JP2000119098A - フッ化カルシウム結晶製造方法およびレンズ - Google Patents

フッ化カルシウム結晶製造方法およびレンズ

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JP2000119098A JP10291985A JP29198598A JP2000119098A JP 2000119098 A JP2000119098 A JP 2000119098A JP 10291985 A JP10291985 A JP 10291985A JP 29198598 A JP29198598 A JP 29198598A JP 2000119098 A JP2000119098 A JP 2000119098A
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まどか 大場
Nobuo Adachi
伸夫 安立
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正樹 塩澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外または真空紫外域の光に対する光透過性
に優れるフッ化カルシウム結晶を作製することができる
フッ化カルシウム結晶製造方法の提供。 【解決手段】 フッ化カルシウム原料に脱酸素剤を添加
して脱酸素化することにより前処理品を作製する第1の
工程と、前処理品を融解して結晶化することによりイン
ゴットを得る第2の工程とを有するフッ化カルシウム結
晶製造方法において、フッ化カルシウム原料,前処理品
およびインゴットの少なくともいずれか1つのに関して
脱酸素剤に含まれるの主要な成分である金属元素を被定
量元素として定量分析し、その分析値に基づいて各工程
を管理する。例えば、脱酸素剤にフッ化鉛を使用した場
合には、フッ化鉛にフッ化カルシウム原料、前処理品、
インゴットの少なくともいずれか1つに含まれる鉛の含
有量を定量分析して管理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光リソグラフィー
装置などの光学部材に用いられるフッ化カルシウム結晶
を作製する際のフッ化カルシウム結晶製造方法、および
その製造方法により得られるフッ化カルシウム結晶から
形成されるレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化が進行するにつれて、
露光装置等の光リソグラフィー装置に使用される光源の
短波長化が進んでいる。例えば、300nm以下の紫外ま
たは真空紫外域の光源を用いる装置では使用可能な光学
材料が限られており、従来の光学ガラスに代えて石英ガ
ラスやフッ化カルシウム結晶が使われている。特に、光
リソグラフィーに用いられるフッ化カルシウム結晶に
は、優れた光学特性、例えば高透過率、透過率耐久性、
屈折率の高均質性などが要求される。ここで、透過率耐
久性とはレーザ耐性等とも呼ばれるものであり、フッ化
カルシウム結晶のレンズにArFエキシマレーザ光などの
真空紫外光を照射した際に生じる透過率低下の小さいも
のほど透過率耐久性に優れている。例えば、露光装置で
は照明光学系および投影光学系のいずれにもフッ化カル
シウム結晶がレンズの材料として用いられるが、照明光
学系では透過率耐久性の高いフッ化カルシウム結晶が用
いられる。
【0003】ところで、紫外または真空紫外域で使用さ
れるフッ化カルシウム結晶をブリッジマン法(ストック
バーガー法、ルツボ降下法とも呼ばれる)で製造する場
合、不純物が含まれる天然のフッ化カルシウムを原料と
して使用することはなく、不純物がほとんどない人工合
成の原料を使用するのが一般的である。さらに、原料の
みを融解して結晶化すると白濁して失透する傾向を示す
ため、スカベンジャーを添加することにより白濁を防止
する処置を施している。なお、含有する不純物と化学反
応してこれを取り除く作用をする添加物質をスカベンジ
ャーと呼ぶ。フッ化カルシウム結晶製造に用いられる代
表的なスカベンジャーとしてはフッ化鉛(PbF2)があげ
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
光リソグラフィーに用いられるフッ化カルシウム結晶に
関して、短波長領域での光学特性と結晶構造や含有不純
物との関連が注目されてきており、フッ化カルシウム結
晶にスカベンジャーであるフッ化鉛の鉛が残留した場
合、紫外または真空紫外域に複数の吸収が現れ光透過特
性(初期透過率)を悪化させることが知られている。ま
た、単一組成であるフッ化カルシウムに鉛が残留するこ
とで、屈折率が安定しないという問題もあった。
【0005】本発明の目的は、紫外または真空紫外域の
光に対する光透過性に優れるフッ化カルシウム結晶を作
