JP2000121493A - 分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方法および製造方法 - Google Patents

分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方法および製造方法

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JP2000121493A
JP2000121493A JP10296661A JP29666198A JP2000121493A JP 2000121493 A JP2000121493 A JP 2000121493A JP 10296661 A JP10296661 A JP 10296661A JP 29666198 A JP29666198 A JP 29666198A JP 2000121493 A JP2000121493 A JP 2000121493A
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optical fiber
fiber core
split
surface shape
tape
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Takeshi Hashimoto
健 橋本
Masaichi Mobara
政一 茂原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状が
容易に評価ができる方法を提供する。 【解決手段】 光切断法を用いて、分割型テープ状光フ
ァイバ心線の光ファイバ心線の被覆の表面の画像データ
(A図の上の図)と連結用樹脂の表面の画像データ(A
図の下の図)を取得する。心線の被覆の頂点の位置に対
応させて連結用樹脂の表面の画像データを所要の領域に
分けて、各領域における位置データから近似関数を求
め、求めた近似関数により分割型テープ状光ファイバ心
線の表面形状を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚のテープ状
光ファイバ心線ユニットを並列に並べて連結用樹脂によ
り連結した分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状の
評価方法と、この評価方法を用いた分割型テープ状光フ
ァイバ心線の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テープ状光ファイバ心線の表面形状を計
測するには、従来はテープ状光ファイバ心線を切断し、
端面を顕微鏡で観察する方法や、接触式の測定器で表面
をなぞりながら位置データを採る方法があるが、製造中
に評価することができないという問題がある。特に、テ
ープ状光ファイバ心線を切断という破壊検査は、製造ラ
インでの検査には使用できないばかりでなく、製品全長
での品質を保証することができないという問題がある。
【0003】複数枚のテープ状光ファイバ心線をユニッ
トとして、並列に並べて連結用樹脂により連結した分割
型テープ状光ファイバ心線の表面形状を測定するには、
通常の非接触変位計ではテープ全体の幅方向、厚さ方向
の位置測定はできるが、膨らみや、曲がりを測定できな
い。例えば、2つのテープ状光ファイバ心線ユニットが
ハの字に連結されてしまった場合、通常の非接触変位計
ではエッジ検出による測定のため、最大の厚さとして測
定してしまうという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、分割型テープ状光ファイバ
心線の表面形状の多様性にもかかわらず、容易に評価が
できる分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方
法および製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、保護被覆層が施された光ファイバ心線を複数本配列
して一括被覆樹脂により一体化したテープ状光ファイバ
心線ユニットを、さらに複数ユニット並列に並べて連結
用樹脂により連結した分割型テープ状光ファイバ心線の
表面形状評価方法において、前記それぞれのテープ状光
ファイバ心線ユニットに対応する前記連結用樹脂の表面
領域内の位置データを用いてそれぞれの表面形状の近似
関数を求め、求めた近似関数により前記分割型テープ状
光ファイバ心線の表面形状を判断することを特徴とする
ものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方法に
おいて、前記光ファイバ心線の位置情報を取得して、個
々の光ファイバ心線位置に基づいて連結用樹脂の表面の
位置データを取得することを特徴とするものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評
