JP2000128100A - 宇宙航行体およびその移動体通信方法 - Google Patents

宇宙航行体およびその移動体通信方法

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JP2000128100A
JP2000128100A JP10301945A JP30194598A JP2000128100A JP 2000128100 A JP2000128100 A JP 2000128100A JP 10301945 A JP10301945 A JP 10301945A JP 30194598 A JP30194598 A JP 30194598A JP 2000128100 A JP2000128100 A JP 2000128100A
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antenna
mesh
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satellite
earth
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Takatsugu Nomura
高嗣 野村
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナの大型化に伴う衛星のアンバランス
および姿勢制御系への干渉を極力おさえ、姿勢制御精度
の良好な大型アンテナ搭載衛星等の宇宙航行体を得る。 【解決手段】 フィーダリンクアンテナに高周波数の電
波を適用し、電波の大型メッシュアンテナへの透過を可
能ならしめることにより、大型メッシュアンテナの背後
にフィーダリンクアンテナを配置する構成を可能とし、
大型メッシュアンテナを衛星本体地球指向面に配して、
衛星のバランスを改善すると同時に衛星重心からアンテ
ナ重心までのアーム長を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、大型メッシュア
ンテナを搭載する人工衛星や宇宙ステーション等の宇宙
航行体およびそれを用いた移動体通信方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】移動体通信に使用されるLバンドやSバ
ンドのアンテナを搭載する衛星のアンテナは、その通信
性能向上要求に伴い大型化が進められており10m級の
ものも現実のものとなってきている。一方、この種の大
型アンテナ(特にアンテナ径3mを超えるもの)を打ち
上げ用ロケットのフェアリングに収納するためには、例
えば大型メッシュアンテナのような展開型のアンテナを
用いる必要がある。
【0003】図7は従来の大型アンテナ搭載衛星の一例
を示すもので、(a)は上面から、(b)は側面から見
た図である。図において、1は衛星本体、2は移動体等
地上のユーザ端末やユーザ局との通信を提供する大型メ
ッシュアンテナであり、電波反射鏡面にはたとえば金め
っきモリブデンなどの金属繊維をトリコット編みで編ん
だ金属メッシュを使用し、たとえばケーブルなどの形状
保持部材により形状を保持したものである。3は宇宙空
間上で伸展し大型メッシュアンテナ2を展開しアンテナ
形状を形成する伸展マスト、4は地上基地局からの通信
あるいは放送ソースを受信するフィーダリンクアンテ
ナ、7は衛星姿勢を地球赤外線を利用して検知する地球
センサである。地球センサ7は、地球方向に向くことか
ら地球指向面と呼ばれる衛星の上面に配置されている。
大型メッシュアンテナ2で反射された受信波は、衛星本
体1に設けられたフィード2bで受信され、フィード2
bからの送信波は大型メッシュアンテナ2で反射されて
通信が行なわれる。大型メッシュアンテナ2の通信カバ
ーエリアは、例えば日本全土およびその近海のように広