製することができるフッ化カルシウム結晶製造方法、お
よびそのフッ化カルシウム結晶から形成されるレンズを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1の発明
は、フッ化カルシウム原料に脱酸素剤を添加して脱酸素
化することにより前処理品を作製する第1の工程と、前
処理品を融解して結晶化することによりインゴットを得
る第2の工程とを有するフッ化カルシウム結晶製造方法
に適用され、フッ化カルシウム原料,前処理品およびイ
ンゴットの少なくともいずれか1つに関して、脱酸素剤
の主要な成分である金属元素を被定量元素として定量分
析し、その分析値に基づいて各工程を管理することによ
り上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載のフッ化カル
シウム結晶製造方法において、脱酸素剤にフッ化鉛を使
用するとともにフッ化カルシウム原料の鉛含有量を定量
分析し、フッ化カルシウム原料に含まれる鉛を20ppm
以下に管理する。 (3)請求項3の発明は、請求項1に記載のフッ化カル
シウム結晶製造方法において、脱酸素剤にフッ化鉛を使
用するとともに前処理品の鉛含有量を定量分析し、前処
理品に含まれる鉛を100ppm以下に管理する。 (4)請求項4の発明は、請求項1に記載のフッ化カル
シウム結晶製造方法において、脱酸素剤にフッ化鉛を使
用するとともにインゴットの鉛含有量を定量分析し、イ
ンゴットに含まれる鉛を20ppm以下に管理する。 (5)請求項5の発明は、請求項1に記載のフッ化カル
シウム結晶製造方法において、脱酸素剤にフッ化鉛を使
用するとともに前処理品の鉛含有量を定量分析し、前処
理品に含まれる鉛を20ppm以下に管理する。 (6)請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記
載のフッ化カルシウム結晶製造方法において、定量分析
を誘導結合プラズマ発光分析方法により行う。 (7)請求項7の発明は、請求項6に記載のフッ化カル
シウム結晶製造方法において、フッ化カルシウム原料,
前処理品およびインゴットの少なくともいずれか1つか
ら採取した定量分析用試料から過塩素酸を用いて過塩素
酸カルシウムを形成し、その過塩素酸カルシウムを水溶
液化して得られる試料溶液を測定用溶液として用いて前
記定量分析を行う。 (8)請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記
載のフッ化カルシウム結晶製造方法において、第1の工
程の脱酸素化において、脱酸素化反応温度帯に1時間以
上滞留させる。 (9)請求項9の発明は、レンズを請求項1〜8のいず
れかに記載のフッ化カルシウム結晶製造方法により作製
されたフッ化カルシウム結晶から形成することにより上
述の目的を達成する。 (10)請求項10の発明は、フッ化カルシウム原料に
脱酸素剤を添加して脱酸素化することにより前処理品を
作製する第1の工程と、前処理品を融解して結晶化する
ことによりインゴットを得る第2の工程とを有するフッ
化カルシウム結晶製造方法に適用され、第1の工程の脱
酸素化において、脱酸素化反応温度帯に1時間以上滞留
させることにより上述の目的を達成する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図1および2を参照して本
発明の実施の形態を説明する。フッ化カルシウム結晶の
製造工程は、粉末状のフッ化カルシウム原料を脱酸素化
する前処理工程と、得られた前処理品を融解して結晶化
してインゴットを得る結晶化工程とからなる。前処理工
程では、スカベンジャーであるフッ化鉛(PbF2)を原料
に添加してフッ化カルシウム原料の脱酸素化が行われ
る。前述したように、フッ化鉛(PbF2)は白濁による失
透を防止するために添加するものであり、次式(1)に
示すようにフッ化カルシウム中に含まれる不純物である
酸素と反応して酸化鉛(PbO)となる。そして、生成した
酸化鉛は高温で揮発するため、フッ化カルシウムから酸
素を取り除くことが可能となる。白濁による失透はフッ
化カルシウムに含まれる酸素によるため、この酸素を除
去することによりフッ化カルシウム結晶の失透を防止す
ることができる。
【化1】CaO+PbF2→CaF2+PbO …(1)
【0008】しかし、前述したように、結晶化されたフ
ッ化カルシウム結晶への鉛の残留が問題となる。本発明
によるフッ化カルシウム結晶製造方法では、原料,前処
理品およびインゴットの少なくとも1つに関して鉛の定
量分析を行って鉛含有量を管理することにより、鉛含有
量の少ない優れたフッ化カルシウム結晶を得るようにし
た。図1は本発明によるフッ化カルシウム結晶製造方法
の一実施の形態を示す図であり、製造の手順を示したも
のである。本実施の形態では、図1に示すように原料,
