JP2000127807A - 車両の制御のための方法及び装置 - Google Patents

車両の制御のための方法及び装置

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JP2000127807A JP30416499A JP30416499A JP2000127807A JP 2000127807 A JP2000127807 A JP 2000127807A JP 30416499 A JP30416499 A JP 30416499A JP 30416499 A JP30416499 A JP 30416499A JP 2000127807 A JP2000127807 A JP 2000127807A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン制御システムの他に少なくとも1つ
の電子サブシステムを有する車両の制御のための方法及
び装置を提供することである。 【解決手段】 上記課題は、作動点に依存して基本値が
予め設定され、少なくとも1つのさらに別の動作特性パ
ラメータに依存して少なくとも1つの補正値が予め設定
され、基本値、少なくとも1つの補正値及び送出すべき
トルクに基づいて噴射すべき燃料量が決定されるか、又
は基本値、少なくとも1つの補正値及び噴射すべき燃料
量に基づいて送出されるトルクを決定することによって
解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の駆動ユニッ
トを制御する少なくとも1つのユニットを有し、この少
なくとも1つのユニットは少なくとも1つのさらに別の
サブシステムによって少なくとも1つの動作状態におい
て少なくとも駆動ユニットから送出すべきトルク又は送
出されるトルクに関する複数の値を少なくとも交換す
る、車両の駆動ユニットを制御する少なくとも1つのユ
ニットを有する車両の制御のための方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】今日の車両は例えば電子噴射制御及び/
又はABSシステムのような多数の電子システムによっ
て特徴づけられる。将来的にはさらに環境適合性、消
費、安全性及び/又は車両の快適性への高まる要求を充
たすことできるために、さらに別の電子システムを導入
しなくてはならない。この場合、まず第1に電子エンジ
ン出力制御、走行速度制御システム、トラクションコン
トロールシステム乃至はエンジントルク制御システム
(ASR/MSR)及び/又は電子トランスミッション制
御システム、また車台及び車輪制御システム、電子的後
輪操縦、車間距離制御システム、ナビゲーションシステ
ム及び/又は交通管制システムを含めた操縦システムが
挙げられる。
【0003】この場合注意すべきことは、上記のサブシ
ステムは少なくともこれらのサブシステムの機能の幾つ
かの部分領域において車両の駆動出力にかかわることで
あり、例えばシフト過程中のトランスミッション制御、
スリップ制御のためのASR、直前を走行する車両との
車間距離の制御のための車間距離制御システム等々がそ
うである。よって、車両の制御のためのシステム全体の
複雑性はますます高まる。しかし、満足に車両を制御で
きるためには、これらサブシステムの最適な共働が不可
欠である。とりわけ、個々のサブシステム間のクロスカ
ップリングを低減し、これによって各サブシステムの独
立したアプリケーション及び制御を達成することが目的
である。
【0004】この方向における第1の文献はDE−OS
4111023に記載されている。そこでは運転者の所
望に基づいて、階層的に配置されたシステム構造が提案
されている。この階層的に配置されたシステム構造で
は、個々の論理的サブシステム間でインターフェースが
定義されており、これらのインターフェースを介して一
段下の階層レベルによって調整すべきパラメータに関す
る情報が伝達される。例えば、空気供給、燃料供給なら
びに点火時点の制御を介してエンジン出力を調整するた
めにエンジン制御のサブシステムにトルクプリセット値
に関する情報を伝達する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、エン
ジン制御システムの他に少なくとも1つの電子サブシス
テムを有する車両の制御のための方法及び装置を提供す
ることであり、このサブシステムではエンジン制御シス
テムへのインターフェース及び/又はエンジン制御シス
テムからサブシステムへのインターフェースが提供さ
れ、このインターフェースは調整するサブシステムによ
って使用されるか又は全ての存在するサブシステムによ
って使用されるものであり、さらにこのインターフェー
スはエンジンタイプならびに使用されるエンジン制御用
