JP2000124434A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2000124434A
JP2000124434A JP10294972A JP29497298A JP2000124434A JP 2000124434 A JP2000124434 A JP 2000124434A JP 10294972 A JP10294972 A JP 10294972A JP 29497298 A JP29497298 A JP 29497298A JP 2000124434 A JP2000124434 A JP 2000124434A
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light
lens
color filter
solid
protective film
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Tatsuro Yoshikawa
達郎 吉川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換の均一性の向上により感度のばらつ
きのない固体撮像素子を実現し、さらに光電変換効率の
向上して感度の高い固体撮像素子を実現する。 【解決手段】 固体撮像素子1は、シリコン基板(基
体)2の表層部に設けられて光電変換をなす受光センサ
部3と、シリコン基板2上における受光センサ部3の直
上位置に設けられて入射する光を受光センサ部3に集光
する層内レンズ9と、層内レンズ9上に形成されたカラ
ーフィルタ10とを備え、さらにこのカラーフィルタ1
0上に、層内レンズ9に入射する光の光路が層内レンズ
9の中心垂線に対して略平行に近づくように光の入射角
を補正する補正用レンズ13が設けられた構成となって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子に関
し、詳細には受光センサ部での光電変換の均一性や光電
変換効率の向上を図った固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体撮像素子としては、例えば図
6に示すように、シリコン基板2の表層部に光電変換を
なす受光センサ部3が形成され、受光センサ部3の直上
に、層間絶縁膜7および保護膜8を介して層内レンズ9
が形成された構造のものが知られている。この固体撮像
素子30では、層内レンズ9上にカラーフィルタ10を
介してオンチップレンズ11が設けられており、オンチ
ップレンズ11で集光されて入射した光を層内レンズ9
で再度集光し、受光センサ部3上に入射させることによ
り、集光効率を高めて感度向上を図っている。
【0003】なお、固体撮像素子30では、受光センサ
部3の側方に電荷電送部4が形成されているとともに、
シリコン基板2上の電荷転送部4の略直上位置に絶縁膜
5を介して転送電極6が形成されている。またシリコン
基板2上には転送電極6を覆う状態で上記の層間絶縁膜
7が形成され、この層間絶縁膜7と上記の保護膜8との
間には転送電極を覆いかつ受光センサ部3の直上部の一
部を開口した遮光膜(図示略)が形成されている。よっ
て、層内レンズ9で集光された光を、遮光膜の開口(以
下、センサ開口と記す)に臨む層間絶縁膜7を介して受
光センサ部3に入射させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示し
た従来の固体撮像素子30では、最上層のオンチップレ
ンズ11における光の入射面11aが、その中央部が外
方に膨出した凸面状に形成されている。このため、オン
チップレンズ11への光の入射角が変動した場合、図7
(a),(b)に示すようにセンサ開口で結ばれる焦点
の位置の変動が大きくなり、オンチップレンズ11で集
光した光Rの特に周辺光線Rがセンサ開口から外れると
いう不具合が生じる。つまり、オンチップレンズ11へ
の光Rの入射角の変動によって集光効率が変化してしま
うのである。その結果、受光センサ部3での光電変換が
均一になされなくなって固体撮像素子30の感度がばら
ついてしまう。
【0005】また固体撮像素子30では、オンチップレ
ンズ11と層内レンズ9との2つの集光用レンズを設
け、さらにこれらとは別にカラーフィルタ10を設ける