前処理品およびインゴットの各段階で鉛含有量の定量分
析を行った。
【0009】ところで、フッ化カルシウムに含まれる微
量不純物の分析方法としては、蛍光X線分析法、誘導結
合プラズマ発光分析方法、誘導結合プラズマ質量分析方
法や原子吸光分析方法等が用いられる。本発明では、共
存物質の影響を比較的受けることがなく多元素を高感度
にかつ容易に定量することができる誘導結合プラズマ発
光分析装置(以下ではICP−AESと記す)を使用す
る誘導結合プラズマ発光分析方法を用いて、フッ化カル
シウム中の鉛含有量を定量することとした。
【0010】ICP−AESでは、測定したい元素を含
む溶媒を数千〜1万数千Kの温度に保たれたArプラズマ
(Heプラズマの場合もある)中へ霧状に噴霧し、Arプラ
ズマと衝突(反応)させて元素を励起状態にする。励起
された元素はArフローガスによりプラズマの外に出さ
れ、そこで不安定な励起状態から基底状態へ遷移する。
その遷移の際に過剰なエネルギーの一部が光として放出
されるので、この光を分光器で分光し、波長と強度によ
り元素の種類とその量とを求めることができる。ICP
−AESで測定できる発光は、中性原子,イオンおよび
分子が励起状態から基底状態に戻る際に発生する発光の
一部である。通常は百数十nm〜800nm程度の波長に感
度を持つ分光器が用いられるので、この範囲内の発光線
の内で発生比率が高いものほどICP−AESで感度良
く測定できる。
【0011】なお、ICP−AESで分析するためには
試料を水溶液にする必要があるが、固体のフッ化カルシ
ウムは直接水溶液の状態にすることはできない。そこ
で、次式(2)で示すようにフッ化カルシウム(CaF2
を過塩素酸(HClO4)で分解して過塩素酸塩(Ca(Cl
O4)2)として中間体を形成し、その過塩素酸塩に純水と
硝酸を加えて水溶液化する。
【化2】CaF2+2HClO4→Ca(ClO4)2+2HF↑ …(2) ここで硝酸を加える理由は、過塩素酸カルシウム(Ca(C
lO4)2)を完全に水溶液化するためと、水溶液中の鉛が
容器に吸着しないようにするためである。この際に、室
温よりも高い温度にして過塩素酸カルシウムを溶解する
と溶解速度が上がり効率的である。
【0012】[製造手順の詳細説明]図1に示した手順
を箇条書きにすると次のようになる。 (A)フッ化カルシウム原料に含まれる鉛の定量分析 (B)前処理工程 (C)前処理品に含まれる鉛の定量分析 (D)結晶化工程 (E)インゴットに含まれる鉛の定量分析 以下では、(A)〜(E)の各工程の詳細を順に説明す
る。
【0013】(A)フッ化カルシウム原料に含まれる鉛
の定量分析 化学合成された粉末のフッ化カルシウム(CaF2)原料は
清浄な袋に充填されて密閉されているため、汚染物の付
着や混入がまったくない。したがって、分析用試料とし
てそのまま採取しても、周囲の環境からの汚染はおこら
ない。そのため、フッ化カルシウム原料に含まれる鉛の
濃度が20ppmを上回ることはあまりない。また、鉛の濃
度が20ppmより大きな粉末原料の場合には、天然のフッ
化カルシウムを原料としたのと同様に、紫外または真空
紫外域で充分な光学特性が得られない。したがって、フ
ッ化カルシウム原料の鉛含有量は20ppm以下とすること
が好ましい。
【0014】(A−1)試料溶液、標準溶液、ブランク
溶液の作製 ICP−AESでフッ化カルシウム原料の鉛含有量を分
析するためには、フッ化カルシウム原料から作った試料
溶液と、鉛含有量を定量するために必要な標準溶液およ
びブランク溶液とを作製する必要がある。
【0015】先ず、試料溶液の作製について説明する。
試料溶液を作製する際に、試料の採取量をできるだけ多
くして試料溶液の測定不純物濃度を高くし、測定精度を
上げたいと一般には安易に考えがちである。しかし、試
料の採取量が多くなると共存物質の量も多くなり、共存
物質が試料溶液中に存在すると、ICP−AESでの分
析の際に、干渉により感度が下がるなどの問題を引き起
こす。そして、定量を目的とする物質である鉛以外のす
べての物質がこの共存物質になり得るため、試料を構成
する主要な物質であるフッ化カルシウム自体も共存物質
として定量分析には不利にはたらく。ICP−AESは
原子吸光法等の他の分析法に比べれば共存物質の影響を
受けにくいとはいえ、全く受けないわけではない。この
影響を考慮すると共存物質としてのフッ化カルシウムの
濃度は20000ppm程度以下にすると良い。例えば、
50m1に定容する場合は試料1gを採取すれば良いこと
になる。
【0016】前述したように粉末のフッ化カルシウム原
料を直接水溶液状態にすることはできないので、フッ化
カルシウム原料を純水で湿らせた後に過塩素酸(HCl
O4)を加えて加熱し、中間体である過塩素酸塩(Ca(ClO
4)2)を形成し、その過塩素酸塩に純水と硝酸とを加え
