JP2000133435A - 液体加熱装置 - Google Patents

液体加熱装置

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JP2000133435A
JP2000133435A JP10333329A JP33332998A JP2000133435A JP 2000133435 A JP2000133435 A JP 2000133435A JP 10333329 A JP10333329 A JP 10333329A JP 33332998 A JP33332998 A JP 33332998A JP 2000133435 A JP2000133435 A JP 2000133435A
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microwave
liquid heating
liquid
axis
waveguide
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Toshiyuki Takamatsu
利行 高松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロ波液体加熱の効率向上。 【解決手段】導波管4の内腔に設けられた液体加熱管1
は、マイクロ波の進行方向に沿って内腔断面を単調減少
させて閉じるように配置され、またマイクロ波の進行方
向に沿って内腔断面を単調減少させて閉じる金属体2を
液体加熱管1のマイクロ波進行方向反対側に設ける。ま
た、必要に応じて金属体2に流体を流す。さらに、液体
加熱管1の液導入口と液排出口とが導波管4の中心軸を
基準として反対側に形成される。これにより、定在波の
発生が無く、高効率でマイクロ波エネルギーを液加熱に
利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多大の反射波を発生
することなく液体をマイクロ波により効率よく加熱が行
えるようにしたことを特徴とするマイクロ波液体加熱装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体を加熱使用するにあたり、重金属、
アルカリイオン等の不純物が液体に混入しないような必
要がある場合において、石英管内の液体を赤外ランプ等
を用いて加熱したり(図1)、テフロン製チューブ等を
使用した熱交換機(図2)等の設備が半導体等の分野に
て産業利用されている。これらは水または各種薬品によ
る各種の処理を効率よく行うために加熱使用されるもの
であり、洗浄、乾燥、エッチング等の処理に必要不可避
なものである。
【0003】一方で加熱装置として材料の乾燥等にマイ
クロ波による加熱が産業利用されている。マイクロ波の
中でも少なくとも日本では工業利用可能周波数の制約も
あり、また高効率のマイクロ波発生源であるマグネトロ
ンが安価に入手できることもあって、2.45GHzの
ものが一般的に利用されている。具体的なマイクロ波加
熱装置として最も良く知られているものは、電子レンジ
に代表されるような加熱処理筐体部に対して矩形導波管
よりマイクロ波を投入して加熱処理部に定在波を形成せ
しめて被加熱材料の誘電率を利用して電磁波を被加熱材
料に吸収せしめて加熱する方法が一般的である。(図
3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体製造等の製造工
程に於いて、洗浄等の液体処理において、液体を加熱し
その化学的反応を促進して使用することが行われている
が、液体内に不純物が混入することを避けるために、金
属面を熱交換面とするような加熱装置は使用できず、石
英管等の不純物の混入が極小の材料を用いてランプ加熱
等の手法を用いた連続的に液体を加熱する液体加熱装置
を使用して、処理漕内の液体を加熱装置間との間におい
て循環させることにより該液体の加熱並びに温度制御が
行われている。
【0005】しかしながらランプ加熱等による薬液への
加熱は、実際上は薬液を流す石英管等を間接的に加熱す
る事によって内部流体の液への熱移動により行われる間
接加熱であり、処理漕内の液体が使用上所定の温度に到
達するために長時間循環加熱を必要とするものである。
さらに少量の液体を瞬時に加熱温度上昇を目的とするよ
うな用途には事実上使用できない。
【0006】一方で該液体を直接加熱する方法として液
体の誘電率を利用してマイクロ波等の電磁波により直接
液体分子を振動させて加熱する方法があり、一般的には
家庭用電子レンジ等による液体加熱が日常的に行われて
いる。しかしながら連続的に流れる流体を電磁波等によ
り加熱する場合において、定在波の発生により反射波が
発生し効率よく液体を加熱する事ができず、かつ電磁波
発振器への逆負荷により発振装置の出力レベルまたは該
発振器寿命等に限界がある。
【0007】人体に被害を与えることが少ないと考えら
れる程度のごく微弱なマイクロ波を除き、人が作業等を
行う空間にマイクロ波を漏洩することは禁じられている
ので、一般に加熱に用いられる少なくとも数十ワット以
上のマイクロ波は、装置外部への漏洩が無いよう導波管
を含め、閉鎖された金属容器で用いられる。被加熱体が
液体の場合、連続的に流れる液体を加熱しようとする場
合、例えば図3のような矩形導波管または該導波管に連
通する閉鎖された金属容器に、液体を流入出するような
誘電体管を貫通させた加熱装置において、マイクロ波の
通過した先(マグネトロンと反対方向)に無反射終端を
設けておけば誘電体管は常に進行波に曝されることにな
るが、一般にはプランジャーなどの終端面を設けて反射
波をたて、定在波を形成し、その電場の最大となる位置
に誘電体管を設置する。これは進行波よりも強い電場に
よりマイクロ波のエネルギーをより効率的に誘電体管の
内側の被加熱材料に吸収させるためである。しかし、誘
電体管近傍の電場は乱れ、電場最大の場所は液体加熱前
とは異なった場所に移動してしまう。また、目的とする
加熱処理液体材料の種類によって誘電率がことなり、イ
ンピーダンスはそれらの液体種にも依存するので、処理
毎にプランジャー等で誘電体管挿入位置の定在波の位相
を調整する必要が生じることになる。さらに該誘電体管
に対する、マイクロ波の電界ピークが得られる部分が、
構造上多数の点でとれず被加熱液体へのエネルギー変換
が低く、さらに反射定在波の為に熱変換ロスの大きな構
造であり、さらにマグネトロン発振部は該反射定在波に
よる大きな逆負荷を受け、その寿命を減衰する事にな
り、極端な場合は破損に至ることもある。
【0008】前記反射定在波の問題を解決する場合に
は、マイクロ波発生部分と、液体加熱負荷の間にアイソ
レーター並びに整合器を設置する事となり高価な構造と
なる。
【0009】マイクロ波の電界ピークが得られる部分が
多数になるような構造にするには図4に示した様な液体
加熱装置が考えられる。これらはマイクロ波の進行方向
に一定以上の長さの誘電体円管を設置することにより、
液体加熱に伴う導波管内での電場の乱れによって電場最
大位置がずれても、誘電体円管の一部は電場最大位置を
通過するように設計されたものである。しかし導波管断
面に対して誘電体管のしめる面積はマイクロ波電界方向
に垂直な面/H面中央付近を結んだ一部であり、両脇は
空間となっている。従って、誘電体管の両脇をマイクロ
波はすり抜けるので、これらの構造で全てのマイクロ波
を吸収させるのは困難である。また、確かにマイクロ波
の伝播モードがH01モードであるときには液体が電場
最大の位置を通過することになるが、H02モードなど
電場最大位置がH面中央付近にない場合は必ずしも誘電
体管は電場最大位置を通過しないことになる。従って、
装置は矩形導波管を用いるのであればマイクロ波の伝播
