JP2000131967A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000131967A
JP2000131967A JP10306028A JP30602898A JP2000131967A JP 2000131967 A JP2000131967 A JP 2000131967A JP 10306028 A JP10306028 A JP 10306028A JP 30602898 A JP30602898 A JP 30602898A JP 2000131967 A JP2000131967 A JP 2000131967A
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Shuzo Kaneko
修三 金子
Tadashi Furuya
正 古屋
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体から転写材に転写されたトナー像
が、像担持体に再転写されるのを防止する。 【解決手段】 複数の開口部3aを有するグリッド3
を、像担持体1と転写背面電極2との間の転写部Tに、
像担持体1及び転写体4とは非接触状態で配設する。像
担持体1と、転写背面電極2及びグリッド3との間に、
それぞれ電圧V1、V2(0<V2/V1<1)を印加
し、転写体4から像担持体1に向けて、グリッド3の開
口部3aを貫通する電気力線を形成する。この電気力線
は、転写体4側に収束する。このため、像担持体1上の
トナー像5は、乱れることなく転写体4表面に転写され
てトナー像6となる。また、像担持体1とグリッド3と
転写体4とが非接触であるので、転写体4に転写された
トナー像6が、像担持体1に再転写されることもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成
したトナー像を、直接転写材に、又は中間転写体を介し
て転写材に転写する方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式や静電記録方式などの画像
形成装置においては、像担持体(例えば、電子写真方式
ではOPC感光体、a−Si感光体など)上に形成され
た静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像
し、このトナー像に転写材(例えば紙)を接触させ、さ
らに静電的に転写体上にトナーを引き寄せることにより
トナー像を転写材上に転写した後、加熱、加圧して定着
するものである。中間転写体を使用した画像形成装置に
あっては、上述の転写材へのトナー像の転写は、像担持
体から直接に転写するのではなく、像担持体に接触配置
された中間転写体に一旦、一次転写し、その後、中間転
写体から転写材に二次転写するものである。
【0003】このような中間転写体を用いて多色トナー
像(2色以上のトナー像をいう。4色フルカラーもこれ
に含まれる。)を転写材に転写する技術として、以下に
列挙するものがある。
【0004】(1) 特公昭49−209号公報によれば、
一次転写において静電転写を行い、二次転写において圧
力転写を行う技術が開示されている。これは、布、紙等
の伸縮性のある可撓性物質に多色刷りを行う場合、各色
を重ねて転写する際に画像がずれるいわゆる色ズレを改
良したものである。
【0005】すなわち、各色画像を中間的ブランケット
ドラム(中間転写体)に転写して一度に転写するように
して色ズレを少なくし、高速多色を印画することを目的
・効果としている。
【0006】(2) 特開昭50−23234号公報には、
二次転写部において加圧・加熱手段を有することが開示
されている。
【0007】これらの技術では中間転写体上へ各トナー
像を転写していることから、中間転写体上への各トナー
像の転写位置合わせ精度を取りやすく、常に高品質な画
像を再現性良く次の転写材に形成することができる。
【0008】また、中間転写体への各トナー像の転写後
に次の転写材へさらに転写しているため、特に転写材の
搬送時にその同期の余裕が大きくなり搬送機構を簡素化
でき信頼性も向上する。さらに、中間転写体は転写され
るトナー像を強力に保持できる転写層(特にゴム系)を
有するため、転写特性に優れている。
【0009】また、転写同時定着の他の公知技術として
以下のものがある。
【0010】(3) 特開昭49−78559号公報には、
中間転写体の表面エネルギー(付着力)、硬度、熱量が
規定されている。
【0011】(4) 特開昭57−23975号公報、特開
昭59−50473号公報には、付加重合タイプのシリ
コーンゴムを含有する中間転写層が開示されている。
【0012】(5) 特開昭59−139070号公報には
一次転写を非接触な静電転写によって行い、二次転写で
圧力定着することが開示されている。その目的として
は、低抵抗磁性トナーを用いた普通紙コピーにおいて
も、また多湿時においても良好なコピー画像が得られ、
かつコンパクト化の容易な装置を提供するとしている。
【0013】(6) 特開昭62−293270号公報に
は、中間転写体がポリアミド繊維織布基材にシリコーン
ゴムの転写層を有することが開示されている。ここで
は、中間転写体の基材としてポリアミド繊維織布を使用
しているため可撓性であり、像担持体や転写材との密着
性が良いので転写効率が向上し、またシリコーンゴム等
の転写層との密着性も良好でかつエンドレスベルト化も
容易であるとしている。
【0014】以上のように、多色トナー像の場合の中間
転写体の例、及び転写同時定着の例は数多く提案されて
いる。
【0015】これらの中間転写体を用いた多色の画像形
成装置として、例えば多重転写型複写装置は、原稿をC
CDラインセンサ等で読み取った上で、各種の処理が加
えられた画像信号や、コンピュータから直接出力された
画像信号等をレーザドライバに出力し、レーザを駆動し
てレーザ露光することにより、あらかじめ均等に帯電さ
れた感光体に静電潜像を形成する。次に、この静電潜像
を第1色目の現像器内のトナーにより現像した上で、一
