JP2000123383A - 対物レンズ駆動装置およびその製造方法 - Google Patents

対物レンズ駆動装置およびその製造方法

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JP2000123383A
JP2000123383A JP10299785A JP29978598A JP2000123383A JP 2000123383 A JP2000123383 A JP 2000123383A JP 10299785 A JP10299785 A JP 10299785A JP 29978598 A JP29978598 A JP 29978598A JP 2000123383 A JP2000123383 A JP 2000123383A
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objective lens
driving device
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bearing
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JP10299785A
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English (en)
Inventor
Hisao Isobe
尚夫 磯部
Tatsuki Waide
達貴 和出
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ピックアップ装置の小型化・薄型化を図る
ことができ、かつ、信頼性を低下させずに対物レンズの
傾角調整を行うことのできる対物レンズ駆動装置を提供
すること。 【解決手段】 対物レンズ駆動装置1のレンズホルダ3
において、対物レンズ10がレンズ取り付け部42に取
り付けられたホルダ本体4と、摺動軸21が差し込まれ
る軸孔51が形成された軸受け部5とが別体となってい
る。軸受け部5は摺動軸21を基準に最適な姿勢に決定
され、ホルダ本体4は対物レンズ10の姿勢を基準に最
適な姿勢に決定され、しかる後にこれらは接着固定さ
れ、レンズホルダ3が形成される。従って、レーザ光の
集光位置の誤差を補正するための傾角調整は、ホルダ本
体4と摺動軸3との間で行うことができるので、ホルダ
支持部材2と光ピックアップ装置のフレーム7との間に
傾角調整機構を設ける必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD(コンパクト
ディスク)やDVD(ディジタルビデオディスク)等の
記録ディスクの記録再生を行う光ピックアップの対物レ
ンズ駆動装置およびその製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、対物レンズ駆動装置における対物レン
ズの傾角調整技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDやDVD等の記録ディスクの記録再
生を行う光ピックアップ装置のフレームには、レーザ光
源や反射ミラー等の光学系と、この光学系によって導か
れたレーザ光を記録ディスクに集光する対物レンズを保
持した対物レンズ駆動装置が搭載されている。
【0003】対物レンズ駆動装置には、対物レンズをレ
ンズ取り付け部に保持したレンズホルダと、このレンズ
ホルダをフォーカシング方向およびトラッキング方向に
移動可能に支持した摺動軸を備えるホルダ支持部材とが
構成され、摺動軸はレンズホルダに形成されている軸孔
からなる軸受け部に差し込まれている。また、レンズホ
ルダとホルダ支持部材との間には、レンズホルダをホル
ダ支持部材に対してフォーカシング方向またはトラッキ
ング方向に移動させて、フォーカシングエラー補正また
はトラッキングエラー補正を行う磁気駆動回路が構成さ
れている。
【0004】ここで、対物レンズの収差、あるいはホル
ダ支持部材に対する摺動軸の傾きに起因するレーザ光の
