JP2000136840A - ダンパ装置 - Google Patents

ダンパ装置

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JP2000136840A
JP2000136840A JP10311772A JP31177298A JP2000136840A JP 2000136840 A JP2000136840 A JP 2000136840A JP 10311772 A JP10311772 A JP 10311772A JP 31177298 A JP31177298 A JP 31177298A JP 2000136840 A JP2000136840 A JP 2000136840A
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damper
orifice hole
damper device
change
temperature
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Makoto Oyama
真 大山
Shigeru Shirai
白井  滋
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパ装置に作用する負荷に応じて可動体の
動作特性を変化させ、かつ温度が変化した場合でも特性
変動の少ないダンパ装置を得ること。 【解決手段】 ケーシング10と、ケーシング10内に
配した可動体11と、ケーシング10内に封入した作動
流体13と、可動体11の移動に伴って作動流体13が
流れるオリフィス孔16とで構成され、可動体11に加
わる力に応じてオリフィス孔16の面積が変化し、かつ
その面積の変化率は作動流体13の物性の温度依存性に
よるダンパ特性の変動を抑制するように変化するもので
ある。ダンパに作用する力に応じてオリフィス孔16の
断面積を変化させるとともに、温度変動に伴い作動流体
13の粘度が増加した場合には、オリフィス孔16の断
面積の変化率を小さくすることにより、ダンパ特性の変
動を抑制することができる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動体に加わる負
荷に応じて可動体の動作特性(ダンパ特性)を制御し、
かつ作動流体の物性の温度依存性によるダンパ特性の変
動を抑制するダンパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、可動体の動作特性を制御するダン
パ装置として、たとえば特開平7−103277号公報
に記載されているようなものがある。このダンパ装置は
図7(a)(b)に示すように円筒状のケーシング1に
キャップ2が嵌合され、その内部には外部からの回転入
力を受ける回転軸3がB1、B2方向に回動自在に支持
され、その周面には、B1、B2方向への回転角に対応
してピッチが変化するラセン状の溝4が形成されてい
る。ケーシング1内には円板状の壁部材5が配置され、
この壁部材5は溝4と係合しつつ回転軸3のB1、B2
方向への回転に連動してガイド部6に沿ってC1、C2
方向に摺動するように構成されていた。なおケーシング
1内の空間には、粘性流体物質であるオイル7が充填さ
れていた。
【0003】そして上記回転軸3を回転すると、回転角
に対応してピッチの変化するラセン溝4が形成されてい
るため、該ラセン溝4と係合している前記壁部材5は、
前記回転軸3の回転角に応じて移動率が変化し、ダンパ
作用の強さ(特性)が前記回転軸3の回転角位置に応じ
て変化するようになっていた。
【0004】例えば複写機の開閉部のように上部機体は
一定の重量でありながら、開閉角度位置に応じて回転ト
ルクが変化するものに装着して利用すると、機体の閉成
動作時の衝撃を低減できるというものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のダンパ装置では、回転軸3の回転角度位置つまり動作
位置に応じて、ダンパ作用の強さ(特性)ないしは動作
速度を制御することは可能であるが、動作位置に関わら
ずダンパ装置に加わる負荷に対応してダンパ装置の動作
特性を制御することはできなかった。
