JP2000130542A - 多条ボールねじ - Google Patents

多条ボールねじ

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JP2000130542A
JP2000130542A JP10302590A JP30259098A JP2000130542A JP 2000130542 A JP2000130542 A JP 2000130542A JP 10302590 A JP10302590 A JP 10302590A JP 30259098 A JP30259098 A JP 30259098A JP 2000130542 A JP2000130542 A JP 2000130542A
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JP
Japan
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nut
ball
ball screw
screw
thread
Prior art date
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Pending
Application number
JP10302590A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Okubo
努 大久保
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有効巻き数を軸方向に増やす代わりに、ボール
ねじのねじ溝を多条ねじ化することで、ナット全長を長
くすることなく、負荷容量及び剛性を増大させた多条ボ
ールねじを提供する。 【解決手段】多条ねじからなる複数条のボールねじ溝に
対応する各ボール循環部4を、ナットの円周方向に等分
に配置した。これにより、ナット2内の付加荷重のバラ
ンスを良好に保つことができ、その結果、ナット2の全
長を長くすることなく、ボールねじの負荷容量,剛性の
向上が達成できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードがピッチの
2以上の整数倍に等しい多条ねじからなる多条ボールね
じに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】図5に、
従来のダブルナット式の1条ボールねじの一例を示す。
図6は、そのナット構造の一部を断面で示したものであ
る。
【0003】ボールねじは、図5,図6に示すように、
ねじ軸1を回すと、点Aの位置にある鋼球(ボール)3
が、ねじ溝1aを有するねじ軸1とナット2との間にか
み込まれてその間を転がりながら進行し、通常の場合、
ねじ溝を1回半,2回半,又は3回半回って、点Bでリ
ターンチューブ4に入り、同チューブ内を通って再び点
Aに戻る循環運動を行う構造になっている。ボール3は
ねじ軸1とナット2との間に総玉形式で多数充填されて
いる。従来、ボールねじの負荷容量,剛性を大きくする
には、軸方向にねじの有効巻き数を増やす、ボール
の径を大きくする、ボールをセラミックス製にする等
のいずれか、もしくはそれらを組み合わせた手段がとら
れている。,は通常は鋼製のボールの大きさ又は材
質を変えて対応するのに対し、はねじの巻き数を変え
て対応している。
【0004】しかしながら、軸方向に有効巻き数を増や
した場合、次のような問題点が生じる。
【0005】(1)ナット2全長が長くなるため、ボー
ルねじとしての有効ストロークが短くなってしまう。
(2)また、ナット全長が長くなると、ナットのねじ溝
の研削が難しくなるため、ねじ溝の形状も悪くなる傾向
がある。(3)負荷を受けることができない循環回路側
(リターンチューブ4側)の巻き数が多くなり、全体と
してボールの負荷バランスが悪くなる。
【0006】また、のボールの径を大きくすることで
対応した場合は、ナット外径が増加し、騒音も増大する
という問題がある。
【0007】のセラミックス製のボールにした場合
は、コスト高になる。
【0008】本発明は、リードがピッチに等しい一条ね
じからなる従来のボールねじの負荷容量・剛性の増大に
伴う問題点に着目してなされたもので、有効巻き数を軸
方向に増やす代わりに、ボールねじのねじ溝を多条ねじ
化すると共にナット内の付加荷重のバランスを保つこと
で、ナット全長を長くすることなく、負荷容量及び剛性
を増大させ且つ長寿命の多条ボールねじを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明は、多条ねじからなる複数条
のボールねじ溝に対応する各ボール循環部を、ナットの
円周方向に等分に配置したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0011】図1は、3条ねじを備えたダブルナット方
式の多条ボールねじの外形図で(a)は平面図、(b)
は正面図である。ねじ軸1の外面に形成されているねじ
1aは、リードがピッチの3倍に等しい3条ねじであ
る。このねじ軸1に、直列に連結した2個のナット2
A,2Bが、図示されないボールを介して取り付けられ
ている。
【0012】各ナット2A,2Bの内周にはそれぞれ、
図示されない3条ねじのねじ溝が、ねじ軸1の3条ねじ
のねじ1aに対応して設けてあり、それらの各ねじ溝に
ボール循環部としてのリターンチューブ4が装着されて
チューブ押さえ5で固定されている。しかして、それら
のリターンチューブ4の配置は、各ナット2A,2Bの
円周を3等分した位置にしてある。
【0013】3条ねじとすることで、有効巻き数を増や
して定格荷重,剛性とも大幅に増大させることができ
る。なお、3条ねじの場合、ボール間ピッチが1条ねじ
の場合の1/3に小さくなるから、それに合わせて最適
なボール径を選定するが、ボール径を小さくできること
から、ナット2A,2Bの外径を小さくできてコンパク
ト化される。且つボールねじの低騒音化にも有効であ
る。
【0014】また、3条ねじからなるナットのそれぞれ
のねじ溝内のボールのリターンチューブ4を円周等分に
配置したことにより、ナット2内におけるボールの負荷
バランスが極めて良好となり、その結果高負荷での長寿
命化が実現できる。
【0015】図2は、ボールねじの条数の違いによるナ
ット内ボールの負荷分布の違いを理論解析し、一般的な
1条ボールねじと本発明の3条ボールねじとで比較検討
した例を示したものである。図示のグラフの横軸には、
ナット内におけるボールの軸方向の位置をとり、縦軸に
は、1個,1個のボールが受ける荷重の大きさをとって
いる。比較したボールねじの諸元は次のとおりであっ
た。
