JP2000123379A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2000123379A
JP2000123379A JP29169298A JP29169298A JP2000123379A JP 2000123379 A JP2000123379 A JP 2000123379A JP 29169298 A JP29169298 A JP 29169298A JP 29169298 A JP29169298 A JP 29169298A JP 2000123379 A JP2000123379 A JP 2000123379A
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track
light spot
gain
shape
signal
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JP29169298A
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English (en)
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Akihiro Hatsusegawa
明広 初瀬川
Hiroyuki Yamaguchi
博之 山口
浩一 ▲たか▼峯
Koichi Takamine
Kenji Fujiune
健司 藤畝
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なる記録原理で構成されたトラックが、異
なる形状を有している光ディスクに対して、トラックの
形状ごとにゲイン調整を行うことにより調整精度を確保
する。 【解決手段】 光スポットとディスク上の目標位置との
相対的位置関係を常に一定に維持する光スポット位置制
御ループ26に、ゲイン調整手段14のテスト信号(T
S)を加算手段8から印加して、光スポットが特定の記
録原理で記録された領域に位置していることを識別した
記録原理識別手段12の出力信号に、CPU43が設定
した時間を遅延したタイミングで、特定記録原理測定手
段13が光スポット位置制御ループ26の誤差信号(E
S)を測定する。この測定結果に基づいて、光スポット
が異なる形状のトラックのどちらに位置しているかを識
別したトラック形状識別手段15の出力信号に応じて、
ゲイン調整手段14がトラックの形状ごとに切り替わる
ゲイン設定手段10のゲインを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報を記録または
再生する光ディスクの制御ループのゲイン交点を所定の
周波数に調整する光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CD、DVDなどの光ディスクの記録面
に、レンズで集光したレーザビームの光スポットを照射
して、情報を記録または再生する光ディスク装置は、記
録または再生を安定かつ忠実に行うために、光スポット
の集光を一定状態に維持するフォーカス制御と光スポッ
トがディスク上のトラックを正確に追従するトラッキン
グ制御が設けられている。このフォーカス制御とトラッ
キング制御は、それぞれディスクの面振れ、ディスクの
偏心などを考慮して制御ループのゲインの周波数応答が
設計されている。そのゲイン交点は、ディスクの回転数
や制御ループの速応性などから所定の周波数に決定され
ている。
【0003】しかし、制御ループの構成要素である駆動
装置(アクチュエータ)の推力には個体差がある。ま
た、ディスクの形状差による反射光の変化から誤差信号
の検出感度に差異が発生する。このような要因により、
ディスクごと、装置ごとにゲイン交点の周波数が異な
る。この個体差を補正して、設計した制御ループを実現
するために、ゲイン交点を所定の周波数に調整するゲイ
ン調整が光ディスク装置に備えられている。
【0004】このゲイン調整を行う従来の光ディスク装
置について説明する。図15は従来の光ディスク装置の
概略構成を示すブロック図である。光ディスク1はスピ
ンドルモータ2上に装着されている。光ヘッド6は、半
導体レーザ(図示せず)、光学系(図示せず)、対物レ
ンズ3、光検出器5、対物レンズ3を駆動する駆動装置
4等で構成されている。
【0005】光スポット位置制御ループ52は、半導体
レーザ(図示せず)の光を対物レンズ3で集光した光ス
ポットとディスク上の目標位置との相対的位置関係を常
に一定に維持する制御ループであり、誤差信号検出手段
7、加算手段8、光スポット位置制御手段9、ゲイン設
定手段51、駆動手段11、および光ヘッド6で構成さ
れている。ゲイン調整手段50は、光スポット位置制御
ループ52のゲイン交点を所定の周波数に調整する。
【0006】以上のように構成された光ディスク装置に
ついて、以下にその動作を説明する。
【0007】まず、スピンドルモータ2に装着されてい
る光ディスク1は回転している。半導体レーザ(図示せ
ず)から照射された光は、光学系(図示せず)を通過し
て対物レンズ3で集光され、光スポットとして光ディス
ク1上の目標位置に照射される。光ディスク1で散乱、
回折した戻り光は、対物レンズ3と光学系(図示せず)
とを通過して光検出器5に投影される。誤差信号検出手
段7は、この投影像による光検出器5の出力信号から、
目標位置に対する光スポット位置の誤差信号(ES)を
生成する。
【0008】加算手段8は、制御ループのゲインを調整
する場合には、ゲイン調整手段50から出力されるテス
ト信号(TS)と誤差信号(ES)とを加算して出力す
る。ゲインを調整しない場合には誤差信号(ES)を出
力する。この加算手段8の出力信号に光スポット位置制
御手段9の位相補償等を行い、ゲイン設定手段51のゲ
インで増幅することにより、誤差信号(ES)が0とな
るように制御信号を生成する。駆動手段11はこの制御
信号から駆動信号を生成する。この駆動信号に基いて駆
動装置4が対物レンズ3を駆動して、光スポットを目標
位置に追従させる。
【0009】ゲイン調整手段50は、所定の周波数の信
号に対して光スポット位置制御ループ52が応答するゲ
イン(以降、ループゲイン(LPG)と称す)を検出
し、平均化を行い、ゲイン交点が所定の周波数となるゲ
インをゲイン設定手段51に設定する。
【0010】図16のブロック図を用いてゲイン調整手
段50の動作を説明する。まずゲインを調整するときに
は、テスト信号発生手段19がテスト信号(TS)を発
生する。このテスト信号(TS)は、正弦波状で、調整
目標となるゲイン交点の周波数(ft)の信号である。
このテスト信号を加算手段8が光スポット位置制御ルー
プ52に印加する。測定信号は、テスト信号(TS)が
印加される直前の信号である誤差信号(ES)を用い
る。
【0011】ループゲイン検出手段53は、光スポット
位置制御ループ52に印加した信号に対する応答信号か
ら、すなわちテスト信号(TS)に対する誤差信号(E
S)からループゲイン(LPG)を検出する。平均化手
段54は、検出したループゲイン(LPG)の所定回数
の平均化を行う。
【0012】補正手段55は、平均化したループゲイン
(ALG0)から補正値を求め、ゲイン設定手段51に
設定する。具体的には次のように設定する。テスト信号
(TS)の周波数(ft)におけるループゲイン(AL
P0)をα[dB]とする。また、ループゲイン(AL
P0)を検出しているときに設定されていたゲイン設定
手段51のゲインをK[dB]とする。ここで、ゲイン
設定手段に(K−α)[dB]となるゲインを設定する
と、周波数(ft)がゲイン交点となる。このようにし
て、光スポット位置制御ループ52のゲイン交点を所定
の周波数(ft)に調整する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】記録再生可能な光ディ
スクには、データを記録または再生するデータ領域とそ
のデータ領域を示すアドレス情報を記録したアドレス領
域が、異なる記録原理で記録されている。この異なる記
録原理を、第1の記録原理、第2の記録原理とする。こ
のような光ディスクにおいて、第1の記録原理によって
記録された領域が形成するトラックの中心に対して、第
2の記録原理によって記録された領域が形成するトラッ
クがずれて配置してある場合、このずれたトラック領域
を光スポットが通過する毎に、光スポットの位置に対応
しない誤差信号が発生する。また、ずれたトラック領域
を通過した後の誤差信号には、光スポットの目標位置か
らのずれに応答した過渡的な波形が発生する。この誤差
信号が、制御ループのゲイン調整の測定精度を悪化させ
ている。したがってこの光ディスク装置においては、高
精度な調整を確保するために、このトラックずれによる
誤差信号の影響を取り除いた測定が要求されている。
