JP2000122601A - 交流面放電型プラズマディスプレイ装置及び交流面放電型プラズマディスプレイパネル用駆動装置 - Google Patents

交流面放電型プラズマディスプレイ装置及び交流面放電型プラズマディスプレイパネル用駆動装置

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JP2000122601A
JP2000122601A JP29522798A JP29522798A JP2000122601A JP 2000122601 A JP2000122601 A JP 2000122601A JP 29522798 A JP29522798 A JP 29522798A JP 29522798 A JP29522798 A JP 29522798A JP 2000122601 A JP2000122601 A JP 2000122601A
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voltage
capacitor
voltage value
time
switch
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JP29522798A
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English (en)
Inventor
Akihiko Iwata
明彦 岩田
Takashi Hashimoto
隆 橋本
Takahiro Urakabe
隆浩 浦壁
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略な回路構成で以て、電圧値の異なる消去
パルスを生成可能な消去パルス発生回路を提供する。 【解決手段】 消去パルス発生回路211において、電
源Esの出力端子はダイオードD11を介してコンデン
サC3の一端に接続され、コンデンサC3の他端はスイ
ッチSW12を介して電源Ewに接続されると共に、ス
イッチSW13を介して接地されている。コンデンサC
3と並列に抵抗R211が接続されている。コンデンサ
C3の一端にはダイオードD211のカソード端子が接
続され、ダイオードD211のアノード端子はスイッチ
SW211を介して電源E211に接続されている。ス
イッチSW211のON/OFF状態の制御によってコ
ンデンサC3を電源E211又は電源Esで以て充電し
た後に、コンデンサC3の両端の電圧V3に電源Ewの
出力電圧を重畳して第1の行電極Xiに印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流面放電型プ
ラズマディスプレイ装置に関するものであり、特に、同
装置が有する交流面放電型プラズマディスプレイパネル
の駆動方法及びその駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(以下「P
DP」とも呼ぶ)は、薄型のテレビジョンまたはディス
プレイモニタとして種々の研究がなされている。その中
で、メモリ機能を有する交流型PDPの一つとして、交
流面放電型PDP(以下、「AC−PDP」とも呼ぶ)
がある。以下に、このAC−PDPの構造を図13を用
いて説明をする。図13は従来のAC−PDP1Pの発
光セルないしは放電セルの構造を示す斜視図であり、こ
のような発光セルの構造を有するAC−PDPは、例え
ば特開平7−140922号公報や特開平7−2875
48号公報や特開平8−314405号公報に開示され
る。
【0003】図13に示すように、AC−PDP1P
(以下、単に「PDP1P」とも呼ぶ)は、表示面であ
る前面ガラス基板2Pと、前面ガラス基板2Pと放電空
間を挟んで対向配置された背面ガラス基板3Pとを備え
る。そして、前面ガラス基板2Pの放電空間側の表面上
には、互いに対をなす第1電極4P及び第2電極5Pが
(AC−PDP1P全体としてそれぞれn本ずつ)延長
形成されている。但し、図13に示すように、第1,第
2電極4P,5Pの表面上の一部に第1,第2電極4
P,5Pの長手方向に沿って、金属補助電極(バス電
極)を有する場合には、当該金属電極をも含めてそれぞ
れを「第1電極4P」、「第2電極5P」と呼ぶことも
できる。なお、第1,第2電極4P,5Pをそれぞれ
「(第1の)行電極4P」,「(第2の)行電極5P」
とも呼ぶ。
【0004】そして、両行電極4P,5Pを被覆するよ
うに誘電体層6Pが形成されている。なお、図13に示
すように、誘電体層6Pの表面上に誘電体であるMgO
(酸化マグネシウム)から成るMgO膜7Pが蒸着法な
どの方法により形成される場合もあり、この場合には、
誘電体層6PとMgO膜7Pとを総称して、「誘電体層
6AP」とも呼ぶ。
【0005】他方、背面ガラス基板3Pの放電空間側の
表面上には、(AC−PDP1P全体としてm本の)第
3電極8P(以下、「列電極8P」とも呼ぶ)が行電極
4P,5Pと直交するように延長形成されており、隣接
する列電極8P間には、隔壁10Pが列電極8Pと平行
に延長形成されている。この隔壁10Pは、各放電セル
ないしは発光セルを、列電極8Pの長手方向と垂直な方
向、即ち、行電極Xi,Yiの長手方向に沿って分離す
る役割を果たすと共に、PDPが大気圧により潰されな
いように支える支柱の役割も果たす。そして、各列電極
8Pの表面上及び隔壁10Pの互いに対面する側壁面上
には、それぞれ赤,緑,青の発光色の蛍光体層9Pがス
トライプ状に形成されている。
【0006】上述の構造を備える前面ガラス基板2Pと
背面ガラス基板3Pとは、図13中に図示しない周縁部
において互いに封着され、両ガラス基板2P,3Pの間
の空間にはNe−Xe混合ガスやHe−Xe混合ガスな
どの放電用ガスが大気圧以下の圧力で封入されている。
このような構造を有するAC−PDPにおいて、互いに
対となる行電極4P,5Pと列電極8Pにより区画され
る放電空間が、当該PDPの1つの放電セルないしは発
光セル、即ち画素となる。
【0007】次に、上述の従来のPDPの表示動作の原
理について説明する。
【0008】まず、行電極4P,5P間に電圧パルスを
印加して、放電を起こす。そして、この放電により生じ
る紫外線が蛍光体層9Pを励起することにより、放電セ
ルないしは発光セルが発光する。この放電によって放電
空間中に生成された電子やイオンは、それぞれの極性と
は逆の極性を有する行電極4P又は5Pの方向に移動し
て行き、その行電極4P又は5P上の誘電体層6APの
表面上に蓄積する。このようにして誘電体層6APの表
面上に蓄積した電子やイオンなどの電荷を「壁電荷」と
呼ぶ。なお、壁電荷の量は外部印加電圧値に依存するた
め、壁電荷が形成する電位は外部印加電圧以上の値とは
なり得ない。かかる壁電荷が形成する電界は外部印加電
圧による印加電界を弱める方向に働くため、壁電荷の形
成に伴い、放電は急速に消滅する。
【0009】放電が消滅した後に、先程の電圧パルスと
は逆の極性を有する電圧パルスを行電極4P,5P間に
印加すると、この印加電界と壁電荷による電界とが重畳
された電界が実質的に放電空間に印加されるため、再び
放電を起こすことができる。
【0010】このように、一度放電が生じて誘電体層6
AP上に壁電荷が形成されると、放電開始時の電圧に比
べて低い印加電圧を有するパルス(以下、「維持電圧」
とも呼ぶ)を印加することで以て引き続いて放電を起こ
すことができる。つまり、一度放電を生じさせれば、そ
の後は両行電極4P,5P間に順次に極性を反転させた
維持電圧(以下、「維持パルス」とも呼ぶ)を印加する
ことによって、放電を定常的に維持することができる。
以下、この放電を「維持放電」と呼ぶ。この維持放電
は、壁電荷が消滅するまでの間であれば、維持パルスが
印加され続ける限り持続される。なお、放電開始の初期
に誘電体層6AP(MgO膜7P)上に壁電荷を形成す
ることを「書き込み」と呼び、これに対して、壁電荷を
消滅させることを「消去」と呼ぶ。
【0011】以上の動作原理によれば、AC−PDPの
全発光セル中の所定の発光セルに対して、まず書き込み
を行い、その後に維持放電を行うことによって、文字・
図形・画像などを表示することができる。また、書き込
み、維持放電、消去という一連の動作を高速に行うこと
によって、動画も表示することができる。更に、維持放
電において発光セルが発光する時間を制御することによ
って、階調表示も可能である。
【0012】次に、AC−PDPのより具体的な駆動方
法を、図14のタイミングチャートを用いて説明する。
なお、図14中の(a)は、m本の列電極8Pの内の所
定の列電極(以下、「列電極Wj」(j:1〜m)と呼
ぶ)に印加される電圧波形である。また、図14中の
(b)は、n本の第1の行電極4Pの内の所定の第1の
行電極(以下、「(第1の)行電極Xi」(i:1〜
n)と呼ぶ)に印加される電圧波形であり、図14中の
(c)は、第2の行電極5Pの内で上記第1の行電極X
iと対を成す第2の行電極(以下、「(第2の)行電極
Yi」(i:1〜n)と呼ぶ)に印加される電圧波形で
ある。つまり、図14は、面放電型AC−PDPのn個
×m個の全発光セルの内で行電極Xi,Yiと列電極W
jとで区画される発光セルの駆動波形を示している。な
お、以下の説明において、行電極Xi,Yiと列電極W
jとで区画される発光セルを「マトリクス(i,j)で
選択される(与えられる位置の)発光セル」のように表
現する。
【0013】図14は画像表示のための1フレーム
(F)を複数のサブフィールド(SF)に分割して駆動
する駆動方法についての電圧波形を示しており、特に、
図14ではサブフィールドAとサブフィールドBとの2
種類のサブフィールドにおける電圧波形を示している。
更に、サブフィールドA及びサブフィールドBのそれぞ
れは、それ以前の表示履歴を消去するための「リセット
期間」と、表示すべきセルを選択するための「アドレス
期間」と、放電回数を制御することによって所定の輝度
の発光を行うための「維持期間」との3つの期間に分割
されている。
【0014】まず、サブフィールドAでの駆動方法を説
明する。なお、サブフィールドAにおける駆動方法ない
しは駆動波形は、例えば特開平7−160218号公報
に開示されるものである。
【0015】サブフィールドAのリセット期間では、図
14中の時刻aにおいて第1の行電極XiにパルスPx
pが印加される。なお、n本の第1の行電極Xiは駆動
回路に共通に接続されて全画面において共通に駆動され
るため、上記パルスPxpを「全面書き込みパルスPx
p」と呼ぶ。この全面書き込みパルスPxpは、第1の
行電極Xiと第2の行電極Yiとの間(以下、「(行)
電極Xi,Yi間」とも表現する)における放電開始電
圧以上の電圧値に設定されると共に、パルス幅は10μ
sec程度に設定される。かかる電圧値及びパルス幅を
有する全面書き込みパルスPxpによれば、直前のサブ
フィールドにおける発光セルの状態、即ち、発光状態又
は非発光状態に関係なく、全発光セルにおいて行電極X
i,Yi間で放電が発生する。かかる放電により生じた
電子やイオン等の荷電粒子は、誘電体層6A又は6AP
(図13参照)上であって第1の行電極Xi及び第2の
行電極Yiのそれぞれが対面する部分に(以下、「第1
の行電極Xi(又は第2の行電極Yi)上に」のように
表現する)壁電荷として蓄積される。
【0016】時刻aにおける放電の後、時刻bにおいて
全面書き込みパルスPxpが立ち下がって第1の行電極
Xiに電圧が印加されなくなっても、行電極Xi,Yi
間には上記壁電荷による電界が存在する。しかしなが
ら、上述のように全面書き込みパルスPxpの電圧値は
行電極Xi,Yi間の放電開始電圧以上の電圧値であ
り、且つ、上記壁電荷は全面書き込みパルスPxpの電
圧値に応じた電荷量であるので、当該壁電荷に起因する
電界はそれ自身のみで放電を開始するのに十分な大きさ
である。このため、時刻bにおいて、再び行電極Xi,
Yi間で放電が発生する。このとき、第1の行電極Xi
と第2の行電極Yiとには外部電圧が印加されていない
ので、かかる放電で生じた荷電粒子は第1又は第2の行
電極Xi,Yiに引きつけられることなく、中和されて
消滅する。なお、外部印加電圧が無い場合において、蓄
積された壁電荷だけで放電して当該壁電荷が消去される
放電を「自己消去放電」と呼ぶ。
【0017】このようにして、サブフィールドAのリセ
ット期間では、直前のサブフィールドで蓄積された壁電
荷の“有り”“無し”に関係なく、全発光セルに対して
書き込み及び消去を行うことによって、全ての発光セル
における壁電荷を“無し”の状態にする(リセットす
る)。
【0018】なお、サブフィールドAのリセット期間で
は、行電極Xi,Yi間の電圧のおよそ2分の1の値に
設定された電圧パルスPwpが、全面書き込みパルスP
xpに同期させて列電極Wjに印加されている。このパ
ルスPwpは、第1の行電極Xiと列電極Wjとの間の
電位差を行電極Xi,Yi間の電位差よりも小さくする
ことによって、第1の行電極Xiと列電極Wjとの間で
の放電を起こりにくくする作用がある。
【0019】リセット期間に引き続くアドレス期間で
は、独立して駆動される第2の行電極Y1〜Ynに順次
に負のスキャンパルスScypが印加されて、走査が行
われる。これに対して、列電極Wjには画像データに応
じた正のアドレスパルスAwpが印加される。このと
き、スキャンパルスScypとアドレスパルスAwpと
の電圧値の合計は発光セルにおける第2の行電極Yiと
列電極Wjとの間における放電開始電圧以上に設定され
るので、スキャンパルスScypとアドレスパルスAw
pとが同時に印加された発光セルでは電極Yi,Wj間
で放電が起こり、書き込みが行われる。他方、スキャン
パルスScypのみが印加された発光セルでは書き込み
は行われない。このように、スキャンパルスScypと