集光位置の誤差を補正するために、光ピックアップ装置
のフレームと対物レンズ駆動装置のホルダ支持部材との
間には傾角調整機構が構成され、この傾角調整機構によ
って、光ピックアップ装置のフレーム上での対物レンズ
駆動装置全体の傾き調整を行う。また、対物レンズをレ
ンズホルダのレンズ取り付け部に取り付ける際にも、対
物レンズの傾きを調整した後、それらを接着固定するこ
とにより、レーザ光の集光位置を適正な状態に設定す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対物レ
ンズ駆動装置のホルダ支持部材とフレームとの間に傾角
調整機構を設けた構造では、傾角調整する対象が対物レ
ンズ駆動装置全体であるため、傾角調整機構を構成する
のに大きなスペースを必要とする。また、対物レンズ駆
動装置とフレームとの間で傾角調整を行うには、対物レ
ンズ駆動装置全体を傾かせることのできる大きな隙間を
確保しておく必要がある。このように、従来の光ピック
アップ装置では、傾角調整を行うのに大きなスペースを
必要とするので、小型化・薄型化を妨げるという問題が
ある。
【0006】また、対物レンズをレンズホルダに対して
傾角調整した状態で接着する際には、対物レンズが非常
に小さいので、取り扱いに大変な手間がかかるという問
題がある。すなわち、非常に小さい対物レンズの傾角を
調整すること自体が困難であり、かつ、調整された傾き
を維持したままで小さな対物レンズをレンズホルダに接
着するのも困難である。また、傾角調整すると、対物レ
ンズがレンズホルダから幾分、浮いた状態になり、この
状態で接着固定することになるので、耐振動性や温度特
性等の信頼性が低下するという問題がある。
【0007】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
小型化・薄型化を図ることができ、かつ、信頼性を低下
させずに対物レンズの傾角調整を行うことのできる対物
レンズ駆動装置およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、中心に軸孔を備えると共に中心よりずれ
た位置に対物レンズを搭載したレンズホルダと、前記軸
孔に差し込まれて前記レンズホルダを軸線方向に移動可
能および軸線周りに回転可能に支持した摺動軸を備える
ホルダ支持部材と、前記レンズホルダを前記ホルダ支持
部材に対して、光ディスクのフォーカシング方向および
トラッキング方向に駆動する磁気駆動回路とを有する対
物レンズ駆動装置において、前記レンズホルダは、前記
軸孔が形成された筒状の軸受け部と、前記対物レンズを
搭載したホルダ本体とがそれぞれ別体で形成されたもの
を一体化してなることを特徴とする。
【0009】本発明では、レンズホルダのホルダ本体と
軸受け部とが別体なので、軸受け部については摺動軸を
基準に最適姿勢を決定する一方、ホルダ本体については
対物レンズの姿勢を基準に最適姿勢を決定し、しかる後
に軸受け部とホルダ本体とを一体化することができる。
すなわち、対物レンズの収差、あるいは摺動軸の傾きに
起因するレーザ光の集光位置の誤差を補正するための傾
角調整をホルダ本体と軸受け部との間で行うことができ
る。このため、対物レンズ駆動装置全体を傾けるような
大きなスペースを必要とする傾角調整機構が不要であ
る。また、対物レンズ駆動装置全体を傾けるのを許容す
るような大きな隙間も不要である。それ故、対物レンズ
駆動装置、およびそれを用いた光ピックアップ装置を小
型化・薄型化することができる。また、対物レンズの傾
きを調整するにあたっては、対物レンズをホルダ本体の
レンズ取り付け部に取り付けた状態で行うことができる
ため、小さな対物レンズを直接、扱う必要がないので、
作業性に優れている。また、対物レンズをレンズホルダ
のレンズ取り付け部に対して傾かせる必要がないので、
対物レンズをレンズホルダのレンズ取り付け部に密着さ
せて固定できる。それ故、耐振動性能や温度特性等の信
頼性を向上することができる。
【0010】本発明において、前記ホルダ本体および前
記軸受け部は、それぞれ異なる材料により形成されてい