価方法において、前記それぞれの領域の近似関数の傾き
と、前記領域の境界での近似関数の位置の差を用いて表
面形状を評価することを特徴とするものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の分割型テープ状光ファイバ心
線の表面形状評価方法において、前記分割型テープ状光
ファイバ心線に、幅が前記分割型テープ状光ファイバ心
線の幅より大きく、厚みが前記分割型テープ状光ファイ
バ心線の厚みより十分小さいスリット光を、前記分割型
テープ状光ファイバ心線の長手方向に対して所定の入射
角度で前記分割型テープ状光ファイバ心線の表面に入射
させ、前記分割型テープ状光ファイバ心線の前記連結用
樹脂表面からの反射光による画像と、前記光ファイバ心
線の表面からの反射光による画像を取得して位置データ
を取得することを特徴とするものである。
【0009】請求項5に記載の発明は、分割型テープ状
光ファイバ心線の製造方法において、請求項1ないし4
のいずれか1項に記載の分割型テープ状光ファイバ心線
の表面形状評価方法での評価を製造中に行ない、その結
果を用いて、形状の状態に合わせて製造条件を変更しな
がら最適化を行なうことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する前
に、光切断法について説明する。図1は、光切断法を用
いた従来のテープ状光ファイバ心線の形状測定装置の一
例を示す概略構成図である。図中、1はテープ状光ファ
イバ心線、2は光ファイバ心線、3は一括被覆樹脂、1
1は撮像カメラ、12はスリット光、13,14は反射
光である。テープ状光ファイバ心線1に対してスリット
光12を照射し、光ファイバ心線2からの反射光を撮像
カメラ11で撮像するものである。スリット光12は、
例えばテープ状光ファイバ心線1を略横断するように照
射される。テープ状光ファイバ心線1の一括被覆樹脂3
は、透明であるので、スリット光12は各光ファイバ心
線2の表面に達する。そして各光ファイバ心線2の表面
に施された着色層における反射光13(散乱光)が撮像
カメラ11によって受光される。
【0011】図2は、テープ状光ファイバ心線における
入射光と反射光の関係の説明図である。図中、2−1,
2−2は光ファイバ心線、4は表面、14,15,16
は反射光である。テープ状光ファイバ心線1にスリット
光12を入射角θ1で照射すると、一括被覆樹脂3に侵
入する際に屈折し、出射角θ1’で一括被覆樹脂3内を
進行する。そして光ファイバ心線2−1,2−2の表面
で乱反射する。乱反射されたある反射光14は、再び一
括被覆樹脂3内を進行して入射角θ2’で一括被覆樹脂
3の表面4に達し、出射角θ2で外部に出射される。
【0012】いま、光ファイバ心線2−1と光ファイバ
心線2−2との間に高さDなる段差が生じているとし、
光ファイバ心線2−1の表面によって反射光14が出射
されているものとすると、光ファイバ心線1−2の表面
による反射光15は、距離Lだけ異なった位置に出射さ
れる。このとき、段差9の高さDと反射光14と反射光
15の距離Lとの関係は、 D=L・( cosθ1'− cosθ2')/ sin(θ1'+θ2')
・ cosθ2 θ1'= sin-1(n1 ・ sinθ1 /n2 ) θ2'= sin-1(n1 ・ sinθ2 /n2 ) で表わされる。ここで、θ1はスリット光12の入射
角、θ2は受光角、n1は空気の屈折率、n2は共通被
覆6の屈折率である。撮像カメラ11によって撮像され
た画像から距離Lを求め、上述の関係を用いて光ファイ
バ心線2間の段差の高さDを求めることができる。
【0013】なお、スリット光12の一部は、一括被覆
樹脂3の表面で反射して反射光16となることが理解で
きる。反射光16の位置は、光ファイバ心線の表面から
の反射光14,15と同様に一括被覆樹脂3の表面の高
さに依存するから、反射光16の画像から一括被覆樹脂
3の表面の高さを取得することができる。
【0014】図1,図2で説明した光切断法は、テープ
状光ファイバ心線についての測定方法として説明した
が、分割型テープ状光ファイバ心線においても、同様に
適用できる。しかし、光ファイバ心線同士を一体化する
一括被覆樹脂と、テープ状光ファイバ心線同士を連結す
る連結用樹脂との境界での反射はほとんどなく、分割型
テープ状光ファイバ心線においても、光切断法を用い
て、光ファイバ心線の表面の画像と連結用樹脂の表面の
画像を取得でき、画像データから位置データを取得でき
る。
【0015】これらの位置データは、レーザ変位計のよ
うなスポット光走査型の測定器でも得られるが、同様の
データを得るにはテープ幅方向に走査する必要がある。
そのため、製造ライン中の連続的な測定には、光切断法
が適しているといえる。
【0016】図3は、本発明の実施の形態における位置
データを取得するための一例の構成図である。図中、5
は分割型テープ状光ファイバ心線、21は投光部、22
は受光部、23はベース、24は開き角度調整機構、2