モードがH01モードになるようにせねばならず、装置
設計上の制約は大きいものとなる。さらに誘電体円管内
部に液体加熱後においては、金属棒を導波管内に突入し
たことと等価となり、導波管内での伝播モードが変化し
反射波の発生により、整合器またはアイソレーター等の
立体回路をマグネトロンマイクロ波発振装置と負荷との
間に挿入しなければならなくなるが、これは装置設計上
の制約のみにとどまらず、立体回路上で各種の機能部品
を接続する事により、電送損失が発生し、装置の効率の
低下ももたらす。
【0010】図5の装置は導波管を通過するマイクロ波
をなるべく全て吸収できるように工夫されたものであ
る。しかし、この場合マイクロ波透過窓である誘電体が
マイクロ波電界方向に垂直な面/H面の幅の大部分を覆
うことになるので、液体加熱管部が導波管内に突出して
いる場合は誘電体で囲まれた加熱管部自体による反射が
大きなものになる。また、加熱管部が導波管壁から陥没
している場合には導波管内の伝播モードが保たれるよ
う、液体加熱部の高さ(H面と垂直な方向の長さ)を極
力小さくする必要がある。従って、この構造も装置設計
上の制約が大きく、製作費用の面でも不利である。
【0011】これらの欠点を解決する方法として、液体
加熱管部を無反射終端形状にしたものを利用する方法が
考えられる。一般的にマイクロ波のダミーロードとして
使用されるマイクロ波進行方向に対して先端部を持つ円
錐型水負荷ダミーロード形状を利用して、図6に示すよ
うな液体加熱装置が利用できる。この構造は基本的に被
加熱液体がマイクロ波吸収がなされるような誘電率を持
った液体の場合にはマイクロ波発振方向に対しての反射
波が発生せず、マイクロ波によるエネルギーを該液体に
吸収せしめることができる。しかしながらこの構造は水
のようなマイクロ波吸収の高い誘電率の液体の加熱時に
は誘電体管部分の液体加熱部が無反射終端形状となり得
るが、誘電率の異なる各種の液体では導波管内部に電場
の乱れが生じて、液体種によるインピーダンスによって
はマイクロ波の印可による液体加熱がしにくく、実際上
反射波が発生する。これは液体加熱時には定在波がマグ
ネトロン発生部に影響することとなるため、実用上はマ
イクロ波発生部と負荷部分の間に、少なくともマグネト
ロン保護を目的としてアイソレーターを設置する必要性
を生じ、コストと装置設計上に制約を与えるとともに、
電送損失による効率低下をもたらすこととなる。
【0012】さらに円錐型の水負荷ダミーロード形状の
ものでは、マイクロ波電界の集中が円錐先端部に集ま
り、液体加熱管の内部を流れる流体の熱吸収効率の面か
らは加熱管全体で熱移動、熱吸収が行われず効率が悪
く、被加熱液体の加熱管を流れる流量によっては加熱温
度上昇の小さなものとなって実用に至らない場合もあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】マイクロ波を利用して処
理を行う液体加熱装置には、装置全体の設計にできるだ
け制約を与えることなく効率良く液体加熱することが求
められるが、これらの課題を克服するためには、単純に
無反射終端の形状を模倣するのではなく、マイクロ波の
電場と吸収体となる液体加熱部の形状を適合させ、され
に装置設計上の制約をできるだけ少なくするために、規
制の導波管以外のマイクロ波を遮断する金属枠に自由に
液体の出入り口を設けられるようにすることが必要とな
る。
【0014】阿部英太郎著「物理工学実験11 マイク
ロ波技術」東京大学出版会(1979)によると、無反
射終端とは「反射を起こさないような形にした抵抗体
を、導波管の末端においたものを無反射終端とよぶ。抵
抗板の抵抗率が高いときには(導波管断面の)中央近く
に、低いときには横壁近くに固定し、なるべく完全にマ
イクロ波を吸収させるようにする。」とある。そして具
体例として、図7または図8の各種形状に示すように、
先のとがった台形上の抵抗板(吸収体M2)を、先をマ
イクロ波の飛来する方向に向けて設置する構造を掲示し
ている。ここではマイクロ波の伝播モードとしてH01
モードを仮定しているので、抵抗板の位置に関しては、
抵抗率の高いときには電場の強い所に、抵抗率の低いと
きには電場の弱い所に設置する、と言うように読み替え
られる。ところで、前述したように、実際の液体加熱容
器は誘電率の異なる加熱液体で大きく抵抗率が変化す
る。従って、図7の構造では、導波管中央に置こうが壁
面近くに置こうが、抵抗率の変化には対応できない。従
って、どちらの場合にも対応するためには、液体加熱容
器のマイクロ波吸収面を大きくとるか、マイクロ波吸収
面がマイクロ波を遮断する金属枠内の適当な場所を通過
するようにする必要がある。
【0015】さて、例えば、液体加熱容器を図7または
図8のような構造にした場合、マイクロ波はほとんど容
器全体に行き渡らず、マイクロ波飛来方向に斜めにとが
った部分のテーパー部に沿って液体加熱が発生する。従
って、供給する液体の加熱効率を高め、有効な温度上昇
を得るためには、供給した液体の全てがこのテーパー部
に沿って流れるようにする必要がある。すなわち、液体
加熱容器のマイクロ波進行方向の内寸はマイクロ波の波
長に比べて長い必要はなく、おそらくλ/4以下でもか
まわない。
【0016】しかし、例えば図7,図8におけるテーパ
ー部のマイクロ波進行方向への長さはある程度必要であ
る。これは液体加熱前を考えると、電場が最大となる場
所を液体加熱容器が通過している方が液体加熱を発生さ
せるためには有利となるからである。定在波が存在する
場合には管内波長の1/2以上の長さがあれば必ず電場
最大の場所が存在することになるが、管内波長は導波管
形状や伝播モードによって異なるし、液体加熱容器を囲
む金属枠がいわゆる公知の導波管形状をしていない場合
などは管内波長を一義的に定義できない。しかし、金属
表面では電場は0であるから、最小限金属表面からλ/
4の長さがあれば電場最大の位置が存在する場合があ
る。逆に、液体加熱容器の直後に金属壁がある場合で
も、液体加熱容器のマイクロ波吸収面のマイクロ波進行
方向に対する長さがλ/4以上であることが望ましい。
【0017】ところで、ここまでマイクロ波吸収面の例
として、図7及び図8で、特にテーパー部に注目して考
察してきが、実際には直線的なテーパーである必要はな
い。マイクロ波から見て電波媒体の急激な誘電率の変化
があると多大の反射が起こるので、抵抗体の形状をテー
パーにすることにより多大の反射を生じることなく、徐
々にマイクロ波を吸収減衰させるためである。従って、
マイクロ波の波長に対して緩やかに変化する面であれば
良い。テーパーでなくともマイクロ波の進行方向を遮る
面積が緩やかに単調に増加する形状であれば直線的なテ
ーパーと遜色のない効果が得られる。同様に、マイクロ
波吸収面に急峻な凹凸がない方が好ましく、その意味で
はマイクロ波吸収面はねじれや凹凸のないなめらかな面
が好ましい。
【0018】すなわち、望ましくは誘電体で囲まれた扁
平で、かつ少なくともマイクロ波進行方向にλ/4以上
の長さに渡って単調にマイクロ波の進行方向を遮る構造
の部分をマイクロ波吸収部として持てばよい。この場合
マイクロ波吸収部に連なる液体導入、排出管は金属枠近
くをはわせるなどして形状に起因するマイクロ波の反射
が起こりにくくしておけば、マイクロ波吸収部の形状、
位置に関係なくマイクロ波遮断金属枠内の適切な位置に
液体の出入り口を設けることが可能となる。
【0019】または液体流路となる誘電体円管を湾曲加
工または溶接組み合わせ等の手法を用いて、全体が扁平
状になるように加工して、かつ少なくともマイクロ波進
行方向にλ/4以上の長さに渡って単調にマイクロ波の
進行方向を遮る構造の部分をマイクロ波吸収部として持
てばよい。この場合マイクロ波吸収部に連なる液体導