ことから、図5(a)に示すように固体撮像素子30に
入射した光がセンサ開口に到達するまでの光経路L1
長くなる。よって、センサ開口に到達し受光センサ部3
に入射するまでに失われる光量が大きく、これによりセ
ンサ開口における集光効率が低下して光電変換の変換効
率の低下し、感度が低下するといった不具合も生じてい
る。
【0006】したがって、光電変換の均一性の向上によ
り感度のばらつきのない固体撮像素子を実現でき、さら
に光電変換効率の向上して感度の高い固体撮像素子を実
現できる技術の開発が切望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
るために本発明における請求項1の発明の固体撮像素子
は、基体の表層部に設けられて光電変換をなす受光セン
サ部と、基体上における受光センサ部の直上位置に設け
られて入射する光を受光センサ部に集光する層内レンズ
と、層内レンズ上に形成されたカラーフィルタとを備
え、さらにこのカラーフィルタ上に、層内レンズに入射
する光の光路が層内レンズの中心垂線に対して略平行に
近づくように光の入射角を補正する補正用レンズが設け
られた構成となっている。
【0008】上記の発明では、層内レンズ上のカラーフ
ィルタ上の集光目的であるオンチップレンズに替えて集
光前の光路補正が主目的である補正用レンズが設けられ
ているため、オンチップレンズにより受光センサ部の直
上位置にて結ばれる光の焦点の位置が変動するという不
具合が起きない。そして補正用レンズに入射した光は、
補正用レンズによって光路が層内レンズの中心垂線に対
して略平行に近づくように補正され、その後にカラーフ
ィルタを通過して層内レンズに入射することになる。よ
って、補正用レンズへの光の入射角が変動しても、従来
に比較して光の焦点位置の変動が抑制されるため、集光
効率の変化が抑えられる。
【0009】また本発明における請求項3の発明の固体
撮像素子は、基体の表層部に設けられて光電変換をなす
受光センサ部と、基体上に形成されたカラーフィルタと
を備え、このカラーフィルタの光の入射面と射出面との
少なくとも一方が外方に膨出した凸面状に形成されてカ
ラーフィルタが集光用レンズ機能を有したものとされ、
このカラーフィルタからなる集光用レンズ上には、集光
用レンズに入射する光の入射方向が集光用レンズの中心
垂線に対して略平行に近づくように光の入射角を補正す
る補正用レンズが設けられた構成となっている。
【0010】上記の発明では、カラーフィルタが集光用
レンズ機能を有し、集光用レンズ上にはオンチップレン
ズに替えて補正用レンズが設けられているため、オンチ
ップレンズにより受光センサ部の直上位置にて結ばれる
光の焦点の位置が変動するという不具合が起きない。そ
して補正用レンズに入射した光は、補正用レンズによっ
て光路が集光用レンズの中心垂線に対して略平行に近づ
くように補正された後、カラーフィルタからなる集光用
レンズで集光されて受光センサ部の直上位置に導かれ
る。よって補正用レンズへの光の入射角が変動しても、
従来に比較して光の焦点位置の変動が抑制されるため、
集光効率の変化が抑えられる。
【0011】またカラーフィルタが集光用レンズ機能を
有してカラーフィルタと集光用レンズとが一体化されて
おり、また層内レンズが設けられていないため、カラー
フィルタとオンチップレンズおよび層内レンズの2つの
集光用レンズとが別々に形成された従来に比較して光路
長が短くなる。この結果、固体撮像素子に入射した光が
受光センサ部に入射するまでに失われる光量が低減す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る固体撮像素子の
第1実施形態を示す要部側断面図であり、請求項1,2
の発明の一例を示す図である。
【0013】図1に示すように固体撮像素子1では、基
体となるシリコン基板2の表層部に受光センサ部3が形
成されている。またシリコン基板2における受光センサ
部3の一方の側には、読み出し部(図示略)を介して電
荷転送部4が形成され、他方の側にはチャネルストップ
(図示略)を介して別の電荷転送部4が形成されてい
る。そして、このような構成により受光センサ部3で光
電変換されて得られた信号電荷は読み出し部を介して電
荷転送部4に読みだされ、さらに電荷転送部4にて転送
されるようになっている。
