることができる。
【0039】図4は、本発明に係る受光装置における受
光板の第1変形例を示す概略側断面である。なお、第1
実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0040】本実施例に係る受光板22a、22bは、
その表面の傾斜の値がSOR光の強度に反比例する曲面
CVに形成したものである。
【0041】一般に、SOR光の強度qは、ガウシアン
分布を持っており、その中央から鉛直方向に向かって距
離Yとすると、q(Y)=2-1/2e×p(−y2 /2)
1/2になっている。
【0042】本実施例は、上述の関係式に着目したもの
で、受光板22a、22bの表面形状を鉛直方向距離Y
とし、SOR光の光軸Sとし、光軸Sと受光板22a、
22bの表面接線方向の交差角θとするとき、受光板2
2a、22bの曲面を、sinθ=1/q(Y)に形成
したものである。
【0043】このように、本実施例は、受光板22a、
22bの曲面を、sinθ=1/q(Y)の関係式を満
たすように形成したので、受光板22a、22bの表面
のどの位置でも(SOR光強度/受熱面積)比を一定に
して熱負荷の密度を低くすることができ、除熱効率を従
来に較べて向上させることができる。なお、本実施例で
は、受光板22a、22bの表面形状を上述のsinθ
=1/q(Y)の関係式を満たすように、曲面に形成し
たが、この例に限らず、異なる傾斜の平面を持たせた少
なくとも3枚以上の平板を互いに接合させ、上述の曲面
に近似させても良い。
【0044】図5は、本発明に係る受光装置における受
光板の第2変形例を示す側断面図である。なお、第1実
施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0045】本実施例に係る受光板22a1 、22a2
……は、平板状に形成され、ビームダクト21の軸に沿
い、かつその横断方向に左右に2枚ずつ合計4枚配設さ
れる。ビームダクト21の軸方向に沿って配設された受
光板22a1 、22a2 のうち、一方の受光板22a1
は、SOR光の進行方向に向かって、いわゆる左上り
(SOR光の上流側方向)の傾斜状に配置し、また他方
の受光板22a2 は、SOR光の進行方向に向って、い
わゆる右上がり(SOR光の下流側方向)の傾斜状に配
置したものである。
【0046】また、各受光板22a1 、22a2 ……
は、ともに、SOR光の鉛直方向幅y/2を含むように
傾斜面を持たせている。
【0047】このように、本実施例は、SOR光の進行
方向に向って、いわゆる左上り、右上りの傾斜状の受光
板22a1 、22a2 ……を、合計4枚配設したので、
受光板22a1 、22a2 ……の長さを、従来の受光板
1枚あたりの長さに較べて約1/2に短くすることがで
き、受光装置全体をコンパクトにすることができる。
【0048】図6は、本発明に係る受光装置における受
光板の内部に形成される冷却装置の実施形態を示す水平
方向平断面図である。
【0049】本実施形態に係る冷却装置23は、受光板
22a、22a1 ……の内部に形成された冷却水流路2
3a1 、23a2 、23a3 ……を受光板22a、22
1……の軸方向に沿ってリブ34により複数に区画す
るとともに、複数に区画された冷却水流路23a1 、2
3a2 、23a3 ……のうち、SOR光の強度分布の中
心軸側の冷却水流路の23a1 の開口面積を大きくし、
SOR光の強度分布中心軸から離れる側の冷却水流路2
3a2 、23a3 ……の開口面積を徐々に小さくさせ、
さらに各冷却水流路23a1 、23a2 、23a3 ……
の入口、出口のそれぞれにオリフィス35a1 、35a
2 、35b1 、35b2 を設け、各オリフィス35
1 、35a2 ……の口径をSOR光の強度分布中心軸
から離れる側に向って徐々に小さくし、第1実施形態で
示した調整軸25aに設けた冷却水供給口31から供給
された冷却水を、調整軸25bに設けた冷却水排出口3
2に流出させる際、受光板22a、22a1 ……を効果
的に冷却させたものである。
【0050】このように、本実施形態は、SOR光の強
度分布中心軸側により多くの冷却水を流す構成にしたの
で、受光板22a、22a1 ……を均一に冷却させるこ
とができ、SOR光による熱負荷を低く抑えることがで
きる。なお、本実施形態は、冷却水流路23a1 、23
2 ……をリブ34で区画したが、パイプにしても良
い。
【0051】図7は、本発明に係る受光装置における受
光板の内部に形成される冷却装置の変形例を示す水平方
向平断面図である。
【0052】本実施例に係る冷却装置23は、受光板2
2a、22a1 ……のSOR光側の中央部に設けた冷却
水供給口31から供給された冷却水を、リブ34、34
で区画され、放射状に形成された冷却水流路23a1
23a2 に流し、この間に受光板22a、22a1 ……
を冷却させ、冷却後の冷却水を冷却水排出口32から流
出させたものである。
【0053】このように、本実施形態は、SOR光によ
る熱負荷の高い受光板22a、22a1 ……の中央に冷
却水供給口31を設け、冷却水供給口31から供給され
た冷却水をリブ34、34により放射状に区画された冷
却水流路23a1 、23a2に流し、SOR光による熱