域におよび、また移動体通信に供するLバンド(1.5
/1.6GHz帯)やSバンド(2.5/2.6GHz
帯)を使用するため、そのアンテナ径は衛星本体1の地
球指向面より大きく、例えば10m前後におよぶ一方、
フィーダリンクアンテナ4は地上基地局位置等の限定さ
れたエリアをスポット的にカバーすることが目的とされ
るために、LバンドやSバンドよりも周波数の高いKu
バンド(12/14GHz帯等)やKaバンド(20/
30GHz帯)あるいはそれよりさらに高い周波数を使
用し、これにより高ゲイン、省電力かつ小型、軽量なア
ンテナ構成を達成させている。このように大型メッシュ
アンテナ2、フィーダリンクアンテナ4はそれぞれ独立
のアンテナにより構成され、衛星の側面に配置される。
この構成は、直径1m乃至数mの比較的小さなアンテナ
を搭載する衛星のベースとなっている構成であり、アン
テナの大型化においても本構成をベースとして衛星シス
テムが構成されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大型メ
ッシュアンテナ2を衛星側面に配する図7に示す構成で
は、大型メッシュアンテナ2がフィーダリンクアンテナ
4に比して大きいため、太陽光の照射によって発生する
モーメントなどの姿勢外乱に対して衛星システムはバラ
ンスが悪い。また、大型メッシュアンテナ2はその大型
化とそのメッシュ構造によって固有振動数が低くなりい
わゆる柔軟構造体となる一方、アンテナの指向制御精度
を上げるためには衛星姿勢制御系には広い周波数帯域が
必要となるため、大型メッシュアンテナ2の固有振動数
と衛星姿勢制御系の周波数が干渉し衛星姿勢制御が不安
定となったり、制御精度を悪化させる要因となる。衛星
の一側面に設けられた大型メッシュアンテナ2のアンテ
ナ径ともう一つの側面に設けられたアンテナのアンテナ
径の差が大きくなるほど、また衛星重心からアンテナ重
心までのアーム長が長くなるほど、上記のごときアンバ
ランスは増大して衛星の姿勢外乱が大きくなり、また柔
軟構造体としての衛星姿勢制御系への干渉もコントロー
ルが難しくなる。その結果、衛星姿勢制御精度への影響
も大きくなる。近年の通信性能向上要求に伴い、アンテ
ナ径はますます大型化が進められており、上記のごとき
姿勢制御精度への影響は無視しえないものとなってきて
いる。姿勢制御精度の悪化は通信性能を低下させるもの
であり、特に移動体通信や移動体への放送などにおいて
は、極力抑える必要がある。アンテナの大型化に伴う上
記のごとき姿勢制御精度悪化を防ぐことは、通信性能の
向上にとって解決すべき課題である。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、衛星のアンバランスを小さく
し、また衛星重心からアンテナ重心までのアーム長を極
力短くすることを可能とし、これにより姿勢外乱や姿勢
制御系への干渉を極力小さくすることを可能とする大型
アンテナ搭載衛星や宇宙ステーション等の宇宙航行体お
よびその移動体通信方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明による宇宙航
行体は、金属繊維で網目状に鏡面を形成され、この鏡面
を地球に向けて衛星本体の地球指向面に配設されたメッ
シュアンテナと、前記メッシュアンテナより小さいアン
テナ開口を有し、前記衛星本体の地球指向面の背後であ
ってかつ前記メッシュアンテナと通信波が重なりを有す
る位置に、そのアンテナ開口を地球へ向けて配設され、
前記メッシュアンテナの金属繊維間を透過する高周波数
帯の電波で通信する通信アンテナとを備えたものであ
る。
【0007】第2の発明による宇宙航行体は、第1の発
明において、前記メッシュアンテナは、Lバンド(1.
5/1.6GHz帯)もしくはSバンド(2.5/2.
