JP2000117108A - 液状炭化水素製造用触媒および液状炭化水素の製造方法 - Google Patents

液状炭化水素製造用触媒および液状炭化水素の製造方法

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JP2000117108A JP10306326A JP30632698A JP2000117108A JP 2000117108 A JP2000117108 A JP 2000117108A JP 10306326 A JP10306326 A JP 10306326A JP 30632698 A JP30632698 A JP 30632698A JP 2000117108 A JP2000117108 A JP 2000117108A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化炭素と水素とから主に炭素数5以上の
分枝炭化水素からなる液状炭化水素を高選択率で製造す
る。 【解決手段】 (A)(i)鉄、(ii)亜鉛、ならびに(iii)
IVA族およびVIA族の少なくとも1種の複合酸化物と
(B)ゼオライトまたは金属シリケートとの混合物から
なる触媒の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素と水素
とを反応させて液状炭化水素を製造するための方法およ
びそのための触媒に関し、特に炭素鎖が枝分かれしてい
る炭化水素(分枝炭化水素)を含む液状炭化水素(分枝
液状炭化水素)を製造するために好適な液状炭化水素の
製造方法およびそのための触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化炭素と水素とを反応させて炭化水
素を製造する方法に関しては、多くの研究例がある。例
えば、気体炭化水素であるメタンの製造方法として、ニ
ッケル−ルテニウム触媒の存在下に二酸化炭素と水素と
を反応させる方法が知られている(T.Inui,T.Taguchi,C
atal.Today,10,95(1991))。
【0003】同様に、気体炭化水素であるエタンおよび
プロパンの製造方法として、銅系触媒にゼオライトを混
合した触媒の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させる
方法が知られている(K.Fujimoto,T.Shikada,Appl.Cata
l.,31,13(1987))。
【0004】液状炭化水素の製造方法としては、鉄系触
媒等の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させるF−T
(フィッシャー・トロプシュ)型の反応方法が知られて
いる(特許第2545734号公報)。
【0005】液状炭化水素は、主に炭素数が5以上の炭
化水素からなり、液状炭化水素の品質は、炭素鎖が直線
状の炭化水素(直鎖炭化水素)を主に含むか、分枝炭化
水素を主に含むかによって決定される。したがって、液
状炭化水素を製造する場合には、直鎖炭化水素を選択的
に生成させるのか、分枝炭化水素を選択的に生成させる
のかが重要な技術上の問題となる。
【0006】例えば、製造された液状炭化水素を自動車
用ガソリンとして用いる場合、直鎖炭化水素からなる液
状炭化水素ではオクタン価が極めて低く、ノッキング等
のエンジン上の問題を引き起こすのに対し、分枝状炭化
水素からなる液状炭化水素ではオクタン価が高く、ノッ
キング等の問題が起こらない。
【0007】しかし、前記F−T型の反応方法では直鎖
炭化水素のみが生成し、分枝液状炭化水素を製造するこ
とができない。その改良として鉄系触媒にゼオライトを
混合して分枝炭化水素を生成させることが試みられてい
るが、収率、選択率ともに不十分であり、特に、有効利
用が難しいメタンが多く副生する問題もあった(C.D.Ch
ang,W.H.Lang,A.J.Silvestri,J.Catal.,56,268(197
9))。
【0008】メタンの副生を抑制しながら他の炭化水素
を製造できる方法として、銅系触媒にゼオライトを混合
した触媒の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させる方
法が知られている。しかし、この方法では、主に炭素数
4以下の炭化水素が生成し、炭素数5以上の炭化水素は
ほとんど生成しないため、液状炭化水素の収率は低い。
【0009】本発明者らがすでに見出している鉄系触媒
