JP2000134849A - リラクタンスモータ - Google Patents

リラクタンスモータ

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JP2000134849A
JP2000134849A JP10306997A JP30699798A JP2000134849A JP 2000134849 A JP2000134849 A JP 2000134849A JP 10306997 A JP10306997 A JP 10306997A JP 30699798 A JP30699798 A JP 30699798A JP 2000134849 A JP2000134849 A JP 2000134849A
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JP
Japan
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stator
salient poles
reluctance motor
connecting members
coil
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JP10306997A
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English (en)
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Kenji Murakami
健二 村上
Tsutomu Kato
勉 加藤
Toru Takada
亨 高田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステータの剛性を向上させて振動や騒音の発
生を抑制すること、各励磁相毎の励磁により発生する磁
束を減衰させないこと、連結部材の周辺における発熱を
防止できること。 【解決手段】 複数の突極17b及びコイル収容溝17
aを有するほぼ筒状のステータ17と、このステータ1
7の内側に回転可能に配設され複数の突極16aを有す
るロータ16と、複数の突極17bに夫々巻装された複
数のコイル18とを備えたリラクタンスモータ15にお
いて、複数のコイル収容溝17aの開口部を夫々塞ぎ且
つステータ17側の隣接する突極17b同士を連結する
複数の連結部材20であって、ステータ17のヤング率
よりも大きいヤング率を有するステータ17とは別部材
の非磁性体且つ不導体からなる複数の連結部材20を設
け、各連結部材20のうちの突極側端部をそれに対向す
るステータ側突極17bに夫々固着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リラクタンスモー
タに関し、特にステータ側の隣接する突極同士を複数の
連結部材で連結してステータの剛性を高め、モータ駆動
時の振動や騒音を効果的に低減させるようにしたものに
関する。
【0002】
【従来の技術】最近、工作機械として、例えば、各種の
工具を装着する主軸を備えたスピンドル装置(主軸装
置)においてはその駆動源として、構造がシンプルで滑
らかな高速回転が可能なリラクタンスモータが組込まれ
ている。例えば、図7に示すように、4相のリラクタン
スモータ115は、内周部に形成した複数の突極117
b及びコイル収容溝117aを設けたほぼ筒状のステー
タ117と、このステータ117の内側に駆動軸103
により回転可能に保持され、ステータ側突極117bに
対向状の複数の突極116aを外周部に設けたロータ1
16とを備え、コイル収容溝117aを介して突極11
7bの各々にコイル118が巻装されている。
【0003】そして、図示外の駆動制御装置から出力さ
れる直流のパルス電圧を、対向する1対のコイル118
に供給する相励磁を、第1励磁相から第4励磁相に順次
切換えることで、各励磁相の励磁により発生する磁界に
より、励磁された突極117bに近接しているロータ側
突極116aが吸引され、励磁相の切換え速度に応じた
回転速度でロータ116が所定回転方向に円滑に回転す
る。このとき、各励磁相毎に吸引力、つまり引き合う力
が発生するので、ステータ117はこの吸引力により、
若干ではあるが楕円状に変形し、励磁の切換え時にその
楕円状変形が一旦元に戻る。
【0004】即ち、励磁相の切換えに応じて、この楕円
状変形位相が時計回り又は反時計回りに順々に移動する
ので、リラクタンスモータ115から振動や騒音が発生
する。特に、励磁切換え周波数がステータ117の固有