ることが好ましい。このように構成すると、軸受け部と
ホルダ本体とをそれぞれに要求される性質に適した材質
とすることができる。例えば、軸受け部については摺動
軸に対する摺動性を考慮した材質とすることができ、ホ
ルダ本体については共振を防止可能な剛性の高い材質と
することができる。
【0011】本発明において、前記ホルダ本体と前記軸
受け部とを一体化するにあたっては、例えば、前記ホル
ダ本体には、前記軸受け部を配置する空間を区画する内
壁を形成しておき、この内壁に対して前記軸受け部を接
着固定する。
【0012】このような構成を採用した場合には、前記
ホルダ本体の前記内壁には凸球面、凹球面、円錐面また
は円周面を形成し、前記軸受け部の外周面には前記内壁
に接して前記ホルダ本体に対する前記軸受け部の取り付
け角を調整する際の支点を形成する凸球面や円錐面など
といった曲面を形成することが好ましい。このように構
成すると、ホルダ本体側の凸球面、凹球面、円錐面また
は円周面と、軸受け部側の曲面との接触点を支点として
ホルダ本体に対して軸受け部の傾きを調整することがで
きるので、ホルダ本体と軸受け部とが完全に離間した状
態で軸受け部の姿勢を調整する構成と比較して調整を行
いやすい。
【0013】本発明において、前記軸受け部には直接、
コイルが巻付けられていることが好ましい。軸受け部と
ホルダ本体とが一体成形された従来のレンズホルダで
は、軸受け部の外周側をホルダ本体が取り巻いているの
で、軸受け部に直接、コイルを巻き付けることが困難で
ある。このため、軸受け部の外周面にコイルを巻き付け
るには、別に形成した空芯のコイルを軸受け部の外周面
に接着することが行われる。しかるに本発明では、軸受
け部がホルダ本体と別体なので、軸受け部に直接、コイ
ルを巻き付けることが容易である。このようにすれば、
別に形成した空芯のコイルを軸受け部に接着する方法と
比べて、製造工数を低減できる。
【0014】本発明の対物レンズ駆動装置の製造方法
は、前記軸受け部と前記対物レンズを搭載した前記ホル
ダ本体について姿勢を調整した後、両者を固定すること
を特徴とする。
【0015】例えば、別体で形成された前記ホルダ本体
および前記軸受け部のうち、前記軸受け部については前
記摺動軸を基準に姿勢を決定する一方、前記ホルダ本体
については前記対物レンズが光ピックアップとしての性
能を確保できる所望の角度になるようにホルダ本体の姿
勢を決定し、しかる後に、前記ホルダ本体と前記軸受け
部とを一体化させる。
【0016】また、本発明の対物レンズ駆動装置の製造
方法においては、前記レンズホルダまたは前記軸受け部
に搭載されるコイルまたはマグネットあるいは磁性片に
電磁気力を作用させて、前記軸受け部の姿勢、または前
記対物レンズを保持した前記ホルダ本体の姿勢を変える
ことにより、当該軸受け部の最適姿勢または当該ホルダ
本体の最適姿勢を決定してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の対物レ
ンズ駆動装置およびその製造方法を説明する。
【0018】(全体構成)図1は、本発明を適用した対
物レンズ駆動装置を示す平面図である。また、図2は、
図1のI−I’線における断面図である。図1および図
2に示すように、対物レンズ駆動装置1は、対物レンズ
10を保持したレンズホルダ3と、このレンズホルダ3
を支持したホルダ支持部材2とを有している。
【0019】ホルダ支持部材2は、略長方形の底壁22
と、底壁22の四辺から垂直に立ち上がった側壁23〜
26を備えている。これらの側壁23〜26のうち、互
いに平行に延びる側壁23、24の内側面には、周方向
に分極着磁されたトラッキング駆動マグネット11、1
2がそれぞれ接着固定されている。
【0020】また、底壁22からは、側壁23、24に
対して平行に延びる一対の垂直壁27、28が切り起こ
され、これらの垂直壁27、28の内側面には、単極に
着磁された面を内側を向けるフォーカシング駆動マグネ
ット18、19がそれぞれ接着固定されている。
【0021】さらに、一対の垂直壁27、28によって
