JP2000123343A - 磁気記録媒体およびそれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録媒体およびそれを用いた磁気記録再生装置

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JP2000123343A JP10289070A JP28907098A JP2000123343A JP 2000123343 A JP2000123343 A JP 2000123343A JP 10289070 A JP10289070 A JP 10289070A JP 28907098 A JP28907098 A JP 28907098A JP 2000123343 A JP2000123343 A JP 2000123343A
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Kazusukatsu Igarashi
万壽和 五十嵐
Fumiko Akagi
文子 赤城
Kazuyoshi Yoshida
和悦 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な記録ヘッド磁界を高めることなく、磁性
粒子の微細化に伴う熱揺らぎの影響を低減する。 【解決手段】 磁気記録媒体の隣接する磁性粒子間の間
隔を1nmから2nmにする。 【効果】 1平方インチあたり8ギガビット以上の記録
密度を実現する磁気記録媒体と、これを用いた磁気記録
再生装置が提供可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの補
助記録装置等に用いられてる磁気記録装置に用いる磁気
記録媒体に係り、さらに詳しくは、1平方インチあたり
8ギガビット以上の高い記録密度を実現するのに好適な
磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進行と共に、日常的に扱う
情報量は増加の一途を辿っている。これに伴って、磁気
記録装置に対する高密度、高記憶容量化の要求が強くな
っている。代表的な磁気記録装置である磁気ディスク装
置を高密度化していった場合、一般に、従来の電磁誘導
型磁気ヘッドでは、再生出力が低下し、再生が困難にな
る。このため、特開昭51-44917号記載の様な、記録用磁
気ヘッドと再生用磁気ヘッドを別にし、再生用磁気ヘッ
ドとして、高記録密度化した場合にも高い出力の得られ
る磁気抵抗効果を利用した磁気ヘッドが使用されてい
る。この磁気抵抗効果型の磁気ヘッドは再生出力が高
く、かつ、ヘッドの抵抗が低いため発生する熱雑音が小
さい。このため、従来、電磁誘導型磁気ヘッドから発生
する大きなノイズに隠れていた磁気記録媒体に起因する
ノイズが装置全体のノイズに対して大きな割合を占める
ようになる。したがって、磁気抵抗効果型磁気ヘッドを
用いて高記録密度化を実現するためには、磁気記録媒体
に起因するノイズ(媒体ノイズ)を低減する必要があ
る。
【0003】媒体ノイズは、ビット境界から発生する反
磁界によりビット境界自身が鋸状に乱れてしまうために
発生すると考えられ、高記録密度に記録しようとすれば
するほど、大きくなってしまう。この媒体ノイズを低減
する方法として、磁性粒子を微細化する方法があるが、
微細化に伴って熱揺らぎの影響が大きくなり、書き込ん
だ情報が消失する問題がある。そこで、特開平9-16939
号記載の多層磁気記録媒体の様に、高磁気異方性エネル
ギー材料を用いて、微細化による熱揺らぎの影響を低減
する方法が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記高磁気異方性エネ
ルギー材料を用いる方法は、媒体保磁力が高くなるた
め、これに書き込むための強いヘッド磁界を得るのが困
難である。熱揺らぎの影響の低減が十分でない場合、再
生出力の経時的減少がおこり、長期間情報を記録してお
くことができない。
【0005】本発明の目的は、必要な記録ヘッド磁界を
高めることなく、磁性粒子の微細化に伴う熱揺らぎの影
響を低減し、高密度記録に好適な磁気記録媒体、および
