JP2000128686A - スム−スブラスティング発破工法 - Google Patents

スム−スブラスティング発破工法

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JP2000128686A
JP2000128686A JP30891898A JP30891898A JP2000128686A JP 2000128686 A JP2000128686 A JP 2000128686A JP 30891898 A JP30891898 A JP 30891898A JP 30891898 A JP30891898 A JP 30891898A JP 2000128686 A JP2000128686 A JP 2000128686A
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explosive
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water
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weight
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JP30891898A
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English (en)
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Takeisa Arita
武功 有田
Atsushi Enjiyou
篤志 円城
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06BEXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
    • C06B23/00Compositions characterised by non-explosive or non-thermic constituents
    • C06B23/002Sensitisers or density reducing agents, foam stabilisers, crystal habit modifiers
    • C06B23/003Porous or hollow inert particles

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟岩領域では掘削仕上げ面を平滑に出来な
い、又不発残留薬の発生頻度が高いと云った従来SB発
破工法の欠点を改善して、軟岩領域でも安全で効率的な
SB発破工法を確立する。 【解決手段】 本発明は、酸化剤、水、増粘剤、気泡
剤、界面活性剤、可燃剤、鋭感剤及び架橋剤からなる含
水爆薬組成物であって、気泡剤が独立中空体であり、気
泡剤の含有量が7〜15重量%、界面活性剤が塩化ラウ
リルピリジニュウムであり、塩化ラウリルピリジニウム
の含有量が0.1〜0.4重量%である含水爆薬組成物
を収納した爆薬薬包と基準秒時に対する秒時バラツキが
±50ms以内の起爆装置とを併用してSB発破工法と
する。 【効果】 トンネル等で実施されるSB発破の作業効率
や安全性が著しく改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スム−スブラスティン
グ発破工法に関するものであり、より詳しくは、土木建
設、採石、採鉱、採炭、坑道掘削などの鉱工業分野;排
水、潅漑、開墾、抜根、伐採などの農林分野;海中の雑
藻や泥土除去等の海洋分野などにおける発破、破砕、掘
削などに利用され、掘削仕上げ面の岩盤を平滑に仕上げ
るばかりでなく、岩盤の背面亀裂を少なくして地山を保
護する発破工法(以降、SB発破工法と呼称する。)で
あり、近年、ますます需要が増大しつつある。
【0002】
【従来の技術】従来のSB発破工法は、昭和57年2
月、社団法人日本トンネル技術協会発行「トンネル爆破
技術指針」に、述べられているように比較的、比重が高
く、高感度の爆薬を15〜20mmの細い爆薬包径にし
て、発破孔径約40mmに装薬してデカップリング係数
