JP2000130782A - 放熱制御装置 - Google Patents

放熱制御装置

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JP2000130782A
JP2000130782A JP10320036A JP32003698A JP2000130782A JP 2000130782 A JP2000130782 A JP 2000130782A JP 10320036 A JP10320036 A JP 10320036A JP 32003698 A JP32003698 A JP 32003698A JP 2000130782 A JP2000130782 A JP 2000130782A
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Toshiki Tamura
俊樹 田村
Futoshi Maeda
太 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋体内の空気抜きを円滑とし、放熱制御性能
を充分に発揮させる。 【解決手段】 熱放射率の高い物質からなる膨張収縮自
在な袋体(11)を備えた放熱制御装置(8)であっ
て、袋体(11)には、空気抜き小孔(15)が設けら
れている放熱制御装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、放熱制御
装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の
発明は、蓄熱材に蓄えた熱の放熱を自在に制御すること
のできる、蓄熱床暖房等において有用な、放熱制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅等の暖房装置として、床
面下方に電気またはガスを駆動源とするヒータを設けた
床暖房構造が知られている。また、ヒータの熱を蓄熱材
に蓄え、この蓄熱を徐々に放出することによってヒータ
の運転時間を短縮することのできる経済性に優れた蓄熱
床暖房構造も知られている。特に、後者の場合の電気駆
動ヒータによる暖房では、電気料の安価な深夜電力によ
って蓄熱材を熱し、その蓄熱を昼間に使用することがで
きるという利点を有している。
【0003】この蓄熱床暖房構造では、例えば断熱材上
の合板と床材の間に根太を介在させて空気層を設け、こ
の空気層にヒータおよび蓄熱材を配設し、ヒータの熱を
蓄熱材(7)に蓄え、この蓄熱材(7)から放出された
熱を空気層(5)を介した輻射熱として床材(3)を加
温するようにしている。しかしながら、このような、蓄
熱床暖房構造の場合には、蓄熱材からの熱放出を制御で
きないために、24時間、例えば室内に人が不在であっ
て、外出時や就寝時のリビングルームなど、暖房の必要
のない時でも一定の熱を連続して放出してしまうため、
ランニングコストの高くなるという問題があった。この
ため、必要時の備えて常に一定間隔でヒータを運転する
必要があり、経済性および省エネルギー対策の点で問題
があった。また、外気温の上昇によって暖房が必要ない
場合、たとえば秋口や春先など、暖房が必要な時期でも
比較的外気温が高い時、あるいは一日の内でも気温が高
くなる昼間等でも蓄熱材からの放熱を制御できないため
に、室温が高くなりすぎてしまうという不都合も存在し
た。
【0004】このため、例えば、ヒータの下側にエアバ
ック等を配設し、エアバック内への空気供給量を調節す
ることによってヒータおよび蓄熱材を上下させ、これに
よって空気層の厚みを変化させて熱放出量を制御する構
造が提案されているが、空気層の熱伝導率は空気層の厚
みによって変化するものの、その変化量は極わずかであ
るため、この従来構造の場合には上記の問題点を解決す
るほどの効果をあげていない。
【0005】そこで、この出願の発明者らは、このよう
な蓄熱床暖房構造の問題点を解消し、蓄熱材からの放熱
量を自在に制御することのできる蓄熱床暖房構造とし
て、蓄熱材とその上方に配置された床材との間に形成さ
れた空気層中には、熱放射率の高い物質からなる膨張収
縮自在な袋体とこの袋体内への送風手段、並びに低熱放
射率の面体とが備えられていることを特徴とする蓄熱床
暖房構造をすでに開発している。
【0006】例えば図22の断面図に例示したように、
この蓄熱床暖房構造では、断熱材(1)上の合板(2)
と床材(3)の間に根太(4)を介在させて空気層
(5)を設け、この空気層(5)にヒータ(6)および
蓄熱材(7)を配設し、さらに蓄熱材(7)と床材
(3)との間に放熱制御装置(8)として、たとえば例
示したような、袋体(11)とこの袋体(11)の内側
上面に配置したアルミニウム箔や銅箔等の熱放射率の低