アドレスパルスAwpとによって、マトリクス(i,
j)で与えられる位置の所定の発光セルに、画像データ
に応じた書き込み動作が順次に実行される。
【0020】このとき、アドレス期間であって各電極Y
i,Wjに最初に電圧パルスが印加される時刻cにおい
ては、既述のように、第1及び第2の行電極Xi,Yi
上には壁電荷は殆ど残っていない。他方、放電セルない
しは放電空間内には、直前のリセット期間での全面書き
込みパルスPxpによる放電で生じた荷電粒子が微量に
残っている。この荷電粒子は当該アドレス期間での書き
込みのための放電を確実に引き起こす作用があり、いわ
ば書き込み放電のための種火の役割をするため、全面書
き込みパルスは「プライミング(種火)パルス」とも呼
ばれる。
【0021】なお、アドレス期間において、n本が共通
に駆動される第1の行電極Xiは正の電圧値Vaxに保
たれている。かかる電圧Vaxの電圧値は、スキャンパ
ルスScypの電圧値と合計しても行電極Xi,Yi間
で放電を起こさないが、電極Yi,Wj間で放電が生じ
た場合には、その放電をトリガとして当該放電と同時に
行電極Xi,Yi間で放電を発生しうる値に設定されて
いる。この際の第1の行電極Xiと第2の行電極Yiと
の間で発生する放電は「書き込み維持放電」と呼ばれ
る。この書き込み維持放電によって第1及び第2の行電
極Xi,Yi上に壁電荷が蓄積される。
【0022】そしてアドレス期間における全画面の走査
が終わった後に、維持期間において第1の行電極Xiと
第2の行電極Yiとに交互に、且つ、それぞれn本の行
電極に対して同時に、維持パルスSpが印加されてる。
このとき、アドレス期間でアドレスされて壁電荷が蓄積
された発光セルにおいてのみ維持放電が持続する。
【0023】その後、再び次のサブフィールドAでの各
期間における上述の動作が実行される。
【0024】以上のAC−PDPの駆動方法のように、
アドレス期間と維持期間とを分離して駆動する方法は
「アドレス・維持分離法」と呼ばれ、AC−PDPの駆
動方法として一般的で、公知の技術である。
【0025】さて、サブフィールドAにおける駆動方法
では、リセット期間で印加される全面書き込みパルスP
xpは、リセット期間における全面消去の効果とアドレ
ス期間におけるプライミング(種火)効果とを兼ね備え
ている。このため、かかる駆動方法によれば、リセット
期間からアドレス期間へ確実に移行できるので、AC−
PDPを安定的に動作させることが可能である。
【0026】また、かかる駆動方法では、全面書き込み
パルスPxpの立ち下がり時における自己消去放電を用
いて全発光セルの消去を行っている。かかる自己消去放
電は印加された高い電圧パルスを単に立ち下げるという
動作のみで行うことができるので、簡便な方法によって
AC−PDPの全面消去を安定的に実行できる。
【0027】しかしなから、上述の全面書き込みパルス
Pxpは直前の表示履歴に関係なく全ての発光セルで放
電を起こすので、全発光セルが発光してしまう結果、画
像表示時におけるコントラストが低下するという課題を
内包している。
【0028】かかる課題点を解決しうる方法の一つとし
て、特開平10−003281号公報に提案される駆動
方法がある。当該駆動方法は、プライミング効果は数m
secの時定数を有することに鑑みて、消去パルスの立
上がり時での放電によって生じたプライミング粒子ない
しはプライミング効果を利用すれば、必ずしもリセット
期間での消去パルスとして高い電圧値の上記全面書き込
みパルスPxpを用いる必要性はないという観点に基づ
いている。このため、全てのサブフィールドのリセット
期間において高い電圧値の全面書き込みパルスPxpを
印加せずに、例えば数サブフィールドに1回だけそのよ
うな全面書き込みパルスPxpを印加し、残りのサブフ
ィールドにおいては全面書き込みパルスPxpよりもパ
ルス幅が狭く、且つ、その電圧値が少し低い消去パルス
を印加しても良い。かかる駆動方法によれば、直前のサ
ブフィールドにおいて点灯(発光)していた発光セルの
みを放電させて、これを消去することができるため、結
果として、サブフィールドAにおけるリセット期間での
動作と同様に、全放電セルが消去された状態にすること
が可能である。
【0029】上記公報に提案される駆動方法に係る電圧
波形図を図14中のサブフィールドBに示す。以下に、
当該サブフィールドBの電圧波形図を参照しつつ、その
駆動方法を説明する。
【0030】図14に示すように、サブフィールドBの
リセット期間に印加される消去パルスPxkの電圧値E
p2は、維持パルスSpの電圧値Esよりも高く、全面
書き込みパルスPxpの電圧値Ep1よりも低い。更
に、消去パルスPxkのパルス幅は全面書き込みパルス
Pxpよりも十分に短い約0.6μsec程度に設定さ
れている。なお、以下の説明では、全面書き込みパルス
Pxpを「第1の消去パルスPxp」と呼び、上記消去
パルスPxkを「第2の消去パルスPxk」とも呼ぶ。
【0031】このような波形条件によれば、直前のサブ
フィールド(サブフィールドA又はサブフィールドBの
いずれであっても良い)で点灯した発光セルでは、維持
放電終了時に蓄積された壁電荷による電圧と第2の消去
パルスPxkの電圧Ep2とが重畳されるため、容易に
強い放電が生じ得る。そして、第2の消去パルスPxk
によって、消去放電が生じた発光セルの第1及び第2の
行電極Xi,Yi上に、第2の消去パルスPxk印加前
とは逆極性の壁電荷が蓄積される。このとき、放電セル
内に第2の消去パルスPxkの立上がり時に生じた空間
電荷ないしはプライミング粒子が大量に残留している期
間内に当該第2の消去パルスPxkを立ち下げる。かか
る立ち下げ時において、発光セルは残留する空間電荷に
起因して極めて電離ないしは放電しやすい状態にあるの
で、上記逆極性の壁電荷自身で以て自己消去放電を生じ
させることができる。
【0032】他方、直前のサブフィールドで点灯してい
ない発光セルは、維持放電終了時に第1及び第2の行電
極Xi,Yi上に壁電荷が蓄積されていないので、放電
空間ないしは放電セルには第2の消去パルスPxkの電
圧値Ep2のみが印加される。このとき、第2の消去パ
ルスPxkの電圧値Ep2は第1の消去パルスPxpの
電圧値Ep1に比べて低く、且つ、パルス幅が0.6μ
secと短いため、当該放電セルでは放電は生じない。
【0033】このように、第2の消去パルスPxkは、
直前のサブフィールドで点灯していた発光セルに対して
のみ自己消去放電を誘発させることによって、リセット
動作を実行する。このため、上述のように、第2の消去
パルスPxkの電圧値は維持パルスSpの電圧値Esと
第1の消去パルスPxpの電圧値Ep1との間の値に設
定され、そのパルス幅は第1の消去パルスPxpよりも
十分に短く、即ち、放電セル内に第2の消去パルスPx
kの立上がり時に生じた空間電荷が大量に残留している
期間に応じて設定される。
【0034】以上のように、サブフィールドBのリセッ
ト期間のように第2の消去パルスPxkを印加した場合
であっても、サブフィールドAでの第1の消去パルスP
xpと同様に、リセット動作を行うことができる。
【0035】なお、サブフィールドBのアドレス期間及
び維持期間における駆動方法は、サブフィールドAにお
けるそれと同様で良いため、既述の説明を援用するに留
める。
【0036】図15は、上述の駆動方法を実現しうるプ
ラズマディスプレイ装置の構成を模式的に示す回路図で
ある。図15の回路は、例えば特開平7−160218
号公報の図10に提案される回路構成に基づいている。
【0037】図15では、PDP1Pを平面図として図
示すると共に、複数の発光セルの内でマトリクス(i,
j)で選択される所定のセル11Pのみを抽出し、且
つ、当該セル11P中の第1及び第2の行電極Xi,Y
iと列電極Wjとを模式的に図示している。
【0038】図15に示すように、第1の行電極Xiは
n本の第1の行電極を共通に駆動するためのX共通ドラ
イバ21Pに接続される一方、第2の行電極Yiはn本
の第2の行電極Xi,Yのそれぞれに対応して設けられ
ており当該第2の行電極Yiを駆動するためのYi駆動
回路22bPiを介して、n本の第2の行電極Yiを駆
動するためのY共通ドライバ22aPに接続されてい
る。なお、Yi駆動回路22bPiとY共通ドライバ2
2aPとを総称して「Y側駆動回路22P」とも呼ぶ。
更に、列電極Wjは、m本の列電極Wjを駆動するため
の列電極駆動回路23Pに接続されている。なお、列電
極駆動回路23Pは、電圧ステップアップ回路23aP
とWj駆動回路23bPjとから成る。また、制御回路
24Pにはクロック信号や画像データ等の所定の信号
(図示せず)が入力されており、これらの信号に基づい
て生成された制御回路24Pの各種の出力信号は、上記
回路21P,22P,23Pのそれぞれに図15中に図
示しない所定の配線を介して入力される。
【0039】図15のプラズマディスプレイ装置の基本
的な動作を、図14を参照しつつ説明する。
【0040】まず、列電極駆動回路23Pの動作を説明
する。図15に示すように、列電極駆動回路23Pは4
つのスイッチSW1P〜SW4Pを備える。そして、リ
セット期間では、スイッチSW2PをOFF状態にして
且つスイッチSW1PをON状態にすることによって生
成された電庄値(Va+Vas)のパルスPwpが、ス
イッチSW3PをON状態にして且つスイッチSW4P
をOFF状態にすることによって、当該列電極駆動回路
23Pは列電極Wjに供給する。
【0041】また、列電極駆動回路23Pは、アドレス
期間では、スイッチSW3PをON状態にして、且つ、
スイッチSW4PをOFF状態にすることによって電圧
値VaのパルスAwpを生成して列電極Wjに印加す
る。
【0042】次に、Y側駆動回路22Pの動作を説明す
る。図15に示すように、Y側駆動回路22Pは7つの
スイッチSW5P〜SW11Pを備える。そして、アド
レス期間では、スイッチSW9P及びSW7PがON状
態にして、スイッチSW10P及びSW11Pのそれぞ
れを表示すべき画像の画像データに基づいて選択的にO
N状態又はOFF状態にすることによって、スキャンパ
ルスScypを生成して、第2の行電極Yiに供給す
る。また、行電極Yiの電位は、スイッチSW7P及び
SW9をOFF状態にして、且つ、スイッチSW5及び
SW8をON状態にすることによって、GNDレベルに
設定される。
【0043】また、維持期間では、Y側駆動回路22P
は、スイッチSW11P,SW8P及びSW6PをON
状態にすることによりって電圧値Esの維持パルスSp
を生成して第2の行電極Yiに供給し、そして、スイッ
チSW10P及びSW5PをON状態にすることによっ
て当該維持パルスSpを立ち下げる。
【0044】X共通ドライバ21Pは、7つのスイッチ
SW12P〜SW16P,SW120P及びSW130
Pを備える。X共通ドライバ21Pは、リセット期間中
に、スイッチSW15P及びSW12PをON状態にす
ることによって、第1の消去パルスPxpを第1の行電
極Xiに供給する。当該第1の消去パルスPxpはスイ
ッチSW16PをON状態にすることで立ち下げられ
る。同様に、X共通ドライバ21Pは、スイッチSW1
20PをON状態にして、且つ、スイッチSW130P
をOFF状態にすることによって第2の消去パルスPx
kを立ち上げ、そして、スイッチSW16PをOFF状
態にすることによって当該第2の消去パルスPxkを立
ち下げる。
【0045】更に、X共通ドライバ21Pは、アドレス
期間中にスイッチSW14PをONにすることによって
所定の電圧値Vaの電圧パルスを供給し、又、維持期間
中にスイッチSW15PをONにすることによって維持
パルスSp(電圧値Es)を印加する。このとき、上記
電圧パルス又は維持パルスSpはスイッチSW16Pを
ONにすることによって立ち下げられる。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】図15のプラズマディ
スプレイ装置では、X共通ドライバ21P内のスイッチ
SW15P,SW16P,SW12P及びSW120P
のそれぞれと、Yi駆動回路22bPi内のスイッチS
W10P及びSW11Pのそれぞれとには、AC−PD
P1Pで放電が生じた際に全放電セルの放電電流が流れ
る。かかる電流の電流値は非常に大きいので、上記の各
スイッチのインピーダンスをできる限り低くして、電力
の損失を抑制する必要がある。このため、大画面のPD
Pでは、(a)上記それぞれのスイッチを並列接続され
た複数個のトランジスタで以て低インピーダンスのスイ
ッチを構成し、且つ、(b)そのようなスイッチをそれ
ぞれ第1の行電極Xi又は第2の行電極Yiに沿って、
AC−PDP1Pの周縁部におおよそ均等に分散して配
置することによって、各スイッチのインダクタンス及び
ON抵抗の低減化を図っている。
【0047】しかしながら、上述の構成によれば、並列
接続された複数個のトランジスタで以て上記の各スイッ
チを構成するので、非常に多くのトランジスタが必要で
ある。加えて、それらのトランジスタを駆動するための
回路の数も多くなってしまう。このため、従来のプラズ
マディスプレイ装置は、(i)X共通ドライバ21P又
はYi駆動回路22bPiが大型化してしまうという問
題点と共に、(ii)プラズマディスプレイ装置全体の
コストが高くなってしまうという問題点を有している。
【0048】本発明は、上記の問題点(i)及び(i
i)に鑑みてなされたものであり、従来の駆動回路より
も小型化・低コスト化を実現しうる駆動回路を備える交
流面放電型プラズマディスプレイ装置を提供することを
第1の目的とする。
【0049】更に、本発明は、上記第1の目的の実現と
共に、従来の駆動回路と比較して省電力化が推進された
交流面放電型プラズマディスプレイ装置を提供すること
を第2の目的とする。