【0014】また、形状の異なるトラック、例えばトラ
ックの溝部および溝間部に記録または再生する光ディス
クでは、トラックの形状差による反射回折光の干渉の変
化と対物レンズの収差等の影響を受けて、光スポット位
置の誤差の検出感度に差が発生する。その結果、形状の
異なるトラックでは、制御ループのゲイン交点を所定の
周波数に設定するゲインに差異が生ずる。したがって、
このような光ディスク装置においては、制御精度を確保
するために、形状の異なるトラックに対して別々にゲイ
ンを設定し、そのゲインを調整することが要求されてい
る。
【0015】また、形状の異なるトラックを有する光デ
ィスクが回転していて、光スポットが目標とするトラッ
クの形状が1回転毎に交互に切り替わる状態で、一方の
形状のトラックをゲイン調整する場合、2回転のうち1
回転は測定しないトラックとなる。つまり、同じの形状
でトラックが構成される光ディスクに比べて、測定に要
する回転数は2倍となり、調整時間が長くなってしま
う。したがって、この光ディスク装置においては、調整
時間を短縮するために次の手段が要求されている。すな
わち、形状の異なるトラックを別々にゲイン調整する場
合には、トラックの形状ごと測定データを振り分けて測
定する手段が必要となり、どちらか一方の形状のトラッ
クをゲイン調整する場合、または形状の異なるトラック
を順にゲイン調整する場合には、1回転毎に同じ形状の
トラックにジャンプして、同じ形状のトラックの測定が
連続で行えるトラックジャンプ手段が必要となる。さら
にトラックジャンプ手段では、ゲイン調整の測定精度を
確保するため、トラックジャンプ中のデータを削除する
ことが要求されている。
【0016】本発明は、かかる事情を鑑みてなされたも
のであり、異なる記録原理で記録された領域で構成され
た形状の異なるトラックを有する光ディスクにおいて、
形状の異なるトラックごとに光スポットの位置を制御す
るゲインが切り替わり、高精度かつ高速に制御ループの
ゲイン交点を所定の周波数に調整することができる光デ
ィスク装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、光ビームの光スポット位置を制御する光ス
ポット位置制御手段と、異なる記録原理の領域で構成さ
れた情報担体から第1の記録原理によって記録された領
域の光スポット位置制御の動作状態をモニタする手段
と、異なる記録原理の切替点を通過するときにモニタの
タイミングを遅延する手段を備えている。
【0018】これにより、特定の記録原理が測定でき、
異なる記録原理の切替点を通過するときに発生する過渡
応答を取り除くことにより測定精度が確保できる。
【0019】また本発明は、光ビームの光スポット位置
を制御する光スポット位置制御手段と、前記光スポット
位置制御手段のゲインを形状の異なるトラックに応じて
設定するゲイン設定手段を備えている。これにより、形
状の異なるトラックごとにゲイン交点を所定の周波数に
設定することができる。
【0020】また本発明は、光ビームの光スポット位置
を制御する光スポット位置制御手段と、前記光スポット
位置制御手段のゲインを形状の異なるトラックに応じて
設定するゲイン設定手段と、形状の異なるトラックで構
成された情報担体からトラックの形状に応じて光スポッ
ト位置制御の動作状態をモニタする手段と、モニタした
値に基づいてトラックの形状ごとに前記ゲイン設定手段
のゲインをゲイン交点が所定の周波数となるゲインに調
整する手段を備えている。これにより、光スポットが目
標とするトラックの形状が1回転毎に交互に切り替わる
状態で、形状の異なるトラックごとに測定結果を振り分
けることができる。つまり、形状の異なるトラックの測
定を同時に行うことができるため、ゲインを調整する時
間が短縮され、形状の異なるトラックごとにゲインを調
整することができる。
【0021】また本発明は、光ビームの光スポット位置
を制御する光スポット位置制御手段と、前記光スポット
位置制御手段のゲインを形状の異なるトラックに応じて
設定するゲイン設定手段と、形状の異なるトラックで構
成された情報担体からトラックの形状に応じて光スポッ
ト位置制御の動作状態をモニタする手段と、モニタした
値に基づいてトラックの形状ごとに前記ゲイン設定手段
のゲインをゲイン交点が所定の周波数となるゲインに調
整する手段と、一方の形状のトラックから同一の形状ト
ラックへ移動するトラックジャンプ手段と、トラックジ
ャンプ動作中にモニタが動作しない手段を備えている。
【0022】これにより、形状の異なるトラックが1回
転ごとに交互に接続するように構成された情報担体で、
形状の異なるトラックのゲインを順に調整する場合、ま
たは一方のゲインのみ調整する場合に、トラックジャン
プの影響を取り除いた目的の形状のトラックを連続に測
定が行えるため、調整時間が短縮できるとともに調整精
度が確保できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、第1の形状のトラックと第2の形状のトラックを有
する情報担体に光ビームを照射して収束させた光スポッ
トの位置を制御する光スポット位置制御手段と、第1の
形状のトラックと第2の形状のトラックのどちらに光ス
ポットが位置しているかを識別するトラック形状識別手
段と、前記トラック形状識別手段の出力信号に応じて前
記光スポット位置制御手段の制御ループのゲインを切り
替えるゲイン設定手段とを有することを特徴としたもの
である。これにより、第1の形状のトラックと第2の形
状のトラックのゲイン交点を別々に設定できる。
【0024】本発明の請求項2に記載の発明は、光スポ
ット位置制御手段を、情報担体上の光スポットの収束状
態が略略所定の状態となるように制御するフォーカス制
御手段とすることを特徴としたものであり、第1の形状
のトラックと第2の形状のトラックのフォーカス制御手
段のゲイン交点を別々に設定できる。
【0025】本発明の請求項3に記載の発明は、光スポ
ット位置制御手段を、情報担体上の光スポットがトラッ
クに追従するように制御するトラッキング制御手段とす
ることを特徴としたものであり、第1の形状のトラック
と第2の形状のトラックのトラッキング制御手段のゲイ
ン交点を別々に設定できる。
【0026】本発明の請求項4に記載の発明は、トラッ
ク形状識別手段の出力信号に応じて、光スポット位置制
御手段の動作状態を第1の形状のトラックと第2の形状
のトラックで切り替えながらモニタする動作モニタ手段
と、トラックの形状ごとに、モニタした値に基づいてゲ
イン設定手段のゲインを所定の値に調整するゲイン調整
手段とを有することを特徴としたものであり、ゲイン交
点の調整が第1の形状のトラックと第2の形状のトラッ
クで別々に行える。
【0027】本発明の請求項5に記載の発明は、第1の
形状のトラックと第2の形状のトラックが、それぞれ第
1の記録原理によって記録された第1の領域と第2の記
録原理によって記録された第2の領域で構成されてい
て、動作モニタ手段が、光スポットが第1の領域に位置
するときの光スポット位置制御手段の動作状態をモニタ
することを特徴としたものであり、第1の領域の測定結
果を形状の異なるトラックごとに振り分けることができ
る。これにより、形状の異なるトラックが同時に測定で
き、ゲイン調整の時間を短縮できる。さらに測定精度が
確保できる。
【0028】本発明の請求項6記載の発明は、第1の形
状のトラックと第2の形状のトラックが、それぞれ連続
溝で記録された領域とピットで記録された領域で構成さ
れていて、動作モニタ手段を、光スポットが連続溝で記
録された領域に位置するときの光スポット位置制御手段
の動作状態をモニタすることを特徴としたものであり、
異なる形状のトラックごとに、ピットで記録された領域
を除いた連続溝で記録された領域の測定が行える。これ
により、測定精度が確保できる。
【0029】本発明の請求項7記載の発明は、光ディス
ク装置が、光スポットが第1の形状のトラックまたは第
2の形状のトラックを常に追従するようにジャンプする
トラックジャンプ手段を有し、動作モニタ手段が、トラ
ックジャンプ実行中にトラック形状識別手段の出力信号
に応じてモニタすることを特徴としたものであり、特定
の形状のトラックを連続的に測定できる。これにより、
測定時間が短縮できる。
【0030】本発明の請求項8記載の発明は、動作モニ
タ手段を、光スポットがトラックをジャンプしたときと
光スポットが整定するまでの期間を取り除いてモニタす
ることを特徴としたものであり、トラックジャンプによ
る連続的な測定が行える上にトラックジャンプ動作中の
測定信号の乱れを取り除くことができるため、測定時間
が短縮でき、測定精度が確保できる。
【0031】本発明の請求項9記載の発明は、第1の記
録原理によって記録された領域と第2の記録原理によっ
て記録された領域を有する情報担体に光ビームを照射し