6GHz帯)の周波数帯で通信を行なう手段を備え、前
記通信アンテナは、Xバンド(7/8GHz帯)、Ku
バンド(12/14GHz帯等)、Kaバンド(20/
30GHz帯)もしくはそれより高い周波数帯で通信を
行なう手段を備えたものである。
【0008】第3の発明による宇宙航行体は、第1の発
明において、前記通信アンテナは、地上基地局からの通
信もしくは放送ソースを受信する機能を有し、前記メッ
シュアンテナは、前記通信もしくは放送ソースに基づい
て通信を行なう機能を有するものである。
【0009】第4の発明による宇宙航行体は、第1の発
明から第3の発明のいずれかにおいて、前記メッシュア
ンテナよりアンテナ開口が小さく、前記衛星本体におけ
る前記メッシュアンテナの背後であってかつ地球と衛星
本体とを結ぶ軸に対して概略対象な位置に、そのアンテ
ナ開口を地球へ向けて配設され、前記メッシュアンテナ
の金属繊維間を透過する高周波数帯の電波で通信が行わ
れる他の通信もしくは放送アンテナを備えたものであ
る。
【0010】第5の発明による宇宙航行体は、第1の発
明から第4の発明のいずれかにおいて、前記メッシュア
ンテナの鏡面に鏡面が対向するように配置された副反射
鏡と、地球から放出される赤外線に基づいて前記衛星本
体の姿勢を検出するセンサであって、前記メッシュアン
テナの副反射鏡における鏡面の裏面に地球へ向けて配設
された地球センサとを備えたものである。
【0011】第6の発明による宇宙航行体は、第1の発
明から第4の発明のいずれかにおいて、地上基地局から
発信され、前記メッシュアンテナを透過し、前記通信ア
ンテナで反射された高周波数帯のビーコン波を受信する
ビーコントラッキングホーンと、前記ビーコントラッキ
ングホーンで受信されたビーコン波の到来方向に基づい
て前記衛星本体の姿勢を検出する手段とを備えたもので
ある。
【0012】第7の発明による宇宙航行体は、第1の発
明から第4の発明のいずれかにおいて、地上基地局から
発信され前記メッシュアンテナを透過する高周波数帯の
ビーコン波を受信し、このビーコン波の到来方向に基づ
いて前記衛星本体の姿勢を検出する手段を有すると共
に、前記メッシュアンテナより小さいアンテナ開口を地
球へ向けて、前記衛星本体における前記メッシュアンテ
ナの背後に配設されたビーコントラッキングアンテナを
備えたものである。
【0013】第8の発明による宇宙航行体は、第1の発
明から第7の発明のいずれかにおいて、前記メッシュア
ンテナの鏡面は、前記通信アンテナの開口面が対向する
位置に金属繊維の無い領域を有したものである。
【0014】第9の発明による宇宙航行体は、第8の発
明において、前記金属繊維の無い領域に、その領域外の
金属繊維に結合された誘電体の繊維で編まれた誘電体メ
ッシュを有したものである。
【0015】第10の発明による宇宙航行体の移動体通
信方法は、金属繊維で網目状に鏡面を形成され、この鏡
面を地球に向けて衛星本体の地球指向面に配設されたメ
ッシュアンテナと、前記メッシュアンテナより小さいア
ンテナ開口を有し、前記衛星本体の地球指向面の背後に
おける前記メッシュアンテナに通信波が重なりを有する
位置に、そのアンテナ開口を地球へ向けて配設され、前
記メッシュアンテナの金属繊維間を透過する高周波数帯
の電波で通信する通信アンテナとを備えた宇宙航行体の
移動体通信方法において、前記通信アンテナにより地上
基地局からの通信もしくは放送ソースを受信し、この受
信された通信もしくは放送ソースに基づいて、前記メッ
シュアンテナと地球に有する移動体との間で通信を行な
うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1はこの発明の実施の形態1を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図において
1はロケットのフェアリングに搭載されて打ち上げら
れ、例えば静止軌道のような所望の軌道上で太陽電池パ
ネルや各種アンテナを展開する衛星本体、2は衛星本体
1の地球指向面に搭載された大型メッシュアンテナ、3
は宇宙空間上で伸展し大型メッシュアンテナ2を展開し