5はガイドローラ、26は測定面、31は光源、32は
シリンドリカルレンズ、33は偏光フィルタ、34はス
リット、35は開き角度調整機構、41は偏光フィル
タ、42はカメラである。
【0017】分割型テープ状光ファイバ心線5は、ガイ
ドローラ25に従って送られている。投光部21は、ス
リット光を分割型テープ状光ファイバ心線5の測定面2
6に照射し、その反射光を受光部22で撮像し、画像と
して取得する。受光部22は、測定面26で正反射した
スリット光を受光できるように、開き角度調整機構24
によってその角度が調整される。もちろん、この角度は
測定面26の角度が変化しなければ一定であるので、開
き角度調整機構24を設けなくてもよい。また、この例
では投光部21および受光部22は共通のベース23上
に設けられているが、別々に設置される構成でもよい。
【0018】投光部21は、光源31、シリンドリカル
レンズ32、偏光フィルタ33、スリット34、開き角
度調整機構35などを有している。光源31は、広波長
域のスペクトルを有するものがよい。図4は、投光光源
による取得画像の違いの説明図である。分割型テープ状
光ファイバ心線5内の各光ファイバ心線には着色層が設
けられている。この着色層の色は、各光ファイバ心線ご
とに異なっている。そのため、ある特定波長の光源を使
用すると、特定の色の光ファイバ心線については十分な
反射光が得られない場合がある。図4(A)に示した画
像では、矢印で示した光ファイバ心線については反射光
の光量が十分ではなく、かすれたりあるいは抜けたりし
ている。左側の矢印のところはかすれた様子を破線で図
示し、右側の矢印のところは抜けた様子を示している。
広波長域のスペクトルを有する光源31を用いることに
よって、各光ファイバ心線の着色層の色に関係なく、十
分な反射光量が得られるとともにほぼ均一な輝度が得ら
れる。そのため、図4(B)に示すようにすべての光フ
ァイバ心線の画像と表面の画像が良好に得られる。
【0019】シリンドリカルレンズ32は、光源31の
光を直線状に集光し、測定面26を照明する光量を増加
させる。また、スリット34は、光源31からの光を所
定幅の直線状に制限し、測定面26における照射領域を
規定する。偏光フィルタ33は、光源31からの光のう
ち、ある特定の偏波面の光のみを透過させる。
【0020】一方受光部22は、偏光フィルタ41、カ
メラ42、開き角度調整機構24などを有している。偏
光フィルタ41は、受光部22に入射する、分割型テー
プ状光ファイバ心線5の連結用樹脂の表面からの反射
光、および、各光ファイバ心線の着色層で散乱された反
射光のうち、所定の偏光面を有する反射光のみを透過さ
せる。カメラ42は、例えばCCDカメラ等によって構
成することができ、偏光フィルタ41を介して入射した
反射光を受光し、画像信号として出力する。このとき、
分割型テープ状光ファイバ心線5の連結用樹脂の表面か
らの反射光、および、各光ファイバ心線の着色層で散乱
された反射光の両方の像を、1つの画像として取得す
る。また、各光ファイバ心線の着色層の反射光は散乱光
であるため、反射の広がり角度が広くなる。そのため、
受光部22の開口数を投光部21の開口数よりも大きく
しておくことによって、より多くの反射光を受光するこ
とができる。
【0021】上述したように、スリット光を用いた光切
断の場合、分割型テープ状光ファイバ心線5の連結用樹
脂の表面と光ファイバ心線の被覆の表面からの反射光を
1つの画像で観測すると、連結用樹脂表面の反射光が多
いため、光ファイバ心線の被覆の表面の部分の輝度が十
分にとれず観測が困難となる。そこで、偏光フイルタを
利用して、連結用樹脂表面からの反射光量を抑えること
で、連結用樹脂表面からの反射光の明るさと光ファイバ
心線の被覆の表面からの反射光の明るさをほぼ同じにし
て、連結用樹脂表面からの反射光と光ファイバ心線の被
覆の表面からの反射光を1つの画像で同時観測し、位置
測定が可能となる。
【0022】しかしながら、樹脂厚が薄い分割型テープ
状光ファイバ心線の場合、連結用樹脂の表面と光ファイ
バ心線の被覆の表面からの反射光はかなり近接して観測
されるため、連結用樹脂の表面からの反射光の像と光フ
ァイバ心線の被覆の表面からの反射光の像は接近した位
置に観測され、光ファイバ心線の被覆の表面の頂点の位
置および、その頂点位置上の連結用樹脂表面の位置を正
確に測定することが困難になる。
【0023】図5は、連結用樹脂の樹脂厚が薄い分割型
テープ状光ファイバ心線に適した位置データを取得する
ための一例の構成図である。図3と同様の部分には、同
じ符号を付して説明を省略する。また、受光部は2つ用
いられているが、図1の受光部と同様な部分には、それ
ぞれ参照数字に「a」および「b」を付して対応させ
て、説明を省略する。
【0024】投光部21は、スリット光を分割型テープ
状光ファイバ心線5の測定面26に照射する。分割型テ
ープ状光ファイバ心線5の連結用樹脂の表面からの反射