て収束させた光スポットの位置を制御する光スポット位
置制御手段と、前記光スポット位置制御手段の制御ルー
プの光スポットが第1の記録原理によって記録された領
域を通過してるときの光スポット位置制御手段の動作状
態をモニタする動作モニタ手段と、モニタした値に基づ
いて、前記ゲイン設定手段のゲインを所定の値に調整す
るゲイン調整手段とを有することを特徴としたものであ
り、光スポットが通過した第2の記録原理によって記録
された領域を取り除いた測定が行える。これにより、測
定精度が確保できる。
【0032】本発明の請求項10に記載の発明は、第1
の形状のトラックと第2の形状のトラックが、それぞれ
連続溝で記録された領域とピットで記録された領域で構
成されていて、動作モニタ手段を、光スポットが連続溝
で記録された領域に位置するときの光スポット位置制御
手段の動作状態をモニタすることを特徴としたものであ
り、ピットで記録された領域を除いた連続溝で記録され
た領域の測定が行える。これにより、測定精度が確保で
きる。
【0033】本発明の請求項11に記載の発明は、光ス
ポット位置制御手段を、情報担体上の光スポットの収束
状態が略略所定の状態となるように制御するフォーカス
制御手段とすることを特徴としたものであり、第1の記
録原理で記録された領域または連続溝で記録された領域
の測定に基づいてフォーカス制御手段のゲイン交点が設
定できる。
【0034】本発明の請求項12に記載の発明は、光ス
ポット位置制御手段を、情報担体上の光スポットがトラ
ックに追従するように制御するトラッキング制御手段と
することを特徴としたものであり、第1の記録原理で記
録された領域または連続溝で記録された領域の測定に基
づいてトラッキング制御手段のゲイン交点が設定でき
る。
【0035】本発明の請求項13に記載の発明は、動作
モニタ手段を、光スポット位置制御手段に外乱を印加し
たときの前記光スポット位置制御手段の応答と印加した
外乱から前記光スポット位置制御手段の制御ループのゲ
インをモニタすることを特徴としたものであり、外乱に
対する制御ループの応答から高精度な調整が行える。
【0036】本発明の請求項14に記載の発明は、光ス
ポットが第1の形状のトラックに位置するときと第2の
形状のトラックに位置するときの光スポット位置制御手
段の制御ループのゲイン交点が略略等しくなるようにゲ
インを設定することを特徴としたものであり、異なる形
状のトラックで略略等しい制御ループに調整することが
できる。
【0037】本発明の請求項15に記載の発明は、光ス
ポット位置制御手段の制御ループのゲイン交点を所定の
周波数に設定することを特徴としたものであり、光ヘッ
ドの個体差を吸収して、ゲイン交点を目的の周波数に略
略調整することができる。
【0038】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。 (実施の形態1)本発明の実施の形態1の光ディスク装
置について説明する。
【0039】図1は実施の形態1の光ディスク装置を示
す概略構成ブロック図である。図1において、光ディス
ク1はスピンドルモータ2上に装着されている。光ヘッ
ド6は、半導体レーザ、光学系(ともに図示せず)、対
物レンズ3、光検出器5、対物レンズ3を駆動する駆動
装置4等で構成されている。光スポット位置制御ループ
26は、半導体レーザ(図示せず)の光を対物レンズ3
で集光した光スポットとディスク上の目標位置との相対
的位置関係を常に一定に維持する制御ループで、誤差信
号検出手段7、加算手段8、光スポット位置制御手段
9、ゲイン設定手段10、駆動手段11と光ヘッド6で
構成されている。
【0040】光スポット位置制御ループ26のゲイン交
点を所定の周波数に調整する本光ディスク装置は、記録
原理識別手段12が光ディスクの異なる記録原理によっ
て記録された領域を識別した信号に、CPU43が設定
した時間を遅延したタイミングで、特定の記録原理で記
録された領域を測定する特定記録原理測定手段13を備
えている。また、トラック形状識別手段15が光ディス
クを構成する形状の異なるトラックを識別した信号に基
づいて、形状の異なるトラックごとに光スポット位置制
御ループ26のゲインが切り替わるゲイン設定手段10
とゲインを調整するゲイン調整手段14で構成されてい
る。
【0041】以下に、本実施の形態の光ディスク装置を
具体的に説明する。まず、図1の光ディスク1は、第1
の記録原理によって記録された領域(以下第1記録原理
領域と称す)と第2の記録原理によって記録された領域
(以下第2記録原理領域と称す)でトラックを構成し、
そのトラックはさらに第1の形状のトラック(以下第1
形状トラックと称す)と第2の形状のトラック(以下第
2形状トラックと称す)を有する。この光ディスク1に
ついて、図17を用いて具体的な例を説明する。
【0042】図17の(a)は異なる記録原理により記
録された領域で構成されたトラックを示す図、(b)は
形状の異なるトラックを示す図、(c)は形状の異なる
トラックが1回転ごとに交互に接続したシングルスパイ
ラルの概略図、(d)は形状の異なるトラックが切り替
わる点付近の拡大図である。
【0043】図17(a)に示すトラックは、データを
記録または再生するデータ領域とそのデータ領域を示す
アドレス情報を記録したアドレス領域で構成し、異なる
記録原理で記録されている。このトラックは、図17
(b)に示す溝部および溝間部に形成し、図17(c)
に示すように1回転毎に交互に接続して内周から外周ま
で連続再生または連続記録を可能としたディスク、すな
わちシングルスパイラルフォーマットディスクを構成し
ている。また図17(a)に示すように、データ領域の
先頭に位置しているアドレス領域のアドレス情報は、デ
ータ領域のトラックの中心からずれて配置している。図
17(d)に示すトラックに対して光スポットの進行方
向を左から右とすると、第1形状トラックはアドレス情
報をトラックの中心から1/2トラック上下に配置し、
第2形状トラックは下上に配置している。これは、第1
形状トラックと第2形状トラックの切替点でも同じであ
る。図7を用いて以下で説明するように、この配置パタ
ーンが形状の異なるトラックの識別を可能にする。
【0044】スピンドルモータ2に装着されたこの光デ
ィスク1が回転していて、光スポットが追従しているト
ラックの形状が1回転毎に交互に切り替わっていると
き、図1のように構成された光ディスク装置の動作を以
下に説明する。半導体レーザ(図示せず)から照射され
た光は、光学系(図示せず)を通過して対物レンズ3で
集光され、光スポットとして光ディスク1の目標位置に
照射される。光ディスク1で散乱、回折した戻り光は、
対物レンズ3と光学系(図示せず)とを通過して光検出
器5に投影される。誤差信号検出手段7は、この投影像
による光検出器5の出力信号から、目標位置に対する光
スポット位置の誤差信号(ES)を生成する。
【0045】加算手段8は、制御ループのゲインを調整
する場合にゲイン調整手段14から出力されるテスト信
号(TS)と誤差信号(ES)を加算して出力する。ゲ
インを調整しない場合には誤差信号(ES)を出力す
る。この加算手段8の出力信号に光スポット位置制御手
段9が位相補償等を行った出力信号(FBS)をゲイン
設定手段10のゲインで増幅することにより、誤差信号
(ES)が0となるように制御信号(GS)を生成す
る。駆動手段11はこの制御信号(GS)から駆動信号
を生成し、この駆動信号に基いて駆動装置4が対物レン
ズ3を駆動して、光スポットを目標位置に追従させる。
【0046】トラックの形状が異なる光ディスク1で
は、光スポット位置制御ループ26のゲイン交点を所定
の周波数に設定するゲインがトラックの形状で異なる。
そのため、ゲイン設定手段10がトラックの形状ごとに
ゲインを設定する。この動作について、図2を用いて具
体的に説明する。
【0047】選択手段16は、トラック形状識別手段1
5がトラックの形状を識別して出力するトラック形状識
別信号(TRID)に応じて動作する。トラック形状識
別信号(TRID)が”Hi”の場合、選択手段16は
増幅手段17のゲイン(G1)を選択し、トラック形状
識別信号(TRID)が”Low”の場合、選択手段1
6は増幅手段18のゲイン(G2)を選択する。このよ
うに別々にゲインを設定することで、形状の異なるトラ
ックに対して光スポット位置制御ループ26のゲイン交
点を所定の周波数に設定することができる。
【0048】ここでトラック形状識別手段15が形状の
異なるトラックを識別する例を、図7のタイミングチャ
ートを用いて具体的に説明する。まず、光検出器5の出
力信号から目標トラックと光スポットの相対的な位置の
ずれは、トラッキング位置誤差信号(TES)として生
成される。図17(d)に示した光ディスク1上を光ス
ポットが第1形状トラックから第2形状トラックへ図7