挟まれた底壁22の中央部には、摺動軸21が固定され
ている。この摺動軸21には、レンズホルダ3が支持さ
れている。
【0022】レンズホルダ3は、円筒状のホルダ本体4
と、ホルダ本体4の内側に配置された筒状の軸受け部5
を備えている。ホルダ本体4の上面部のうち、中心より
ずれた位置には、外側に向けて薄く張り出すレンズ取り
付け部42が形成されており、この上に対物レンズ10
が密着した状態で接着固定されている。また、ホルダ本
体4の中央部分には、内壁44によって、軸受け部5を
配置するための空間43が区画され、この空間43の中
央位置に軸受け部5が配置されている。
【0023】ここで、ホルダ本体4と軸受け部5とは、
詳しくは後述するとおり、対物レンズ10を介しての集
光位置を適正化するための傾角調整用にそれぞれ別体で
形成され、これらを対物レンズ駆動装置の製造途中で一
体化することにより、レンズホルダ3が形成される。
【0024】このレンズホルダ3の軸受け部5に形成さ
れた軸孔51には、ホルダ支持部材2の底壁22から直
立した摺動軸21が差し込まれている。また、ホルダ本
体5に形成された空間43の内側には、この空間43に
配置された軸受け部5を挟むように、ホルダ支持部材2
の底壁22から直立した一対の垂直壁27、28がそれ
ぞれ差し込まれている。従って、軸受け部5は、一対の
垂直壁27、28にそれぞれ取り付けられたフォーカシ
ング駆動マグネット18、19の間に配置されている。
【0025】軸受け部5の外周面52には、フォーカシ
ング駆動コイル17が巻き付けられ、このフォーカシン
グ駆動コイル17、およびそれに対峙するフォーカシン
グ駆動マグネット18、19によって、レンズホルダ3
を摺動軸21に沿って上下に移動させるフォーカシング
磁気駆動回路が構成されている。
【0026】また、ホルダ本体4の外周面には、トラッ
キング駆動マグネット11、12と対峙するように一対
のトラッキング駆動コイル13、14が取り付けられ、
これらのトラッキング駆動コイル13、14およびトラ
ッキング駆動マグネット11、12によって、レンズホ
ルダ3を摺動軸21の周りに回転させるトラッキング磁
気駆動回路が構成されている。
【0027】ホルダ本体4の外周面のうち、一対のトラ
ッキング駆動コイル13、14の接着された位置には、
一対の磁性片15、16も接着されている。この一対の
磁性片15、16と一対のトラッキング駆動マグネット
11、12との間の磁気回路により、レンズホルダ3を
ホルダ支持部材2に対して中立位置に保持するための中
立位置保持手段が構成されている。すなわち、一対の磁
性片15、16は、一対のトラッキング駆動マグネット
11、12の磁気的中心位置に磁気吸引されている。従
って、フォーカシング駆動コイル17およびトラッキン
グ駆動コイル13、14に電流を供給していないときに
は、レンズホルダ3は、フォーカシング方向の中立位置
(摺動軸21の軸線方向の中央部)と、トラッキング方
向の中立位置(トラッキング駆動コイル13、14がト
ラッキング駆動マグネット11、12の真正面に対峙す
る位置)に保持される。
【0028】また、一対の磁性片15、16の中心は、
一対のトラッキング駆動マグネット11、12の磁気的
中心に対峙する位置から、軸孔51の中心軸線周りに互
いに同じ角度αだけ、互いに近付く方向に向けてずれて
いる。従って、一対の磁性片15、16に働くトラッキ
ング駆動マグネット11、12の磁気吸引力F1、F2
はそれぞれ、トラッキング駆動マグネット11、12の
磁気的中心に向けて斜めに作用するので、これらの磁気
吸引力F1、F2の合力により、レンズホルダ3を摺動
軸21に向けて押し付ける側圧Fが発生する。従って、
レンズホルダ3の軸孔51の内周面のうち、側圧Fが作
用している側が常に摺動軸21の外周面に対して密着し
ているので、軸孔51の内周面と摺動軸21の外周面と
の間のクリアランスに起因するレンズホルダ4のがた付
きが防止される。
【0029】このように形成された対物レンズ駆動装置
1は、図2に二点鎖線で示すように、レーザダイオード
71や反射ミラー72等が搭載された光ピックアップ装