次転写部においてこのトナー像を静電的に感光体から中
間転写体へ転写する。これら一連の工程を例えば、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーにより順次
繰り返し、中間転写体上に4色フルカラーのトナー像の
形成を行った後、二次転写部においてこれらフルカラー
のトナー像を熱的に中間転写体から転写材(例えば、
紙)に一括して転写同時定着して、フルカラー画像形成
のシーケンスが終了し、この転写材は装置本体外部に排
出され、所要のフルカラー画像形成を終了する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例で示した画像形成装置においては、転写材又は中
間転写体(以下これらを総称して適宜「転写体」とい
う。)と像担持体との直接接触による画像転写において
は以下のような問題が発生する場合がある。
【0017】(1) 転写材の紙粉の付着による像担持体表
面での画像経時劣化や環境不安定性(例えば、高湿雰囲
気中での画像流れ)。
【0018】(2) 特にカラー画像形成において、転写材
に一旦、転写された色画像の、その後の色画像転写時に
おける像担持体への再転写。
【0019】(3) 又は、2色目以降の色画像の転写不良
又は画像乱れ。
【0020】(4) 像担持体と転写材との接触直前での制
御されない放電による飛び散り転写。
【0021】また、中間転写体上に各色のトナー像を形
成した後、二次転写部において熱的に中間転写体から転
写材上に一括転写同時定着することによりフルカラー画
像形成する場合、以下のような問題が発生する。
【0022】(5) 一次転写部において、上述(2) 〜(4)
と同一の問題点は転写体として中間転写体を用いた場合
にも起こり得る。
【0023】(6) 二次転写部で熱的に同時定着した場
合、感光ドラムに熱的影響やドラム劣化やトナー融着な
どの問題が起こり得る。
【0024】(7) 中間転写体を用いても、直接、接触部
又は近接部を介して転写材の紙粉などが感光ドラム上へ
搬送、付着される可能性が大きく、感光ドラムに対する
紙粉の悪影響は本質的に回避できない。
【0025】本発明は、転写部における上述のような問
題を解決して、安定した画像を出力することのできる画
像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1の発明は、像担持体表面に形成したトナー
像を、前記像担持体と転写部材との間の転写部に配置し
た転写体表面に静電的に転写する転写手段を備えた画像
形成装置において、前記転写部における前記像担持体表
面と前記転写体表面との間にこれら双方に対して非接触
状態で配設された面状のグリッドを備え、該グリッド
は、所定のピッチで穿孔されるとともに、前記像担持体
表面から前記転写体表面に静電的に移動するトナーの経
路となる、所定のピッチの複数の開口部を有する、こと
を特徴とする。
【0027】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置において、前記転写手段は、前記像担持体と前記転写
部材との間に電圧V1を印加し、また前記像担持体と前
記グリッドとの間に電圧V2を印加する転写バイアス印
加電源を有し、これら電圧V1、V2の値が、 0<V2/V1<1 の関係を満たすように設定されている、ことを特徴とす
る。
【0028】請求項3の発明は、請求項2の画像形成装
置において、前記電圧V1、V2の値が、 0<V1+V2 の関係を満たすように設定されている、ことを特徴とす
る。
【0029】請求項4の発明は、請求項1、2、又は3
の画像形成装置において、前記像担持体表面から前記転
写部材表面までの距離をL1、また前記像担持体表面か
ら前記グリッドまでの距離をL2としたときに、これら
距離L1、L2の値が、 L2/L1≦1/2 の関係を満たすように設定されている、ことを特徴とす
る。
【0030】請求項5の発明は、請求項4の画像形成装
置において、前記電圧V1、V2、前記距離L1、L2
の値が、 (V2/L2)<(V1/L1) の関係を満たすように設定されている、ことを特徴とす
る。
【0031】請求項6の発明は、請求項1、2、3、
4、又は5の画像形成装置において、前記転写体が、シ
ート状の転写材である、ことを特徴とする。
【0032】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、又は5の画像形成装置において、前記転写体が中間
転写体であり、前記像担持体から前記中間転写体に一次
転写されたトナー像を、該中間転写体からシート状の転
写材に二次転写する、ことを特徴とする。
【0033】請求項8の発明は、請求項7の画像形成装
置において、前記中間転写体が、少なくとも前記トナー
像が転写される表面に高離型層を有するベルト状の中間
転写ベルトであり、該中間転写ベルトから前記転写材に
トナー像が転写される二次転写部に配設した加熱手段に
よって、トナー像を二次転写と同時に加熱定着する、こ
とを特徴とする。
【0034】請求項9の発明は、請求項7の画像形成装
置において、前記中間転写体が、少なくとも前記トナー
像が転写される表面に高離型層の表層を有するドラム状
の中間転写ドラムであり、該中間転写ドラムから前記転
写材にトナー像が転写される二次転写部に配設した加熱
手段によって、トナー像を二次転写と同時に加熱定着す
る、ことを特徴とする。
【0035】〔作用〕請求項1の発明によると、像担持
体表面と、グリッドと、転写体とが非接触の状態で、像
担持体表面のトナー像をグリッドの開口部を介して転写
体表面に静電的に移動させることができる。
【0036】請求項2の発明によると、電圧V1と電圧
V2とを同極性で、かつ電圧V1の絶対とを電圧V2の
それよりも大きくしているので、像担持体表面から転写
体表面に向けてトナーを移動させるための電気力線を形
成することができる。
【0037】請求項3の発明によると、電圧V1と電圧
V2の双方とも正として、転写体表面から像担持体表面