光は、正反射光が多いような角度でスリット光が投射さ
れているから、これが受光できるとともに、光ファイバ
心線の被覆の表面からの反射光が十分小さくなる角度位
置に受光部22aを配置する。θ1とθ2を同じにした
角度位置としても、光ファイバ心線の被覆の表面からの
反射光量が、連結用樹脂の表面からの反射光量に比べて
少ないから、カメラ42aで連結用樹脂表面の反射光の
像を光ファイバ心線の被覆の表面の反射光の像と区別し
て観測することができる。偏光フィルタ41aはなくて
もよいが、これを設けて、その角度を調節して、連結用
樹脂の表面からの反射光をもっとも多く受光できるよう
にすれば、光ファイバ心線の被覆の表面からの反射光の
カメラ42aへの入射光量を落として入射させることが
でき、連結用樹脂の表面からの反射光の取得がより容易
となる。このようにして、カメラ42aによって連結用
樹脂の表面からの反射光の像を取得することができる。
【0025】受光部22bは、連結用樹脂の表面からの
反射光の影響を受けることが少ない位置で、光ファイバ
心線の被覆の表面からの反射光を受光できる角度位置に
配置されている。分割型テープ状光ファイバ心線5の連
結用樹脂の表面からの反射光は、正反射光が多いから、
例えば、θより小さい角度位置に受光部22bを配置し
て、光ファイバ心線の被覆の表面と連結用樹脂の表面か
らの反射光を受光するようにすればよい。
【0026】投光部21および受光部22a,22bの
角度位置の具体例では、投光部21の開き角度θ1を6
0゜、連結用樹脂表面を観測する受光部22aの開き角
度θ2を60゜、光ファイバ心線の被覆の表面を観測す
る受光部22bの開き角度θ3を30゜とした。
【0027】2つの受光部によって2方向から観測した
2つの画像からの位置測定は、基本的には1方向から観
測した1つの画像で行なう方法と同様に、画像により検
出した心線の位置に対して、投光角度、受光角度と、樹
脂の屈折率を補正データとして計算処理を行なえばよ
い。
【0028】このようにして取得した画像データから得
られる位置データの処理について説明する。図3で説明
した装置においては、カメラから得られる画像データ
は、連結用樹脂の表面からの反射光の像と光ファイバ心
線の被覆の表面からの反射光の像が1つの画像内に取り
込めるから、相対的な位置関係はずれることがない。し
かし、図5で説明した装置では、2つのカメラからそれ
ぞれの反射光の像が別々に取り込まれるから、2方向の
観察カメラは、テープ幅方向に位置合わせをしておき、
連結用樹脂の表面からの反射光の像と光ファイバ心線の
被覆の表面からの反射光の像との対応をとっておくこと
が必要である。
【0029】図6は、本発明における位置データの取得
方法の実施の形態の一例を説明するためのもので、図6
(A)は、カメラから得られた画像データの一例であ
り、上方に、光ファイバ心線の被覆の表面からの反射光
の像、下方に、連結用樹脂の表面からの反射光の像を示
す。また、図6(B)は処理するデータ領域の説明図で
ある。本発明では、連結用樹脂の表面からの反射光の像
からの位置データは、光ファイバ心線の被覆の表面から
の反射光の像から得られる光ファイバ心線の配列方向の
位置データに基づいて取得される。この実施の形態で
は、光ファイバ心線の被覆の表面の頂点の位置に対応さ
せて、領域を区切るようにした。
【0030】図6(B)から分かるように、8心、すな
わち、2枚の4心テープ状光ファイバ心線ユニットを連
結させた場合、あるいは、4枚の2心テープ状光ファイ
バ心線を連結させた場合が、この図に該当する。もちろ
ん、1枚の4心テープ状光ファイバ心線と2枚の2心テ
ープ状光ファイバ心線を連結させたように、異なる心数
のテープ状光ファイバ心線を連結させた場合もこの図に
該当する。以下の説明では、2枚の4心テープ状光ファ
イバ心線を連結させた場合を例にして説明する。
【0031】8本の光ファイバ心線の頂点に対応する位
置をa,b,c,d,e,f,g,hで表し、その間を
1つの部分領域とする。1つの部分領域内あるいは複数
の部分領域内の位置データは、図7のように複数の点に
なるため、それを近似関数により代表させ、近似関数の
比較により表面の形状を評価する。通常は、ほぼ平坦で
あるため、図7(A)のように最小2乗法により直線で
近似することになる。しかし、図7(B)のように膨ら
みがあるような場合は、2次関数で近似させるようにし
てもよい。複数の領域、すなわち、2枚のテープ状光フ
ァイバ心線ユニットが存在している例であるから、a〜
d間の3つ部分領域を合わせた領域を領域Aとし、e〜
h間の3つの部分領域を合わせた領域を領域Bとし、そ
れぞれの領域ごとに近似関数を求めた場合の評価の例を
図8に示す。図8(A)(B)では、直線の傾きと境界
での位置の差を評価し、領域ごとの形状の差を定量的に
評価できる。図9では、上記領域A,Bに加えて、図6
(B)におけるd−e間の部分領域を領域Cとし、3つ
の領域で評価した。中央に凹凸部分がある場合などその
量を評価できる。