置のフレーム7に取り付けられる。レーザダイオード7
1から出射されたレーザ光Lは、対物レンズ10によっ
て記録ディスク8に集光される。
【0030】(対物レンズ10の傾角調整構造)ここ
で、対物レンズ10の収差に起因するレーザ光Lの集光
位置の誤差や、ホルダ支持部材2に対する摺動軸21の
傾きによる誤差を補正するために、本形態では、ホルダ
本体4と軸受け部5とをそれぞれ別体で形成するととも
に、それらを一体化したものをレンズホルダ4として用
いている。
【0031】まず、図3(A)、(B)に示すように、
ホルダ本体4は、胴部41と、胴部41から外側に張り
出したレンズ取り付け部42とが一体化されたものであ
り、胴部41の内側には、前記の内壁44によって、略
長方形の横断面形状をもって胴部41を上下に貫通した
空間43が区画されている。本形態において、ホルダ本
体4は、その剛性を高めるために金属で形成されてい
る。
【0032】一方、図4(A)、(B)に示すように、
軸受け部5は、ホルダ本体4とは別体で形成されてい
る。軸受け部5の外周面52は、略正方形の横断面形状
をもって上下に延びている。また、軸受け部5の内側に
は、円形の断面形状をもって上下に延びる軸孔51が形
成されている。また、軸受け部5の外周面52の上端部
には、外周面52を取り巻くように張り出し部53が突
出している。本形態では、軸受け部5は樹脂で形成され
ている。
【0033】この軸受け部5は、以下に説明する傾角調
整後に行われた接着工程において、ホルダ本体4の内壁
44に対して接着剤6によって接着固定される。
【0034】本形態の対物レンズ駆動装置1を製造する
際には、ホルダ本体4と軸受け部5とを接着固定してレ
ンズホルダ4を組み立てる前に、ホルダ本体4および軸
受け部5に対して他の部材の取り付けておく。すなわ
ち、ホルダ本体4の外周面には、トラッキング駆動コイ
ル13、14および磁性片15、16を取り付け、レン
ズ取り付け部42には対物レンズ42を接着固定する。
【0035】また、図5に示すように、軸受け部5の外
周面52には、フォーカシング駆動コイル17を直接、
巻き付ける。
【0036】さらに、ホルダ支持部材2の底壁22には
摺動軸21を固定し、側壁23、24および垂直壁2
7、28にはそれぞれ、トラッキング駆動マグネット1
1、12およびフォーカシング駆動マグネット18、1
9を取り付ける。
【0037】次に、ホルダ支持部材2に固定された摺動
軸21を軸受け部5の軸孔51に差し込むことにより、
軸受け部5を摺動軸21に支持させる。このようにする
と、軸受け部5は摺動軸21を基準にその最適姿勢が決
定される。
【0038】次に、ホルダ本体4の貫通孔43の中央に
軸受け部5を配置する。この状態では、ホルダ本体4の
内壁44と軸受け部5の外周面52との間には隙間がで
きる。従って、この隙間の分だけは、ホルダ本体4と軸
受け部5との間の角度を変えることができる。そこで、
ホルダ本体4の姿勢を変えながらレーザ光Lを対物レン
ズ10に照射して対物レンズ10を介してのレーザ光L
の集光位置を観察し、集光位置が適正な位置になったと
きの姿勢をホルダ本体4の最適姿勢(対物レンズ10が
光ピックアップとしての性能を確保できる角度になるホ
ルダ本体4の姿勢)と決定する。
【0039】このようにしてホルダ本体4および軸受け
部5の最適姿勢を決定した後は、軸受け部5に形成され
た張り出し部53とホルダ本体4に形成された内壁44
との間に接着剤6を塗布して、ホルダ本体4と軸受け部
5とを接着固定する。
【0040】(本形態の効果)このように、本形態の対
物レンズ駆動装置1では、レンズホルダ3のホルダ本体
4と軸受け部5とが別体になっているので、軸受け部5
については摺動軸21を基準に最適な姿勢を決定する一
方、ホルダ本体4については対物レンズ10の姿勢を基
準に最適な姿勢を決定し、しかる後に、これらを接着固
定することによりホルダ本体4と軸受け部5とを一体化
することができる。すなわち、対物レンズ10の収差、
あるいはホルダ支持部材2に対する摺動軸21の傾きに
起因するレーザ光Lの集光位置の誤差を補正するための