入、排出管は金属枠近くをはわせるなどして形状に起因
するマイクロ波の反射が起こりにくくしておけば、マイ
クロ波吸収部の形状、位置に関係なくマイクロ波遮断金
属枠内の適切な位置に液体の出入り口を設けることが可
能となる。
【0020】以上のことから、課題が解決されるために
は、液体に波長λのマイクロ波を印可して液体加熱を発
生させるためのマイクロ波液体加熱用容器が、導波管も
しくは導波管に連なる金属枠内に設置された誘電体の管
またはその組み合わせで構成されていて、該誘電体管の
少なくとも一部において少なくとも長さLに渡って、該
誘電体管の延びる方向に垂直な断面における開口部の形
状が非円形となっていて、該L区間の任意の一点Pにお
いて該誘電体管の延びる方向の接線と平行にZ軸を設
け、PにおけるZ軸に垂直な該誘電体管断面の開口部を
横切る連続した(管壁を横切らない)線分の最大長
(d)の一つに平行な座標軸をX軸、X軸に垂直な方向
にY軸、さらにマイクロ波の進行方向に沿った方向をM
軸とするとき、Lのどの連続した長さλ/4の区間を採
っても、少なくとも一部はM軸がZX平面と非平行であ
り、かつLの全区間中少なくとも一カ所はZ軸とM軸の
なす角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジ
アンであり、さらにLのM軸に対する投影の長さ(Lの
両端を結んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくと
もλ/4以上であるであるようにする(図9)。
【0021】あるいは、液体に波長λのマイクロ波を印
可して液体加熱を発生させるためのマイクロ波液体加熱
用容器が、導波管もしくは導波管に連なる金属枠内に設
置された誘電体の管またはその組み合わせで構成されて
いて、該誘電体管の少なくとも一部において少なくとも
長さLに渡って、該誘電体管の延びる方向に垂直な断面
における開口部の形状が多角形となっていて、該L区間
の任意の一点Pにおいて該誘電体管の延びる方向の接線
と平行にZ軸を設け、PにおけるZ軸に垂直な該誘電体
管断面の開口部における最長辺の少なくとも一つ(d)
に平行な座標軸をX軸、X軸に垂直な方向にY軸、さら
にマイクロ波の進行方向に沿った方向をM軸とすると
き、Lのどの連続した長さλ/4の区間を採っても、少
なくとも一部はM軸がZX平面と非平行であり、かつL
の全区間中少なくとも一カ所はZ軸とM軸のなす角度θ
がθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンであ
り、さらにLのM軸に対する投影の長さ(Lの両端を結
んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくともλ/4
以上であるようにする(図10)。
【0022】このようなマイクロ波液体加熱装置におい
て、該誘電体管による金属枠内の電場の乱れによる初期
液体加熱時のエネルギーの損失を解消するために、前記
のような構造の誘電体管のマイクロ波飛来方向(マイク
ロ波発生源方向)と反対側にマイクロ波終端を目的とし
た金属体を挿入配置して、その配置した金属面の少なく
とも一部において、該金属面とM軸のなす角度θがθ≠
(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンであり、さら
に該金属面のM軸に対する投影の長さが少なくともλ/
4以上であるような形状にし、さらに該誘電体管のZ軸
とM軸のなす角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整
数)ラジアンであり、さらにLのM軸に対する投影の長
さ(Lの両端を結んだ線分LのM軸に対する余弦)が
少なくともλ/4以上である部分と、該金属体の該金属
面とM軸のなす角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは
整数)ラジアンであり、さらに該金属面のM軸に対する
投影の長さが少なくともλ/4以上である部分とを平行
になるように近接することによって、マイクロ波反射波
の発生は抑制され前記の問題点は解消される。さらに必
要に応じて、この該誘電体管と該金属体との近接部分の
空隙に、冷却を目的とした熱伝導をとるために、液体、
気体または熱伝導性グリス、シート等の固体を介して該
誘電体管の熱を吸収する。 (図11及び図12)
【0023】該金属面を誘電体管のマイクロ波進行方向
側と反対側の面に形成することにより導波管面との間に
マイクロ波進行方向に沿ってマイクロ波導波路の内腔の
断面積を単調減少させてから前記内腔を閉じる形状とす
ることで、マイクロ波がこの内腔を進むことにより、収
束され、該金属面のマイクロ波進行方向側に設置された
無反射終端形状の誘電体液体加熱管に効率よくマイクロ
波が吸収される。このため図11または図12のごとく
液体加熱管面に相似面をもつ金属体を液体加熱管のマイ
クロ波進行方向と逆側に設置するか、もしくは図13の
如く誘電体液体加熱管のマイクロ波進行方向と反対側に
金属膜を成膜形成または金属膜または金属板(M4a)
を接着する事によっても同様の効果が得られる。
【0024】以上のような構成によって、マイクロ波印
可液体加熱においては、挿入された金属体の面と導波管
またはそれにつながる金属枠とではさまれた傾斜した面
間において、マイクロ波は位相が収束し、多数の波のピ
ークが発生しこれにより金属体面よりマイクロ波飛来方
向に近接設置されている誘電体管内部での液体加熱が容
易に行われる。この該誘電体管のM軸に対する投影の長
さが少なくともλ/4以上あり、かつ波のピークが多数
この面にあることから、液体種によって、かりに液体加
熱負荷インピーダンスが変化したとしても、常に該誘電
体管並びに管内液体はマイクロ波を吸収し続けることが
可能であり、この結果、安定した液体加熱液体加熱を維
持できるとともに、 高価なインピーダンス整合器やア
イソレータ等のマイクロ波回路を必要とせず装置構成が
可能となる。
【0025】
【第一実施例】以下に本発明の実施態様を図面に示す実
施例に基づき説明する。図14においてマイクロ波電源
6に接続されたマグネトロンマイクロ波発振器5が矩形
導波管4に接続されている。石英製液体加熱管1が矩形
導波管内部に配置され、加熱管の傾斜面がマイクロ波進
行方向に対しての長さが1/4λ以上となるように設計
されている。また被加熱液体は該石英製液体加熱管のに
備えられた液体導入部より導入され、液体加熱管内部に
て加熱され、該石英製液体加熱管のに備えられた液体排
出部より排出される。
【0026】液体加熱部1のマイクロ波進行方向と反対
側には金属製の無反射終端型ブロック2が前記液体加熱
部と接触または近接設置されていて、該無反射終端型ブ
ロックは必要に応じて安全対策上、冷却水入出管11か
らの冷却水により冷却が可能で同時に、液体加熱部1と
無反射終端型ブロック2の近接空隙に、冷却ガス導入口
10より冷却用ガスとして窒素またはエアが導入され
る。
【0027】図15は前記液体加熱部1周囲の構成体の
水平並びに鉛直断面図であるが、該液体加熱部1は石英
からなり第1石英板1aと第2石英板1bを対向面とし
てその側面及び、底部が閉じられ、液体導入管1d及び
液体排出管1cが接続された密閉容器管であり、容器断
面として4角形構成の誘電体管構造であり、導波管4内
に設置されていて、長さLに渡って、該L区間の任意の
一点Pにおいて該誘電体管の延びる方向の接線と平行に
Z軸を設け、PにおけるZ軸に垂直な該誘電体管断面の
開口部における最長辺の少なくとも一つ(d)に平行な
座標軸をX軸、X軸に垂直な方向にY軸、さらにマイク
ロ波の進行方向に沿った方向をM軸とするとき、Lのど