(発破孔径/爆薬包径)2以上で使用し、発破孔内壁と
爆薬包間に空間を設け、岩盤に作用する衝撃や圧力を緩
和して岩盤を荒らさずに平滑に仕上げると云った方法、
特公昭62−4579号公報のようにスラリ−爆薬の比
重を0.6〜0.9に調整して爆薬の爆発力を低く抑
え、デカップリング係数1.0〜1.5で用いて、岩盤
に作用する衝撃や圧力を緩和して岩盤を荒らさずに平滑
に仕上げる方法、特開平6−323797号公報のよう
に高秒時精度雷管を用いて、岩盤に作用する衝撃や圧力
を制御して岩盤を荒らさずに平滑に仕上げる方法が提案
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比重が
比較的高く、細い薬径の爆薬をデカップリング係数約2
で使用すると、発破の際に、発破孔内に生じる先行衝撃
圧によって爆轟が途中で中断する爆轟中断現象が多発し
て、不発残留薬を生じて発破現場の安全作業が損なわれ
ると云った問題があった。
【0004】こうした問題を解決するために、特公昭6
2−4579号公報のように爆薬包に収納するスラリ−
爆薬の比重を0.6〜0.9の低めに設定して爆薬の爆
発力を低く抑え、爆轟中断現象の生じ難いデカップリン
グ係数1.0〜1.5で用いる方法が提案されたが、ス
ラリ−爆薬の比重を0.6〜0.9に設定する際に、爆
薬内に添加される多量の気泡や気泡剤を安定して維持す
るのが難しく、貯蔵中に気泡が脱泡して起爆感度が低下
して不発残留薬が多発すると云った問題を惹起し、実用
化されるに至らなかった。
【0005】又、特開平6−323797号公報のよう
な斉発起爆秒時精度の良い雷管を用いると、岩盤の硬い
硬岩領域では斉発起爆秒時バラツキの少ない起爆秒時精
度の高さが功を奏して、孔間隔を広くして発破しても、
発破孔にノミ跡が残るほどに岩盤の平滑性が得られるよ
うになったので、隣接孔間からの衝撃・圧力の悪影響が
緩和されて爆轟中断による不発残留薬の発生頻度を改善
した。
【0006】しかし、軟岩領域は硬岩領域に比べて、岩
盤の節理等の亀裂が多く、壊れやすい岩質であったため
に、硬岩領域のように発破孔間を拡大して発破させると
節理や亀裂が破断線のような役割をして節理や亀裂に添
った凹凸のある破断面が形成されるために、硬岩領域の
ように発破孔間を広げて不発残留の発生を防止する方法
も採用できず、斉発起爆精度の高い雷管等の起爆装置を
使用しても軟岩盤を傷めずに平滑に仕上げることが困難
であった。又、前記のように、節理や亀裂の多い軟岩盤
では爆発の際に発生する衝撃圧力(ガス圧力)が節理や
亀裂を介して、隣接する発破孔に作用する頻度が増大し
たために、いかに斉発起爆秒時精度を高くした雷管等の
起爆装置にて起爆しても爆轟中断現象の発生頻度が増大
して不発残留薬の発生頻度も多くなり発破現場の安全作
業が損なわれると云った解決すべき問題等が残されてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者等は、全組成に対
して気泡剤として密閉された空間を持つ独立中空体7〜
15重量%、塩化ラウリルピリジニウム0.1〜0.4
重量%を含有する含水爆薬組成物を収納する爆薬薬包と
基準秒時に対する起爆秒時バラツキが±50msの高精
度な起爆装置とを複数の発破孔に装填して、前記の発破
孔を±50ms以内の精度で斉発させると、問題の発生
し易い軟岩領域に於いても不発残留薬の発生頻度を大巾
に低減できることや、岩盤にノミ跡の残せるほどに平滑
に仕上げられる良好なSB発破工法が得られることを見
いだし本発明を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明の構成は、下記の通りのSB
発破工法である。 (1)酸化剤、水、増粘剤、気泡剤、界面活性剤、可燃
剤、鋭感剤及び架橋剤からなる含水爆薬組成物であっ
て、気泡剤が独立中空体であり、気泡剤の含有量が7〜
15重量%、界面活性剤が塩化ラウリルピリジニュウム
であり、塩化ラウリルピリジニウムの含有量が0.1〜
0.4重量%である含水爆薬組成物を収納した爆薬薬包
と基準秒時に対する起爆秒時バラツキが±50ms以内
の起爆装置とを用いることを特徴とするSB発破工法。 (2)含水爆薬組成物の比重が、0.4〜0.9である
(1)記載のSB発破工法。 (3)爆薬薬包がコンテナに収納されている(1)また