に向かう電気力線を形成することができる。この電気力
線は、像担持体表面から転写体表面に近づくにしたがっ
て収束する、いわゆる収束作用を有する。
【0038】請求項4の発明によると、グリッドを、像
担持体表面と転写部材との中間よりも像担持体表面に近
い側に配置することで、上述の収束作用を良好に発揮さ
せることができる。
【0039】請求項5の発明によると、距離に対する電
圧の変化(電圧変化率)について、転写部材表面とグリ
ッドとの間の電圧変化率を、グリッドと像担持体表面と
の間の電圧変化率を大きくすることで、さらに、良好な
収束作用を確保することができる。
【0040】請求項6の発明によると、像担持体表面の
トナー像を、グリッドを介して、シート状の転写材(例
えば紙)に転写(一次転写)する。
【0041】請求項7の発明によると、像担持体表面の
トナー像を、グリッドを介して一旦、中間転写体に一次
転写し、その後、中間転写体からシート状の転写材に二
次転写する。
【0042】請求項8の発明によると、中間転写体が中
間転写ベルトであり、二次転写と同時に加熱定着を行
う。
【0043】請求項9の発明によると、中間転写体が中
間転写ドラムであり、二次転写と同時に加熱定着を行
う。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0045】〈実施の形態1〉図1に、本発明に係る画
像形成装置の転写部Tの断面構成を模式的に示す。
【0046】像担持体1表面(同図では下面)には、ト
ナー像5が形成されている。本発明においては、像担持
体1表面と対向して、面状でメッシュ状のグリッド3が
配置されており、さらにグリッド3よりも遠い位置にお
いて同様に像担持体1表面と対向して、転写体4を挟ん
で転写背面電極(転写部材)2が配置されている。換言
すると、像担持体1表面に対して転写背面電極2を対向
させて配置し、これら像担持体1表面と転写対向電極2
との間に、グリッド3及び転写体4を差し入れた構成と
なっている。このとき、像担持体1表面とグリッド3と
が非接触となり、また、グリッド3と転写体4とが非接
触となるように、これらを配設している。
【0047】上述のグリッド3は、例えば200メッシ
ュ又は400メッシュなど所定のピッチで開口部3aを
有するメッシュ電極として構成されている。又は例えば
120μm、60μmのピッチで開口部3aを設けたア
パーチャ電極として構成し得る。この開口部3aは、像
担持体1表面のトナー像5が転写体4表面に静電的に転
写される際の、トナーの経路となるものである。
【0048】以下、本実施の形態における条件例ととも
に作用を説明する。
【0049】図1に示す像担持体1の基体部材11とし
ては、例えばアルミニウム、ステンレス(SUS)など
の導電性の金属シリンダ、又は導電性のベルトを使用す
ることができる。これら以外には、例えば樹脂、ガラス
基材上に金属や金属酸化物などの薄膜導電層を有するシ
リンダやベルトを使用し得る。この基体部材11上にO
PC(有機光半導体)、a−Si(アモルファスシリコ
ン)などの光導電層12が設けられて像担持体1が構成
され、この像担持体1表面には、公知の電子写真プロセ
スにより本実施の形態においては、マイナスに帯電され
たトナーによるトナー像5が形成される。
【0050】ここで、図1に示される像担持体1表面か
ら転写背面電極2までの距離をL1とし、また像担持体
1表面からグリッド3までの距離をL2としたときに、
一例として、L1=600μm、L2=150μmと設
定することができる。また、グリッド3の断面方向の厚
みdは薄い方が好ましく、材質の一例としてd=18μ
mの金属線、又は銅などの金属箔をエッチングすること
により形成することができる。
【0051】図2を用いて、本実施の形態でトナー像5
を転写体4上に転写せしめる条件及び作用について説明
する。
【0052】まず、トナーとしては、負帯電極性のもの
を使用する。像担持体1と転写背面電極2との間に印加
する電圧V1の一例として転写背面電極2側が+となる
ようなDC電圧2kVを印加する。一方、像担持体1と
グリッド3との間には電圧V2の一例として、グリッド
3側+となるようなDC又はパルス電圧200Vを印加
する。これにより、図2中の矢印Aで示すような、転写
体4側から像担持体1側に向かう電気力線が形成され
る。この電気力線は、矢印Aと反対の方向に収束作用を
有する。これにより像担持体1上にあったトナー像5は
転写体4に向かって移動し、非接触転写されて転写体4
上でトナー像6となる。本発明によれば、上述の収束作
用により転写時にトナーは飛び散らず、言ってみれば、
上述の所定のピッチで開口部3aが形成されたグリッド
3の効果により、1インチ当たり200線、又は400
線といったようなスクリーンがかけられたような状態で
転写されることになる。すなわち、一般的に画像がよく
なる方向で用いられるスクリーン処理効果を転写と同時
にもたらすことができる。
【0053】以下、本発明の転写部Tにおける個々の好
ましい形態について示す。
【0054】図1におけるL1としては好適には100
μm〜1mmであり、小さい方が図2における電圧V1を
小さくすることができるため有利である。L2としては
像担持体1上のトナー像5に接触しない範囲から上述の
L1の1/2より小さい範囲でグリッド3を設置するの
が上述の電気力線の収束作用を良好に作用せしめる上で
好適で、30〜500μmの範囲であり、特に設計しや
すい範囲としては50〜250μmに設定される。
【0055】図2における印加電圧V2として選択する
範囲条件は、上述の電気力線の収束作用を良好にするた
めに、(V2/L2)<(V1/L1)であるようにす
る。すなわち、像担持体1表面とグリッド3との間にお
ける電圧の変化率よりも、グリッド3と転写背面電極2
との間における電圧の変化率を大きくするものである。
転写バイアス印加電源7による転写体印加電圧V1、V
2の最適値は、使用する像担持体やトナーの帯電極性や
帯電量に相関する特性、又は、上述の距離L1、L2な