い(熱伝導率の高い)面体(14)を備えている。そし
て、この袋体(11)には、送風手段として、たとえば
ダクト(12)に連結したファン(13)とを配置し、
空気を袋体(11)中に送りこみまたこれが排気できる
ようにしている。袋体(11)はこのため膨張収縮自在
とされている。
【0007】そして袋体(11)は高い熱放射率(低い
熱伝導率)を持つ素材によって構成されている。各種の
樹脂、プラスチックのシートやフィルムにより構成され
たものがその代表例である。図23の断面図は、以上の
例の場合の放熱抑制の状態を例示したものである。蓄熱
材(7)からの熱は、空気層の下側を構成する袋体(1
1)の樹脂等の高い熱放射率の材料の存在によって放熱
が促進されるが、図23のように、袋体(11)に空気
を吹込んで膨張させると、空気層の上側は低熱放射率の
面体(14)により構成されるため熱抵抗が大きく、放
熱は抑制されることになる。
【0008】また、図24は、同様の原理で放熱促進と
放熱抑制とを行うための構造として、低熱放射率の面体
(14)を袋体(11)の内面の下側に配置した例を示
している。空気を吹込んで袋体(11)を膨張させる
と、空気層の下側の低熱放射率の面体(14)によって
空気層の熱抵抗が大きくなり、放熱は抑制されることに
なる。一方、袋体(11)をしぼませると、放熱促進状
態となる。
【0009】放熱制御装置(8)については、図25の
ように中仕切り(9)を持った袋体(11)によって構
成することもできる。放熱制御装置(8)は、可撓性の
中仕切り(9)によって内部が上下2つの空間(10
A)(10B)に区切られている袋体(11)と、これ
ら2つの空間(10A)(10B)にダクト(12A)
(12B)を介して送風するファン(13A)(13
B)とを有している。袋体(11)は、一定の膨張形態
を持つものでよく、あるいは可撓性材料からなり、送風
によって膨張するようなものであってもよい。ただし、
袋体(11)および中仕切り(9)は、熱放射率の高い
材質で構成する。例えば樹脂、プラスチックのフィル
ム、シート等である。この袋体(11)はまた、その内
面下側に熱放射率の低い材質からなる面材(14)を貼
付している。前記のように、このような面材(14)と
しては、例えば熱電導率の高いアルミ箔や銅板を用いる
ことができる。
【0010】このような放熱制御装置(81)によって
蓄熱材(7)からの放熱を促進する場合には、図25に
示したように、ファン(13A)をON、ファン(13
B)をOFFにし、ダクト(12A)を通して空間(1
0A)に空気を送り込むことによって、袋体(11)の
外面上側を床材(3)に密着させ、袋体(11)の外面
下側を蓄熱材(7)に密着させる。この時、中仕切り
(9)は下方に移動し、袋体(11)の内面下側に貼付
した面体(14)に密着した状態となる。この状態で
は、空間(10A)が輻射熱を伝えるための空気層とな
るが、この空間(10A)は熱放射率の高い袋体(1
1)および中仕切り(9)によって形成されているた
め、空気層の熱抵抗は小さくなり、放熱が促進される。
【0011】次に、放熱を抑制する場合には、図26に
例示したように、ファン(13A)をOFF、ファン
(13B)をONにし、空間(10B)に空気を送り込
む。空間(10A)の空気はダクト(12A)を介して
排出され、中仕切り(9)は上方に移動して、袋体(1
1)の上側に密着した状態となる。この状態では、面体
(14)が空間(10B)に露出し、輻射熱を伝える空
気層である空間(10B)は、熱放射率の高い中仕切り
(9)と熱放射率の低い面体(14)とによって形成さ
れるため、空気層の熱抵抗は大きくなり、放熱が抑制さ
れることになる。
【0012】このように、この放熱制御装置(8)を設
けた蓄熱床暖房構造においては、室内に設置したスイッ
チによってファン(13A)(13B)の作動を操作す
ることによって、蓄熱材(7)からの熱放出を制御する
ことができる。なお、この放熱制御装置(8)において
は、図25に示したような放熱の促進時には空気層が熱
放射率の高い袋体(11)面および中仕切り(9)によ
って形成され、図26に示したような放熱の抑制時には
熱放射率の低い面体(14)が露出するようにしてい
る。従って、面体(14)の貼付位置は、図25および
図26に例示したような袋体(11)の内面下側の他、
袋体(11)の内面上側、中仕切り(9)の上側および
下側のいずれであってもよい。
【0013】図27は、蓄熱床暖房構造に用いるさらに
別の放熱制御装置(8)を例示した断面図である。この
放熱制御装置(8)は、熱放射率の低い材質からなる面
体(14A)(14B)をそれぞれ中仕切り(9)の袋
体(11)の内面下側の2カ所に貼付している。