振動数に近いときには、リラクタンスモータ115の振
動や騒音が増幅されて大きくなる。そこで、ステータ側
の相互に隣接する突極同士を、その先端部において、鉄
等の磁性材料であり且つ導電体からなる磁性楔(図7に
符号130で図示)で一体的に連結して突極の主磁束を
バイパスさせることで、磁束の脈動を滑らかにでき、磁
束の脈動による鉄心損失を低減し、電磁騒音を防止する
ようにした技術は知られている。
【0005】また、ステータコア(ヨーク)の厚さをよ
り大きくすることで、ステータ自体の剛性を向上させる
とともに、固有振動数を高くするようにし、振動や騒音
を低減するようにした技術も実用化されている。即ち、
ステータの振動振幅は、ステータコアの厚さの3乗に反
比例し、騒音については振幅の2乗に比例するので、電
磁騒音を低減させるには有効的である。更に、ステータ
側に形成したコイル収容溝を介して突極の各々に巻装し
たコイルが回転中に突極から外れて飛び出さないよう
に、各コイル収容溝にウエッジ(楔)部材を圧入状に挿
入させて設けるようにした技術も実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、ステ
ータ側の突極同士を、鉄等の磁性材料であり且つ導体か
らなる磁性楔で一体的に連結する場合には、図7におい
て、各励磁相毎の励磁によりステータ側突極117bに
発生した磁束の一部が磁性楔130を介して分散するの
で、ロータ116に対する吸引力が低下して回転トルク
が小さくなること、発生した磁界による渦電流が、磁性
楔の内部で又は突極117bとの接触面間でループ状に
流れることにより、磁性楔や突極117bの温度が上昇
し、突極117bに巻装されたコイルの被膜絶縁性が劣
化すること、コイル収容溝117aが磁性楔130で塞
がれているので、コイル118を巻く作業がしにくいこ
と、などの問題がある。
【0007】また、ステータコア(ヨーク)の厚さを大
きくする場合には、リラクタンスモータが大型化すると
ともに、重量が増し且つコストが高くなり、主軸装置な
どの工作機械への組み込みが困難になるという問題があ
る。更に、各コイル収容溝に設けたウエッジ部材は、突
極に巻装したコイルが飛び出さないようにする為であ
り、ステータの剛性を高めるなどの積極的な効果を目的
としていないので、駆動時における振動や騒音を抑制す
ることはできない。
【0008】本発明の目的は、ステータの剛性を向上さ
せて振動や騒音の発生を抑制すること、各励磁相毎の励
磁により発生する磁束を減衰させないこと、連結部材の
周辺における発熱を防止できること、リラクタンスモー
タの組付け作業の能率化を図ること、などである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1のリラクタンス
モータは、複数の突極を有するほぼ筒状のステ−タと、
複数の突極を有するロータと、ステ−タの複数の突極に
巻装された複数のコイルとを備えたリラクタンスモータ
において、ステータ側の隣接する突極同士を連結する複
数の連結部材であって、ステータのヤング率よりも大き
いヤング率を有するステータとは別部材の複数の連結部
材を設け、各連結部材のうちの突極側端部をそれに対向
するステータ側突極に夫々固着したものである。
【0010】即ち、リラクタンスモータの駆動制御に際
して、各励磁相の励磁により発生する磁界により、励磁
されたステータ側突極に近接しているロータ側突極が吸
引されて回転トルクが発生するのと同時に、各励磁相毎
の吸引力によりステータが若干ではあるが楕円状に変形
しようとするが、ステータに設けられた複数の突極は、
ステータのヤング率よりも大きいヤング率を有する複数
の連結部材により一体的に連結されているので、各連結
部材の引っ張り変形には非常に強く、ステータは、その
本体部とその突極部とにより、一体化した二重の環状構
造に形成されてステータの剛性が向上し、駆動時の楕円
状変形を確実に抑制して、振動や騒音を低減できる。
【0011】また、複数の連結部材によりステータの剛
性が向上することで、ステータの固有振動数を高くで
き、その結果としてリラクタンスモータの駆動周波数を
高くでき、振動や騒音を抑制しながら高速回転駆動が可
能になる。更に、ステータ突極にコイルを巻いてから、
各連結部材をステータ側突極に固着するので、コイル巻
き作業が簡単化して、リラクタンスモータの組付け作業
が能率的になる。
【0012】請求項2のリラクタンスモータは、請求項
1の発明において、前記各連結部材は非磁性体で構成さ
れたことを特徴とするものである。この場合、各連結部