アンテナ形状を形成する伸展マスト、4は大型メッシュ
アンテナ2の背後(衛星本体1側)に配され、地上基地
局からの通信あるいは放送ソースを受信する通信アンテ
ナであるフィーダリンクアンテナ、5は大型メッシュア
ンテナに対応するサブリフレクタ、6はサブリフレクタ
5を所定の位置に支持する伸展ブーム、7は衛星姿勢を
地球赤外線を利用して検知する地球センサである。大型
メッシュアンテナ2は、フィーダリンクアンテナ4で受
信した通信もしくは放送ソースに基づいて地上と通信を
行う。あるいは、地上を移動中の車や飛行機等の移動体
から発信される通信を受信し、地上に送信を行う。地球
センサ7は、地球からの赤外線を検知するものでありそ
の検知部は地球センサ7の上面に視野を有している。例
えば衛星本体1、大型メッシュアンテナ2、サブリフレ
クタ5、伸展ブーム6が上記地球センサ7上面の視野に
入ると、これらからの赤外線が地球センサ7の検知部に
入射し干渉を起こすため地球からの赤外線の検知が妨げ
られる。かかる干渉を避けるために地球センサ7は伸展
ブーム6の頂上に搭載されている。上記構成による大型
アンテナ搭載衛星では、大型メッシュアンテナ2は、衛
星本体1の地球指向面に搭載されるためバランスが良
く、また同時に衛星重心からアンテナ重心までのアーム
長も短くなり姿勢制御系との干渉も抑えられる。一方、
フィーダリンクアンテナ4の配置に関しては、大型メッ
シュアンテナ2による電波のブロッキングを避ける必要
があるが、大型メッシュアンテナ2が対象とする通信周
波数LバンドやSバンドではメッシュのサイズは使用波
長の1/10程度、例えば10mm〜20mm程度であ
り、LバンドやSバンドに比して10〜20倍高い周波
数帯であるKuバンドやKaバンドあるいはさらに高周
波数の電波を使用するフィーダリンクアンテナ4の電波
は上記10mm〜20mmピッチの金属メッシュを透過
する。したがって大型メッシュアンテナ2に対するLバ
ンドあるいはSバンドの電波アは、伸展ブーム6内に設
けられたフィード2cから送信され、サブリフレクタ5
で反射された後、大型メッシュアンテナ2で反射されて
地上のユーザ局やユーザ端末へ向けて送信される。また
地上のユーザ局やユーザ端末からの電波イは、大型メッ
シュアンテナ2で反射され、サブリフレクタ5で反射さ
れた後、フィード2cで受信され、衛星本体1の受信部
に取り込まれる。一方、フィーダリンクアンテナ4に対
するKuバンド、Kaバンドあるいはそれよりも高い周
波数の電波ウについては、大型メッシュアンテナ2を透
過しフィーダリンクアンテナ4で反射されて衛星本体1
に設けられたフィード4bにて受信される。これによ
り、大型メッシュアンテナ2背後にフィーダリンクアン
テナ4を配することを可能ならしめている。換言すれ
ば、大型メッシュアンテナ2と大型メッシュアンテナ2
の背面に配したフィーダリンクアンテナ4との電波干渉
の回避を可能としつつ大型メッシュアンテナ2の衛星本
体1地球指向面への搭載を可能とし、衛星のアンバラン
スおよび姿勢制御系との干渉を抑えることを可能として
いる。なお、この実施の形態では大型メッシュアンテナ
2とフィーダリンクアンテナ4をベースである衛星に搭
載する例について記載したが、発明の主旨が同じであれ
ば、衛星以外の例えば宇宙ステーションのような宇宙航
行体をベースとして搭載しても良い。
【0017】実施の形態2 図2はこの発明の実施の形態2を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図において
1〜7は上記発明の実施の形態1と同一のものであり、
8は大型メッシュアンテナ2の背後に配した通信もしく
は放送アンテナ(以下通信/放送アンテナと称する。)
である。LバンドやSバンドに比して10〜20倍高い
周波数帯であるKuバンドやKaバンドあるいはさらに
高周波数の電波は10mm〜20mmピッチの金属メッ
シュで構成される大型メッシュアンテナ2を透過する。
この特性をフィーダリンクアンテナ4のみならずXバン
ド、Kuバンド、Kaバンドあるいはそれより高い周波
数を使用する通信/放送アンテナ8の配置に応用したも