は(2)記載のSB発破工法。 (4)爆薬薬包が増しダイである(1)または(2)ま
たは(3)記載のSB発破工法。
【0009】本発明で特筆すべきは、爆薬薬包に収納さ
れる含水爆薬組成物に添加される多量の気泡剤が、パ−
ライトのように非密閉のものでは、製造時に、成分内の
塩溶液がパ−ライト内に浸透してパ−ライトの空気と塩
溶液とが置換して成分内のフリ−の気泡が脱泡するため
に、比重低下に要するパ−ライト量も不必要に増加し、
製造粘度を増大させて製造時の充填計量性が損なわれる
ことや、爆薬内のフリ−の気泡が微小気泡から感度に寄
与しない空隙へ変化する頻度が増大して感度低下をきた
したが、シラスバル−ン等のように密閉された空間に空
気を密封した独立中空体のものは、塩溶液の浸透も少な
いために、不必要なシラスバル−ン等を添加することな
く低比重化が可能となり、又、成分内のフリ−の気泡量
や製造粘度を低く抑えられるために、成分内に分散する
フリ−の気泡が合一する頻度も減少して安定し、起爆感
度等の性能が長期に保全されることである。特に、フリ
−の気泡安定に効果的な塩化ラウリルピリジニウムと云
えども爆薬の比重0.4〜0.9領域でパ−ライト等の
非密閉気泡剤を用いて増大したフリ−の気泡を安定させ
ることは困難であったが、密閉された空間を持つ独立中
空体であるシラスバメル−ン等を使用すると、フリ−の
気泡量も塩化ラウリルピリジニウムの安定化できる範囲
の量に抑制されることによって、比重0.4〜0.9の
領域に調整しても安定した起爆性や伝爆性を示す爆薬組
成物を収納した爆薬薬包が得られたこと、及び、前記の
爆薬薬包と基準秒時に対する起爆秒時バラツキが±50
ms以内の高秒時精度の起爆装置とを併用して、節理や
亀裂が多い軟岩トンネルのSB発破工法に使用すると、
デカップリング係数を考慮せずとも不発残留薬の発生も
なく、発破後の発破孔にノミ跡が残り、周囲の岩盤の損
傷も少なく平滑に仕上げられることである。
【0010】本発明の爆薬薬包に収納される含水爆薬組
成物は塩化ラウリルピリジニウム0.1〜0.4重量%
の他、鋭感剤20〜50重量%、酸化剤30〜70重量
%、水8〜15重量%、増粘剤0.6〜1.5重量%、
気泡剤7〜15重量%、架橋剤0.005〜0.02重
量%から成る。本発明の爆薬薬包に収納される爆薬組成
物の比重は0.4〜0.9が好ましい。0.4以下では
爆発力が過剰に低下して岩盤破砕に支障をきたす。0.
9を越えると岩盤破砕力が過剰となる。より好ましくは
0.5〜0.8である。
【0011】本発明の鋭感剤は硝酸モノメチルアミン、
硝酸モノエチルアミン等の硝酸アルキルアミン、硝酸ヒ
ドラジンまたはエチレングリコ−ルモノナイトレ−ト等
が使用できる。鋭感剤は全組成に対して20〜50重量
%が使用される。20重量%以下では雷管起爆性が失わ
れ、50重量%以上では発破後の後ガスが悪くなる。よ
り好ましくは30〜40重量%である。
【0012】本発明の酸化剤は一般産業爆薬に使用され
ているもので良い。硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウ
ム、硝酸カリウムは入手容易で安価な好ましい酸化剤で
ある。又、酸化剤は全組成に対して30〜70重量%が
使用される。30重量%以下、又は70重量%以上では
安定した爆轟反応が得られない。より好ましくは45〜
55重量%である。
【0013】本発明の水は一般的な工業用水でも良い。
水は全組成に対して8〜15重量%が使用される。水8
重量%以下では製造時の粘性が高くなり、酸化剤等の他
の成分との混合が困難となり、水15重量%以上では爆
発力が低下して岩盤破砕に支障をきたす。より好ましく
は10〜12重量%である。本発明の増粘剤は一般産業
用含水爆薬に使用される物で良く、グァ−ガム、ロ−カ
ストビ−ンガム、グァ−ガム誘導体、ザンタンガム、ポ
リアクリルアミド等の天然品又は合成高分子の一種又は
二種以上の組み合わせからなる。
【0014】増粘剤は全組成に対して0.6〜1.5重
量%が使用される。増粘剤0.6重量%以下では裸の気
泡を長期に安定化できず、貯蔵時に起爆性能が低下す
る。1.5重量%以上では、製造粘性が高まり混合困難
となる。より好ましくは0.8〜1.2重量%である。
本発明の気泡剤はガラス、シラス、アルミナ、等を発泡