て水溶液化する。ここで、フッ化カルシウム原料を純水
で湿らせる理由は、粉末の原料に直接過塩素酸が接触す
ると、急激に反応を起こし試料が発熱したり、飛散した
りする危険性があるので、それを防止するためである。
【0017】上述した分解の際に使用する容器には鉛汚
染の生じない材質が用いられる。例えば、高純度な白金
またはフッ素樹脂からなる容器を使用すると良いが、樹
脂よりも金属の方が高い温度域で使用できるという利点
がある。本実施の形態では、分解に使用する容器の材料
に高純度白金を使用した。
【0018】水溶液化した試料に内標準元素を加えて定
容することにより試料溶液が得られる。ここで、内標準
元素とは、共存物質の存在により溶液の粘性等が変わり
試料導入効率が低下するといった物理干渉を補正するた
めに、試料溶液および後述する標準溶液やブランク溶液
に同一濃度になるように入れる元素であり、測定元素や
共存元素に含まれない元素が選ばれる。例えば、マンガ
ン(Mn)などである。本実施の形態ではマンガン濃度が
0.1ppm〜10ppm程度になるようにする。
【0019】次いで、標準溶液を作製する。ICP−A
ESでは試料溶液を測定すると発光強度が検出され、そ
の発光強度は装置の調整状態によって変化する。そのた
め、試料溶液の鉛濃度を知るためには、濃度の基準とな
る標準溶液が必要になる。ICP−AESによる測定に
使用可能な標準溶液は市販されているので、それを希釈
して鉛濃度の標準溶液として用いる。
【0020】また、ブランク溶液は定量下限値の評価に
用いるものであり、粉末のフッ化カルシウム原料を採取
して試料溶液を作製する場合と全く同じ操作を、フッ化
カルシウム原料を入れずに行って作製した溶液である。
このブランク溶液を試料として、ICP−AESにおけ
る発光強度を多数回測定し、得られた発光強度からブラ
ンクの平均値Sb、ブランクの標準偏差σbを算出する。
この結果より、定量下限SをS=Sb十k・σbとする。k
は定量信頼性の指標であり、本実施の形態ではk=10と
した。
【0021】(A−2)ICP−AESによる濃度測定 ICP−AESで測定する場合、一般に測定元素のスペ
クトル線に他の共存元素のスペクトル線が重なって妨害
となることがある。前述した反応式(1)に示うよう
に、フッ化カルシウムを過塩素酸で分解した際にカルシ
ウム(Ca)や塩素(Cl)が試料溶液中に残り、これらのスペ
クトル線が鉛を定量する際の妨害スペクトルとなる可能
性がある。本実施の形態では、定量を目的とする鉛のス
ペクトル線については、感度の高いものから3つ(22
0.353nm、216.999nm、283.306nm)
を選択して共存元素の影響を調べた。その結果、これら
の3つの鉛のスペクトル線に影響するような妨害スペク
トルは存在しなかった。そこで、これらのうち最も強度
が大きく高感度な220.353nmのスペクトル線を選
択し使用した。ただし、他のスペクトル線を選択して使
用しても良い。
【0022】試料溶液の鉛濃度を定量する際には、標準
溶液をICP−AESで測定して得られる検量線を用い
て定量を行う。図2は検量線の一例を示したものであ
り、3つの標準溶液A1,A2,A3の測定結果から得たもの
である。標準溶液A1,A2,A3の鉛濃度はそれぞれC(A
1),C(A2),C(A3)で、発光強度はP(A1),P(A2),P(A3)
である。例えば、試料溶液Bの発光強度測定値がP(B)で
あった場合には、検量線上の点Bから横軸(濃度)に垂
線を下ろすことによって、試料溶液Bの濃度C(B)が得ら
れる。図2では濃度C(B)は標準溶液A2,A3の濃度C(A2)
およびC(A3)の間の値となる。
【0023】(B)前処理工程 次いで、前処理工程について説明する。前処理工程で
は、上述した粉末状のフッ化カルシウム原料を脱酸素化
して前処理品を作製する。具体的な手順を説明すると、
先ず、原料に脱酸素剤であるフッ化鉛(PbF2)を1mol
%程度添加して良く混合させる。これを黒鉛製などの清
浄な容器に充填し、真空排気が可能で通電加熱などの加
熱手段を有する真空加熱装置に入れる。充分な排気のも
と、真空加熱装置の温度をフッ化鉛の融点以上で、か
つ、フッ化カルシウムの融点以下まで上昇させて原料の
脱酸素化反応を行わせる。この脱酸素化反応が進行する
温度を脱酸素化反応温度と呼び、この温度の下限値と上
限値の範囲を脱酸素化反応温度帯と呼ぶ。脱酸素化反応
温度帯は850℃〜1350℃である。脱酸素化反応温
度帯を通過させた後は、そのまま室温まで降温して焼結
体としても良いし、さらに温度を上昇させいったん融解
させた後に室温まで降温して多結晶体としても良い。こ
のようにして脱酸素化が済んだ焼結体や多結晶体を前処
理品という。
【0024】(C)前処理品に含まれる鉛の定量分析 (C−1)分析試料の採取および洗浄 前処理品が得られたら、この前処理品から定量分析する
