JP2000136789A - 高圧ドーム形スクロール圧縮機 - Google Patents

高圧ドーム形スクロール圧縮機

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JP2000136789A
JP2000136789A JP10311077A JP31107798A JP2000136789A JP 2000136789 A JP2000136789 A JP 2000136789A JP 10311077 A JP10311077 A JP 10311077A JP 31107798 A JP31107798 A JP 31107798A JP 2000136789 A JP2000136789 A JP 2000136789A
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scroll compressor
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pressure dome
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昌稔 澤潟
Toshiyuki Toyama
俊之 外山
Mikio Kajiwara
幹央 梶原
Shiyuuichi Shirotani
周一 城村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油上りの発生を抑制することで製品システム
の性能の低下および圧縮機の信頼性の低下を防止する高
圧ドーム形スクロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 クランク軸1には、可動スクロール4の
吐出孔4dに連通する吐出ガス通路1bが設けられてい
る。この吐出ガス通路1bに連通しかつクランク軸1の
外周面とハウジング2の内周面との対向する領域に開口
するバイパス通路1aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧ドーム形スク
ロール圧縮機に関し、より特定的には、高圧ドーム形ス
クロール圧縮機の油シール機構に関するものである。
【0002】
【背景技術】高圧ドーム形スクロール圧縮機の一例とし
て、特願平9−155053号(1997年6月12日
付出願)が本願出願人によって提案されている。以下、
この出願における高圧ドーム形スクロール圧縮機につい
て説明する。
【0003】図6は、上記の高圧ドーム形スクロール圧
縮機の構成を概略的に示す部分断面図である。図6を参
照して、クランク軸101はモータのロータに連結され
ており、クランク軸101の上部先端にはドライブピン
101dが設けられている。またクランク軸101は、
軸受部107を介してハウジング102によって回転自
在に支持されている。このクランク軸101には、吐出
ガス通路101bと給油通路101cとが軸方向に沿っ
て互いに並列に設けられている。
【0004】ドライブピン101dには筒状のスライド
ブッシュ103が遊嵌されており、このスライドブッシ
ュ103が遊嵌されたドライブピン101dが可動スク
ロール104のボス部104c内に受入れられている。
このボス部104cの内周側には、スライドブッシュ1
03外周面と摺動する軸受部106が配設されている。
可動スクロール104の鏡板104aには、渦巻体10
4bが形成された面側からその背面に貫通する吐出孔1
04dが設けられており、この吐出孔104dはクラン
ク軸101の吐出ガス通路101bと連通している。
【0005】またケーシング112に固定されたハウジ
ング102には、軸受部107を潤滑した後の油を排出
するための返油通路102aが設けられており、この返
油通路102aには、ハウジング102の下方に延びる
返油管109が接続されている。
【0006】この高圧ドーム形スクロール圧縮機におい
て、油は以下のように循環する。まずクランク軸101
の回転による遠心力もしくはポンプによって、ケーシン
グ112底部の油溜りから給油通路101cを通じて油
が上方へ汲み上げられる。給油通路101cの開口端に
達した油はスライドブッシュ103とドライブピン10
1dとの隙間を上方へ上がり、スライドブッシュ103
の上端に達した後、スライドブッシュ103と軸受部1
06との摺動面に供給される。その後、その摺動面に沿
って下方に落ちた油は軸受部107の内外輪と転動体と
の間を潤滑した後、返油通路102aと返油管109と
を通じてケーシング112底部の油溜りに戻る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の高圧ド
ーム形スクロール圧縮機では、軸受部107を潤滑した
後の油が、軸受部107下におけるクランク軸101と
ハウジング102との間(領域P0 )の隙間を通ってハ
ウジング102の下方領域(以下、ドームと称する)内
に排出される。このドーム内に排出された油は、ドーム
内の高圧の冷媒ガス(流体)とともに、吐出管を通じて
ケーシング外部へ吐出されやすく、いわゆる油上りが生
じやすい。油上りが生じると、油の混入した冷媒がシス
テム中を循環することになるため、製品システムの性能
が低下するという問題点があった。また油上りが生じる
と圧縮機内の全体の油量が減少するため、圧縮機内の軸
受の焼付などが生じやすくなり、圧縮機の信頼性が低下
するという問題点もあった。
【0008】それゆえ本発明の目的は、油上りの発生を
