JP2000129417A - 亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents
亜鉛めっき鋼板およびその製造方法Info
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Abstract
の密着性を改善させる亜鉛めっき鋼板およびその製造方
法を提供すること。 【解決手段】 めっき表層の表面粗さをRa≧6.5μ
m、かつ、PPI≧35とすることを特徴とする亜鉛め
っき鋼板およびその製造方法。
Description
よびその製造方法に関するものである。
ては、特開平6−270329号公報に開示されている
Fe−Zn合金溶融亜鉛めっき鋼板の表面粗さをRma
x3〜40μmとすることを特徴とするものや、特開平
8−188863号公報に開示されている溶融亜鉛めっ
き鋼板の表面粗さRaが1.5μm以上であることを特
徴とするもの等が知られている。また、表面を粗した亜
鉛めっき鋼板の製造方法としては、特開平9−7821
6号公報が知られている。この特許公報には、亜鉛が溶
融状態時に水量密度50cc/m2 以上あるいは、かつ
粒径20μm以上の水滴を吹き付けて溶融亜鉛めっき鋼
板の表面を粗くすることを特徴とする亜鉛めっき鋼板の
製造方法が開示されている。
柱材として用いられる構造用部材には、従来より鋼材あ
るいは鋼板を形成した型材にめっきを施し、モルタル、
セメント等を流し込んだものが用いられている。しかし
ながら、通常、亜鉛めっきを施した鋼板表面は平滑のた
め、モルタル等との密着性不良が生じるという問題が発
生する。このような密着性不良は、鋼材にモルタル等を
流し込んだ構造材を製造過程において、モルタル等の乾
燥時の凝縮による応力やあるいは構造部材として用いら
れた際に実際の構造物の荷重によりかかる応力等によ
り、めっきとモルタル材の界面において剥離するもので
あり、しばしば、品質問題としてクレーム、コンプレイ
ンを受けているのが実状である。
公報においては、表面粗さRmaxを3〜40μmにす
る鋼板が提案されているが、これは鋼板表面に装飾材あ
るいは一次耐食性向上を目的にコンクリートやモルタル
等を塗着するような場合の自己密着性確保を目的として
おり、本発明のようにモルタル材等を流し込むようにし
て成形する場合の密着性としては不十分である。また、
特開平8−188863号公報において、表面粗さRa
を1.5μm以上にする鋼板が提案されているが、この
鋼板の目的は防眩性の確保であり、本発明でいうモルタ
ル材等の鋼板への密着性という観点からは設計されてお
らず、モルタル密着性の確保という観点からは必ずしも
充分ではなかった。
いては、水量密度50cc/m2 以上あるいは、かつ粒
径20μm以上の水滴を吹き付けて表面を粗くしためっ
き鋼板を製造する方法が開示されているが、この鋼板の
目的は上述の特許公報と同様に防眩性の確保であり、本
発明でいうモルタル材等の鋼板への密着性という観点か
らは設計されておらず、モルタル密着性の確保という観
点からは不十分である。然るに、本発明はめっきとモル
タル材等表面被覆材との密着性を改善させる亜鉛めっき
鋼板およびその製造方法を提供するものである。
な問題を解消するべく、鋭意開発を進めた結果、モルタ
ル部材の乾燥時の凝縮応力および構造部材として用いら
れた際の実荷重により生じる応力に耐えうる密着性を確
保し、亜鉛めっき鋼板のめっき面と接するモルタル部材
との剥離現象を改善させるために、めっき表面を粗し、
アンカー効果を発現させたものである。すなわち、本発
明者らは、アンカー効果の発現増大のためには、めっき
面とモルタル部材との接着部面積を増大させることが有
効と考え、平均的な山高さ相当のRaと山数相当のPP
Iとが接着部面積と相関があると考え、種々の表面粗さ
を呈するめっき鋼板の表面粗さRaとPPIを測定し、
特定範囲の表面粗さを有することにより、また、さらに
めっき条件および粗面処理用スプレー条件にて、めっき
鋼板を試作した結果、モルタル密着性が改善される表面
性状を有するめっきおよびスプレー条件を見出した。
つ、PPI≧35とすることを特徴とする亜鉛めっき鋼
板。 (2)溶融亜鉛めっき後の溶融状態時の亜鉛めっき鋼板
表面に、液量密度0.2L/m2 以上で、かつ単位幅当
たり衝突力Fを4N/m以上とする液滴を吹き付けて表
面を粗面化しためっき層を形成することを特徴とする溶
融亜鉛めっき鋼板の製造方法にある。ただし、単位幅当
たり衝突力F=ρQv/W ρ;液滴密度(kg/m3 ) Q;液滴流量(m3 /S) v;液滴の鋼板への衝突速度(m/s) W;ノズル1本当たりの鋼板幅方向への衝突長(m)
図面に従って詳細に説明する。図4は従来品の亜鉛めっ
き鋼板の断面形状の一例を示す図である。また、図1は
本発明の亜鉛めっき鋼板の断面形状の一例を示す図であ
る。この図1に示すような表面粗度を与えることにより
モルタル材に対するアンカー効果が発現し、モルタル材
と亜鉛めっき鋼板との密着性が改善される。このような
めっき面とモルタル材の密着性を確保させるべく本発明
の特徴である表面粗さについて、めっき鋼材を試作し、
モルタル材との密着性を確認し見出したものである。ま
た、密着性の評価は、溶融亜鉛めっき鋼板上に厚み10
mm程度のモルタル材を成形し、乾燥後、逆に吊して、
自重で脱落するものを不良とした。
結果を示す。表面粗さRa≧6.5μm、かつPPI≧
35の領域においては密着性が良好なことが分かる。ま
た、当然のことながら、粗面化される面は必ずしも両面
である必要はなく、用途に応じて片面のみの粗面化でも
構わない。さらに、めっき鋼板への被覆材はモルタル、