【0006】例えば、図8に示すラック昇降式の収納装
置(例えば特開平7−148029号公報)のように、
収納ラック8を引き降ろす際に、収納ラック8がゆっく
りと降下するようにダンパ装置9が取付けられている。
しかし、収納ラック8に入れる収納物の重量が一定して
いないため、ダンパ装置9が上記従来の技術として説明
したような特性のダンパ装置だと、収納物の重量が重い
と収納ラックの降下速度が速くなり、危険に感じる恐れ
があり、逆に収納物の重量が軽いと収納ラックの降下速
度が遅く、じれったく感じたりするという課題があっ
た。
【0007】また、ダンパ装置の温度すなわちオイル7
の温度が変化すると、オイル7の粘性などの物性が変動
するため、ダンパの特性も変動する。従来のダンパ装置
では、オイルの通過する通路の最小部(通常はオリフィ
スと呼ばれる)の面積は変化しないため、ダンパ装置の
温度変動に伴ってダンパ特性も変動するという課題を有
していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、ケーシングと、前記ケーシング内に配した
可動体と、前記ケーシング内に封入した作動流体と、前
記可動体の移動に伴って前記作動流体が流れるオリフィ
ス孔とで構成され、前記可動体に加わる力に応じて前記
オリフィス孔の面積が変化し、かつその面積の変化率は
前記作動流体の物性の温度依存性によるダンパ特性の変
動を抑制するように変化するものである。
【0009】上記発明によれば、可動体に加わる力に応
じてオリフィス孔の面積が変化するため、荷重によって
ダンパ特性を制御することができる。これにより、従来
の固定オリフィス孔のダンパとは異なった特性を有する
ダンパ装置を得ることができる。たとえば、可動体に作
用する力の大きさが変化しても、可動体の動作速度を略
一定に保つこともできる。また、荷重によって変化する
面積の変化率は作動流体の物性の温度依存性によるダン
パ特性の変動を抑制するように変化するため、作動流体
の温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制することがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は請求項1に記載のよう
に、ケーシングと、前記ケーシング内に配した可動体
と、前記ケーシング内に封入した作動流体と、前記可動
体の移動に伴って前記作動流体が流れるオリフィス孔と
で構成され、前記可動体に加わる力に応じて前記オリフ
ィス孔の面積が変化し、かつその面積の変化率は前記作
動流体の物性の温度依存性によるダンパ特性の変動を抑
制するように変化するものである。
【0011】可動体に加わる力に応じてオリフィス孔の
面積が変化するため、荷重によってダンパ特性を制御す
ることができる。これにより、従来の固定オリフィス孔
のダンパとは異なった特性を有するダンパ装置を得るこ
とができる。たとえば、可動体に作用する力の大きさが
変化しても、可動体の動作速度は略一定であるダンパ装
置を得ることができる。また、温度変動によって作動流
体の粘度や密度等の物性が変化しても、荷重によって変
化する面積の変化率は作動流体の物性の温度依存性によ
るダンパ特性の変動を抑制するように変化するため、作
動流体の温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制するこ
とができる。
【0012】また、請求項2に記載のように、オリフィ
ス孔の面積は、可動体に加わる力が増加することにより
減少するものである。形状が一定の固定オリフィスの場
合と比べると、同荷重が作用した時の可動体の動作速度
は遅くなることから荷重変動に対する安全手段として利
用することができる。
【0013】また、請求項3に記載のように、ケーシン
グ内に弾性体を設置し、オリフィス孔の面積は、前記弾
性体の弾性変形によって変化するものである。
【0014】可動体に力が作用するとケーシングの内圧
すなわち作動流体の圧力は上昇し、弾性体はこの圧力を
受けて変形する。この変形によりオリフィス孔の面積は
変化するため、簡単な構成で可動体に加わる力に応じて
ダンパ特性を制御することができる。これにより、従来