にHYゼオライト等を混合した触媒の存在下に二酸化炭
素と水素とを反応させる場合でも、イソブタンの収率は
高いものの、炭素数5以上の炭化水素、特に分枝炭化水
素の生成率が低く、液状炭化水素の収率は低い(特開平
10-192714号公報)。さらに、メタノールから長鎖炭化
水素を得るために有効であることが知られているH−Z
SM−5等のペンタシル型ゼオライトは、複合触媒に用
いるとエタンを選択的に与えた(M.Fujiwara,Y.Souma,
J.Chem.Soc.,Chem,Commun.,768(1992))。
【0010】二酸化炭素から主に分枝液状炭化水素を製
造する方法としては、銅系触媒の存在下に二酸化炭素と
水素とを反応させてメタノールを合成(メタノール合成
反応)した後、ゼオライト触媒の存在下にメタノールと
水素とを反応(MTG(メタノール・トゥー・ガソリ
ン)反応)させる方法(二段反応)が知られている(特
開平4-122450号公報)。
【0011】この二段反応では、炭素数5以上の分枝炭
化水素を生成させることは可能であるが、2基の反応器
を必要とし、液状炭化水素の製造に倍のコストがかかる
という問題があった。
【0012】このように、二酸化炭素と水素とを反応さ
せて炭化水素を製造する従来の方法では、一つの反応器
を用いて、分枝液状炭化水素を高選択率・高収率で製造
することはできなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、二酸化炭素
と水素とから分枝液状炭化水素を高選択率で製造するこ
とができる液状炭化水素の製造方法およびそのための新
しい触媒を提供することを主な目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に述べ
たメタノール合成反応とMTG反応とからなる二段反応
で分枝液状炭化水素を製造できていることより、二酸化
炭素から1基の反応器を用いて分枝液状炭化水素を製造
するためには、メタノール合成反応とMTG反応とを連
結することが有効ではないかとの推定の下に研究をし
た。
【0015】その結果、MTG反応を起こすゼオライト
としては、H−ZSM−5等のペンタシル型ゼオライト
が最適であるが、従来型のメタノール合成触媒を用いた
混合複合触媒では、分枝液状炭化水素を全く与えなかっ
た。したがって、ペンタシル型ゼオライトに適したメタ
ノール合成触媒を開発する必要がある。そこで、本発明
者らは、HYゼオライトとから得られる混合複合触媒が
イソブタンに有効な新しい型のメタノール合成触媒であ
る、鉄、亜鉛、ならびにIVA族金属およびVIA族金属の少
なくとも1種の金属を含む複合酸化物と、H−ZSM−
5等のペンタシル型ゼオライトとを混合させた複合触媒
存在下、二酸化炭素と水素とを反応させることによっ
て、分枝液状炭化水素を高選択率で製造できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち、本発明は、下記の液状炭化水素
製造用触媒および液状炭化水素の製造方法を提供するも
のである; 1.二酸化炭素と水素とを原料として液状炭化水素を製
造するための触媒であって、(A)(i)鉄、(ii)亜鉛、
ならびに(iii)IVA族金属およびVIA族金属の少なくとも
1種の金属を含む複合酸化物と(B)ゼオライトおよび
/または金属シリケートとの混合物からなることを特徴
とする液状炭化水素製造用触媒。
【0017】2.上記項1に記載の液状炭化水素製造用
触媒の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させることを
特徴とする液状炭化水素の製造方法。
【0018】3.炭素鎖が枝分かれしてる炭素数が5以
上の炭化水素を含む液状炭化水素を製造する上記項2に
記載の液状炭化水素の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】液状炭化水素製造用触媒 本発明の液状炭化水素製造用触媒(混合複合触媒)は、
例えば(A)(i)鉄、(ii)亜鉛、ならびに(iii)長周期型
周期表におけるIVA族金属およびVIA族金属の少なくとも
1種の金属(第三金属)を含む複合酸化物と(B)ゼオ
ライトおよび/または金属シリケート(ゼオライト等)
との混合物からなる。
【0020】第三金属としては、チタン、ジルコニウ
ム、ハフニウム等のIVA族金属;クロム、モリブデン、
タングステン等のVIA族金属を挙げることができ、IVA族
金属が好ましく、ジルコニウムが特に好ましい。