コンクリート材等の構造用部材に限定されるものではな
く、塗料、クロメート被膜等の一般的な表面処理鋼板の
後処理被膜であっても、密着性改善効果は発現される。
って詳細に説明する。図2に本発明に係る製造装置を示
す。図2に示すように、溶融めっきが施され、ワイピン
グ2によって、所定の付着量に調整された鋼板1は溶融
状態のままスプレー室3に導かれ、粗面用スプレーノズ
ル4により、液滴5を吹き付けられ、めっき表面を粗面
化される。鋼板に衝突後の液滴5のうち、落下するもの
はガスシールノズル6によりスプレー室3の下への落下
は防止され、スプレー室下部パン7に補集され、スプレ
ー室下部排液口8より排出される。また、鋼板1に随伴
されスプレー室3の上部に飛散する液滴は飛散液回収室
9にて補集され、飛散液排液口10より排出される。
らか一方のみとし、片面粗面化としても構わない。ま
た、粗面用スプレーノズルは所定の水量密度と鋼板への
衝突力が得られるものならば特定するものではないが、
比較的低圧で所定の能力の得られ易い1流体タイプのフ
ラットスプレーノズルを使用した。図3は本発明に係る
水量密度と単位幅当たりの衝突力との関係を示す図であ
る。図3に示すように、水量密度0.2L/m2 以上と
し、かつ単位幅当たりの衝突力を4N/m以上とするこ
とによりモルタル等表面被覆材の密着性良好な表面粗度
を有する溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができる。
っき鋼板は、モルタル等との密着性を改善させ、品質欠
陥による歩留り落ちを改善させるという優れた効果を発
揮するものである。
す図である。
との関係を示す図である。
す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 めっき表層の表面粗さをRa≧6.5μ
m、かつ、PPI≧35とすることを特徴とする亜鉛め
っき鋼板。 - 【請求項2】 溶融亜鉛めっき後の溶融状態時の亜鉛め
っき鋼板表面に、液量密度0.2L/m2 以上で、かつ
単位幅当たり衝突力Fを4N/m以上とする液滴を吹き
付けて表面を粗面化しためっき層を形成することを特徴
とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 ただし、単位幅当たり衝突力F=ρQv/W ρ;液滴密度(kg/m3 ) Q;液滴流量(m3 /S) v;液滴の鋼板への衝突速度(m/s) W;ノズル1本当たりの鋼板幅方向への衝突長(m)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30420198A JP3464613B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
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JP30420198A JP3464613B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3464613B2 JP3464613B2 (ja) | 2003-11-10 |
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JP30420198A Expired - Fee Related JP3464613B2 (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3464613B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001068932A1 (fr) * | 2000-03-17 | 2001-09-20 | Nippon Steel Corporation | Fil metallique plaque et procede et dispositif de production associes |
CN110325659A (zh) * | 2017-02-24 | 2019-10-11 | 杰富意钢铁株式会社 | 连续热浸镀金属处理装置及使用该装置的热浸镀金属处理方法 |
-
1998
- 1998-10-26 JP JP30420198A patent/JP3464613B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2001068932A1 (fr) * | 2000-03-17 | 2001-09-20 | Nippon Steel Corporation | Fil metallique plaque et procede et dispositif de production associes |
US6753479B2 (en) | 2000-03-17 | 2004-06-22 | Nippon Steel Corporation | Plated metal wire and method and apparatus for producing the same |
CN110325659A (zh) * | 2017-02-24 | 2019-10-11 | 杰富意钢铁株式会社 | 连续热浸镀金属处理装置及使用该装置的热浸镀金属处理方法 |
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---|---|
JP3464613B2 (ja) | 2003-11-10 |
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