(a)に示すように移動すると、トラッキング位置誤差
信号(TES)には、第2記録原理領域のアドレス情報
の位置に対応した誤差信号が発生する。この誤差信号
は、図7(b)に示すように、第1形状トラックの第2
記録原理領域では上下、第2形状トラックの第2記録原
理領域では下上に発生する。このトラッキング位置誤差
信号(TES)に対して、ピークエンベロープを検出し
て2値化すると図7(c)のピーク2値化信号を得る。
また、トラッキング位置誤差信号(TES)からボトム
エンベロープを検出して2値化すると、図7(d)に示
すボトム2値化信号が得られる。図7(c)に示す信号
と図7(d)に示す信号とを論理和すると、第1記録原
理領域で”Low”、第2記録原理領域で”Hi”とな
る図7(e)の記録原理識別信号(MMID)を得るこ
とができる。
【0049】さらに、この記録原理識別信号(MMI
D)の立ち上がり(”Low”から”Hi”)のタイミ
ングとボトムエンベロープが示す極性(”Hi”また
は”Low”)とからトラックの形状を識別できる。記
録原理識別信号(MMID)とピークエンベロープでも
同様に実施可能である。具体的なトラックの形状識別の
例を図18(a)または図18(b)に示す。図18
(a)または図18(b)の表に示すように、第1形状
トラックで”Hi”、第2形状トラックで”Low”と
なるトラック形状識別信号(TRID)を得ることがで
きる。
【0050】なお、記録原理識別信号(MMID)とト
ラック形状識別信号(TRID)の極性は、本実施例の
説明に示したものであり、なんら限定されない。
【0051】以上のタイミングチャートの動作を実現す
るトラック形状識別手段15の構成ブロック図の一例
を、図6に示す。
【0052】光検出器5の出力信号がトラック形状識別
手段15に入力されると、この信号から、トラック位置
誤差検出手段36によってトラック位置誤差信号(TE
S)(図7(b)参照)を検出し、ピークエンベロープ
検出手段37および2値化手段38によってピーク2値
化信号(図7(c)参照)を得る。また、トラック位置
誤差信号(TES)はボトムエンベロープ検出手段39
にも与えられ、ボトムエンベロープ検出手段39および
2値化手段40でボトム2値化信号(図7(d)参照)
が得られる。得られたピーク2値化信号およびボトム2
値化信号は、論理和手段41に与えられ、ここでこれら
の信号を論理和した信号が得られる。論理和した信号は
トラック識別手段42に与えられる。トラック識別手段
42は、論理和手段41から与えられた論理和信号の”
Low”から”Hi”の立ち上がりと2値化手段40か
ら与えられたボトム2値化信号とから、図18(a)の
表に基づいてトラック形状識別信号(TRID)を生成
する。
【0053】続いて、光スポット位置制御ループ26の
ゲイン調整を説明する。このゲイン調整は、記録原理識
別手段12が記録原理を識別する信号(MMID)に基
いて特定記録原理測定手段13で測定を行い、この測定
信号からゲイン調整手段14がトラック形状識別手段1
5に応じてループゲイン(LPG)を検出して、トラッ
クの形状ごとにゲイン設定手段10のゲインを補正す
る。以下にその動作について詳しく説明する。
【0054】記録原理識別手段12は、異なる記録原理
で記録された領域を識別する。記録原理識別信号(MM
ID)を生成する方法の一例は、既に図7のタイミング
チャートの説明で示してあるので、これを実現するため
の記録原理識別手段12の構成ブロック図を図5に示
す。光検出器5(図1参照)からの出力信号が記録原理
識別手段12に入力されると、その信号を用いてトラッ
ク位置誤差検出手段30によって、図7(b)に示すト
ラック位置誤差信号(TES)を検出する。トラック位
置誤差信号はピークエンベロープ検出手段31に与えら
れ、ここでピークエンベロープを検出された後、2値化
手段32によって2値化されて、図7(c)に示すピー
ク2値化信号が得られる。同様にトラック位置誤差信号
はボトムエンベロープ検出手段33に与えられ、ここで
ボトムエンベロープが検出された後、2値化手段34で
2値化され、図7(d)に示すボトム2値化信号が得ら
れる。2値化手段32、34からの信号を論理和手段3
5で論理和すると、図7(e)に示す記録原理識別信号
(MMID)が生成される。
【0055】続いて、特定記録原理測定手段13の動作
および構成例を説明する。特定記録原理測定手段13
は、記録原理識別手段12の出力信号(MMID)の”
Hi”から”Low”への切り替わりタイミングから、
所定の時間を遅延した後、第1記録原理領域を測定す
る。
【0056】特定記録原理測定手段13の具体的な構成
例を図3に示す。CPU43(図1参照)は、本光ディ
スク装置と接続しているCPUSを通して、所定の時間
を遅延時間設定手段28に予め設定する。測定タイミン
グ遅延手段27は、第1記録原理領域開始である記録原
理識別信号(MMID)が”Hi”から”Low”に切
り替わるタイミングから、遅延時間設定手段28に設定
された時間を遅延する信号(MSS)を生成する。この
遅延信号(MSS)に基づいて、特定領域測定手段29
は第1記録原理領域の誤差信号(ES)の測定を開始
し、測定信号(MDT)を出力する。このようにして、
第2記録原理領域の誤差信号とトラックの位置がずれた
領域を光スポットが通過した後に発生する過渡応答の影
響を取り除き、第1記録原理領域の測定の精度を高める
ことができる。
【0057】ゲイン調整手段14は、上記の測定方法を
用いて、形状の異なるトラックごとにゲイン設定手段1
0のゲインを調整して、光スポット位置制御ループ26
のゲイン交点を所定の周波数に設定する。
【0058】ここで、ゲインを調整する方法について図
15を用いて説明する。ゲイン調整は、所定の周波数の
信号に対する制御ループの応答信号のゲインを検出し
て、このゲインに基づいて制御ループのゲインを補正す
ることより、制御ループのゲイン交点を所定の周波数に
設定することができる。以降、所定の周波数の信号で検
出したゲインをループゲイン(LPG)と称す。
【0059】ゲインを調整するために、次のようにルー
プゲイン(LPG)を検出する。まず、正弦波状のテス
ト信号(TS)を図15の光スポット位置制御ループ5
2に印加する。印加は加算手段8で行う。制御ループの
応答信号は、テスト信号(TS)の印加点直前の信号で
ある誤差信号(ES)を用いる。この誤差信号(ES)
とテスト信号(TS)からループゲイン(LPG)を検
出する。
【0060】このループゲイン(LPG)の検出方法を
詳しく説明する。印加するテスト信号(TS)をU
(s)、誤差信号(ES)をX(s)、光スポット位置
制御ループ52の各構成要素を図19(a)に示す伝達
関数で表し、外乱の影響が十分に小さいとすると、制御
ループの伝達関数G(s)は、次のようになる。
【0061】
【数1】
【0062】ここで、X(s)とU(s)のsをjωで
置き換えた周波数伝達関数X(jω)とU(jω)は複
素数で表現できるから、それぞれ実数部をXrとUr、
虚数部をXiとUiとすると、ゲイン|G(jω)|
は、以下のように求めることができる。
【0063】
【数2】
【0064】ここで、U(jω)は印加信号であるか
ら、UrとUiは既知である。したがって、XrとXi
を検出すれば、|G(jω)|を求めることができる。
【0065】このXrとXiの検出にはホモダイン検波
を用いる。ホモダイン検波は、測定信号に同じ周波数お
よび位相の余弦信号をかけて低周波項の成分を取り出す
方法である。この検波により、振幅が1/2になった測
定信号が検波できる。振幅W、角周波数ω、時間tの測
定信号Wcos(ωt)をcos(ωt)で検波する
と、次のようになる。
【0066】
【数3】
【0067】しかしこの検波では、測定信号と余弦信号
の位相がずれると検波信号にひずみが発生する。そこ
で、印加信号U(jω)に対して位相がずれる測定信号
X(jω)の検波は、このひずみの影響をなくして正確
に信号の振幅を検出するために印加信号の同相成分と直
交成分で行う。振幅X、角周波数ω、時間t、位相ずれ
Φの測定信号Xcos(ωt+Φ)に対して、印加信号
の同相成分をcos(ωt)、直交成分をsin(ω
t)でホモダイン検波すると、実数部Yrと虚数部Yi
は次のようになる。
【0068】
【数4】
【0069】に対応する。このYrとYiを2倍すれ
ば、図20(c)に示すようにXrとXiが得られる。
【0070】このように、X(jω)の同相および直交
のホモダイン検波結果を2倍することによりXrとXi
とを検出でき、検出されたXr、Xiを既知であるUr
とUiとともに上記|G(jω)|を求める式に代入す
れば、ループゲイン(LPG)が求まる。なお、ループ
ゲイン(LPG)の検出をホモダイン検波による例で説
明したが、その他の方法でも実現可能である。
