JP2000131008A - 磁性体の堆積量検知装置 - Google Patents

磁性体の堆積量検知装置

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JP2000131008A
JP2000131008A JP10303472A JP30347298A JP2000131008A JP 2000131008 A JP2000131008 A JP 2000131008A JP 10303472 A JP10303472 A JP 10303472A JP 30347298 A JP30347298 A JP 30347298A JP 2000131008 A JP2000131008 A JP 2000131008A
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pipe
piping
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Toshiro Tomiyama
淑朗 冨山
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非磁性材料から成る配管内の酸化鉄などの磁性
体の堆積量を簡易な装置で常時検知する。 【解決手段】非磁性材料から成る配管1の外周に導電線
3を巻いてコイルを形成し、このコイルの回路に交流電
圧発振器4、電流計5、可変抵抗6を挿入し、電流値か
ら、管内堆積磁性体2の量を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性材料からな
る配管内に堆積した磁性体の堆積量検知装置に関し、特
に好ましくは、磁性を有するスケール(以下磁性スケー
ルと称す)の堆積量検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】配管内のスケールの堆積を検出する技術
として、従来、以下のような技術がある。
【0003】実開昭63−12730号公報や特開昭6
0−257308号公報では放射線により検出・測定す
る技術が開示されている。この技術は、人体への安全性
の面で問題があり、設備的にも大掛かりになる欠点があ
った。
【0004】特開昭61−48708号公報や特開平5
−312691号公報のように、配管内の圧力変化を読
み取って、スケール付着を検出する技術がある。この技
術は配管が短い場所や局所の堆積量を検知測定するのが
困難であるという欠点があった。
【0005】特開昭61−292008号公報は超音波
による検出技術であるが、配管の透過抵抗と反射が大き
く反射波が複雑になり、検出精度が低く信頼性に問題が
あった。
【0006】特開平2−10255号公報、特開平9−
133624号公報では、配管からの抜熱量の変化(熱
容量の変化)によって、スケール堆積を測定する技術が
ある。本方式は、スケールの有無は検知可能であるが、
スケール量までは検知不可で精度上問題があった。
【0007】特開平2−186247号公報のごとく、
TVカメラによる画像検知によるスケール測定は、配管
内に測定装置を挿入したり、運転を一時停止する必要が
あり、測定が容易にできないという欠点があった。
【0008】特開平9−292105号公報に示されて
いる、配管内に設置した電極間に通電し、スケール堆積
による電極間の電流変化を検知する技術は液など特定の
流体への適用に限られるという欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の従来
技術とは異なる簡易な技術により非磁性材料からなる配
管内の磁性スケールの堆積量を検知する装置を開発し、
これを提供することを目的とする。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明は、前記の欠点を
解決するためになされたもので、非磁性材料からなる配
管内の磁性体の堆積量を検知する装置であって、前記配
管の外周に巻かれた導電線と、該導電線に接続された電
源と電流検知器を有することを特徴とする磁性体の堆積
量検知装置である。
【0011】本発明は例えば樹脂製配管の外周に導電線
を巻きつけ、これに交流電圧を印加する。配管内に酸化
鉄粉などの磁性体が堆積すると、配管に巻きつけられた
導電線(以下コイルと称す)によって発生された交流磁
場内の磁束密度が変化し、これに伴い、コイルの交流回
路の電流が変化する。この交流回路内に流れる電流の変
化により、管内の磁性体堆積の多少を測定することがで
きる。この発明によれば、導電線を配管の外周に巻きつ
けるだけで、簡単にしかも連続的に配管内の磁性スケー
ル堆積量を測定することができる。
【0012】本発明では磁性スケールが酸化鉄のような
磁性体に対して好適なものである。また配管の材質が非
磁性材料例えば樹脂やセラミックスの場合に適用でき、