【0050】更に、本発明は、上記第1及び第2の目的
の実現しうる交流面放電型プラズマディスプレイパネル
用駆動装置を提供することを第3の目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係る交流面放電型プラズマディスプレイ装置は、
互いに対をなす第1電極及び第2電極と、前記第1及び
第2電極と交差する方向に設けられた第3電極との立体
交差により各発光セルが規定され、前記第1電極は前記
発光セルに共通の電極である交流面放電型プラズマディ
スプレイパネルと、前記第1,第2及び第3電極の各々
を駆動制御する駆動装置とを備え、前記駆動装置は、第
1電源と、前記第1電源の出力端子と前記第1電極との
経路の途中に設けられたコンデンサとを備え、前記コン
デンサの両端の電圧を第1期間中は第1電圧値に制御
し、第2期間中は第2電圧値に制御し、前記第1期間中
の所定の第1パルス印加期間及び前記第2期間中の所定
の第2パルス印加期間においては前記コンデンサの前記
両端の電圧に前記第1電源の出力電圧を重畳して得られ
る電圧を生成して前記第1電極に出力する第1電極用駆
動回路を備えることを特徴とする。
【0052】(2)請求項2に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項1に記載の
交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、前記
第1電極用駆動回路は、前記コンデンサの一端側にその
カソード端子が接続された第1ダイオードを介して、前
記コンデンサの前記一端に接続された第2電源と、前記
コンデンサの前記一端側にそのカソード端子が接続され
た第2ダイオード及び第1スイッチを介して、前記コン
デンサの前記一端に接続された第3電源と、前記コンデ
ンサに並列に接続された抵抗とを更に備え、前記第1コ
ンデンサの他端は、第2スイッチを介して前記第1電源
に接続されると共に、第3スイッチを介して接地されて
いることを特徴とする。
【0053】(3)請求項3に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項1に記載の
交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、前記
第1電極用駆動回路は、第2電源と、前記コンデンサと
前記第2電源との間にスイッチを介して接続されたイン
ダクタとを更に備えることを特徴とする。
【0054】(4)請求項4に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項3に記載の
交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、前記
スイッチは、前記コンデンサと前記インダクタと前記第
2電源とを備える共振回路の共振周期の半分に相当する
時間の間、ON状態に制御されることを特徴とする。
【0055】(5)請求項5に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項3又は4に
記載の交流面放電型プラズマディスプレイ装置であっ
て、前記第2電圧値は電圧値0であることを特徴とす
る。
【0056】(6)請求項6に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項3又は4に
記載の交流面放電型プラズマディスプレイ装置であっ
て、前記第1電圧値は正の電圧値であり、前記第2電圧
値は負の電圧値であり、前記コンデンサの前記両端の電
圧が、電圧値0となる期間を介して前記第1期間と前記
第2期間との間で順次に制御されることを特徴とする。
【0057】(7)請求項7に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項5又は6に
記載の交流面放電型プラズマディスプレイ装置であっ
て、前記インダクタが抵抗に置き換えられたことを特徴
とする。
【0058】(8)請求項8に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項1に記載の
交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、前記
コンデンサは、前記第1電極用駆動回路内のパルス発生
回路の出力端子と前記交流面放電型プラズマディスプレ
イパネルとの間に接続され、前記コンデンサの容量値
は、複数の前記第1電極より成る第1の行電極群と複数
の前記第2電極より成る第2の行電極群との間に存在す
る静電容量よりも大きいことを特徴とする。
【0059】(9)請求項9に記載の発明に係る交流面
放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項8に記載の
交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、前記
コンデンサと、前記第1電圧値に対応する電圧を出力す
る第2電源と、第1スイッチと、第1インダクタとが互
いに直列に接続された第1直列回路と、前記第2電圧値
に対応する電圧を出力する第3電源と、第2スイッチ
と、第2インダクタとが互いに直列に接続された第2直
列回路とが互いに並列に接続されていることを特徴とす
る。
【0060】(10)請求項10に記載の発明に係る交
流面放電型プラズマディスプレイ装置は、請求項9に記
載の交流面放電型プラズマディスプレイ装置であって、
前記第1インダクタと前記第2インダクタとの内の一方
あるいは双方が第1抵抗又は第2抵抗に置き換えられ、
且つ、前記コンデンサと並列に接続された第3抵抗又は
短絡スイッチを更に備えることを特徴とする。
【0061】(11)請求項11に記載の発明に係る交
流面放電型プラズマディスプレイパネル用駆動装置は、
互いに対をなす第1電極及び第2電極と、前記第1及び
第2電極と交差する方向に設けられた第3電極との立体
交差により各発光セルが規定され、前記第1電極は前記
発光セルに共通の電極である交流面放電型プラズマディ
スプレイパネルの駆動装置であって、請求項1乃至10
のいずれかに記載の前記第1電極用駆動回路を有するこ
とを特徴とする。
【0062】
【発明の実施の形態】以下の実施の形態1〜実施の形態
6に係る交流面放電型プラズマディスプレイ装置(以
下、単に「プラズマディスプレイ装置」とも呼ぶ)は、
図15の従来のプラズマディスプレイ装置におけるX共
通ドライバ21Pに相当する駆動回路の構成、特に、消
去パルス発生回路210Pに相当する回路並びにその回
路における第1及び第2の消去パルスPxp,Pxkの
生成方法(従って、当該回路の駆動方法)に特徴があ
る。このため、以下の実施の形態1〜実施の形態6で
は、かかる点を中心に説明する。なお、本発明に係るプ
ラズマディスプレイ装置において、上記回路の他の構成
(AC−PDPを含む)は、図15の従来のプラズマデ
ィスプレイ装置と同様の構成を用いることができる。
【0063】(実施の形態1)図1は、本実施の形態1
に係る消去パルス発生回路211を備えるX共通ドライ
バ(第1電極用駆動回路)21の構成を示す回路図であ
る。なお、図1中には、AC−PDP1P(図15参
照)に相当するAC−PDP1をも図示すると共に、A
C−PDP1内の所定の発光セルないしは放電セル11
(発光セル11Pに相当)と当該発光セル11に属する
第1の行電極Xiとを模式的に図示している。また、当
該消去パルス発生回路211は維持パルスをも生成して
出力することができるが、実施の形態1では消去パルス
の生成・出力動作についてのみ説明する。また、後述の
実施の形態2乃至4の消去パルス発生回路も維持パルス
を生成・出力することができるが、これらについても同
様とする。
【0064】図1に示すように、X共通ドライバ21内
の消去パルス発生回路211(図1中の破線で囲んだ構
成要素)は以下の構成を有している。即ち、電圧値Es
を出力する電源(第2電源)Esの出力端子にダイオー
ド(第1ダイオード)D11のアノード端子が接続さ
れ、ダイオードD11のカソード端子はコンデンサC3
(容量値C3)の一端に接続されており、コンデンサC
3の当該一端には抵抗R211(抵抗値R211)の一
端が接続されている。そして、コンデンサC3の他端
は、スイッチ(第2スイッチ)SW12を介して電圧値
Ewを出力する電源(第1電源)Ewの出力端子に接続
されると共に、スイッチ(第3スイッチ)SW13を介
して接地されている。また、抵抗R211の他端はスイ
ッチSW12のコンデンサC3側の端子に接続されてい
る。即ち、抵抗R211とコンデンサC3とは互いに並
列に接続されている。
【0065】更に、消去パルス発生回路211では、コ
ンデンサC3の上記一端はダイオード(第2ダイオー
ド)D211のカソード端子に接続されており、ダイオ
ードD211のアノード端子はスイッチ(第1スイッ
チ)SW211を介して電圧値E211(>電圧値E
s)を出力する電源(第3電源)E211に接続されて
いる。なお、消去パルス発生回路211の出力電圧に相
当する、コンデンサC3の上記一端の電圧ないしは節点
電圧を電圧V211(電圧値V211)と呼ぶ。
【0066】そして、X共通ドライバ21は上述の消去
パルス発生回路211に加えて、以下の回路構成を有す
る。まず、上記ダイオードD211のカソード端子(従
って、コンデンサC3の上記一端)は、ダイオードD1
3のカソード端子及びスイッチSW15の一端に共通に
接続されている。ダイオードD13のアノード端子及び
スイッチSW15の他端は、ダイオードD14のカソー
ド端子及びスイッチSW16の一端に共通に接続されて
いると共に、ダイオードD12のカソード端子並びに第
1の行電極(第1電極)Xiにも接続されている。そし
て、ダイオードD14のアノード端子及びスイッチSW
16の他端は接地されている。他方、上記ダイオードD
12のアノード端子はスイッチSW14を介して電源V
a(出力電圧値Va)に接続されている。
【0067】次に、図1のX共通ドライバ21の基本的
な動作を、図2のタイムチャートを参照しつつ説明す
る。なお、図2において、(a)はスイッチSW12及
びSW15のON/OFF状態の遷移を示し、(b)は
スイッチSW13の状態遷移を示し、(c)はスイッチ
SW211の状態遷移を示しており、(d)は電圧V2
11の時間変化を示している。
【0068】なお、時刻t11以前では、スイッチSW
13はON状態であり、スイッチSW12,SW15及
びSW211はOFF状態であるとする。このとき、コ
ンデンサC3は電源Esにより充電されており、コンデ
ンサC3の両端の電圧V3(スイッチSW13側の端子
の電位を基準とする)、即ち、電圧V211は電圧値
(第2電圧値)Esである。
【0069】時刻t11においてスイッチSW211を
ON状態にすると、電圧V211は電圧値(第1電圧
値)E211(>電圧値Es)にまで上昇する。
【0070】そして、時刻t12〜時刻t13の期間に
おいてのみスイッチSW13をOFF状態にすると共に
スイッチSW12をON状態にすることにより、電圧V
211を電圧値(E211+Ew)に設定することがで
きる。このとき、上記電圧値(E211+Ew)を第1
の消去パルスPxpに要求される電圧の最大値に設定す
る場合には、時刻t12においてスイッチSW12と同
時にスイッチSW15をON状態にし、このON状態を
時刻t13まで維持することによって、当該電圧値(E
211+Ew)を有する第1の消去パルスPxpが時刻
t12〜時刻t13の期間(第1パルス印加電圧)中に
第1の行電極Xiに印加される。
【0071】そして、時刻t14においてスイッチSW
211をOFF状態にすると、同回路211中のスイッ
チSW13のみがON状態にあるため、コンデンサC3
に蓄積された電荷の一部が容量値C3と抵抗値R211
との積で与えられる時定数で以て放電し、時刻t15に
おいて、時刻t11以前の状態と同様に電圧V211は
電圧値Esに戻る。
【0072】なお、上記の時刻t13において、スイッ
チSW15のOFF状態への遷移と共にスイッチSW1
6をON状態にして第1の行電極Xiの電位を電圧値0
にすることによって、第1の行電極Xiに印加されてい
る第1の消去パルスPxpが立ち下げられる。
【0073】他方、その電圧値が上記第1の消去パルス
Pxpのそれよりも低い第2の消去パルスPxkを発生
させる場合には、節点電圧V211が電圧値Esの状態
である期間(第2期間)中の時刻t16〜時刻t17
(第2パルス印加電圧)において、スイッチSW13を
OFF状態にし、且つ、スイッチSW12とSW15と
を同時にON状態にすれば良い。これにより当該期間
中、電圧値(Es+Ew)の第2の消去パルスPxkが
生成される。
【0074】なお、時刻t11〜時刻t15の期間での
駆動方法と時刻t16〜時刻t17の期間での駆動方法
とは、図1に示す順序で行われる必要はない。図1で
は、上記両期間における駆動方法ないしはタイミングチ
ャートを比較し易くするために、両期間における(a)
〜(d)のタイミングチャート中の時刻t15と時刻t
16との間を二重波線で以て区切ることによって、同一
図面上に図示している。かかる点は、後述の図4,6,
8,11,12においても同様である。
【0075】以上のように、実施の形態1に係るX共通
ドライバ(第1電極用駆動回路)21では、時刻t11
〜時刻t14の期間(第1期間)中はコンデンサC3の
両端の電圧V3を電圧値(第1電圧値)E211に制御
し、当該期間中の時刻t12〜時刻t13の期間(第1
パルス印加時間)において、上記電圧V3(=E21
1)に電源(第1電源)Ewの出力電圧Ewを重畳して
得られる電圧(電圧値(E211+Ew))を生成して
第1の行電極(第1電極)Xiに出力する。他方、時刻