の連続した長さλ/4の区間を採っても、少なくとも一
部はM軸がZX平面と非平行であり、かつLの全区間中
少なくとも一カ所はZ軸とM軸のなす角度θがθ≠(2
n+1)/2π(nは整数)ラジアンであり、さらにL
のM軸に対する投影の長さ(Lの両端を結んだ線分L
のM軸に対する余弦)が少なくともλ/4以上であるよ
うに、第1石英板面1aと第2石英板面1bを湾曲させ
た構造となっていて、本実施例では実施適用マイクロ波
2.45GHz(1波長約120ミリ)用に、マイクロ
波進行方向に対してLのM軸に対する投影の長さが約7
0ミリとなっていて、かつ湾曲部はなめらかな曲面とな
っていて、本実施例図では湾曲部中心は、ほぼ導波管中
心軸上にあるがこれは絶対必要条件ではない。
【0028】前記液体加熱部1は2分割された導波管4
の内部断面寸法と同じで前記導波管接続フランジと同寸
法の接続フランジをもつ2分割矩形フランジ管3におけ
る液体導入管1d及び液体排出管1cの貫通口部にてガ
スケット管5を介してボルト固定支持され、該2分割矩
形フランジをボルトにて組み合わせ固定後、前記導波管
4にボルトで固定されることにより前記導波管内部に設
置される。
【0029】前記ガスケット管5は、2分割矩形フラン
ジ管3との組立後、ガス導入管1d及びガス排出管1c
の貫通口に対して、マイクロ波が漏洩しないようにλ/
4チョーク構造となるように設計されていて、このため
に装置の安全が確保されている。
【0030】前記液体加熱部1のマイクロ波飛来方向と
逆方向に、液体加熱部第2石英板と近接するように構成
された、金属製の無反射終端ブロック2の形状は、金属
面の少なくとも一部において、該金属面とM軸のなす角
度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンで
あり、さらに該金属面のM軸に対する投影の長さが少な
くともλ/4以上であるような形状にし、さらにこの面
と液体加熱部となる該誘電体管のZ軸とM軸のなす角度
θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンであ
り、さらにLのM軸に対する投影の長さ(Lの両端を結
んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくともλ/4
以上である部分の面との両面が、組立後に近接するべく
この該無反射終端型ブロック2を2分割矩形フランジ管
3にボルトで固定する。
【0031】該無反射終端型ブロック2は、内部に水冷
チャンネル2cを持ち、冷却水入出管部2aからの冷却
水により冷却されていて、該無反射終端型ブロック2に
近接された前記液体加熱部1の第2石英板1bを間接的
に冷却し前記液体加熱部1全体並びに該無反射終端型ブ
ロック2に接続される2分割矩形フランジ管3並びに導
波管4等の立体回路全体を冷却することを目的としてい
る。さらに該無反射終端型ブロック2には冷却ガス導入
口2bが設けられていて、液体加熱部1と無反射終端型
ブロック2の近接空隙に、冷却ガス導入口10より冷却
用ガスとして窒素またはエアが導入され、液体加熱部1
と無反射終端型冷却ブロック2との空隙間での熱移動を
促進し、必要に応じて前記液体加熱部1全体の冷却効率
を高めることを目的としている。
【0032】矩形導波管4は、JIS規格WRJ−2規
格導波管を使用しており、その開口部寸法は、長辺(H
面)109.2mm、短辺(E面)54.6mmであ
る。また前記矩形導波管のH面及びE面等に、導波管内
部の液体加熱部の必要に応じた空冷を目的に空冷用ガス
導入口4a並びに空冷用ガス排気口4bが設けられてい
る。本実施例では液体加熱部1のマイクロ波進行方向側
の先端部より各面に対して垂直方向のおおよその位置に
空冷用ガス導入口4aが設けられており、さらにその導
入口よりマイクロ波進行方向側に排気口4bが設けられ
ていて、導波管外部より窒素、エアあるいはその他のガ
スを、導波管4内部に設置された液体加熱部1の空冷を
目的として導入排気する。なおこれらの空冷用ガス導入
口4a並びに空冷用ガス排気口4b部は、3mm以下の
孔を孔間5ミリ以上で複数あけることにより構成されて
いて、かつ孔加工部はメッシュピッチ1ミリの金属製メ
ッシュによりカバーされていてマイクロ波の漏洩の無い
ように設計されていて、装置の安全が確保されている。
【0033】以上の液体加熱部1周囲の構成体及び導波
管4にボルト固定接続されたマグネトロンマイクロ波発
振器5を含む構造体は、処理装置架台16に接続用のヒ
ンジ等によりボルト固定されその荷重を支持し接続す
る。
【0034】以上において、作動状態を説明する。図1
4において、被加熱液体が処理液体導入管9より流量制
御器8を経由して、フィッティング7により液体加熱部
1に接続され供給される。その後マイクロ波電源6によ
りパワー制御されたマイクロ波がマグネトロンマイクロ
波発振器5より発振され、マイクロ波は導波管系4を経
由して液体加熱部1並びに無反射終端型ブロック2に到
達する。無反射終端型ブロック2金属体の面と導波管4
のH面ではさまれた傾斜した面間において、マイクロ波
は位相が収束し、多数の波のピークが発生しこれにより
無反射終端型ブロック2金属体面よりマイクロ波飛来方
向に近接設置されている液体加熱部1の誘電対面にて、
電界の強い波のピークが複数現れることにより、液体加
熱が容易に行われる。該液体加熱部形状により、導波管
4内部にシート上の無反射終端形状の抵抗体が現れた事
と等価となりマイクロ波を無反射にて吸収することとな
る。
【0035】この液体加熱部管の傾斜面のマイクロ波進
行方向軸に対する投影の長さが少なくともλ/4以上あ
り、かつ液体加熱部管の傾斜面と導波管4のH面ではさ
まれた傾斜した面間において、マイクロ波は位相が収束
し、多数の波のピークが多数この面に現れることになる
ことから、液体加熱処理途中での、液体種、流量等の連
続的な変化によって、かりに液体加熱負荷インピーダン
スが変化したとしても、常に該液体加熱部管はマイクロ
波を吸収し続け、その結果導波管内部のマイクロ波進行
方向と逆方向の反射波は極小なものとなる。
【0036】この結果、液体加熱部の形状並びにその導
波管内部への設置方法によりマイクロ波開始から終了ま
での全ての時間において、反射波が抑制されることから
高価な整合器並びにアイソレーターの設置等を必要とせ
ず、効率よくマイクロ波パワーが液体を直接加熱化する
効率が非常に高く、さらにパワーを増加させても、導波
管内部における定在波が微少のため、導波管内部でのア
ーク等の異常を抑制することができ、結果として導入マ
イクロ波パワーの増加による液体加熱密度を大幅に高め
ることが可能となる。
【0037】前記図14に示されたマイクロ波液体加熱
ユニットを組み込んだ、液体循環加熱装置を図16に示
す。液体供給ラインから供給された低温の液体が3方弁
を介してマイクロ波連続液体加熱ユニットを経由して処
理漕に導入される。その際にマイクロ波液体加熱ユニッ
トにより加熱が行われる。処理漕に所定の液体が導入さ
れた後、処理漕内液体レベルセンサーにより薬液供給が
3方弁の動作により停止され、液体循環ポンプにより処
理漕内の液体が連続してマイクロ波液体加熱ユニットに
循環供給が開始され、液体がマイクロ波液体加熱ユニッ
ト内で昇温加熱される。処理漕内またはマイクロ波液体
加熱ユニットと処理漕間に設置された温度センサーによ
り液体温度が測定され、その出力が温調制御器に入力さ
れ、温調制御器の作動によって所定の液体温度となるよ
うにマイクロ波液体加熱ユニットのマイクロ波の印可が
制御される。
【0038】ここで具体的寸法と容量などの例を示す。
矩形導波管4は、JIS規格WRJ−2規格導波管を使
用しており、その開口部寸法は、長辺(H面)109.