の固定オリフィス孔のダンパとは異なった特性を有する
ダンパ装置を得ることができる。さらに、温度変化に伴
う弾性体の硬度変化を利用すれば、作動流体の物性の温
度依存性によるダンパ特性の変動を抑制するように荷重
によって変形するオリフィス孔面積の変化率を変化させ
ることができる。作動流体の粘度が増加する条件におい
て硬度が増加する弾性体を用いると、弾性体は変形しや
すくなることから、作動流体の温度変化に伴うダンパ特
性の変動を抑制することができる。
【0015】また、請求項4に記載のように、オリフィ
ス孔は、弾性体に形成したものであり、非常に簡単な構
成で可動体に加わる力に応じてダンパ特性を制御するこ
とができ、さらに弾性体の硬度の温度依存性により作動
流体の温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制すること
ができる。
【0016】また、請求項5に記載のように、オリフィ
ス孔の面積の変化率は、ダンパ装置の温度上昇に伴って
大きくなるものである。最も一般的である作動流体にオ
イル等の液体を用いたダンパ装置では、温度が上昇する
と流体の粘度は小さくなることから、動作速度は速くな
る傾向にある。このため、ダンパ装置の温度上昇に伴っ
てオリフィス孔の面積の変化率を大きくすれば、温度変
化に伴うダンパ特性の変動を抑制することができる。
【0017】また、請求項6に記載のように、弾性体
は、温度上昇に伴いその硬度が低下する材料としたもの
である。硬度が低下すると、弾性体は変形しやすくな
り、オリフィス孔の変化率は大きくなる。作動流体にオ
イル等の液体を用いたダンパ装置では、温度が上昇する
と流体の粘度は小さくなり、オリフィス孔の変化率は大
きくなることから、温度変化に伴うダンパ特性の変動を
抑制することができる。また、請求項7に記載のよう
に、作動流体にタービンオイル、弾性体に二トリルゴム
を用いたものである。日常の温度範囲において、温度変
化に伴うタービンオイルの粘度などの物性変化によるダ
ンパ特性の変動と、二トリルゴムの硬度などの物性変化
によるダンパ特性の変動がほぼ打ち消し合う関係にあ
り、この組み合わせにすることにより温度変化に伴うダ
ンパ特性の変動をかなり抑制することができる。
【0018】また、請求項8に記載のように、作動流体
にシリコンオイル、弾性体にウレタンゴムを用いたもの
である。日常の温度範囲において、温度変化に伴うシリ
コンオイルの粘度などの物性変化によるダンパ特性の変
動と、ウレタンゴムの硬度などの物性変化によるダンパ
特性の変動がほぼ打ち消し合う関係にあり、この組み合
わせにすることにより温度変化に伴うダンパ特性の変動
をかなり抑制することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の実施例1のダ
ンパ装置の断面図、図2(a)、(b)は同ダンパ装置
の部分拡大断面図である。
【0021】図1、図2において、円筒状のケーシング
10の内部には、そのケーシング10の内側に沿って動
く樹脂や金属等の剛体からなる可動体11があり、可動
体11にはケーシング10の一部を貫通した軸体である
連係部材12が連結してある。ケーシング10内にはオ
イルなどの作動流体13が封入されており、Oリングや
Xリング等のシール材14はケーシング10と可動体1
1のとの隙間をシールしている。また、可動体11には
ゴム等の弾性体15が装着してあり、この弾性体15を
貫通してオリフィス孔16が設けられている。ここで、
オリフィス孔16はケーシング10の直径に比べて非常
に小さい寸法の細孔である。また、可動体11にも可動
体11を貫通して作動流体13を通過させるための通路
がオリフィス孔と連通するように形成されている。ま
た、ケーシング10内に存在する空気層17と作動流体
13を隔離する空気層隔離手段18と圧縮ばね19を設
けている。本実施例では、弾性体としてゴムを例に挙げ
ているが、ゴムとしては天然ゴム、合成ゴムなど含み、
他の弾性体としては樹脂、エラストマー、弾性を有する
発泡体なども含むものである。
【0022】次に動作、作用について説明すると、軸体
である連係部材12をケーシング10に押し込む力(B
の方向へ作用する力)が加わると、その力は連係部材1