パラメータに無関係に及びエンジン制御システムと通信
するサブシステムとは無関係に適用可能である。この場
合、サブシステムは個別の制御機器として構成すること
ができ、もしくは全ての又は個々のサブシステムを1つ
の制御機器に統合することができる。この場合にはこれ
らのサブシステムは機能的なユニットを形成するだけで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、方法におい
ては、作動点に依存して基本値が予め設定され、少なく
とも1つのさらに別の動作特性パラメータに依存して少
なくとも1つの補正値が予め設定され、基本値、少なく
とも1つの補正値及び送出すべきトルクに基づいて噴射
すべき燃料量が決定されるか、又は基本値、少なくとも
1つの補正値及び噴射すべき燃料量に基づいて送出され
るトルクを決定することによって解決される。
【0007】また、上記課題は、装置においては、車両
の駆動ユニットを制御する少なくとも1つのユニットを
有する車両の制御のための装置によって解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】作動点に依存して基本値が予め設
定され、少なくとも1つのさらに別の動作特性パラメー
タに依存して少なくとも1つの補正値が予め設定され、
基本値、少なくとも1つの補正値及び送出すべきトルク
に基づいて噴射すべき燃料量が決定されるか、又は基本
値、少なくとも1つの補正値及び噴射すべき燃料量に基
づいて送出されるトルクを決定することによって、サブ
システムとエンジン制御部との間のクロスカップリング
乃至はサブシステム間のクロスカップリングが低減され
る。さらに、各サブシステムの独立したアプリケーショ
ン及び制御が可能である。
【0009】トラクションコントロール、エンジントル
ク制御、トランスミッション制御及び/又は走行ダイナ
ミック制御の実施のためにサブシステムが使用されると
とりわけ有利である。さらに、運転者の所望も同様に所
望のトルクとして予め設定されるように構成することが
できる。
【0010】本発明の方法は、エンジン制御システム及
び/又はさらに別のサブシステムのための統一的なイン
ターフェースを自由に使用できる。
【0011】他の利点は実施例の以下の記述ならびに従
属請求項から得られる。
【0012】
【実施例】本発明を次に図面に基づいて示される実施例
によって説明する。
【0013】図1は例示的に概略的なブロック図として
車両のための制御システムを示す。この場合、10で車
両を駆動するための内燃機関の制御のための制御ユニッ
トが図示されている。さらに、オートマティックトラン
スミッションの制御のための制御ユニット18、ブレー
キを制御するためのならびに場合によってはトラクショ
ンコントロール乃至はエンジントルク制御及び/又は走
行ダイナミック請求項気よ乃至は車台及び車輪調整の実
施のための制御ユニット20が設けられている。制御ユ
ニット22は運転者の所望を考慮する。これは例えばア
クセルペダルの位置から所望のトルクを計算することに
よって行われる。選択的に又は補足的に、走行速度調整
器及び/又は走行速度制限器がトルクをプリセットする
ように構成することもできる。
【0014】ここに図示された実施形態では、これらの
制御ユニットは線路システム24、例えばいわゆるCA
Nバスを介して互いに相互情報交換のために接続されて
いる。さらにこの線路システム24には相応の線路26
〜28を介して測定装置30〜32が接続されており、
これら測定装置30〜32はエンジン、駆動軸及び/又
は車両の動作パラメータを検出する。検出された動作パ
ラメータはこの場合一般的に周知の動作パラメータ、例
えばエンジン回転数、エンジン温度、バッテリ電圧、ホ
イール回転数、走行速度、駆動回転数、トランスミッシ
ョン位置、タービン回転数等々である。
【0015】さらに、線路システム24には線路34〜
36を介して様々な制御機能を実施するための操作装置
38〜40が接続されている。これは例えば燃料噴射シ
ステム、電気的に制御可能なスロットルバルブ、電気的
に制御可能な排気ガス再循環バルブ、例えばクラッチの
ようなオートマティックトランスミッションの操作装
置、車台及び車輪の操作装置(電気的に制御可能なバネ
ダンパ部材)ならびにブレーキ動作のための圧力システ
ムである。
【0016】図1に図示されている制御ユニットは、こ
れらの制御ユニットに割り当てられた機能をこれらの機
能に必要な動作パラメータの検出することによって実施
し、様々な操作装置に対する制御値を形成する。この場
合、例えばトラクションコントロール乃至はエンジント
ルク制御、シフト過程を実施するためのトランスミッシ
ョン制御に接続された部分機能ならびに車台及び車輪制
