JP2000126095A - 電気掃除機用吸込具及び電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右方向に回動する吸込具に関し、作業時に
吸込具が関節の支点を中心にして左右に大きくふらつい
たり不意に回転してしまうといったことはなく、直進安
定性を高める。 【解決手段】 吸込具後部には上下に回動自在に主継手
部５が取付る。従継手部６は、接続パイプ７を保持しか
つ、主継手部５とは左右方向に略１８０度回動自在に取
付られている。軟質材料から成る継手管８は、主継手部
５と従継手部６の内部を通り、吸込口９と接続パイプ７
とを連結し、集塵通路を形成している。従継手部６の軸
穴に主継手部５の軸を挿入し、かつ、この軸を押圧して
回動力を規制する板バネ及びこの板バネを軸側に押圧す
るコイルバネを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機用吸込具
及び前記吸込具を用いた電気掃除機に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、家具間等の狭い隙間の塵や部屋の
壁際の塵を、吸込具を付け替える事無く掃除中に簡単な
操作で掃除する事ができる電気掃除機が要望されて、従
来は図８及び図９に示すような構成が製品化されてい
た。

【０００３】以下その構成を図８及び図９を用いて説明
する。図に示すように、吸込具は上部枠体３１と下部枠
体３２とにより構成され、内部に集塵室３３を有し、掃
除面側と対向する下部枠体３２の底面に開口４が設けら
れ、集塵室３３と連通している。

【０００４】吸込具後部には上部枠体３１と下部枠体３
２によって上下に回動自在にアーム３５の一端側が挟持
されている。この構成により、断面略Ｌ字状のアーム３
５は掃除面に対し、上下方向に回動する構成となってい
る。３６は、延長管３７の接続方向と前記アーム３５と
の取付方向が９０度曲げられた形状、すなわち断面略Ｌ
字状をした接続パイプであり、接続パイプ３６の反延長
管側の端面は前記アーム３５の他端部に回動自在に取付
られ、延長管３７を吸込具の幅方向と平行になるように
している。

【０００５】そして接続パイプ３６には、延長管３７が
接続され、延長管３７の他端には取手部３８が接続さ
れ、取手部３８の後方にはホース３９が接続され電気掃
除機本体と連結されている。

【０００６】上記構成により、取手部３８を握る人の前
後方向に対して吸込具の幅方向が垂直にあったものが、
取手部３８を左右に回動させることで、吸込具が左右各
方向に略９０度旋回し、吸込具の幅方向と前後方向が平
行となり、部屋の壁際の塵を容易に集塵できる。また、
図８（Ｃ）のように吸込具の幅方向と前後方向とを平行
にすると、家具等の間の狭い隙間にも吸込具を移動させ
ることができ吸込具を付け替える事無く隙間の塵を取る
ことができる。なお、吸込具は幅寸法＞奥行寸法となっ
ており、上記のように吸込具を回動させることで奥行寸
法の隙間以上あれば吸込具を入れ込むことができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の電気掃除機用吸込具は、図８に示すように、複数の回
動部分を持ったアーム３５及び接続パイプ３６から構成
され、常に延長管３７の操作時の力の方向がアーム３５
と接続パイプ３６の回動部分に作用していることによ
り、掃除動作時において前記回動部分が吸込具の掃除面
から受ける抵抗の増減により回動し、吸込具が左右に振
れることで、掃除動作が不安定となるという課題を有し
ていた。

【０００８】本発明は、上記問題を解決するもので、吸
込具を左右方向に回動して掃除作業性を良好とするとと
もに、吸込具の直進移動の際には吸込具が不用意に回転
しないようにして使い勝手を向上させることを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、下方開口の吸込口より塵埃を吸引する集塵
室を有する吸込具本体と、延長管に一端を接続される接
続パイプと、この接続パイプに一端を接続し他端を前記
集塵室側に連通するように接続する継手管と、前記吸込
具と前記接続パイプとを連結する継手部を備え、前記継
手部の中間部には左右方向に回動する回動部を有し、こ
の回動部を構成する軸部に当接する板バネを、軸側に押
圧するコイル状のバネを有している。この構成により、
板バネが軸部を押圧するので吸込具本体が不用意に左右
に回動することを防止できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の発明は、
下方開口の吸込口より塵埃を吸引する集塵室を有する吸
込具本体と、延長管に一端を接続される接続パイプと、
この接続パイプに一端を接続し他端を前記集塵室側に連
通するように接続する継手管と、前記吸込具と前記接続
パイプとを連結する継手部を備え、前記継手部の中間部
には左右方向に回動する回動部を有し、この回動部を構
成する軸部に当接する板バネを、軸側に押圧するコイル
状のバネを有するもので、この構成により、板バネが軸
部を押圧するので吸込具本体が不用意に左右に回動する
ことを防止できる。