【0071】ゲインの補正は、検出したループゲイン
(LPG)に基づいて次のように行う。ゲイン設定手段
51のゲインがK[dB]のとき、ループゲイン(LP
G)の検出結果をα[dB]とする。(K−α)[d
B]となるゲインをゲイン設定手段51(図15参照)
に設定すると、制御ループのゲイン交点をテスト信号
(TS)の周波数に調整することができる。さらに、ゲ
イン交点をテスト信号(TS)の周波数(ft)とは異
なる周波数(fq)に設定したときの周波数(ft)の
ゲインがβ[dB]であるとき、(K−α+β)[d
B]となるゲインをゲイン設定手段51に設定すると、
周波数(fq)にゲイン交点を調整することができる。
このようにゲインを設定すれば、制御ループのゲイン交
点を所定の周波数に調整することができる。
【0072】本実施の形態における光ディスク装置は、
以上のようなゲイン調整の方法を用いて、形状の異なる
トラックごとにゲイン設定手段10のゲインを調整す
る。ゲインの調整を行うゲイン調整手段14について、
図4のブロック構成図を用いて具体的に説明する。
【0073】まず、テスト信号発生手段19で正弦波状
のテスト信号(TS)を発生し、図1に示すように加算
手段8で光スポット位置制御ループ26に印加する。ま
た、第2記録原理領域の影響を取り除いた測定開始信号
(MSS)と、その信号に基づいてテスト信号(TS)
に応答した誤差信号(ES)を測定した信号(MDT)
は、特定記録原理測定手段13で生成される。ループゲ
イン検出手段20は、テスト信号(TS)と測定信号
(MDT)とから、上述したホモダイン検波を用いてル
ープゲイン(LPG)を検出する。このループゲイン
(LPG)の検出は測定開始信号(MSS)からテスト
信号(TS)の1周期単位で積分を行い、その結果はト
ラック形状識別信号(TRID)に応じて選択手段21
が振り分けて平均化する。平均化は、トラック形状識別
信号(TRID)が”Hi”の場合は平均化手段22
で、トラック形状識別信号(TRID)が”Low”の
場合は平均化手段24で、所定の回数までループゲイン
(LPG)の平均化を行う。平均化手段22の平均化が
終了すると、その結果である平均化ループゲイン(AL
G1)を基に補正手段23は第1形状トラックのゲイン
G1を補正する。平均化手段24の平均化が終了する
と、補正手段25は平均化ループゲイン(ALG2)を
基に第2形状トラックのゲインG2を補正する。このよ
うに、ループゲイン(LPG)の平均化とゲインの補正
が、第1形状トラックと第2形状トラックで別々に行う
ことができるため、形状の異なるトラックごとに制御ル
ープのゲイン交点を所定の周波数に調整することができ
る。なおループゲイン(LPG)の検出では、テスト信
号(TS)の1周期単位の積分を用いて、ホモダイン検
波の低周波成分の抽出を説明した。これは、抽出方法を
限定するものではない。例えば帯域通過フィルタ(例と
して低域通過フィルタ)によって、誤差信号(ES)と
同相の積および直交の積から低周波を抽出することがで
きる。
【0074】ここで、図8に示すタイミングチャートを
用いて、上記構成の動作を詳しく説明する。図8(a)
に示すディスク面の第1形状トラックと第2形状トラッ
クは、第1記録原理領域と第2記録原理領域で構成され
ている。図8(a)に示すように光スポットが左から右
に通過すると、記録原理識別信号(MMID)は、図8
(e)に示すように第2記録原理領域で”Hi”、第1
記録原理領域で”Low”となる。図8(g)に示す、
測定タイミング遅延手段27で生成される測定開始信号
(MSS)は、記録原理識別信号(MMID)の第1記
録原理領域を示すタイミングに、遅延時間設置手段28
に設定された時間を遅延する。この測定開始信号(MS
S)の”Hi”から”Low”のタイミングで第1記録
原理領域の測定を開始し、同時に測定信号(MDT)と
テスト信号(TS)とのホモダイン検波を行い、テスト
信号(TS)図8(h)の1周期単位の積分でループゲ
イン(LPG)を検出する。テスト信号(TS)1周期
の積分が終了する前に光スポットの位置が第2記録原理
領域に変わると、測定開始信号(MSS)の極性は変化
する。このようにテスト信号(TS)1周期の積分終了
前に測定開始信号(MSS)の極性が変化した場合、検
出していたループゲイン(LPG)の積分値は削除す
る。この動作を検出区間、削除区間で表すと図8(i)
のように分割できる。このようにして、テスト信号(T
S)1周期ごとにループゲイン(LPG)を検出する。
なお、ループゲイン検出の単位をテスト信号(TS)の
1周期の例で説明したが、その他の周期でも実施可能で
ある。選択手段21は、1周期の検出が行えたループゲ
イン(LPG)を図8(f)のトラック形状識別信号
(TRID)に応じて平均化手段22(TRID=”H
i”)と平均化手段24(TRID=”Low”)に振
り分ける。このようにして、第1形状トラックと第2形
状トラックが連続に切り替わる状態でゲイン調整を実行
しても、ループゲイン(LPG)検出結果をトラックの
形状に応じて別々に振り分けることができ、測定時間の
浪費を減少することができる。
【0075】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、異なる形状のトラックに対してゲインを別々に設定
でき、トラックの形状に応じて光スポット位置制御ルー
プのゲイン交点を所定の周波数に設定することができ
る。また、第2記録原理領域と第2記録原理領域を通過
した後に発生する過渡応答を取り除くことができ、第1
記録原理領域の測定精度が確保できる。
【0076】また、第1形状トラックと第2形状トラッ
クとが連続に切り替わる状態で測定を行なっても、トラ
ックの形状に応じて検出したループゲインを振り分ける
ことができ、ループゲインの平均化とゲインの補正が第
1形状トラックと第2形状トラックとで別々に行うこと
ができる。このため、調整時間を短縮することができ、
形状の異なるトラックごとに制御ループのゲイン交点を
所定の周波数に設定することができる。
【0077】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、種々の態様が可能である。
【0078】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2の光ディスク装置を説明する。
【0079】図9は実施の形態2の光ディスク装置の概
略構成を示すブロック図である。図9において、図1と
同じ構成要素のものには同じ番号を付しており、実施の
形態1における図1の構成要素と同じように動作する。
光ディスク1はスピンドルモータ2上に装着されてい
る。光ヘッド6は、半導体レーザ、光学系(ともに不図
示)、対物レンズ3、光検出器5、対物レンズ3を駆動
する駆動装置4等で構成されている。光スポット位置制
御ループ49は、半導体レーザ(図示せず)の光を対物
レンズ3で集光した光スポットとディスク上の目標位置
との相対的位置関係を常に一定に維持する制御ループで
あり、誤差信号検出手段7、加算手段8、光スポット位
置制御手段9、ゲイン設定手段58、加算手段44、駆
動手段11および光ヘッド6で構成されている。ゲイン
設定手段58は、トラックの形状を識別した信号に応じ
てゲインを設定する。
【0080】光スポット位置制御ループ49のゲイン交
点を所定の周波数に調整する本光ディスク装置は、記録
原理識別手段12が光ディスクの異なる記録原理によっ
て記録された領域を識別した信号(MMID)に、CP
U43が設定した時間を遅延したタイミングで、特定の
記録原理で記録された領域を測定する特定記録原理測定
手段13を備えている。また、本実施の形態における光
ディスク装置は、アドレスを読み取り、トラックジャン
プ実行の判定を行うアドレス読取手段45と、その判定
に基づいてトラックジャンプを実行するジャンピング実
行手段46と、トラックジャンプの影響を取り除くため
にトラックジャンプの動作区間にCPU43の設定時間
を付加した信号を生成するジャンピング検出手段47と
をさらに備えている。また、トラック形状識別手段15
がトラックの形状を識別して、形状信号生成手段57が
トラックジャンプの目標トラックの形状極性を設定した
信号に基づいて、形状の異なるトラックごとに光スポッ
ト位置制御ループ49のゲイン設定手段58のゲインを
調整するゲイン調整手段48が設けられている。
【0081】以下、このように構成された本実施の形態
の光ディスク装置をより詳細に説明する。以下の説明で
参照する図面において、上記実施の形態1で説明した構
成要素と同じ動作をする構成要素には同じ番号を付して
あり、詳しい説明は省略する。したがって、以下の説明
では、上記実施の形態1における構成要素とは異なる構
成要素、異なる動作を中心に説明する。
【0082】光ディスク1は、第1記録原理領域と第2