どに左右されるが、常識的な電圧値範囲としては、例え
ば、マイナス帯電のトナーを使用する場合は、V1とし
て、100V〜3kV、V2として10〜500V程度
により上述の電気力線の収束範囲条件に従い、好ましく
選択する。本実施の形態においては、上述の転写背面電
極2と転写バイアス印加電源7とによって転写手段8を
構成している。
【0056】本発明で使用されるトナーとしては、導電
性、絶縁性のいずれでもよく、また、磁性、非磁性のい
ずれでもよいが、カラー画像を形成するためには、ま
た、転写の制御性を高めるためには、絶縁性の非磁性ト
ナーが好ましく、その帯電量(Q/M)はあまり大きく
ない範囲(絶対値としては5〜30μC/g程度)で使
用されるものが好ましい。この理由は転写体4上に転写
されたトナーの作る電界が、その後、転写されるべきト
ナーの転写に対して、大きな影響を与えないことが安定
化に好ましいからである。
【0057】さらに、本発明において、使用するトナー
としては粒径分布がシャープな球形粒子が好ましく、例
えば中心粒径3〜10μmの重合法で得られるトナーな
どは最適である。この理由として、本発明での特有の効
果としては、球形でかつ微粉の混入の少ない上述の重合
トナーにおいては、一般的な感光ドラム表面との物理的
吸着力を、一般的な粉砕トナーに比較して小さくするこ
とができる(転写体への飛翔が容易になる)効果や、ま
た、中心粒径も小さくすることが可能である側面から本
発明で使用するグリッドの汚染や、目詰まりを最小限に
抑制する可能性を有するものであるからである。
【0058】図3(a)、(b)、図4を参照してグリ
ッド3の好ましい形態例について説明する。
【0059】図3(a)は、所定ピッチの開口部を有す
るフレキシブルグリッドの部分構成図を示す正面図であ
り、図3bは同じく断面図である。これらの図で斜線を
施された部分がグリッド電極22であり、円形の白抜き
部が開口部20となる。また、それぞれの図中に示す矢
印30は像担持体1、転写体4、又はトナー像5の相対
移動方向を示す。
【0060】図3(a)、(b)のグリッド3として、
いくつかの構成方法があるが、例えば、25μmの厚み
を有するポリイミド21上に20μmのグリッド電極2
2としての銅箔をラミネートした後、この銅箔に公知の
フォトリソグラフにより開口部20に相当する例えば直
径80μmの円形パターンを隣接する開口部に対してP
=120μmのピッチで形成した後、さらに25μmの
ポリイミド性フィルム23をラミネートした後にエキシ
マレーザや炭酸ガスレーザの開口部20に対応したパタ
ーン状の照射により形成することができる。
【0061】また、図4に示すようなメッシュ状パター
ンを金属線(例えば直径20μmの銅線やタングステン
線)を編むことにより形成したり、また、例えば30μ
mの厚みのSUS製の板を公知のフォトリソグラフ法に
てエッチングすることによりメッシュグリッドを形成す
ることも可能である。本発明においては、その他の方法
(例えば電気鋳造)により形成された、所定のピッチの
開口部を有する様々な形状のグリッドが使用可能であ
る。
【0062】さらに、本実施の形態によると、像担持体
1と転写材4とが非接触であるので、例えば転写材4が
紙等の場合、紙粉が像担持体1表面に付着することに起
因する画像流れを防止することができる。これは、特
に、湿度が高い場合に有効である。
【0063】〈実施の形態2〉図6に示すような構成と
して、像担持体1としてOPCの感光ドラム1Aを使用
し、その表面に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クのマイナス帯電極性のトナー像5を順次に形成し、こ
のトナー像5を順次に転写体4としての転写材4Aに転
写するものとした。
【0064】まず、イエロートナー像の形成された感光
ドラム1Aと、導電ゴムローラで形成した転写背面電極
2とをそれぞれの周面(表面)の最近接距離が600μ
mとなるように対向させ、転写背面電極2上には厚み1
00μmのOHPフィルムを転写材4Aとして密着配置
し、さらに感光ドラム1A上のトナー像5とOHPフィ
ルムとの間には図3(a)、(b)で示すようなフレキ
シブルグリッド3を感光ドラム1A周面から150μm
の距離に非接触で近接配置する。ここで、感光ドラム1
Aと同期して回転する転写背面電極2の回転により転写
材4Aをトナー像に同期して送りつつ、感光ドラム1A
の接地した基体部材11に対して転写背面電極2にプラ
ス2kVの電圧を印加し、かつグリッド3にプラス20
0Vの電圧を印加すると、イエローのトナー像は上述の
OHPフィルム上に良好に転写される。
【0065】次に、感光ドラム1Aをマゼンタトナー像
の形成されたものに取り替え、上述のOHPフィルム上
にすでに転写されているイエロートナー像と、上述のマ
ゼンタトナー像とが位置合わせされるように、上述の同
様の位置、電圧条件にてマゼンタトナー像を転写され
る。シアン、ブラックのトナー像もそれぞれ順次同様に
転写することができ、それぞれの色の重ね合わせも良好
である。
【0066】〈実施の形態3〉上述の実施の形態2にお
ける位置関係はそのままで、感光ドラム1Aと転写材4
AであるOHPフィルムとを同期させて、本発明で使用
したグリッド3の感光ドラム表面移動方向の開口部のピ
ッチPで小刻みにステップ送りするとともに、グリッド
3に印加する200Vの電圧をステップ送り静止時に同
期させてパルス印加することで、さらに良好なカラー画
像となる。
【0067】上述の実施の形態で確認されるように、本
発明においては非接触転写であり、例えば上述の転写順
でいえばマゼンタトナー像転写時において、前回転写さ
れているイエロートナー像が感光ドラム1A上に再転写
されることもなく、良好な効率で転写され、それぞれシ
アン及びブラックに対しても同様である。
【0068】〈実施の形態4〉グリッド3として、図5
に示すように電極を分割したものを用いる。本実施の形
態においては転写部Tにおける開口部20の形成された
グリッド電極22の像担持体1の相対移動方向30の上