【0016】 ねじ軸外径:直径45mm リード :32mm ボール径 :6.350mm 荷重条件 :軸方向荷重のみ負荷した。1条ねじ,3条
ねじ両者のナット内のボール1個当たりの平均荷重は同
一となるようにした。
【0017】図2から、1個,1個のボールがナット内
で受ける荷重は、1条ねじの場合、大幅に変動している
のに対して、3条ねじではナットのどの位置においても
一定の荷重を受けており、ナット内の付加荷重のバラン
スが良いことがわかる。これにより、ボールねじの長寿
命化が得られる。
【0018】一般に、ボールねじにおける軸方向荷重に
対する弾性変位量を小さくして剛性をあげるために、ボ
ールねじに予圧を付与する手段がとられる。本発明の多
条ボールねじにおいても剛性増大手段として予圧を付与
することができる。
【0019】すなわち、ダブルナットの場合は、2個の
ナット2A,2Bの間に間座7を挿入して予圧を与え
る。その場合、予圧量だけ厚い間座7を用いるいわゆる
「引張り予圧」、予圧量だけ薄い間座7を用いるいわゆ
る「圧縮予圧」のいずれの方式でも利用可能である。
【0020】しかして、図3のシングルナットの3条ね
じの場合は、図4に示すようなA,B,C三種類の形式
の予圧付加方式が可能である。
【0021】図4(a)の形式Aは、ナット2内の3条
のねじ溝(リード30mm,ピッチ10mm)の全て
に、ねじ溝空間よりわずかに大きいボール(オーバサイ
ズボール)3を挿入して、ボール3をねじ溝面に4点接
触させるようにした、いわゆるオーバーサイズボール予
圧(P予圧)と呼ばれる方式とした例である。負荷容
量,剛性とも理論上は大きくなるが、4点接触のために
ボール3と溝面間の滑り率が大きくなり、摩擦トルクが
大きくなるから、大予圧荷重には向かず、軽予圧に適し
ている。
【0022】図4(b)の形式Bは、ナットのリードを
予圧量だけシフトさせて予圧を与えるいわゆるオフセッ
トリード予圧(Z予圧))と呼ばれる方式と上記の「P
予圧」方式とを組み合わせた例である。即ち、3条ねじ
のうちの1条(この場合3条目)をP予圧、他の2条
(この場合1条目と2条目)でZ予圧としている。Z予
圧部分は2点接触であるので、ねじ溝の曲率半径Rとボ
ール径Dとの比(R/D)を50%に近づけ負荷容量,
剛性の増大を達成できる。
【0023】図4(c)の形式Cは、1条目と2条目で
ピッチをオフセットして予圧を付与する方式とした例で
ある。この場合は、負荷容量,剛性に方向性が生じるた
め、例えばマシニングセンタの縦軸のように、荷重方向
がどちらかに偏った使い方に適している。
【0024】(実施例)表1に、本発明の一実施例であ
る図1の3条ボールねじの諸元データを、図5に示す比
較例としての従来の1条ボールねじのデータと比較して
示す。
【0025】
【表1】 この結果から、本発明の多条ボールねじは、1条ボール
ねじにくらべて、ナットの直径が小さく、コンパクトに
なっており、また、ナット全長は等しい(249mm)
にもかかわらず、負荷容量,剛性とも大きく増大してい
る。
【0026】さらに、同一荷重条件下での剥離寿命が8
倍以上と遙に長寿命になっていることがわかる。
【0027】なお、上記の実施の形態では、3条ねじと
したものについて説明したが、これに限らず、本発明は
リードがピッチの2以上の整数倍に等しい全ての多条ね
じに適用可能である。
【0028】また、ボール循環部がリターンチューブ式
のものを説明したが、循環駒式,エドキャップ式,ガイ
ドプレート式などのような他の形式のボール循環部を有
するものにも適用できる。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1に係る
本発明によれば、多条ねじからなる複数条のボールねじ
溝に対応する各ボール循環部を、ナットの円周方向に等
分に配置したことにより、有効回路を増やすことがで
き、またナット内の付加荷重のバランスを良好に保つこ
とができる。その結果、ナット全長を長くすることな
く、ボールねじの負荷容量,剛性の向上並びに長寿命化
が達成できるという効果を奏する。
【0030】また、多条ねじのピッチを調整することに
より、使用方法に適した予圧付加方式が採用できるとい
う効果を奏する。
【0031】また、同じ性能を有するボールねじを、コ
ンパクトなナットで達成できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多条ボールねじ(ダブルナット)
の一例を示す、(a)は平面図、(b)は正面図であ
る。
【図2】条数の違いによるナット内ボールの負荷分布の
状態を示すグラフである。
【図3】本発明に係るシングルナットの3条ボールねじ
を示す、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図4】多条ねじにおける三種類の予圧形式の説明図で
ある。
【図5】従来のダブルナット式1条ボールねじを示す、
(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図6】従来の1条ボールねじのボール循環部を断面で
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸 1a (ねじ軸の)ねじ溝 2 ナット 2A ナット 2B ナット 4 ボール循環部(リターンチューブ) 7 間座

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多条ねじからなる複数条のボールねじ溝
    に対応する各ボール循環部を、ナットの円周方向に等分
    に配置したことを特徴とする多条ボールねじ。
JP10302590A 1998-10-23 1998-10-23 多条ボールねじ Pending JP2000130542A (ja)

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JP10302590A JP2000130542A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 多条ボールねじ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3567280A1 (de) * 2018-05-08 2019-11-13 Hiwin GmbH Hub-dreh-modul

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3567280A1 (de) * 2018-05-08 2019-11-13 Hiwin GmbH Hub-dreh-modul

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