のである。通信/放送アンテナ8に対するXバンド、K
uバンド、Kaバンドあるいはそれよりも高い周波数の
電波エについては大型メッシュアンテナ2を透過させ通
信/放送アンテナ8での送受を可能ならしめている。こ
れにより、大型メッシュアンテナ2と大型メッシュアン
テナ2の背面に配した通信/放送アンテナ8との電波干
渉の回避を可能としつつ、大型メッシュアンテナ2の衛
星本体1地球指向面への搭載を可能とし、衛星のアンバ
ランスおよび姿勢制御系との干渉を抑えることを可能と
している。また、衛星本体1の重心と地球を結ぶ軸に対
してフィーダリンクアンテナ4と概ね対象となる位置に
通信/放送アンテナ8を設けることにより、大型アンテ
ナ搭載衛星のバランスがさらに良くなる。
【0018】実施の形態3 図3はこの発明の実施の形態3を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図において
1〜6は上記発明の実施の形態1と同一のものであり、
9は大型メッシュアンテナ2の背後に配したフィーダリ
ンクアンテナ4とアンテナリフレクタを共用するビーコ
ントラッキングホーンである。ビーコントラッキングホ
ーン9は、地球基地局から送信されるビーコン波オを受
信し、そのビーコン波の到来方向を測角して衛星姿勢を
検知するものである。衛星本体1は、ビーコントラッキ
ングホーン9で検出されたビーコン波の到来方向が基準
軸(ホーンの中心軸)方向となるように衛星姿勢を制御
する。ビーコン周波数にXバンド、Kuバンド、Kaバ
ンドあるいはそれよりも高い周波数の電波を使用するこ
とにより、大型メッシュアンテナ2への透過を可能なら
しめビーコントラッキングホーン9の大型メッシュアン
テナ2背後への装備を可能としている。地球センサが大
型メッシュアンテナ頂上から除去されることにより大型
メッシュアンテナの構成は簡素となり、また地球センサ
の大型メッシュアンテナ頂上への搭載に要するケーブル
引き回しの複雑な構成が回避される。
【0019】実施の形態4 図4はこの発明の実施の形態4を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図において
1〜6は上記発明の実施の形態1と同一のものであり、
10は大型メッシュアンテナ2の背後に配したビーコン
トラッキングアレイアンテナである。ビーコントラッキ
ングアレイアンテナ10は、地球基地局から送信される
ビーコン波カを受信し衛星姿勢を検知するものである。
ビーコン周波数にXバンド、Kuバンド、Kaバンドあ
るいはそれよりも高い周波数の電波を使用することによ
り、大型メッシュアンテナ2の透過を可能ならしめビー
コントラッキングアレイアンテナ10の大型メッシュア
ンテナ2背後への装備を可能としている。地球センサが
大型メッシュアンテナ頂上から除去されることにより大
型メッシュアンテナの構成は簡素となり、また地球セン
サの大型メッシュアンテナ頂上への搭載に要するケーブ
ル引き回しの複雑な構成が回避される。またビーコント
ラッキングをフィーダリンクアンテナ4あるいは通信/
放送アンテナ8から独立させた構成のため、ビーコント
ラッキングアレイの配置の自由度が向上する。なお、通
信/放送アンテナ8を設ける場合には、ビーコントラッ
キングアレイアンテナ10が電波干渉しないように設置
する。
【0020】実施の形態5 図5はこの発明の実施の形態5を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図におい
て、大型メッシュアンテナ2、伸展マスト3、フィーダ
リンクアンテナ4、サブリフレクタ5、伸展ブーム6、
ビーコントラッキングホーン9の配置は実施の形態3に
示す配置をしている。さらにフィーダリンク用の電波
ウ、ビーコントラッキング用の電波オを通過する領域に
ついて、大型メッシュアンテナ2の金属メッシュを部分
的に除去している。11は、伸展マスト3の形状を支持
し大型メッシュアンテナの形状を維持するために伸展マ
スト3a、伸展マスト3b間に張られたテンションケー
ブルである。この構成による大型アンテナ搭載衛星で
は、実施の形態1に比べて大型メッシュアンテナ2によ