御の際に駆動ユニットの駆動出力、従ってエンジン制御
システム10に介入動作することが必要不可欠である。
制御ユニット18〜22とエンジン制御システム10と
の間の通信インターフェースによって決定される。
【0017】図2はエンジン制御システムへの接続を示
し、ここに記述された構成は本発明の実施例である。
【0018】図2では、右側にエンジン制御システム1
0が図示されており、このエンジン制御システム10は
線路システム24を介して個々の制御ユニット又はサブ
システム18〜22に接続されている。これらの個々の
制御ユニット又はサブシステム18〜22は一点鎖線で
示されている制御システム42に統合されている。線路
システムを介して制御機能を実施するために制御システ
ム間で情報が交換される。これにはとりわけエンジンの
出力送出乃至は性能を示す大きさの尺度であるプリセッ
ト値、例えばトランスミッション入力トルクが所属して
いる。この場合、制御システム42によって所望される
トランスミッション入力トルクはMDSで記されてお
り、内燃機関によって供給されるトランスミッション入
力トルクをMDIで記す。
【0019】エンジン制御システムは入力側100を有
する。この入力側100は燃料量制御部の第1の部分1
10aに信号MESを印加する。この燃料量制御部の第
1の部分110aは燃料量制御部の第2の部分110b
に信号MEIを印加する。この信号MEIは噴射される
燃料量を示す。この燃料量制御部110bは操作素子1
40に信号USを印加する。信号MEIはこの燃料量制
御部110aから出力側120に供給される。
【0020】入力側100及び出力側120は線路シス
テム24によって接続されている。燃料量制御部110
a及び110bには付加的に様々なセンサ130の信号
が供給される。
【0021】操作素子140は噴射される燃料量を制御
する。これは例えば従来の燃料ポンプにおけるコントロ
ールロッド又はコントロールレバーである。比較的新し
いシステムでは噴射すべき燃料量の制御のためにマグネ
ットバルブ又は圧電調整器が使用される。
【0022】入力側100は所望されたトランスミッシ
ョン入力トルクMDSに基づいて信号MESを決定す
る。この信号MESは所望されたトランスミッション入
力トルクを供給するために噴射すべき燃料量に相応す
る。燃料量制御部の第1の部分110aは噴射すべき燃
料量MEIを計算する。燃料量制御部の第2の部分11
0bは燃料量MEIが実際に噴射されるように信号ME
Iを補正する。この場合、例えば噴射システムの不十分
さ及び粘性及び/又は濃度のような燃料の特性が考慮さ
れる。ユニット110bはさらに別のセンサ130に基
づいて燃料量信号USを計算する。この燃料量信号US
が操作素子140に印加され、相応の燃料量が配分され
る。実際に噴射される燃料量に相応する噴射すべき燃料
量に関するこの信号MEIは出力側120に供給され、
そこで信号MDIに換算される。この信号MDIは供給
されるトランスミッション入力トルクに相応する。
【0023】これら様々な制御部の図示はたんに例示的
に選択されたものである。制御部18〜22の全ての又
は複数の制御部が制御ユニット10とともに構造上のユ
ニットを形成するように構成することもできる。重要な
ことは、システムが情報を相互に交換することである。
この場合、この交換は、外部線路を介して、制御ユニッ
トの内部線路を介して及び/又はその他のインターフェ
ースを介して例えば個々のプログラムの間で行われる。
【0024】エンジン制御システム10の様々なエレメ
ントが図3に詳しく図示されている。既に図2において
記述されたエレメント及び信号は相応の参照符号で示さ
れている。
【0025】燃料量制御部の第1の部分110aにはセ
ンサ130aの出力信号が供給される。このセンサ13
0aは内燃機関の回転数に相応する信号Nを供給する。
所望されたトランスミッション入力トルクMDSに相応
する燃料量信号MESは線路24を介して入力側100
に他の制御部のうちの1つから供給される。
【0026】入力側100はトランスミッション入力ト
ルクMDSに基づいて燃料量信号MESを決定する。こ
の燃料量信号MESが燃料量制御部110aに印加され
る。
【0027】燃料量制御部の第2の部分110bが詳し
く図示されている。燃料量制御部の第1の部分110a
はポンプ補正器300及び出力側120に噴射すべき燃
料量に相応する信号MEIを供給する。このポンプ補正
器300には様々なセンサ130cの出力信号が供給さ
れる。これらのセンサ130cは例えば燃料の温度、濃
度及び/又は粘性を検出する。このポンプ補正器300
の出力信号USは結合点310を介して操作素子140
に到達する。
【0028】さらに、このポンプ補正器300の出力信