【0014】一方、シリコン基板2の表面には 熱酸化
法やCVD法等によって形成された酸化シリコンからな
る絶縁膜5が形成されている。なお、この絶縁膜5は、
酸化シリコン膜の単層膜でなく、酸化シリコン膜と窒化
シリコン膜と酸化シリコン膜との3層からなるいわゆる
ONO構造の積層膜としてもよい。絶縁膜5上には、電
荷転送部4の略直上位置に、例えばポリシリコンからな
る転送電極6が形成されており、さらにシリコン基板2
上には転送電極6を覆った状態で層間絶縁膜7が形成さ
れている。転送電極6は、第1転送電極と第2転送電極
とからなる2層構造、あるいは第1,第2,第3の転送
電極からなる3層構造となっており、各転送電極間には
酸化シリコン等からなる層間膜(図示略)が形成されて
いる。
【0015】層間絶縁膜7上には、転送電極6を覆った
状態で遮光膜(図示略)が形成されている。この遮光膜
は、スミアを抑えるため受光センサ部3の直上にまで張
り出した張り出し部を形成し、受光センサ部3の直上に
この張り出し部分で囲った状態に矩形の開口(センサ開
口)を形成したものである。遮光膜は、後述するごと
く、遮光膜の形成後でかつ層内レンズの形成前に熱処理
によるリフロー処理がなされていることから、このリフ
ロー処理の際に悪影響を受けない材料で形成されてい
る。そのような材料としては、例えば、タングステンシ
リサイドやモリブデンシリサイド、チタンシリサイド等
の金属シリサイドや、タングステン、モリブデン、チタ
ン等の高融点金属等が挙げられる。
【0016】遮光膜上には、遮光膜とこの遮光膜の開口
に臨む層間絶縁膜7を覆ってリン−ホウ素シリケートガ
ラス(BPSG)からなる保護膜8(以下、これを下保
護膜8と記す)が形成されている。下保護膜8は、リフ
ロー膜として機能するものであり、遮光膜および層間絶
縁膜7を介して転送電極6等を覆うことによって転送電
極6,6間の受光センサ部3上に凹部8aを形成したも
のである。凹部8aは、下保護膜8がリフロー処理され
ることによって、層内レンズ形成のための所定の曲率に
調整加工されたものとなっている。
【0017】下保護膜8上には、その凹部8aを埋め込
んだ状態に層内レンズ材が成膜され、これによって層内
レンズ9が形成されている。層内レンズ9は、固体撮像
素子1に入射する光を受光センサ部3に集光するために
もので、下保護膜8の屈折率よりも高い屈折率の材料で
形成されている。本第1実施形態では、下保護膜8が屈
折率1.45のBPSGで形成されていることから、こ
の屈折率よりも高い材料、例えば、屈折率が1.9〜
2.0程度のプラズマCVD法による窒化シリコン(P
−SiN)、または屈折率が1.5〜1.9程度のプラ
ズマCVD法による窒化酸化シリコン(P−SiON)
で形成されている。
【0018】したがって、下保護膜8と層内レンズ9と
の間に屈折率差があるため、これらの界面で入射光が受
光センサ部3側に屈折するようになっており、これによ
って層内レンズ9がその機能を発揮するようになってい
る。なお、層内レンズ9は、その表面が平坦化されてい
る。
【0019】層内レンズ9上には、樹脂等からなるカラ
ーフィルタ10が形成されている。そして、カラーフィ
ルタ10上には上保護膜12を介して補正用レンズ13
が設けられている。上保護膜12は、請求項2の発明に
おける保護膜となるもので、補正用レンズ13の屈折率
よりも低い屈折率の材料で形成されている。例えば、補
正用レンズ13が樹脂等で形成されて屈折率が1.5〜
1.8程度である場合には、これよりも屈折率が低い材
料が選択される。
【0020】補正用レンズ13は、層内レンズ9に入射
する光の光路が層内レンズ9の中心垂線に対して略平行
に近づくように光の入射角を補正するためのものであ
る。このような補正用レンズ13は、例えば光の入射面
13aが平面に形成されているとともに、光の射出面1
3bの略中央部(センサ開口の略中心に対応する部分)
が外方に最も膨出した凸面状、つまりカラーフィルタ1
0側に向けて凸となる凸面状に形成されている。また、
前述したように補正用レンズ13は、上保護膜12の屈
折率よりも高い屈折率の材料で形成されている。
【0021】したがって、補正用レンズ13は、平面な
入射面13aにおいて入射した光を集光することなく、
層内レンズ9中心垂線に対して略平行に近づける補正機
能を有する。また上保護膜12と補正用レンズ13との