る通信性能がわずかながら低下するが、その通信性能が
要求性能を満足する限りで大型メッシュアンテナ2の金
属メッシュを部分的に除去することにより、大型メッシ
ュアンテナ2の背後に配備したフィーダリンクアンテナ
や通信/放送アンテナ8を使用した通信の性能向上およ
びビーコントラッキングによる姿勢検知精度の向上を図
ることが可能である。
【0021】実施の形態6 図6はこの発明の実施の形態6を示すもので、(a)は
上面から、(b)は側面から見た図である。図におい
て、大型メッシュアンテナ2、伸展マスト3、フィーダ
リンクアンテナ4、サブリフレクタ5、伸展ブーム6、
ビーコントラッキングホーン9の配置は実施の形態3に
示す配置をしている。さらにフィーダリンク用の電波
ウ、ビーコントラッキング用の電波オを通過する領域に
ついて、大型メッシュアンテナ2の金属メッシュを部分
的に除去している。12は、除去した金属メッシュの代
わりに配した電波透過性を有する誘電体メッシュであ
る。誘電体メッシュ12は、例えばアラミド繊維をトリ
コット編みでメッシュ状に編んだものである。誘電体メ
ッシュ12の電波透過特性は金属メッシュより優れる一
方で、大型メッシュアンテナ2の形状、剛性を良好なも
のとする。このため、この構成による大型アンテナ搭載
衛星では、大型メッシュアンテナ2の背後に配備したフ
ィーダリンクアンテナや通信/放送アンテナ8を使用し
た通信の性能向上およびビーコントラッキングによる姿
勢検知精度の向上を図ることが可能である一方、金属メ
ッシュを除去したことによるアンテナ変形、剛性低下は
電波透過性を有する誘電体メッシュによって防がれ、大
型メッシュアンテナの性能劣化を抑制できる。
【0022】
【発明の効果】第1、第2、第3、第5の発明による宇
宙航行体では、メッシュアンテナによる通信アンテナの
電波のブロッキングを回避しつつ、メッシュアンテナを
衛星本体地球指向面に配し衛星バランスを改善すると同
時に、衛星重心からアンテナ重心までのアーム長を短く
し姿勢制御系との干渉を抑えることが可能である。これ
により、アンテナの大型化に伴って発生する太陽照射に
よる姿勢外乱や姿勢制御系への干渉を極力小さくするこ
とを可能とし、姿勢制御精度低下や通信性能の劣化を防
ぐことができる。
【0023】第4の発明による宇宙航行体では、メッシ
ュアンテナによる通信アンテナの電波のブロッキングを
回避し、さらに他の通信もしくは放送アンテナの搭載も
可能としつつ、メッシュアンテナを衛星本体地球指向面
に配し衛星バランスを改善すると同時に衛星重心からア
ンテナ重心までのアーム長を短くし姿勢制御系との干渉
を抑えることが可能である。これにより、アンテナの大
型化に伴って発生する太陽照射による姿勢外乱や姿勢制
御系への干渉を極力小さくすることを可能とし、姿勢制
御精度低下や通信性能の劣化を防ぎつつ多様な通信要求
に対応することが可能となる。
【0024】第6の発明による宇宙航行体では、メッシ
ュアンテナによる通信もしくは放送アンテナの電波のブ
ロッキングを回避しつつ、メッシュアンテナを衛星本体
地球指向面に配し衛星バランスを改善すると同時に、衛
星重心からアンテナ重心までのアーム長を短くし姿勢制
御系との干渉を抑えることが可能である。さらに通信も
しくは放送アンテナに対して衛星姿勢を検知するビーコ
ントラッキングホーンを配備することにより、地球セン
サメッシュアンテナ頂上からの除去を可能としたもので
ある。メッシュアンテナは宇宙空間上で伸展するため、
地球センサと衛星本体を接続するケーブルの処置が難し
いが、地球センサが大型メッシュアンテナからはずされ
ることによりメッシュアンテナの構成は簡素とすること
が出来るとともに上記のごときケーブル処置の複雑さも
回避される。
【0025】第7の発明による宇宙航行体では、第6の
発明に記載の効果を有しつつ、さらに通信もしくは放送
アンテナとは独立したビーコントラッキングアレイアン
テナをアンテナ共用のビーコントラッキングホーンに換
えて採用したことによりその搭載位置に関する自由度を
上げることができ、衛星のシステム構成の自由度を上げ
ることができる。