抑制することで製品システムの性能の低下および圧縮機
の信頼性の低下を防止する高圧ドーム形スクロール圧縮
機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の高圧ド
ーム形スクロール圧縮機は、可動スクロールと、駆動軸
と、ハウジングと、シール機構とを備えている。可動ス
クロールは、圧縮要素によって圧縮された流体を圧縮要
素内から吐出するための吐出孔を有している。駆動軸
は、可動スクロールに駆動力を伝達可能で、かつ吐出孔
から吐出された流体を通すための吐出通路を有してい
る。ハウジングは、駆動軸を軸受を介して回転自在に支
持している。シール機構は、軸受下において駆動軸の外
周面とハウジングの内周面とが対向する部分に油をシー
ルするために設けられている。
【0010】請求項1に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、軸受下においてハウジングと駆動軸と
の間にシール機構が設けられているため、軸受を潤滑し
た後の油がハウジングと駆動軸との間から漏れてハウジ
ングの下方領域内に排出されることが防止される。この
ため、ハウジングの下方領域内に排出された油が高圧の
流体とともに圧縮機外へ排出される、いわゆる油上りを
抑制することができる。したがって、油上りによる製品
システムの性能低下および圧縮機の信頼性低下を防止す
ることができる。
【0011】請求項2に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構はバイパス通路を有している。
バイパス通路は、吐出通路に通じ、かつハウジングの内
周面に対向する駆動軸の外周面に開口するように設けら
れている。
【0012】請求項2に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、バイパス通路の開口から吹き出した流
体が、駆動軸の回転により、駆動軸外周面全周に流体シ
ールを形成する。この流体シールにより、ハウジングと
駆動軸との隙間内の油は上方へ力を受け、ハウジングの
下方領域内に落下することが防止される。これにより、
油上りを防止でき、それにより製品システムの性能低下
および圧縮機の信頼性低下を防止することができる。
【0013】またバイパス通路を形成するだけでよいた
め、部品点数および組立工数を増やすことなく、安価で
確実なシール機構を形成することができる。
【0014】請求項3に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構は周溝をさらに有している。周
溝はバイパス通路の開口部に対向するようにハウジング
の内周面全周に連続的に設けられている。
【0015】請求項3に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、周溝内に沿って全周に高圧の流体溜り
が形成されるため、全周において油の落下を防止するこ
とができる。
【0016】請求項4に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、周溝の幅はバイパス通路の径よりも大き
い。
【0017】請求項4に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、ハウジングに対してクランク軸がある
程度上下動しても、バイパス通路の開口部と周溝との対
向関係を維持することができる。
【0018】請求項5に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構は環状のシール部材を有してい
る。シール部材は、ハウジングの内周面と駆動軸の外周
面との双方に接するように設けられている。
【0019】請求項5に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、シール部材により、軸受を潤滑した後
の油がハウジングと駆動軸との間から漏れてハウジング
の下方領域内に排出されることが防止される。これによ
り、油上りが防止でき、それによる製品システムの性能
低下および圧縮機の信頼性低下を防止することができ
る。
【0020】請求項6に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール部材は、ハウジングの内周面および
駆動軸の外周面の少なくともいずれかに設けられた周溝
に沿って配置されている。
【0021】請求項6に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、シール部材を周溝に支持させることが
できる。
【0022】請求項7に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール部材は、樹脂および鋳鉄のいずれか
の材質よりなる。
【0023】請求項7に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機によれば、シール部材の材質を適宜選択すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0025】実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1における高圧ドーム形スク
ロール圧縮機の構成を概略的に示す断面図であり、図2
は図1の領域P1 を拡大して示す図である。
【0026】主に図1を参照して、ケーシング12内に
は、主にモータと圧縮要素CFとが配設されている。モ
