JP2000127117A - 生分解性繊維系ボード - Google Patents
生分解性繊維系ボードInfo
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J5/00—Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
- C08J5/04—Reinforcing macromolecular compounds with loose or coherent fibrous material
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- C08J2367/00—Characterised by the use of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Derivatives of such polymers
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Abstract
処し得る生分解性繊維系ボードを提供する。 【解決手段】バインダが混在するセルロース系繊維材料
を加熱加圧して成形してなる繊維系ボードであり、バイ
ンダとして、ベンジル化セルロース、ラウロイル化セル
ロース、アセテート等のセルロース系の生分解性プラス
チックを採用して、原料とバインダの生分解性に起因す
る生分解特性を付与する。
Description
ードに関する。
対策等から、生分解性の物品が注目されている。生分解
性の物品は、物品自体の利便性と、廃棄後は細菌、バク
テリア等の微生物の作用で水と二酸化炭素等に分解する
環境適合性の両特性を有するものであり、種々の商品開
発が盛んに試みられている。セルロース系繊維材料を加
熱加圧して成形される繊維系ボードにおいても、生分解
性の特性を有していることが望まれる。
繊維材料を加熱加圧して成形される繊維系ボードにおい
ては、無数のセルロース系繊維を互いに接着固定させる
ために、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなるバイ
ンダが採用されるが、これらの樹脂バインダはセルロー
ス系繊維が本来有する生分解性という特性を阻害して、
繊維系ボードを非生分解性としている。
繊維系ボードの製造には、主としてフェノール系の熱硬
化性樹脂からなるバインダが採用されるが、かかるバイ
ンダを使用する場合には、セルロース系繊維の生分解特
性が阻害される。
全、特に廃棄物処理に十分対処し得る生分解性繊維系ボ
ードを提供することにある。
在するセルロース系繊維材料を加熱加圧して成形してな
る繊維系ボードであり、前記バインダとしてセルロース
系の生分解性プラスチックを採用したことを特徴とする
ものである。
ては、前記セルロース系繊維材料としてケナフ靭皮を解
繊してなる靭皮繊維を採用すること、前記バインダとし
てベンジル化セルロース、ラウロイル化セルロース、お
よび、ポリエチレングリコールを含むアセテートを採用
することができる。
において、前記各バインダを使用する場合、バインダが
ベンジル化セルロースまたはラウロイル化セルロースに
あっては、これを塩化メチレンで溶解してなるバインダ
液として使用することができ、また、バインダがアセテ
ートおよびポリエチレングリコールの混合物にあって
は、これをアセトンで溶解してなるバインダ液として使
用することができる。
ドにおいては、セルロース系繊維材料とセルロース系の
生分解性バインダとからなるもので、これら両者の生分
解性の特性に起因して容易に生分解される。
ては、セルロース系繊維材料としては、木材等から得ら
れる適宜のセルロース系繊維材料を採用することができ
るが、草本類であるケナフの靭皮を解繊して得られる靭
皮繊維を採用することができる。ケナフは、一年草であ
って熱帯地方および温帯地方での成長が極めて早く容易
に栽培できること、および、ケナフの靭皮にはセルロー
ス分が60%以上と高い含有率で存在していることか
ら、天然資源として極めて有用に活用することができ
る。
においては、バインダとしては、セルロース系の生分解
性バインダであれば適宜のものを採用することができる
が、ベンジル化セルロース、ラウロイル化セルロース、
ポリエチレングリコールを含むアセテートを採用するこ
とができる。
セルロースは、本願出願人が特願平10−297310
号出願にてすでに出願しているもので、ベンジル化セル
ロースは下記の化学構造式(化1)のもので、融点13
5℃〜165℃(ベンジル基の置換度2.4)を有し、
かつ、ラウロイル化セルロースは下記の化学構造式(化
2)のもので、融点110℃〜122℃(ラウロイル基
の置換度2.5〜2.8)を有する。また、ポリエチレ
ングリコールを含むアセテートは、アセテートに30w
t.%のポリエチレングリコールを混合してなる組成物
であり、155℃〜170℃の融点を有する熱可塑性の
組成物である。これらのバインダは、熱可塑性であって
比較的低融点を有することから、熱加工性に優れている
という利点がある。
バインダとして、溶媒に溶解してなる液状のバインダ、
すなわちバインダ液を採用することができる。バインダ
液の調製では、ベンジル化セルロースおよびラウロイル
化セルロースにあっては塩化メチレンに溶解することに
より調製でき、また、ポリエチレングリコールを含むア
セテートにあってはアセトンに溶解することにより調製
できる。これらのバインダ液を使用する場合には、10
0℃程度の温度で加圧を行って、この間にバインダ液中
の溶媒を蒸発させればよく、これにより、溶融過程のな
い低温でバインダを介してセルロース系繊維同士が固着
されて繊維系ボードが形成される。このため、加熱費用