ための分析試料を採取する。前処理品や前処理品から採
取された分析試料(前処理品の破片)は周囲環境にある
物質により汚染されるので、分析用試料の表面に付着し
ている汚染物を洗浄する必要がある。そこで、分析試料
をフッ化カルシウムを溶解することが可能な酸に浸け
て、バルク状の分析試料の表層を少量溶かすことにより
分析試料の表面に付着している汚染物を取り除く。フッ
化カルシウムを溶解可能な酸としては、過塩素酸などが
挙げられる。また、表層を溶かす際の温度を室温より高
くして溶解速度を上げ、効率的な洗浄を行うようにして
も良い。具体的には(1+1)過塩素酸にバルク状試料を入
れて120〜150℃のホットプレート上で10〜30
分加熱すれば、表面の汚染を十分に取り除くことができ
る。
【0025】(C−2)試料溶液、標準溶液、ブランク
溶液の作製および鉛濃度の測定 次いで、原料の鉛濃度分析の場合と同様に前処理品から
採取した分析試料による試料溶液と標準溶液およびブラ
ンク溶液を作製し、前処理品の鉛濃度を測定する。(C
−1)で洗浄した分析試料を純水で洗い乾燥させ、これ
を粉砕して粉末化する。ここで粉末化することによりバ
ルク状の分析試料よりも表面積が大きくなり、酸による
分解が容易になる。したがって粉末化の粒度は細かいほ
ど望ましいが、実際上は、粉砕して全体が白い粉末にな
ったと目視で確認できれば、酸による分解が十分に可能
な粒度であるといえる。そして、バルク状試料を分解す
るよりも処理時間を短縮できるだけではなく、分解に必
要な酸の量が少なくなるのでコストも低減できる。さら
には、極微量ではあるが酸から混入する鉛量も少なくな
るため、定量信頼性の高い分析値を得ることができる。
【0026】このようにして得られた粉末の分析試料を
用いて試料溶液を作製するとともに、上述した原料の場
合と同様に標準溶液およびブランク溶液を作製し、IC
P−AESで鉛濃度の分析を行う。試料溶液,標準溶液
およびブランク溶液の具体的な作製手順と、ICP−A
ESによる分析の手順は上述した原料の場合と同様なの
で、説明を省略する。
【0027】(D)結晶化工程(インゴットの作製) 上述した前処理品を用いてフッ化カルシウム結晶を形成
するが、結晶成長の方法には融液の固化、溶液からの析
出、気体からの析出、固体粒子の成長に大別できる。本
実施の形態では前処理品をいったん融解し、融液の固化
により結晶成長させる方法の一つである垂直ブリッジマ
ン法を用いてフッ化カルシウム結晶を形成する。垂直ブ
リッジマン法とは、融点より高い温度の高温部(上部)と
融点より低い温度の低温部(下部)からなる温度分布中
を、上部から下部へと融液の入った容器を引き下げて結
晶化させる方法である。ただし、融液から固化させるこ
とにより結晶成長させる方法であれば、垂直ブリッジマ
ン法に限らなくとも良い。
【0028】前処理品を黒鉛製などの清浄な容器に充填
し、真空排気が可能な垂直ブリッジマン装置内に設置す
る。充分な排気のもと(10-3〜10-4Pa)、通電加熱
などの加熱手段により前処理品の温度を上昇させ融解さ
せる。フッ化カルシウムの融点に至る昇温過程では、脱
酸素化反応温度帯を1時間程度以上の充分な時間をかけ
て通過させると良い。これにより、未反応の脱酸素化反
応が再反応するとともに、その結果生成した酸化鉛の揮
発も促進される。融点に到達した後は、同様の理由から
すぐに引下げによる結晶化を開始するよりも、1時間程
度以上を経過させた後に結晶化を開始した方が良い。
【0029】(E)インゴットに含まれる鉛の定量分析 上述したような結晶化工程でフッ化カルシウム結晶のイ
ンゴットが作製されたならば、そのインゴットから分析
試料を採取する。インゴットの場合も上述した前処理品
の場合と全く同様に、分析試料の洗浄および粉末化、
試料溶液,標準溶液およびブランク溶液の作製、鉛
濃度の測定をそれぞれ行う。ここでは、説明の重複を避
けるため、詳細な説明を省略する。
【0030】このように、原料、前処理品およびインゴ
ットの各段階で不純物である鉛の濃度を分析し管理する
ことにより、各工程での鉛濃度を低レベルに抑えること
ができ、最終的な光学部材の光学特性(初期透過率)を
従来より向上させることができる。すなわち、インゴッ
トは前処理品を結晶化したものであり、インゴットの鉛
濃度は結晶化により前処理品よりも小さくなる。そのた
め、前処理品の鉛濃度が低レベルになるように管理する
ことにより、鉛濃度の非常に低いインゴットを得ること
ができる。例えば、前処理品の鉛濃度が100ppm以下
であれば、インゴットでは20ppm以下にすることがで
きる。また、前処理品の鉛濃度が20ppm以下であれ
ば、インゴットでは20ppm以下になる。そして、この
インゴットを加工して得られる最終的な光学部材(レン
ズ等)は光学特性が優れており、光リソグラフィー装置
に使用することができる。
【0031】上述した実施の形態では、原料,前処理品