【0032】なお、これらの領域における位置データ
は、例えば、a−b間,b−c間,c−d間というよう
に、1枚のテープ状光ファイバ心線を複数の部分領域に
分けて、各部分領域内における複数点の位置データを用
いてそれぞれの部分領域の近似関数を求めることによっ
て、テープ状光ファイバ心線ユニットの形状も推測でき
る。また、上述した領域A,Bの近似関数を求めるに
は、部分領域からの位置データは、a〜dの領域の境界
の4個のデータ、あるいは、各部分領域の中央のデータ
を加えて、合計7個のデータを用いるなど、部分領域か
ら少数のデータをピックアップして領域A,Bの近似関
数を求めるようにしてもよい。
【0033】2枚の4心テープ状光ファイバ心線ユニッ
トを連結した8心の分割型テープ状光ファイバ心線の評
価例を図10,図11に示す。4番と5番の光ファイバ
心線の間を境界とし2つの領域に分けた場合、境界での
位置の差と直線の傾きの角度差を求める。その位置の差
と角度差の大小により、図12のようにパターン分けす
ることもできる。
【0034】8心の分割型テープ状光ファイバ心線を作
成する場合、光ファイバ心線4心に樹脂を塗布して、テ
ープ状光ファイバ心線ユニットを作成し、その後、作成
した2枚のテープ状光ファイバ心線ユニットを並べて全
体に樹脂を一括塗布する。その時、図13(A)に示す
ような正常な形状に対し、図13(B),(C),
(D)に示すような異常の形状になる場合がある。図1
3(A)は、2枚のテープ状光ファイバ心線ユニットが
山形に曲がって連結されたいわゆる「ハの字型」であ
る。図13(B)は、2枚のテープ状光ファイバ心線ユ
ニットが段違いに連結されたいわゆる「ニの字型」であ
る。この2つのような形状は、上述したa〜d、およ
び、e〜hの間の2つの領域の近似関数を算出すること
で形状がどの程度、どのようなタイプの異常になってい
るかを即時に知ることができる。また、図13(D)に
示すように、中央部に膨らみ(凹凸)がある形状は、上
述したd−e間の領域の位置データを2次関数で近似す
る、あるいは、d−e間の位置データの最大最小を求め
ることで、膨らみの状態を即時に評価できる。このよう
に、いずれも、近似関数を用いることで、位置情報の定
性的な評価ではな<、定量的な評価をすることができ
る。
【0035】異常形状の判断基準の一例としては、図1
2に示したパターン分けでは、 パターンA(複合型):境界での差15μm以上、傾き
の角度差3゜以上。 パターンB(ニの字型):境界での差15μm以上、傾
きの角度差3゜以下。 パターンC(ハの字型):境界での差15μm以下、傾
きの角度差3゜以上。 として、生産ラインに適用した最適化を行行なった。
【0036】図14は、最適化のハードウェアであり、
樹脂塗布のパスラインの概略図である。図中、51,5
2,53は押さえジグ、54は1層目ダイ、55は2層
目ダイである。この例では、押さえジグ51,52,5
3の調整により、形状を調整できるものとする。
【0037】図15は、制御フローの実施の形態の一例
である。S61とS62を繰り返しながらS61で形状
を測定する。S61での形状の測定は、上述した近似関
数による評価によって行なわれる。S62では、以上形
状の判断基準に基づいて、異常形状と判断されたとき、
S63へ移行して、異常値に応じて、押さえジグの調整
が行なわれ、最適化が実施される。最適化は、一定時間
毎に測定を行ない、異常と判断された時、走行ラインの
押さえジグの場所と押さえ方を変えるようにする。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、分割型テープ状光ファイバ心
線の表面の形状を領域ごとに近似関数として表わすこと
で、分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状の定量的
な評価が可能であり、形状異常を評価することができ
る。
【0039】また、請求項2に記載の発明によれば、表
面形状の位置とファイバ心線の位置の関係を把握できる
ため、表面形状の異常がどのファイバの上の部分かを特
定でき、請求項3に記載の発明によれば、2つ以上の領
域の差を定量的に評価できるので、形状の評価が容易と
なる。
【0040】請求項4に記載の発明によれば、分割型テ
ープ状光ファイバ心線を非接触、非破壊で表面の形状測
定ができる。
【0041】請求項5に記載の発明によれば、評価結果
を生かして、製造条件を最適化できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光切断法を用いた従来のテープ状光ファイバ心
線の形状測定装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】テープ状光ファイバ心線における入射光と反射
光の関係の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態における位置データを取得