ータは、ケーシング12の内壁に固定されたステータ
と、そのステータの内周に間隙を保って配置されたロー
タとを有している。
【0027】クランク軸1はモータのロータに取付けら
れており、このクランク軸1の上方先端にはドライブピ
ン1dが設けられている。またクランク軸1は、軸受部
7を介してハウジング2により回転自在に支持されてい
る。このクランク軸1には、吐出ガス通路1bと給油通
路1cとが軸方向に沿って互いに並列に設けられてい
る。給油通路1cはケーシング12底部の油溜りからド
ライブピン1dの付け根まで延びており、吐出ガス通路
1bは下方においてクランク軸1の側部に開口しかつそ
の開口部からドライブピン1dの端面まで上方へ延びて
いる。
【0028】このドライブピン1dには筒状のスライド
ブッシュ3が遊嵌されており、その状態でドライブピン
1dは可動スクロール4のボス部4c内に受入れられて
いる。このボス部4cの内周面には、スライドブッシュ
3の外周面と摺動するメタル軸受6が配設されている。
可動スクロール4の鏡板4aには、渦巻体4bが形成さ
れた面側からその背面に貫通する吐出孔4dが設けられ
ており、この吐出孔4dはクランク軸1の吐出ガス通路
1bと連通している。
【0029】可動スクロール4の渦巻体4bは固定スク
ロール5の渦巻体5bと噛み合って圧縮室を構成してい
る。なおこの固定スクロール5はハウジング2にボルト
などによって締結されている。
【0030】ハウジング2には軸受部7を潤滑した後の
油を通すための返油通路2aが設けられており、この返
油通路2aにはハウジング2の下方に延びる返油管9が
接続されている。
【0031】主に図2を参照して、この構成において特
に注目すべきは、吐出ガス通路1bに連通しかつクラン
ク軸1の外周面に開口するバイパス通路1aが設けられ
ていることである。このバイパス通路1aは、クランク
軸1の外周面と上部ハウジング2の内周面とが対向する
部分に開口している。
【0032】次に本実施の形態の高圧ドーム形スクロー
ル圧縮機の動作について説明する。図1を参照して、ま
ずモータへの通電によりクランク軸1が回転駆動する。
これにより、クランク軸1に偏心して設けられたドライ
ブピン1dとそれに遊嵌されたスライドブッシュ3とが
公転運動する。これにより、可動スクロール4は、固定
スクロール5に対して相対的にその姿勢を保ちながら公
転する。
【0033】この可動スクロール4の公転により、固定
スクロール5と可動スクロール4との各渦巻体4b、5
bによって構成された圧縮室が外周側から内周側へと徐
々に体積を減じながら移動する。これにより圧縮室内の
冷媒ガスは圧縮され、最内周領域において吐出孔4dか
ら吐出される。
【0034】吐出された冷媒ガスはクランク軸1に設け
られた吐出ガス通路1bを通じてクランク軸1の下方に
おいてケーシング12内に吐出され、さらにケーシング
12内から吐出管14を通じてケーシング12の外部へ
吐出される。その際、冷媒ガスはバイパス通路1aから
も吐出される。
【0035】この一連の動作の間、油は以下のように循
環する。まずクランク軸1の回転による遠心力もしくは
ポンプによって、ケーシング12底部の油溜りから給油
通路1cを通じて油が上方へ汲み上げられる。給油通路
1cの開口端に達した油はスライドブッシュ3とドライ
ブピン1dとの隙間を上方へ上がっていく。スライドブ
ッシュ3の上端に達した油はスライドブッシュ3と軸受
メタル6との摺動面に供給される。その後、その摺動面
に沿って下方へ落ちた油は軸受部7の内外輪と転動体と
の間を潤滑した後、返油通路2aと返油管9とを通じて
ケーシング底部の油溜りに戻る。この際、軸受部7を潤
滑した後の油は、図2の領域P2 に示すクランク軸1の
外周面とハウジング2の内周面との隙間内を落下しよう
とする。
【0036】本実施の形態では、バイパス通路1aを通
じて、クランク軸1の外周面とハウジング2の内周面と
が対向する領域に冷媒ガスが吹き出す。クランク軸1は
運転時には高速回転をしているため、バイパス通路1a
から吹き出した冷媒ガスはクランク軸1の外周にエアカ
ーテンのごとき高圧の流体シールを形成する。この流体
シールにより、クランク軸1とハウジング2との隙間内
を落下しようとする油は図2中の矢印で示すように上方
へ力(圧力)を受け、その落下を防止される。これによ
り、油がドーム内に落ちることが防止されるため、油上
りが防止でき、それによる製品システムの性能低下およ
び圧縮機の信頼性低下を防止することができる。
【0037】なお、バイパス通路1aが、冷媒ガスを上
方へ向かって吹き出すように形成されていれば、油の落
下を防止するうえでより効果的である。
【0038】実施の形態2 図3は、本発明の実施の形態2における高圧ドーム形ス
クロール圧縮機の構成を概略的に示す図1のP1 を拡大
して示す図である。図3を参照して、本実施の形態で
は、ハウジング2の内周面全周に周溝20が設けられて
いる。この周溝20はバイパス通路1aの開口部に対向
するように配置されている。
【0039】なお、これ以外の構成については上述した
実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一の部材
については同一の符号を付しその説明を省略する。
【0040】本実施の形態では、周溝20が形成されて
いるため、バイパス通路1aから吹き出した高圧の冷媒
ガスが周溝20内に沿って全周に溜り、冷媒ガス溜りを
形成する。この冷媒ガス溜りにより、周溝20に沿う全
周において高圧の流体シールを形成することができる。