2mm、短辺(E面)54.6mmであり、その長さは
200mmである。 本実施例ではストレート管を使用
しているが、長さは絶対条件では無いとともに、Eコー
ナー管及びHコーナー管を使用してもかまわない、液体
加熱部管は管中心経路距離約180mm、4面体管幅は
102.6mmで、厚みは10mm、内管チャンネル厚
みは4mmであり、液体導入管1d外径は6.35mm
及び液体排出管1c外径は25.4mmである。マイク
ロ波発振器は発振周波数2.45GHz、出力1000
W,入力単相50/60Hz,AC200V,15A以
下。さらに反射波測定時には方向性結合器をマイクロ波
発振器5と導波管4の間に挿入し測定した。液体経路に
はテフロン配管材並びにテフロン材エア弁を使用し、処
理漕は10リットルの石英容器を使用し、循環ポンプは
循環流量1リットル/分のテフロン製エアベローズポン
プを使用し、加熱液体温度測定は処理漕入り口部分にて
測定した。
【0039】本実施例での液体加熱条件のテスト例は次
のとおりである。被加熱液体には水を使用し、液体循環
流量 1リットル/分、循環開始液体温度20度、投入
マイクロ波進行波電力500W−1000Wで可変とし
た。
【0040】本実施例での処理効率テスト例の結果を図
17に示す。本結果ではマイクロ波進行波電力は100
0ワットで実施しその際の反射電力は0ワットである。
液体加熱設定温度80度までの上昇速度は4分30秒で
あり、効率計算を行う93%の熱効率を得た。
【0041】液体加熱化原料液体の種類は、水との混合
液体は全て可能である。例えば、過酸化水素水、アンモ
ニア過水、フッ素水素水、塩酸、硫酸過水、リン酸等で
ある。
【0042】液体加熱部1構造材料に関し、前記実施例
では石英を使用しているが、他の誘電体も使用できる。
例えば、特にセラミック類は全て(アルミナ等,又はカ
ーボン系素材)、耐熱プラスチックである。
【0043】
【第二実施例】以下に本発明の実施態様を図面に示す第
二実施例に基づき説明する。図18においてマイクロ波
電源6に接続されたマグネトロンマイクロ波発振器5が
矩形導波管4に接続されている。石英製液体加熱管1は
平面矩形の形状にて矩形導波管内部に導波管H面を貫通
するように傾斜配置され、マイクロ波進行方向に対して
の長さが1/4λ以上となるように設計されている。
本実施例に於いてはマイクロ波吸収による液体加熱面を
大きくする目的から、マイクロ波進行方向に対しての線
分の長さが矩形導波管内にてマイクロ波波長の約2波長
分である200ミリとなる全長長さ300ミリの物を使
用した。また被加熱液体は該石英製液体加熱管のに備え
られた液体導入部より導入され、液体加熱管内部にて加
熱され、該石英製液体加熱管のに備えられた液体排出部
より排出される。
【0044】図19は前記液体加熱部31周囲の構成体
の水平並びに鉛直断面図であるが、該液体加熱部31は
石英からなり第一石英板31aと第二石英板31bを対
向面としてその側面及び、底部が閉じられ、液体導入管
31d及び液体排出管31cが接続された密閉容器管で
あり、容器断面として4角形構成の誘電体管構造であ
り、導波管34内に設置されていて、長さLに渡って、
該L区間の任意の一点Pにおいて該誘電体管の延びる方
向の接線と平行にZ軸を設け、PにおけるZ軸に垂直な
該誘電体管断面の開口部における最長辺の少なくとも一
つ(d)に平行な座標軸をX軸、X軸に垂直な方向にY
軸、さらにマイクロ波の進行方向に沿った方向をM軸と
するとき、Lのどの連続した長さλ/4の区間を採って
も、少なくとも一部はM軸がZX平面と非平行であり、
かつLの全区間中少なくとも一カ所はZ軸とM軸のなす
角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアン
であり、さらにLのM軸に対する投影の長さ(Lの両端
を結んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくともλ
/4以上であるように構成されている。本実施例では実
施適用マイクロ波2.45GHz(1波長約120ミ
リ)用に、導波管内でのマイクロ波進行方向に対してL
のM軸に対する投影の長さが約200ミリとなってい
て、導波管外に貫通している部分を含めると全長300
ミリとなっている。
【0045】前記矩形導波管1は内寸法がJIS規格W
RJ−2規格寸法、長辺(H面)109.2mm、短辺
(E面)54.6mmであり、前記液体加熱部を傾斜設
置するためにE面側において、斜めに切断されている。
さらにマイクロ波進行方向に対して液体加熱部の反対側
には、液体加熱部の傾斜面に合わせて金属平面体が設置
されている。
【0046】前記液体加熱部31は前記矩形導波管を斜
めに貫通設置されていて、その固定と導波管より出てい
る部分からのマイクロ波漏洩を起こさないための、加熱
管固定ブロックにて矩形導波管にボルト固定設置され
る。
【0047】前記液体加熱部31のマイクロ波飛来方向
と逆方向に、液体加熱部第二石英板31bと近接するよ
うに構成された、金属面の少なくとも一部において、該
金属面とM軸のなす角度θがθ≠(2n+1)/2π
(nは整数)ラジアンであり、さらに該金属面のM軸に
対する投影の長さが少なくともλ/4以上であるような
形状にし、さらに該誘電体管のZ軸とM軸のなす角度θ
がθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンであ
り、さらにLのM軸に対する投影の長さ(Lの両端を結
んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくともλ/4
以上である部分と、該金属体の該金属面とM軸のなす角
度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラジアンで
あり、さらに該金属面のM軸に対する投影の長さが少な
くともλ/4以上であることを満足する前記2分割矩形
管フランジ管33と同寸法の接続フランジをもつ金属製
の無反射終端型ブロック32を2分割矩形フランジ管3
3にボルトで固定する。
【0048】該無反射終端型ブロック32は、内部に水
冷チャンネルを持ち、必要に応じて冷却水入出管部32
aからの冷却水により冷却されていて、該無反射終端型
ブロック32に近接された前記液体加熱部31の第二石
英板31bを間接的に冷却し前記液体加熱部31全体並
びに導波管34等の立体回路全体を必要に応じて冷却す
ることを目的としている。さらに該無反射終端型ブロッ
ク32には冷却ガス導入口32bが設けられていて、液
体加熱部31と無反射終端型ブロック32の近接空隙
に、冷却液体導入口40より冷却用液体として窒素また
はエアが導入され、液体加熱部31と無反射終端型冷却
ブロック32との空隙間での熱移動を促進し、前記液体
加熱液体加熱部31全体の冷却効率を高めることを目的
としている。本目的の為に、液体加熱部31と無反射終
端型ブロック32の近接空隙の一部または全体に、放熱
用グリスの塗布または放熱シートを挟み込む事もある。
【0049】本実施例では、液体加熱部の形状を平面形
状で形成するために、液体加熱部のコストを低下するこ
とが可能であるとともに、成形加工の比較的難しいセラ
ミック材料による本形状のような液体加熱部の作成が容
易になる。また液体加熱部においての窒化膜のコーティ
ング、金属コーティング等の表面膜処理を一部または全
体につけた液体加熱部の作成にも容易である。
【0050】本加熱装置を用いた液体加熱全体装置の大
要は、第一実施例図16に示したものと同様であり、処
理漕内液体が循環ポンプにより本加熱装置内を循環する
ことにより、昇温加熱し、ライン上に設置されている熱
電対からの温度情報に基づき、温調制御回路を構成し、
マイクロ波印可加熱をオンオフ制御することにより所定
の加熱昇温を実現している。
【0051】本実施例図18の作動状態は第一実施例の
ものと同様である。
【0052】ここで具体的寸法と容量などの例を示す。
矩形導波管4は、JIS規格WRJ−2規格導波管を
使用しており、その開口部寸法は、長辺(H面)10
9.2mm、短辺(E面)54.6mmであり、その長
さは300mmである。 本実施例ではストレート管を
使用しているが、長さは絶対条件では無いとともに、E