した独立中空体、熱硬化性樹脂或いは熱可塑性樹脂から
なる微少な独立中空体の一種または二種以上の組み合わ
せからなる。入手容易で実用的な気泡剤は、例えばシラ
スバル−ン、ガラスマイクロバル−ン、やサラン等の独
立中空体がある。気泡剤は全組成に対して7〜15重量
%が使用される。気泡剤7重量%以下では、爆薬薬包の
腰が柔らかくなり、グニャグニャとして取り扱い難くく
なり、15重量%以上では製造時の流動性が低下して、
薬が硬くなり、酸化剤等の他の成分との均一分散が困難
となる。より好ましくは8〜13重量%である。
【0015】気泡剤の粒径は通常、5〜300ミクロン
であれば良い。この範囲以外では起爆感度が低下する。
より好ましくは20〜100ミクロンである。本発明の
界面活性剤は塩化ラウリルピリジニウムでり、試薬、工
業用の何れでも良く、水に希釈した水溶液として使用す
ることもできる。塩化ラウリルピリジニウムは全組成に
対して0.1〜0.4重量%が使用される。塩化ピリジ
ニウム0.1重量%以下では、爆薬製造時に撹拌条件を
操作して加えられた空気、即ち、フリ−の気泡を安定し
て爆薬中に存在させ続けることが困難となり、0.4重
量%以上では、増粘剤の水和や架橋が阻害されて、粗悪
なゲルが形成され、均一に分散したフリ−の気泡、気泡
剤、硝安等の比重の異なる成分が分離する。好ましくは
0.2〜0.3重量%である。
【0016】本発明の架橋剤はアンチモン酸塩、クロム
酸塩、硼酸塩等の一種又は二種以上の組み合わせから使
用される。架橋剤は全組成に対して0.005〜0.2
重量%が使用される。架橋剤0.005以下では貯蔵中
に成分が分離して性能保全が困難となり、0.2重量%
以上では貯蔵中に液分離を生じる。より好ましくは、
0.007〜0.01重量%である。
【0017】本発明の起爆装置は一般産業用爆薬の起爆
装置である電子式遅延雷管、導火管式雷管、無線雷管、
電気雷管等の中から、基準秒時に対する秒時バラツキが
±50ms以内の高秒時精度の起爆装置を使用する。特
に、EXCL[非電気式起爆システムLP−5雷管「旭
化成(株)商品名」]等は一般的なSB発破に使用され
る起爆装置の基準秒時1400msに対する起爆秒時バ
ラツキが±50ms以内の好ましい起爆秒時精度の起爆
装置である。これ以上に起爆秒時バラツキが大きい起爆
装置で複数孔を斉発すると、遅れて起爆する発破孔内の
爆薬薬包には先行して爆発した衝撃圧等の影響を受けて
爆轟中断現象を発生する頻度が高くなるばかりでなく、
起爆秒時のバラツキが大きくなると岩盤に生じるクラッ
クの方向制御ができなくなり、掘削仕上げ面の岩盤を平
滑に仕上げるのが困難となる。又、EDD[電気遅延式
電気雷管SB発破工法用「旭化成工業(株)商品名」]
は、標準的なトンネルでのSB発破工法に対応できるよ
うに基準秒時3秒が設定され、この基準秒時に対する起
爆秒時バラツキが±1ms以内の高精度な起爆装置であ
り、より好適な起爆装置である。
【0018】本発明の爆薬薬包は一般的な産業用爆薬に
使用されている薬包であり、その材質は、塩化ビニリデ
ン、ポエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の合成樹
脂、紙等を単独又はこれらを組み合わせて使用すること
ができる。特にナイロンとポリエチレンのラミネ−トフ
ィルムを円筒状に加工すると防湿性にとみ、安価で好適
な爆薬薬包となる。又、爆薬薬包の材料となるフィルム
等の厚みに特に制限はないが、通常厚さ0.05〜0.
20mmが使用される。
【0019】爆薬包の形状は開口部を実公昭49−44
927号公報に示されるように、両端開口部をアルミリ
ングで締め付けて結束密封する方法でも良く、又特開平
9−138100号公報に示されるような開口部のひと
つを凸状に成型しても良い。更に爆薬薬包の開口部の一
つまたは両方に凹部を作るとノイマン効果により、発破
孔内での殉爆性が高まり、不発残留等の発生頻度を低下
させるので、爆薬包の両端の少なくとも一つを凹状又は
フラットに成型するのが良い。特に、爆薬包の小口径の
使用頻度の高いトンネル発破において問題となる殉爆性
は、爆薬包の両端を凹状又はフラットに成型すると顕著
に改善する。又、端面凹状又はフラットの爆薬薬包は発
破孔挿入の際にスム−ズに挿入でき、凸状の爆薬薬包で