これを用いて1平方インチあたり8ギガビット以上の記
録密度を実現する磁気記録再生装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、隣接する磁
性粒子間の間隔を最適化することことにより達成され
る。
【0007】磁気記録媒体において、必要な記録ヘッド
磁界を高めることなく、磁性粒子の微細化に伴う熱揺ら
ぎの影響を低減する手法を種々検討した結果、隣接する
磁性粒子間の間隔を1nmから2nmとすることにより、同
じ粒子密度、同じマクロ組成を有する媒体でも熱揺らぎ
の影響を低減することができ、記録磁化量の低下を防止
できることを見いだした。隣接する磁性粒子間の間隔が
1nmより小さいと、磁性粒子間の相互作用が急速に大き
くなり、熱揺らぎの影響で保磁力Hcが低下して高密度に
記録できない。粒子密度を変えずに、隣接する磁性粒子
間の間隔が2nmより大きくすると、磁性粒子の体積が減
少するので、やはり熱揺らぎの影響が増大して高密度に
記録できない。磁性粒子の体積を変えずに、隣接する磁
性粒子間の間隔が2nmより大きくすると、媒体ノイズが
増大してS/N比が悪くなる。
【0008】図1を用いて本発明の原理を説明する。図1
は、磁気記録媒体の磁性層の1部分を上から見たものを
模式化している。磁性層は、非磁性領域1と周りを非磁
性領域1で取り囲まれた磁性粒子2〜6との集合体から
なる。図1で、磁性粒子2に隣接する磁性粒子は、磁性
粒子3と磁性粒子4である。本発明における、ある磁性
粒子(2)に[隣接する磁性粒子](3、4)は、次の
2つの条件を満たしている。
【0009】条件A)[隣接する磁性粒子]の重心と対
象となる磁性粒子(2)の重心とを結ぶ線分が他の磁性
粒子に触れないこと(磁性粒子(3〜5))。
【0010】条件B) [隣接する磁性粒子]の重心と対
象となる磁性粒子(2)の重心とを結ぶ線分の長さは、
それと交わる条件A)を満たす磁性粒子の重心同士を結
ぶ線分の長さより短いこと。
【0011】磁性粒子5と磁性粒子2の重心を結ぶ線分
は、磁性粒子3と磁性粒子4の重心を結ぶ線分より長い
ので、条件B)により、磁性粒子5は、対象となる磁性粒
子2には隣接していないと判断される。
【0012】磁性粒子2とこれに隣接する磁性粒子3or
4の間の非磁性領域1の厚さは、簡単のため、重心同士
を結ぶ線分のうち非磁性領域1に属する部分の長さとし
た。
【0013】磁性層にCo主成分としCrを含む合金を用い
ると、hcp-Co構造結晶の集合体が形成されると伴に、偏
析によるCr-rich領域が結晶粒界に形成される。 一般に
Cr-rich領域のCo組成が70at%未満になると磁性を失
うと考えられる。
【0014】Co主成分としCrを含む磁気記録媒体の磁性
層に、さらにPtあるいはPdを含む場合には、異方性エネ
ルギーを高め、熱揺らぎに強くすることができる。組み
合わせて使用する記録用ヘッド磁界強度に応じて、含有
量を調節する。 Co主成分としCrを含む磁気記録媒体の
磁性層に、さらにTaを含む場合には媒体ノイズを低減す
ることができる。 Co主成分としCrを含む磁気記録媒体
の磁性層に、さらにNi、 Fe、 Mnなどを数at %含む場
合には、 Co組成とこれらの元素組成の合計値を領域を
判定するCo組成としても良い。 Co主成分としCrを含む
磁気記録媒体の磁性層に、さらに Zr、 Ir、 W、 Re、C
u、 Ga などを含む場合には、 Crの偏析を促進させるこ
とができる。
【0015】磁性層の下地となる下地層のうち少なくと
も1層が多結晶構造をし、その結晶粒界に非結晶質領域
が形成されている場合には、非結晶質領域の厚さによっ
て上記磁性層中の磁性領域の厚さを制御することができ
る。
【0016】磁性層に直接接する下地層がCrもしくは
Crを主成分とする合金でMn、Ti、Mo、Vの中から選ば
れた少なくとも1種類の元素を含むとき、 (Ca-Al)、(W
-O)、(Si-O) 等の元素の組み合わせはCrに固溶しにく
く、結晶粒界に析出すると非晶質化する。
【0017】CrもしくはCrを主成分とする合金でM
n、Ti、Mo、Vの中から選ばれた少なくとも1種類の元素