流側と下流側とにそれぞれ電極25、26を設け、これ
ら電極25、26には像担持体1の基体部材11と同電
位若しくは転写背面電極2に印加する電圧と逆の電圧、
又はトナー像5が飛翔しないように制御された電圧を印
加することで、グリッド電極22以外の部分でトナー像
5が像担持体1から剥離しないように構成したものであ
る。最適な具体例としては像担持体1の基体部材11が
接地されている場合においては、上述の電極25、26
も接地する。このようにすることで、グリッド電極22
中に形成された開口部20以外でのトナーの不要な飛
散、又はトナー像5の乱れなどを防止する効果がある。
【0069】以上における本発明で用いる転写体4とし
て、普通紙やOHPフィルム、その他の転写材4Aを用
い得るが、安定した転写画像を得るためには転写体4と
しては安定した材質のものが望ましい。したがって、本
発明を適用する形態として、転写体4として特定のもの
を使う系、すなわち中間転写体を使用する画像形成装置
への適用が好適である。
【0070】〈実施の形態5〉図7に示すような構成と
して、像担持体1としてOPCの感光ドラム1Aを使用
し、その表面にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
のマイナス帯電極性のトナー像5を順次に形成し、これ
らトナー像を転写体4としての中間転写体4Bに順次に
転写するものとした。本実施の形態における中間転写体
4Bは、ベルト状の中間転写ベルトである。
【0071】まず、イエロートナー像の形成された感光
ドラム1Aと転写背面電極2とをそれぞれの周面(表
面)の最近接距離が600μmとなるように対向させ、
この転写背面電極2上に厚み25μmのポリイミドフィ
ルムが中間転写体4Bとして密着されてエンドレスベル
トとして構成されている。さらに感光ドラム1A上のト
ナー像と中間転写体4Bとの間には、図3で示すような
フレキシブルグリッド3を感光ドラム周面から150μ
mの距離に非接触で近接配置する。ここで、感光ドラム
1Aと同期して回転する駆動ローラ4aの回転により中
間転写体4Bをトナー像に同期して矢印R4方向に送り
つつ、感光ドラム1Aの接地した基体部材11に対して
転写背面電極2にプラス2kVの電圧を印加し、かつグ
リッド3にプラス200Vの電圧を印加すると、イエロ
ーのトナー像は上述の中間転写体4B上に良好に転写さ
れる。
【0072】次に感光ドラム1Aをマゼンタトナー像の
形成されたものに取り替え、上述したイエロートナー像
と上述のマゼンタトナー像とが位置合わせされるように
上述と同様の位置、電圧条件にてマゼンタトナー像を転
写される。シアン、ブラックのそれぞれも順次同様に転
写することができ、それぞれの色の重ね合わせも良好で
ある。
【0073】〈実施の形態6〉上述の実施の形態5にお
ける位置関係はそのままで、感光ドラム1Aと中間転写
体4Bとを同期させて、本発明で使用したグリッド3の
感光ドラム表面移動方向の開口部のピッチPで小刻みに
ステップ送りするとともに、上述のグリッド3に印加す
る200Vの電圧をステップ送り静止時に同期させてパ
ルス印加することで、さらに良好なカラー画像となる。
【0074】また、本実施の形態においてもグリッド3
として、図5に示すように電極を分割したものを用い
る。本実施の形態においては転写部Tにおける開口部2
0の形成されたグリッド電極22の感光ドラム1Aの相
対移動方向30の上流側と下流側とにそれぞれ電極2
5、26を設け、これら電極25、26には感光ドラム
1Aの基体部材11と同電位若しくは転写背面電極2に
印加する電圧と逆の電圧、又は、トナー像5が飛翔しな
いように制御された電圧を印加することで、グリッド電
極22以外の部分でトナー像5が感光ドラム1Aから剥
離しないように構成したものである。最適な具体例とし
ては感光ドラム1Aの基体部材11が接地されている場
合においては、上述の電極25、26も接地する。この
ようにすることで、グリッド電極22中に形成された開
口部20以外でのトナーの不要な飛散、又はトナー像5
の乱れなどを防止する効果がある。
【0075】〈実施の形態7〉図8は、像担持体1とし
て、ベルト状の感光ベルト1Bを用い、対向位置に転写
体4としての中間転写体4Bが平面で対峙するような転
写背面電極2を設けたものである。また、グリッド3と
しては、図5で示すようなグリッド電極22の感光ベル
ト1Bの移動方向の上流側と下流側との少なくとも転写
背面電極22の存在部分には対向するように電極25、
26を設けたものを用いる。本実施の形態では、転写体
4は中間転写体4Bであり、トナー像5を感光ベルト1
Bから中間転写体4Bに転写するいわゆる一次転写に本
発明を適用する。中間転写ベルト4Bとしては、例えば
材質として、高強度で高誘電率のフィルムを使用するこ
とができ、本発明の効果をより良好に作用せしめること
が可能であり、一例として、25μmのポリイミドフィ
ルム又はポリフッ化ビニリデンなどの強誘電体フィルム
などが使用可能である。また、本実施の形態では、転写
部Tにおいては、感光ベルト1Bと中間転写体4Bの双
方ともが平面状であるため、画像が安定する効果があ
る。
【0076】以上説明した実施の形態1〜7に共通の効
果として、像担持体1と転写体4とが非接触であり、ま
たグリッド3の開口部3a以外は、像担持体1と転写体
4とを隔離することができるため、従来よく問題にされ
ていた紙粉像担持体1への付着が防止又は軽減され、特
に高湿中での画像流れなどの問題を改善し、また、前述
の実施の形態中で説明したように、前述の従来の課題を
大幅に改善するものである。
【0077】〈実施の形態8〉図9に、上述のようなグ
リッド3を設けた非接触の一次転写部Tを有する、本発
明に係る画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像形
成装置は、4色フルカラーのレーザビームプリンタであ
り、同図は、その概略構成を示す縦断面図である。
【0078】像担持体1としての感光ドラム1Aは、O
PC又はa−Si等の光導電層を有している。感光ドラ