間に屈折率差があるため、これらの界面で入射光が受光
センサ部3側に屈折するようになっており、これによっ
て固体撮像素子1は上保護膜12と補正用レンズ13と
の界面にて集光機能も有したものとなっている。
【0022】上記のような固体撮像素子1を作製するに
は、従来と同様の手法により層間絶縁膜7上の遮光膜ま
でを形成し、CVD法等によって遮光膜を覆う状態に下
保護膜8の材料であるBPSGを堆積する。その後、予
め設定した条件にてリフロー処理することにより、その
凹部8aの曲率を所望する層内レンズ9の形状となるよ
うに形成する。層内レンズ9の最適な形状については、
カラーフィルタ10を通過して層内レンズ9に入射した
光を遮光膜の開口、つまりセンサ開口に導くように入射
光の位置や入射角に応じて適宜に屈折する形状とされ
る。
【0023】続いて、得られた下保護膜8の凹部8aを
埋め込んだ状態に層内レンズ材を堆積し、さらにその表
面をレジストエッチバック法またはCMP(化学機械研
磨)法により平坦化して層内レンズ9を得る。次いで、
層内レンズ9上に、染色法やカラーレジスト法等の公知
の方法によってカラーフィルタ10を形成する。
【0024】その後、カラーフィルタ10上に上保護膜
12を形成する。このとき、上保護膜12の上面でかつ
センサ開口の略中心に対応する部分が、カラーフィルタ
10側に向けて最も凹んだ凹面状になるように形成す
る。このような上保護膜12の形成方法としては、例え
ば、カラーフィルタ10上における各転送電極9の直上
位置にダミーパターン(図示略)を形成し、次いでダミ
ーパターンを覆うようにカラーフィルタ10上に上保護
膜12を形成する方法を採用することができる。上保護
膜12の形成では、リフロー等を行ってもよい。
【0025】この方法によれば、ダミーパターンによっ
て上面が凹面状の上保護膜12を得ることができる。ま
たこのダミーパターンの高さによって、上保護膜12の
上面の曲率、すなわち補正用レンズ13の凸面である射
出面13の曲率も調整できることになる。なお、上保護
膜12の形成方法はこの方法に限定されず、上面が凹面
状に形成されれば種々の方法を用いることができる。そ
の後、上保護膜12上にその凹面を埋め込むように厚く
補正用レンズ材を成膜した後、その表面をレジストエッ
チバック法またはCMP法により平坦化することにより
補正用レンズ13を得る。
【0026】上記のようにして作製される固体撮像素子
1にあっては、図2(a),(b)に示すように、まず
補正用レンズ13に光Rが入射し、ここで光路が層内レ
ンズ9の中心垂線に対して略平行に近づくように補正さ
れて出射される。そしてカラーフィルタ10を通過して
層内レンズ9に入射して集光され、集光された光Rがセ
ンサ開口から層間絶縁膜7を通過して受光センサ部3に
到達し、ここで光電変換される。
【0027】よって、層内レンズ9上のカラーフィルタ
10上にオンチップレンズが設けられていないため、オ
ンチップレンズにより受光センサ部3の直上位置のセン
サ開口にて結ばれる光Rの焦点の位置が変動するのを防
止できる。また入射面13aが平面の補正用レンズ13
によって集光せずに光路が補正されることにより、補正
用レンズ13への光Rの入射角が図2(b)のように変
動して斜め光となっても、従来に比較して光Rの焦点位
置の変動を抑制することができる。この結果、集光効率
が変化するのを抑えることができるため、受光センサ部
3での光電変換の均一性を向上できる。
【0028】また、補正用レンズ13の下層の上保護膜
12を補正用レンズ13よりも屈折率に低い材料で形成
して、上保護膜12と補正用レンズ13との界面で入射
光が受光センサ部3側に屈折するように構成すること
で、上記界面に集光機能を持たせており、しかも層内レ
ンズ9の曲率の設定により、層内レンズ9による集光効
率を一層高めることができるため、オンチップレンズに
替えて補正用レンズ13を設けたことによる集光効率の
低下はない。むしろ、補正用レンズ13による光路の補
正によって、センサ開口から外れる光量を低減できるた
め、集光効率の向上を図ることができる。
【0029】したがって、第1実施形態の固体撮像素子
1によれば、光電変換の均一性の向上によって感度のば
らつきを低減できるとともに、集光効率の向上に伴う光
電変換効率の向上により、感度向上を図ることができ
る。
【0030】次に、本発明に係る固体撮像素子の第2実