2を介して可動体11に加わり、可動体11の左側の作
動流体13aを加圧する。可動体11に設けた通路およ
び弾性体15に設けたオリフィス孔16を通過して作動
流体13は可動体11の左側から右側へ流れる。この流
れによって可動体11は右側から左側(Bの方向)に移
動するが、作動流体13が細孔であるオリフィス孔16
を流れる際の抵抗力によって可動体11はBとは逆の方
向への抵抗力を受け、可動体11の動作速度はゆっくり
となる。これがダンパ効果である。なお、可動体11の
移動速度すなわちダンパ特性は、オリフィス孔16の形
状や面積および作動流体の粘度や密度に大きく依存す
る。
【0023】さて、ここで上記可動体11の左側の作動
流体13aが加圧されると、弾性体15の表面にもこの
作動流体13の圧力が作用する。これによって図2
(b)に示すように弾性体15は圧縮され、この弾性体
15に設けられているオリフィス孔16の面積も変化す
る。また、可動体11に加わる力が変化すれば、作動流
体13の圧力も変化することから、弾性体15に作用す
る変形力も変化し、弾性体15の変形およびオリフィス
孔16の形状や面積も変化する。したがって、可動体1
1すなわちダンパ装置に加わる力に応じてオリフィス孔
16の面積は変化することになる。
【0024】図1や図2の構成では、可動体11に作用
する力が増加すれば、弾性体15の圧縮量つまりオリフ
ィス孔16の変形量も増加し、オリフィス孔の面積は減
少する傾向にある。つまり、ダンパの特性を示すダンパ
負荷(可動体に作用する力)と可動体11の動作速度と
の関係は、一般の剛体に設けた固定オリフィスでは図3
のEのような関係であるのに対して、本開発のダンパ装
置では例えばFのような関係になる。したがって、負荷
が大きくなった場合でも可動体11の移動速度を抑える
ように作用し、可動体11の動作速度を一定の安全な速
度以下に安定して保つことができる。
【0025】なお、図3のFに示したようなダンパ装置
の特性は、弾性体15の変形特性やオリフィス孔16の
形状、面積等のさまざまな要素によって決まるため、条
件の変更により任意の特性を得ることができる。例え
ば、図4に示すような特性、つまりある値以上の負荷で
あれば、負荷が変動しても可動体の移動速度を略一定に
保つことも可能である。
【0026】以上説明したように実施例1によれば、ま
ず可動体11に加わる力に応じて、可動体11に対する
動作特性を可変し、可動体11の動作位置に関わらず、
可動体11の動作特性を都合よく制御することができ
る。
【0027】また、環境温度の違いなどによって、作動
流体13の温度が変われば、作動流体13の粘度や密度
等の物性も変化する。つまり、温度変化によってダンパ
特性は変動することになる。しかし、本発明では、温度
変動に伴う作動流体13の物性の変化によるダンパ特性
の変動を抑制するように、オリフィス孔16の面積の変
化率は変化する。温度変動により流体13の粘度が増加
した時にはオリフィス孔16の面積の変化率を小さく
し、逆に粘度が減少した場合にはオリフィス孔面積の変
化率が大きくなるようにする。これにより、温度変動に
伴うダンパ特性の変動を抑制することができる。この実
施例では、オリフィス孔16は弾性体15に形成されて
おり、温度変化に伴う弾性体15の硬度変化を利用し
て、オリフィス孔16の面積の変化率を変化させるもの
である。なお、硬度変化は弾性体15の変形特性を変化
させるため、弾性体15の硬度を変化させることと変形
特性を変化させることは同義として用いている。
【0028】最も一般的である作動流体13にオイル等
の液体を用いたダンパ装置では、温度が上昇すると流体
の粘度は小さくなることから、動作速度は速くなる傾向
にある。温度上昇に伴いその硬度が低下する弾性材料を
用いた場合には、弾性体15は変形しやすくなり、温度
上昇に伴ってオリフィス孔16の面積の変化率は大きく
なることから温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制す
ることができる。
【0029】以上のように、作動流体13の物性変化と
弾性体15の物性変化との組み合わせでダンパ特性が決
まるため、それぞれの材料の種類によってダンパ特性の
変動が緩和される場合と増長される場合とが生じる。一