号はアダプティブ補正器315に到達する。このアダプ
ティブ補正器315は付加的にセンサ130dの信号を
処理する。このセンサ130dは内燃機関に供給される
空気量MLS又は排気ガスの酸素成分に関する信号を供
給する。
【0029】ポンプ補正器300及びアダプティブ補正
器315はエンジン制御部の第2の部分110bを形成
する。
【0030】図5には出力側120の実施形態がくわし
く図示されている。噴射される燃料量に相応する信号M
EIは基本特性マップ320及び第1の結合点325に
供給される。この結合点325の第2の入力側にはこの
基本特性マップ320の出力信号が印加される。さらに
この基本特性マップ320にはセンサ130aの信号N
が供給される。
【0031】この結合点325の出力信号は第2の結合
点335に供給される。この第2の結合点335の第2
の入力側には第1の補正器330の出力信号が印加され
る。この第1の補正器330には様々なセンサの出力信
号が供給される。これらは有利にはセンサ130eの信
号SBS、センサ130fの信号MLS及びセンサ13
0gの信号PLSである。
【0032】センサ130eは噴射開始に関する信号S
BSを供給し、センサ130fは供給される空気量ML
Sに関する信号を供給し、センサ130gはチャージエ
ア圧力PLSを示す信号を供給する。
【0033】第2の結合点335の出力信号は第3の結
合点345の第1の入力側に供給される。この第3の結
合点345の第2の入力側には第2の補正器340の出
力信号が印加される。この補正器340にはセンサ13
0hの出力信号ならびにセンサ130aの信号Nが供給
される。このセンサ130hはエンジン温度に関する信
号Tを供給する。エンジン温度の測定のためにオイル温
度及び/又は水温度を測定するためのセンサが使用でき
る。
【0034】第3の結合点345の出力信号は第4の結
合点355の第1の入力側に供給される。この第4の結
合点345の第2の入力側には第2のアダプティブ補正
器350の出力信号が印加される。この第2の補正器3
50にはセンサ130kの信号MDが供給される。この
センサ130kは実際のトルクMDに相応する信号を供
給する。
【0035】第4の結合点355の出力信号は第5の結
合点365の第1の入力側に供給される。この第5の結
合点365の第2の入力側には第4の補正器360の出
力信号が印加される。この結合点365の出力信号は供
給されるトランスミッション入力トルクに関する信号M
DIである。
【0036】例えば回転数及び所望のトランスミッショ
ン入力トルクMDSのような様々なセンサ信号に基づい
て、燃料量プリセット部110は信号MES* をプリセ
ットする。この信号MES* は噴射すべき燃料量を示
す。操作素子140にこの信号が印加されると、通常は
噴射すべき燃料量MES* から偏差した燃料量が噴射さ
れる。この妨害影響を補償するために、信号MES* は
相応に補正され、この結果この信号MES* は実際に噴
射される燃料量に相応するようになる。
【0037】このために、ポンプ補正器300において
とりわけ濃度及び粘性に対する燃料温度の影響が考慮さ
れる。さらに、例えば発生する漏れのような噴射システ
ムの特性が考慮される。この漏れは、全噴射量が燃焼室
に供給されずに、この噴射量の一部分が再び燃料タンク
に戻ってくる場合に発生する。
【0038】さらにアダプティブ補正器315が設けら
れる。このアダプティブ補正器315は燃料配分システ
ムの個々の製品の間の製品のバラツキ(Exemplarstreuu
ngen)及び時間の経過による燃料配分システムにおける
変化を補償する。このようなシステムは例えば特許出願
DE19528696から周知である。
【0039】そこに記述された方法では排気ガスの酸素
含有量に基づいて内燃機関に実際に供給される燃料量が
計算され、補正値が決定される。この補正値によって燃
料量信号MEIが次のように補正される。すなわち、噴
射すべき燃料量MEIが実際に噴射される燃料量に相応
するように補正される。
【0040】このように補正された信号MES* はパラ
メータUSに換算され、操作素子140に供給される。
この操作素子140ではこの信号は例えばマグネットバ
ルブ又は圧電調整器に対する制御信号に変換される。
【0041】回転トルクに基づくエンジン制御構造の実
現のためには、所定のトランスミッション入力トルクM
DSを得るために必要な噴射量MESの計算が不可欠で
ある。この計算は入力側100で行われる。さらに、噴
射量MEIがプリセットされる場合に、得られる実際値
トランスミッション入力トルクMDIが算出されなけれ
ばならない。この計算は出力側120で行われる。この
信号はトランスミッション入力トルクに関する実際値の
フィードバックのために必要である。これはとりわけ回