材は、例えばセラミックス等のヤング率が高く非磁性体
で構成されているので、各励磁相毎の励磁によりコイル
で発生した磁束を、これら連結部材を介して分散させる
ことなく、各突極に集中させることができ、ロータに損
失のない十分な回転トルクを作用させることができる。
その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0013】請求項3のリラクタンスモータは、請求項
1又は2の発明において、前記各連結部材は不導体で構
成されたことを特徴とするものである。この場合、各励
磁相毎のコイルの励磁により、ステータ側突極に渦電流
が発生しても、この渦電流が不導体である連結部材を流
れるのを確実に阻止できる。その結果、連結部材の温度
上昇を防止することができる。その他請求項1又は2と
同様の作用を奏する。
【0014】請求項4のリラクタンスモータは、請求項
1〜3の何れかの発明において、前記各連結部材はステ
ータよりも比抵抗の大きい材料で構成されたことを特徴
とするものである。この場合、各連結部材の比抵抗はス
テータよりも大きいので、各励磁相毎のコイルの励磁に
より、ステータ側突極に渦電流が発生しても、この渦電
流は連結部材に流れにくくなる。その結果、請求後3と
略同様に作用する。その他請求項1〜3の何れかと同様
の作用を奏する。
【0015】請求項5のリラクタンスモータは、請求項
1又は2の発明において、前記各連結部材は導体で構成
され、絶縁体を介してステータに固着されたことを特徴
とするものである。この場合、各連結部材が、例えばオ
ーステナイト系のSUS303,304等のように、安
価でしかも強度的に有利な導体であっても、絶縁体を介
してステータに固着されるので、例えばセラミックスの
ような高価な非磁性体で構成したのと同様にでき、ロー
タに十分な回転トルクを作用させることができる。その
他請求項1又は2と同様の作用を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、工作機械であ
るスピンドル装置(主軸装置)に一体的に組込まれたリ
ラクタンスモータに本発明を適用したものである。図
1、図2に示すように、スピンドル装置1のハウジング
2内に、前後方向に延びる略円筒状の主軸3が配設さ
れ、この主軸3の前端側の大径部3aには、1対のベア
リング4が外装されるとともに、主軸3の後端側の小径
部3bにも、1対のベアリング5が外装され、主軸3は
これらベアリング4,5を介してハウジング2に回転自
在に枢支されている。
【0017】ここで、ハウジング2は、その後端部にビ
ス止めされた蓋部材2Aを含んだものである。前記ハウ
ジング2の内部に形成されたモータ収容凹部2aに対応
する主軸3の前後方向略中央部分には、前後方向に所定
幅を有するロータ16が圧入され、このロータ16の外
側には、8つの突極17bに夫々コイル18が巻装され
た積層鉄心からなる略円筒状のステータ17が、モータ
収容凹部2aを介してハウジング2内に圧入されてい
る。
【0018】即ち、リラクタンスモータ15は、ステー
タ17と、このステータ17の内部に回転可能に配設さ
れたロータ16と、複数のステータ側突極17bの各々
に巻装されたコイル18等からなり、ハウジング2内に
配設されている。前記主軸3の内部には、略円柱状のド
ローバー6が前後移動可能に配設され、主軸3の前端部
分には、工具Tを保持する工具シャンク部10を着脱自
在に装着する為の工具装着用テーパー孔3cが形成され
ている。
【0019】即ち、工具装着用テーパー孔3cに工具シ
ャンク部10が装着されたときには、この工具シャンク
部10の後端に取付けられたプルスタッド11が主軸3
の内部に位置するので、このプルスタッド11を装着状
態に保持する為の鋼球7が、ドローバー6の先端部に形
成した保持部に6aに設けられている。これにより、ド
ローバー6が前後方向に移動操作されたときには、この
保持部6aが、主軸3に形成された大径穴部3dと小径
穴部3eとに亙って前後方向に移動するので、保持部6
aに設けられた鋼球7が半径方向に移動して、プルスタ
ッド11が保持(クランプ)されたり、その保持が解放
(アンクランプ)されるようになっている。
【0020】前記ドローバー6の後端部にバネ受け部材
8が螺着され、主軸3の後端部分に形成されたバネ収容
部3fとバネ受け部材8との間に圧縮コイルバネ9が設
けられ、ドローバー6が常に後方に弾性付勢され、装着
された工具シャンク部10をクランプ状態に保持するよ
うになっている。ところで、前記ロータ16の外周部に
は、鉄心形成板を積層した6極のロータ側突極16aが
所定角度おきに形成されている。