【0014】このような放熱制御装置(8)によって前
記蓄熱材(7)からの放熱を促進する場合には、ファン
(13A)をON、ファン(13B)をOFFにし、ダ
クト(12A)を通して空間(10A)に空気を送り込
むことによって、袋体(11)の外面上側を前記床材
(3)に密着させ、袋体(11)の外面下側を蓄熱材
(7)に密着させる。この時、中仕切り(9)は下方に
移動し、そのした面に貼付した面体(14A)は袋体
(11)の内面下側に貼付した面体(14B)に密着し
た状態となる。この状態では、空間(10A)は輻射熱
を伝えるための空気層となるが、この空間(10A)は
熱放射率の高い袋体(11)および中仕切り(9)によ
って形成されているため、空気層の熱抵抗は小さくな
り、放熱が促進される。
【0015】次に、放熱を抑制する場合には、図27に
例示したように、ファン(13A)をOFF、ファン
(13B)をONにし、空間(10B)に空気を送り込
む。空間(10A)の空気はダクト(12A)を介して
排出され、中仕切り(9)は上方に移動して、袋体(1
1)の上側に密着した状態となる。この状態では、輻射
熱を伝える空気層である空間(10B)は上下とも熱放
射率の低い面体(14A)(14B)によって形成され
るため、空気層の熱抵抗は特に大きくなり、放熱が抑制
されることになる。
【0016】なお、面体(14A)(14B)の貼付位
置は、例示した位置のほか、袋体(11)の内面下側お
よび中仕切り(9)の上側とすることもできる。たとえ
ば以上のような袋体(11)を備えた放熱制御装置
(8)によって、蓄熱の放熱制御を効果的に行うことが
できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
とおりの袋体(11)を備えた放熱制御装置(8)は、
床下の根太(4)間に配置されるように長尺の全体形態
を有していることから、プラスチックフィルム等の熱放
射率の高い物質により構成されている袋体(11)にた
とえば図22〜24図の場合のようにダクト(12)を
介してファン(13)により空気を吹込み、次いでファ
ン(13)を停止して空気を抜き袋体(11)をしぼま
せる時に、空気(エアー)抜きが迅速に行われないこと
があり、また、特に、図28に例示したように、中仕切
り(9)が存在し、内部が空間(10A)(10B)に
区切られている袋体(11)を備えた放熱制御装置
(8)の場合には、たとえばダクト(12A)に連結し
た袋体(11)の空気吹込口に誓い方の中仕切り(9)
が先に動作し、図28のように、袋体(11)の奥の方
の空気が排出されにくくなり、中仕切り(9)の動作が
不完全になって放熱制御性能が円滑に、かつ、充分に発
揮できないことがあるという問題があった。
【0018】そこで、この出願の発明は、以上のとおり
の袋体を備えた放熱制御装置において、袋体からの空気
抜きを円滑に行うことができ、中仕切りの存在する袋体
にあっては中仕切りを完全に動作させて放熱制御性能を
充分に発揮することができるようにした、改善された新
しい放熱制御装置を提供することを課題としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
のとおりの課題を解決するとして、第1には、熱放射率
の高い物質からなる膨張収縮自在な袋体を備えた放熱制
御装置であって、袋体には、空気抜き小孔が設けられて
いることを特徴とする放熱制御装置を提供する。
【0020】また、この出願の発明は、第2には、袋体
には低熱放射率の面体が配設一体化されている前記の放
熱制御装置を、第3には、袋体に配設一体化された低熱
放射率の面体にも空気抜き小孔が設けられている放熱制
御装置を提供する。そして、以上の発明について、この
出願の発明は、第4には、袋体が、複数枚の熱放射率の
高い物質のフィルムが接合されたものであって、空気抜
き小孔は、このフィルムの少くとも一面に設けられてい
る放熱制御装置を、第5には、袋体は、複数枚の熱放射
率の高い物質のフィルムが接合されたものであって、空
気抜き小孔は、このフィルムの接合部の少くとも一部に
設けられている放熱制御装置を、第6には、袋体には中
仕切りフィルムが備えられている放熱制御装置を提供す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、以上のとおり
の特徴を有するものであるが、以下に図面に沿って実施
例を示し、さらに詳しく実施の形態について説明する。
【0022】
【実施例】図1、図2、図3および図4は、この発明の
放熱制御装置の一例を示した平面図(図1)と断面図
(図2〜4)である。たとえば、この例においては、放
熱制御装置(8)は、前記の従来技術と同様に、熱放射