鋼管、ステンレス管等では検知できない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。
【0014】図1に本発明の構成概略図を示す。非磁性
材料からなる配管1の外周に導電線3を巻回してコイル
を形成する。交流電源4によりコイルに通電する。電流
計(電流検知器)5及び可変抵抗器6をこの電気回路に
挿入し、電流を測定する。配管内に磁性体2が堆積する
とコイルによって発生した交流磁場内の磁束密度が変化
し、磁性体2の堆積量を検知することができる。
【0015】図2は本発明の原理の説明図である。配管
直径をdとし、コイル長さをlとし、磁性体の透磁率を
μとすると、コイルの長さが配管径の0.4倍以上のと
き、次の式が成立する。
【0016】i =V/[{2πfμ・d2 2 /(1
8d+40l)}2 +R2 1/2 ここで、 i:電流値(A) V:交流電圧(V) f:交流周波数(Hz) μ:透磁率 d:コイル径(配管径)(インチ) N:コイル巻数(回) l:コイル長さ(インチ) R:電流調整用抵抗(Ω) である。
【0017】酸化鉄製造用焙焼炉の塩酸回収洗浄塔の出
口直後の樹脂製水平配管に本発明を適用した。この配管
には焙焼炉排ガスに同伴されてきた酸化鉄粉が堆積、凝
固する。この堆積量は日数の経過とともに増加し、数ヶ
月で配管の半分程度が堆積物で埋まることもあった。ま
た、その量は操業の程度に依存するため、堆積量を時間
で推定するのは困難であった。
【0018】図5は実施例の堆積量検知装置22を塩酸
回収洗浄塔17の出口配管21に適用した酸化鉄製造用
焙焼炉の全体フローシートである。塩酸回収洗浄塔17
は、塩化鉄水溶液18で塩化水素ガス16を洗浄し、出
口配管21はガスを排出する。このガスは酸化鉄を同伴
し、出口配管21内には酸化鉄が堆積する。塩酸回収洗
浄塔17の下端から排出した塩化鉄水溶液19は、焙焼
炉10内にノズル20から噴射される。焙焼炉10には
熱風11が供給されて旋回流12を形成する。塩化鉄
は、水、酸素と反応し、酸化鉄と塩化水素を生成し、焙
焼炉の下端から酸化鉄13を排出し、上端の排ガス配管
14、サイクロン15を経て塩化水素ガス16が塩酸回
収洗浄塔17に供給される。
【0019】図3は、出口配管21の横断面図である。
出口配管21内に酸化鉄が堆積し、その厚さをhとす
る。配管直径すなわちコイル径d=800mm、コイル
長さl=500mm、コイル巻数N=100巻、周波数
f=100kHz、交流電圧V=10V、電流調整用抵
抗R=10Ω前後に調整した場合の電流値と酸化鉄堆積
量厚さhとの関係を図4に示した。
【0020】本発明の装置を設置し、電流値を監視する
だけで運転中でも配管内の磁性スケール堆積量を図4か
ら容易に測定することができ、計画的に配管内の堆積物
を除去する工事を効率的に行うことができるようになっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明は、非磁性材料からなる配管の外
周に簡単なコイルを形成することにより、簡易にしかも
設備の稼動中に、配管内に堆積した磁性体の量を測定で
きるようになった。また堆積量検知装置の回路に用いる
機器は一般的なもので済み、装置の費用が安価である。
さらに本発明では、複数個所を同時にしかも連続的に測
定することができ、配管内のガス流動を阻害するスケー
ル堆積を常時監視できるようになった。従って、焙焼炉
及び洗浄塔をより安定して操業することができるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機器構成説明図である。
【図2】本発明の原理説明図である。
【図3】本発明の実施例の配管の断面図である。
【図4】本発明の実施例(酸化鉄堆積量厚さと電流値の
関係)を示すグラフである。
【図5】実施例の適用された酸化鉄製造用焙焼装置のフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 配管 2 磁性体 3 導電線 4 交流電源 5 電流計(電流検知器) 6 可変抵抗器 10 焙焼炉 11 熱風 12 旋回流 13 酸化鉄 14 排ガス配管 15 サイクロン 16 塩化水素ガス 17 塩酸回収洗浄塔 18 塩化鉄水溶液 19 塩化鉄水溶液 20 ノズル 21 出口配管 22 堆積量検知装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性材料からなる配管内の磁性体の堆
    積量を検知する装置であって、前記配管の外周に巻かれ
    た導電線と、該導電線に接続された電源と電流検知器を
    有することを特徴とする磁性体の堆積量検知装置。
JP10303472A 1998-10-26 1998-10-26 磁性体の堆積量検知装置 Withdrawn JP2000131008A (ja)

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