【0021】また、積層鉄心からなる円筒状のステータ
17の内周部には、所定角度おきに8つのコイル収容溝
17aが形成されることで、8極(4励磁相)のステー
タ側突極17bが形成されている。そして、これらコイ
ル収容溝17aを介して複数のステータ側突極17bの
各々に所定巻数だけコイル18が巻かれている。このよ
うに、各突極17bにコイル18を巻装してから、後述
する連結部材20をステータ側突極17bに固着するの
で、コイル巻き作業が簡単化して、リラクタンスモータ
15の組付け作業が能率的になる。
【0022】ところで、図2、図3に示すように、各ス
テータ側突極17bの内端近傍部の円周方向側両端面に
は、断面略三角形状の切欠き溝17cがステータ側突極
17bの長さに亙って形成されている。そして、ステー
タ17とは別部材である矩形状且つ板状の複数の連結部
材20は、複数のコイル収容溝17aの開口部を夫々塞
ぎ且つ隣接するステータ側突極17b同士を連結するよ
うに配設され、各連結部材20は、その突極側端部をそ
れに対向する切欠き溝17cに夫々沿わせながら圧入し
てステータ側突極17bに係合している。
【0023】そして、連結部材20の突極側端部とステ
ータ側突極17bとがその全長に亙って、例えばエポキ
シ等の接着剤21により接着され、強固に固着されてい
る。ここで、連結部材20の軸方向長さは、ステ−タ1
7の積厚長さと一致させるのが最も効果的であるが、短
くても、その長さに応じて効果が期待できる。前記連結
部材20は、非磁性体であり且つ不導体であるセラミッ
クスで構成されている。また、このセラミックスは、積
層鉄心からなるステータ17のヤング率よりも大きいヤ
ング率を有しており、引っ張り変形には非常に強いもの
である。即ち、ステータ17は、これらヤング率の大き
い複数の連結部材20により、その本体側部とその突極
側部とを介して、一体化した二重の環状構造に形成さ
れ、ステータ17の剛性が大幅に向上している。
【0024】次に、このように構成されたリラクタンス
モータ15の作用及び効果について説明する。図示外の
駆動制御装置から、各励磁相毎に、対向状の1対のコイ
ル18に所定のパルス電流が供給されると、これら通電
されたコイル18が巻装された1対のステータ側突極1
7b間に磁界が発生し、これら1対のステータ側突極1
7b(磁極)に近接するロータ側突極16aがこの磁界
により吸引されて回転トルクが発生する。即ち、励磁相
に応じて励磁する1対のステータ側突極17bを、第1
励磁相から第4励磁相に所定微小時間毎に順次切換える
ことで、各励磁相の励磁により発生する磁界が切り換わ
ってロータ16が連続的に回転する。
【0025】このとき、各励磁相毎に吸引力、つまり引
き合う力が発生するので、ステータ17はこの吸引力に
より、若干ではあるが楕円状に変形することになるが、
前述したように、ステータ17は、これらヤング率の大
きい複数の連結部材20により、一体化した二重の環状
構造に形成され、ステータ17の剛性が大幅に向上して
いるので、リラクタンスモータ15の駆動制御に際し
て、ステータ17の楕円状変形を確実に抑制して、振動
や騒音を低減することができる。更に、複数の連結部材
20によりステータ17の剛性が向上することで、ステ
ータ17の固有振動数を高くでき、その結果としてリラ
クタンスモータ15の駆動周波数を高くでき、振動や騒
音を抑制しながら高速回転駆動が可能になる。
【0026】また、各連結部材20はセラミックスから
なる非磁性体なので、各励磁相毎の励磁によりコイル1
8で発生した磁束を各突極17bに集中させることがで
き、ロータ16に損失のない十分な回転トルクを作用さ
せることができる。更に、各連結部材20はセラミック
スからなり不導体なので、各励磁相毎のコイル励磁時
に、ステータ側突極17bに発生する渦電流が連結部材
20に流れるのを確実に阻止して発熱を防止でき、コイ
ル18と連結部材20との絶縁不良になるなどの発熱に
よる事故を確実に防止することができる。
【0027】ところで、連結部材20とステータ側突極
17bとを、次のような変更形態で連結するようにして
もよい。即ち、図4に示すように、ステータ17Aに形
成されたステータ側突極17bの内端近傍部の円周方向
側両側面に、係合凹溝17dが夫々形成される一方、連
結部材20Aの突極側端部には、この係合凹溝17dに
係合する係合凸状20aが形成されている。そして、各
連結部材20Aを、これに形成した係合凸条20aを係
合凹溝17dに沿わせながら圧入して係合することで、
ステータ側突極17bに確実に固着され、ステータ17
