JP2000130733A - 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置 - Google Patents

蓄熱燃焼式排気ガス処理装置

Info

Publication number
JP2000130733A
JP2000130733A JP10303961A JP30396198A JP2000130733A JP 2000130733 A JP2000130733 A JP 2000130733A JP 10303961 A JP10303961 A JP 10303961A JP 30396198 A JP30396198 A JP 30396198A JP 2000130733 A JP2000130733 A JP 2000130733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
gas
combustion
storage body
combustion chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10303961A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Komatsu
隆夫 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUMIKO ENGINEERING KK
Original Assignee
SUMIKO ENGINEERING KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUMIKO ENGINEERING KK filed Critical SUMIKO ENGINEERING KK
Priority to JP10303961A priority Critical patent/JP2000130733A/ja
Publication of JP2000130733A publication Critical patent/JP2000130733A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 3塔式燃焼式に比し設備の小型化と建設費の
削減が可能となる蓄熱燃焼式排気ガス処理装置。 【解決手段】 断熱筐体1内部に、複数のパイプ状部材
を集合させて円柱状に形成された蓄熱体3を縦方向に内
装し、蓄熱体の上端側に燃焼室4を設け、蓄熱体の下端
側に略半円筒状のガス分流器2を配設し、処理ガスはガ
ス分流器により蓄熱体のうち半円柱領域を上昇し燃焼室
に達し、そこで燃焼分解されて蓄熱体の残りの半円柱領
域を下降して排出されるよう構成され、又ガス分流器又
は蓄熱体のいずれか一方を、両端面が摺動しつつ連続回
動できるよう構成し、更にガス分流器の回動により予熱
から蓄熱領域に移行する際に、残留する未処理ガスを燃
焼室に向けてパージするため大気又は燃焼排気ガスを導
入する手段を設けた蓄熱燃焼式排気ガス処理置を特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱燃焼式排気ガ
ス処理装置、さらに詳しくは悪臭成分などを含む排気ガ
スを燃焼により分解除去する脱臭装置に関するものであ
って、燃焼処理を行った排気ガスが保有する熱エネルギ
を蓄熱体に回収し、これを熱源として処理ガスの予熱を
行うことで廃熱を有効に回収する蓄熱燃焼式排気ガス処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の産業分野の製造設備から発
生する悪臭成分などを含む排気ガスの処理の方法として
は、燃焼法、吸着法および生物処理法などがある。これ
ら方法にはそれぞれ固有の特徴があり、対象とする処理
ガスの組成、濃度、ガス量および設備の設置条件または
回収した廃熱の用途などを考慮していずれかの方式を選
択して用いられている。
【0003】このうち燃焼法には、高温度の条件下で悪
臭成分などを含む排気ガスを分解処理する直接燃焼方式
と触媒酸化作用により低温度の条件下で分解処理する触
媒燃焼方式がある。一般に燃焼方式で悪臭成分などを含
む排気ガスを分解処理する場含は、燃焼排気ガスが保有
する熱エネルギを有効に利用するため熱交換器を介して
処理ガスの予熱を行い、さらに余剰の熱エネルギによっ
て空気を加熱し、温風として廃熱を回収することが行わ
れている。特に高温の燃焼で分解処理する直接燃焼方式
では、廃熱ボイラにより廃熱を蒸気として回収する場合
が多い。しかしながら、処理ガスの予熱を除く各種の形
