JP2000121451A - 感温素子およびその製造方法 - Google Patents

感温素子およびその製造方法

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JP2000121451A
JP2000121451A JP10307830A JP30783098A JP2000121451A JP 2000121451 A JP2000121451 A JP 2000121451A JP 10307830 A JP10307830 A JP 10307830A JP 30783098 A JP30783098 A JP 30783098A JP 2000121451 A JP2000121451 A JP 2000121451A
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JP
Japan
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shape memory
memory alloy
temperature
sensitive element
spring
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JP10307830A
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English (en)
Inventor
Jun Sato
佐藤  淳
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶合金ばね自体に通じる電流を調整し
て加熱し、温度制御を可能ならしめる感温素子の構成お
よびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 Niの組成が49.0at%ないし52.
0at%を有するNi−Ti系合金を主成分とする形状記
憶合金2と、ニクロム線3等の抵抗加熱用線が、一体に
複合され、形状記憶合金ばね1に形成された感温素子で
ある。形状記憶合金ばね1は、前記形状記憶合金2から
なるパイプに、ニクロム線3等の抵抗加熱用線の材料を
挿入し、塑性加工によって一体に複合することによって
作製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金を用
いた感温素子、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Ti−Ni系合金を含む形状記憶合金
は、マルテンサイト変態および逆変態の相変態に付随し
て顕著な形状記憶効果を示す。Ti−Ni系の形状記憶
合金では、マルテンサイト変態温度と逆変態温度の差が
小さく、熱弾性型マルテンサイトに変態するために形状
記憶効果が得られる。
【0003】Ti−Ni系の形状記憶合金の相変態によ
る形状変化は、コイルばねの形態において顕著にあらわ
されるため、感温素子をはじめアクチュエータ等の機能
を担い、多分野において応用されつつある。Ti−Ni
系合金において、形状記憶効果を示す温度は、Niの組
成に依存し、任意に制御することができる。
【0004】形状記憶合金によりコイルばねを形成した
形状記憶合金ばねは、その周りの温度変化によって相変
態を生じさせる感温素子として用いられる。あるいは、
形状記憶合金ばね自体に電流を通じて加熱し、相変態を
生じさせて形状記憶効果を引出すこともできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、相変態の際の
形状記憶合金の電気抵抗率の変化が一定でないため、形
状記憶合金ばね自体に通じる電流を調整して加熱し、温
度制御をすることは、事実上、不可能である。このた
め、従来は、形状記憶合金ばねは、専ら、その周りの温
度変化を検出する感温素子として用いるに留まってい
た。
【0006】本発明は、形状記憶合金ばね自体に通じる
電流を調整して加熱し、温度制御を可能ならしめる感温
素子の構成、およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、とくに、Ni
の組成が49.0at%ないし52.0at%を有するN
i−Ti系合金を主成分とする形状記憶合金と、抵抗加熱
用線が一体に複合され、形状記憶合金ばねに形成されて
いる感温素子である。
【0008】本発明による感温素子は、前記形状記憶合
金からなるパイプに、抵抗加熱用線の材料を挿入し、塑
性加工によって一体に複合することによって作製され
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照して説明する。
【0010】図1は、本発明の実施の形態による感温素
子を示す図である。図1に示すように、感温素子をなす
形状記憶合金ばね1(内径10mm、巻数50)には、
組成がTi−50.0at%Niで、40℃に相変態温
度を有する形状記憶合金2と、抵抗加熱用線であるニク
ロム線3からなる複合材料(直径1mm)が使用されて
いる。
【0011】この複合材料は、形状記憶合金とニクロム
線を一体化して作製される。まず、Niの組成が50.
0at%を有するNi−Ti系合金のパイプ(外径15m
m、内径11mm、長さ250mm)に、直径10.5
mm、長さ300mmのニクロム線材を挿入し、熱間溝