転トルクの制限及び調整において必要である。
【0042】これら2つのパラメータ間での換算は、デ
ィーゼルエンジンの走行状態及び動作状態に依存する効
率に基づいて、様々な影響ファクタ及び内燃機関の走行
状態及び動作状態に依存して様々な副次的な装置の所要
の回転トルクの決定することを考慮して行われる。
【0043】第1次近似では、エンジンから供給される
トランスミッション入力トルクMDIは、噴射される燃
料量MEIに基づいて特性マップを用いて決定される。
特性マップを使用すると精確な制御及び/又は調整には
不十分な非常に不精確な値しか得られない。
【0044】従って、本発明ではエンジンにおける物理
的な過程をモデル化し、燃料の回転数への変換に対する
効率に関係する影響を考慮し、この効率に関係する影響
を回転トルクに関連する副次的な装置に対する別々のモ
デルによって状態に依存する所要トルクにおいて決定す
る。
【0045】図5には出力側120の実施形態が図示さ
れている。図5に図示されている解決法ではディーゼル
エンジン全システムは物理的な部分エフェクトに分解さ
れる。これら物理的な部分エフェクトは例えば熱力学、
摩擦及び副次的な装置の影響である。例えば噴射開始、
排気ガス再循環レート、新鮮な空気量、チャージ・エア
圧力及びその他のパラメータのような効率に関係するパ
ラメータの影響を排除するために、熱力学的部分エフェ
クトが効率最適化条件に関連して評価される。
【0046】基本特性マップ320は、効率最適制限条
件における噴射量MEIと得られるエンジン出力トルク
との間の関係を含んでいる。代替的に、基本特性マップ
が排気最適制限条件におけるこの関係を含むように構成
することもできる。このように算出された値は外部条件
を考慮するために補正される。このような外部条件は例
えば燃焼室壁の温度、周囲空気温度、周囲空気圧などで
ある。燃焼室壁の温度は有利には冷却水温度に基づいて
モデルを用いて決定される。
【0047】これは、基本値は動作特性パラメータの標
準値が存在する場合には有効であり、これらの標準値は
最適化動作の際に存在することを意味する。特性マップ
は動作状態の標準値が存在する場合にもとめられる。補
正はこれらの標準値からの動作パラメータの偏差に依存
して行われる。
【0048】これは、特性マップには内燃機関の作動点
に依存して燃料量MEIに基づいてトルクを計算するた
めの値が格納されており、この値は最適な制限条件、つ
まり動作状態及び/又は環境条件に対して当てはまる。
この場合、これらの値は効率、排気又は他のパラメータ
の観点から最適に選択されうる。内燃機関の作動点は有
利には2つの値によって定められる。これらは回転数と
燃料量及び/又はトルクを特徴づけるパラメータであ
る。これらのパラメータは、例えば噴射すべき及び/又
は噴射される燃料量、回転数、送出すべき及び/又は送
出されるトルクならびに要求される出力である。
【0049】さらに、最適な効率からの動作状態の偏差
を考慮するために補正が行われる。例えば排気に関して
所定の要求を守るために、影響パラメータの効率最適値
からのこのような偏差は必要である。次のようなパラメ
ータが個別に又は組み合わされて考慮されるととりわけ
有利である。すなわち、考慮すべきパラメータは、噴射
開始、噴射経過、排気ガス再循環レート、チャージエア
圧力、新鮮な空気量ならびに他のパラメータである。
【0050】第1の補正器330には第1の補正値K1
が格納されている。この補正値K1は瞬時の内燃機関の
動作状態と最適な効率を有する動作状態との間の偏差を
考慮している。このために例えば噴射開始、排気ガス再
循環、チャージエア圧力又は他のパラメータのような様
々なパラメータが評価される。第1の補正器330によ
って形成される第1の補正値K1はトルクの偏差を示
す。このトルクの偏差は最適な動作状態からの瞬時の動
作状態の偏差に基づいている。第1の補正値は有利には
乗法的な係数であり、この乗法的な係数によって基本特
性マップ320の出力信号が重み付けされる。
【0051】ブロック320及び330は燃料量のトル
クへの換算を記述する。物理的な部分エフェクトはこの
場合別個の考慮される。この場合に基本的なパラメータ
は上死点を基準にした燃料重心点(Verbrennugsschwerp
unkt)の位置である。それゆえこの燃焼重心点に影響を
与えるあらゆるパラメータが考慮されると有利である。
このブロックが燃焼重心点を特徴づける信号を処理する
ととりわけ有利である。
【0052】第2の補正器340は発生する引きずり損
失(Schleppverlust)を考慮する。これは例えば機械的
な摩擦及び/又はチャージ変化損失(Ladungswechselver
lust)に起因する。センサ130hによって測定される