【００１１】また、請求項２記載の発明は、板バネとコ
イル状のバネの接触部を線接触とした請求項１記載の電
気掃除機用吸込具で、コイル状のバネが板バネに安定し
た角度で押圧する。

【００１２】また、請求項３記載の発明は、電動送風機
を内蔵する掃除機本体と、この掃除機本体の吸引力を受
けるように、請求項１又は２記載の電気掃除機用吸込具
を連通させた電気掃除機である。

【００１３】

【実施例】（実施例１）以下本発明の第１実施例につい
て図１〜図５を用いて説明する。

【００１４】吸込具本体は、上部枠体１と下部枠体２に
て構成されており、内部に集塵室４を有し、掃除面と対
向する下部枠体２の底部には開口３が設けられ、開口３
と集塵室４とを連通させている。

【００１５】吸込具後部には上下に回動自在に主継手部
５が取付られている。具体的には主継手部５の両側部に
回動軸５a を設けておりこの回動軸５a を吸込具の後部
に設けた軸穴で軸支している。

【００１６】また、この主継手部５は掃除面に対し、略
水平方向から略垂直方向まで回動する構成となってい
る。６は従継手部であり、接続パイプ７を保持しかつ、
前記主継手部５とは左右方向に略１８０度回動自在に取
付られている。具体的には主継手部５の後部に軸５b を
設け、従継手部６の前部には軸５b を軸支する軸穴６a
をもうけている。８はゴム等の軟質材料から成る継手管
であり、好ましくは蛇腹形状とし屈曲性を高める。主継
手部５と従継手部６の内部を通り、吸込口９と接続パイ
プ７とを連結し、集塵通路を形成している。接続パイプ
７には延長管１６が接続されている。

【００１７】図３ｂ、図４に示すように従継手部６の軸
穴６ａ内部には軸５ａに一体成形したカム部１４に当接
する板バネ１０と前記板バネ１０をカム部１４側に押圧
するコイルバネ１１が内蔵されている。前記板バネ１０
には凸部１２が設けられ、主継手部５の回動軸５ａの端
部に形成されたカム部１４に圧接している。

【００１８】上記構成による作用は以下の通りである。
従継手部ｂは主継手部５ａに対し左右に回動自在に取付
られているが、軸５ａのカム部１４には板バネ１０の凸
部が当接しているので、左右の回動に対し直進性を保持
しようとする。

【００１９】また、カム部１４の一部に凹部１４ａを設
け、この部分に板バネ１０の凸部１２が入り込むので、
板バネ１０によるクリック感が得られ、掃除時に吸込具
が左右に大きくふらついたり不意に回転してしまうとい
ったことはなく、直進安定性が良く使い勝手をよくでき
る。なお、図５に示すように、凹部１４a は板バネ１０
の凸部１２とはまりあう位置で延長管又は継手管８と吸
込具の幅方向１０とが直交する位置（図５（ｂ））と
し、通常の吸込具の前後移動の直進性を高めている。

【００２０】また、前記クリック感を与えるバネは板バ
ネ１０とコイルバネ１１の２種類のバネを組み合わせて
構成されているため、前記板バネ１０によりクリックの
スムーズな動作を行うための接触部形状、すなわち凸部
１２を滑らかな山形状とし、コイルバネ１１にて確実な
クリック感を得るためのクリック力を与えている。

【００２１】よって、それぞれのバネの特性を合わせ持
つことにより、簡単な操作で吸込具が左右各方向に９０
度旋回する機構を備えつつ、直進の操作安定性を両立で
きることにより、使い勝手の良い電気掃除機用吸込具を
提供できるものである。

【００２２】（実施例２）本発明の第２の実施例を、図
６を用いて説明する。

【００２３】板バネ１０とコイルバネ１１の接触部を線
接触となるようコイルバネ１１の当接側の端部に直線部
１５を設けている。

【００２４】上記構成による作用は以下の通りである。
コイルバネ１１の直線部１５は板バネ５に線接触するこ
とにより、板バネ５に対し、安定した角度で圧力を与え
る。

【００２５】よって、板バネ５は常にカム部１４と一定
の角度にて圧接する事で板バネ５がカム部１４を乗り越
える時発生するクリック力が一定となることで操作時の
直進の操作安定性が一定となることにより、使い勝手の
良い電気掃除機用吸込具を提供できるものである。