傾角調整を、ホルダ本体4と軸受け部5との間といった
レンズホルダ3内で済ませることができる。従って、対
物レンズ駆動装置1のホルダ支持部材2と、この対物レ
ンズ1が搭載される光ピックアップ装置のフレーム7と
の間に、対物レンズ駆動装置1全体を傾けるような大き
なスペースを必要とする傾角調整機構が不要である。ま
た、対物レンズ駆動装置1全体を傾けるような大きな隙
間も不要である。それ故、対物レンズ駆動装置1、およ
び対物レンズ駆動装置1を用いた光ピックアップ装置の
小型化・薄型化を図ることができる。また、傾角調整機
構に用いられる部品も削減できるので、部品コストを低
減できるという利点もある。
【0041】また、対物レンズ10の姿勢を調整するに
あたっては、対物レンズ10をホルダ本体のレンズ取り
付け部42に取り付けた状態で行うことができるので、
小さな対物レンズ10を直接、取り扱う必要がなく、作
業性に優れている。
【0042】さらに、レンズ取り付け部42において対
物レンズ10の傾きを調整する必要がないので、レンズ
取り付け部42に対して対物レンズ10を密着させて固
定できる。それ故、耐振動性能や温度特性等の信頼性が
低下することもない。
【0043】さらにまた、ホルダ本体4は金属で形成さ
れているので、共振を防止可能な剛性の高いレンズホル
ダ4を形成できる。一方、軸受け部5は樹脂で形成され
ているので、摺動軸21に対する摺動性の高いレンズホ
ルダ3を形成できる。このように、ホルダ本体4と軸受
け部5とは別体なので、各々の部材毎に必要とされる性
質の材料を用いて各部材を形成することができる。
【0044】また、本形態では、軸受け部5の外周面5
2に直接、フォーカシング駆動コイル17を巻き付けて
いる。軸受け部5とホルダ本体4とが一体成形された従
来のレンズホルダでは、軸受け部5の外周側をホルダ本
体4が取り巻いているので、軸受け部5に直接、フォー
カシング駆動コイル17を巻き付けることが困難であ
る。このため従来は、別に形成した空芯のコイルを軸受
け部の外周面に接着することが行われる。しかるに本形
態では、軸受け部5がホルダ本体4と別体なので、図5
に示すように、軸受け部5の外周面52に直接、フォー
カシング駆動コイル17を巻き付けることが容易であ
る。このようにすれば、別に形成した空芯のコイルを軸
受け部に接着する従来の方法と比べて、製造工数を低減
できる。
【0045】[レンズホルダの変形例1]なお、上記形
態では、軸受け部5の外周面52にフォーカシング駆動
コイル17が巻回されているが、図6に示すレンズホル
ダ3Aのように、ホルダ本体4において軸受け部5を配
置する空間43を区画する内壁43にフォーカシング駆
動コイル17を取り付けてもよい。
【0046】[レンズホルダの変形例2]また、図7に
示すレンズホルダ3Bのように、軸受け部5Aの外周面
52のうちの軸線方向の中央部に、丸みを帯びた凸部5
5(凸球面)を形成してもよい。この凸部55は、ホル
ダ本体4Aの内壁44に接触するように突出している。
【0047】一方、ホルダ本体4Aの内壁44には、軸
受け部5Aに形成された凸部55の下半部を摺動可能に
受ける凹部45(凹球面)が形成されている。
【0048】このように構成すると、軸受け部5Aのホ
ルダ本体4Aに対する取り付け角を調整する際には、軸
受け部5Aの凸部55とホルダ本体4Aの凹部45との
接触部が支点となる。従って、ホルダ本体4Aは、軸受
け部5Aの凸部55がホルダ本体4Aの凹部45と当接
する位置で軸受け部5Aに保持されるので、他に支持す
る必要がない。それ故、ホルダ本体4Aと軸受け部5A
とが完全に離間した状態で取り付け角を調整する構成と
比べて、調整を行いやすい。
【0049】[レンズホルダの変形例3]さらに、図8
に示すレンズホルダ3Cのように、ホルダ本体4Bの内
壁44の内周面に形成した凹部46(凹球面)を、軸受
け部5Aの凸部55(凸球面)の上半部を受けるように
形成してもよい。
【0050】[レンズホルダのその他の変形例]また、
ホルダ本体4の内壁44の内周面を凹球面46とする代
わりに、凸球面、円錐面または円周面とし、軸受け部5