態で回収された熱エネルギの用途が特にない場合もあ
り、この場合には有効利用されない大量の熱エネルギが
大気に放出されることとなる。
【0004】これに対し、燃焼方式で発生する燃焼排気
ガスが保有する熱エネルギを、最大限に処理ガスの予熱
に利用する方法として蓄熱燃焼方式がある。すなわちこ
れは燃焼排気ガスが保有する熱エネルギを、排気ガス処
理装置自体で有効に利用する方法である。
【0005】従来の蓄熱燃焼方式の排気ガス処理装置に
は、2塔式のものと3塔式のものがあり、そのうち2塔
式のものは図6に示す通り断熱筐体20からなり、該筐
体20は燃焼室21とこれに連通して並設された2塔の
蓄熱槽22、22′とで構成されており、該蓄熱槽2
2、22′にはそれぞれ各種の蓄熱材が充填されてい
る。また排気ファン23により供給された処理ガスの流
れは、図6(a)のように自動ダンパ24−1、24−
2、24−3、24−4の切替(ダンパ24−1、24
−4が開、ダンパ24−2、24−3が閉)により燃焼
条件が決まり、ある時間間隔で連続的に、かつ繰り返し
処理ガスの流れの方向が切替わるものである。 そして
燃焼室21の前段に位置する蓄熱槽22を通過して予熱
され燃焼室21で燃焼分解された悪臭成分などを含む処
理ガスの燃焼排気ガスは、大気に放出される前に後段に
位置する蓄熱槽22′を通過して、保有する熱エネルギ
を一旦この蓄熱材に蓄熱する。このとき保有熱エネルギ
の95%前後が後段に位置する蓄熱槽22′の蓄熱材に
蓄熱され、燃焼排気ガスは低温状態となってダクト25
から大気に放出される。
【0006】一方燃焼室21の上流側に位置する蓄熱槽
22に充填された蓄熱材が保有する熱エネルギが処理ガ
スの予熱のために消費されると、図6(b)のように自
動ダンパ24−1、24−2、24−3、24−4の切
替(ダンパ24−1、24−4が閉、ダンパ24−2、
24−3が開)によって処理ガスの流れ方向が変わり、
上流側の蓄熱槽22が後段の蓄熱槽となり、下流側の蓄
熱槽22′が前段の蓄熱槽となって逆の機能を果たす。
蓄熱燃焼方式は、この動作を運続的に交互に繰り返すこ
とにより処理ガスを効率よく予熱し、燃焼排気ガスによ
り蓄熱するものである。すなわち燃焼室21の前段に位
置する蓄熱槽では、燃焼排気ガスで加熱された蓄熱材の
放熱により処理ガスの予熱が行われ、後段に位置する蓄
熱槽では燃焼排気ガスが保有する熱エネルギにより蓄熱
材への蓄熱が行われ、これを交互に繰返すのである。
【0007】しかしながら2塔型蓄熱燃焼方式では、自
動ダンパの切替によって処理ガスの流れ方向が変わると
きに前記切替前には予熱工程側であった蓄熱槽に残留し
ていた未処理のガスが、蓄熱工程に入ってそのまま逆流
して大気に放出されることとなり、これによって脱臭性
能の低下をもたらす。この欠点を防止するために蓄熱槽
を3塔設け予熱工程から蓄熱工程に直接移行させず、予
熱工程で残留していた未処理ガスをパージして少量ずつ
処理ガスとともに予熱工程へ送り、残留未処理ガスを完
全に燃焼排気ガスに置換させてから、蓄熱工程に移行さ
せるものが図7に示す3塔型蓄熱燃焼方式である。
【0008】図7においては断熱筐体20は燃焼室21
とこれに連通して並設された3塔の蓄熱槽22、2
2′、22″とで構成されており、該蓄熱槽22、2
2′、22″にはそれぞれ各種の蓄熱材が充填されてい
る。そして排気ファン23により供給される処理ガス
は、自動ダンパ24−1、24−2、24−3、24−
4、24−5、24−6の切替によりダクト25を介し
て大気に放出されるよう構成され、さらに各蓄熱槽2
2、22′、22″の底部は自動弁26−1、26−
2、26−3を介してパージ用ダクト27により排気フ
ァン23の上流側に接続されているものである。
【0009】まず図7(a)では自動ダンパ24−1、
24−2、24−4、24−5が閉、24−3、24−
6が開に切替られており排気ファン23により供給され
る処理ガスは前段の蓄熱槽22′で予熱され、燃焼室2
1で燃焼分解されて蓄熱槽22″で蓄熱されてダクト2
5を介して大気に放出される。この際、自動弁26−1
のみが開に切替わっているために燃焼排気ガスは蓄熱槽
22を蓄熱するとともに、ここに残留した未処理ガスを
少量ずつパージ用ダクト27を介して排気ファン23に
再循環させ、さらに蓄熱槽22′に送られて予熱される
ことになる。したがって未処理のガスが、そのまま逆流
してダクト25より直接大気に放出されることがない。
【0010】同様に図7(b)は蓄熱槽22′が残留未
処理ガスを予熱工程に送る蓄熱槽となる場合、また図7
(c)は蓄熱槽22″が残留未処理ガスを予熱工程に送