【００２６】（実施例３）本発明の第３の実施例を、図
７を用いて説明する。

【００２７】内部に塵埃を集塵する塵埃室１７と吸引用
の電動送風機１８とを備えた電気掃除機本体１９に、ホ
ース２０、延長管７を介し、上記実施例に示す吸込具の
接続パイプ７と接続される電気掃除機である。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
記載の発明によれば、継手部の中間部には左右に回動す
る回動部を設け、この回動部を構成する部に当接する板
バネを、軸側に押圧するコイル状のバネを有しているの
で、吸込具の直進性を保持でき、吸込具が左右に大きく
ふらついたり不意に回転してしまうといったことはな
く、直進安定性が良く使い勝手をよくできる。

【００２９】また、板状のバネとコイル状のバネの２種
類のバネを組み合わせて構成されているため、板状のバ
ネによりクリックのスムーズな動作を行うための接触部
形状を構成し、コイル状のバネにて確実なクリック感を
得るためのクリック力を与えている。

【００３０】よって、それぞれのバネの特性を合わせ持
つことにより、簡単な操作で吸込具が左右各方向に９０
度旋回する機構を備えつつ、直進の操作安定性を両立で
きることにより、使い勝手の良い電気掃除機用吸込具を
提供できるものである。

【００３１】また、請求項２記載の発明によれば、板バ
ネとコイルバネの接触部を線接触となるようコイルバネ
の端部に直線部を設けていることにより、コイルバネの
直線部は板バネに線接触することにより、板バネに対し
常に一定の角度を保つ事ができ、安定した角度で圧力を
与える。

【００３２】よって、板バネは常にカム部と一定の角度
にて圧接する事で板バネがカム部を乗り越える時発生す
るクリック力が一定となることで操作時の直進の操作安
定性が一定となることにより、使い勝手の良い電気掃除
機用吸込具を提供できるものである。

【００３３】また、請求項３記載の発明によれば、上記
請求項１または２記載の電気掃除機用吸込具を搭載した
電気掃除機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例を示す電気掃除帰用吸込
具の平面図

【図２】同吸込具の中央断面図

【図３】（ａ）同吸込具の継手部周辺の分解平面図 （ｂ）同継手部周辺の組立完了状態の平面図

【図４】（ａ）〜（Ｃ）同吸込具のバネ動作を示す要部
断面図

【図５】（ａ）、（ｂ）同吸込具の回動動作を示す図

【図６】本発明の第２の実施例を示す吸込具のバネの斜
視図

【図７】本発明の第３の実施例を示す電気掃除機の全体
図

【図８】従来の吸込具の中央断面図

【図９】（ａ）同吸込具の動作を示す図（通常使用状
態） （ｂ）同吸込具の動作を示す図（吸込具を斜めにした状
態） （ｃ）同吸込具の動作を示す図（吸込具が延長管と平行
な状態）

【符号の説明】

１ 上部枠体（吸込具本体） ２ 下部枠体（吸込具本体） ４ 主継手部 ５ 従継手部 １０ 板バネ １１ コイルバネ １２ 凸部 １３ 回動軸 １４ カム部 １５ 直線部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 哲雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 酒谷 英明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 3B057 BA09 BA27 3B061 AA08 AA25

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下方開口の吸込口より塵埃を吸引する集
   塵室を有する吸込具本体と、延長管に一端を接続される
   接続パイプと、この接続パイプに一端を接続し他端を前
   記集塵室側に連通するように接続する継手管と、前記吸
   込具と前記接続パイプとを連結する継手部を備え、前記
   継手部の中間部には左右方向に回動する回動部を有し、
   この回動部を構成する軸部に当接する板バネを、軸側に
   押圧するコイル状のバネを有する電気掃除機用吸込具。
2. 【請求項２】 板バネとコイル状のバネの接触部を線接
   触とした請求項１記載の電気掃除機用吸込具。
3. 【請求項３】 電動送風機を内蔵する掃除機本体と、こ
   の掃除機本体の吸引力を受けるように、請求項１又は２
   記載の電気掃除機用吸込具を連通させた電気掃除機。