記録原理領域からなる第1形状トラックと第2形状トラ
ックを有したシングルスパイラルフォーマットディスク
を構成し、スピンドルモータ2に装着されて回転してい
る。図9に示す光ディスク装置は、この光ディスク1に
対して、光スポットが同じ形状のトラックに位置するよ
うにトラックジャンプ(TJMP)の動作を行う。具体
的には、光スポットを第1形状トラックに位置させる場
合、アドレス情報が第2形状トラックを示すときに第1
形状トラックに光スポットを移動させる。または、光ス
ポットを第2形状トラックに位置させる場合、アドレス
情報が第1形状トラックを示すときに第2形状トラック
に光スポットを移動させる。図9の光ディスク装置がこ
のように動作しているとき、各構成要素の動作を以下に
説明する。
【0083】対物レンズ3で集光された半導体レーザ
(不図示)の光スポットは光ディスク1の目標位置に照
射され、散乱、回折して、対物レンズ3を通過した戻り
光は光検出器5に投影される。誤差信号検出手段7は、
光検出器5の出力信号から、目標位置に対する光スポッ
ト位置の誤差信号(ES)を生成する。加算手段8は、
制御ループのゲインを調整する場合には、ゲイン調整手
段48から出力されるテスト信号(TS)と誤差信号
(ES)とを加算して出力する。ゲインを調整しない場
合には誤差信号(ES)を出力する。この加算手段8の
出力信号に光スポット位置制御手段9が位相補償等を行
った出力信号(FBS)をゲイン設定手段58のゲイン
で増幅することにより、誤差信号(ES)が0となるよ
うに制御信号(GS)が生成される。加算手段44は、
トラックジャンプ(TJMP)するときに、この制御信
号とジャンピング実行手段46が発生する駆動信号(J
PD)の加算した信号を出力する。トラックジャンプ
(TJMP)しないときには、制御信号(GS)を出力
する。駆動手段11は、加算手段44の出力信号から駆
動信号を生成し、この駆動信号に基いて駆動装置4が対
物レンズ3を駆動する。ゲイン設定手段58は、図10
に示すようにトラックの形状を示す信号(TRS)が”
Hi”の場合はゲイン(G1)、”Low”の場合はゲ
イン(G2)を設定する。
【0084】ゲイン設定手段58で用いるトラックの形
状を示す信号(TRS)は、形状信号生成手段57で次
のように生成される。トラックジャンプ(TJMP)し
ないときは、トラック形状識別手段15が識別する第1
形状トラックで”Hi”を、第2形状トラックで”Lo
w”を示すトラック形状識別信号(TRID)を出力す
る。トラックジャンプ(TJMP)するときは、トラッ
クジャンプ(TJMP)を開始するタイミングで目標と
するトラックの形状を示す信号の極性に応じた”Hi”
または”Low”の設定を行い、次に識別されるまで、
その極性を保持する。
【0085】このようにトラックジャンプ(TJMP)
を行うときに設定する極性は、トラック形状識別信号
(TRID)の極性に基づいて次のように設定する。こ
こで、隣接するトラックに移動するときのトラックの本
数を1本とする。形状の異なるトラックが1回転ごとに
交互に接続する光ディスク1では、トラックジャンプ
(TJMP)の本数が偶数のとき、目標とするトラック
の形状はトラックジャンプ(TJMP)する前のトラッ
クの形状と同じになる。奇数のときは、トラックジャン
プ(TJMP)する前のトラックの形状とは別の形状と
なる。具体的には、第1形状トラックから、1本トラッ
クジャンプすると第2形状トラックに、2本トラックジ
ャンプすると第1形状トラックに移動することになる。
この原理に基づいて、目的とするトラックの形状を示す
信号の極性をあらかじめ設定することができる。これに
より、第1記録原理領域内でトラックジャンプ(TJM
P)した場合に、信号の極性とトラックの形状を合せる
ことができる。
【0086】トラックジャンプ(TJMP)の実行判定
は、アドレス読取手段45が行う。アドレス読取手段4
5は、光検出器5の出力信号からアドレスを読み取り、
目的の形状のトラックに光スポットが位置しているかど
うかを判定する。目的でない形状に光スポットが位置し
ていると判定した場合、ジャンピング命令信号(JP
C)を出力する。なお、トラックジャンプ(TJMP)
の実行判定は、アドレスの情報に基づいて行う例を示し
たが、トラックの形状の変化を検知することによって行
うこともできる。
【0087】このジャンピング命令信号(JPC)に基
づいて、形状信号生成手段57がトラック形状信号(T
RS)を生成するとともに、ジャンピング実行手段46
がトラックジャンプ(TJMP)の駆動信号(JPD)
を出力する。このジャンピング駆動信号(JPD)を加
算手段44が光スポット位置制御ループ49に印加し、
光スポットを目標のトラックに移動させる。またジャン
ピング実行手段46は、ジャンピング駆動信号(JP
D)を出力している区間、すなわちトラックジャンプ
(TJMP)動作中の区間を示すジャンピング検出信号
(JDS)を出力する。
【0088】図11はジャンピング検出手段47の構成
ブロックを示す図である。遅延時間設定手段60には、
CPU43と本光ディスク装置が接続しているCPUS
を通して所定の時間が予め設定されている。整定時間遅
延手段59は、ジャンピング検出信号(JDS)のトラ
ックジャンプ(TJMP)が終了するタイミングを遅延
時間設定手段60の設定時間で遅延した信号(JPS)
を、生成する。
【0089】上記構成によるトラックジャンプ(TJM
P)の動作を、図13のタイミングチャートに基づいて
説明する。図13(a)は、光スポットがディスク面の
第1形状トラックから第2形状トラックへ通過すると
き、アドレスの情報を読み取り、トラックジャンプ(T
JMP)の実行を判定して、トラックジャンプ(TJM
P)したことを示している。まず、トラックジャンプ
(TJMP)を実行したタイミングを図13(m)のジ
ャンピング命令信号(JPC)のように示すと、このタ
イミングで、図13(k)のトラックの形状を示す信号
(TRS)には目標のトラックの形状の極性が設定され
る。この信号(TRS)は、次の形状識別までその極性
を保持する。
【0090】また、同じタイミングで、ジャンピング実
行手段46はジャンピング駆動信号(JPD)とジャン
ピング検出信号(JDS)を出力する。ジャンピング駆
動信号(JPD)は、光スポットを目標トラックに移動
させる駆動信号であり、図13(n)に示すように、加
速”+”の後、減速”−”となる。このジャンピング駆
動信号(JPD)が加速駆動信号になるとき、図13
(j)に示すジャンピング検出信号(JDS)と図13
(o)に示すジャンピング信号(JPS)は”Hi”と
なる。そして、ジャンピング駆動信号(JPD)が減速
駆動信号となり、駆動を終了すると、ジャンピング検出
信号(JPS)は”Hi”から”Low”となる。ジャ
ンピング信号(JPS)は、さらに遅延時間設定手段6
0の設定時間を”Hi”とした後、”Low”となる。
このジャンピング信号(JPS)により、トラックジャ
ンプ(TJMP)終了後の光スポットの乱れを取り除く
ことができ、光スポットが整定してからループゲインを
検出することができる。なお、ジャンピング駆動信号
(JPD)、ジャンピング検出信号(JDS)、ジャン
ピング信号(JPS)の極性は、本実施の形態の説明の
ために示した例であり、これには限定されない。
【0091】次に、上記構成の本実施の形態における光
ディスク装置が、このようにトラックジャンプ(TJM
P)しているときに行うゲイン調整を説明する。なお、
以下の説明においても、上記実施の形態1と同様に、所
定の周波数における光スポット位置制御ループ49のゲ
インをループゲイン(LPG)とする。
【0092】ゲイン調整は、第2記録原理領域の影響と
トラックジャンプ(TJMP)動作の影響とを取り除い
たループゲイン(LPG)を検出して、実施の形態1と
同様に、トラックの形状に応じて平均化を行い、トラッ
クの形状ごとにゲイン交点を所定の周波数に設定するゲ
インを求め、ゲインを補正する。以下にその調整動作を
具体的に説明する。
【0093】まず、光スポット位置制御ループ49にテ
スト信号(TS)を印加する。特定記録原理測定手段1
3は、記録原理識別手段12が光ディスク1の記録原理
を識別した記録原理識別信号(MMID)に基づいて、
誤差信号(ES)から第1記録原理領域の測定を行い、
測定信号(MDT)を出力する。ゲイン調整手段48
は、この測定信号(MDT)から、第2記録原理領域の
影響とトラックジャンプ(TJMP)動作の影響とを取
り除いたループゲイン(LPG)を検出し、トラックの
形状に応じて所定の回数平均化を行い、ゲイン設定手段
58のゲインを補正する。
【0094】ゲイン調整手段48の動作を、図12の構
成ブロックを用いて以下に説明する。なお、図12のル
ープゲイン検出手段56および選択手段61以外の構成
