JP2000119555A - 水性塗料用樹脂の製法及び水性塗料 - Google Patents

水性塗料用樹脂の製法及び水性塗料

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JP2000119555A
JP2000119555A JP10290690A JP29069098A JP2000119555A JP 2000119555 A JP2000119555 A JP 2000119555A JP 10290690 A JP10290690 A JP 10290690A JP 29069098 A JP29069098 A JP 29069098A JP 2000119555 A JP2000119555 A JP 2000119555A
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JP
Japan
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weight
parts
resin
water
solvent
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JP10290690A
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Inventor
Yasunobu Sakai
康宣 酒井
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Musashino Chemical Laboratory Ltd
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Musashino Chemical Laboratory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、塗料といえば有機溶剤を用いた油性塗
料が主流であった。ところが、有機溶剤を用いた場合に
は常に火災の危険がつきまとい、さらに使用者の健康へ
の影響、また最近になって特に環境への影響が懸念され
ており、安全で無害な溶剤を用いた塗料が求められてい
る。そこで最近、水を溶剤として用いる水性塗料が使用
されているが、塗料用の樹脂を製造する段階で溶剤とし
て通常使用されているエチレングリコールモノブチルエ
ーテルが粘膜又は皮膚を刺激する性質及び肝臓又は腎臓
を侵す性質を有し、このような人体への毒性の問題が解
決されるへき課題とされていた。 【解決手段】 水性塗料用の樹脂を製造する工程におい
て、乳酸エステルを塗料用樹脂の溶剤として用い、水性
塗料用の樹脂を製造する。さらに、製造された樹脂を用
いて水性塗料を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料用樹脂の
製法及び水性塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、塗料といえば有機溶剤を用いた油
性塗料が主流であった。ところが、有機溶剤を用いた場
合には常に災害の危険がつきまとい、さらに使用者の健
康への影響、また最近になって特に環境への影響が懸念
されており、安全で無害な溶剤を用いた塗料が求められ
ている。
【0003】そこで最近、水を溶剤として用いる水性塗
料が使用されているが、水性塗料用の樹脂を製造する段
階で溶剤として通常使用されているエチレングリコール
モノブチルエーテルが粘膜又は皮膚を刺激する性質及び
肝臓又は腎臓を侵す性質を有しており、このような人体
への毒性の問題が解決されるべき課題とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような現
状に鑑みてなされたもので、人体への毒性が極めて低い
溶剤に溶解した水性塗料用樹脂を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的に
従い鋭意研究を進めた結果、乳酸エステルを溶剤として
使用することによってこの目的が達成されることを見出
し、本発明を完成させた。
【0006】斯くして、本発明によれば、乳酸と炭素数
1〜6のアルコールとのエステルを溶剤として使用して
水性塗料用樹脂を重合反応により製造する方法並びにそ
のようにして製造された樹脂を用いて製造された塗料が
提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明における水性塗料用樹脂は、一般的
な水性樹脂のうち塗料として使用できるものであれば、
いずれであっても良い。
【0009】前記水性樹脂としては、塗料用樹脂として
広く利用されているアクリル酸の重合体、アクリル酸と
メタクリル酸との共重合体が挙げられる。これらの樹脂
の原料は、酸の状態もしくはアルコールとのエステルの
状態で反応に用いられる。また、樹脂の物性を損なわな
い範囲で他の原料を共重合させることもできる。
【0010】重合時に使用する開始剤は特に限定されな
い。アゾビスイソブチロニトリルや過酸化ベンゾイルの
ような広く利用されている開始剤が使用可能である。
【0011】重合時には溶剤を使用し、その溶剤として
乳酸エステルが使用できる。具体的には乳酸メチル、乳
酸エチル、乳酸プロピル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチ
ル、乳酸イソブチル、乳酸ペンチル、乳酸イソペンチ
ル、乳酸ヘキシルなどの乳酸と炭素数1〜6のアルコー
ルとのエステルが単独もしくは混合物として使用でき、
その中でも乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳
酸イソプロピルを使用することが好ましく、さらに好ま
しいのは乳酸エチルを使用することである。
【0012】溶剤の量は特に限定されないが、対原料モ
ノマーで25〜50重量%、好ましくは30〜45重量
%、さらに好ましくは35〜40重量%である。
【0013】重合反応条件は特に限定されないが、50
〜100℃で4〜8時間、好ましくは60〜100℃で
5〜7時間である。
【0014】重合後の樹脂溶液は操作性及び安定性に優
れている。
【0015】本発明により製造された樹脂は、顔料、添