の外周面を凸球面55とする代わりに、円錐面などの曲
面としてもよい。
【0051】さらに、上記形態では、ホルダ本体4に形
成されたレンズ取り付け部42に対物レンズ10が接着
固定されているが、ホルダ本体4と対物レンズ10とが
一体成形されたものにも本発明を適用できる。
【0052】[別の傾角調整方法]軸受け部5とホルダ
本体4の最適姿勢は、フォーカシング磁気駆動回路とト
ラッキング磁気駆動回路を動作させることにより、決定
することができる。例えば、図1〜図5を参照して説明
した形態において、摺動軸21に軸受け部5を差し込ん
だ状態で、軸受け部5の外周面52に巻回されたフォー
カシング駆動コイル17を駆動することにより、垂直壁
27、28に取り付けられたフォーカシングマグネット
18、19との間に磁気吸引力(電磁気力)を発生さ
せ、軸受け部5を摺動軸21に沿って上下動させた後の
軸受け部5の姿勢を最適姿勢と決定する。
【0053】また、ホルダ本体4を周方向への回転が可
能に保持した状態で、ホルダ本体4の外周面に取り付け
られたトラッキング駆動コイル13、14を駆動するこ
とにより、ホルダ支持部材2に取り付けられたトラッキ
ング駆動マグネット11、12との間に磁気吸引力(電
磁気力)を発生させ、ホルダ本体4を回転させた後の対
物レンズ10を介しての集光位置を観察する。そして、
この観察結果に基づいて、ホルダ本体4の傾きを変えた
後、再度、トラッキング駆動マグネット11、12を駆
動してホルダ本体4を回転させた後に対物レンズ10を
介しての集光位置を観察する。そして、この観察結果に
基づいて、対物レンズ10を介しての集光位置が適正に
なった姿勢をホルダ本体4の最適姿勢とする。しかる後
に、ホルダ本体4と軸受け部5との接着固定を行う。
【0054】なお、ホルダ本体4の外周面に取り付けら
れた磁性片15、16とトラッキング駆動マグネット1
1、12との間に発生する電磁気力を用いてホルダ本体
4の姿勢を変えてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の対物レン
ズ駆動装置は、レンズホルダのホルダ本体と軸受け部と
が別体なので、レーザ光の集光位置の誤差を補正するた
めの傾角調整をホルダ本体と軸受け部との間で行うこと
ができる。このため、対物レンズ駆動装置全体を傾ける
ような大きなスペースを必要とする傾角調整機構、およ
び対物レンズ駆動装置全体を傾けるような大きな隙間が
不要である。それ故、対物レンズ駆動装置、およびそれ
を用いた光ピックアップ装置を小型化することができ
る。また、対物レンズの傾きを調整するにあたっては、
対物レンズをホルダ本体のレンズ取り付け部に取り付け
た状態で行うことができるので、小さな対物レンズを直
接、扱う必要がなく、作業性に優れている。さらに、対
物レンズをレンズ取り付け部に密着させて固定できるの
で、耐振動性能や温度特性等の信頼性が低下することも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した対物レンズ駆動装置を示す平
面図である。
【図2】図1のI−I’線における断面図である。
【図3】(A)は、ホルダ本体を示す平面図、(B)
は、(A)のII−II’線における断面図である。
【図4】(A)は、軸受け部を示す平面図、(B)は、
(A)のIII −III'線における断面図である。
【図5】図4に示す軸受け部にフォーカシング駆動コイ
ルを巻き付けた様子を示す斜視図である。
【図6】本発明のレンズホルダの変形例1を示す断面図
である。
【図7】本発明のレンズホルダの変形例2を示す断面図
である。
【図8】本発明のレンズホルダの変形例3を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 対物レンズ駆動装置 2 ホルダ支持部材 3、3A、3B、3C レンズホルダ 4、4A、4B ホルダ本体 5、5A 軸受け部 6 接着剤 10 対物レンズ 11、12 トラッキング駆動コイル 13、14 トラッキング駆動マグネット 17 フォーカシング駆動コイル 18、19 フォーカシング駆動マグネット 21 摺動軸 42 レンズ取り付け部 43 ホルダ本体内に軸受け部を配置するための空間 44 ホルダ本体の内壁 45、46 ホルダ本体の凹部 51 軸孔 55 軸受け部の凸部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に軸孔を備えると共に中心よりずれ