率の高い物質、たとえばプラスチックのフィルムまたは
シートによって構成された膨張収縮自在な袋体(11)
を備えている。そしてこの袋体(11)には、この発明
の特徴としての空気抜き小孔(15)が設けられてい
る。
【0023】また、この例の場合には、図2〜図4に示
されているように、中仕切り(9)によって袋体(1
1)の内部は、空間(10A)(10B)に仕切られて
おり、各々の空間(10A)(10B)は、ダクト(1
2A)(12B)を介して、ファン(13A)(13
B)より空気が吹込まれるようにしている。そして、こ
の中仕切り(9)を有する袋体(11)において、上側
の空間(10A)の内側上部には、ラミネートされたア
ルミニウム箔、あるいはアルミニウム蒸着膜等の低熱放
射率の面体(14)が配設一体化されている。
【0024】たとえば、以上の袋体(11)について
は、上シート(11A)、下シート(11B)、そして
中仕切りシート(11C)の3枚のプラスチックシート
により構成することができ、この3枚のシート(11
A)(11B)(11C)は、図1にも示したが周縁の
接合部(16)において接合して袋体(11)とするこ
とができる。シート(11A)(11B)(11C)
は、単層であってもよいし、積層された複層の樹脂シー
トであってもよい。
【0025】たとえば、袋体(11)は、次の積層シー
ト(厚み)の構成としてもよい。 上シート(11A): 二軸延伸ポリエステル(PET) 50μm キャストポリプロピレン(CPP) 30μm 下シート(11B): エッチング処理アルミ箔 6μm キャストポリプロピレン(CPP) 30μm 二軸延伸ポリエステル(PET) 50μm 中仕切りシート(11C): キャストポリプロピレン(CPP) 30μm 二軸延伸ポリエステル(PET) 50μm キャストポリプロピレン(CPP) 30μm 図1の例においては、たとえば以上の袋体(11)の構
成において、前記の空気抜き小孔(15)は、袋体(1
1)の上シート(11A)および下シート(11B)に
複数箇所で設けている。
【0026】この空気抜き小孔(15)については、限
定されることはないが、一般的には、その開口径は1m
m以下で、隣設するものとの配置ピッチは、300mm
以下を目安とすることができる。いずれの場合において
も、この小孔(15)の所定空間、たとえば空間(10
A)(10B)の各々のダクト(12A)(12B)と
の連結部開口断面積(S0 )に対する開口総面積(S)
が、S<S0 の関係となるようにすることが欠かせな
い。このことは袋体(11)の空間(10A)(10
B)を膨張させるための要件である。
【0027】なお、この小孔総面積(S)とダクト連結
部開口断面積(S0 )との関係については、小孔(1
5)からの熱損失が懸念されるが、実際の算定によって
も、仮に好ましくない条件としてのS=S0 とした場合
でも、熱損失は、床からの放熱量に対して非常に小さ
く、1%にも満たない量であり、この発明の放熱制御の
省エネルギー効果を損うことにはならない。
【0028】小孔(15)の配置については、図1のよ
うに、並列に並ぶようにしてもよいし、これに限られる
ことなく千鳥状の配置や、その他任意であってよい。ま
た、小孔(15)は、シートやフィルムによって袋体
(11)を形成後にパンチ加工して設けてもよいし、あ
らかじめシートに小孔(15)を設けておいて、その後
袋体(11)を形成するようにしてもよい。
【0029】そこで次に、小孔(15)を設けた袋体
(11)の膨張収縮をともなうこの発明の放熱制御装置
(8)についてその動作、作用を図2〜4に沿って説明
する。図2は、放熱促進状態を、図3は、促進から抑制
の状態へと切り替える途中を、図4は、放熱の抑制の状
態を示したものである。図2のように、ファン(13
A)が停止し、ファン(13B)より空気を空間(10
B)に吹込んでこれを膨張させる。下シート(15B)
に設けた下側小孔(15)の総開口面積(S)が、ダク
ト(12B)連結部の断面積(S0 )よりも小さければ
(S<S0 )、空間(10B)は膨張し、中仕切り
(9)も動作し、この中仕切り(9)は、上シート(1
1A)に密着した状態となって、アルミニウム箔等の低
熱放射率の面体(14)を覆うことになる。このため、
蓄熱材(7)からの放熱は促進されることになる。
【0030】次に、ファン(13B)を停止し、ファン
(13A)をより上部の空間(10A)に空気を吹込
む。この時、袋体(11)は長尺なので、吹込部よりも
奥側の、空間(10B)の空気が排出されにくくなる
が、図3のように、この発明の装置の場合には、下部の
空間(10B)の下シート(11B)に設けてある小孔
(15)からも空気が排出されるため、中仕切り(9)