よって、ドーム内への油の落下を全周において防止する
ことができる。
【0041】また周溝20の幅Wはバイパス通路1aの
径Lよりも大きいことが好ましい。これにより、クラン
ク軸1がハウジング2に対して軸方向に多少ずれても、
バイパス通路1aの開口部が周溝20に対向する位置関
係を維持することができるからである。
【0042】実施の形態3 図4は、本発明の実施の形態4における高圧ドーム形ス
クロール圧縮機の構成を概略的に示す図1のP1 部を拡
大して示す図である。図4を参照して、本実施の形態で
は、冷媒ガスの圧力によって油がシールされるのではな
く、シールリング21によって油がシールされている。
このシールリング21は、クランク軸1の外周面とハウ
ジング2の内周面との双方に全周において当接するよう
に配置されている。このため、本実施の形態では上述し
た実施の形態1および2のようにバイパス通路は不要で
ある。
【0043】なお、これ以外の構成については上述した
実施の形態1および2の構成とほぼ同じであるため、同
一の部材については同一の符号を付しその説明を省略す
る。
【0044】本実施の形態では、クランク軸1とハウジ
ング2との間にシールリング21を設けたことにより、
軸受部7を潤滑した後の油がクランク軸1と上部ハウジ
ング2との隙間部から漏れてドーム内に排出されること
が防止される。このためドーム内に排出された油が高圧
の流体とともにケーシング12外へ排出される、いわゆ
る油上りを抑制することができる。したがって、油上り
による製品システムの性能低下および圧縮機の信頼性低
下を防止することができる。
【0045】なお、本実施の形態では、シールリング2
1は、図4に示すようにハウジング2の内周面に設けら
れた周溝20aによって支持されている。しかし、図5
に示すようにシールリング21は、クランク軸1の外周
面の周溝20bに支持されていてもよい。図4または図
5に示すように、シールリング21が周溝20a、20
bに支持されることによって、シールリング21の変形
などが防止され、油のシール機能を良好に維持すること
ができる。
【0046】なおシールリング21は、図4の周溝20
aおよび図5の周溝20bの双方に支持されていてもよ
い。またシールリング21は樹脂および鋳鉄のいずれか
の材質よりなることが好ましい。
【0047】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載の高圧ドーム形スクロー
ル圧縮機によれば、軸受下においてハウジングと駆動軸
との間にシール機構が設けられているため、軸受を潤滑
した後の油がハウジングと駆動軸との間から漏れてハウ
ジングの下方領域内に排出されることが防止される。こ
のため、ハウジングの下方領域内に排出された油が高圧
の流体とともに圧縮機外へ排出される、いわゆる油上り
を抑制することができる。したがって、油上りによる製
品システムの性能低下および圧縮機の信頼性低下を防止
することができる。
【0049】請求項2に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構は、バイパス通路を有している
ため、駆動軸外周面の開口から吹き出した流体が、駆動
軸の回転により、ハウジング内周面全周に流体シールを
形成する。この流体シールにより、ハウジングと駆動軸
との隙間内の油は上方へ力を受け、ハウジングの下方領
域内に落下することが防止される。これにより、油上り
を防止でき、それにより製品システムの性能低下および
圧縮機の信頼性低下を防止することができる。またバイ
パス通路を形成するだけでよいため、部品点数および組
立工数を増やすことなく安価で確実なシール機構を形成
することができる。
【0050】請求項3に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構は、バイパス通路の開口部に対
向するようにハウジングの内周面の全周に連続的に設け
られた周溝をさらに有している。このため、周溝内に沿
って全周に高圧の流体溜りを形成することができるた
め、全周において油の落下を防止することができる。
【0051】請求項4に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、周溝の幅はバイパス通路の径よりも大き
い。このため、ハウジングに対してクランク軸がある程
度上下動しても、バイパス通路の開口部が周溝と対向す
る位置関係を維持することができる。
【0052】請求項5に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール機構は、ハウジングの内周面と駆動
軸の外周面との双方に接する環状のシール部材を有して
いる。このため、シール部材により、軸受を潤滑した後
の油がハウジングと駆動軸との間から漏れてハウジング
の下方領域内に排出されることが防止される。これによ
り、油上りが防止でき、それによる製品システムの性能
低下および圧縮機の信頼性低下を防止することができ
る。
【0053】請求項6に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール部材は、ハウジングの内周面および
駆動軸の外周面の少なくともいずれかに設けられた周溝
に沿って配置されている。このため、シール部材を周溝
に支持させることができる。
【0054】請求項7に記載の高圧ドーム形スクロール
圧縮機では、シール部材は、樹脂および鋳鉄のいずれか
の材質よりなる。これにより、シール部材の材質を適宜
選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮
機の構成を概略的に示す部分断面図である。
【図2】図1のP1 部を拡大して示す図である。
【図3】本発明の実施の形態2におけるスクロール圧縮
機の構成を概略的に示す図1のP1 部を拡大して示す図
である。
【図4】本発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮
機の構成を概略的に示す図1のP1 部を拡大して示す図
である。
【図5】本発明の実施の形態3におけるスクロール圧縮
機の変形例の構成を概略的に示す図1のP1 部を拡大し
て示す図である。
【図6】特願平9−155053号に示されたスクロー
ル圧縮機の構成を概略的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 クランク軸 1a バイパス通路 1b 吐出ガス通路 2 ハウジング 4 可動スクロール 4d 吐出孔 7 軸受部 20、20a、20b 周溝 21 シールリング CF 圧縮要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶原 幹央 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 城村 周一 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA14 AB03 BB01 BB05 BB50 CC04 CC16 CC19 CC38 CC39 3H039 AA03 AA04 AA12 BB15 BB25 CC02 CC12 CC29 CC31 CC32 CC41

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮要素(CF)によって圧縮された流
    体を前記圧縮要素(CF)内から吐出するための吐出孔
    (4d)を有する可動スクロール(4)と、 前記可動スクロール(4)に駆動力を伝達可能で、かつ
    前記吐出孔(4d)から吐出された流体を通すための吐
    出通路(1b)を有する駆動軸(1)と、 前記駆動軸(1)を軸受(7)を介して回転自在に支持
    するハウジング(2)と、 前記軸受(7)下において前記駆動軸(1)の外周面と
    前記ハウジング(2)の内周面とが対向する部分に設け
    られた、油をシールするためのシール機構(1a、2
    0、21)とを備えた、高圧ドーム形スクロール圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 前記シール機構は、バイパス通路(1
    a)を有し、 前記バイパス通路(1a)は、前記吐出通路(1b)に
    通じ、かつ前記ハウジング(2)の内周面に対向する前
    記駆動軸(1)の外周面に開口するように前記駆動軸
    (1)に設けられている、請求項1に記載の高圧ドーム
    形スクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記シール機構は、周溝(20)をさら
    に有し、 前記周溝(20)は、前記バイパス通路(1a)の開口
    部に対向するように前記ハウジング(2)の内周面全周
    に連続的に設けられている、請求項2に記載の高圧ドー
    ム形スクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記周溝(20)の幅(W)は、前記バ
    イパス通路(1a)の径(L)よりも大きい、請求項3
    に記載の高圧ドーム形スクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記シール機構は、環状のシール部材
    (21)を有し、 前記シール部材(21)は、前記ハウジング(2)の内
    周面と前記駆動軸(1)の外周面との双方に接するよう
    に配置されている、請求項1に記載の高圧ドーム形スク
    ロール圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記シール部材(21)は、前記ハウジ
    ング(2)の内周面および前記駆動軸(1)の外周面の
    少なくともいずれかに設けられた周溝(20a、20
    b)に沿って配置されている、請求項5に記載の高圧ド
    ーム形スクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記シール部材(21)は、樹脂および
    鋳鉄のいずれかの材質よりなる、請求項5に記載の高圧
    ドーム形スクロール圧縮機。
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KR20050059754A (ko) * 2003-12-15 2005-06-21 엘지전자 주식회사 베인식 압축기의 냉매가스 누설 저감구조
CN102052323A (zh) * 2009-11-09 2011-05-11 上海三电贝洱汽车空调有限公司 具有改进的润滑结构的涡旋式压缩机

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KR20050059754A (ko) * 2003-12-15 2005-06-21 엘지전자 주식회사 베인식 압축기의 냉매가스 누설 저감구조
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