施形態を説明する。図3は第2実施形態の固体撮像素子
を示す要部側断面図であり、請求項3,4の発明の一例
を示す図である。
【0031】図3に示すように第2実施形態の固体撮像
素子21において、第1実施形態の固体撮像素子1と相
違するところは、第1実施形態の層内レンズ9が下保護
膜8上に設けられておらず、下保護膜8上にこれ接触す
る状態でカラーフィルタ22が形成されている点、およ
びカラーフィルタ22が従来通りの色信号の分離機能と
ともに集光用レンズ機能を有している点にある。なお、
図3において第1実施形態と同一の形成要素には同一の
符号を付してここでの説明を省略する。
【0032】すなわち、固体撮像素子21において下保
護膜8上には、その光の入射面22aと出射面22bと
の少なくとも一方が、その中央部(センサ開口の略中心
に対応する部分)が最も外方に膨出した凸面状に形成さ
れて集光用レンズ機能を有したカラーフィルタ22が形
成されている(以下、カラーフィルタ22を集光用レン
ズ22と記す)。本第2実施形態では、集光用レンズ2
2の入射面22aおよび出射面22bの双方が凸面状に
形成されており、したがって下保護膜8は第1実施形態
と同様に、転送電極6,6間の受光センサ部3上に凹部
8aを形成したものとなっている。
【0033】そして下保護膜8の凹部8aを埋め込んだ
状態にカラーフィルタ材が成膜され、さらにカラーフィ
ルタ材の上面が、熱処理によってあるいはリソグラフィ
技術によって加工されて、入射面22aと出射面22b
との双方が凸面状に形成された集光用レンズ22が形成
されている。集光用レンズ22は、下保護膜8の屈折率
よりも高い屈折率の材料で形成されている。第1実施形
態と同様に、下保護膜8が屈折率1.45のBPSGで
形成されている場合には、この屈折率よりも高い材料、
例えばカラーフィルタ機能を発揮する染料等を含んだ樹
脂等により形成されている。
【0034】したがって、下保護膜8と集光用レンズ2
2との間に屈折率差があるため、これらの界面で入射光
が受光センサ部3側に屈折するようになっており、これ
によって固体撮像素子21は集光用レンズ22のその凸
レンズによる集光機能に加えて、下保護膜8と集光用レ
ンズ22との界面にて集光機能を有する構造になってい
る。
【0035】集光用レンズ22上には、上保護膜12を
介して補正用レンズ13が設けられている。上保護膜1
2は、補正用レンズ13および集光用レンズ22の各屈
折率よりも低い屈折率の材料で形成されている。また補
正用レンズ13は、集光用レンズ22に入射する光の光
路が集光用レンズ22の中心垂線に対して略平行に近づ
くように光の入射角を補正するためのものである。
【0036】このような補正用レンズ13は、第1実施
形態と同様に、例えば光の入射面13aが平面に形成さ
れているとともに、光の射出面13bの略中央部(セン
サ開口の略中心に対応する部分)が外方に最も膨出した
凸面状、つまり集光用レンズ22側に向けて凸となる凸
面状に形成されている。また、前述したように補正用レ
ンズ13は、上保護膜12の屈折率よりも高い屈折率の
材料で形成されている。したがって、上保護膜12と補
正用レンズ13との間、また上保護膜12と集光用レン
ズ9との間に屈折率差があるため、固体撮像素子21は
これらの界面においても、入射光が受光センサ部3側に
屈折する集光機能を有したものとなっている。
【0037】上記のような固体撮像素子21を作製する
には、従来と同様の手法により層間絶縁膜7上の遮光膜
までを形成し、CVD法等によって遮光膜を覆う状態に
下保護膜8の材料であるBPSGを堆積する。その後、
予め設定した条件にてリフロー処理することにより、そ
の凹部8aの曲率を所望する集光用レンズ22の出射面
22b側形状となるように形成する。集光用レンズ22
の最適な形状については、第1実施形態の層内レンズ9
と同様に、入射した光をセンサ開口に導くように入射光
の位置や入射角に応じて適宜に屈折する形状とされる。
【0038】続いて、得られた下保護膜8の凹部8aを
埋め込んだ状態にカラーフィルタ材を堆積する。このこ
とによって、必然的にカラーフィルタ材の下面が凸面状
に形成される。その後、熱処理によってカラーフィルタ
材の上面を凸面状に形成する。なお、熱処理によってカ
ラーフィルタ材の上面を凸面状に形成した後、さらにリ