る蓄熱槽となる場合をそれぞれ示したものである。この
ように2塔型蓄熱燃焼方式、3塔型蓄熱燃焼方式のいず
れの場合であっても予熱された処理ガスは、燃焼室21
で燃焼分解に必要な温度までバーナ28などによってさ
らに加熱され、高温度の条件下で完全な燃焼分解処理が
行われるものであった。
【0011】そしてこのような蓄熱槽22、22′ある
いは22″に充填され蓄熱体を構成する蓄熱材29は図
8に示す通りセラミックス製のインタロックサドル形状
のものが広く採用されており、稀にハニカム構造体など
も使われているが、いずれにしてもこれらの蓄熱材29
は比熱量が大きく耐熱性にも優れている。しかしなが
ら、蓄熱槽に充填され蓄熱体を構成するサドル形状の蓄
熱材29はその形状から圧力損失が大きく、またダスト
の多い処理ガスの場合はダストがここに分離堆積する欠
点があった。特に有機シリコンを含む処理ガスでは、こ
れが燃焼分解した際に発生する極微細なシリカ(SiO
)ダストが蓄熱材29に堆積される傾向があり、そし
て加熱、放熱の繰り返しによる熱変動の過程でこれが溶
融して、充填された複数の蓄熱材29を塊状に結合させ
て蓄熱槽を閉塞させることがあった。また空隙率が大き
いために嵩比重が小さくなり、所定の蓄熱量を保有させ
るように蓄熱材を充填するためには蓄熱槽を大きくせざ
るを得ず、当然これに伴い装置全体が大型化してしまう
欠点があった。
【0012】さらに2塔以上の蓄熱槽を有する従来の蓄
熱式燃焼装置では、処理ガスの流れや燃焼排気ガスの流
れを変えるために複数の大口径の自動ダンパが必要とな
り、これに伴いダクトの引き回しも複雑となってしまっ
た。そのため設備全体の建設費が高くなり、これが運転
コストの安いという特徴の割には装置の大型化とともに
普及を妨げる要因となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように蓄熱燃焼式
脱臭装置は優れた固有の特徴を有するものの、他の燃焼
方式と比べて装置が大型となり広い設置スペースが必要
となることと、設備費用に占める蓄熱体、処理ガスの流
れを変える多数の大口径の自動ダンパおよび装置周辺を
引き回す複雑なダクトに掛かる工事費用が大きいため
に、設備全体の費用が高くなり十分な普及がなされてい
なかった。
【0014】本発明は、蓄熱体として従来広く採用され
ているセラミックス製サドル形状の蓄熱材を充填するも
のと比ベて単位容積当たりの蓄熱量が大きく、また圧力
損失が小さく、かつ安価なパイプ状部材からなる蓄熱体
を使用して、複数の蓄熱槽を有する蓄熱燃焼式排気ガス
処理装置に伴う処理ガスの流れを変えるための高価な自
動ダンパや装置周辺の複雑なダクト工事を不要とし、さ
らに装置全体として小型化を計ることが可能となった蓄
熱燃焼式排気ガス処理装置を提供することを目的とする
ものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、断熱筐体内部に、複数のパイプ状部材を束ね
て集合させかつ全体としてほぼ円柱状に形成された蓄熱
体を縦方向に内装するとともに、該蓄熱体の上端側には
燃焼室を設け、また該蓄熱体の下端側にはほぼ半円筒状
のガス分流器を配設し、前記筐体内に導入された処理ガ
スは前記ガス分流器により前記蓄熱体のうちほぼ半円柱
領域を上昇、通過して前記燃焼室に達し、該燃焼室で燃
焼分解された後に前記蓄熱体の残りのほぼ半円柱領域を
下降、通過して排出されるよう構成されたことを特徴と
し、また前記ガス分流器または蓄熱体のいずれか一方
を、両者の端面が摺動しつつ連続的に回動し得るよう構
成し、さらに前記ガス分流器の回動により予熱領域から
蓄熱領域に移行する際に、前記蓄熱体の予熱領域から蓄
熱領域に移行した領域に残留する未処理ガスを前記燃焼
室に向けてパージするため大気または燃焼排気ガスを導
入する手段を設けた蓄熱燃焼式排気ガス処理装置を特徴
とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に基いて説
明する。図1は本発明の蓄熱燃焼式排気ガス処理装置の
一実施例の断面図、図2は本発明で使用する蓄熱体の一
実施例の斜視図、図3は本発明で使用するガス分流器の
一実施例の斜視図、図4はガス分流器の他の実施例の斜
視図、図5は本発明に係る蓄熱燃焼式排気ガス処理装置
の処理ガスの流れを示す斜視図であって、1は有底円筒
状の筐体、2はガス分流器、3は蓄熱体、4は燃焼室、
5はバーナ、6は排気ファン、7は断熱材、8は結束リ
ング、9は結束バンド、10a、10bはシール部材、
11はパージガス用流路、12はパージ用ガス導入路、
13はガス分流器用駆動モータ、14はガス分流器の摺