およびインゴットの各段階で鉛の定量分析を行ったが、
少なくともいずれか1つの測定を行って鉛含有量の管理
を行うようにしても良い。また、原料段階で鉛濃度を測
定することにより、最終的な品質を維持するためには前
処理工程で脱酸素剤であるフッ化鉛(PbF2)をどの程度
添加すれば良いかが分かる。なお、上述した実施の形態
では脱酸素剤としてフッ化鉛を用いたが、これに限ら
ず、例えばフッ化亜鉛を用いても良く、その場合には亜
鉛濃度を定量分析してその量を管理する。
【0032】
【実施例】(実施例1)実施例1では、フッ化カルシウ
ム原料に含まれる鉛濃度をICP−AESにより測定し
た。まず、粉末のフッ化カルシウム原料1gを白金皿に
秤量し、純水で湿らせた後に過塩素酸(試料濃度70w
t%)を10m1加えた。これを150℃のホットプレート
上で加熱分解し、蒸発乾固させた。次に、乾固した試料
を放冷後、純水20m1と硝酸(試料濃度68wt%)を3m
1加えて10分間加熱した。試料が完全に溶解したら、
内標準としてマンガンを1ppmになるように加え、50
m1メスフラスコに定容して試料溶液とした。
【0033】標準溶液は試料溶液と同じ液性にするため
に硝酸3mlと内標準用マンガンを試料溶液と同一濃度
になるように加え、50m1メスフラスコに定容した。試
料溶液および標準溶液は、純水で洗浄済みの試料導入チ
ューブで吸引してICP−AESに導入した。波長22
0.353nmの鉛のスペクトル線の発光強度を測定して
定量を行った結果、フッ化カルシウム原料に含まれる鉛
の濃度は20ppm以下であった。
【0034】上述した作業はすべてクラス1000のク
リーンルーム内で行った。さらに、試料を完全に液化す
るまでの工程は、このクリーンルームに設量されたクラ
ス100のクリーンドラフト内で行った。なお、この方
法による定量下限S(=Sb十k・σb)は20ppmであ
る。ブランク溶液の鉛の発光波長における発光強度を10
回測定して発光強度の標準偏差σbを求め、標準偏差σb
の10倍(k=10の値)を試料の共存物質存在下で既
知の濃度(100ppm)を持つ標準溶液から得られる発光強度
により濃度換算した値を定量下限Sとした。
【0035】(実施例2)実施例2は、前処理品のみの
鉛濃度を測定して鉛濃度の管理を行った場合である。ま
ず、粉末のフッ化カルシウム原料に粉末状のフッ化鉛を
1mol%を添加して良く混合させた。これを黒鉛の清浄な
容器に充填し、この容器を真空加熱装置内に設置した。
充分な排気のもと、真空加熱装置を徐々に昇温して脱酸
素化反応温度帯(850℃〜1350℃)を1時間かけて
通過させた。その後、さらに温度を上昇させていったん
試料を融解させた後、室温まで降温して多結晶体を形成
して前処理品とした。
【0036】前処理品はバルク状態のため、破砕して採
取した3gの破片を試料とした。テフロン製の容器の中
にこの試料と(1+1)過塩素酸とを入れ、150℃のホッ
トプレート上で20分間加熱して表面の汚染を取り除い
た。表面を洗浄し乾燥させたバルク状試料をさらに粉砕
し、粉末化する。この粉末試料1gを白金皿に秤量し、
純水で湿らせた後に過塩素酸(試料濃度70wt%)を1
0ml加えた。これを150℃のホットプレート上で加熱分
解し、蒸発乾固させた。
【0037】乾固させた試料を用いて試料溶液を作製す
る手順、およびICP−AESによるその試料内の鉛濃
度の測定の手順は上述した実施例1と全く同様なので、
ここでは省略する。その結果、前処理品の鉛濃度は10
0ppmであった。なお、この方法による定量下限は20p
pmである。
【0038】このようにして得られた前処理品を黒鉛製
の清浄な容器に充填し、真空排気が可能な垂直ブリッジ
マン装置内に入れた。充分な排気のもと、通電加熱をし
て前処理品の温度を上昇させ融解させた。融点に至る昇
温の過程では、脱酸素化反応温度帯を1時間程度以上の
充分な時間をかけて通過させた。融点に到達した後は、
3時間経過させた後に引下げによる結晶化を開始した。
結晶化が完了したところで、室温まで徐冷しインゴット
として取り出した。その後、インゴットを切断して所定
の形状に外形加工を施し成型品とした。この成型品をア
ニールして除歪し、レンズヘと加工した。このレンズ
は、光透過性、屈折率などの光学的特性が安定して優れ
ているため、光リソグラフィー装置に使用することがで
きた。
【0039】(実施例3)実施例3は、インゴットのみ
の鉛濃度を測定して鉛濃度の管理を行った場合である。
実施例3では、上述した実施例2の全く同様の手順で前
処理品およびインゴットを作製した。こうして得られた
インゴットはバルク状態であるため、破砕して3gの破
片を採取し、それを試料とした。テフロン製の容器の中
にインゴットから採取した試料と(1+1)過塩素酸とを入
れ、150℃のホットプレート上で20分間加熱するこ