加剤、架橋剤、水等との処方により水性塗料として利用
することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に従う水性塗料用樹脂の製造
を、実施例によって具体的に説明する。尚、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。実施例1 乳酸エチル80重量部に、アクリル酸17重量部、メタ
クリル酸ヒドロキシエチルエステル21.4重量部、メ
タクリル酸メチルエステル80.8重量部、アクリル酸
ブチル80.8重量部及びアゾビスイソブチロニトリル
6重量部を混合した。混合物の1/2を80℃に加熱し
た。重合熱により混合物の温度は一時160℃以上に達
した。続いて、これに残りの1/2を30分かけて滴下
し、滴下後100℃で5時間反応を行った結果、アクリ
ル酸系の水性塗料用樹脂を得た。
【0017】この樹脂の溶剤である乳酸エチルは、極め
て安全性が高く、食品添加物としても認められている物
質である。実施例2 アクリル酸17重量部、メタクリル酸ヒドロキシエチル
エステル21.4重量部、メタクリル酸メチルエステル
80.8重量部、アクリル酸ブチル80.8重量部及び
アゾビスイソブチロニトリル6重量部からなる混合物を
60℃に加熱し、100℃に加熱した乳酸エチル80重
量部中に60分かけて滴下した。全量滴下した後、さら
に100℃で6時間反応を行った結果、アクリル酸系の
水性塗料用樹脂を得た。実施例3 乳酸エチル80重量部を80℃に加熱し、そこにアクリ
ル酸17重量部、メタクリル酸ヒドロキシエチルエステ
ル32.4重量部、メタクリル酸メチルエステル80.
6重量部、アクリル酸ブチル40重量部、アクリル酸メ
チル30重量部及びアゾビスイソブチロニトリル6重量
部からなる混合物を、実施例2と同様の方法で反応させ
ることにより、アクリル酸系の水性塗料用樹脂を得た。実施例4 乳酸エチル55重量部と乳酸ブチル25重量部とを混合
し、100℃に加熱する。そこにアクリル酸17重量
部、メタクリル酸ヒドロキシエチルエステル21.4重
量部、メタクリル酸メチルエステル80.8重量部、ア
クリル酸ブチル80.8重量部及びアゾビスイソブチロ
ニトリル6重量部からなる混合物を滴下し、実施例2と
同様の方法で反応させることにより、アクリル酸系の水
性塗料用樹脂を得た。比較例 エチレングリコールモノブチルエーテル80重量部に、
アクリル酸17重量部、メタクリル酸ヒドロキシエチル
エステル21.4重量部、メタクリル酸メチルエステル
80.8重量部、アクリル酸ブチル80.8重量部及び
アゾビスイソブチロニトリル6重量部を混合した。混合
物の1/2を80℃に加熱した。重合熱により混合物の
温度は一時160℃以上に達した。続いて、これに残り
の1/2を30分かけて滴下し、滴下後100℃で5時
間反応を行った結果、アクリル酸系の水性塗料用樹脂を
得た。
【0018】この樹脂の溶剤であるエチレングリコール
モノブチルエーテルは、その毒性のため許容濃度につい
て以下のような規制がされている。
【0019】25ppm:米国産業衛生専門家会議 25ppm:米国労働安全衛生局 5ppm:米国国立労働安全衛生研究所(10時間平
均、推奨値) また、粘膜又は皮膚への刺激性及び腎臓又は肝臓への毒
性も指摘されている。
【0020】
【水性塗料の調製】以下、本発明に従う水性塗料の製造
を、調製例によって具体的に説明する。調製例1 実施例1で製造した水性塗料用樹脂13重量部、乳酸エ
チル6重量部、トリエチルアミン1重量部、メトキシメ
ラミン3.1重量部及び水16重量部を混合して透明な
水性塗料を調製したところ、良好な塗料エマルジョンが
得られた。調製例2 実施例2で製造した水性塗料用樹脂13重量部、エタノ
ール1.4重量部、トリエチルアミン1重量部、メトキ
シメラミン3.1重量部及び水21重量部を混合して透
明な水性塗料を調製したところ、良好な塗料エマルジョ
ンが得られた。調製例3 実施例3で製造した水性塗料用樹脂13重量部、乳酸エ
チル1.4重量部、トリエチルアミン1重量部、メトキ
シメラミン3.1重量部及び水21重量部を混合して透
明な水性塗料を調製したところ、良好な塗料エマルジョ
ンが得られた。調製例4 実施例4で製造した水性塗料用樹脂13重量部、エタノ
ール1.4重量部、トリエチルアミン1重量部、メトキ
シメラミン3.1重量部及び水21重量部を混合して透
明な水性塗料を調製したところ、良好な塗料エマルジョ
ンが得られた。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、安全性の極めて高い溶
剤に溶解した水性塗料用樹脂、それを用いた水性塗料が
製造でき、作業の安全性の向上及び環境安全性の向上に
大きく貢献できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性塗料用樹脂を製造する工程で、乳酸
    と炭素数1〜6のアルコールとのエステルを溶剤として
    使用することを特徴とする水性塗料用樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法で製造された樹脂を用い
    て製造された水性塗料。
JP10290690A 1998-10-13 1998-10-13 水性塗料用樹脂の製法及び水性塗料 Pending JP2000119555A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014500902A (ja) * 2010-11-25 2014-01-16 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 合体剤としてのエステルの使用

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014500902A (ja) * 2010-11-25 2014-01-16 コグニス・アイピー・マネージメント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 合体剤としてのエステルの使用

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