温度、とりわけオイル温度に基づいて第2の補正器34
0はこの損失を考慮する補正値K2を決定する。この補
正値K2は有利には加法的な値である。
【0053】第3の補正器350は副次的な装置に起因
する付加的なエンジン負荷を考慮する。例えば加熱可能
なリアウィンドウ及びライトのような特別な負荷のない
ジェネレータに起因するトルクに対する基本要求は、基
本特性マップ320又は補正器340において考慮され
る。このような副次的な負荷はとりわけエアコンディシ
ョニングコンプレッサ、オイル、冷却水、燃料用の様々
なポンプ、サーボポンプである。
【0054】エアコンディショニングコンプレッサのト
ルク要求は有利にはコンプレッサ圧力及び又はこのエア
コンディショニングコンプレッサが動作されるか又はス
イッチオフされるかを示す信号に依存して予め設定され
る。ジェネレータのトルク要求は有利には電気的負荷に
依存して予め設定される。サーボポンプのトルク要求の
場合には有利には操縦アクティビティ(Lenkaktivitae
t)及び/又は舵角に依存して予め設定される。
【0055】これらのパラメータに基づいて有利には加
法的な補正値K3が形成される。
【0056】さらにブロック360では計算されたトル
クのアダプティブ補正が行われる。製品のバラツキ及び
システムの変化に適合するために、圧縮及び摩擦に基づ
いて、このアダプティブ補正器360においてアダプテ
ィブ補正が前述の方法に従ってトランスミッション入力
トルクMDの測定値に依存して行われる。このために、
計算されたトルクは測定されたトルクと比較される。ト
ルクはブロック315における燃料量値のように相応に
処理され、測定値と計算された値との間の偏差に基づい
て補正値が算出される。
【0057】結合点335において有利には乗法的な結
合が行われ、結合点345及び365において有利には
加法的な結合が行われる。
【0058】図5には出力側120の例において本発明
の方法が説明されている。噴射量のトルクへの換算が図
示されている。入力側100では所望のトランスミッシ
ョン入力トルクMDSに基づいて所望の噴射すべき燃料
量MESが決定される。これは反転された方法によって
行われる。
【0059】入力側100は出力側120と同じエレメ
ントを有し、この場合結合点325〜365は反転され
ている。補正値が加算される結合点ではこれらは逆に減
算され、乗算が行われる結合点では割り算が行われる。
【0060】本発明の方法においてとりわけ有利には、
基本特性マップも補正値330、340、350及び3
60も噴射すべき燃料量に基づくトルクの計算のために
及び所望のトルクに基づく所望の燃料量の計算のために
使用される。
【0061】図6にはさらに別の実施形態が図示されて
おり、すでに先の図面に記述されたエレメントは相応の
参照符号で示されている。
【0062】図5の基本特性マップ320にほぼ相応す
る基本特性マップ400には相応の信号が供給される。
この基本特性マップ400は第1の結合点415に信号
を印加し、この第1の結合点415の第2の入力側には
第1の補正器410の出力信号が印加される。この第1
の補正器410には入力パラメータとして相応のセンサ
の冷却水温度TWに関する信号が供給される。
【0063】第1の結合点415の出力信号は第2の結
合点425に到達し、この第2の結合点425の第2の
入力側には第2の補正器420の出力信号が印加され
る。この第2の補正器420には相応のセンサによって
検出されるオイル温度に関する信号が供給される。
【0064】第2の結合点の出力信号は第3の結合点4
35に到達し、この第3の結合点の第2の入力側には第
3の補正器430の出力信号が印加される。この第3の
補正器は周囲圧力に相応する圧力信号を処理する。
【0065】第3の結合点435の出力信号は第4の結
合点445に到達し、この第4の結合点の第2の入力側
には第4の補正器440の出力信号が印加される。この
第4の補正器440はチャージエア温度に関する信号T
Lを処理する。
【0066】第4の結合点の出力信号は第5の結合点に
到達し、この第5の結合点の第2の入力側にはアダプテ
ィブ補正器350の出力信号が印加される。これは図5
の実施形態のアダプティブ補正器に相応する。第5の結
合点455の出力信号は結合点365に到達し、この結
合点365の第2の入力側には図5において記述された
ような副次的な装置の補正器360の出力信号が印加さ
れる。
【0067】図4の実施形態の場合のように第2の補正
器340に相応して発生する引きずり損失を考慮するさ
らに別の補正器を設けるととりわけ有利である。
【0068】基本特性マップ400は、あらゆる影響パ
ラメータを考慮することによって一定の周囲条件でホッ
トランニング状態の内燃機関の全作動領域において所定