動端面、15a、15bはセパレータ、16は分離板、
17はガス分流器押圧機構である。
【0017】前述した通り従来のインタロックサドル形
状やハニカム形状のブロックからなる蓄熱材を積層して
なる蓄熱体を充填した蓄熱槽では、該蓄熱槽を流れるガ
ス流は拡散しながら前進する。この拡散現象は伝熱効果
には好ましいが、1つの蓄熱体を蓄熱領域と予熱領域に
分けて1つの蓄熱体により蓄熱と予熱を同時に行うこと
は不可能である。そこで本発明では蓄熱材としてパイプ
状部材3−1、3−2、…3−nを用いるとともに、蓄
熱体3として図2に図示するように複数のパイプ状部材
3−1、3−2、…3−nを一端部で結束リング8によ
り、またほぼ中央部を結束バンド9により束ねて集合さ
せ、全体として円柱状に形成したものを用いた。このよ
うに構成した蓄熱体3では、ガスの流れが前記パイプ状
部材の内外を軸方向にのみ流れ、円周方向への拡散は起
きないため1つの蓄熱体3を円周方向に2分割して一方
を半円柱状の蓄熱領域に、また他方を半円柱状の予熱領
域に区分しても各領域間でのガス流の混流は起こらな
い。
【0018】そして本発明に係る蓄熱燃焼式排気ガス処
理装置は、前記したようにパイプ状部材3−1、3−
2、…3−nを束ねて集合させ全体として円柱状に形成
した構造の蓄熱体3を内壁が断熱材7により囲繞された
有底円筒状の筐体1の内部に縦方向に収納する。また該
筐体1内における前記蓄熱体3の上側にはバーナ5によ
り処理ガスの燃焼を促進させる燃焼室4が設けられ、一
方蓄熱体3の下側には駆動モータ13により回動されか
つ上方に押圧機構17により付勢されているガス分流器
2が配設されている。
【0019】そして該ガス分流器2は、蓄熱体3の下端
面により形成される円形の中心点を通り直径方向に延長
する壁部15a−1と半円周方向に延長する壁部15a
−2とにより形成されるほぼ半円筒状(図示の実施例で
は半漏斗状)のセパレータ15aと、該セパレータ15
aの下端面が固着されかつ該セパレータ内部と流通する
開口部16−1を有する円板状の分離板16とから構成
されている。この分流器2のセパレータ15aの壁部1
5a−1によって蓄熱体3を実質的に2分割して2つの
半円柱状の領域に区分することを可能とし、それぞれの
領域でガスの流れが逆方向に流れる構造とすることがで
きたものである。すなわち、1つの蓄熱体3を半円柱状
の予熱領域と半円柱状の蓄熱領域に分割してそれぞれの
機能が同時に働くことを可能としたものである。
【0020】また前記した通りパイプ状部材3−1、3
−2、…3−nを束ねて集合させかつ全体として円柱状
に形成した蓄熱体3の下方の端面3aを平滑にするとと
もに、ガス分流器2の壁部15a−1、15a−2によ
り形成される半円形状の上方端面14も平滑にして相互
に圧接させ、駆動モータ13によりガス分流器2を蓄熱
体3と同じ中心軸で連続的に、かつ低速度でガスの漏洩
を防ぐように回動させるようにした。このように構成す
ることにより、蓄熱体3の半円柱状の蓄熱領域と半円柱
状の予熱領域に区分される領域はガス分流器2の回動と
ともに連続的に移行することになる。
【0021】なお図2に示される通り蓄熱体3を構成す
るパイプ状部材3−1、3−2、…3−nの集合体は、
ガス分流器2と接する平滑な下方の端面3a側ではパイ
プ状部材3−1、3−2、…3−nの束が崩れないよう
にパイプ状部材同士が結束リング8により強固に束縛さ
れ、一方ほぼ中央部では結束バンド9により緩く束縛さ
れることが好ましい。すなわち本発明では蓄熱体3の円
周方向の半分が加熱され、残りの半分が冷却されている
ので、一方の結束を緩くすることで、熱膨張差による変
位を一方向に逃がすことができるからである。なお図示
の実施例ではパイプ状部材3−1、3−2、…3−nの
一端部を結束リング8により強固に束縛するよう説明し
たが、パイプ状部材3−1、3−2、…3−nの一端部
の外周面を相互に部分溶接などにより強固に接合して熱
膨張差により変位に対抗できれば結束リング8は省くこ
とも可能である。また蓄熱体3の下方の端面3aとガス
分流器2の上方端面14との摺動面でガスの漏洩を防ぐ
ためには、ガス分流器2をスプリングの力などにより蓄
熱体3方向に付勢して押付けるガス分流器押圧機構20
を設けることが好ましい。
【0022】またガス分流器2の処理ガスと燃焼分解後
の燃焼排気ガスを区画する分流器2のセパレータ15a
と分離板16の外周部は、蓄熱体3を収納する筐体1の
内周面との間で相互にガスの漏洩または混流が生じない
構造のシール部材10a、10bにより摺動可能にシー
ルされている。
【0023】蓄熱体3を半円柱状の蓄熱領域と半円柱状