を含む下地上に、Co主成分としCrを含む磁性層を連続形
成すると、磁性層中のhcp-Co構造結晶のc軸を面内に強
く配向させることができる。Cr合金下地層に含ませる元
素とその量は、磁性結晶の格子定数に合わせて決めるの
が良い。
【0018】Ni、Co、Feの中から選ばれた少なく
とも1種類の元素とAl、Ta、Ti、Ga、In、Z
rの中から選ばれた少なくとも1種類の元素とを主成分
とする合金に、さらにCa、P、B、Siの中から選ば
れた少なくとも1種類の元素を添加すると、添加元素が
合金の成分元素の一部と結合して結晶粒界に非晶質状態
で析出する。
【0019】Ni、Co、Feの中から選ばれた少なく
とも1種類の元素とAl、Ta、Ti、Ga、In、Z
rの中から選ばれた少なくとも1種類の元素とを主成分
とする合金は、 B2構造をもち、この上に、 Crまたは
Crを主成分とする合金層を形成し、さらに連続してCo
主成分としCrを含む磁性層を形成すると、磁性層中の隣
接する磁性粒子間で互いにそのc軸が直交する組み合わ
せを著しく減少させることができる。
【0020】本発明の磁気記録媒体は、必要な記録ヘッ
ド磁界を高めることなく、磁性粒子の微細化に伴う熱揺
らぎの影響を低減できるので、再生用磁気ヘッドとして
MR(磁気抵抗効果)型又は、再生感度のより高いGMR
(巨大磁気抵抗)型磁気ヘッドと組み合わせることによ
り、1平方インチあたり8ギガビット以上の高い記録密
度でも記録再生が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図2を
用いて説明する。本実施例の磁気記録媒体は、表面にNi
-P合金をメッキしたAl-Mg合金、Ti合金、強化ガラス、
あるいは、有機樹脂、セラミックス等で構成される非磁
性基板11の上に、スパッタリング法により形成され
た、下地層12、磁性層13、および、C保護層16
と、さらにその上に形成された潤滑層17により構成さ
れる。ここで、磁性層13は厚さ20nmのCo-18at%Cr- 10
at%Pt合金層である。C保護層16の厚さは10nmとし
た。また、潤滑層17は吸着性のパーフルオロアルキル
エーテルである。また、Ni-P合金膜の代わりにW-Siアモ
ルファス合金膜をスパッタリング法により形成してもよ
い。下地層12は厚さ20nmのCr-18at%Ti- X at%(Ca-Al)
合金層(X=0〜20)である。
【0022】2次電子スピン検出型走査電子顕微鏡(SE
M)を用いて、磁性層形成前の下地層12の表面形態を観
察すると、粒子径約13nmの多結晶構造が見られ、これ
らの結晶粒界に最大2nmの不整合領域が形成されている
のが分かった。この不整合領域の厚さは、下地層12に
含まれる(Ca-Al)の組成にほぼ比例し、10at%あたり約
1nmの割合で増加するようである。
【0023】CoCr合金の磁性粒子は、Cr合金下地
上でエピタキシャルに成長し、その粒径も下地層12の
粒径とほぼ一致することが知られている。透過型電子顕
微鏡(TEM)を用いて、磁性層13の表面TEM像を観察し
た。明視野観察、格子像観察を併用することにより、平
均粒子径11.5 nmのhcp-Co構造の磁性粒子の集合体と、
これらの磁性粒子の粒界に最大厚さ4nmの格子不整合領
域が形成されているのが分かった。この格子不整合領域
の厚さは、下地層12に含まれる(Ca-Al)の組成にほぼ
比例し、10at%あたり約2nmの割合で増加するようで
ある。 格子不整合領域は、非磁性であると考えられ
る。
【0024】超伝導帯磁率計(SQUID)により測定した
10Kと300Kにおける保磁力の非磁性領域の厚さ依
存性を図3に示す。10Kにおける保磁力は、非磁性領
域の厚さが3nmまでは厚さにほとんど依存しないのに対
して、300Kにおける保磁力は、最初非磁性領域の厚
さと共に増加するが、1.5nmを越えると再び減少する
ようになる。このことは、非磁性領域の厚さが1〜2nm
のとき、最も熱揺らぎによる保磁力の低下の影響が少な
いことを示している。
【0025】つぎに、記録再生特性を測定した。媒体と