【0021】複合酸化物中の各金属の含有量の割合は、
重量比で、鉄:亜鉛:第三金属=1:1〜4:0.5〜
4、特には1:2〜3:1〜3であることが好ましい。
【0022】ゼオライト等としては、ペンタシル型ゼオ
ライト(特にMFI型ゼオライト)が好ましく、例え
ば、H−ZSM−5、H−ZSM−11等のゼオライトを
挙げることができ;また、同等の細孔構造を持つ金属シ
リケートが好ましく、例えば、鉄シリケート、ガリウム
シリケート、クロムシリケート、ホウ素シリケート等の
金属シリケートを挙げることができる。
【0023】ゼオライトのシリカ−アルミナ比として
は、特に限定されるものではないが、例えばSiO2/Al2O3
が10〜90のものを用いることができる。
【0024】混合複合触媒は、例えば、粉末状、粒子
状、成形体等として用いることができ、具体的には、複
合酸化物の粉末とゼオライト等の粉末との混合粉末;当
該混合粉末からなる粒子、成形体等;または複合酸化物
からなる粒子等とゼオライト等からなる粒子等との混合
物として用いることができる。
【0025】液状炭化水素製造用触媒の調製方法 混合複合触媒は、複合酸化物とゼオライト等とを物理的
に混合することによって調製することができる。例え
ば、複合酸化物の粉末等とゼオライト等の粉末等とを混
合することによって混合複合触媒とすることができ、必
要に応じて、混合粉末を粒子、成形体等に成形すること
ができる。
【0026】複合酸化物とゼオライト等とを混合する際
の重量比は、特に限定されないが、複合酸化物:ゼオラ
イト等=1:0.5〜2であることが好ましい。
【0027】複合酸化物とゼオライト等とは、例えば、
乳鉢と乳棒を機械的に動かすボールミルや、ポットミ
ル、ホモジュナイザー、ミキサー等の固体を細かく粉砕
する装置を用いることによって混合することができる。
【0028】複合酸化物は、例えば、硝酸鉄、硝酸亜鉛
および少なくとも1種の第三金属の硝酸塩を溶解させた
水溶液(硝酸塩水溶液)のpHを制御して各金属の複合
塩を生成させて回収し、回収した複合塩を焼成すること
によって調製することができる。具体的には、硝酸塩水
溶液と水酸化ナトリウム水溶液とを反応させることによ
ってゲル状の金属の複合塩を得た後、得られた複合塩を
水洗し、乾燥した後に焼成することによって調製するこ
とができる。
【0029】硝酸塩水溶液と水酸化ナトリウム水溶液と
は、例えば、両者を一つの容器に同時に一定の割合で加
えて、必要に応じて撹拌し、混合することによって反応
させことができる。この際の反応温度を、例えば70〜90
℃とし、硝酸塩水溶液と水酸化ナトリウム水溶液との混
合割合を、混合液のpH値が7付近となるように調節す
ることにより、ゲル状の複合塩を効率よく生成させるこ
とができる。
【0030】生成したゲル状の複合塩は、新しい蒸留水
で水洗することが好ましく、水洗の回数は10回程度が好
ましい。水洗した複合塩は、例えば100〜150℃、好まし
くは120℃程度に加熱することによって乾燥することが
できる。乾燥した複合塩は、例えば350〜450℃、好まし
くは400℃程度に加熱することによって焼成することが
できる。
【0031】液状炭化水素の製造方法 本発明の混合複合触媒の存在下に二酸化炭素と水素とを
反応させること、即ち、二酸化炭素を接触水素化するこ
とによって、液状炭化水素を製造することができ、特に
炭素数5以上の分枝炭化水素を高選択率で含む液状炭化
水素を製造することができる。しかも、本発明の混合複
合触媒は二酸化炭素と水素との反応による顕著な活性劣
化を示さない。
【0032】本発明によれば、炭素数5以上(通常は20
以下、特には10以下)の分枝炭化水素を含む液状炭化水
素、例えば炭素数5以上の分枝炭化水素の含有量が70重
量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90
重量%以上の液状炭化水素を効率よく製造することがで
きる。
【0033】炭素数5以上の分枝炭化水素としては、炭
素数5の分枝炭化水素である2−メチルブタン、2,2−
ジメチルプロパン;炭素数6の分枝炭化水素である2−
メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチル
ブタン、2,3−ジメチルブタン;炭素数7の分枝炭化水
素である2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタ
ン、2,4−ジメチルペンタン、2−メチルヘキサン、3