要素は、上記実施の形態1で説明した図4の構成要素と
同じであり、実施の形態1と同じように動作する。した
がって、図4の構成要素と同じように動作する構成要素
の説明は省略し、図4とは異なる構成要素について説明
する。
【0095】ループゲイン検出手段56は、測定信号
(MDT)とテスト信号(TS)のホモダイン検波を行
い、測定開始信号(MSS)とジャンピング信号(JP
S)に基づいて、テスト信号(TS)の1周期の積分を
行い、ループゲイン(LPG)を検出する。選択手段6
1は、検出したループゲイン(LPG)をトラック形状
信号(TRS)に応じて平均化手段22または平均化手
段23に振り分け、所定の回数平均化を行う。平均化が
終了すると、その結果である平均化ループゲイン(AL
G1)を基に補正手段23は第1形状トラックのゲイン
G1を補正し、平均化ループゲイン(ALG2)を基に
補正手段24は第2形状トラックのゲインG2を補正す
る。これにより、トラックジャンプ(TJMP)の実行
においても、トラックの形状に応じて平均化を行うこと
ができ、別々にゲイン調整を行うことができる。
【0096】ここで、第2記録原理領域の影響とトラッ
クジャンプ(TJMP)動作の影響とを取り除くループ
ゲイン(LPG)の検出を、図14に示すタイミングチ
ャートを用いて、詳しく説明する。
【0097】図14(a)は、光スポットの位置がディ
スク面の第1形状トラックから第2形状トラックへ切り
替わり、トラックジャンプ(TJMP)を実行して、第
1形状トラックへ移動したことを示している。記録原理
信号(MMID)は、図14(e)に示すように、第2
記録原理領域で”Hi”、第1記録原理領域で”Lo
w”を示す。図14(g)の測定開始信号(MSS)
は、第2記録原理領域の区間と第2記録原理領域の終了
タイミングからCPU43の設定時間を”Hi”を示
す。また、図14(j)のジャンピング信号(JPS)
は、トラックジャンプ(TJMP)を実行してから、光
スポットが整定するまでの区間を”Hi”で示す。
【0098】このように動作している光ディスク装置の
ループゲイン(LPG)の検出は、測定開始信号(MS
S)の”Hi”から”Low”のタイミングで開始す
る。このタイミングで、第1記録原理領域の測定を開始
すると同時に、測定信号(MDT)とテスト信号(T
S)のホモダイン検波を行い、図8(h)に示すテスト
信号(TS)1周期単位の積分でループゲイン(LP
G)を検出する。
【0099】テスト信号(TS)1周期の積分が終了す
る前に測定開始信号(MSS)の極性が”Hi”に変化
した場合、検出していたループゲイン(LPG)の積分
値を削除する。そして、測定開始信号(MSS)が”H
i”から”Low”に変化したタイミングで、再度ルー
プゲインの検出を開始する。また、テスト信号(TS)
1周期の積分が終了する前にジャンピング信号(JP
S)が”Hi”に変化した場合も同じように、検出中の
積分値を削除し、ジャンピング信号(JPS)が”H
i”から”Low”となったタイミングでループゲイン
(LPG)の検出を再開する。このように、テスト信号
(TS)1周期の積分が終了する前に測定開始信号(M
SS)またはジャンピング信号(JPS)の極性が”H
i”に変化した場合、検出していたループゲイン(LP
G)の積分値を削除する。以上のループゲイン(LP
G)検出の動作を、検出区間、削除区間で表すと図14
(i)に示すように分割できる。
【0100】検出したループゲイン(LPG)は、図1
4(k)のトラック形状信号(TRS)に応じて平均化
される。このようにして、第2記録原理領域の影響とト
ラックジャンプ(TJMP)の影響とを除いたループゲ
イン(LPG)の検出が可能となる。なお、ループゲイ
ン(LPG)検出の単位はテスト信号(TS)1周期の
例で説明したが、その他の周期でも実施可能である。ま
た、測定開始信号(MSS)とジャンピング信号(JP
S)に基づくループゲインの検出は、それぞれ独立して
動作するため、タイミングが重なっても、なんら問題は
生じない。
【0101】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、異なる形状のトラックに対してゲインを別々に設定
することができ、トラックの形状に応じて光スポット位
置制御ループのゲイン交点を所定の周波数に設定するこ
とができる。また、シングルスパイラルフォーマットデ
ィスクにおいて光スポットを目的の形状のトラックに連
続して位置することができるため、その形状のループゲ
インの検出が連続に行える。これにより、測定時間の浪
費を減少することができ、調整時間が短縮することがで
きる。また、第2記録原理領域の影響とトラックジャン
プ動作の影響とを取り除いたループゲインの検出が行
え、測定精度が確保できる。
【0102】さらに、ループゲインの平均化とゲインの
補正が第1形状トラックと第2形状トラックで別々に行
えるため、形状の異なるトラックを順に、または一方の
形状のみ、ゲインの調整が行える。
【0103】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されるものではなく、種々の態様が可能である。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
異なる形状のトラックに対して、ゲイン設定、ループゲ
インの平均化、ゲインの補正が別々に行えるため、形状
の異なるトラックごとに制御ループのゲイン交点を所定
の周波数に設定、または調整することができる。また、
第2記録原理領域と第2記録原理領域を通過した後に発
生する過渡応答を取り除くことができ、第1記録原理領
域の測定精度が確保できる。また、異なる形状のトラッ
クが連続に切り替わる状態で測定を行なっても、検出し
たループゲインをトラックの形状に応じて振り分けるこ
とができ、ゲインの調整時間を短縮することができる。
【0105】また、異なる形状のトラックを有する光デ
ィスクに対して同じ形状のトラックにトラックジャンプ
が行えるため、その形状のトラックでは連続の測定が可
能となり、ゲインの調整時間が短縮できる。さらに、ト
ラックジャンプの直後から、光スポットが位置するトラ
ックの形状と信号極性が示すトラックの形状が一致する
ため、トラックジャンプ動作中にゲイン調整を行うこと
ができる。これにより、形状の異なるトラックを一方ず
つ順に、または一方のみ、ゲインの調整が行える。ま
た、トラックジャンプ動作中とトラックジャンプ後の光
スポットの乱れを取り除くことができ、測定精度が確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置の概略構成ブロック図
【図2】ゲイン設定手段の構成ブロック図
【図3】特定記録原理測定手段の構成ブロック図
【図4】ゲイン調整手段の構成ブロック図
【図5】記録原理識別手段の構成ブロック図
【図6】トラック形状識別手段の構成ブロック図
【図7】記録原理識別信号とトラック形状識別信号の生
成タイミングチャート
【図8】連続回転のループゲイン検出タイミングチャー
【図9】トラックジャンプ手段を備えた光ディスク装置
の概略構成ブロック図
【図10】ゲイン設定手段の構成ブロック図
【図11】ジャンピング検出手段の構成ブロック図
【図12】ゲイン調整手段の構成ブロック図
【図13】ジャンピング信号の生成タイミングチャート
【図14】トラックジャンプを実行したときのループゲ
イン検出タイミングチャート
【図15】従来の光ディスク装置の概略構成ブロック図
【図16】従来のゲイン調整手段の構成ブロック図
【図17】(a)異なる記録原理により記録された領域
で構成されたトラックを示す図 (b)形状の異なるトラックを示す図 (c)形状の異なるトラックが1回転ごとに交互に接続
したシングルスパイラルの概略図 (d)形状の異なるトラックが切り替わる点付近の拡大
【図18】(a)ボトム2値化信号によるトラック識別
信号を示す図 (b)ピーク2値化信号によるトラック識別信号を示す
【図19】光スポット位置制御ループの概略構成ブロッ
ク図
【図20】位相がずれたときの測定信号と余弦信号のホ
モダイン検波によるゲイン検出説明図