負荷を均一に低くさせたので、受光板22a、22a1
……の除熱効率を高めることができる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係る受光
装置は、受光板に調整装置を設け、SOR光から受ける
熱負荷の大小に応じて受光板を進退自在に移動させると
ともに、受光板の内部に冷却装置を形成し、SOR光か
ら受ける熱を除熱させたので、SOR光から受ける熱負
荷の密度を低くさせて受光板の温度上昇を抑えることが
でき、受光板を安全な状態に維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受光装置の第1実施形態を示す概
略水平方向平断面図。
【図2】図1のA−A矢視方向切断断面図。
【図3】図1のB−B矢視方向切断断面図。
【図4】本発明に係る受光装置における受光板の第1変
形例を示す概略側断面図。
【図5】本発明に係る受光装置における受光板の第2変
形例を示す側断面図。
【図6】本発明に係る受光装置における受光板の内部に
形成される冷却装置の実施形態を示す概略水平方向平断
面図。
【図7】本発明に係る受光装置における受光板の内部に
形成される冷却装置の変形例を示す概略水平方向平断面
図。
【図8】従来の加速器を示す概念図。
【図9】従来の受光装置を示す概略水平方向平断面図。
【図10】図9で示した受光装置の概略側断面図。
【符号の説明】
1 線型加速器 2 輸送管 3 入射器 4 ビームダクト 5 四重極電磁石 6 偏向電磁石 7 ウィグラ磁石 8 受光装置 9 高周波加速空胴 10 検査部 12 冷却水管 13 受光板 14 通路 15 通路 16 ウィグラ磁石 17 四重極電磁石 18 真空容器 19 拡開口 20 狭開口 21 ビームダクト 22a、22a1 、22a2 、22b、22b1 、22
2 受光板 23 冷却装置 23a1 、23a2 、23a3 、23a4 冷却水流路 24a、24b 調整装置 25a、25b 調整軸 26 ベローズ 27 調整ネジ 28 調整板 29a、29b 温度検出手段 30 制御機構部 30a 制御演算部 31 冷却水供給口 32 冷却水排出口 33 真空排気装置 34 リブ 35a1 、35a2 、35a3 、35b1 、35b2
35b3 オリフィス

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に形成され、シンクロトロン
    放射光が通るビームダクトの両側に沿って設けた受光板
    と、受光板を進退自在に移動させる調整装置と、調整装
    置を駆動する制御機構部と、上記受光板の内部に形成し
    た冷却装置とを備えたことを特徴とする受光装置。
  2. 【請求項2】 受光板を、シンクロトロン放射光の上流
    側に向かって開口した曲面に形成するとともに、前記ビ
    ームダクトの垂直方向の高さをYとしたときのシンクロ
    トロン放射光の強度をq(Y)とし、シンクロトロン放
    射光の光軸と上記曲面の接線方向との交差角をθとする
    とき、上記曲面を 【数1】sinθ=1/q(Y) の関係式を満す形状に形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の受光装置。
  3. 【請求項3】 受光板を、水平面に対して異なる傾斜を
    持たせて接合された少なくとも3枚以上の平板で形成し
    たことを特徴とする請求項1に記載の受光装置。
  4. 【請求項4】 受光板を、平板状に形成するとともに、
    平板状に形成した受光板をシンクロトロン放射光の上流
    側に向って傾斜状に配置したことを特徴とする請求項1
    に記載の受光装置。
  5. 【請求項5】 真空容器内に形成され、シンクロトロン
    放射光が通るビームダクトの両側に沿って設けられ、シ
    ンクロトロン放射光の上流側に向って傾斜状に配置され
    た受光板と、シンクロトロン放射光の下流側に向って傾
    斜状に配置された受光板と、これら2つの受光板を進退
    自在に移動させる調整装置と、調整装置を駆動する制御
    機構部と、上記受光板の内部に形成した冷却装置とを備
    えたことを特徴とする受光装置。
  6. 【請求項6】 調整装置を、受光板に当接し、かつ真空
    容器の外側まで延びる調整軸と、調整軸を包囲形成し、
    調整軸と調整板の間の真空を維持するベローズと、上記
    調整板から上記真空容器まで延び、上記調整板を進退さ
    せることにより上記調整軸に駆動力を与える調整ネジと
    で構成したことを特徴とする請求項1または5に記載の
    受光装置。
  7. 【請求項7】 制御機構部を、真空容器に設けられ、受
    光板の表面温度を検出する温度検出手段と、温度検出手
    段から検出された信号に基づいて演算し、演算信号が予
    め定められた設定温度信号を超えたとき、その偏差に基
    づく演算信号を、調整装置の調整ネジに与える制御演算
    部とで構成したことを特徴とする請求項1または5に記
    載の受光装置。
  8. 【請求項8】 真空容器に少なくとも2種類以上の真空
    排気装置を設けたことを特徴とする請求項1または5に