の噴射量によって得られるトルクを含んでいる。例えば
冷たい内燃機関又はワームスタート(warm start)のよ
うな特別な動作状態ならびに例えば空気圧及び空気温度
のような周囲条件は様々な補正によって考慮される。基
本特性マップは所定の試験台条件に基づく。この試験台
において基本特性マップの算出のために所定のオイル温
度及び水温度によって理想的に動作されるホットランニ
ング状態のエンジンが使用される。これは次のことを意
味する。すなわち、特性マップ400は内燃機関の所定
の作動点においてトルクに対する値を供給することを意
味する。
【0069】基本特性マップ400が特性マップ320
のように内燃機関の作動点に基づいて燃料量MEIに基
づくトルクの計算のために値を予め設定すると、とりわ
け有利である。これは、図4に図示されているような構
造が設けられることを意味する。
【0070】偏差する条件に適合するために、補正器4
10〜440が設けられる。これら補正器410〜44
0は実質的に補正特性曲線を内蔵している。これら補正
特性曲線は、特性マップが算出された定格値からの相応
の動作特性パラメータの偏差を考慮する補正値を設定す
る。
【0071】基本的な動作特性パラメータは摩擦損失に
影響を与えるオイル温度、燃焼室壁温度の代替値として
使用されかつ熱損失を含む水温度である。ここで示され
たパラメータの他に、さらに別のパラメータには相応の
補正が行われる。
【0072】この構造も図5の構想に相応して反転する
ことができる。これはトルクに基づいて噴射すべき燃料
量を決定することもできることを意味する。
【0073】図4には本発明のさらに別の有利な実施形
態が図示されている。既に図3において記述したエレメ
ントは相応の参照符号で示されている。図4の実施形態
は図3の実施形態とは実質的に次の点で異なっている。
すなわち、効率計算390が瞬時の換算効率Wを決定す
る点で異なっている。このパラメータWを使用すること
によって出力側120は燃料量MEIに基づいてトルク
MDIを計算し、入力側100はトルクMDSに基づい
て燃料量MESを計算する。
【0074】ここに図示された実施形態によれば、作動
点に依存して噴射すべき燃料量の基本値が予め設定さ
れ、この基本値は少なくとも1つの補正値によって補正
される。さらに、作動点に依存して送出されるトルクの
基本値が予め設定され、この基本値は少なくとも1つの
補正値によって補正される。
【0075】効率計算390は有利には図5又は図6に
図示されているように構成される。図5及び/又は図6
に記述されているような例えば燃料量MEI、ネットワ
ークの回転数N及び/又はさらに別の動作特性パラメー
タのようなそこに示されているパラメータに基づいて、
相応に換算効率Wが計算される。これは、特性マップ4
00乃至は320において換算効率が格納されており、
この換算効率は図5及び/又は5に図示されているよう
に相応に補正されることを意味する。
【0076】これは次のことを意味する。すなわち、作
動点に依存して換算効率に対する基本値が決定され、こ
の基本値は少なくとも1つの補正値によって補正される
ことを意味する。
【0077】とりわけ有利な実施形態では換算効率Wは
燃焼重心点を特徴づけるパラメータに基づいて設定され
る。有利には、パラメータWが燃焼重心点に依存して格
納されている特性マップによってこれが行われる。
【0078】燃焼重心点は有利には図5及び/又は6に
示されたパラメータに基づいて計算される。燃焼重心点
がセンサによって検出されるととりわけ有利である。よ
って、燃焼の間の燃焼室の圧力の経過を特徴づける信号
に基づいてこの燃焼重心点を特徴づける信号が決定され
るように構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両のための現代の制御システムのコンフィギ
ュレーションのブロック図である。
【図2】本発明のインターフェースの実施例のブロック
図である。
【図3】本発明の方法のブロック図である。
【図4】本発明の方法のブロック図である。
【図5】本発明のインターフェースの第1の実施形態の
ブロック図である。
【図6】本発明のインターフェースの第2の実施形態の
ブロック図である。
【符号の説明】
10 内燃機関の制御のための制御ユニット 18 オートマティックトランスミッションの制御のた