ソグラフィおよびエッチング技術によってカラーフィル
タ材の不要な部分を除去する工程を行ってもよい。
【0039】また、カラーフィルタ材に感光性を有する
材料を用いて下保護膜8の凹部8aを埋め込んだ状態に
カラーフィルタ材を成膜した後、このカラーフィルタ材
に対してフォーカスをずらして露光するデフォーカス露
光を行い、現像するといったリソグラフィ技術によっ
て、カラーフィルタ材の上面を所望の曲率の凸面状に形
成し、集光用レンズ22を得ることも可能である。カラ
ーフィルタ材には、染料等を含んだ材料を用いてもよ
く、また染料等を含まない材料を用いてもよい。染料等
を含まない材料を用いた場合には、入射面22aおよび
出射面22bの双方を上記のように凸面状に形成した
後、染料等を用いて染色する工程を行うことになる。
【0040】次いで、集光用レンズ22上に第1実施形
態と同様にして上保護膜12を形成し、続いて上保護膜
12上に補正用レンズ材を成膜した後、その表面をレジ
ストエッチバック法またはCMP法により平坦化するこ
とにより補正用レンズ13を得る。
【0041】上記のようにして作製される固体撮像素子
21にあっては、図4(a),(b)に示すように、ま
ず補正用レンズ13に光Rが入射し、ここで光路が集光
用レンズ22の中心垂線に対して略平行に近づくように
補正されて出射される。そして上保護膜12を介して集
光用レンズ22に入射して集光され、集光された光Rが
下保護膜8を通過し、センサ開口から層間絶縁膜7を通
過して受光センサ部3に到達し、ここで光電変換され
る。
【0042】よって、この固体撮像素子21において
も、オンチップレンズが設けられていないため、オンチ
ップレンズにより受光センサ部3の直上位置のセンサ開
口にて結ばれる光Rの焦点の位置が変動するのを防止で
きる。また入射面13aが平面に形成された補正用レン
ズ13によって、集光せずに光路が補正されることによ
り、補正用レンズ13への光Rの入射角が図4(b)の
ように変動して斜め光となっても、従来に比較して光R
の焦点位置の変動を抑制することができる。この結果、
集光効率が変化するのを抑えることができるため、受光
センサ部3での光電変換の均一性を向上できる。
【0043】また、カラーフィルタが集光用レンズ機能
を有した集光用レンズ22とされてカラーフィルタと集
光用レンズとが一体化されており、しかも層内レンズが
設けられていないため、図5(a)に示したようなカラ
ーフィルタ10とオンチップレンズ11および層内レン
ズ9の2つの集光用レンズとが別々に形成された従来の
固体撮像素子30の光路長L1 に比較して、図5(b)
に示す第2実施形態の固体撮像素子21の光路長L2
d分短くすることができる。この結果、固体撮像素子2
1に入射した光Rが受光センサ部3に入射するまでに損
失する光量を低減できるため、集光効率を向上でき、こ
れにより光電変換効率を高めることができる。
【0044】さらに、補正用レンズ13の下層の上保護
膜12を補正用レンズ13および集光用レンズ22より
も屈折率に低い材料で形成して、これらの界面に集光機
能を持たせるとともに、集光用レンズ22の下層の下保
護膜8を集光用レンズ22よりも屈折率に低い材料で形
成して、上保護膜12と集光用レンズ22との界面にも
集光機能を持たせているため、集光効率の一層の向上を
図ることができる。
【0045】したがって、第2実施形態によれば、光電
変換の均一性の向上によって感度のばらつきを低減でき
るとともに、集光効率の向上に伴う光電変換効率を一層
向上でき、極めて感度の高い固体撮像素子21を実現で
きる。
【0046】なお、第2実施形態では、カラーフィルタ
からなる集光用レンズの入射面および出射面の双方を凸
面状に形成した例を述べたが、どちらか一方を凸面状に
形成することも可能であり、この場合にも上記第2実施
形態と同様の効果を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る固体撮像素子によれば、層内レンズ上のカラーフィ
ルタ上に補正用レンズを設けて、固体撮像素子に入射す
る光の光路が層内レンズの中心垂線に対して略平行に近
づくように補正した後、層内レンズに入射させる構成と
したので、補正用レンズへの光の入射角が変動しても光
の焦点位置の変動を抑制でき、集光効率の変化を抑える
ことができる。よって、受光センサ部での光電変換の均