等を大幅に軽減することができる。但し、この場合に
は、溶媒をほぼ完全に回収して、これを溶媒として繰返
し使用することが必要である。
ドは、セルロース系繊維材料にセルロース系の生分解性
バインダを均一に混合し、この混合物を加熱加圧して成
形してなるもので、セルロース系繊維材料としては、木
材等から得られる適宜のセルロース系繊維材料を採用す
ることができるとともに、バインダとしては、セルロー
ス系の生分解性バインダであれば適宜のものを採用する
ことができる。バインダは、粉末または液状でセルロー
ス系繊維材料に付与される。バインダを均一に混合され
たセルロース系繊維材料は、所定の温度および圧力でボ
ード状に圧縮成形される。
剛性を有する硬質の厚い板状物としては、ドアトリム、
建材等の各種の基板、内装材等の化粧板等として利用さ
れる。また、さほど高い強度および剛性を有することが
ない軟質のシート状物としては、詰め物、包装紙等の包
装材、各種のシート基材、工業材料紙等として利用され
る。
剛性を有する硬質の厚い板状物であるハードボードを、
図1に示す製造法に基づいて成形する例を示す。ハード
ボードの成形原料であるセルロース系繊維材料として、
草本類であるケナフの靭皮を解繊して得られる靭皮繊維
を使用し、かつ、バインダとして、セルロース系の生分
解性バインダである下記の化学構造式(化3),(化
4)を有するベンジル化セルロースの溶媒溶液(バイン
ダ液)およびラウロイル化セルロースの溶媒溶液(バイ
ンダ液)、ポリエチレングリコールを30wt.%含む
アセテートの溶媒溶液(バインダ液)を使用する。これ
らのバインダ液は、ベンジル化セルロースおよびラウロ
イル化セルロースにあっては塩化メチレンに溶解するこ
とにより調製でき、また、ポリエチレングリコールを含
むアセテートにあってはアセトンに溶解することにより
調製できる。
フ靭皮の解繊工程、解繊されて形成された繊維ウェブへ
のバインダ液の供給工程、バインダ液を付与された繊維
ウェブを多数層に積層する積層工程、成形工程、および
溶媒蒸発工程を備えるもので、バインダ液は液調製工程
にて調製される。
を用途により適度な長さ(10mm〜100mm)にカ
ットし、カットされたケナフ靭皮を解繊機にかけて解繊
する。これにより、繊維ウェブが連続して形成され、こ
の連続して搬送される繊維ウェブにはバインダ液が順次
付与される。バインダ液は液調製工程で調製されたもの
で、ベンジル化セルロースおよびラウロイル化セルロー
スにあっては塩化メチレンに溶解して10wt.%の濃
度にバインダ液に調製され、また、ポリエチレングリコ
ールを含むアセテートにあってはアセトンに溶解して1
0wt.%の濃度にバインダ液に調製される。
は、積層工程においてトラバースされつつ多数層に積層
されて、設定された厚みで設定された大きさの積層体に
形成される。積層体の厚みおよび大きさは、製造対象と
するハードボードおよび使用する成形型に基づいて設定
される。成形型としては、積層体の全体を受入れる凹所
を有する下型と、この凹所に対応する凸状の押圧部を有
する上型からなる成形型を使用し、積層体の加熱加圧成
形時に、積層体内に含有されるバインダ液の成形型外へ
の漏洩を防止する。
るが、100℃の加熱下、圧力24kg/cm2で2分
〜10分間加圧する。加熱温度、加圧力、および加圧時
間は、積層体の厚み、および使用するバインダ液の種類
により適宜設定する。積層体を加熱加圧成形した後に
は、溶媒蒸発工程にてバインダ液中の溶媒を蒸発してハ
ードボードを形成する。
ルロース系繊維およびセルロース系バインダが生分解性
であることから、これら両者の特性に起因して生分解性
である。生分解性の試験は、各ハードボードの試験片
(20cm×20cm×2mm)を土中に6ヶ月間埋設
した時の分解状態を観察して行い、形態変化および重量
減少を3段階(○…著しいもの:重量減少8%以上,△
…認められるもの,×…認められないもの)に分けて判
別する。この結果を、各バインダの特性とともに表1に
示す。各試験片はいずれも○で、形態変化および重量減
少が共に著しく、その重量減少は8%以上である。
分解性を有していて、廃棄物処理対策上から極めて優れ
てるものであるが、特に、下記の利点をを有するもので
ある。
して、草本類であるケナフの靭皮を解繊して得られる靭
皮繊維を採用している。ケナフは、一年草であって熱帯
地方および温帯地方での成長が極めて早く容易に栽培で
きること、および、ケナフの靭皮にはセルロース繊維分
が60%以上と高い含有率で存在していることから、天
然資源として極めて有用に活用することができる。
ダとして、セルロース系の生分解性バインダであるベン
ジル化セルロースの溶媒溶液、および、ポリエチレング
リコールを含むアセテートの溶媒溶液を採用している。
これらの各バインダ液を使用する場合には、成形工程は
100℃程度の温度で加圧し、この間にバインダ液中の
溶媒を蒸発させればよく、これにより、溶融過程のない
低温において、バインダを介してセルロース系繊維同士
が固着されて繊維系ボードが形成される。このため、加
熱費用等を大幅に軽減することができる。
℃〜165℃(ベンジル基の置換度2.4)を有する化
合物、ラウロイル化セルロースは融点110℃〜122
℃を有する化合物であり、かつ、ポリエチレングリコー
ルを含むアセテートは、アセテートに30wt.%のポ
リエチレングリコールを混合してなる組成物であり、1
55℃〜170℃の融点を有する組成物であり、熱可塑
性であって比較的低融点を有することから、熱加工性に
優れている。このため、これらの化合物および組成物を
溶媒に溶解することなくバインダとして使用し、セルロ
ース系繊維同士を熱融着してハードボードを形成するこ
ともできる。
製造法を示す工程図である。
Claims (7)
- 【請求項1】バインダが混在するセルロース系繊維材料