するための一例の構成図である。
【図4】投光光源による取得画像の違いの説明図であ
る。
【図5】連結用樹脂の樹脂厚が薄い分割型テープ状光フ
ァイバ心線に適した位置データを取得するための一例の
構成図である。
【図6】本発明における位置データの取得方法の実施の
形態の一例を説明図である。
【図7】領域内の位置データと近似関数の説明図であ
る。
【図8】領域ごとに近似関数を求めた場合の評価の一例
の説明図である。
【図9】領域ごとに近似関数を求めた場合の評価の一例
の説明図である。
【図10】8心の分割型テープ状光ファイバ心線の評価
例の説明図である。
【図11】8心の分割型テープ状光ファイバ心線の評価
例の説明図である。
【図12】表面形状のパターン分けの一例の説明図であ
る。
【図13】作成した分割型テープ状光ファイバ心線の断
面図である。
【図14】樹脂塗布のパスラインの概略図である。
【図15】制御フローの一例を示す図である。
【符号の説明】
1…テープ状光ファイバ心線、2,2−1,2−2…光
ファイバ心線、3…一括被覆樹脂、4…表面、5…分割
型テープ状光ファイバ心線、11…撮像カメラ、12…
スリット光、13,14,15…反射光、21…投光
部、22,22a,22b…受光部、23…ベース、2
4…開き角度調整機構、25…ガイドローラ、26…測
定面、31…光源、32…シリンドリカルレンズ、33
…偏光フィルタ、34…スリット、35…開き角度調整
機構、41…偏光フィルタ、42,42a,42b…カ
メラ、51,52,53…押さえジグ、54…1層目ダ
イ、55…2層目ダイ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護被覆層が施された光ファイバ心線を
    複数本配列して一括被覆樹脂により一体化したテープ状
    光ファイバ心線ユニットを、さらに複数ユニット並列に
    並べて連結用樹脂により連結した分割型テープ状光ファ
    イバ心線の表面形状評価方法において、前記それぞれの
    テープ状光ファイバ心線ユニットに対応する前記連結用
    樹脂の表面領域内の位置データを用いてそれぞれの表面
    形状の近似関数を求め、求めた近似関数により前記分割
    型テープ状光ファイバ心線の表面形状を判断することを
    特徴とする分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評
    価方法。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバ心線の位置情報を取得し
    て、個々の光ファイバ心線位置に基づいて連結用樹脂の
    表面の位置データを取得することを特徴とする請求項1
    に記載の分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価
    方法。
  3. 【請求項3】 前記それぞれの領域の近似関数の傾き
    と、前記領域の境界での近似関数の位置の差を用いて表
    面形状を評価することを特徴とする請求項1または2に
    記載の分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方
    法。
  4. 【請求項4】 前記分割型テープ状光ファイバ心線に、
    幅が前記分割型テープ状光ファイバ心線の幅より大き
    く、厚みが前記分割型テープ状光ファイバ心線の厚みよ
    り十分小さいスリット光を、前記分割型テープ状光ファ
    イバ心線の長手方向に対して所定の入射角度で前記分割
    型テープ状光ファイバ心線の表面に入射させ、前記分割
    型テープ状光ファイバ心線の前記連結用樹脂表面からの
    反射光による画像と、前記光ファイバ心線の表面からの
    反射光による画像を取得して位置データを取得すること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の分割型テープ状光ファイバ心線の表面形状評価方法で
    の評価を製造中に行ない、その結果を用いて、形状の状
    態に合わせて製造条件を変更しながら最適化を行なうこ
    とを特徴とする分割型テープ状光ファイバ心線の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012042354A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Fujikura Ltd 光ファイバテープ心線の検査装置、製造装置及び光ファイバテープ心線の検査方法
JP2016004219A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 住友電気工業株式会社 光ファイバテープ心線の製造装置および製造方法

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