ム1Aの周囲には、帯電器31、各色信号に応じたレー
ザ光Eを照射するレーザスキャナ32、ミラー33等で
構成される露光部と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックのトナーをそれぞれに収容する4つの現像器を有
する回転現像装置34と、感光ドラムクリーナ35と、
中間転写体4Bと、接離可能なクリーニングユニット3
6等が配置されている。感光ドラム1Aと中間転写体4
Bとの間は非接触で一次転写部Tを構成し、これらの間
には前述のグリッド3が配設され、本発明の特徴である
一次転写部Tを構成する。また中間転写体4B下部には
二次転写部37を構成する接離可能な加圧ローラ37
a、加熱ローラ(加熱手段)37bが配設されている。
【0079】上述構成の画像形成装置全体のシーケンス
について簡単に説明すると次のようになる。すなわち、
感光ドラム1Aが矢印R1方向に回転し、帯電器31に
よって均等に帯電されると、原稿のイエローの画像信号
に従ってパルス幅変調されたレーザ光Eにより画像露光
が行われ、感光ドラム1A上にイエロー用の静電潜像を
形成する。このイエロー用の静電潜像は、回転現像装置
34の回転によりあらかじめ現像位置に定置されたイエ
ロー現像器34Yによって現像される。
【0080】このイエロートナー像は感光ドラム1Aと
中間転写体4Bと非接触で近接した一次転写部Tにおい
て中間転写体4Bを構成する耐熱フィルム40上に、上
述のグリッド3、及びローラ状の転写背面電極2への電
圧印加条件で静電的に転写される。ここで中間転写体4
Bの耐熱フィルム40は、感光ドラム1Aと同期して矢
印R4方向に回転しており、表面にイエロートナー像を
保持したまま回転を継続し、次の色(図9においてはマ
ゼンタ)の転写に備える。なお、転写性を高めるために
感光ドラム1Aと中間転写体4Bとは同期して本発明で
使用したグリッド3の開口部のピッチPに相関した周期
でステップ送りされるようにしてもよい。
【0081】他方、感光ドラム1Aは、感光ドラムクリ
ーナ35によってその表面をクリーニングされた後、再
び帯電器31により均一帯電され、次のマゼンタの画像
信号に従って像露光を受ける。
【0082】回転現像装置34は、感光ドラム1A上に
上述の像露光によってマゼンタの画像信号に従って静電
潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像器34M
を現像位置に定置せしめ、所定のマゼンタ現像を行う。
感光ドラム1A上のマゼンタのトナー像は、一次転写部
Tで耐熱フィルム40上に転写される。このとき、本実
施の形態においても、マゼンタのトナー像の一次転写時
に、中間転写体4B上には、すでにイエローのトナー像
が一次転写されているが、このイエロートナー像が感光
ドラム1A上に再転写されることもなく、マゼンタトナ
ー像も良好な効率で一次転写される。
【0083】引き続いて、上述した画像形成プロセスを
それぞれシアン及びブラックに対しても実施し、中間転
写体4Bへの4色のトナー像の一次転写終了、又は最終
色のブラックの転写途中において、給紙ユニット50内
に収容されている紙等の転写材Pが、給紙ローラ51に
より給紙され、給紙ガイド52を経由して中間転写体4
Bの二次転写部37に搬送される。
【0084】ここで、中間転写体4B上に形成された4
色のトナー像は中間転写体4B内に配設された加熱ロー
ラ37bの熱と、転写材Pの搬送に合わせて当接される
加圧ローラ37aによる圧力とにより転写材P上に二次
転写されると同時に強く、又は軽く定着され、排出用ト
レイ53上に排出される。これにより、転写材P上への
4色フルカラーの画像形成を終了する。
【0085】また、この後、中間転写体4Bの耐熱フィ
ルム40の表面に残ったトナーは、フェルトパッド等の
中間転写体クリーナ36を当接させることによりクリー
ニングされ、次の工程に備える。
【0086】なお、上述において、二次転写部37にお
ける定着を軽い定着の条件として構成するならば、排紙
前位置に、必要に応じてさらに定着器を配置してもよ
い。
【0087】また、本実施の形態中では潜像形成手段と
して半導体レーザによる方式を挙げたが、これに限定さ
れるものではなく、LED、液晶、イオノグラフィー等
のデジタル潜像形成手段、及びリーダ等の画像読取り手
段を用いずに、画像信号を光のまま直接、感光ドラム1
Aに照射して静電潜像を形成されるような、いわゆるア
ナログ潜像形成手段においても有効である。
【0088】さらに、本実施の形態において、中間転写
体4Bの一次転写部Tの上流側に耐熱フィルム40の除
電手段を設け、順次行う2色目以降の各色の一次転写前
に前回転写したトナーを除電するようにしてもよく、各
色トナー像の重ね合わせをさらに安定化させることも可
能である。
【0089】また、本実施の形態においては、4色の現
像系からなる4色フルカラーの画像形成装置について説
明したが、単色又は複数色の画像形成装置等にも応用で
きることはいうまでもない。
【0090】〈実施の形態9〉図10に、前述のような
グリッド3を設けた非接触の一次転写部Tを有する、本
発明に係る画像形成装置の一例を示す。同図に示す画像
形成装置は、感光ドラム1A等を4個有する4色フルカ
ラーのレーザビームプリンタであり、同図は、その概略
構成を示す縦断面図である。
【0091】像担持体1としての感光ドラム1Y、1
M、1C、1Bkは、OPC又はa−Si等の光導電層
を有しており、その周囲には、帯電器31Y、31M、
31C、31Bk、各色信号に応じたレーザ光を照射す
るLED、ELなどの露光アレイ32Y、32M、32
C、32Bkとセルフォックレンズ等で構成される露光
部と、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー
をそれぞれに収容する現像部34Y、34M、34C、
34Bkと、中間転写体4Bと、中間転写体クリーナ3
6等が配置されている。また中間転写体4B下部には二
次転写部37を構成する接離可能な加圧ローラ37a、