も正常に移動して、中仕切り(9)が全面にわたって下
シート(11B)に密着し、上部には低熱放射率の面体
(14)が露出することから、空気層の熱抵抗が大きく
なって放熱が抑制されることになる。
【0031】もちろん、以上の動作においても、小孔
(15)からは空気が排出されるが、前記のとおり熱損
失はほとんど問題とはならない。なお、以上においては
中仕切り(9)を持つ袋体(11)について説明した
が、中仕切り(9)のない袋体(11)についても同様
に空気抜きが迅速に進行し、この発明の放熱制御装置の
性能が良好に発揮されることになる。
【0032】そして、以上の例では、小孔(15)は、
袋体(11)の上面および下面の両方に設けた場合につ
いて説明したが、装置の配置状況や、袋体(11)の素
材の構成等によっては、いずれか一方であってもよい。
また、中仕切り(9)にも小孔(9)を設けることがあ
ってもよい。また、図1〜4のように、袋体(11)の
面に設ける場合だけでなく、この発明の装置において
は、図5の平面図に示したように、袋体(11)を構成
するシートあるいはフィルムの接合部(16)に小孔
(15)を設けることにしてもよい。
【0033】たとえば、接合部(16)における小孔
(15)は、未接合部として残しておくことによって形
成することができる。この未接合部は、たとえば熱接合
時の過圧バーに、未接合部に対応する切欠み溝部を設け
ておいて接合が生じないようにしてやること等によって
可能となる。以上のいずれの場合でも、袋体(11)そ
のものに低熱放射率のアルミニウム箔等の面体(14)
を配設一体化してもよいし、あるいは、床材(3)の裏
面にこの面体(14)を配置し、袋体(11)の膨張時
に、袋体(11)の上シート(11A)がこの面体(1
4)を覆うようにしてもよい。また、袋体(11)に面
体(14)を配設一体化する場合には、その表面、内面
のいずれかの一面、もしくは対向する面が配置すること
も考慮される。
【0034】これらの任意の形態において、この発明の
小孔(15)を持つ袋体(11)を備えた装置によっ
て、優れた放熱制御性能が実現されることになる。袋体
(11)に、低熱放射率の面体(14)を配設一体化し
たものを、シートの場合により製造する場合について以
下にさらに詳しく説明する。プラスチックシートの接合
による袋体の形成については、熱接合が一般的であっ
て、接着剤や粘着剤の使用はあまり現実的ではない。そ
して熱接合については、通常、外部加熱方式としてのヒ
ートシール法(インパルスシール法も含めて)が代表的
なものとして知られている。これは、熱ローラー、ヒー
トシーラーによって、ヒートシール可能なプラスチック
素材のソートを接合する方法である。
【0035】たとえば、通常のヒートシールにおいて
は、図6に例示したように、基材フィルムに積層したシ
ーラントフィルムを相互に熱着させることになる。この
場合の基材フィルムには、二軸延伸ポリエステル(PE
T)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ナイロン等
のフィルムが使用される。また、シーラントフィルム
は、基材フィルムにラミネートさせるもので、ポリオレ
フィン系のフィルムが主に使用される。代表的なもの
が、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)、キャストポリプロピレン
(CPP)等である。
【0036】しかしながら、図7のように、前記面体
(14)としてのアルミニウムはプラスチックフィルム
とは熱接合できない。このため、接着剤、粘着剤などを
用いた接着しかできないので、経済性、信頼性が低い加
工となってしまうという問題がある。一方、図8のよう
に、アルミニウムの上にシーラント層を設ける方法(食
品や医薬品包装の例)ではヒートシールは可能である
が、シーラント層の存在によって熱放射率が高くなるた
め問題が生じる。しかもシーラント層の厚みが20μm
以上となるので、放熱制御性能は大きく損われることに
なる。このため、以上のような理由から、この発明にお
いては、接合部については、アルミニウム箔をエッチン
グ処理により除去してしまう方法が採用される。つま
り、たとえば図9のように、レジスト処理して、接合部
のアルミニウムのみをエッチング除去してヒートシール
法により接合することである。アルミニウム面にコート
されたレジストは、非常に薄い(厚み1μm程度以下)
ことから、アルミニウムの低放射率がほとんど損われな
いのである。
【0037】もちろん、アルミニウム箔として、あるい
は蒸着膜として形成されてもよい。これにより、たとえ
ば図10のように、あるいはその上下逆の熱接合が可能
となる。また図11のように、中仕切りの存在する袋体