磁気ヘッドの相対速度を32 m/s、浮上スペーシングを40
nmとし、実効ギャップ長が250nmの記録用電磁誘導型薄
膜磁気ヘッドと再生用磁気抵抗効果型磁気ヘッドを複合
した磁気ヘッドを用いて評価した。その結果、非磁性領
域の厚さによらず最適記録電流電流は35 mAであった
が、媒体ノイズは、非磁性領域の厚さが1nmより大きけ
れば、小さい場合に比べて約2割低減された。線記録密
度300 kBPIで記録したAll-1sパターンの1日経過後の再
生出力は、図4に示すように、記録直後の再生出力に比
べて非磁性領域の厚さが0.5 nmのとき6%、非磁性領域
の厚さが1から2nmのとき4%、非磁性領域の厚さが4
nmのとき8%減少した。これらの再生出力の減少は、1
0年後に直線外挿すると、それぞれ12%、8%、16
%に相当する。
【0026】磁性膜の材質としては、上記CoCrPtの代わ
りに、 CoCrPtTa 、 CoCrPd、 CoCrPdTa 、CoNiCrPt、
CoNiCrPtTa、CoFeCrPt、CoCrPtIr、CoCrIr、CoCrW、 Co
CrRe、CoNiCrZr、CoCrTaあるいはCoNiCrを用いた場合に
も同等の効果が得られた。 Taを含む場合には、含まな
い場合に比べて媒体ノイズが1〜3割低減することがで
きる。Zr、 Ir、 W、 Re、Cu、 Ga などを含む場合に
は、 Crの偏析を促進させることができるので、下地層
12に含まれる(Ca-Al)の組成がより少なくても、CoCrP
t膜と同等の非磁性領域の厚さが得られる。下地層12
に含まれるTi組成は、磁性膜の格子定数一致させるよう
に選んだ。磁性膜の組成や成分元素を変える場合には、
Mn、Ti、Mo、Vの中から選ばれた少なくとも1種類の元
素を適当な組成で用いるとよい。
【0027】下地層に、さらに添加される (Ca-Al)の代
わりに、(W-O)や(Si-O) 等の元素の組み合わせを用いて
もよい。
【0028】本発明の他の実施例を図5を用いて説明す
る。本実施例の磁気記録媒体は、表面強化ガラス製の基
板11の上に、スパッタリング法により形成された、Co
CrZrプリコート層18、B2構造下地層19、下地層1
2、磁性層13、および、C保護層16と、さらにその
上に形成された潤滑層17により構成される。ここで、
磁性膜13は厚さ15nmのCo-18at%Cr-8%at%Pt-3at%Ta 合
金層である。C保護層16の厚さは10nmとした。また、
潤滑層17は吸着性のパーフルオロアルキルエーテルで
ある。X線回折法によると磁性層のc軸は面内にあるこ
とが分かった。 B2構造下地層19は、厚さ20nmで、Ni-
Al合金にCaを添加して用いた。下地層12は厚さ15 n
mのCr-15at%Mo合金層である。
【0029】エネルギー分解透過型電子顕微鏡を用い
て、磁性層の組成分布を観察した。平均径13 nmのCo組
成が92at%以上のCo-rich領域と、これを囲むよう
にCo組成が60at%未満のCr-rich 領域が形成されて
いた。 Cr-rich 領域の厚さは、 B2構造下地層19に
含まれるCaの組成にほぼ比例し、10at%あたり約2n
mの割合で増加するようである。
【0030】つぎに、前記実施例と同じ条件で記録再生
特性を測定した。その結果、 Cr-rich 領域の厚さに
よらず最適記録電流電流は40 mAであったが、媒体ノイ
ズは、Cr-rich 領域の厚さが0.5 nmより大きければ、
小さい場合に比べて約2割低減された。線記録密度300
kBPIで記録したAll-1sパターンの1日経過後の再生出力
は、記録直後の再生出力に比べてCr-rich 領域が十分
に発達していない時6%、非磁性領域の厚さが0.5から
1.5 nmのとき3%、非磁性領域の厚さが3nmのとき7%
減少した。これらの再生出力の減少は、10年後に直線
外挿すると、それぞれ12%、6%、14%に相当す
る。
【0031】本実施例では、B2構造下地層19に Ni-Al
合金にCaを添加して用いたが、(Ni、Co、Fe)の中か
ら選ばれた少なくとも1種類の元素と(Al、Ta、Ti、G
a、In、Zr)の中から選ばれた少なくとも1種類の元素