の予熱領域に分割するためガス分流器2に設けられたセ
パレータ15aの壁部15a−1によって、蓄熱領域か
ら予熱領域または予熱領域から蓄熱領域に移行する位置
では、蓄熱体3内のガスの流れ方向が変わるため、セパ
レータ15aの幅の面積に相当する蓄熱体3の容積の僅
かな分量の処理前後のガスがそれぞれ反対の領域に混流
することとなる。すなわち蓄熱領域から予熱領域に回動
する位置では燃焼排気ガスが、また予熱領域から蓄熱領
域に回動する位置では処理ガスがそれぞれ反対の領域へ
逆流して混流する。特に予熱領域から蓄熱領域に移行す
る位置での混流は、未処理ガスが逆流してそのまま大気
に放出することとなるために、脱臭性能の低下をもたら
すことになる。
【0024】このような混流を防止するため図4に示す
ように、予熱領域から蓄熱領域に回動しながら蓄熱体3
を分割する壁部15b−1にセパレータ15bとは独立
した流路11aを設け、該流路の一方を上側に開口さ
せ、他方をリング状に形成されかつ径方向の外側に開放
する断面コ字状のリング状端面14aに開口させて構成
する。そして前記流路11aに大気または処理ガスの燃
焼排ガスを分流して導入するために断面コ字状のリング
状端面14aと筐体、シール部材10bとで囲まれた流
路11b(図1参照)にパージ用ガス導入路12(図1
参照)を接続し、端面14aの開口より流路11a、さ
らに流路11aより壁部15b−1の開口を介して蓄熱
体3に向けて流し、蓄熱体3内の未処理ガスが半円柱状
の蓄熱領域に移行する前に燃焼室4に向けてパージする
ことにより、未処理ガスの大気への直接の放出を防ぐこ
とが可能になる。
【0025】なお図示の実施例においては分流器2を駆
動モータ13により回動させたが、蓄熱体3の半円柱状
の蓄熱領域と半円柱状の予熱領域を回動とともに移行さ
せることができれば、回動させるのはガス分流器2でも
蓄熱体3でも、あるいは両者を相対方向に回動させても
よい。ただし重量の軽いガス分流器2を回動させる方が
簡単な構造でよいため好ましい。また図示実施例では分
流器2と蓄熱体3を縦方向に配置したものについて説明
したが、これらを水平に配置することも可能である。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 実施例 処理ガス量60Nm/分の条件で、本発明による蓄熱
燃焼式排気ガス処理装置を脱臭装置として使用した場合
の仕様を示す。 本発明による蓄熱燃焼式脱臭装置仕様 蓄熱材 ボイラ・熱交換器用炭素鋼鋼管(乱流板内装) パイプ寸法(径×肉厚) 15.0×2.0mm 蓄熱体寸法(直径×高さ) 1.35m(φ)×1.5m(H) 蓄熱体重量 8,307kg 蓄熱体全表面積 990m 面風速 1.5Nm/秒 圧力損失 300mmAq なお*は燃焼室前後で2分割される蓄熱体の流路全体の
全圧力損失を表す。そして前記仕様の装置概略寸法(設
置寸法)は2.5m(D)×4.5m(L)×5.0m
(H)であった。
【0027】本発明による全体としてほぼ円柱状に形成
された蓄熱体は、円周方向に2分割されて半円柱状の蓄
熱領域と半円柱状の予熱領域に区分されるため、蓄熱体
が蓄熱または予熱の各領域で機能する蓄熱体の値は前記
仕様の約50%となる。
【0028】 領域当り蓄熱体重量 4,000kg 領域当り蓄熱体表面積 490m
【0029】比較例 同様に処理ガス量60Nm/分の従来型サドル形状の
蓄熱材を充填して蓄熱体として用いた3塔型蓄熱燃焼式
脱臭装置の仕様を示す。 従来型の蓄熱体仕様 蓄熱材 セラミックス製インタロックサドル 蓄熱材寸法(呼寸法) 25mm 1蓄熱槽当り蓄熱体寸法 1.2m(φ)×1.5m(H)(×3槽) 1蓄熱槽当り蓄熱体重量 1,190kg(×3槽) 1蓄熱槽当り蓄熱体全表面積 490m(×3槽) 面風速 1.0m/秒 圧力損失 450mmAq なお*は燃焼室前後の蓄熱槽2槽分の全圧力損失を表
す。そして前記仕様の装置概略寸法(設置寸法)は3.
3m(D)×9.0m(L)×6.5m(H)であっ
た。
【0030】以上のような構成を有する本発明の脱臭装
置と比較例の脱臭装置に関して、蓄熱体の平均温度を4
00℃とし、蓄熱体の特性を比較して下記に示す。
【0031】 本発明の蓄熱体 従来の蓄熱体 比熱(400℃) 0.13 0.34 Kcal/kg・℃ 熱伝導率(400℃) 33.19 1.76 Kcal/m・hr・℃ 蓄熱体容積 1.073 1.696 m 蓄熱量 208,000 161,840 Kcal なお*は本発明の蓄熱体については領域当り(全蓄熱体
容積の約1/2)の値、従来の蓄熱体については1蓄熱
槽分の蓄熱体の値を示す。