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ 3 対物レンズ 4 駆動装置 5 光検出器 6 光ヘッド 7 誤差信号検出手段 8 加算手段 9 光スポット位置制御手段 10 ゲイン設定手段 11 駆動手段 12 記録原理識別手段 13 特定記録原理測定手段 14 ゲイン調整手段 15 トラック形状識別手段 16 選択手段 17,18 増幅手段 19 テスト信号発生手段 20 ループゲイン検出手段 21 選択手段 22,24,54 平均化手段 23,25,55 補正手段 26 光スポットの位置制御ループ 27 測定タイミング遅延手段 28 遅延時間設定手段 29 特定領域測定手段 30 トラック位置誤差検出手段 31,37 ピークエンベロープ検出手段 32,34,38,40 2値化手段 33,39 ボトムエンベロープ検出手段 35,41 論理和手段 36 トラック位置誤差検出手段 42 トラック識別手段 43 CPU 44 加算手段 45 アドレス読取手段 46 ジャンピング実行手段 47 ジャンピング検出手段 48 ゲイン調整手段 49 光スポット位置制御ループ 50 ゲイン調整手段 51 ゲイン設定手段 52 光スポット位置制御ループ 53,56 ループゲイン検出手段 57 形状信号生成手段 58 ゲイン設定手段 59 整定時間遅延手段 60 遅延時間設定手段 61,62 選択手段 ES 光スポット位置の誤差信号 TES トラッキング位置誤差信号 MMID 記録原理識別信号 TRID トラック形状識別信号 TRS トラック形状信号 TS テスト信号 FBS 位相補償等を行った信号 GS 光スポット制御信号 MSS 測定開始信号 MDT 測定信号 TJMP トラックジャンプ JDS ジャンピング検出信号 JPD ジャンピング駆動信号 JPS ジャンピング信号 JPC ジャンピング命令信号 LPG ループゲイン ALG0,ALG1,ALG2 平均化ループゲイン ft 調整目標のゲイン交点であるテスト信号の周波数 fq テスト信号とは異なる調整目標のゲイン交点の周
波数 CPUS CPUと本光ディスク装置の接続信号 G1,G2 ゲイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲たか▼峯 浩一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤畝 健司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 BB01 BB07 BC12 CA02 CA11 CA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の形状のトラックと第2の形状のトラ
    ックを有する情報担体に光ビームを照射して収束させた
    光スポットの位置を制御する光スポット位置制御手段
    と、 第1の形状のトラックと第2の形状のトラックのどちら
    に光スポットが位置しているかを識別するトラック形状
    識別手段と、 前記トラック形状識別手段の出力信号に応じて前記光ス
    ポット位置制御手段の制御ループのゲインを切り替える
    ゲイン設定手段とを有することを特徴とする光ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】光スポット位置制御手段は、情報担体上の
    光スポットの収束状態が略略所定の状態となるように制
    御するフォーカス制御手段であることを特徴とする請求
    項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】光スポット位置制御手段は、情報担体上の
    光スポットがトラックに追従するように制御するトラッ
    キング制御手段であることを特徴とする請求項1記載の
    光ディスク装置。
  4. 【請求項4】トラック形状識別手段の出力信号に応じ
    て、光スポット位置制御手段の動作状態を第1の形状の
    トラックと第2の形状のトラックで切り替えながらモニ
    タする動作モニタ手段と、 トラックの形状ごとに、モニタした値に基づいてゲイン
    設定手段のゲインを所定の値に調整するゲイン調整手段
    とをさらに有することを特徴とする請求項1から3のい
    ずれか1つに記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】第1の形状のトラックと第2の形状のトラ
    ックは、それぞれ第1の記録原理によって記録された第
    1の領域と第2の記録原理によって記録された第2の領
    域とで構成されており、 動作モニタ手段は、光スポットが第1の領域に位置する
    ときの光スポット位置制御手段の動作状態をモニタする
    ことを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】第1の形状のトラックと第2の形状のトラ
    ックは、それぞれ連続溝で記録された領域とピットで記
    録された領域で構成されており、 動作モニタ手段は、光スポットが連続溝で記録された領
    域に位置するときの光スポット位置制御手段の動作状態
    をモニタすることを特徴とする請求項5記載の光ディス
    ク装置。
  7. 【請求項7】光ディスク装置は、光スポットが第1の形
    状のトラックまたは第2の形状のトラックを常に追従す
    るようにジャンプするトラックジャンプ手段をさらに有
    しており、 動作モニタ手段は、トラックジャンプ実行中にトラック
    形状識別手段の出力信号に応じて、光スポット位置制御
    手段の動作状態をモニタすることを特徴とする請求項4
    から6のいずれか1つに記載の光ディスク装置。
  8. 【請求項8】動作モニタ手段は、光スポットがトラック
    をジャンプしたときと光スポットが整定するまでの期間
    を取り除いて、光スポット位置制御手段の動作状態をモ
    ニタすることを特徴とする請求項7記載の光ディスク装
    置。
  9. 【請求項9】第1の記録原理によって記録された領域と
    第2の記録原理によって記録された領域とを有する情報
    担体に光ビームを照射して収束させた光スポットの位置
    を制御する光スポット位置制御手段と、 前記光スポット位置制御手段の制御ループのゲインを切
    り替えるゲイン設定手段と、 前記光スポット位置制御手段の制御ループの光スポット
    が第1の記録原理によって記録された領域を通過してい
    るときの光スポット位置制御手段の動作状態をモニタす
    る動作モニタ手段と、 モニタした値に基づいて、前記ゲイン設定手段のゲイン
    を所定の値に調整するゲイン調整手段とを有することを
    特徴とする光ディスク装置。
  10. 【請求項10】第1の形状のトラックと第2の形状のト
    ラックは、それぞれ連続溝で記録された領域とピットで
    記録された領域で構成されており、 動作モニタ手段は、光スポットが連続溝で記録された領
    域に位置するときの光スポット位置制御手段の動作状態
    をモニタすることを特徴とする請求項9記載の光ディス
    ク装置。
  11. 【請求項11】光スポット位置制御手段は、情報担体上
    の光スポットの収束状態が略略所定の状態となるように
    制御するフォーカス制御手段であることを特徴とする請
    求項9または10記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】光スポット位置制御手段は、情報担体上
    の光スポットがトラックに追従するように制御するトラ
    ッキング制御手段であることを特徴とする請求項9また
    は10記載の光ディスク装置。
  13. 【請求項13】動作モニタ手段は、光スポット位置制御
    手段に外乱を印加したときの前記光スポット位置制御手
    段の応答と印加した外乱から前記光スポット位置制御手
    段の制御ループのゲインをモニタすることを特徴とする
    請求項4から12のいずれか1つに記載の光ディスク装
    置。
  14. 【請求項14】光スポットが第1の形状のトラックに位
    置するときと第2の形状のトラックに位置するときの光
    スポット位置制御手段の制御ループのゲイン交点が略略
    等しくなるようにゲインを設定することを特徴とする請
    求項4から13のいずれか1つに記載の光ディスク装
    置。
  15. 【請求項15】光スポット位置制御手段の制御ループの
    ゲイン交点を所定の周波数に設定することを特徴とする
    請求項4から13のいずれか1つに記載の光ディスク装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101146441B1 (ko) 2004-12-20 2012-05-18 유니베르시떼 파리스-쉬드 호모다인 검출기법을 구비한 홀로그래픽 저장 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101146441B1 (ko) 2004-12-20 2012-05-18 유니베르시떼 파리스-쉬드 호모다인 검출기법을 구비한 홀로그래픽 저장 장치

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