の接合形成も可能となる。実際には、たとえば図12の
ように、 アルミニウム箔 CPPフィルム:シーラントフィルム PETフィルム:基材フィルム ビニル系レジスト:レジスト を用いてエッチング処理し、次いで図13および図14
のようにヒートシールすることができる。
【0038】また、この発明においては、ヒートシール
法に代えて、以上の接合を、超音波接合、あるいは高周
波接合として実施することもできる。超音波接合では、
たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエステルが接合に良好なものとして使用される。高周
波接合では、たとえば塩化ビニルフィルム、ナイロンフ
ィルム等が使用される。
【0039】図16、この発明において採用される接合
のためのシートやレジストの例を示したものである。ま
た、図17は、前記のダクト(12A)(12B)とし
てのチューブをシーラントと同じとした場合、熱接合が
容易となり取付性がよくなることを示したものであり、
図18は、袋とパイプ(すなわちチューブ)との接合の
例を示したものである。
【0040】なお、超音波接合については、前記のよう
にエッチングを行うことなしに、図19のように、1μ
m以下の厚みの樹脂コート層を設けて、そのまま接合し
てもよい。この厚みにおいては、超音波接合が可能であ
って、放熱制御性能にも影響はない。また、樹脂コート
層は、アルミニウムの耐食性を高めることにもなる。
【0041】図20および図21は、超音波接合により
袋体を構成し、未シール部にチューブを差し込むこと
と、ボルトによりパイプを袋に取付ける例とを示したも
のである。もちろん、この発明の装置については以上の
例に限定されることなく製造可能とされる。
【0042】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、袋体からの空気の抜き出しが円滑に行わ
れるようになり、放熱制御の性能が充分に発揮されるこ
とになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の袋体を例示した平面図であ
る。
【図2】図1の構造についての断面図である。
【図3】図1の断面図である。
【図4】図1の断面図である。
【図5】袋体の別の平面図である。
【図6】ヒートシールの断面図である。
【図7】ヒートシールの断面図である。
【図8】ヒートシールの断面図である。
【図9】エッチング処理の断面図である。
【図10】熱接合の断面図である。
【図11】熱接合の断面図である。
【図12】エッチング処理の断面図である。
【図13】ヒートシールの断面図である。
【図14】ヒートシールの断面図である。
【図15】エチングの断面図である。
【図16】袋体の構造を例示した分解斜視図である。
【図17】構造を例示した斜視図である。
【図18】パイプの取付けを示した断面図である。
【図19】接合の断面図である。
【図20】チューブ取付けを示した斜視面図である。
【図21】パイプ取付けを示した分解斜視面図である。
【図22】袋体の配設を示した断面図である。
【図23】袋体の動作を示した断面図である。
【図24】図23とは別の断面図である。
【図25】図23とは別の断面図である。
【図26】図25と同様の断面図である。
【図27】図25および26とは別の断面図である。
【図28】空気抜けの問題を示した断面図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱放射率の高い物質からなる膨張収縮自
    在な袋体を備えた放熱制御装置であって、袋体には、空
    気抜き小孔が設けられていることを特徴とする放熱制御
    装置。
  2. 【請求項2】 袋体には低熱放射率の面体が配設一体化
    されている請求項1の放熱制御装置。
  3. 【請求項3】 袋体に配設一体化された低熱放射率の面
    体にも空気抜き小孔が設けられている請求項2の放熱制
    御装置。
  4. 【請求項4】 袋体は、複数枚の熱放射率の高い物質の
    フィルムが接合されたものであって、空気抜き小孔は、
    このフィルムの少くとも一面に設けられている請求項1
    ないし3のいずれかの放熱制御装置。
  5. 【請求項5】 袋体は、複数枚の熱放射率の高い物質の
    フィルムが接合されたものであって、空気抜き小孔は、
    このフィルムの接合部の少くとも一部に設けられている
    請求項1ないし4のいずれかの放熱制御装置。
  6. 【請求項6】 袋体には中仕切りフィルムが備えられて
    いる請求項4または5の放熱制御装置。
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