t11〜時刻t15の期間以外の期間(第2期間)中は
電圧V3を電圧値(第2電圧値)Esに制御し、当該期
間中の時刻t16〜時刻t17の期間(第2パルス印加
時間)において、上記電圧V3(=Es)に電源(第1
電源)Ewの出力電圧Ewを重畳して得られる電圧(電
圧値(Es+Ew))を生成して第1の行電極(第1電
極)Xiに出力する。
【0076】このため、消去パルス発生回路211は、
図15の電源Ewに対するコンデンサC3P及び電源E
zに対するC300Pのように第1の行電極Xiに印加
すべき電圧ないしは電源の数と同数のコンデンサを必要
としない。つまり、図15の従来の消去パルス発生回路
210Pとは異なり、消去パルス発生回路211は、単
一のコンデンサC3の両端の電圧V3を2つの電圧値に
制御することによって2種類の消去パルスPxp又はP
xkを生成可能であるため、消去パルス発生回路211
によれば、図15の従来の消去パルス発生回路210P
中のスイッチSW120P,スイッチSW130P及び
コンデンサC300Pから成る回路を全く必要としな
い。従って、その回路の分だけ従来の消去パルス発生回
路210Pよりも、消去パルス発生回路(従って、X共
通ドライバ21及び交流面放電型プラズマディスプレイ
装置)の低コスト化、小型化を図ることができる。
【0077】特に、電圧V211を第1の行電極Xiに
印加している期間においても、ダイオードD211の作
用によって、AC−PDP1での放電電流がスイッチS
W211に流れることは無い。このため、従来の消去パ
ルス発生回路210PにおけるスイッチSW120Pと
は異なり、スイッチSW211を並列接続された複数の
トランジスタで以て構成された特別な低インピーダンス
のスイッチにする必要が無いばかりか、かかる複数のト
ランジスタのための駆動回路を必要としないので、上述
の低コスト化及び小型化という効果は非常に大きいと言
える。
【0078】(実施の形態2)さて、実施の形態1に係
る消去パルス発生回路211ないしはX共通ドライバ2
1では、コンデンサの電圧V3を電圧値Esから電圧値
E211に変更する際に、電源E211から直接にコン
デンサC3を充電している。このとき、コンデンサC3
を充放電する際の電力損失の最大値はおおよそ P=(E2112−Es2)×C3 ・・・・・ (1) と表される。40インチ程度の大きさのAC−PDPで
は通常コンデンサC3は数μF以上の大きさ容量が必要
であるので、1秒間当りの電力損失は非常に大きくなる
場合がある。そこで、実施の形態2では、このような電
力損失を低減可能な消去パルス発生回路を説明する。
【0079】図3に示すように、実施の形態2に係るX
共通ドライバ(第1電極用駆動回路)22は、図1中の
消去パルス発生回路211に代えて、図3中の破線で囲
んだ構成要素から成る消去パルス発生回路221を備え
る。以下の説明では、当該消去パルス発生回路221を
中心に述べることにし、X共通ドライバ22内の他の構
成は、図1中の構成要素に相当するものには同一の符号
を付して、X共通ドライバ21の説明を援用するに留め
る。
【0080】図3に示すように、消去パルス発生回路2
21は以下の構成を有する。即ち、電源Esの出力端子
にダイオードD11のアノード端子が接続され、ダイオ
ードD11のカソード端子は、コンデンサC3及びイン
ダクタL221(インダクタンスL221)のそれぞれ
の一端並びにダイオードD13のカソード端子に共通に
接続されている。そして、コンデンサC3の他端は、ス
イッチSW12を介して電源(第1電源)Ewに接続さ
れると共に、スイッチSW13を介して接地されてい
る。他方、インダクタL221の他端は、スイッチSW
221を介して、電圧値E221(>電圧値Es)を出
力する電源(第2電源)E221に接続されている。な
お、消去パルス発生回路221の出力電圧に相当する、
コンデンサC3の上記一端の電圧ないしは節点電圧を電
圧V221(電圧値V221)と呼ぶ。
【0081】次に、X共通ドライバ22の基本的な動作
を、図4のタイムチャートを参照しつつ説明する。な
お、図4において、(a)はスイッチSW12及びSW
15のON/OFF状態の遷移を示し、(b)はスイッ
チSW13の状態遷移を示し、(c)はスイッチSW2
21の状態遷移を示しており、(d)と(e)とはそれ
ぞれ電圧V3と電圧V221との時間変化を示してい
る。
【0082】時刻t21以前では、スイッチSW13は
ON状態であり、スイッチSW12,SW15及びSW
221はOFF状態であるとする。このとき、コンデン
サC3は電源Esにより充電されており、コンデンサC
3の両端の電圧V3、即ち、電圧V221は電圧値(第
2電圧値)Esである。
【0083】かかる状態において、時刻t21でスイッ
チSW221がOFF状態からON状態に遷移すると、
電源E221によってコンデンサC3はインダクタL2
11を介して充電される。なお、この充電の際にインダ
クタL221に流れる電流I221(従って、コンデン
サC3に流れる電流)の時間変化を図4中の(d)に併
せて図示している。
【0084】そして、時刻t21からインダクタL22
1とコンデンサC3と電源E221とから成るLC共振
回路の共振周期の半分の時間TLC2(=π√(L22
1・C3))に相当する時間が経過した時刻t22にお
いて、スイッチSW221及びスイッチSW13をOF
F状態にする。このとき、コンデンサC3の電圧値V3
ないしは電圧値V221は、上記LC共振回路の動作に
起因して、電圧値E221(>電圧値Es)と電圧値E
sとの差の2倍の値{2(E221−Es)}だけ上昇
した状態にある時刻t22でスイッチSW221をオフ
状態にするので、電圧V3ないしは電圧V221は電圧
値(第1電圧値){Es+2(E221−Es)}を維
持する。このように、消去パルス発生回路221では、
LC共振回路を利用してコンデンサC3を充電するの
で、かかる充電に伴う電力損失はほとんど発生しない。
【0085】そして、時刻t23〜時刻t24の期間に
おいてスイッチSW12をON状態にすることによっ
て、電圧V221を電圧値{Es+2(E221−E
s)+Ew}にすることができる。このとき、電圧値
{Es+2(E221−Es)+Ew}を第1の消去パ
ルスPxpに要求される電圧の最大値に設定する場合に
は、時刻t23においてスイッチSW12と同時にスイ
ッチSW15をON状態にすることによって、当該電圧
値{Es+2(E221−Es)+Ew}を有する第1
の消去パルスPxpが第1の行電極(第1電極)Xiに
印加される。
【0086】そして、時刻t24において、スイッチS
W12,SW15をOFF状態にすると、電圧V221
は電圧値{Es+2(E221−Es)}に戻る。この
とき、スイッチSW16をON状態にすることにより、
第1の行電極Xiに印加されている第1の消去パルスP
xpが立ち下げられる。
【0087】その後、時刻t25において、スイッチS
W13及びSW221をON状態にすると、コンデンサ
C3に蓄積されている電荷ないしはエネルギーは電力損
失を発生させることなく電源E221に回収されて、電
圧V3ないしは電圧V221は下降する。そして、時刻
t25から上記時間TLC2だけ経過した時刻t26に
おいて電圧V221は電圧値Esに戻るので、当該時刻
t26においてスイッチSW221をOFF状態にして
電圧V221を電圧値Esに保持する。
【0088】他方、第2の消去パルスPxkを発生させ
る場合には、電圧V221が電圧値Esの状態である期
間(第2期間)中の時刻t27〜時刻t28(第2パル
ス印加期間)において、スイッチSW13をOFF状態
にし、且つ、スイッチSW12とSW15とを同時にO
N状態にすれば良い。このとき、第2の消去パルスPx
kは電圧値(Es+Ew)である。
【0089】以上のように、実施の形態2に係るX共通
ドライバ(第1電極用駆動回路)22では、時刻t22
〜時刻t25の期間(第1期間)中はコンデンサC3の
両端の電圧V3を第1電圧値である電圧値{Es+2
(E221−Es)}に制御し、当該期間中の時刻t2
3〜時刻t24の期間(第1パルス印加時間)におい
て、上記電圧V3(=Es+2(E221−Es))に
電源(第1電源)Ewの出力電圧Ewを重畳して得られ
る電圧(電圧値{Es+2(E221−Es)+E
w})を生成して第1の行電極(第1電極)Xiに出力
する。他方、時刻t21〜時刻t26の期間以外の期間
(第2期間)中は電圧V3を電圧値(第2電圧値)Es
に制御し、当該期間中の時刻t27〜時刻t28の期間
(第2パルス印加時間)において、上記電圧V3(=E
s)に電源(第1電源)Ewの出力電圧Ewを重畳して
得られる電圧(電圧値(Es+Ew))を生成して第1
の行電極(第1電極)Xiに出力する。
【0090】このため、本実施の形態2に係る消去パル
ス発生回路221は、既述の消去パルス発生回路211
と同様に、図15の従来の消去パルス発生回路210P
中のスイッチSW120P,スイッチSW130P及び
コンデンサC300Pから成る回路を全く必要としない
ので、その回路の分だけ従来の消去パルス発生回路21
0Pよりも、消去パルス発生回路(従って、X共通ドラ
イバ及び交流面放電型プラズマディスプレイ装置)の低
コスト化、小型化を図ることができる。
【0091】特に、消去パルス発生回路221では、上
記LC共振回路によってコンデンサC3を充電した後に
スイッチSW221をOFF状態にするので、AC−P
DPでの放電電流が当該スイッチSW221に流れるこ
とは無い。このため、実施の形態1に係る消去パルス2
11におけるスイッチSW211(図1参照)と同様
に、スイッチSW221を並列接続された複数のトラン
ジスタで以て構成された特別な低インピーダンスのスイ
ッチを用いる必要が無いばかりか、かかる複数のトラン
ジスタのための駆動回路を必要としない。従って、従来
のプラズマディスプレイ装置と比較して、格段なる低コ
スト化・小型化を図ることができる。
【0092】更に、消去パルス発生回路221によれ
ば、インダクタL221を介してコンデンサC3を充放
電するため、実施の形態1に係る消去パルス発生回路2
11よりも充放電時における電力損失を低減して、プラ
ズマディスプレイ装置の省電力化を図ることができる。
【0093】(実施の形態3)さて、図3の消去パルス
発生回路221ではインダクタL221を介してコンデ
ンサC3を充放電することによって、図1の消去パルス
発生回路221におけるコンデンサC3の充放電時の電
力損失の低減化を図った。しかしながら、回路自体に抵
抗分を考慮した場合、図3の消去パルス発生回路221
においてもなお電力損失は生じうる。
【0094】ここで、コンデンサを充放電してその両端
の電圧を電圧ΔEだけ変化させるときの電力損失を考え
ると、一般的に、コンデンサの両端の電圧を初期値0か
ら電圧値ΔEになるまで充電する場合における電力損失
が最小になる。例えば実施の形態2に係る消去パルス発
生回路221(図3参照)において、 △E=E211−Es ・・・・・(2) であり、式(1)及び(2)より導かれる、 P=(ΔE2+2ΔE・Es)×C3 ・・・・・(3) なる式において、電圧値Es=0とするときには、電力
損失Pは最小値(△E2×C3)を取ることからも分か
る。
【0095】そこで、実施の形態3では、かかる点に着
目して構成された、図3の消去パルス発生回路221よ
りもコンデンサの充放電時の電力損失が更に低減された
消去パルス発生回路を説明する。
【0096】図5に示すように、実施の形態3に係るX
共通ドライバ(第1電極用駆動回路)23は、図1中の
消去パルス発生回路211に代えて、図5中の破線で囲
んだ構成要素から成る消去パルス発生回路231を備え
る。以下の説明では、当該消去パルス発生回路231を
中心に述べる。このため、図1又は図3中の構成要素と
同等の構成要素には同一の符号を付して、X共通ドライ
バ23内の他の構成は実施の形態1又は2に係るX共通
ドライバ21,22の説明を援用するに留める。
【0097】消去パルス発生回路231は、電源Esの
出力端子にダイオードD11のアノード端子が接続さ
れ、ダイオードD11のカソード端子はコンデンサC3
の一端及びダイオードD13のカソード端子に共通に接
続されている。そして、コンデンサC3の他端は、スイ
ッチSW13を介して接地されていると共に、スイッチ
SW12の一端に接続されている。スイッチSW12の
他端は、コンデンサC30(容量値C30)及びインダ
クタL231(インダクタンスL231)のそれぞれの
一端に接続されており、コンデンサC30の他端は電源
(第1電源)Ewに接続されている。他方、インダクタ
L231の他端は、スイッチSW231を介して、電圧
値Eeaを出力する電源(第2電源)Eeaの正極端子
に接続され、当該電源Eeaの負極端子はコンデンサC
30の上記他端(従って、電源Ew)に接続されてい
る。なお、消去パルス発生回路231の出力電圧に相当
する、コンデンサC3の上記一端の電圧ないしは節点電
圧を電圧V231(電圧値V231)と呼ぶ。また、図
5中の抵抗R231(抵抗値R231)については後述
する。
【0098】次に、X共通ドライバ23の基本的な動作
を、図6のタイムチャートを参照しつつ説明する。な
お、図6において、(a)はスイッチSW12及びSW
15のON/OFF状態の遷移を示し、(b)はスイッ
チSW13の状態遷移を示し、(c)はスイッチSW2
31の状態遷移を示しており、(d)と(e)はそれぞ
れコンデンサC30の両端の電圧V30(電源Es側の
端子の電位を基準とする)と電圧V231との時間変化
を示している。
【0099】時刻t31以前では、スイッチSW13は
ON状態であり、スイッチSW12,SW15及びSW
231はOFF状態であるとする。このとき、コンデン
サC3は電源Esにより充電されており、コンデンサC