【0032】上記に示すように本発明の蓄熱体の容積は
従来のものの約63%でありながら、逆に蓄熱量は28
%以上向上した高い値が得られた。
【0033】同様に、設備についての比較を下記に示
す。 本発明の装置 従来の装置 ガス流の切替方式 ガス分流器×1台 350A白動ダンパ×6台 50A自動弁×3台 ガス流の切替ダクト 不要 必要 送風機動力(kW) 7.5 11 設備概略重量(Ton) 14.1 20.8 設備概略寸法(m) 2.5D×4.5L 3.3D×9.0L ×5.0H ×6.5H
【0034】
【発明の効果】以上述べた通り本発明による蓄熱燃焼式
排気ガス処理装置によれば、本発明と同じ性能に対応す
る従来型の3塔式燃焼方式の装置に比べて設備の大幅な
小型化が可能になると共に、設備建設費も大幅に削減可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱燃焼式排気ガス処理装置の一実施
例の断面図である。
【図2】本発明で使用する蓄熱体の一実施例の斜視図で
ある。
【図3】本発明で使用するガス分流器の一実施例の斜視
図である。
【図4】ガス分流器の他の実施例の斜視図である。
【図5】本発明に係る蓄熱燃焼式排気ガス処理装置の処
理ガスの流れを示す斜視図である。
【図6】従来の2塔式排気ガス処理装置の概略断面図
で、(a)および(b)はそれぞれ自動ダンパの切替状
態における処理ガスの流れを示す図である。
【図7】従来の3塔式排気ガス処理装置の概略断面図
で、(a)〜(c)はそれぞれ自動ダンパの切替状態に
おける処理ガスの流れを示す図である。
【図8】従来のセラミックス製インタロックサドル形状
の蓄熱材の斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体 2 ガス分流器 3 蓄熱体 3−1、3−2、…3−n パイプ状部材 3a 端面 4 燃焼室 5 バーナ 6 排気ファン 7 断熱材 8 結束リング 9 結束バンド 10a、10b シール部材 11a、11b 流路 12 パージ用ガス導入路 13 ガス分流器用駆動モータ 14 ガス分流器の摺動端面 14a リング状端面 15a、15b セパレータ 15a−1、15a−2、15b−1 壁部 16 分離板 16−1 開口部 17、20 ガス分流器押圧機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱筐体内部に、複数のパイプ状部材を
    束ねて集合させかつ全体としてほぼ円柱状に形成された
    蓄熱体を縦方向に内装するとともに、該蓄熱体の上端側
    には燃焼室を設け、また該蓄熱体の下端側にはほぼ半円
    筒状のガス分流器を配設し、前記筐体内に導入された処
    理ガスは前記ガス分流器により前記蓄熱体のうちほぼ半
    円柱領域を上昇、通過して前記燃焼室に達し、該燃焼室
    で燃焼分解された後に前記蓄熱体の残りのほぼ半円柱領
    域を下降、通過して排出されるよう構成されたことを特
    徴とする蓄熱燃焼式排気ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス分流器または蓄熱体のいずれか
    一方を、両者の端面が摺動しつつ連続的に回動し得るよ
    う構成したことを特徴とする請求項1記載の蓄熱燃焼式
    排気ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス分流器の回動により予熱領域か
    ら蓄熱領域に移行する際に、前記蓄熱体の予熱領域から
    蓄熱領域に移行した領域に残留する未処理ガスを前記燃
    焼室に向けてパージするため大気または燃焼排気ガスを
    導入する手段を設けたことを特徴とする請求項1または
    2記載の蓄熱燃焼式排気ガス処理装置。
JP10303961A 1998-10-26 1998-10-26 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置 Withdrawn JP2000130733A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303961A JP2000130733A (ja) 1998-10-26 1998-10-26 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303961A JP2000130733A (ja) 1998-10-26 1998-10-26 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000130733A true JP2000130733A (ja) 2000-05-12