とを主成分とする合金に、(Ca、 P、 B、Si)の中から
選ばれた少なくとも1種類の元素を添加することにより
同等の結果が得られた。ただし、添加元素にCaを含む場
合には、(Al、Ta、Ti、Ga、In、Zr)の含有量を、添加
元素に( P、 B、Si)を含む場合には、( Ni、Co、Fe
)の含有量を多めにしたほうが、熱揺らぎ特性が向上
するようである。
【0032】本実施例では、下地層12に単層のCr合金
層を用いたが、異なる組成や元素の組み合わせのCrも
しくはCrを主成分とする合金を重ね、非磁性CoCr合金
層を積層することにより、 B2構造下地層19と磁性層
13とのエピタキシャル成長可能な組み合わせを増や
し、磁性層を薄くすることができる。
【0033】上記実施例に示した媒体を基板の両面に形
成したディスク4枚を使用し、Co-Ni-FeもしくはCo-Ta-
Zr合金を記録用磁極材とし、再生部にMR効果またはGMR
効果を有する複合型薄膜磁気ヘッド7個とNi-Fe合金を
記録再生用磁極とするサーボ用の薄膜ヘッドとを組み合
わせた磁気記録装置を試作した。本装置は、平面図6
(a)及びA-A'断面図6(b)に示すように磁気記録媒体8
1、磁気記録媒体駆動部82、磁気ヘッド83、磁気ヘ
ッド駆動部84、記録再生信号系85などの部品から構
成される。この磁気記録装置を使用し、浮上スペーシン
グ30nmにおいてエラーが発生するまでの平均時間を求め
たところ、信頼性が高いことを実証できた。また、本実
施例で試作した磁気記録装置はヘッド浮上量が低いた
め、信号の記録再生における位相マージンが広くなり、
従来媒体を用いた浮上スペーシング60nmの装置に比べて
面記録密度を10倍に高めることができ、小型で大容量
の磁気記録装置を提供できた。本装置を用いてトラック
幅が1ミクロンのMRヘッドで再生した場合に、250 kBPI
の高い記録密度においてS/Nが20 dB以上、オーバーライ
ト(O/W)特性が28 dB以上の大容量磁気記録装置が得られ
た。GMRヘッドで再生した場合にも同等以上の効果が得
られた。再生出力の低下は、1日で5%未満であり、1
0年後換算の出力減少を10%未満に抑制することがで
きた。
【0034】以上のことから、1平方インチあたり8ギ
ガビット以上の記録密度を持つ磁気記録再生装置が実現
できることがわかった。
【0035】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、必要な記録ヘ
ッド磁界を高めることなく、磁性粒子の微細化に伴う熱
揺らぎの影響を低減できるので、再生感度の高い磁気抵
抗効果型の磁気ヘッドと組み合わせることにより、1平
方インチあたり8ギガビット以上の高い記録密度でも、
信頼性の高い記録再生が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図。
【図2】本発明の一実施例における構造図。
【図3】非磁性領域の厚さによる保磁力の変化を示すグ
ラフ。
【図4】記録後の時間による再生出力の変化を示すグラ
フ。
【図5】本発明の一実施例における他の構造図。
【図6】本発明の一実施例の磁気記録装置の縦断面構造
を示す図。
【符号の説明】
1・・非磁性領域、2〜6・・磁性粒子、11・・非磁
性基板、12・・下地層、13・・磁性層、16・・C
保護層、17・・潤滑層、18・・プリコート層、19
・・B2構造下地層、81・・磁気記録媒体、82・・
磁気記録媒体駆動部、83・・磁気ヘッド、84・・磁
気ヘッド駆動部、85・・記録再生信号系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 和悦 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 BB02 BB07 CA01 CA06 DA03 FA09 5E049 AA04 AA09 AC05 BA06 DB02 DB04 DB06 DB12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粒子の集合体からなる磁性層を有し、
    一つの磁性粒子と他の磁性粒子とは非磁性領域を介して