Aの剛性を簡単な構造で確実に向上できる。さらに連結
部材20Aの内周径は円弧状で、ステ−タ17Aの内径
と同一であるため、ステ−タ17Aの内周は真円断面と
なってロ−タ16との干渉による風切音を低減できる。
【0028】また、図5に示すように、ステータ17B
に形成されたステータ側突極17bの内端部の円周方向
側両側面に、係合凸条17eが夫々形成される一方、連
結部材20Bの突極側端部には、この係合凸条17eに
係合する断面半円状の係合凹溝20bが形成されてい
る。そして、各連結部材20Bを、これに形成した係合
凹溝20bを係合凸条17eに沿わせながら圧入して係
合することで、ステータ側突極17bに確実に固着さ
れ、ステータ17Bの剛性を簡単な構造で確実に向上で
きる。ここで、連結部材20Bに形成される係合凹溝2
0bは、磁束通路に悪影響を及ぼさない断面半円以外の
種々の形状でも良い。
【0029】更に、図6に示すように、ステータ17C
に形成されたステータ側突極17bの内端部の円周方向
側両側面を、何ら係合凹溝や係合凸条を施さない平面に
形成する一方、連結部材20Cの突極側端部は、ステー
タ側突極17bの先端部に沿うように断面台形状に形成
されている。そして、各連結部材20Cはステータ側突
極17bの内端部において、先着剤21で接着されてい
る。この場合にも、ステータ17Cの剛性を簡単な構造
で確実に向上できるとともに、ステータ側突極17bは
内側に切りかかれていないので、磁束通路が十分に確保
され、ロータ16に十分な吸引力を作用させることがで
きる。
【0030】次に、前記実施形態の変更形態について説
明する。 1〕 前記連結部材20,20A〜20Cは、ステータ
17,17A〜17Cよりもヤング率と比抵抗とが大き
く且つ非磁性体である、例えば超鋼であってもよい。こ
の場合にも、各励磁相毎のコイル励磁時に、ステータ側
突極17bに渦電流が発生しても、この渦電流を連結部
材20,20A〜20Cに流れにくくできる。 2〕 これら連結部材20,20A〜20Cは、コイル
18の脱落や飛び出しを防止する為の楔部材と一体的に
形成するようにしてもよい。
【0031】3〕 また、各連結部材20,20A〜2
0Cは、例えばオーステナイト系のステンレスSUS3
03,304等の非磁性体であるが導体で構成され、こ
の連結部材20,20A〜20Cを、絶縁フィルムや絶
縁性を有する接着剤を介してステータ17,17A〜1
7Cに固着するようにしてもよい。この場合、各連結部
材20,20A〜20Cとして安価な導体を用いても、
ステータ側突極17bに発生した渦電流を連結部材2
0,20A〜20Cに流れないようにでき、セラミック
スを用いたのと同様に、ロータに十分な回転トルクを作
用させることができる。
【0032】4〕 また、ステータ17,17A〜17
Cと連結部材20,20A〜20Cとを、内側から発射
したレーザ光により溶接することで固着するようにして
もよい。更に、接着と溶接とを組み合わせてもよい。 5〕 前記連結部材20,20A〜20Cを、軸方向に
複数枚に分割(例えば、2分割)することで、短い連結
部材20,20A〜20Cをステ−タ17の両端側から
挿入できるので、連結効果に影響を与えることなく、連
結部材20,20A〜20Cの取付け作業性が飛躍的に
向上する。 6〕 更に、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々
の変更を加えて実施し得ることは勿論であり、各種の工
作機械に組込まれたリラクタンスモータ15に本発明を
適用し得ることは勿論である。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ほぼ筒状のス
テータとロータと複数のコイルとを備えたリラクタンス
モータにおいて、ステータ側の隣接する突極同士を連結
する複数の連結部材であって、ステータのヤング率より
も大きいヤング率を有するステータとは別部材の複数の
連結部材を設け、各連結部材のうちの突極側端部をそれ
に対向するステータ側突極に夫々固着したので、引っ張
り及び圧縮変形には非常に強い複数の連結部材により、
ステータを二重の環状構造に形成してその剛性を向上で
き、リラクタンスモータの駆動制御に際して、ステータ
の楕円状変形を確実に抑制して、振動や騒音を低減する
ことができる。
【0034】また、複数の連結部材によりステータの剛
性が向上することで、ステータの固有振動数を高くで
き、リラクタンスモータの駆動周波数を高くでき、振動
や騒音を抑制しながら高速回転駆動が可能になる。更
に、ステータ突極にコイルを巻いてから、各連結部材を