生じ易い発破孔内での爆薬包の重なり等の装薬作業のト
ラブルをも改善する。
【0020】本発明の筒状のコンテナは、形を保つ程度
の硬さを保有し、手で握って力を加えると変形する程度
の弾力性や透明性等のある合成樹脂、紙、布の何れでも
良いが、発破現場の高湿度や発破孔内に存在する水で変
化しない合成樹脂や耐水性が付与された紙や布等が望ま
しい。ポリ塩化ビニルやポリカ−ボネ−トは、薄肉で透
明な所望の強度に効率的に成型できる上に、耐水性も良
く好適である。又、これらは産業廃棄物を利用して加工
された物でも良い。
【0021】本発明の筒状のコンテナは、特願平10ー
9519号公報の明細書に記載のように、肉厚は弾力性
があり、形状を保持出来る程度であれば良く、0.1m
m〜1.5mmである。0.1mm未満では爆薬薬包の
固定が不安定になり、1.5mmを超えると爆薬薬包の
挿入作業や筒状のコンテナ同士の連結作業の効率が低下
する。より好ましくは0.3mm〜1.0mmである。
【0022】本発明の筒状のコンテナの長さは発破に用
いる爆薬薬包の薬長に対応して変化するが、通常の場合
は爆薬薬包よりも約40〜100mm長めにしておくと
爆薬薬包連結作業が効率的に行える。40mm未満では
保護筒の連結が弱くなり、100mmを超えるると連結
作業が低下する。又、コストも高くなる。本発明の筒状
コンテナの爆薬薬包固定部は短径が爆薬薬包外径よりも
約1〜2mm短く、長径が爆薬薬包外径よりも約2〜3
mm長い楕円状が良い。前記の短径、長径より外れると
爆薬薬包の挿入作業効率が低下する。
【0023】
【実施例】次の実施例により本発明を説明する。なお、
爆薬薬包に収納された爆薬組成物の比重、低温起爆性、
耐衝撃性、伝爆性及び鉄管の割れ具合いの測定は下記の
方法によって行った。 (比重の測定)予め、ポリエチレンラミネ−ト紙筒又は
ナイロン66フイルムチュ−ブに充填した爆薬薬包から
包装材を除いた裸薬100gを200mlメスシリンダ
−(水100ml)に強制的に沈めて体積を測定し、前
記の裸薬重量と体積より爆薬組成物の比重を算出する。
【0024】(低温起爆性の測定)予め、ポリエチレン
ラミネ−ト紙筒又はナイロン66フイルムチュ−ブに充
填した爆薬薬包(薬径25mm、薬長100mm)を約
−5〜−20℃の冷凍庫に約10時間貯蔵したのち、6
号雷管にて起爆し、爆薬薬包が完爆する時の薬温を測定
した。
【0025】(耐衝撃性の測定)予め、ポリエチレンラ
ミネ−ト紙筒又はナイロン66フイルムチュ−ブに充填
した爆薬薬包(薬径30mm、薬量100g)と起爆装
置で親ダイを5本作成する。次いで、前記親ダイの起爆
装置を装着した方を上にして直立させ、親ダイ間の距離
を約10cmの間隔で並べたのちに、親ダイを砂中約8
0cmに埋設する。その後、各起爆装置の脚線を結線し
て斉発起爆し、爆薬薬包の爆発の有無を確認し、完爆し
た爆薬薬包の数を測定した。
【0026】(伝爆性及び鉄管の割れ具合いの測定)予
め、ポリエチレンラミネ−ト紙筒又はナイロン66フイ
ルムチュ−ブに充填した爆薬薬包(薬径20mm、薬長
420mm)6本を鉄管(管径約42mm、管長3m)
に並べて装薬し、装薬した爆薬包の一端を6号雷管にて
起爆し、爆薬包の全数が完爆した場合を○、不発残留薬
が発生した場合を×として伝爆性を測定し、爆薬薬包の
完爆による鉄管の割れ具合いの良いものを○、悪いもの
×として測定した。
【0027】(実施例1〜3)表1の硝酸モノメチルア
ミン[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジ
ニュウム[和光純薬製(試薬1級)]、有機発泡体[旭
化成製「樹脂バル−ン(製品名)」粒径約10〜80ミ
クロン]及びプリル硝安[三菱工業製]を混合槽内で約
30〜40℃温調攪拌して塩成分を溶解した混合溶液を
得る。次いで、予め混合した表1の硝酸ナトリウム[三
菱工業製(粉状)]とグァ−ガム[三晶(株)製「NG
L8158(商品名)」]を添加攪拌したのち、表1の
シラスバル−ン[イヂチ化成製「ウインライトMSB4
011(商品名)」粒径約5〜100ミクロン]及び、
ピロアンチモン酸カリウム[三晶(株)製「DW7(商
品名)」]を添加混合して爆薬組成物とした後に、ポリ
エチレンラミネ−ト紙筒又はナイロン66フィルムチュ
−ブに計量・充填包装して薬径20mm、25mm、3