コーナー管及びHコーナー管を使用してもかまわない、
液体加熱部管は管中心経路距離約300mm、4面体管
幅は102.6mmで、厚みは10mm、内管チャンネ
ル厚みは4mmであり、液体導入管1d外径は6.35
mm及び液体排出管1c外径は25.4mmである。マ
イクロ波発振器は発振周波数2.45GHz、出力10
00W,入力単相50/60Hz,AC200V,15
A以下。さらに反射波測定時には方向性結合器をマイク
ロ波発振器5と導波管4の間に挿入し測定した。
【0053】本実施例での液体加熱条件のテスト例は次
のとおりである。液体導入流量(水)1000cc/m
in、投入マイクロ波進行波電力1000W、処理漕容
量10リットル漕、水循環ポンブはテフロン製ベローズ
ポンプ 循環流量1リットル/分にて処理漕内の温度上
昇を測定した結果を図20に示す。
【0054】マイクロ波の反射は測定にはマイクロ波発
振器と液体加熱部の間に方向性結合器を用いて、進行波
並びに反射波を測定したが、反射波は認められなかっ
た。
【0055】液体加熱化原料液体の種類は、水との混合
液体は全て可能である。例えば、過酸化水素水、アンモ
ニア過水、フッ素水素水、塩酸、硫酸過水、リン酸等で
ある。
【0056】液体加熱液体加熱部1構造材料に関し、前
記実施例では石英を使用しているが、他の誘電体も使用
できる。例えば、特にセラミック類は全て(アルミナ
等,又はカーボン系素材)、耐熱プラスチックである。
【0057】
【その他の実施例】図21は第一または第二実施例のも
のからの変形で、無反射終端型金属ブロックを抵抗体に
て加熱し、該無反射終端金属ブロック部を気体導入部3
2bより供給された気体にて加熱する物を含む実施例
【0058】図22は第二実施例のものからの変形で、
無反射終端型金属ブロックの代わりに、液体加熱部31
のマイクロ波進行方向と反対側の面に金属板または金属
薄膜を密着接着し、該金属板部を冷却気体導入部32b
より供給された気体にて冷却または加熱する物を含む実
施例
【0059】図23は第一実施例のものからの変形で、
液体加熱液体加熱部の液体導入出管出口を導波管E面側
に出したもので、あるいは特に無反射終端型ブロックを
持たない物も含み、マイクロ波方向を180度反転した
ものも含む実施例
【0060】図24は第一実施例のものからの変形で、
あるいは無反射終端型ブロックを持たない物も含み、マ
イクロ波進行方向を180度反転した物を含む実施例
【0061】図25は第一実施例の物からの変形でE面
に平行面で液体加熱管を湾曲したもので、かつ液体導入
出管出口を導波管E面側に出したもので、あるいは特に
無反射終端型ブロックを持たない物も含み、マイクロ波
方向を180度反転したものも含む実施例
【0062】図26は第一実施例のものからの変形で液
体加熱部の液体導入出管出口を導波管H面側中心軸から
ずらしたものも含み、あるいは無反射終端型ブロックを
持たない物も含み、また湾曲部がE面の中心線よりずれ
ていることを示すもので、マイクロ波方向を180度反
転したものも含む実施例
【0063】図27は第一実施例のものからの変形で液
体加熱部の液体導入出管出口を導波管終端短絡板方向に
出した物の実施例
【0064】図28は液体加熱管断面が長さ方向にわた
って同じでない4角構造のもので、湾曲先端部が線状に
なった、あるいは特に無反射終端型ブロックを持たない
物も含み、マイクロ波方向を180度反転したものも含
む実施例
【0065】図29は第一実施例のものからの変形で、
湾曲部が2面以上ある液体加熱部で、あるいは特に無反
射終端型水冷ブロックを持たない物も含み、マイクロ波
方向を180度反転したものも含む実施例
【0066】図30は第一実施例のものからの変形で、
液体加熱管断面が長さ方向にわたって同じでない4角構
造のもので、あるいは特に無反射終端型ブロックを持た
ない物も含み、マイクロ波方向を180度反転したもの
も含む実施例
【0067】図31は第二実施例のものからの変形で、
不定型な6面体となった物も含み、あるいは無反射終端
型ブロックを持たない物も含み、マイクロ波方向を18
0度反転したものも含む実施例
【0068】図32は第二実施例のものからの変形で、
液体加熱部の液体導入出管出口を導波管H面側中心軸か
らずらしたものも含み、あるいは無反射終端型ブロック
を持たない物も含み、マイクロ波方向を180度反転し
たものも含む実施例
【0069】図33は第二実施例のものからの変形で、
E面に対して傾斜するように液体加熱部を形成し、ある
いは無反射終端型ブロックを持たない物も含み、マイク
ロ波方向を180度反転したものも含む実施例
【0070】図34は第二実施例のものからの変形で、
液体加熱部の液体導入出管出口を導波管E面側に出した
もので、不定型な6面体となった物も含み、あるいは無
反射終端型水冷ブロックを持たない物も含み、マイクロ
波方向を180度反転したものも含む実施例
【0071】図35は第二実施例の変形で、円形導波管
を使用した場合で、あるいは無反射終端型ブロックを持
たない物も含み、マイクロ波方向を180度反転したも
のも含む実施例
【0072】図36は第一実施例の変形で、円形導波管
を使用した場合で、あるいは無反射終端型水冷ブロック
を持たない物も含み、マイクロ波方向を180度反転し
たものも含む実施例
【0073】図37は第一実施例の変形で、液体加熱管
がマイクロ波進行方向に対して凹の形で設置され、マイ
クロ波進行方向の反対側に設置された無反射終端型ブロ
ックもマイクロ波進行方向に対して凹形状となった実施
【0074】図38は第二実施例において、H面上の液
体導入口並びに排出口に関して、マイクロ波進行方向側
に導入口、排出口いすれであってもよく、かつその位置
がH面の中心である事を必要としない事を示した実施
例。
【0075】図39は前記実施例全てにおいて、液体加
熱管を円管にて湾曲加工したものを使用した場合の実施
例において、液体加熱管形状を示した実施例。
【0076】図40は前記実施例全てにおいて、液体加
熱管を円管にて組み合わせ加工したものを使用した場合
の実施例において、液体加熱管形状を示した実施例。
【0077】図41は前記実施例全てにおいて、液体加
熱管を円管及び扁平管にて組み合わせ加工したものを使
用した場合の実施例において、液体加熱管形状を示した
実施例。
【0078】図42は第二実施例において、二体のマイ
クロ波液体加熱ユニットを組み合わせて、装置ユニット
の効率化を上げた場合の液体加熱装置を示した実施例。
【0079】本実施例では、液体加熱時に全ての波を吸
収する負荷となり、反射波が殆どでないため、整合器並
びにアイソレーターを設置の必要を無くすることが可能
となる。しかしながらアイソレーターは場合によって
は、人為的な液体加熱負荷側の破損等による反射波発生
の場合のマグネトロン発振器保護の為に、装置の安全上
付与されることもある。
【0080】本発明の応用分野は全ての液体加熱処理を
行う分野で、エッチング,アッシング,洗浄,CVD,
改質処理,半導体表面処理等である。
【0081】本発明は前記した実施例や実施態様に限定
されず、特許請求の精神および範囲を逸脱せずに種々の
変形を含む。
【0082】
【発明の効果】本発明による液体加熱部の構成により液
体加熱部にて反射波の無い高効率の液体加熱が可能とな
る、さらに無反射終端型ブロックを液体加熱部のマイク
ロ波進行方向に対して、反対側に接触または近接設置す
るすることにより反射波の無いマイクロ波液体加熱が可
能となり、さらに必要に応じて液体加熱管のマイクロ波
進行方向逆側に設置されている無反射終端型ブロックを
抵抗体加熱または液体冷却等を実施する事により、また
液体加熱部と無反射終端型ブロックの空隙間において気
体冷却もしくは気体加熱等を、放熱用グリスまたは放熱
用シートを介在させて実施することにより、処理能力が
向上するとともに、装置の安全が確保され、装置全体の
信頼性も向上する。
【0083】液体加熱時に反射波が抑制される構成のた
めに、マイクロ波立体回路に置いて高価な整合器または
アイソレーター等の部材を必要とせず、装置コストを大
幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のランプ加熱による液体加熱装置の概略断