    隣接し、当該一つの磁性粒子と当該他の磁性粒子の間の
    当該非磁性領域の厚さは、0.5nmよりも厚く3nm
    未満であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】上記非磁性領域の厚さは、1nm以上、2
    nm以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】Co主成分とし、Crを含む磁気記録媒体の磁
    性層において、当該磁性層はPt、 Pd、 Ta、 Ni、 Fe、
    Mn、 Zr、 Ir、 W、 Re、Cu、 Gaの中から選ばれた少
    なくとも1種類の元素を含み、さらに、当該磁性層は、
    少なくとも、Co組成が60at%未満のCr領域と Co組
    成が92at%以上のCo領域とが混在してあり、該Co
    領域は該Cr領域を介して他のCo領域と隣接すると
    き、該Co領域とこれに隣接する当該他のCo領域の間
    の該Cr領域の厚さは、0.5nm以上、1.5nm未満であ
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】磁性層の下地となる下地層は少なくとも2
    層以上の積層構造からなり、当該磁性層に直接接する下
    地層は、CrもしくはCrを主成分とする合金でMn、T
    i、Mo、Vの中から選ばれた少なくとも1種類の元素を含
    み、さらに、(Ca-Al)、(W-O)、(Si-O) の中から選ばれ
    た少なくとも1組の元素組み合わせを含むことを特徴と
    する磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】Co主成分とし、Crを含む磁気記録媒体の磁
    性層において、当該磁性層はPt、 Pd、 Ta、 Ni、 Fe、
    Mn、 Zr、 Ir、 W、 Re、Cu、 Gaの中から選ばれた少
    なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする請求項4
    に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】磁性層の下地となる下地層は少なくとも2
    層以上の積層構造からなり、当該下地層のうち少なくと
    も1層は、Ni、Co、Feの中から選ばれた少なくと
    も1種類の元素とAl、Ta、Ti、Ga、In、Zr
    の中から選ばれた少なくとも1種類の元素とを主成分と
    する合金でさらにCa、P、B、Siの中から選ばれた
    少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする磁気記
    録媒体。
  7. 【請求項7】Co主成分とし、Crを含む磁気記録媒体の磁
    性層において、当該磁性層はPt、 Pd、 Ta、 Ni、 Fe、
    Mn、 Zr、 Ir、 W、 Re、Cu、 Gaの中から選ばれた少
    なくとも1種類の元素を含み、当該磁性層に直接接する
    下地層は、Crを主成分とする合金でMn、Ti、Mo、Vの
    中から選ばれた少なくとも1種類の元素を含ことを特徴
    とする請求項6に記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7記載の磁気記録媒体を用い
    た磁気記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100347756C (zh) * 2004-03-25 2007-11-07 株式会社东芝 磁记录介质和磁记录设备

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CN100347756C (zh) * 2004-03-25 2007-11-07 株式会社东芝 磁记录介质和磁记录设备

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