一性を向上でき、これにより感度のばらつきを低減でき
る。
【0048】また請求項3に係る固体撮像素子によれ
ば、カラーフィルタが集光用レンズ機能を有し、このカ
ラーフィルタからなる集光用レンズ上に補正用レンズが
設けられている構成となっているので、上記発明と同様
に、補正用レンズへの光の入射角が変動しても従来に比
較して光の焦点位置の変動が抑制でき、集光効率の変化
を抑えることができる効果が得られる。またカラーフィ
ルタと集光用レンズとが一体化されており、かつ層内レ
ンズが設けられていない構成のため、従来に比較して光
路長を短くできる。したがって、固体撮像素子に入射し
た光が受光センサ部に入射するまでに失われる光量を低
減できるので、光電変換効率を向上でき感度の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像素子の第1実施形態を示
す要部側断面図である。
【図2】(a),(b)は第1実施形態の固体撮像素子
に入射する光の光路を示す図である。
【図3】本発明に係る固体撮像素子の第2実施形態を示
す要部側断面図である。
【図4】(a),(b)は第2実施形態の固体撮像素子
に入射する光の光路を示す図である。
【図5】従来の固体撮像素子と第2実施形態の固体撮像
素子との光路長を比較した図であり、(a)は従来の固
体撮像素子、(b)は第2実施形態の固体撮像素子であ
る。
【図6】従来の固体撮像素子の一例を示す要部側断面図
である。
【図7】(a),(b)は従来の固体撮像素子に入射す
る光の光路を示す図である。
【符号の説明】
1,21,30…固体撮像素子、2…シリコン基板、3
…受光センサ部、8…下保護膜、9…層内レンズ、10
…カラーフィルタ、12…上保護膜、13…補正用レン
ズ、13a,22a…入射面、13b,22b…出射
面、22…集光用レンズ、R…光

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の表層部に設けられて光電変換をな
    す受光センサ部と、前記基体上における前記受光センサ
    部の直上位置に設けられて入射する光を受光センサ部に
    集光する層内レンズと、該層内レンズ上に形成されたカ
    ラーフィルタとを備えてなる固体撮像素子において、 前記カラーフィルタ上には、前記層内レンズに入射する
    光の光路が層内レンズの中心垂線に対して略平行に近づ
    くように光の入射角を補正する補正用レンズが設けられ
    ていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記補正用レンズは、光の入射面が平面
    に形成されているとともに光の射出面が外方に膨出した
    凸面状に形成され、 前記補正用レンズと前記カラーフィルタとの間には、補
    正用レンズに接触した状態で補正用レンズの屈折率より
    も低い屈折率の保護膜が設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 基体の表層部に設けられて光電変換をな
    す受光センサ部と、前記基体上に形成されたカラーフィ
    ルタとを備えてなる固体撮像素子において、 前記カラーフィルタは、光の入射面と射出面との少なく
    とも一方が外方に膨出した凸面状に形成されて集光用レ
    ンズ機能を有し、 前記カラーフィルタからなる集光用レンズ上には、この
    集光用レンズに入射する光の光路が集光用レンズの中心
    垂線に対して略平行に近づくように光の入射角を補正す
    る補正用レンズが設けられていることを特徴とする固体
    撮像素子。
  4. 【請求項4】 前記補正用レンズは、光の入射面が平面
    に形成されているとともに光の射出面が外方に膨出した
    凸面状に形成され、 前記補正用レンズと前記集光用レンズとの間には、補正
    用レンズおよび集光用レンズの各屈折率よりも低い屈折
    率の上保護膜が設けられ、 前記集光用レンズと前記基体との間には、集光用レンズ
    に接触した状態で集光用レンズの屈折率よりも低い屈折
    率の下保護膜が設けられていることを特徴とする請求項
    3記載の固体撮像素子。
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