面図である。
【図2】従来のテフロン管による熱交換機液体加熱装置
の概略断面図である。
【図3】従来の電子レンジ型マイクロ波加熱装置の概略
断面図である。
【図4】従来のマイクロ波チューブアプリケータ導波管
中心線貫通方式を利用した流体加熱装置の概略断面図で
ある。
【図5】従来のマイクロ波表面波導入方式を利用した流
体加熱装置の概略断面図である。
【図6】従来の円錐型水負荷マイクロ波ダミーロードの
形状を利用した流体加熱装置の概略断面図である。
【図7】従来の一般的な無反射終端器の説明図である。
【図8】従来の一般的な無反射終端器の代表的な形状を
示した図である。
【図9】本発明の液体加熱部形状を規定する為の説明図
である。
【図10】本発明の液体加熱液体加熱部形状を規定する
為の説明図である。
【図11】本発明の液体加熱部冷却あるいは加熱方法の
内、金属体と誘電体液体加熱部の空隙部にて気体冷却あ
るいは加熱の方法を説明するための図である。
【図12】本発明の液体加熱部冷却あるいは加熱方法の
内、金属体と誘電体液体加熱部の空隙部にて放熱用グリ
スまたは放熱シート利用した方法を説明するための図で
ある。
【図13】本発明の液体加熱部冷却あるいは加熱方法並
びに、無反射終端型金属面設置の内、液体加熱部のマイ
クロ波進行方向と反対側に金属板または金属薄膜を成膜
または接着させかつ該金属面を気体または液体にて冷却
あるいは加熱する方法を説明するための図である。
【図14】本発明の第一実施例を含むマイクロ波液体加
熱装置の概略図である。
【図15】本発明の第一実施例の液体加熱部構成の水平
並びに鉛直中心部断面図である。
【図16】本発明の第一実施例を含む液体加熱循環装置
の概略図である。
【図17】本発明の第一実施例での液体の温度と処理時
間の関係図である。
【図18】本発明の第二実施例を含むマイクロ波液体加
熱装置の概略図である。
【図19】本発明の第二実施例の液体加熱部構成の水平
並びに鉛直中心部断面図である。
【図20】本発明の第二実施例での液体の温度と処理時
間の関係図である。
【図21】本発明の第三実施例の液体加熱部構成の水平
並びに鉛直中心部断面図である。
【図22】本発明の第四実施例の液体加熱部構成の水平
並びに鉛直中心部断面図である。
【図23】本発明の第五実施例の液体加熱部構成の水平
並びに鉛直中心部断面図である。
【図24】本発明の第六実施例の液体加熱部構成の鉛直
断面図である。
【図25】本発明の第七実施例の液体加熱部構成の鉛直
断面図である。
【図26】本発明の第八実施例の液体加熱部構成の鉛直
断面図である。
【図27】本発明の第九実施例の液体加熱部構成の鉛直
断面図である。
【図28】本発明の第十実施例の液体加熱部構成の鉛直
断面図である。
【図29】本発明の第十一実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図30】本発明の第十二実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図31】本発明の第十三実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図32】本発明の第十四実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図33】本発明の第十五実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図34】本発明の第十六実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図35】本発明の第十七実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図36】本発明の第十八実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図37】本発明の第十九実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図38】本発明の第二十実施例の液体加熱部構成の鉛
直断面図である。
【図39】本発明の第二実施例の液体加熱部の別様式を
示す鉛直断面図である。
【図40】本発明の第二実施例の液体加熱部の別様式を
示す鉛直断面図である。
【図41】本発明の第二実施例の液体加熱部の別様式を
示す鉛直断面図である。
【図42】本発明の第二実施例を含む別様式のマイクロ
波液体加熱装置の概略図である。
【符号の説明】
A1…被加熱液体流路 A2…石英管 A3…断熱材 Λ4…ハロゲンランプ A5…被加熱液体流路マニホールド導入口 A6…テフロン管集束体 A7…抵抗加熱体 A8…被加熱液体流路マニホールド排出口 A9…マイクロ波発振器 A10…マイクロ波導波管 A11…マイクロ波加熱機筐体導波管 A12…被加熱液体漕 M1…マイクロ波進行方向 M2…抵抗板 M2a…誘電体液体加熱部 M3…短路 M4…金属ブロック M4a…金属膜または板 M5…気体導入口 M6…放熱用グリスまたは放熱シート M7…液体導入口 M8…液体排出口 M11…導波管 M13…液体導入口または排出口 P1…導波管 P2…円筒液体加熱管 P3…液体導入口 P4…液体排出口 P6…誘電体板 P7…液体加熱管 1…液体加熱部管 1a…第一石英板部 1b…第二石英板部 1c…液体排気管 1d…液体導入管 2…無反射終端型ブロック 2a…冷却または加熱水入出部 2b…冷却または加熱気体導入部 2c…冷却または加熱水チャンネル 3…2分割矩形フランジ管 4…導波管 4a…気体導入口 4b…気体排気口 4c…変換導波管 4d…マグネトロン発振部ランチャー導波管 4e…気体排気口 5…マグネトロン発振器 6…マイクロ波電源 7…液体導入部フィッティング 8…液体流量制御器 9…液体導入口 10…冷却または加熱水ライン 11…気体冷却または加熱ライン 12…気体導入部フィッティング 13…液体排出口 14…温調制御回路ユニット 15…温度センサー 16…液体処理漕 17…液体循環ポンプ 18…処理液 19…三方弁 31…液体加熱部 31a…第一石英板 31b…第二石英板 31c…液体導入口 31d…液体排出口 32…無反射終端型ブロック 32a…冷却あるいは加熱水入出部 32b…冷却あるいは加熱気体導入部 32c…金属膜または金属板 33…2分割矩形フランジ管 34…液体加熱部導波管 34a…気体導入口 34b…気体排気口 34e…気体排気口 35…ガスケット管 36…抵抗加熱ヒーター

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導波管と、この導波管またはその延長部の
    内腔に設けられた誘電体の液体加熱管とを具備したマイ
    クロ波装置において前記液体加熱管は、前記導波管によ
    るマイクロ波の進行方向に沿って前記内腔の断面積を単
    調減少させてから前記内腔を閉じる形状のものであり、
    前記導波管は、管壁を貫く通気口が形成されたものであ
    ることを特徴とするマイクロ波液体加熱装置。
  2. 【請求項2】導波管と、この導波管またはその延長部の
    内腔に設けられた誘電体の液体加熱管とを具備したマイ
    クロ波液体加熱装置において、前記導波管によるマイク
    ロ波の進行方向に沿って前記内腔の断面積を単調減少さ
    せてから前記内腔を閉じる金属体を備え、前記液体加熱
    管の前記進行方向と反対側の部分が前記金属体に直接も
    しくは媒体を介在させて間接的に接触している又は熱伝
    達可能に近接しているものであることを特徴とするマイ
    クロ波液体加熱装置。
  3. 【請求項3】導波管と、この導波管またはその延長部の
    内腔に設けられた誘電体の液体加熱管とを具備したマイ
    クロ波液体加熱装置において、前記導波管によるマイク
    ロ波の進行方向に沿って前記内腔の断面積を単調減少さ
    せてから前記内腔を閉じる金属体を備え、前記液体加熱
    管が前記金属体のマイクロ波進行方向側に直接もしくは
    媒体を介在させて間接的に接触している又は熱伝達可能
    に近接しているものであることを特徴とするマイクロ波
    液体加熱装置。