3の両端の電圧V3、即ち、電圧V231は電圧値Es
である。また、コンデンサC30の両端の電圧V30は
電圧値(第2電圧値)0であるとする。
【0100】かかる状態において、時刻t31において
スイッチSW231がOFF状態からON状態に遷移す
ると、電源EeaとコンデンサC30とインダクタL2
31とから成るLC共振回路によってコンデンサC30
は充電されて、電圧V30は上昇する。
【0101】そして、時刻t31から上記LC共振回路
の共振周期の半分の時間TLC3(=π√(L231・
C30))が経過した時刻t32において、電圧V30
は電圧値Eeaの2倍の値(第1電圧値)2Eeaに到
達する。当該時刻t32においてスイッチSW231を
OFF状態にすると、電圧V30は電圧値2Eeaを保
持する。このとき、消去パルス発生回路231では、上
記LC共振回路を利用してコンデンサC30を充電し、
しかも、コンデンサC30をその電圧V30が電圧値0
の状態から充電し始めるので、図3の消去パルス発生回
路221におけるコンデンサC3の充電時よりも電力損
失を更に低減することができる。
【0102】電圧V30が電圧値2Eeaである状態の
時刻t33〜時刻t34(第1パルス印加期間)におい
てスイッチSW13をOFF状態にし、且つ、スイッチ
SW12をON状態にすることによって、電圧V231
が電圧値(Ew+2Eea+Es)に上昇する。このと
き、電圧値(Ew+2Eea+Es)を第1の消去パル
スPxpの最大値に要求される値に設定する場合には、
時刻t33においてスイッチSW12と同時にスイッチ
SW15をON状態にすることによって、電圧値(Ew
+2Eea+Es)を有する第1の消去パルスPxpを
第1の行電極(第1電極)Xiに印加することができ
る。
【0103】そして、時刻t34において、スイッチS
W12,SW15をOFF状態にし、スイッチSW13
をON状態にすると、電圧V231は電圧値Esに戻
る。このとき、スイッチSW16をON状態にすること
により、第1の行電極Xiに印加されている第1の消去
パルスPxpが立ち下げられる。
【0104】その後、時刻t35において、スイッチS
W231をON状態にすると、コンデンサC30に蓄積
されている電荷ないしはエネルギーは電源Eeaに回収
されて、電圧V30は下降する。そして、時刻t35か
ら上記時間TLC3だけ経過した時刻t36において電
圧V30は電圧値0に戻るので、当該時刻t36におい
てスイッチSW231をOFF状態にして電圧V231
を電圧値0に保持する。
【0105】他方、第2の消去パルスPxkを発生させ
る場合には、電圧V30が電圧値0の状態にある時刻t
37〜時刻t38(第2パルス印加期間)において、ス
イッチSW13をOFF状態にし、且つ、スイッチSW
12とSW15とを同時にON状態にすれば良い。この
とき、第2の消去パルスPxkは電圧値(Es+Ew)
である。
【0106】特に、連続する2サブフィールドの両リセ
ット期間において第1の消去パルスPxpを生成する場
合には、以下のように駆動すれば良い。即ち、先のサブ
フィールドのリセット期間内の時刻t35〜時刻t36
においてスイッチSW231をON状態にせず、且つ、
引き続くサブフィールドのリセット期間内の時刻t31
〜時刻t32においてスイッチSW231をON状態に
しなければ、先のリセット期間において電圧値2Eea
に変更された電圧V30を、上記の引き続くリセット期
間においても利用することができる。このため、上記引
き続くリセット期間内の時刻t33〜時刻t34におい
て、電圧V30において電圧Ewを重畳すれば良い。ま
た、連続する2サブフィールドの両リセット期間におい
て第2の消去パルスPxkを生成する場合には、電圧V
30が電圧値0である状態において両リセット期間内で
スイッチSW231をOFF状態のまま保持すれば良
い。
【0107】以上のように、実施の形態3に係るX共通
ドライバ(第1電極用駆動回路)23では、時刻t32
〜時刻t35の期間(第1期間)中はコンデンサC30
の両端の電圧V30を電圧値(第1電圧値)2Eeaに
制御し、当該期間中の時刻t33〜時刻t34の期間
(第1パルス印加時間)において、上記電圧V30(=
2Eea)に電源(第1電源)Ewの出力電圧Ew及び
電源Esの出力電圧Esを重畳して得られる電圧(電圧
値(2Eea+Ew+Es))を生成して第1の行電極
(第1電極)Xiに出力する。他方、時刻t31〜時刻
t36の期間以外の期間(第2期間)中は電圧V30を
電圧値(第2電圧値)0に制御し、当該期間中の時刻t
37〜時刻t38の期間(第2パルス印加時間)におい
て、上記電圧V30(=0)に電源(第1電源)Ewの
出力電圧Ew及び電源Esの出力電圧Esを重畳して得
られる電圧(電圧値(Es+Ew))を生成して第1の
行電極(第1電極)Xiに出力する。
【0108】特に、消去パルス発生回路231では、上
記LC共振回路によってコンデンサC30を充放電し、
且つ、かかる充放電はコンデンサC30に対して電圧値
0と電圧値2Eeaとの間で行うので、消去パルス発生
回路211,221よりも電力損失を更に低減して、プ
ラズマディスプレイ装置の省電力化を推進することがで
きる。
【0109】更に、消去パルス発生回路231では、第
1の行電極Xiに消去パルスPxp又はPxkを印加す
る際にスイッチSW231はOFF状態であるので、全
発光セルの放電電流がスイッチSW231に流れること
は無い。従って、実施の形態1及び2に係るプラズマデ
ィスプレイ装置と同様に、従来のプラズマディスプレイ
装置と比較して、更なる低コスト化・小型化を図ること
ができる。
【0110】なお、図5の消去パルス発生回路231中
のインダクタL231に変えて抵抗R231が接続され
た消去パルス発生回路であっても、上述の駆動方法によ
って第1及び第2の消去パルスPxp,Pxkを生成可
能である。このとき、電圧V30の最大値は電圧値Ee
aであるので、電圧値(Ew+Eea+Es)を第1の
消去パルスPxpの最大値に要求される値に設定し、電
圧値(Ew+Es)を第2の消去パルスPxpの最大値
に要求される値に設定する。
【0111】このとき、抵抗R231を備える消去パル
ス発生回路においても、コンデンサ30の充放電は電圧
値V30が電圧値(第2電圧値)0と電圧値(第1電圧
値)2Eeaとの間で変化するように行うので、電力損
失の低減化の観点では消去パルス発生回路211,22
1に対する優位性は失われない。
【0112】(実施の形態4)さて、上述の実施の形態
3では、コンデンサC30の電圧V30を電圧値0と電
圧値2Eeaとの間で充放電をすることによって、コン
デンサの充放電時の電力損失の低減化を図った。
【0113】実施の形態3において説明したように、
(i)コンデンサの充放電の際には、電圧値0と所定の
電圧値との間で充放電する場合に電力損失が最小にな
る。また、一般に、(ii)コンデンサの両端の電圧を
電圧値ΔEだけ変化させる場合において、かかる電圧変
化ΔEを複数回に分けて変化させるときには、これを一
度に行う場合よりも、コンデンサの充放電の際の電力損
失を小さくすることができることが知られている。上記
(i)及び(ii)の観点に鑑みれば、同じ電圧変化Δ
Eに対して、その両端の電圧を電圧値0と電圧値ΔE
との間で変化するようにコンデンサを充放電する場合よ
りも、例えば、電圧値ΔE/2から電圧値0へ変化さ
せ、更に電圧値0から電圧値(−ΔE/2)へ変化させ
るというように、電圧値0を経由して2段階の電圧変化
で以て電圧変化ΔEを実行してコンデンサを充放電する
場合の方が電力損失は小さい。つまり、電圧値0と電圧
値ΔEとの間でコンデンサ(容量値C)を充放電する場
合を考えると、上記の場合の電力損失P1は、既述の
式(3)を参照して、 P1=ΔE2・C ・・・・・(4) で与えられる。これに対して、上記の場合の電力損失
P2は、 P2=(ΔE/2)2・C×2 =ΔE2・C/2 ・・・・・(5) である。
【0114】このように、同じ電圧変化ΔEで以てコン
デンサを充放電する場合であっても、上記の場合の電
力損失P2は、上記の場合の電力損失P1の半分にす
ることができる。以下に、かかる観点に基づいた構成及
び駆動方法を有する消去パルス発生回路を説明する。
【0115】図7に示すように、実施の形態4に係るX
共通ドライバ(第1電極用駆動回路)24は、図1中の
消去パルス発生回路211に代えて、図7中の破線で囲
んだ構成要素から成る消去パルス発生回路241を備え
る。以下の説明では、当該消去パルス発生回路241を
中心に述べる。このため、図1,図3又は図5中の構成
要素と同等の構成要素には同一の符号を付して、X共通
ドライバ23内の他の構成は実施の形態1乃至3に係る
X共通ドライバ21,22,23の説明を援用するに留
める。
【0116】消去パルス発生回路241は、電源Esの
出力端子にダイオードD11のアノード端子が接続さ
れ、ダイオードD11のカソード端子はコンデンサC3
の一端及びダイオードD13のカソード端子に共通に接
続されている。そして、コンデンサC3の他端は、スイ
ッチSW13を介して接地されていると共に、スイッチ
SW12の一端に接続されている。スイッチSW12の
他端はコンデンサC30とスイッチSW51及びSW5
2とのそれぞれの一端に共通に接続されており、コンデ
ンサC30の他端は電源(第1電源)Ewに接続されて
いる。他方、スイッチSW51の他端は、インダクタL
241(インダクタンスL241)に接続されると共
に、スイッチSW53を介してコンデンサC30の上記
他端に接続されている。そして、インダクタL241の
他端は、電圧値Eebを出力する電源(第2電源)Ee
bの正極端子に接続されており、当該電極Eebの負極
端子はスイッチSW54を介してコンデンサC30の上
記他端に接続されると共に、スイッチSW52を介して
コンデンサC30の上記一端に接続されている。特に、
上記出力電圧Eebは、図5中の電源Eeaの出力電源
Eeaの半分に設定される。なお、消去パルス発生回路
241の出力電圧に相当する、コンデンサC3の上記一
端の電圧ないしは節点電圧を電圧V241(電圧値V2
41)と呼ぶ。また、図7中の抵抗R241(抵抗値R
241)については後述する。
【0117】次に、X共通ドライバ24の基本的な動作
を、図8のタイムチャートを参照しつつ説明する。な
お、図8において、(a)はスイッチSW12及びSW
15のON/OFF状態の遷移を示し、(b)はスイッ
チSW13の状態遷移を示している。また、同図8中の
(c)〜(f)の4つの波形図はそれぞれスイッチSW
51〜SW54の状態遷移を示しており、同図8中の
(g)と(h)はそれぞれコンデンサC30の両端の電
圧V30(電源Es側の端子の電位を基準とする)と電
圧V241との時間変化を示している。
【0118】時刻t411以前では、スイッチSW13
はON状態であり、スイッチSW12及びSW15並び
にスイッチSW51〜SW54はOFF状態であるとす
る。このとき、コンデンサC3は電源Esにより充電さ
れており、コンデンサC3の両端の電圧V3、即ち、電
圧V231は電圧値Esである。また、コンデンサC3
0の両端の電圧V30は電圧値0であるとする。
【0119】このとき、時刻t411においてスイッチ
SW51及びSW54をOFF状態からON状態に遷移
すると、電源EebとコンデンサC30とインダクタL
241とから成るLC共振回路によって、コンデンサC
30は充電されて、電圧V30は上昇する。
【0120】そして、時刻t411から上記LC共振回
路の共振周期の半分の時間TLC4(=π√(L241
・C30))が経過した時刻t412において、電圧V
30は電圧値Eebの2倍の値(第1電圧値)2Eeb
に到達する。当該時刻t412においてスイッチSW5
1及びSW54をOFF状態にすると、電圧V30は電
圧値2Eebを保持する。
【0121】かかる状態において時刻t413〜時刻t
414(第1パルス印加期間)でスイッチSW13をO
FF状態にし、スイッチSW12をON状態にすること
によって、電圧V241が電圧値(Ew+2Eeb+E
s)に上昇する。なお、図8中の(h)には電圧V24
1の変化を理解しやすくするために、電圧V30の電圧
変化を破線で図示している。上記電圧値(Ew+2Ee
b+Es)を第1の消去パルスPxpの最大値に要求さ
れる値に設定する場合には、時刻t413において、ス
イッチSW12と同時にスイッチSW15をON状態に
することによって、電圧値(Ew+2Eeb+Es)を
有する第1の消去パルスPxpを第1の行電極(第1電
極)Xiに印加することができる。
【0122】そして、時刻t414において、スイッチ
SW13をON状態にし、スイッチSW12,SW15
をOFF状態にすると、電圧V241は電圧値Esに戻
る。このとき、スイッチSW16をON状態にすること
により、第1の行電極Xiに印加されている第1の消去
パルスPxpが立ち下げられる。
【0123】その後、時刻t415において、スイッチ
SW51及びSW54をON状態にすると、コンデンサ
C30に蓄積されている電荷ないしはエネルギーは電源
Eebに回収されて、電圧V30は下降する。そして、
時刻t415から上記時間TLC4だけ経過した時刻t
416において電圧V30は電圧値0に戻るので、当該
時刻t416においてスイッチSW51及びSW54を
OFF状態にして電圧V30を電圧値0に保持する。
【0124】これに対して、第2の消去パルスPxkの
生成及び出力は以下の駆動方法によって行う。
【0125】まず、消去パルス発生回路241が時刻t
411以前の状態と同様の状態において、時刻t421
でスイッチSW52及びSW53をON状態にする。こ
れによって、上述の時刻t411〜時刻t412におけ
る充電とは逆極性にコンデンサC30が充電される。即
ち、時刻t421からコンデンサC30の充電が開始さ