    記載の受光装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも2種類以上の真空排気装置は
    イオンポンプとチタンゲッターポンプであることを特徴
    とする請求項1または5に記載の受光装置。
  10. 【請求項10】 受光板の内部に形成した冷却装置を、
    上記受光板の軸方向に沿って冷却水流路を複数に区画す
    るリブと、上記冷却水流路の入口側に設けた冷却水供給
    口と、上記冷却水流路の出口側に設けた冷却水排出口と
    で構成したことを特徴とする請求項1または5に記載の
    受光装置。
  11. 【請求項11】 冷却水流路の入口および出口のそれぞ
    れにオリフィスを設けたことを特徴とする請求項する請
    求項10に記載の受光装置。
  12. 【請求項12】 オリフィスの口径を、シンクロトロン
    放射光側を大きくし、シンクロトロン放射光から離れる
    にしたがって徐々に小さくしたことを特徴とする請求項
    11に記載の受光装置。
  13. 【請求項13】 受光板の内部に形成した冷却装置を、
    シンクロトロン放射光側で、かつ上記受光板の中央に設
    けた冷却水供給口と、この冷却水供給口を中心に半径方
    向放射状に延びる冷却水流路を区画するリブと、冷却水
    を外部に流出させる冷却水排出口とで構成したことを特
    徴とする請求項1または5に記載の受光装置。
JP10311420A 1998-10-30 1998-10-30 受光装置 Pending JP2000138100A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10311420A JP2000138100A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 受光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10311420A JP2000138100A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 受光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000138100A true JP2000138100A (ja) 2000-05-16

Family

ID=18016994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10311420A Pending JP2000138100A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 受光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000138100A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6571092B2 (ja) ビームデリバリ装置及び方法
US4622687A (en) Liquid cooled anode x-ray tubes
CA2572022C (en) Forced convection target assembly
US8354657B2 (en) Extreme ultra violet light source apparatus
NL2013663A (en) Free electron laser.
RU2175172C2 (ru) Способ охлаждения оконной фольги ускорителя электронных пучков и устройство для его реализации
JP2782076B2 (ja) 荷電粒子ビーム冷却方法
US10381796B2 (en) Free electron laser
JP2000138100A (ja) 受光装置
JPH01501188A (ja) 大容量形気体放電システム
JPH0982497A (ja) 電子・陽電子ビーム衝突型加速器の衝突点部冷却装置
JP3852526B2 (ja) 荷電粒子蓄積装置
JP2000298197A (ja) 放射光ミラー装置及びその使用方法
JP4766695B2 (ja) プラズマ放射線源、ガスカーテンを生成するための装置および気体ジェット真空ポンプ
JPH0630336B2 (ja) 荷電粒子装置
JPH0555000A (ja) 粒子加速器
JPH09230099A (ja) 集光型分光器
JPH07220900A (ja) 構造変換部用アブソーバー装置
JP2000306699A (ja) 放射光ミラー装置及びその使用方法
JPH05166600A (ja) 粒子加速器の真空チャンバーの冷却装置
JPH08248197A (ja) 分光素子
JPH06140199A (ja) Sor装置のアブソーバ
JPH0374099A (ja) シンクロトロン放射装置
JPH06151098A (ja) Sor装置のアブソーバ
JPH09197098A (ja) 放射光ビームラインの真空隔壁装置