0mmの本発明の爆薬薬包を得る。その7日後に爆薬組
成物の比重、表1の起爆装置で起爆した時の低温起爆
性、耐衝撃性、伝爆性及び鉄管の割れ具合いの測定を実
施し、結果を表1に示す。
【0028】(実施例4〜6)表1の硝酸モノメチルア
ミン[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジ
ニュウム[和光純薬製(試薬1級)]、有機発泡体[旭
化成製「樹脂バル−ン(製品名)」粒径約10〜80ミ
クロン]及びプリル硝安[三菱工業製]を混合槽内で約
30〜40℃温調攪拌して塩成分を溶解した混合溶液を
得る。次いで、予め混合した表1の硝酸ナトリウム[三
菱工業製(粉状)]とグァ−ガム[三晶(株)製「NG
L8158(商品名)」]を添加攪拌したのち、表1の
ガラスマイクロバル−ン[スリ−エム社製「B28/7
50(商品名)」粒径約10〜200ミクロン]及び、
ピロアンチモン酸カリウム[三晶(株)製「「DW7
(商品名)」]を添加混合して爆薬組成物とした後に、
ポリエチレンラミネ−ト紙筒又はナイロン66フィルム
チュ−ブに計量・充填包装して薬径20mm、25m
m、30mmの本発明の爆薬薬包を得る。その7日後に
爆薬組成物の比重、表1の起爆装置で起爆した時の低温
起爆性、耐衝撃性、伝爆性及び鉄管の割れ具合いの測定
を実施し、結果を表1に示す。
【0029】(比較例1)表1の硝酸モノメチルアミン
[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジニュ
ウム[和光純薬製(試薬1級)]、及びプリル硝安[三
菱工業製]を混合槽内で約30〜40℃温調攪拌して塩
成分を溶解した混合溶液を得る。次いで、予め混合した
表1の硝酸ナトリウム[三菱工業製(粉状)]とグァ−
ガム[三晶(株)製「NGL8158(商品名)」]を
添加攪拌したのち、表1のシラスバル−ン[イヂチ化成
製「ウインライトMSB4011(商品名)」粒径約5
〜100ミクロン]及び、ピロアンチモン酸カリウム
[三晶(株)製「DW7(商品名)」]を添加混合して
爆薬組成物とした後に、ポリエチレンラミネ−ト紙筒又
はナイロン66フィルムチュ−ブに計量・充填包装して
薬径20mm、25mm、30mmの本発明の爆薬薬包
を得る。その7日後に爆薬組成物の比重、表1の起爆装
置で起爆した時の低温起爆性、耐衝撃性、伝爆性及び鉄
管の割れ具合いの測定を実施し、結果を表1に示す。
【0030】(比較例2)表1の硝酸モノメチルアミン
[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジニュ
ウム[和光純薬製(試薬1級)]、有機発泡体[旭化成
製「樹脂バル−ン(製品名)」粒径約10〜80ミクロ
ン]及びプリル硝安[三菱工業製]を混合槽内で約30
〜40℃温調攪拌して塩成分を溶解した混合溶液を得
る。次いで、予め混合した表1の硝酸ナトリウム[三菱
工業製(粉状)]とグァ−ガム[三晶(株)製;NGL
8158(商品名)]を添加攪拌したのち、表1のガラ
スマイクロバル−ン[スリ−エム社製「B28/750
(商品名)」粒径約10〜200ミクロン]及び、ピロ
アンチモン酸カリウム[三晶(株)製「DW7(商品
名)」]を添加混合して爆薬組成物とした後に、ポリエ
チレンラミネ−ト紙筒又はナイロン66フィルムチュ−
ブに計量・充填包装して薬径20mm、25mm、30
mmの本発明の爆薬薬包を得る。その7日後に爆薬組成
物の比重、表1の起爆装置で起爆した時の低温起爆性、
耐衝撃性、伝爆性及び鉄管の割れ具合いの測定を実施
し、結果を表1に示す。
【0031】(比較例3、4)表1の硝酸モノメチルア
ミン[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジ
ニュウム[和光純薬製(試薬1級)]、有機発泡体[旭
化成製「樹脂バル−ン(製品名)」粒径約10〜80ミ
クロン]及びプリル硝安[三菱工業製]を混合槽内で約
30〜40℃温調攪拌して塩成分を溶解した混合溶液を
得る。次いで、予め、混合した表1の硝酸ナトリウム
[三菱工業製(粉状)]とグァ−ガム[三晶(株)製
「NGL8158(商品名)」]を添加攪拌したのち、
表1のパ−ライト[三井金属工業(株)製(商品名)粒
径約10〜1000ミクロン]又はシラスバル−ン[イ