れて、時刻t421から上記時間TLC4が経過した時
刻t422において、上記電圧V30は、絶対値が電圧
値Eebの2倍の値2Eebであって、上述の時刻t4
11〜時刻t412における充電とは逆極性の電圧値
(第2電圧値){−2Eeb}に到達する。当該時刻t
422においてスイッチSW51及びSW54をOFF
状態にすると、コンデンサC30の電圧V30は電圧値
(−2Eeb)を保持する。
【0126】かかる状態において時刻t423〜時刻t
424でスイッチSW13をOFF状態にし、スイッチ
SW12をON状態にすることによって、電圧V241
が電圧値(Ew−2Eeb+Es)に上昇する。このと
き、電圧値(Ew−2Eeb+Es)を第2の消去パル
スPxkの最大値に要求される値に設定する場合には、
時刻t423においてスイッチSW12と同時にスイッ
チSW15をON状態にすることによって、電圧値(E
w−2Eeb+Es)を有する第2の消去パルスPxk
を第1の行電極Xiに印加することができる。なお、第
1及び第2の消去パルスPxp,Pxkの作用ないしは
機能に鑑みれば、(電圧値Es)<(第2の消去パルス
Pxkの電圧値)<(第1の消去パルスPxpの電圧
値)となるように、各電源Es,Ew,Eebの出力電
圧値Es,Ew,Eebは設計される。
【0127】そして、時刻t424において、スイッチ
SW13をON状態にし、スイッチSW12,SW15
をOFF状態にすると、電圧V241は電圧値Esに戻
る。このとき、スイッチSW16をON状態にすること
により、第1の行電極Xiに印加されている第2の消去
パルスPxkを立ち下げる。
【0128】その後、時刻t425〜当該時刻t425
から上記時間TLC4だけ経過した時刻t426の期間
において、スイッチSW52及びSW53をON状態に
すると、コンデンサC30に蓄積されている電荷ないし
はエネルギーは電源Eebに回収されて、電圧V30は
電圧値(−2Eeb)から電圧値0へ上昇する。
【0129】特に、連続する2サブフィールドの両リセ
ット期間において第1の消去パルスPxpを生成する場
合には、既述の消去パルス発生回路231と同様に、4
つのスイッチSW51〜SW54を制御することによっ
て、先のリセット期間において電圧値2Eebに変更さ
れた電圧V30を、引き続くリセット期間において利用
すれば良い。また、連続する2サブフィールドの両リセ
ット期間において第2の消去パルスPxkを生成する場
合にも、電圧V30が電圧値(−2Eeb)である状態
を両リセット期間内で保持すれば良い。
【0130】以上のように、実施の形態4に係るX共通
ドライバ(第1電極用駆動回路)24では、時刻t41
2〜時刻t415の期間(第1期間)中はコンデンサC
30の両端の電圧V30を電圧値(第1電圧値)2Ee
bに制御し、当該期間中の時刻t413〜時刻t414
の期間(第1パルス印加時間)において、上記電圧V3
0(=2Eeb)に電源(第1電源)Ewの出力電圧E
w及び電源Esの出力電圧Esを重畳して得られる電圧
(電圧値(2Eea+Ew+Es))を生成して第1の
行電極(第1電極)Xiに出力する。他方、時刻t42
2〜時刻t425の期間(第2期間)中は電圧V30を
第2電圧値である電圧値(−2Eeb)に制御し、当該
期間中の時刻t423〜時刻t424の期間(第2パル
ス印加時間)において、上記電圧V30(=−2Ee
b)に電源(第1電源)Ewの出力電圧Ew及び電源E
sの出力電圧Esを重畳して得られる電圧(電圧値(E
s+Ew−2Eeb))を生成して第1の行電極(第1
電極)Xiに出力する。
【0131】このとき、コンデンサC30は上記のLC
共振回路によって充放電され、且つ、電圧値Eebは図
5中の電源Eeaの出力電圧値Eeaの半分に設定され
ているので、既述の式(4)及び(5)からも分かるよ
うに、本消去パルス発生回路241によれば、同じ電圧
変化で以てコンデンサC30を充放電する際の電力損失
を実施の形態3に係る消去パルス発生回路231(図5
参照)の半分にすることができる。従って、プラズマデ
ィスプレイ装置の更なる省電力化を図ることができる。
【0132】また、図3の消去パルス発生回路231中
のスイッチSW231と同様に、4つのスイッチSW5
1〜SW54にはAC−PDPの放電時においても放電
電流が流れることは無い。このため、既述の消去パルス
発生回路211,221,231と同様に、4つのスイ
ッチSW51〜54に特別な低インピーダンスのスイッ
チを用いる必要が無いので、単一のコンデンサC30で
以て第1及び第2の消去パルスPxp,Pxkを生成可
能であることと相俟って、従来のプラズマディスプレイ
装置よりも低コスト化・小型化を図ることができる。
【0133】なお、図7の消去パルス発生回路241中
のインダクタL241に変えて抵抗R241が接続され
た消去パルス発生回路であっても、上述の駆動方法によ
って第1及び第2の消去パルスPxp,Pxkを生成可
能である。このとき、電圧V30の最大値の絶対値は電
圧Eebであるので、電圧値(Ew+Eeb+Es)を
第1の消去パルスPxpの最大値に要求される値に設定
し、電圧値(Ew−Eeb+Es)を第2の消去パルス
Pxpの最大値に要求される値に設定する。なお、上述
の消去パルス発生回路241と同様に、(電圧値Es)
<(第2の消去パルスPxkの電圧値)<(第1の消去
パルスPxpの電圧値)となるように、各電源Es,E
w,Eebの出力電圧値Es,Ew,Eebは設計され
る。
【0134】このとき、抵抗R231を備える消去パル
ス発生回路においても、コンデンサ30の充放電は電圧
値V30が電圧値(第2電圧値)0と電圧値(第1電圧
値)Eeaとの間で変化するように行うので、電力損失
の低減化の観点では消去パルス発生回路211,221
に対する優位性は失われない。
【0135】(実施の形態5)図9に示すように、実施
の形態5に係るプラズマディスプレイ装置の第1の行電
極(第1電極)Xiの駆動回路(第1電極用駆動回路)
25は、スキャンパルス・維持パルス発生回路252
(以下、「パルス発生回路252」とも呼ぶ)と、当該
パルス発生回路252とAC−PDP1の第1の行電極
Xiとの間に設けられたコンデンサC409(容量値C
409)と、パネル直列容量充電回路251とを備え
る。なお、図1,図3,図5又は図7中の構成要素と同
等の構成要素には同一の符号を付している。
【0136】まず、パルス発生回路252の構成を説明
する。図9に示すように、パルス発生回路252におい
て、電源(第1電源)Esの出力端子にダイオードD1
1のアノード端子が接続され、ダイオードD11のカソ
ード端子はダイオードD13のカソード端子及びスイッ
チSW15の一端に共通に接続されている。ダイオード
D13のアノード端子及びスイッチSW15の他端は、
ダイオードD14のカソード端子及びスイッチSW16
の一端に共通に接続されていると共に、ダイオードD1
2並びにコンデンサC409の一端に接続されている。
そして、ダイオードD14のアノード端子及びスイッチ
SW16の他端は接地されている。他方、上記ダイオー
ドD12のアノード端子はスイッチSW14を介して電
源Vaに接続されている。また、コンデンサC409の
他端はPDP1の第1の行電極Xiに接続されている。
換言すれば、パルス発生回路252は、既述の各消去パ
ルス発生回路211,221,231,241における
電源EsからダイオードD13に至る経路以外の構成要
素(いわば、消去パルスを生成するための構成要素)が
除去された構成を有する。このため、パルス発生回路2
52は、その除去された構成要素の分だけ、各X共通ド
ライバ21,22,23,24(並びに従来のX共通ド
ライバ21P)よりも簡略化されている。
【0137】以上の構成を有するパルス発生回路252
は、図14のタイムチャート中のサブフィールドA,B
のアドレス期間において電圧値Vaxの電圧パルスを出
力し、また、同図14中の維持期間において電圧値Es
の維持パルスSpを出力する。
【0138】次に、パネル直列容量充電回路251の構
成を説明する。図9に示すように、コンデンサC409
の上記一端は、電圧値E410を出力する電源(第2電
源)E410及び電圧値E411を出力する電源(第3
電源)E411のそれぞれの負極端子に共通に接続され
ている。なお、ここでは(電圧値E410)>(電圧値
E411)とする。電源E410及びE411のそれぞ
れの正極端子は、スイッチ(第1スイッチ)SW405
又はスイッチ(第2スイッチ)SW406とインダクタ
(第1インダクタ)L401(インダクタンスL40
1)又はインダクタ(第2インダクタ)L402(イン
ダクタンスL402)とを介して、コンデンサC409
の上記他端に共通に接続されている。換言すれば、電源
E410とスイッチSW405とインダクタL401と
から成る第1直列回路と、電源E411とスイッチSW
406とインダクタL402とから成る第2直列回路
と、コンデンサC409とが互いに並列に接続されてい
る。
【0139】なお、図9中の抵抗R407,抵抗R40
8及び抵抗R412については、後述の実施の形態6に
おいて説明する。
【0140】特に、コンデンサC409の容量値C40
9は、AC−PDP1内のn本の第1の行電極Xi(総
称して「第1の行電極群X」とも呼ぶ)と図9に図示し
ないn本の第2の行電極Yi(総称して「第2の行電極
群Y」とも呼ぶ)との間に存在する静電容量よりも十分
に大きい容量に設定される(なお、上記第2の行電極Y
iについては後述の図10を参照)。ここで、第1の行
電極群Xと第2の行電極群Yとの間に存在する静電容量
について図10を用いて説明する。
【0141】図10は、1つの放電セルないしは発光セ
ルにおける両行電極Xi,Yi間の等価回路を説明する
ための図であり、その等価回路と、図13に示す前面ガ
ラス基板2P側の構造を一対の第1の行電極(第1電
極)Xi及び第2の行電極(第2電極)Yiの長手方向
に垂直な方向から見た縦断面図とを併せて図示してい
る。図10において、第1及び第2の行電極Xi(又は
4),Yi(又は5)は図13中の第1電極4P及び第
2電極5Pに相当し、前面ガラス基板2と誘電体層6と
MgO膜7とはそれぞれ図13中の前面ガラス基板2
P,誘電体層6P,MgO膜7Pに相当する。また、誘
電体層6とMgO膜7とを総称して、「誘電体層6A」
とも呼ぶ。
【0142】図10に示すように、第1及び第2の行電
極Xi,Yi間には、誘電体層6(又は6A)を直接に
介した容量成分Cp(容量値Cp)が存在する。更に、
第1及び第2の行電極Xi,Yiは放電を介した容量成
分Cd(容量値Cd)で以て電気的に接続される。かか
る容量成分Cdを、図10では容量値Cd/2を有する
2つの容量成分として図示している。このとき、図10
に示すように、両行電極Xi,Yi間の等価回路は、上
記2つの容量成分が放電セルの等価抵抗Rdを介して接
続されて、容量成分Cpと並列に接続された回路として
図示される。
【0143】さて、AC−PDP1を外部から(回路的
に)見た場合において1つの放電セルの静電容量は容量
値(Cp+Cd)で表すことができ、AC−PDP1全
体の静電容量、即ち、第1の行電極群Xと第2の行電極
群Yとの間の静電容量は、容量値(Cp+Cd)×(縦
ライン数m)×(横ライン数n)で与えられる。かかる
容量は、例えば40インチ級のAC−PDPでは約10
0nFである。
【0144】コンデンサC409の容量値C409を第
1の行電極群Xと第2の行電極群Yとの間の静電容量よ
りも十分に大きい容量値に設定することによって、交流
電圧である維持パルス(図14中の維持パルスSpを参
照)の伝搬時にコンデンサC409を低インピーダンス
状態とすることができる。このため、コンデンサC40
9を有する場合であっても、コンデンサC409を有さ
ないプラズマディスプレイ装置、例えば図15の従来の
プラズマディスプレイ装置と比較して、画像表示におい
て維持放電に関するマージンの低下等の影響を及ぼすこ
とがない。
【0145】次に、図9のパルス発生回路252及びパ
ネル直列容量充電回路251による第1の行電極Xiの
基本的な駆動方法を、図11のタイムチャートを参照し
つつ説明する。なお、図11において、(a)〜(d)
はそれぞれSW15,SW16,SW405,SW40
6のON/OFF状態の遷移を示している。また、同図
11中の(e)は、コンデンサC409のパルス発生回
路252側の端子の電位を基準とした、コンデンサC4
09の両端の電圧V409(電圧値V409)の時間変
化を示し、同図11中の(f)は、第1の行電極Xiに
印加される電圧である、コンデンサC409のAC−P
DP1側の端子の電圧V251(電圧値V251)の時
間変化を示している。
【0146】時刻t511以前では、スイッチSW1
4,SW15,SW405及びSW406はOFF状態
であり、スイッチSW16はON状態であるとし、コン
デンサC409の両端の電圧V409は電圧値0である
とする。
【0147】時刻t511〜時刻t512においてスイ
ッチSW405をON状態にすると、コンデンサC40
9とインダクタL401と電源E410とから成るLC
共振回路によってコンデンサC409が充電されて、電
圧V409は上昇する。
【0148】そして、時刻t511から上記LC共振回
路の共振周期の半分の時間TLC51(=π√(L40
1・C409))が経過した時刻t512において、電
圧V409は電圧値E410の2倍の値(第1電圧値)
2E410に到達する。当該時刻t512においてスイ
ッチSW405をOFF状態にすると、電圧V409は
電圧値2E410を保持する。
【0149】かかる状態において時刻t513〜時刻t
514(第1パルス印加期間)でスイッチSW16をO
FF状態にし、且つ、スイッチSW15をON状態にす
ることによって、電圧値(2E410+Es)を有する