−メチルヘキサン等を挙げることができる。
【0034】二酸化炭素と水素とは、例えば、本発明の
混合複合触媒を充填した反応管に二酸化炭素と水素との
混合ガスを流通させる流通法によって反応させることが
できる。二酸化炭素と水素との混合割合〔H2/CO
2(モル比)〕を4以下、好ましくは1〜3.7、更に好ま
しくは2〜3.3、例えば3程度とすることにより、分枝
液状炭化水素を効率よく生成させることができる。
【0035】混合ガスの流通速度は、例えば、混合複合
触媒の重量に対する空間速度で2000〜7000mlg-1h-1、好
ましくは2500〜5000mlg-1h-1とすることができる。反応
温度は、例えば200〜500℃程度、好ましくは300〜400℃
程度とすることができる。反応圧力は、例えば10〜60気
圧、好ましくは30〜55気圧とすることができる。
【0036】水素と二酸化炭素との混合ガスを流通させ
る前に、混合複合触媒を水素気流中で加熱処理すること
により、反応を効率よく行わせることができる。水素気
流は、不活性ガス(例えば、窒素)で希釈することがで
きる。加熱温度は、例えば200〜500℃、好ましくは300
〜400℃程度とすることができる。処理時間は、特に限
定されるものではないが、例えば6〜24時間程度とする
ことができる。
【0037】例えば、反応生成物を水で冷却することに
より、液状炭化水素を含む液状生成物と気体生成物(原
料である二酸化炭素および水素;一酸化炭素;メタン、
ブタン等の気体炭化水素)とを容易に分離することがで
きる。また、液状生成物の主成分である水と液状炭化水
素とは、自然に別々の相に分離するため、水相を除くこ
と等により、反応生成物から液状炭化水素を回収するこ
とができる。回収した液状炭化水素は、必要に応じて、
蒸留・分留等をすることによって精製することができ
る。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、主に分枝炭化水素を含
む液状炭化水素を高選択率で製造することができる。
【0039】すなわち、一般に、二酸化炭素の水素化反
応によって液状炭化水素を得ることは難しく、液状炭化
水素が得られる場合でも、直鎖炭化水素の選択率が高
く、分枝炭化水素の選択率は低い。
【0040】本発明によれば、例えば反応温度300〜400
℃、反応圧力20〜50気圧および原料ガスの空間速度3000
〜6000mlg-1h-1という従来の炭化水素の製造方法とほと
んど変わらない反応条件下でも、炭素数5以上の分枝炭
化水素を、全反応生成物中の選択率で例えば15〜25%、
また、全炭化水素中の選択率で例えば30〜50%という高
選択率で生成させることができる。
【0041】しかも、本発明によって得られる液状炭化
水素では、全ペンタン(C5炭化水素)中の分枝炭化水
素の割合および全ヘキサン(C6炭化水素)中の分枝炭
化水素の割合が、ともに例えば90%以上であり、現在ま
でこのような高い選択率で分枝炭化水素を含む液状炭化
水素を製造できる触媒は報告されていない。
【0042】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0043】実施例1(鉄−亜鉛−ジルコニウム・ゼオ
ライト混合複合触媒) (1)混合複合触媒の調製 硝酸鉄(Fe(NO3)3・9H2O)26.9g、硝酸亜鉛(Zn(NO3)2・6
H2O)19.8gおよび硝酸ジルコニル(ZrO(NO3)2・2H2O)1
7.8gを200mLの水に溶解させた水溶液と、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)18.7gを200mLの水に溶解させた水溶液と
を、約70℃に保温した1Lのビーカーに、混合液のpH
値が7付近に安定するように激しく撹拌しながら、一定
の割合で滴下した。
【0044】滴下終了後、生成した沈殿を室温で2時間
放置した後、上澄み液を丁寧に除去した。次に、上澄み
液を除いて得られた沈殿に新しい蒸留水を約500mL加え
て数時間撹拌した後に放置して沈殿が下に十分にたまっ
たところで上澄み液を除去する操作を10回繰り返した。
最後に沈殿を濾別し、120℃で約12時間乾燥した。
【0045】こうして得られた鉄−亜鉛−ジルコニウム
の複合塩を、400℃で4時間焼成し、鉄−亜鉛−ジルコ
ニウム複合酸化物(Fe2O3-ZnO-ZrO2)を得た。
【0046】0.5gの鉄−亜鉛−ジルコニウム複合酸化物
と0.25gのゼオライト〔H-ZSM-5(SiO2/Al2O3=24.