般的な材料の組み合わせでは、シリコンオイルと二トリ
ルゴム、シリコンオイルとウレタンゴムの組み合わせで
用いた場合には、温度変化に伴うダンパ特性の変動を小
さく抑えることができる。図5に温度とダンパの移動速
度との関係を示すが、Gはオリフィス孔の面積の変化し
ない一般の固定オリフィスを用いた場合、Hはシリコン
オイルと二トリルゴムを組み合わせた場合、Iはシリコ
ンオイルとウレタンゴムを組み合わせた場合である。G
では低温になるにつれ動作速度は遅くなっているが、
H,Iではほぼ一定の特性が得られている。
【0030】なお、この例では特性が一定になるように
オリフィス孔16の面積の変化率を変化させたが、オイ
ルとゴムの組み合わせ次第では任意の温度特性を得るこ
とも可能である。
【0031】また、オリフィス孔は可動体とともに移動
する例を示したが、可動体の移動に伴い作動流体が通過
する構成であればよく、特に限定するものではない。た
とえば、ケーシングに固定された構成であってもかまわ
ない。
【0032】この実施例1では、温度変化に伴い自動で
オリフィス孔の面積の変化率を変化する例を示したが、
それに限定するものではなく、作動流体の温度を検知
し、モータなどによりオリフィス孔の面積を可変させる
ような構成であってもよい。
【0033】また、ダンパに限らずショックアブソーバ
ーに適用した場合にも、同様の作用、効果を得ることが
できる。
【0034】(実施例2)図6(a)、(b)は本発明
の実施例2のダンパ装置の部分拡大断面図であり、図1
に示した実施例1と同じ構成要素には同一の符号を付与
しており、実施例1と同一の構成要素についての説明は
省略する。
【0035】ケーシング10の内面と可動体11の外面
との隙間をシールする第1弾性部20とオリフィス孔の
断面積を変化させるための第2弾性部21とを有する弾
性体15が設置されている。ここで弾性体15はゴム等
の高分子材料で形成されており、その弾性体15に対向
してオリフィス部材22を設けており、オリフィス部材
22は左右方向に遊びのガタを有して装着(いわゆる遊
着)している。オリフィス部材22の弾性体15と接し
ている一部分に切り欠きを設けており、この切り欠き部
分における弾性体15とオリフィス部材22との間にオ
リフィス孔16は形成されている。
【0036】動作、作用は実施例と1と同様であり、可
動体11に力が作用すると、内圧が高まり、オリフィス
部材22にもこのこの圧力が作用し、オリフィス部材2
2が弾性体15に押し付けられる。これによりオリフィ
ス孔16の面積は変化する。これにより実施例1と同様
の効果が得られる。また、温度変化に対しても同様であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、可動体に
加わる力に応じてオリフィス孔の面積が変化し、かつそ
の面積の変化率は作動流体の物性の温度依存性によるダ
ンパ特性の変動を抑制するように変化する。このため、
荷重によってダンパ特性を制御することができ、従来の
固定オリフィス孔のダンパとは異なった特性を有するダ
ンパ装置を得ることができる。たとえば、可動体に作用
する力の大きさが変化しても、可動体の動作速度は略一
定であるダンパ装置を得ることができる。また、作動流
体の温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制することが
できる。
【0038】また、オリフィス孔の面積は、可動体に加
わる力が増加することにより減少するようにした場合に
は、形状が一定の固定オリフィスの場合と比べると、同
荷重が作用した時の可動体の動作速度は遅くなることか
ら荷重変動に対する安全手段として利用することができ
る。
【0039】また、ケーシング内に弾性体を設置し、オ
リフィス孔の面積は弾性体の弾性変形によって変化させ
る場合には、ダンパ内圧の変化を利用して自動的にオリ
フィス孔の断面積を変化させることができ、簡単な構成
で可動体に加わる力に応じてダンパ特性を制御すること
ができる。また、温度変化に伴う弾性体の硬度変化を利
用すれば、作動流体の物性の温度依存性によるダンパ特
性の変動を抑制するように荷重によって変形するオリフ
ィス孔面積の変化率を変化させることができ、作動流体