電圧V251が第1の行電極Xiに印加される。このと
き、上記の電圧値(2E410+Es)を第1の消去パ
ルスPxpの最大値に要求される値に設定する場合に
は、かかる電圧V251を第1の消去パルスPxpとし
て利用することができる。
【0150】そして、時刻t514において、スイッチ
SW15をOFF状態にし、スイッチSW16をON状
態にすると、電圧V251は電圧値2E410に戻る。
【0151】その後、時刻t515において、スイッチ
SW405をON状態にすると、コンデンサC409に
蓄積されている電荷ないしはエネルギーは電源E410
に回収されて、電圧V409は下降する。そして、時刻
t515から上記時間TLC51だけ経過した時刻t5
16において電圧V409は電圧値0に戻るので、当該
時刻t516においてスイッチSW405をOFF状態
にして電圧V409を電圧値0に保持する。
【0152】これに対して、第2の消去パルスPxkの
生成及び出力は以下の駆動方法によって行う。
【0153】まず、コンデンサC409,パルス発生回
路252及びパネル直列容量充電回路251が時刻t5
11以前の状態と同様の状態において、時刻t521で
スイッチSW406をON状態にすると、コンデンサC
409とインダクタL402と電源E411とから成る
LC共振回路によってコンデンサC409が充電され
て、電圧V409は上昇する。
【0154】そして、時刻t521からコンデンサC4
09及びインダクタL402より成る共振回路の共振周
期の半分の時間TLC52(=π√(L402・C40
9))が経過した時刻t522においてスイッチSW4
06をOFF状態にすると、上述の時刻t511〜時刻
t512における動作と同様に、電圧V409は電圧値
(第2電圧値)2E411を保持する。
【0155】かかる状態において時刻t523〜時刻t
524(第2パルス印加期間)でスイッチSW16をO
FF状態にし、且つ、スイッチSW15をON状態にす
ることによって、電圧値(2E411+Es)を有する
電圧V251を、第2の消去パルスPxkとして第1の
行電極Xiに印加することができる。ここでは、(電圧
値E411)<(電圧値410)であるものとし、上記
の電圧値(2E411+Es)を第2の消去パルスPx
kの最大値に要求される値に設定しておく。
【0156】そして、時刻t524において、スイッチ
SW15をOFF状態にし、スイッチSW16をON状
態にすると、電圧V251は電圧値2E411に戻る。
【0157】その後、時刻t525〜時刻t526の期
間でスイッチSW406をON状態にすると、上記時刻
t515〜時刻t516と同様に、電圧V409は下降
して、電圧値0に戻る。なお、時刻t526は、時刻t
525から上記時間TLC52だけ経過した時刻であ
る。
【0158】以上のように、実施の形態5に係る駆動回
路(第1電極用駆動回路)25では、時刻t512〜時
刻t515の期間(第1期間)中はコンデンサC409
の両端の電圧V409を電圧値(第1電圧値)2E41
0に制御し、当該期間中の時刻t513〜時刻t514
の期間(第1パルス印加時間)において、上記電圧V4
09(=2E410)に電源(第1電源)Esの出力電
圧Esを重畳して得られる電圧(電圧値(2E410+
Es))を生成して第1の行電極(第1電極)Xiに出
力する。他方、時刻t522〜時刻t525の期間(第
2期間)中は電圧V409を電圧値(第2電圧値)2E
411に制御し、当該期間中の時刻t523〜時刻t5
24の期間(第2パルス印加時間)において、上記電圧
V409(=2E411)に電源(第1電源)Esの出
力電圧Esを重畳して得られる電圧(電圧値(2E41
1+Es)を生成して第1の行電極(第1電極)Xiに
出力する。
【0159】特に、パネル直列容量充電回路251ない
し駆動回路25では、上記の2つのLC共振回路によっ
てコンデンサC409を充放電し、且つ、かかる充放電
はコンデンサC409に対して電圧値0と電圧値2E4
10又は電圧値E411との間で行うので、実施の形態
3に係る消去パルス発生回路231ないしX共通ドライ
バ23と同様に、消去パルス発生回路211,221よ
りも電力損失を更に低減して、プラズマディスプレイ装
置の省電力化を図ることができる。
【0160】また、スイッチSW405及びSW406
にはAC−PDPの放電時においても放電電流が流れる
ことは無い。このため、既述の消去パルス発生回路21
1,221,231,241と同様に、スイッチSW4
05及びSW406は特別な低インピーダンスのスイッ
チを用いる必要が無いので、単一のコンデンサC409
で以て第1及び第2の消去パルスPxp,Pxkを生成
可能であることと相俟って、従来のプラズマディスプレ
イ装置よりも低コスト化・小型化を図ることができる。
【0161】(実施の形態6)実施の形態6に係る第1
の行電極Xiの駆動回路は、図9のパネル直列容量充電
回路251中のインダクタL401及びL402に変え
て抵抗R407(第1抵抗)及び抵抗R408(第2抵
抗)が接続され、更に、図9に示すようにコンデンサC
409と並列に抵抗412(第3抵抗)が接続された構
成を有する。かかる回路においても、第1及び第2の消
去パルスPxp,Pxkを生成可能である。このとき、
電圧V409の最大値は電圧値(第1電圧値)E410
又は電圧値(第2電圧値)E411に制御可能であるの
で、電圧値(E410+Es)を第1の消去パルスPx
pの最大値に要求される値に設定し、電圧値(E411
+Es)を第2の消去パルスPxpの最大値に要求され
る値に設定する。
【0162】以下に、本実施の形態6に係る駆動回路の
動作を、図9の回路構成図及び図12のタイムチャート
を参照しつつ説明する。なお、図12において、(a)
〜(d)はそれぞれSW15,SW16,SW405,
SW406のON/OFF状態の遷移を示している。ま
た、同図12中の(e)は、電圧V409の時間変化を
示し、同図12中の(f)は、電圧V251の時間変化
を示している。
【0163】時刻t531以前の時刻では、図11にお
ける時刻t511と同様の状態であるとする。
【0164】図12に示すように、時刻t531〜時刻
t535の期間においてスイッチSW405をON状態
にすると、コンデンサC409は抵抗R407を介して
充電されて電圧V409は上昇する。そして、時刻t5
32において電圧V409は電圧値(第1電圧値)E4
10に達する。
【0165】そして、電圧V409が電圧値E410で
ある時刻t532〜時刻t535の期間(第1期間)中
であって、時刻t533〜時刻t534の期間(第1パ
ルス印加期間)において、スイッチSW16をOFF状
態にし、スイッチSW15をON状態にすることによっ
て、電圧値(E410+Es)を有する第1の消去パル
スPxpが第1の行電極Xiに印加される。
【0166】他方、第2の消去パルスPxkの生成及び
出力は以下の駆動方法によって行う。即ち、時刻t53
1以前の時刻と同様の状態において、時刻t541〜時
刻t545の期間においてスイッチSW406をON状
態にすると、コンデンサC409は抵抗R408を介し
て充電されて、時刻t542において電圧V409は電
圧値(第2電圧値)E411に達する。
【0167】そして、電圧V409が電圧値E411で
ある時刻t542〜時刻t545の期間(第2期間)中
であって、時刻t543〜時刻t544の期間(第2パ
ルス印加期間)において、スイッチSW16をOFF状
態にし、スイッチSW15をON状態にすることによっ
て、電圧値(E411+Es)を有する第1の消去パル
スPxpが第1の行電極Xiに印加される。
【0168】さて、上述の時刻t535又は時刻t54
5においてスイッチSW405又はSW406をOFF
状態にしたとき、コンデンサC409に蓄積された電荷
は抵抗R412を介して放電されて、電圧V409は低
下する。かかる作用に鑑みれば、抵抗R412は電圧V
409の立下がり時間を規定する要素であることが分か
る。このとき、抵抗R412の抵抗値R412を小さい
値に設定した結果、立下がり時間が短い場合には、スイ
ッチSW405又はSW406をON状態にした際にコ
ンデンサC409に印加される、電圧E410又は電圧
E411の分圧が小さくなってしまう。このため、立下
がり時間が許容される最大の時間になるように、即ち、
時刻t535又はt545から第1又は第2の消去パル
スPxp,Pxkの後に次の電圧パルス、即ち、アドレ
ス期間で印加される電圧パルスが印加されるまでの時間
内での最大値になるように、抵抗R412の抵抗値R4
12は設定される。
【0169】なお、抵抗R412の代わりに短絡スイッ
チを設けても良い。かかる場合には、スイッチSW40
5,SW406をOFF状態にした後に、当該短絡スイ
ッチをON状態にすることによってコンデンサC409
の電荷を放電させて、電圧値V409を下げる。
【0170】また、インダクタL401又はL402の
一方のみを抵抗R407又はR408に変更しても良
い。かかる場合には、スイッチSW405又はSW40
6をOFF状態にした際に、抵抗R407又はR408
を介して充電されたコンデンサC409の電荷を放電す
るために抵抗R412又は上記の短絡スイッチを用い
る。
【0171】実施の形態6に係る駆動回路においても、
コンデンサ409の充放電は電圧値V409が電圧値0
と電圧値(第1電圧値)E410又は電圧値(第2電圧
値)E411との間で変化するように行うので、電力損
失の低減化の観点では消去パルス発生回路211,22
1に対する優位性は失われない。
【0172】実施の形態1乃至6に係るX共通ドライバ
及び第1の行電極Xiの駆動回路(第1電極用駆動回
路)は、3種類以上の電圧値を有する消去パルスを生成
する場合にも応用することが可能である。例えば実施の
形態1に係る消去パルス発生回路211を応用する場合
には、必要となる消去パルス用の電圧ないしは電源の数
に応じて、電源E211、スイッチSW211及びダイ
オードD211から成る回路に相当する回路を設けて、
これらの複数のスイッチを切り換えることにより駆動す
れば良い。同様に、実施の形態3に係る消去パルス発生
回路231の場合には、必要となる消去パルス用の電圧
ないしは電源の数に応じて、例えば電源Eeaとスイッ
チSW231とから成る直列回路に、これと同様の構成
の直列回路を並列に設けて、これらの複数のスイッチを
切り換えることにより駆動すれば良い。
【0173】これらの場合において、第1又は第2電圧
値に、新たに追加された電源によって充電されたときの
コンデンサ(コンデンサC3,C30又はC409に相
当)の両端の電圧値を加えた複数の電圧値を総称して
「第1又は第2電圧値」と捉えることができる。
【0174】加えて、実施の形態1乃至6に係るX共通
ドライバ及び第1の行電極Xi用駆動回路(第1電極用
駆動回路)は、第1の行電極Xiの他の電圧パルス、例
えば維持パルス等に複数の電圧値が必要な場合にも適用
可能である。
【0175】勿論、第2の行電極Yiの駆動回路にも適
用可能であり、かかる場合には第2の行電極Yiが「第
1電極」に該当する。
【0176】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、単
一のコンデンサの両端の電圧を第1電圧値又は第2電圧
値に制御するので、第1及び第2電圧値のそれぞれを生
成するために2つのコンデンサを有する従来の駆動回路
と比較して、駆動回路を簡略化することができる。従っ
て、その分だけ駆動回路ないしは交流面放電型プラズマ
ディスプレイ装置(以下、単に「プラズマディスプレイ
装置」とも呼ぶ)の低コスト化・小型化を図ることがで
きる。
【0177】(2)請求項2に係る発明によれば、第1
スイッチのOFF/ON状態の選択及び抵抗の作用によ
って、コンデンサの両端の電圧を、例えば第2電源の出
力電圧に基づく第1電圧値又は例えば第3電源の出力電
圧に基づく第2電圧値に制御することができる。このと
き、第1スイッチがON状態のときに第2スイッチがO
N状態になることで、第2電圧値と第1電源の出力電圧
とが重畳された電圧が第1電極に印加された場合であっ
ても、第2ダイオードの作用によって、AC−PDPで
の放電電流が第1スイッチに流れることは無い。このた
め、従来のプラズマディスプレイ装置での駆動回路にお
けるスイッチとは異なり、第1スイッチを、インピーダ
ンスを低減するために並列接続された複数のトランジス
タで以て構成する必要は全く無い。従って、本発明によ
れば、駆動回路に上記複数のトランジスタ及びこれらの
トランジスタのための大型の駆動回路を必要としないの
で、上記(1)で述べた低コスト化・小型化という効果
は非常に大きいと言える。
【0178】(3)請求項3に係る発明によれば、第2
電源とコンデンサとインダクタから成る共振回路によっ
て当該コンデンサを充放電するので、従来のプラズマデ
ィスプレイ装置での駆動回路と比較して、コンデンサの
充放電時に発生する電力損失を低減することができる。
その結果、プラズマディスプレイ装置の省電力化を推進
することができる。
【0179】更に、上記共振回路によってコンデンサを
充電した後にスイッチをOFF状態にする場合には、A
C−PDPでの放電電流が当該スイッチに流れることは
無い。このため、請求項3に係る発明によれば、上記
(2)と同様に、従来のプラズマディスプレイ装置と比
較して、格段に低コスト化・小型化されたプラズマディ
スプレイ装置を実現することができる。
【0180】(4)請求項4に係る発明によれば、スイ
ッチがON状態に制御される時間は、上記の共振回路の
共振周期の半分に相当する期間であるので、当該共振回
路における最大の電圧で以てコンデンサの充電すること
ができ、且つ、当該充電されたエネルギーを電源に回収
することができる。従って、上記(3)の効果に加え