6)〕とを乳鉢で十分に混合し、鉄−亜鉛−ジルコニウ
ム・ゼオライト混合複合触媒を得た。
【0047】(2)炭化水素の製造 上記の混合複合触媒0.75gをステンレス製反応管に充填
し、窒素で5%に希釈した水素気流中、340℃で約14時
間処理した後、温度360℃、圧力50気圧、原料ガス〔二
酸化炭素と水素との混合ガス(H2/CO2(モル比)=
3)〕を流速50mL/minで流通させた。
【0048】以上の操作により得られた反応生成物およ
び未反応生成物をガスクロマトグラフィーを用いて分析
した。反応生成物中には、炭素数1〜4の炭化水素(C
1-4:メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレ
ン、ブタンおよびブテン)、炭素数5以上の炭化水素
(C5+:ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等)、酸素含有
有機化合物(Oxy:メタノールおよびジメチルエーテ
ル)および一酸化炭素が含まれていた。
【0049】結果として、二酸化炭素の転化率(%)、
炭素原子のモル数に換算した各反応生成物の選択率
(%)およびC5+の収率(%)ならびに全炭素数5の炭
化水素(C5)中の分枝炭化水素の割合(モル%)を表
1に示す。
【0050】C5+の収率は、以下の計算式により算出さ
れる。
【0051】(全C5炭化水素自体の収率×5)+(全
6炭化水素自体の収率×6)+(全C7炭化水素自体の
収率×7)+…
【0052】実施例2(鉄−亜鉛−ジルコニウム・ゼオ
ライト混合複合触媒) 0.5gの鉄−亜鉛−ジルコニウム複合酸化物と0.5gのゼオ
ライト〔H-ZSM-5(SiO2/Al2O3=80.1)〕を用いた他は
実施例1(1)と同様にして鉄−亜鉛−ジルコニウム・
ゼオライト混合複合触媒を調製した。この触媒を用いて
実施例1(2)と同様にして二酸化炭素からの炭化水素
の製造を行った。結果を表1に示す。
【0053】実施例3(鉄−亜鉛−ジルコニウム・ガリ
ウムシリケート混合複合触媒) ゼオライト〔H-ZSM-5(SiO2/Al2O3=24.6)〕に代えて
H−ガリウムシリケート(SiO2/Ga2O3=49.4)を用い
た他は実施例1(1)と同様にして鉄−亜鉛−ジルコニ
ウム・H−ガリウムシリケート混合複合触媒を調製し
た。この触媒を用いて実施例1(2)と同様にして二酸
化炭素からの炭化水素の製造を行った。結果を表1に示
す。
【0054】実施例4(鉄−亜鉛−クロム・ゼオライト
混合複合触媒) 硝酸ジルコニル(ZrO(NO3)2・2H2O)17.8gに代えて硝酸
クロム(Cr(NO3)3・9H2O)26.7gを用いた他は実施例1
(1)と同様にして、鉄−亜鉛−クロム複合酸化物(Fe
2O3-ZnO-Cr2O3)を調製し、これを用いて鉄−亜鉛−ク
ロム・ゼオライト混合複合触媒を調製した。この触媒を
用いて実施例1(2)と同様にして二酸化炭素からの炭
化水素の製造を行った。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】 二酸化炭素 選択率(%) 5+収率 全C5中の分枝炭化 転化率(%) C 1-4 5+ Oxy CO (%) 水素の割合 (%) 実施例1 19.8 23 23 2 52 4.6 94 実施例2 19.5 20 22 1 57 4.3 93 実施例3 16.4 14 19 5 62 3.1 95 実施例4 14.6 17 21 5 57 3.1 93
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月4日(2000.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 29/46 B01J 29/46 Z C07C 1/12 C07C 1/12 9/16 9/16 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 相馬 芳枝 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 Fターム(参考) 4G069 AA15 BA02A BA07A BA07B BC17B BC35A BC35B BC49A BC50B BC51B BC52B BC57A BC58B BC66A BC66B BD03B CC21 ZA01A ZA10B ZA11B ZA12B ZA37A 4H006 AA02 AC29 BA07 BA09 BA10 BA14 BA19 BA30 BA31 BA33 BA71 BE20 BE41 DA12 4H039 CA10 CB20 CL35

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化炭素と水素とを原料として液状炭化
    水素を製造するための触媒であって、(A)(i)鉄、(i
    i)亜鉛、ならびに(iii)IVA族金属およびVIA族金属の少
    なくとも1種の金属を含む複合酸化物と(B)ゼオライ
    トおよび/または金属シリケートとの混合物からなるこ
    とを特徴とする液状炭化水素製造用触媒。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の液状炭化水素製造用触媒
    の存在下に二酸化炭素と水素とを反応させることを特徴
    とする液状炭化水素の製造方法。
  3. 【請求項3】炭素鎖が枝分かれしてる炭素数5以上の炭
    化水素を含む液状炭化水素を製造する請求項2に記載の
    液状炭化水素の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007512328A (ja) * 2003-11-25 2007-05-17 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 二重機能性合成ガス変換の使用によるフィッシャートロプシュ設備からのco2放出の制御
JP2014051472A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Kitakyushu Foundation For The Advancement Of Industry Science And Technology 炭化水素の製造方法
JP2015077575A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 岩谷産業株式会社 炭化水素合成触媒、それを用いた炭化水素製造装置、炭化水素製造方法

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