    た位置に対物レンズを搭載したレンズホルダと、前記軸
    孔に差し込まれて前記レンズホルダを軸線方向に移動可
    能および軸線周りに回転可能に支持した摺動軸を備える
    ホルダ支持部材と、前記レンズホルダを前記ホルダ支持
    部材に対して、光ディスクのフォーカシング方向および
    トラッキング方向に駆動する磁気駆動回路とを有する対
    物レンズ駆動装置において、 前記レンズホルダは、前記軸孔が形成された筒状の軸受
    け部と、前記対物レンズを搭載したホルダ本体とがそれ
    ぞれ別体で形成されたものを一体化してなることを特徴
    とする対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ホルダ本体およ
    び前記軸受け部は、それぞれ異なる材料により形成され
    ていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記ホルダ
    本体には、前記軸受け部を配置する空間を区画する内壁
    が形成され、該内壁に対して前記軸受け部が接着固定さ
    れていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記ホルダ本体の前
    記内壁には凸球面、凹球面、円錐面または円周面が形成
    され、前記軸受け部の外周面には前記内壁に接して前記
    ホルダ本体に対する前記軸受け部の取り付け角を調整す
    る際の支点を形成する曲面が形成されていることを特徴
    とする対物レンズ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記軸受け部には直接、コイルが巻付けられていること
    を特徴とする対物レンズ駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5の何れかに規定する対
    物レンズ駆動装置の製造方法において、前記軸受け部と
    前記対物レンズを搭載した前記ホルダ本体について姿勢
    を調整した後、両者を固定することを特徴とする対物レ
    ンズ駆動装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、別体で形成された前
    記ホルダ本体および前記軸受け部のうち、前記軸受け部
    については前記摺動軸を基準に姿勢を決定する一方、前
    記ホルダ本体については前記対物レンズが光ピックアッ
    プとしての性能を確保できる所望の角度になるようにホ
    ルダ本体の姿勢を決定し、しかる後に、前記ホルダ本体
    と前記軸受け部とを一体化させることを特徴とする対物
    レンズ駆動装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記レンズホルダま
    たは前記軸受け部に搭載されるコイルまたはマグネット
    あるいは磁性片に電磁気力を作用させて、前記軸受け部
    の姿勢、または前記対物レンズを保持した前記ホルダ本
    体の姿勢を変えることにより、当該軸受け部の最適姿勢
    または当該ホルダ本体の最適姿勢を決定することを特徴
    とする対物レンズ駆動装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102313963A (zh) * 2010-06-17 2012-01-11 思考电机(上海)有限公司 透镜驱动装置、照相机及附带照相功能的移动终端装置

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