加熱ローラ37bが配設されている。
【0092】上述構成の画像形成装置全体のシーケンス
について簡単に説明すると次のようになる。すなわち、
感光ドラム1Yが矢印方向に回転し、帯電器31によっ
て均等に帯電されると、原稿のイエローの画像信号に従
ってパルス幅変調された画像露光が行われ、感光ドラム
1Y上にイエロー用の静電潜像を形成する。このイエロ
ー用の静電潜像は、イエロー現像器34Yによって現像
される。
【0093】このイエロートナー像は感光ドラム1Yと
中間転写体4Bとの近接部である一次転写部Tにおいて
中間転写体4Bの耐熱フィルム40上に前述のグリッド
3による電界制御により静電的に非接触転写される。こ
こで中間転写体4Bの耐熱フィルム40は、感光ドラム
1Y、1M、1C、1Bkと同期して矢印R4方向に回
転しており、表面にイエロートナー像を保持したまま移
動し、次の色(図10においてはマゼンタ)の転写に備
える。一方、感光ドラム1Yは、帯電器31Yによりク
リーニングされるとともに均一帯電され、次のマゼンタ
の画像信号に従って像露光を受ける。
【0094】他方、上述のイエローの画像形成と画像同
期をとって、マゼンタトナー像は、感光ドラム1M上に
像露光によるマゼンタの画像信号に従って静電潜像が形
成され、マゼンタ現像器34Mにより、所定のマゼンタ
現像を行い一次転写部Tで前述のイエロートナー像と位
置合わせされ、耐熱フィルム40上に一次転写される。
【0095】引き続いて、上述したプロセスをそれぞれ
シアン及びブラックの感光ドラム1C、1Bkに対して
も同様に実施し、中間転写体4Bへの4色のトナー像の
一次転写終了又は最終色のブラックの転写途中におい
て、給紙ユニット50内に収容されている転写材Pが、
給紙ローラ51により給紙され、給紙ガイド52を経由
して中間転写体4Bの二次転写部37に搬送される。
【0096】ここで、中間転写体4B上に形成された4
色のトナー像は中間転写体4B内に配設された加熱ロー
ラ37bの熱と、転写材Pの搬送に合わせて加圧される
加圧ローラ37aによる圧力とにより転写材P上に転写
同時定着され、その後、排出用トレイ53上に排出さ
れ、これにより、転写材Pへの4色フルカラーの画像形
成を終了する。
【0097】また、この後、中間転写体4Bの耐熱シー
ト40に表面に残ったトナーは、フェルトパッド等の中
間転写体クリーナ36によりクリーニングされ、次の工
程に備える。
【0098】上述で使用する中間転写体4Bとしての耐
熱フィルム40は、例えば基層(ベースフィルム)と、
5μm厚の耐熱性を有する高離型性層とから構成され
る。基層は、耐熱性樹脂で例えば、ポリエステル、PE
T(ポリエチレンテレフタレート)、PFA(テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体)、PTFE(ポリテトタフルオロエチレ
ン)、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイド、
ポリイミド、ポリエーテルエーテルケントン、液晶ポリ
マー等の高耐熱性樹脂や、アルミニウム、ニッケル等の
金属シート、又はこれらとセラミックス、金属、ガラス
等との複合材料からなる。
【0099】また高離型性層は、例えば上述の基層と同
様のPET、PFA、PTFE等のフッ素樹脂やフッ素
ゴム、シリコーン樹脂やシリコーンゴムが表層として用
いられる。
【0100】さらに、より好ましい耐熱フィルム40の
構成としては、これら耐熱性シートが下層として低抵抗
層を有していることであり、上述の金属シート又は抵抗
を低く設定した複合材料を基層として用いることは上述
した非接触の一次転写の電圧印加を安定させる上で望ま
しい。
【0101】これらの耐熱フィルム40は、トータルの
厚さが100μm以下、好ましくは40μm以下であ
り、本実施の形態としては例えば、耐熱フィルム40の
基層(ベースフィルム)として、25μm厚のポリイミ
ドフィルム、表層の高離型層として、5μm厚のPFA
層を塗布したものを用いることができる。
【0102】本構成のように耐熱フィルム40は特に離
型性に優れるため、二次転写における転写材Pへの転写
効率は100%に近い。また、上述の画像形成装置に用
いられる本実施の形態の中間転写体4Bには、例えばシ
リコーンオイルのような離型剤を含浸させたクリーニン
グ兼オイル供給用のフェルトパッドを中間転写体クリー
ナ36として耐熱フィルム40の外周面に当接するよう
に備えてもよい。
【0103】次に、二次転写部37においては、加圧ロ
ーラ37a、加熱ローラ37bは、双方、又はいずれか
もしくはどちらか一方に加熱手段を有している構成にす
ることができ、内部にハロゲンヒータ又は線状のセラミ
ックヒータを有するものが使用でき、又は中間転写体4
Bの外面に位置する加圧ローラ37aに発熱体を設ける
場合は加圧ローラ37aは必ずしもローラでなく表面に
平滑性の高い保護膜を施した線状ヒータなどであっても
よい。
【0104】また、以上の画像形成装置について実施の
形態8、9において、像担持体1として、ドラム状の感
光ドラム1Aについて説明してきたが、これに代えて、
図8に示すようなベルト状の感光ベルト1Bに適応すれ
ば、感光ベルト1Bと中間転写体4Bの一次転写部Tに
おける対向状態をさらに安定化させる方向で有効であ
る。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
像担持体表面と転写部材との間に形成される転写部にお
いて、所定のピッチで複数の開口部が形成されたグリッ
ドを、像担持体表面と転写体との間にこれらとは非接触
状態で配設することにより、グリッドの開口部以外の部
分において像担持体と転写体とを遮断し、かつグリッド
により電界を制御することができるので、転写体から像
担持体へのトナー像の再転写を防止して、良好なカラー
画像を形成することができる。
【0106】また、像担持体と転写材が非接触であるの
で、転写材が例えば紙等の場合、紙粉が像担持体表面に
付着することに起因する画像経時劣化や環境不安定性