【0026】第8の発明による宇宙航行体では、メッシ
ュアンテナ背面に配されるフィーダリンクアンテナまた
は通信もしくは放送アンテナの電波の大型メッシュアン
テナによるブロッキングを回避しつつ、メッシュアンテ
ナを衛星本体地球指向面に配し衛星バランスを改善する
と同時に衛星重心からアンテナ重心までのアーム長を短
くし姿勢制御系との干渉を抑えることを可能とする第1
から第7の発明に記載の効果を有しつつ、さらに電波透
過部の金属メッシュを除去することにより金属メッシュ
を透過するフィーダリンクあるいは通信/放送の性能向
上およびビーコントラッキングによる姿勢検知精度の向
上を図ることができる。
【0027】第9の発明による宇宙航行体では、メッシ
ュアンテナ背面に配されるフィーダリンクアンテナや通
信、放送アンテナの電波の大型メッシュアンテナによる
ブロッキングを回避しつつ、メッシュアンテナを衛星本
体地球指向面に配し衛星バランスを改善すると同時に衛
星重心からアンテナ重心までのアーム長を短くし姿勢制
御系との干渉を抑えることを可能とする第8の発明に記
載の効果を有しつつ、さらに電波透過部の金属メッシュ
を除去し、その代わりに電波透過性を有する誘電体メッ
シュを配した構成とすることにより透過するフィーダリ
ンクあるいは通信、放送電波の性能向上およびビーコン
トラッキングによる姿勢検知精度の向上を図ることがで
きる一方、金属メッシュを除去したことによるアンテナ
変形、剛性低下は電波透過性を有する誘電体メッシュに
よって防がれ、メッシュアンテナの性能劣化を抑制でき
る。
【0028】第10の発明による宇宙航行体の移動体通
信方法では、メッシュアンテナの大型化に伴って発生す
る姿勢外乱や姿勢制御系への干渉を小さくするととも
に、地球に有する移動体との間の通信性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態1の構成を示す図である。
【図2】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態2の構成を示す図である。
【図3】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態3の構成を示す図である。
【図4】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態4の構成を示す図である。
【図5】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態5の構成を示す図である。
【図6】 この発明に関わる大型アンテナ搭載衛星の実
施の形態6の構成を示す図である。
【図7】 従来の大型アンテナ搭載衛星の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 衛星本体、2 大型メッシュアンテナ、3 伸展マ
スト、4 フィーダリンクアンテナ、5 サブリフレク
タ、6 伸展ブーム、7 地球センサ、8 通信/放送
アンテナ、9 ビーコントラッキングホーン、10 ビ
ーコントラッキングアレイアンテナ、11 テンション
ケーブル、12 誘電体メッシュ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属繊維で網目状に鏡面を形成され、こ
    の鏡面を地球に向けて衛星本体の地球指向面に配設され
    たメッシュアンテナと、前記メッシュアンテナより小さ
    いアンテナ開口を有し、前記衛星本体の地球指向面の背
    後であってかつ前記メッシュアンテナと通信波が重なり
    を有する位置に、そのアンテナ開口を地球へ向けて配設
    され、前記メッシュアンテナの金属繊維間を透過する高
    周波数帯の電波で通信する通信アンテナとを備えた宇宙
    航行体。
  2. 【請求項2】 前記メッシュアンテナは、Lバンド
    (1.5/1.6GHz帯)もしくはSバンド(2.5
    /2.6GHz帯)の周波数帯で通信を行なう手段を備
    え、前記通信アンテナは、Xバンド(7/8GHz
    帯)、Kuバンド(12/14GHz帯等)、Kaバン