  4. 【請求項4】前記金属体は、水や空気等の流体を流せる
    通路が形成されたものであることを特徴とする請求項第
    2項及び請求項第3項記載のマイクロ波液体加熱装置。
  5. 【請求項5】前記金属体は、前記液体加熱管に直接成膜
    または接着された金属膜であることを特徴とする請求項
    第2項及び請求項第3項記載のマイクロ波液体加熱装
    置。
  6. 【請求項6】前記液体加熱管は、液体導入口と液体排出
    口とが導波管またはその延長部の中心軸を基準として反
    対側に形成されたものであることを特徴とする請求項第
    1項乃至請求項第5項の何れかに記載されたマイクロ波
    液体加熱装置。
  7. 【請求項7】液体に波長λのマイクロ波を印可して液体
    加熱させるためのマイクロ波液体加熱用容器が、導波管
    もしくは導波管に連なる金属枠内に設置された誘電体の
    管で構成されていて、該誘電体管の少なくとも一部にお
    いて少なくとも長さLに渡って、該誘電体管の延びる方
    向に垂直な断面における開口部の形状が非円形となって
    いて、該L区間の任意の一点Pにおいて該誘電体管の延
    びる方向の接線と平行にZ軸を設け、PにおけるZ軸に
    垂直な該誘電体管断面の開口部を横切る連続した(管壁
    を横切らない)線分の最大長(d)の一つに平行な座標
    軸をX軸、X軸に垂直な方向にY軸、さらにマイクロ波
    の進行方向に沿った方向をM軸とするとき、Lのどの連
    続した長さλ/4の区間を採っても、少なくとも一部は
    M軸がZX平面と非平行であり、かつLの全区間中少な
    くとも一カ所はZ軸とM軸のなす角度θがθ≠(2n+
    1)/2π(nは整数)ラジアンであり、さらにLのM
    軸に対する投影の長さ(Lの両端を結んだ線分LのM
    軸に対する余弦)が少なくともλ/4以上であることを
    特徴とした請求項第1項記載のマイクロ波液体加熱装
    置。
  8. 【請求項8】液体に波長λのマイクロ波を印可して液体
    加熱させるためのマイクロ波液体加熱用容器が、導波管
    もしくは導波管に連なる金属枠内に設置された誘電体の
    管で構成されていて、該誘電体管の少なくとも一部にお
    いて少なくとも長さLに渡って、該誘電体管の延びる方
    向に垂直な断面における開口部の形状が多角形となって
    いて、該L区間の任意の一点Pにおいて該誘電体管の延
    びる方向の接線と平行にZ軸を設け、PにおけるZ軸に
    垂直な該誘電体管断面の開口部における最長辺の少なく
    とも一つ(d)に平行な座標軸をX軸、X軸に垂直な方
    向にY軸、さらにマイクロ波の進行方向に沿った方向を
    M軸とするとき、Lのどの連続した長さλ/4の区間を
    採っても、少なくとも一部はM軸がZX平面と非平行で
    あり、かつLの全区間中少なくとも一カ所はZ軸とM軸
    のなす角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラ
    ジアンであり、さらにLのM軸に対する投影の長さLの
    両端を結んだ線分LのM軸に対する余弦)が少なくと
    もλ/4以上であることを特徴とした請求項第1項記載
    のマイクロ波液体加熱装置。
  9. 【請求項9】区間L内のどの2点(P、P)をとっ
    てもその2点におけるX軸が互いに平行であることを特
    徴とした請求項第7項又は第8項記載のマイクロ波液体
    加熱装置。
  10. 【請求項10】誘電体の液体加熱管が複数のL区間を持
    ち、少なくともその内の二つの区間(L、L)内の
    どの2点(P、P)をとっても、その2点における
    X軸が互いに平行であることを特徴とする請求項第9項
    記載のマイクロ波液体加熱装置。
  11. 【請求項11】誘電体の液体加熱管を囲う金属枠が矩形
    の導波管であって、X軸が少なくとも一つのLの全区間
    に渡って導波管断面の長い方の辺を含む面(マイクロ波
    電界方向に垂直な面/H面)に平行でかつ導波管断面の
    短い方の辺(マイクロ波電界方向に平行な面/E面)に
    対して垂直であり、dは該導波管断面の長い方の辺(H
    面の幅)の1/2以上の長さであることを特徴とする請
    求項第9項あるいは第10項記載のマイクロ波液体加熱
    装置。
  12. 【請求項12】誘電体の液体加熱管へ液体を流入させる
    ための誘電体管と連通した液体の入口及び出口が共に同
    一のマイクロ波電界方向に垂直な面/H面に設けられた
    ことを特徴とする請求項第11項記載のマイクロ波液体
    加熱装置。
  13. 【請求項13】誘電体の液体加熱管へ液体を流入させる
    ための誘電体管と連通した液体の入口及び出口がそれぞ
    れ対杭するマイクロ波電界方向に垂直な面/H面に設け
    られたことを特徴とする請求項第11項記載のマイクロ
    波液体加熱装置。
  14. 【請求項14】誘電体の液体加熱管を囲う金属枠が円形
    の導波管であって、少なくとも一つのL区間において常
    にdが該円形導波管の内半径よりも長いことを特徴とし
    た請求項第9項又は第10項記載のマイクロ波液体加熱
    装置。
  15. 【請求項15】誘電体の液体加熱管へ液体を流入させる
    ための誘電体管と連通した液体の入口及び出口が金属枠
    を終端するために設けられた金属面上に設けられたこと
    を特徴とする請求項第9項又は第10項記載のマイクロ
    波液体加熱装置。
  16. 【請求項16】誘電体の液体加熱管が石英で構成されて
    いることを特徴とする請求項第1項から第15項記載の
    マイクロ波液体加熱装置。
  17. 【請求項17】誘電体の液体加熱管がアルミナで構成さ
    れていることを特徴とする請求項第1項から第15項記
    載のマイクロ波液体加熱装置。
  18. 【請求項18】誘電体の液体加熱管の少なくとも内径の
    一部が窒化珪素あるいは、窒化アルミで構成されている
    ことを特徴とする請求項第1項から第15項記載のマイ
    クロ波液体加熱装置。
  19. 【請求項19】誘電体の液体加熱管のマイクロ波飛来方
    向(マイクロ波発生源方向)と反対側にマイクロ波無反
    射終端形状の金属を少なくとも一部が該誘電体管に、直
    接もしくは媒体を介在させて間接的に接触してマイクロ
    波を無反射終端させる目的で、配置されていること、も
    しくは近接して配置されていることを特徴とする請求項
    第1項から第18項記載のマイクロ波液体加熱装置。
  20. 【請求項20】誘電体の液体加熱管へのマイクロ波飛来
    方向(マイクロ波発生源方向)と反対側に配置した金属
    が冷却されていることを特徴とする請求項第19項記載
    のマイクロ波液体加熱装置。
  21. 【請求項21】誘電体の液体加熱管へのマイクロ波飛来
    方向(マイクロ波発生源方向)と反対側に配置した金属
    体の面の少なくとも一部において、該金属体の面とM軸
    のなす角度θがθ≠(2n+1)/2π(nは整数)ラ
    ジアンであり、さらに該金属体の面のM軸に対する投影
    の長さが少なくともλ/4以上であることを特徴とする
    請求項第2項から第5項記載のマイクロ波液体加熱装
    置。
  22. 【請求項22】誘電体の液体加熱管と該誘電体管のマイ
    クロ波飛来方向(マイクロ波発生源方向)と反対側に配
    置した金属との非接触空間に、気体を流すことを特徴と
    する請求項第2項から請求項第3項記載のマイクロ波液
    体加熱装置
  23. 【請求項23】導波管もしくは導波管に連なる金属枠内
    の誘電体の液体加熱管を空冷する事を目的として、導波
    管もしくは導波管に連なる金属枠の一部より、気体を流
    しかつ排気することを特徴とする請求項第16項から第
    18項記載のマイクロ波液体加熱装置。
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