とにより表面の汚染を取り除いた。この試料を高純度の
アルミナ製乳鉢と乳棒を用いてさらに粉砕し、粉末化し
た。この粉末試料1gを白金皿に秤量し、純水で湿らせ
た後に過塩素酸(試料濃度70wt%)を10ml加えた。
これを150℃のホットプレート上で加熱分解し、蒸発乾
固させた。
【0040】乾固させた試料を用いて試料溶液を作製す
る手順、およびICP−AESによるその試料内の鉛濃
度測定の手順は上述した実施例1と全く同様なので、こ
こでは省略する。その結果、インゴットの鉛濃度は20
ppm以下であった。その後、インゴットを切断して所定
の形状に外形加工を施し成型品とした。この成型品をア
ニールして除歪し、レンズヘと加工した。このレンズ
は、光透過性、屈折率などの光学的特性が安定して優れ
ているため、光リソグラフィー装置に使用することがで
きた。
【0041】(実施例4)実施例4は、原料,前処理品
およびインゴットの各段階で鉛濃度を測定し、鉛濃度の
管理を行った場合である。この場合、原料の鉛濃度測定
に関しては実施例1と同様であり、前処理工程および前
処理品の鉛濃度測定に関しては実施例2と同様であり、
インゴットを形成する結晶化工程およびインゴットの鉛
濃度測定に関しては実施例3と同様である。鉛濃度測定
の結果は、原料では20ppm以下、前処理品では20ppm
以下、インゴットでは20ppmであった。その後、イン
ゴットを切断して所定の形状に外形加工を施し成型品と
した。この成型品をアニールして除歪し、レンズヘと加
工した。このレンズは、光透過性、屈折率などの光学的
特性が安定して優れており、真空紫外光リソグラフィー
装置に使用することができた。なお、上述した実施の形
態の製造方法は、光リソグラフィー装置だけに適用され
るものではなく、真空紫外光(例えば、ArFエキシマレ
ーザ光、F2レーザ光)を使用する各種装置の光学部材
に用いられるフッ化カルシウム結晶の製造にも適用する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜9の発
明によれば、フッ化カルシウム原料に脱酸素剤を添加し
て脱酸素化することにより前処理品を作製する第1の工
程を有するフッ化カルシウム結晶製造方法において、フ
ッ化カルシウム原料,前処理品およびインゴットの少な
くともいずれか1つの脱酸素剤の含有量を定量分析し、
その分析値に基づいて各工程を管理することにより、作
製されたフッ化カルシウム結晶に残留する脱酸素剤の量
を安定的に規定値内に抑えることができ、光学特性に優
れたフッ化カルシウム結晶を安定的に製造することがで
きる。特に、請求項5の発明のように前処理品の鉛含有
量(脱酸素剤)を20ppm以下に管理することにより、
より光学特性の良い真空紫外光リソグラフィーに利用可
能なフッ化カルシウム結晶を製作することができる。請
求項7の発明では、過塩素酸により定量分析用試料を過
塩素酸カルシウムとした後に水溶液化することにより、
容易に測定用溶液を作製することができる。請求項8お
よび10の発明では、第1の工程の脱酸素化において、
脱酸素化反応温度帯に1時間以上滞留させて脱酸素化を
充分に行わせることにより、結晶化により形成されるフ
ッ化カルシウム結晶の失透を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフッ化カルシウム結晶製造方法の
一実施の形態を示す図であり、製造の手順を示す図。
【図2】検量線を示す図。
【符号の説明】
C(A1)〜C(A3),C(B) 濃度 P(A1)〜P(A3),P(B) 発光強度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩澤 正樹 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2G043 AA01 BA01 CA03 DA02 EA08 GA07 NA11 4G076 AA07 AB04 AC10 BA11 CA40 4G077 AA02 BE02 CB02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化カルシウム原料に脱酸素剤を添加
    して脱酸素化することにより前処理品を作製する第1の
    工程と、 前記前処理品を融解して結晶化することによりインゴッ
    トを得る第2の工程とを有するフッ化カルシウム結晶製
    造方法において、 前記フッ化カルシウム原料,前処理品およびインゴット
    の少なくともいずれか1つに関して、前記脱酸素剤の主
    要な成分である金属元素を被定量元素として定量分析
    し、その分析値に基づいて前記各工程を管理することを
    特徴とするフッ化カルシウム結晶製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフッ化カルシウム結晶