(例えば、高湿雰囲気中での画像流れ)を防止すること
ができる。
【0107】さらに、中間転写体を有する画像形成装置
においては、定着装置によって加熱された中間転写体の
熱を、グリッドによって遮断することができるので、二
次転写部での同時定着条件に自由度が増すため、全体と
してコンパクトな画像形成装置を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】像担持体と転写背面電極(転写部材)との間の
転写部の縦断面を模式的に示す図。
【図2】転写部において、グリッドの開口部を貫通する
電気力線によって、像担持体表面のトナー像が転写材表
面に転写されるようすを示す図。
【図3】(a)は実施の形態1のグリッドを転写背面電
極側から見た図。(b)は実施の形態1のグリッドの側
面図。
【図4】他のグリッドを転写背面電極側から見た図。
【図5】実施の形態4のグリッドを転写背面電極側から
見た図。
【図6】実施の形態2における、像担持体が感光ドラム
で、転写体が転写材(例えば紙)である場合の転写部の
縦断面を模式的に示す図。
【図7】実施の形態5における、像担持体が感光ドラム
で、転写体が中間転写ベルトである場合の転写部の縦断
面を模式的に示す図。
【図8】実施の形態7における、像担持体が感光ベルト
で、転写体が中間転写ベルトである場合の転写部の縦断
面を模式的に示す図。
【図9】実施の形態8の画像形成装置の概略構成を示す
縦断面図。
【図10】実施の形態9の画像形成装置の概略構成を示
す縦断面図。
【符号の説明】
1 像担持体 1A 感光ドラム 1B 感光ベルト 2 転写部材(転写背面電極) 3 グリッド 3a、20 開口部 4 転写体 4A 転写材 4B 中間転写体(中間転写ベルト、中間転写ド
ラム) 7 転写バイアス印加電源 8 転写手段 37 二次転写部 37b 加熱手段(加熱ローラ) P 開口部間のピッチ T 転写部(一次転写部)
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 JA11 JA12 JB30 JC09 2H032 AA14 AA15 BA08 BA09 BA18 BA27 2H033 AA10 AA41 BA11 BE09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体表面に形成したトナー像を、前
    記像担持体と転写部材との間の転写部に配置した転写体
    表面に静電的に転写する転写手段を備えた画像形成装置
    において、 前記転写部における前記像担持体表面と前記転写体表面
    との間にこれら双方に対して非接触状態で配設された面
    状のグリッドを備え、 該グリッドは、所定のピッチで穿孔されるとともに、前
    記像担持体表面から前記転写体表面に静電的に移動する
    トナーの経路となる、所定のピッチの複数の開口部を有
    する、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写手段は、前記像担持体と前記転
    写部材との間に電圧V1を印加し、また前記像担持体と
    前記グリッドとの間に電圧V2を印加する転写バイアス
    印加電源を有し、これら電圧V1、V2の値が、 0<V2/V1<1 の関係を満たすように設定されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧V1、V2の値が、 0<V1+V2 の関係を満たすように設定されている、 ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体表面から前記転写部材表面
    までの距離をL1、また前記像担持体表面から前記グリ
    ッドまでの距離をL2としたときに、これら距離L1、
    L2の値が、 L2/L1≦1/2 の関係を満たすように設定されている、 ことを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧V1、V2、前記距離L1、L
    2の値が、 (V2/L2)<(V1/L1) の関係を満たすように設定されている、 ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記転写体が、シート状の転写材であ
    る、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5に記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写体が中間転写体であり、前記像
    担持体から前記中間転写体に一次転写されたトナー像
    を、該中間転写体からシート状の転写材に二次転写す
    る、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5に記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記中間転写体が、少なくとも前記トナ
    ー像が転写される表面に高離型層を有するベルト状の中
    間転写ベルトであり、 該中間転写ベルトから前記転写材にトナー像が転写され
    る二次転写部に配設した加熱手段によって、トナー像を
    二次転写と同時に加熱定着する、 ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記中間転写体が、少なくとも前記トナ
    ー像が転写される表面に高離型層の表層を有するドラム
    状の中間転写ドラムであり、 該中間転写ドラムから前記転写材にトナー像が転写され
    る二次転写部に配設した加熱手段によって、トナー像を
    二次転写と同時に加熱定着する、 ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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