の温度変化に伴うダンパ特性の変動を抑制することがで
きる。また、オリフィス孔を弾性体に形成した場合に
は、非常に簡単な構成で可動体に加わる力に応じてダン
パ特性を制御することができ、さらに弾性体の硬度の温
度依存性により作動流体の温度変化に伴うダンパ特性の
変動を抑制することができる。
【0040】また、オリフィス孔の面積の変化率はダン
パ装置の温度上昇に伴って大きくなるようにした場合に
は、最も一般的である作動流体にオイル等の液体を用い
たダンパ装置において、温度変化に伴うダンパ特性の変
動を抑制することができる。
【0041】また、弾性体は、温度上昇に伴いその硬度
が低下する材料とした場合には、硬度が低下すると、弾
性体は変形しやすくなり、オリフィス孔の変化率は大き
くなることから、作動流体にオイル等の液体を用いたダ
ンパ装置において、温度変化に伴うダンパ特性の変動を
抑制することができる。
【0042】また、作動流体にタービンオイル、弾性体
に二トリルゴムを用いた場合には、日常の温度範囲にお
いて、温度変化に伴うダンパ特性の変動をかなり抑制す
ることができる。
【0043】また、作動流体にシリコンオイル、弾性体
にウレタンゴムを用いた場合には、日常の温度範囲にお
いて、温度変化に伴うダンパ特性の変動をかなり抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のダンパ装置の断面図
【図2】(a)同ダンパ装置の部分拡大断面図 (b)同ダンパ装置の左向きに力が作用した場合の部分
拡大断面図
【図3】同ダンパ装置の負荷と可動体の動作速度の関係
を表す特性図
【図4】同ダンパ装置の負荷と可動体の動作速度の関係
を表す特性図
【図5】同ダンパ装置の温度と可動体の動作速度の関係
を表す特性図
【図6】(a)本発明の実施例2のダンパ装置の部分拡
大断面図 (b)同ダンパ装置の左向きに力が作用した場合の部分
拡大断面図
【図7】(a)従来のダンパ装置の垂直方向断面図 (b)同軸線方向断面図
【図8】ダンパ装置の使用例を示す側面図
【符号の説明】
10 ケーシング 11 可動体 12 連係部材 13 作動流体 15 弾性体 16 オリフィス孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと、前記ケーシング内に配した
    可動体と、前記ケーシング内に封入した作動流体と、前
    記可動体の移動に伴って前記作動流体が流れるオリフィ
    ス孔とで構成され、前記可動体に加わる力に応じて前記
    オリフィス孔の面積が変化し、かつその面積の変化率は
    前記作動流体の物性の温度依存性によるダンパ特性の変
    動を抑制するように変化するダンパ装置。
  2. 【請求項2】オリフィス孔の面積は、可動体に加わる力
    が増加することにより減少する請求項1記載のダンパ装
    置。
  3. 【請求項3】ケーシング内に弾性体を設置し、オリフィ
    ス孔の面積は、前記弾性体の弾性変形によって変化する
    請求項1または2記載のダンパ装置。
  4. 【請求項4】オリフィス孔は、弾性体に形成した請求項
    1,2または3記載のダンパ装置。
  5. 【請求項5】オリフィス孔の面積の変化率は、ダンパ装
    置の温度上昇に伴って大きくなる請求項1ないし4のい
    ずれか1項記載のダンパ装置。
  6. 【請求項6】弾性体は、温度上昇に伴いその硬度が低下
    する材料とした請求項3または4記載のダンパ装置。
  7. 【請求項7】作動流体にタービンオイル、弾性体に二ト
    リルゴムを用いた請求項3、4または6記載のダンパ装
    置。
  8. 【請求項8】作動流体にシリコンオイル、弾性体にウレ
    タンゴムを用いた請求項3、4または6記載のダンパ装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025713A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Fuji Latex Kk ダンパー装置

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