    ド(20/30GHz帯)もしくはそれより高い周波数
    帯で通信を行なう手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の宇宙航行体。
  3. 【請求項3】 前記通信アンテナは、地上基地局からの
    通信もしくは放送ソースを受信する機能を有し、前記メ
    ッシュアンテナは、前記通信もしくは放送ソースに基づ
    いて通信を行なう機能を有することを特徴とする請求項
    1記載の宇宙航行体。
  4. 【請求項4】 前記メッシュアンテナよりアンテナ開口
    が小さく、前記衛星本体における前記メッシュアンテナ
    の背後であってかつ地球と衛星本体とを結ぶ軸に対して
    概略対象な位置に、そのアンテナ開口を地球へ向けて配
    設され、前記メッシュアンテナの金属繊維間を透過する
    高周波数帯の電波で通信が行われる他の通信もしくは放
    送アンテナを備えたことを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載の宇宙航行体。
  5. 【請求項5】 前記メッシュアンテナの鏡面に鏡面が対
    向するように配置された副反射鏡と、地球から放出され
    る赤外線に基づいて前記衛星本体の姿勢を検出するセン
    サであって、前記メッシュアンテナの副反射鏡における
    鏡面の裏面に地球へ向けて配設された地球センサとを備
    えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか
    に記載の宇宙航行体。
  6. 【請求項6】 地上基地局から発信され、前記メッシュ
    アンテナを透過し、前記通信アンテナで反射された高周
    波数帯のビーコン波を受信するビーコントラッキングホ
    ーンと、前記ビーコントラッキングホーンで受信された
    ビーコン波の到来方向に基づいて前記衛星本体の姿勢を
    検出する手段とを備えたことを特徴とする請求項1から
    請求項4のいずれかに記載の宇宙航行体。
  7. 【請求項7】 地上基地局から発信され前記メッシュア
    ンテナを透過する高周波数帯のビーコン波を受信し、こ
    のビーコン波の到来方向に基づいて前記衛星本体の姿勢
    を検出する手段を有すると共に、前記メッシュアンテナ
    より小さいアンテナ開口を地球へ向けて、前記衛星本体
    における前記メッシュアンテナの背後に配設されたビー
    コントラッキングアンテナを備えたことを特徴とする請
    求項1から請求項4のいずれかに記載の宇宙航行体。
  8. 【請求項8】 前記メッシュアンテナの鏡面は、前記通
    信アンテナの開口面が対向する位置に金属繊維の無い領
    域を有したことを特徴とする請求項1から請求項7のい
    ずれかに記載の宇宙航行体。
  9. 【請求項9】 前記金属繊維の無い領域に、その領域外
    の金属繊維に結合された誘電体の繊維で編まれた誘電体
    メッシュを有したことを特徴とする請求項8記載の宇宙
    航行体。
  10. 【請求項10】 金属繊維で網目状に鏡面を形成され、
    この鏡面を地球に向けて衛星本体の地球指向面に配設さ
    れたメッシュアンテナと、前記メッシュアンテナより小
    さいアンテナ開口を有し、前記衛星本体の地球指向面の
    背後における前記メッシュアンテナに通信波が重なりを
    有する位置に、そのアンテナ開口を地球へ向けて配設さ
    れ、前記メッシュアンテナの金属繊維間を透過する高周
    波数帯の電波で通信する通信アンテナとを備えた宇宙航
    行体の移動体通信方法において、前記通信アンテナによ
    り地上基地局からの通信もしくは放送ソースを受信し、
    この受信された通信もしくは放送ソースに基づいて、前
    記メッシュアンテナと地球に有する移動体との間で通信
    を行なうことを特徴とする移動体通信方法。
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