て、当該共振回路におけるエネルギーを最大限に活用で
きるという利点がある。
【0181】(5)請求項5に係る発明によれば、コン
デンサは、その両端の電圧が電圧値0と第2電圧値との
間で変化するように充放電されるので、同じ電圧変化量
(第2電圧値と第1電圧値との差)に対する電力損失を
最小にすることができる。このため、上記(3)の場合
よりもより一層に電力損失の低減化、即ち、プラズマデ
ィスプレイ装置の省電力化を図ることができる。
【0182】(6)請求項6に係る発明によれば、電圧
値0となる期間を介して第1期間と第2期間とが順次に
行われる。即ち、コンデンサの両端の電圧は、電圧値0
から正の第1電圧値へ変更され、その後に再び電圧値0
へ変更される。引き続いて、電圧値0から負の第2電圧
値に変更され、その後に再び電圧値0に変更される。い
わば、コンデンサの両端の電圧は、電圧値0を介して交
流的に制御される。このように、本発明によれば、コン
デンサの両端の電圧変化を、第1電圧値と電圧値0との
間での電圧変化及び第2電圧値と電圧値0との間での電
圧変化という2段階の電圧変化で行うため、第1電圧値
と第2電圧値との間の電圧変化を1回の電圧変化で以て
行う場合よりも、コンデンサの充放電時における電力損
失を低減化することができる。
【0183】しかも、本発明によれば、上述の2段階に
よる電圧制御は、両段階において電圧値0と第1又は第
2電圧値との間で行われるので、同じ電圧変化量(第2
電圧値と第1電圧値との差)に対する電力損失を最小に
することができる。
【0184】従って、本発明によれば、コンデンサの充
放電時における電力損失の低減化を、上記(3)及び
(5)の場合よりも更に低減することができる。その結
果、プラズマディスプレイ装置の省電力化を図ることが
できる。
【0185】(7)請求項7に係る発明によれば、コン
デンサの両端の電圧の制御は、抵抗を介したコンデンサ
の充放電によって行われる。かかる場合であっても、上
記(3)又は(5)の場合よりもより一層に、プラズマ
ディスプレイ装置の省電力化を図ることができる。
【0186】(8)請求項8に係る発明によれば、コン
デンサの容量は第1の行電極群と第2の行電極群との間
に存在する静電容量よりも大きいので、例えば維持パル
スのような交流電圧に対して、当該コンデンサを低イン
ピーダンス状態にすることができる。従って、当該コン
デンサがパルス発生回路の出力端子とAC−PDPとの
間に接続されていても、維持パルスの伝達ないしは維持
放電に影響を及ぼすことはない。
【0187】(9)請求項9に係る発明によれば、第1
スイッチと第2スイッチとの切り替えにより、コンデン
サの両端の電圧を第1又は第2電圧値に制御可能であ
る。このとき、コンデンサは第1又は第2インダクタを
介して充放電されるので、上記(3)と同様の効果を得
ることができる。しかも、コンデンサの両端の電圧の初
期値が電圧値0のときには、上記(5)と同様の効果を
も得ることができる。
【0188】更に、請求項9に係る発明によれば、コン
デンサと第2電源と第1インダクタから成る共振回路又
はコンデンサと第3電源と第2インダクタから成る共振
回路によって当該コンデンサを充放電する。このとき、
上記共振回路によってコンデンサを充電した後に第1及
び第2スイッチをOFF状態にする場合には、プラズマ
ディスプレイ装置での放電電流が当該スイッチに流れる
ことは無い。このため、本発明に係るプラズマディスプ
レイ装置によれば、上記(2)と同様に、従来のプラズ
マディスプレイ装置と比較して、格段に低コスト化・小
型化を図ることができる。
【0189】(10)請求項10に係る発明によれば、
コンデンサの両端の電圧の初期値が電圧値0のときに
は、上記(5)と同様の効果を得ることができる。
【0190】(11)請求項11に係る発明によれば、
プラズマディスプレイ装置が当該交流面放電型プラズマ
ディスプレイパネル用駆動装置を備えるときには、上記
(1)乃至(10)のいずれかの効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係るX共通ドライバの回路構
成図である。
【図2】 実施の形態1に係るX共通ドライバの駆動方
法を示すタイムチャートである。
【図3】 実施の形態2に係るX共通ドライバの回路構
成図である。
【図4】 実施の形態2に係るX共通ドライバの駆動方
法を示すタイムチャートである。
【図5】 実施の形態3に係るX共通ドライバの回路構
成図である。
【図6】 実施の形態3に係るX共通ドライバの駆動方
法を示すタイムチャートである。
【図7】 実施の形態4に係るX共通ドライバの回路構
成図である。
【図8】 実施の形態4に係るX共通ドライバの駆動方
法を示すタイムチャートである。
【図9】 実施の形態5に係る駆動回路の回路構成図で
ある。
【図10】 1つの放電セルにおける両行電極Xi,Y
i間の等価回路を説明するための図である。
【図11】 実施の形態5に係る駆動回路の駆動方法を
示すタイムチャートである。
【図12】 実施の形態6に係る駆動回路の駆動方法を
示すタイムチャートである。
【図13】 従来の交流面放電型プラズマディスプレイ
パネルの構造を示す斜視図である。
【図14】 交流面放電型プラズマディスプレイパネル
の従来の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【図15】 従来のプラズマディスプレイ装置の駆動回
路の回路構成図である。
【符号の説明】
1 交流面放電型プラズマディスプレイパネル、11
発光セル、21〜24X共通ドライバ(駆動回路)、2
5 駆動回路、251 パルス発生回路、252 パネ
ル直列容量充電回路、C3,C30,C409 コンデ
ンサ、D11ダイオード(第1ダイオード)、D211
ダイオード(第2ダイオード)、E211 電源(第
3電源)、E221,Eea,Eeb 電源(第2電
源)、E410 電源(第2電源)、E411 電源
(第3電源)、Es 電源(第1又は第2電源)、Ew
電源(第1電源)、L221 インダクタ、L23
1,L241 インダクタ、L401 インダクタ(第
1インダクタ)、L402インダクタ(第2インダク
タ)、Pxp 第1の消去パルス、Pxk 第2の消去
パルス、TLC2,TLC3,TLC4,TLC51,
TLC52 時間、R211,R231,R241 抵
抗、R407 抵抗(第1抵抗)、R408抵抗(第2
抵抗)、R412 抵抗(第3抵抗)、SW12 スイ
ッチ(第2スイッチ)、SW13 スイッチ(第3スイ
ッチ)、SW51,SW52,SW53,SW54,S
W221,SW231 スイッチ、SW211 スイッ
チ(第1スイッチ)、SW405 スイッチ(第1スイ
ッチ)、SW406 スイッチ(第2スイッチ)、X
第1の行電極群、Xi 第1の行電極(第1電極)、Y
第2の行電極群、Yi 第2の行電極(第2電極)、V
3,V30,V211,V221,V231,V24
1,V251,V409 電圧、Wj 列電極(第3電
極)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 611 G09G 3/20 611A (72)発明者 浦壁 隆浩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C080 AA05 BB05 DD22 DD26 DD27 EE29 FF12 HH02 HH04 JJ02 JJ03 JJ04 JJ06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対をなす第1電極及び第2電極
    と、前記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた
    第3電極との立体交差により各発光セルが規定され、前
    記第1電極は前記発光セルに共通の電極である交流面放
    電型プラズマディスプレイパネルと、 前記第1,第2及び第3電極の各々を駆動制御する駆動
    装置とを備え、 前記駆動装置は、 第1電源と、前記第1電源の出力端子と前記第1電極と
    の経路の途中に設けられたコンデンサとを備え、前記コ
    ンデンサの両端の電圧を第1期間中は第1電圧値に制御
    し、第2期間中は第2電圧値に制御し、前記第1期間中
    の所定の第1パルス印加期間及び前記第2期間中の所定
    の第2パルス印加期間においては前記コンデンサの前記
    両端の電圧に前記第1電源の出力電圧を重畳して得られ
    る電圧を生成して前記第1電極に出力する第1電極用駆
    動回路を備えることを特徴とする、交流面放電型プラズ
    マディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の交流面放電型プラズマ
    ディスプレイ装置であって、 前記第1電極用駆動回路は、 前記コンデンサの一端側にそのカソード端子が接続され
    た第1ダイオードを介して、前記コンデンサの前記一端
    に接続された第2電源と、 前記コンデンサの前記一端側にそのカソード端子が接続
    された第2ダイオード及び第1スイッチを介して、前記
    コンデンサの前記一端に接続された第3電源と、 前記コンデンサに並列に接続された抵抗とを更に備え、 前記第1コンデンサの他端は、第2スイッチを介して前
    記第1電源に接続されると共に、第3スイッチを介して
    接地されていることを特徴とする、交流面放電型プラズ
    マディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の交流面放電型プラズマ
    ディスプレイ装置であって、 前記第1電極用駆動回路は、 第2電源と、 前記コンデンサと前記第2電源との間にスイッチを介し
    て接続されたインダクタとを更に備えることを特徴とす
    る、交流面放電型プラズマディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の交流面放電型プラズマ
    ディスプレイ装置であって、 前記スイッチは、前記コンデンサと前記インダクタと前
    記第2電源とを備える共振回路の共振周期の半分に相当
    する時間の間、ON状態に制御されることを特徴とす
    る、交流面放電型プラズマディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の交流面放電型プ
    ラズマディスプレイ装置であって、 前記第2電圧値は電圧値0であることを特徴とする、交
    流面放電型プラズマディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4に記載の交流面放電型プ
    ラズマディスプレイ装置であって、 前記第1電圧値は正の電圧値であり、 前記第2電圧値は負の電圧値であり、 前記コンデンサの前記両端の電圧が、電圧値0となる期
    間を介して前記第1期間と前記第2期間との間で順次に
    制御されることを特徴とする、交流面放電型プラズマデ
    ィスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の交流面放電型プ
    ラズマディスプレイ装置であって、 前記インダクタが抵抗に置き換えられたことを特徴とす
    る、交流面放電型プラズマディスプレイ装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の交流面放電型プラズマ
    ディスプレイ装置であって、 前記コンデンサは、前記第1電極用駆動回路内のパルス
    発生回路の出力端子と前記交流面放電型プラズマディス
    プレイパネルとの間に接続され、 前記コンデンサの容量値は、複数の前記第1電極より成
    る第1の行電極群と複数の前記第2電極より成る第2の
    行電極群との間に存在する静電容量よりも大きいことを
    特徴とする、交流面放電型プラズマディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の交流面放電型プラズマ
    ディスプレイ装置であって、 前記コンデンサと、 前記第1電圧値に対応する電圧を出力する第2電源と、
    第1スイッチと、第1インダクタとが互いに直列に接続
    された第1直列回路と、 前記第2電圧値に対応する電圧を出力する第3電源と、
    第2スイッチと、第2インダクタとが互いに直列に接続
    された第2直列回路とが互いに並列に接続されているこ
    とを特徴とする、交流面放電型プラズマディスプレイ装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の交流面放電型プラズ
    マディスプレイ装置であって、 前記第1インダクタと前記第2インダクタとの内の一方
    あるいは双方が第1抵抗又は第2抵抗に置き換えられ、
    且つ、前記コンデンサと並列に接続された第3抵抗又は
    短絡スイッチを更に備えることを特徴とする、交流面放
    電型プラズマディスプレイ装置。
  11. 【請求項11】 互いに対をなす第1電極及び第2電極
    と、前記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた
    第3電極との立体交差により各発光セルが規定され、前
    記第1電極は前記発光セルに共通の電極である交流面放
    電型プラズマディスプレイパネルの駆動装置であって、 請求項1乃至10のいずれかに記載の前記第1電極用駆
    動回路を有することを特徴とする、交流面放電型プラズ
    マディスプレイパネル用駆動装置。
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