    製造方法において、 前記脱酸素剤にフッ化鉛を使用するとともに前記フッ化
    カルシウム原料の鉛含有量を定量分析し、前記フッ化カ
    ルシウム原料に含まれる鉛を20ppm以下に管理するこ
    とを特徴とするフッ化カルシウム結晶製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のフッ化カルシウム結晶
    製造方法において、 前記脱酸素剤にフッ化鉛を使用するとともに前記前処理
    品の鉛含有量を定量分析し、前記前処理品に含まれる鉛
    を100ppm以下に管理することを特徴とするフッ化カ
    ルシウム結晶製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のフッ化カルシウム結晶
    製造方法において、 前記脱酸素剤にフッ化鉛を使用するとともに前記インゴ
    ットの鉛含有量を定量分析し、前記インゴットに含まれ
    る鉛を20ppm以下に管理することを特徴とするフッ化
    カルシウム結晶製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のフッ化カルシウム結晶
    製造方法において、 前記脱酸素剤にフッ化鉛を使用するとともに前記前処理
    品の鉛含有量を定量分析し、前記前処理品に含まれる鉛
    を20ppm以下に管理することを特徴とするフッ化カル
    シウム結晶製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のフッ化
    カルシウム結晶製造方法において、 前記定量分析を誘導結合プラズマ発光分析方法により行
    うことを特徴とするフッ化カルシウム結晶製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のフッ化カルシウム結晶
    製造方法において、 前記フッ化カルシウム原料,前処理品およびインゴット
    の少なくともいずれか1つから採取した定量分析用試料
    から過塩素酸を用いて過塩素酸カルシウムを形成し、そ
    の過塩素酸カルシウムを水溶液化して得られる試料溶液
    を測定用溶液として用いて前記定量分析を行うことを特
    徴とするフッ化カルシウム結晶製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のフッ化
    カルシウム結晶製造方法において、 前記第1の工程の脱酸素化において、脱酸素化反応温度
    帯に1時間以上滞留させることを特徴とするフッ化カル
    シウム結晶製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のフッ化
    カルシウム結晶製造方法により作製されたフッ化カルシ
    ウム結晶から形成されるレンズ。
  10. 【請求項10】 フッ化カルシウム原料に脱酸素剤を添
    加して脱酸素化することにより前処理品を作製する第1
    の工程と、 前記前処理品を融解して結晶化することによりインゴッ
    トを得る第2の工程とを有するフッ化カルシウム結晶製
    造方法において、 前記第1の工程の脱酸素化において、脱酸素化反応温度
    帯に1時間以上滞留させることを特徴とするフッ化カル
    シウム結晶製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255687A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Nikon Corp フッ化カルシウム結晶の製造方法及び光学部材
JP2007078640A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Shimadzu Corp Icp発光分光分析方法及びicp発光分光分析装置
DE10142651C5 (de) * 2001-08-31 2009-04-23 Schott Ag Verfahren zur Herstellung von hoch homogenen strahlenbeständigen streufreien Einkristallen, eines damit erhaltenen Ingots sowie deren Verwendung

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JP4600228B2 (ja) * 2005-09-16 2010-12-15 株式会社島津製作所 Icp発光分光分析方法及びicp発光分光分析装置

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