めの制御ユニット 20 制御ユニット 22 制御ユニット 24 線路システム 30〜32 測定装置 38〜40 操作装置 42 制御システム 100 入力側 110 燃料量制御部 120 出力側 130 センサ 140 操作素子 300 ポンプ補正器 310 結合点 315 アダプティブ補正器 320 基本特性マップ 325 第1の結合点 330 第1の補正器 335 第2の結合点 340 第2の補正器 345 第3の結合点 350 第2のアダプティブ補正器 355 第4の結合点 360 第4の補正器 365 第5の結合点 390 効率計算 400 基本特性マップ 410 第1の補正器 415 第1の結合点 420 第2の補正器 425 第2の結合点 430 第3の補正器 435 第3の結合点 440 第4の補正器 445 第4の結合点 455 第5の結合点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/40 F02D 41/40 F 45/00 374 45/00 374A (72)発明者 アンドレアス フーバー ドイツ連邦共和国 コルンヴェストハイム ゲオルク−フリードリッヒ−ヘンデル− シュトラーセ 12 (72)発明者 ディルク ザームエルゼン ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスブル ク ティッシェンドルフシュトラーセ 7 (72)発明者 ライナー マイヤー ドイツ連邦共和国 ヴァイル デア シュ タット ヘルマン−シュナウファー−シュ トラーセ 33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の駆動ユニットを制御する少なくと
    も1つのユニットを有する車両の制御のための方法であ
    って、 前記少なくとも1つのユニットは少なくとも1つのさら
    に別のサブシステムによって少なくとも1つの動作状態
    において少なくとも前記駆動ユニットから送出すべきト
    ルク又は送出されるトルクに関する少なくとも複数の値
    を少なくとも交換する、車両の駆動ユニットを制御する
    少なくとも1つのユニットを有する車両の制御のための
    方法において、 作動点に依存して基本値が予め設定され、 少なくとも1つのさらに別の動作特性パラメータに依存
    して少なくとも1つの補正値が予め設定され、 前記基本値、前記少なくとも1つの補正値及び前記送出
    すべきトルクに基づいて噴射すべき燃料量が決定される
    か、又は前記基本値、前記少なくとも1つの補正値及び
    前記噴射すべき燃料量に基づいて前記送出されるトルク
    を決定することを特徴とする、車両の駆動ユニットを制
    御する少なくとも1つのユニットを有する車両の制御の
    ための方法。
  2. 【請求項2】 作動点に依存して噴射すべき燃料量に対
    する基本値が予め設定され、該基本値は少なくとも1つ
    の補正値によって補正されるか、又は作動点に依存して
    送出されるトルクに対する基本値が予め設定され、前記
    トルクは少なくとも1つの補正値によって補正されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 作動点に依存して換算効率に対する基本
    値が決定され、該基本値は少なくとも1つの補正値によ
    って補正されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 トラクションコントロール、エンジント
    ルク制御、トランスミッション制御及び/又は走行ダイ
    ナミック制御を実施するためのサブシステムが設けられ
    ることを特徴とする請求項1〜3までのうちの1項記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 作動点は回転数及び噴射すべき燃料量及
    び/又はトルクを特徴づける信号によって定められるこ
    とを特徴とする請求項1〜4までのうちの1項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 基本値は動作特性パラメータの標準値が
    存在する場合に有効であることを特徴とする請求項1〜
    5までのうちの1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 最適化された動作において標準値が存在
    することを特徴とする請求項1〜6までのうちの1項記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 補正は動作パラメータの標準値からの偏
    差に依存して行われることを特徴とする請求項1〜7ま
    でのうちの1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 車両の駆動ユニットを制御する少なくと
    も1つのユニットを有する車両の制御のための装置。
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