を加熱加圧して成形してなる繊維系ボードであり、前記
バインダとしてセルロース系の生分解性プラスチックを
採用したことを特徴とする生分解性繊維系ボード。 - 【請求項2】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードで
あり、前記セルロース系繊維材料として、ケナフ靭皮を
解繊してなる靭皮繊維を採用することを特徴とする生分
解性繊維系ボード。 - 【請求項3】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードに
おいて、前記バインダがベンジル化セルロースであるこ
とを特徴とする生分解性繊維系ボード。 - 【請求項4】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードに
おいて、前記バインダがラウロイル化セルロースである
ことを特徴とする生分解性繊維系ボード。 - 【請求項5】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードに
おいて、前記バインダがポリエチレングリコールを含む
アセテートであることを特徴とする生分解性繊維系ボー
ド。 - 【請求項6】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードに
おいて、前記バインダとして、ベンジル化セルロースま
たはラウロイル化セルロースを塩化メチレンで溶解して
なるバインダ液を採用したことを特徴とする生分解性繊
維系ボード。 - 【請求項7】請求項1に記載の生分解性繊維系ボードに
おいて、前記バインダとして、アセテートおよびポリエ
チレングリコールをアセトンで溶解してなるバインダ液
を採用したことを特徴とする生分解性繊維系ボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30425698A JP2000127117A (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 生分解性繊維系ボード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30425698A JP2000127117A (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 生分解性繊維系ボード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000127117A true JP2000127117A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17930876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30425698A Pending JP2000127117A (ja) | 1998-10-26 | 1998-10-26 | 生分解性繊維系ボード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000127117A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007044908A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Toyota Auto Body Co Ltd | ボード材の製造方法 |
US7416779B2 (en) | 2002-09-18 | 2008-08-26 | Toyota Auto Body Co. Ltd. | Fiber board and its producing method |
US7988905B2 (en) | 2004-03-17 | 2011-08-02 | Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha | Process for producing woody molding |
JP2015530494A (ja) * | 2012-09-05 | 2015-10-15 | ジョージア—パシフィック コンシューマー プロダクツ エルピー | 個別化靭皮繊維の不織布 |
-
1998
- 1998-10-26 JP JP30425698A patent/JP2000127117A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7416779B2 (en) | 2002-09-18 | 2008-08-26 | Toyota Auto Body Co. Ltd. | Fiber board and its producing method |
US7988905B2 (en) | 2004-03-17 | 2011-08-02 | Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha | Process for producing woody molding |
JP2007044908A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Toyota Auto Body Co Ltd | ボード材の製造方法 |
JP2015530494A (ja) * | 2012-09-05 | 2015-10-15 | ジョージア—パシフィック コンシューマー プロダクツ エルピー | 個別化靭皮繊維の不織布 |
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