ロールを用いて直径8mmまで加工される。さらに、冷
間伸線加工と熱処理を繰返して、芯線がニクロム線、外
側が形状記憶合金からなる、直径1mmの一体化した複
合材料が得られる。
【0012】図1に示す感温素子をなす形状記憶合金ば
ねは、前記複合材料を用い、コイリング加工、熱処理を
施して作製される。形状記憶合金ばね1は、高温で隣接
する各線輪が密着状態(ばね長50mm)になるように
記憶熱処理が施されている。
【0013】図2は、本発明の実施の形態による感温素
子をなす形状記憶合金ばね1が、室温20℃において、
すなわち、相変態温度以下の相で、伸びた形状(ばね長
100mm)を呈した図である。形状記憶合金ばね1の
芯線となっているニクロム線3に一定の電流を通じて加
熱し、形状記憶合金2を、40℃の相変態温度以上に温
度をあげると、図1に示したように、形状回復が起き、
隣接する線輪が密着した状態に戻る。
【0014】図3は、本発明による、感温素子をなす形
状記憶合金ばねのうち、ニクロム線に電流を通じて加熱
したときの挙動の温度依存性を定性的に示す図である。
図3(a)は残留歪みの変化を示す図、図3(b)は電
気抵抗率の変化を示す図である。抵抗加熱用線を用い
ず、形状記憶合金のみからなる形状記憶合金ばね自体に
電流を通じて加熱したときの温度依存性(曲線a、曲線
b)を、比較例として各図に併せて掲げる。
【0015】図3を参照して、形状記憶合金のみからな
り、形状記憶合金ばね自体に通電加熱すると、形状記憶
合金ばねの相変態温度における電気抵抗率の変化を一定
とすることができない(曲線b)ため、温度を制御する
ことができない。このため、形状記憶合金ばねの形状回
復の割合は、一定にすることができない(曲線d)。
【0016】本発明による感温素子は、対象とする温度
範囲で相変態を生じない抵抗加熱用線材を通じて感温素
子を加熱する方式を採ることに特徴がある。図3(b)
に示すように、ニクロム線の電気抵抗率の温度依存性
(曲線a)は小さく、このため、形状記憶合金ばねの形
状回復の割合を一定とすることができる(曲線c)。
【0017】本発明では、形状記憶合金2と、ニクロム
線3等の抵抗加熱用線を一体化した複合材料をもって形
状記憶合金ばね1を形成し、電気抵抗率の温度依存性が
小さい抵抗加熱用線に通電し加熱することによって、形
状記憶効果を制御することが可能になった。また、形状
記憶合金ばね1に通じる電流を制御することによって加
熱制御が可能な感温素子となり、制御用アクチュエータ
として機能させることもきる。
【0018】すでに述べたように、Ti−Ni系の合金
においては、形状記憶効果を示す温度は、Niの組成に
より、任意に制御することができ、たとえば、組成がT
i−50.2at%Niの合金を採用すれば、相変態温
度60℃を間にする温度領域で動作する感温素子が得ら
れる。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、形状記憶合金自体に通じる電流を調整して加熱し、
温度制御を可能ならしめる感温素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による感温素子を示す図。
【図2】本発明の実施の形態による感温素子をなす形状
記憶合金ばねが、室温20℃において、伸びた形状(ば
ね長100mm)を呈した図。
【図3】本発明による、感温素子をなす形状記憶合金ば
ねのうち、ニクロム線に電流を通じて加熱したときの挙
動の温度依存性を定性的に示す図。図3(a)は残留歪
みの変化を示す図。図3(b)は電気抵抗率の変化を示
す図。
【符号の説明】
1 形状記憶合金ばね 2 形状記憶合金 3 ニクロム線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶合金材料と抵抗加熱用線材が一
    体に複合されていることを特徴とする感温素子。
  2. 【請求項2】 前記形状記憶合金材料は、Niの組成が
    49.0at%ないし52.0at%を有するNi−Ti系
    合金を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の
    感温素子。
  3. 【請求項3】 コイルばねに形成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の感温素子。
  4. 【請求項4】 前記形状記憶合金材料からなるパイプ
    に、前記抵抗加熱用線材を挿入し、塑性加工によって一
    体に複合することを特徴とする請求項1ないし請求項3
    に記載の感温素子を製造する方法。
JP10307830A 1998-10-13 1998-10-13 感温素子およびその製造方法 Pending JP2000121451A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109351801A (zh) * 2018-10-31 2019-02-19 张冠华 一种具有弹热效应的镍钛合金螺旋弹簧的制备方法

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CN109351801A (zh) * 2018-10-31 2019-02-19 张冠华 一种具有弹热效应的镍钛合金螺旋弹簧的制备方法

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