ヂチ化成製「ウインライトMSB4011(商品名)」
粒径約5〜100ミクロン]及び、ピロアンチモン酸カ
リウム[三晶(株)製「DW7(商品名)」]を添加混合
して、爆薬組成物とした後に、ポリエチレンラミネ−ト
紙筒又はナイロン66フィルムチュ−ブに計量・充填包
装して薬径20mm、25mm、30mmの爆薬薬包を
得る。その7日後に爆薬組成物の比重、表1の起爆装置
で起爆した時の低温起爆性、耐衝撃性、伝爆性及び鉄管
の割れ具合いの測定を実施し、結果を表1に示す。
【0032】(比較例5、6)表1の硝酸モノメチルア
ミン[旭化成工業製]、工業用水、塩化ラウリルピリジ
ニュウム[和光純薬製(試薬1級)]及びプリル硝安
[三菱工業製]を混合槽内で約30〜40℃温調攪拌し
て塩成分を溶解した混合溶液を得る。次いで、予め、混
合した表1の硝酸ナトリウム[三菱工業製(粉状)]と
グァ−ガム[三晶(株)製「NGL8158(商品
名)」]を添加攪拌したのち、表1のシラスバル−ン
[イヂチ化成製「ウインライトMSB4011(商品
名)」粒径約5〜100ミクロン]及び、ピロアンチモ
ン酸カリウム[三晶(株)製「DW7(商品名)」]を
添加混合した爆薬組成物をポリエチレンラミネ−ト紙筒
又はナイロン66フィルムチュ−ブに計量・充填包装し
て薬径20mm、25mm、30mmの爆薬薬包とす
る。その7日後に爆薬組成物の比重、表1の起爆装置で
起爆した時の低温起爆性、耐衝撃性、伝爆性及び鉄管の
割れ具合いの測定を実施し、結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明のSB発破工法は、従来のSB発
破工法と異なり、軟岩領域においても掘削仕上げ面の岩
盤を平滑に仕上げて岩盤の背面亀裂を少なくするばかり
でなく、不発残留薬の発生頻度を大巾に改善して、SB
発破現場の作業効率や安全性が著しく改善される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化剤、水、増粘剤、気泡剤、界面活性
    剤、可燃剤、鋭感剤及び架橋剤からなる含水爆薬組成物
    であって、気泡剤が独立中空体であり、気泡剤の含有量
    が7〜15重量%、界面活性剤が塩化ラウリルピリジニ
    ュウムであり、塩化ラウリルピリジニウムの含有量が
    0.1〜0.4重量%である含水爆薬組成物を収納した
    爆薬薬包と基準秒時に対する秒時バラツキが±50ms
    以内の起爆装置とを用いることを特徴とするスム−スブ
    ラスティング発破工法。
  2. 【請求項2】 前記含水爆薬組成物の比重が0.4〜
    0.9である請求項1のスム−スブラスティング発破工
    法。
  3. 【請求項3】 前記爆薬薬包がコンテナに収納されてい
    る請求項1または2のスム−スブラスティング発破工
    法。
  4. 【請求項4】前記爆薬薬包が増しダイである請求項1ま
    たは2または3のスム−スブラスティング発破工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105041325A (zh) * 2015-07-13 2015-11-11 长沙理工大学 一种高压富水特大断层软弱角砾岩隧道的施工方法
CN107542471A (zh) * 2017-09-27 2018-01-05 贵州安凯达实业股份有限公司 一种用于隧道施工的光面爆破方法
CN111780635A (zh) * 2020-07-31 2020-10-16 内蒙古蒙西矿业有限公司 采场到界面坡光面爆破

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CN105041325A (zh) * 2015-07-13 2015-11-11 长沙理工大学 一种高压富水特大断层软弱角砾岩隧道的施工方法
CN105041325B (zh) * 2015-07-13 2017-03-22 长沙理工大学 一种高压富水特大断层软弱角砾岩隧道的施工方法
CN107542471A (zh) * 2017-09-27 2018-01-05 贵州安凯达实业股份有限公司 一种用于隧道施工的光面爆破方法
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