ステータ側突極に固着するので、コイル巻き作業が簡単
化して、リラクタンスモータの組付け作業が能率的にな
る。
【0035】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を奏するが、前記各連結部材は非磁性材料で構成
されたので、各励磁相毎の励磁によりコイルで発生した
磁束を各突極に集中させることができ、ロータに損失の
ない十分な回転トルクを作用させることができる。請求
項3の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を奏
するが、前記各連結部材は不導体で構成されたので、各
励磁相毎のコイル励磁時に、ステータ側突極に発生する
渦電流が連結部材に流れるのを確実に阻止して発熱を防
止でき、コイルと連結部材との絶縁不良になるなどの発
熱による事故を確実に防止することができる。
【0036】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
何れかと同様の効果を奏するが、前記各連結部材はステ
ータよりも比抵抗の大きい材料で構成されたので、各励
磁相毎のコイル励磁時に、ステータ側突極に渦電流が発
生しても、この渦電流を連結部材に流れにくくでき、請
求項3と同様の効果が得られる。請求項5の発明によれ
ば、請求項1又は2と同様の効果を奏するが、前記各連
結部材は導体で構成され、絶縁体を介してステータに固
着されたので、各連結部材として安価な導体を用いて
も、ステータに対しては高価な不導体を用いたのと同様
にでき、ロータに十分な回転トルクを作用させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るリラクタンスモータを
組込んだスピンドル装置の要部横断平面図である。
【図2】図1のB−B線縦断正面図である。
【図3】図2の要部拡大部分正面図である。
【図4】変更形態に係る図3相当図である。
【図5】変更形態に係る図3相当図である。
【図6】変更形態に係る図3相当図である。
【図7】従来技術に係る図2相当図である。
【符号の説明】
15 リラクタンスモータ 16 ロータ 16a ロータ側突極 17、17A〜17C ステータ 17a コイル収容溝 17b ステータ側突極 20、20A〜20C 連結部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 亨 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA02 AA04 AA07 AA10 AC02 AC04 AC06 AC08 5H604 AA05 AA08 BB01 BB14 CC01 CC02 CC05 CC14 QA01 QA03 QC01 QC09 5H619 AA01 AA03 AA05 AA10 BB01 BB24 PP01 PP05 PP11 PP31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の突極を有するほぼ筒状のステータ
    と、複数の突極を有するロータと、前記ステータの複数
    の突極に巻装された複数のコイルとを備えたリラクタン
    スモータにおいて、 前記ステータ側の隣接する突極同士を連結する複数の連
    結部材であって、ステータのヤング率よりも大きいヤン
    グ率を有するステータとは別部材の複数の連結部材を設
    け、 各連結部材のうちの突極側端部をそれに対向するステー
    タ側突極に夫々固着したことを特徴とするリラクタンス
    モータ。
  2. 【請求項2】 前記各連結部材は非磁性体で構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載のリラクタンスモー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記各連結部材は不導体で構成されたこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のリラクタンスモ
    ータ。
  4. 【請求項4】 前記各連結部材はステータよりも比抵抗
    の大きい材料で構成されたことを特徴とする請求項1〜
    3の何れかに記載のリラクタンスモータ。
  5. 【請求項5】 前記各連結部材は導体で構成され、絶縁
    体を介してステータに固着されたことを特徴とする請求
    項1又は2に記載のリラクタンスモータ。
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