Family

ID=17927364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10303961A Withdrawn JP2000130733A (ja) 1998-10-26 1998-10-26 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000130733A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074225A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Fueroo:Kk 蓄熱式処理装置
WO2020157864A1 (ja) * 2019-01-30 2020-08-06 カンケンテクノ株式会社 蓄熱材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001074225A (ja) * 1999-09-03 2001-03-23 Fueroo:Kk 蓄熱式処理装置
WO2020157864A1 (ja) * 2019-01-30 2020-08-06 カンケンテクノ株式会社 蓄熱材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AP85A (en) Thermal decomposition furnace.
JP4413334B2 (ja) 再生式二酸化炭素分離装置及び二酸化炭素分離システム
CN1156929C (zh) 带整体式附加加热器的燃料电池模件
US20150005563A1 (en) Rotary Fluid Processing Systems and Associated Methods
CN101432065A (zh) 固定床吸热反应内燃交换反应器
US4669261A (en) Exhaust gas treatment device for internal combustion engines
US5643538A (en) Heat transfer and thermal cleaning rotary device applied to gaseous effluents
HU208498B (en) Method for catalytic firing organic compounds and catalytic firing apparatus for firing organic compounds
JP2000130733A (ja) 蓄熱燃焼式排気ガス処理装置
US5221522A (en) Regenerative thermal oxidizer with inlet/outlet crossover duct
CN114772549B (zh) 一种氢气制备系统
GB2044900A (en) Incinerator and method for treating gases for removing impurities
JPH0271834A (ja) 水蒸気改質装置
CN114772550B (zh) 一种氢气制备系统
JPS5978906A (ja) 水蒸気改質炉
EP0404815B1 (en) Method and installation for recovering energy in metallurgical processes
JPH05228357A (ja) 触媒反応器
CN117654207A (zh) 一种VOCs脱附设备及VOCs移动脱附系统
JP2005104776A (ja) 改質装置
JP4268005B2 (ja) 改質装置
RU1805267C (ru) Способ дожигани отработанных газов двигател внутреннего сгорани
JP2661730B2 (ja) 熱分解装置およびその方法
MXPA97005104A (en) Horizon regenerative thermal oxidizing unit
RU2322640C2 (ru) Устройство для сжигания крупномерных бытовых отходов
RU1788389C (ru) Установка дл дожигани отбросных газов

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110