JP2000116706A - おむつカバー - Google Patents

おむつカバー

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JP2000116706A
JP2000116706A JP10306414A JP30641498A JP2000116706A JP 2000116706 A JP2000116706 A JP 2000116706A JP 10306414 A JP10306414 A JP 10306414A JP 30641498 A JP30641498 A JP 30641498A JP 2000116706 A JP2000116706 A JP 2000116706A
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diaper cover
nonwoven fabric
diaper
film
composite sheet
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JP10306414A
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Masahiro Hiroshima
政広 広島
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DuPont Asahi Flash Spun Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、防水性、通気性、透湿性、保温
性、耐久性が良好であり、破れにくく、軽量で使用者の
負担も少なく、安価で使い捨て可能なおむつカバーを提
供する。 【解決手段】 透湿性を有するフィルムと合成繊維不織
布とからなる複合体シートから主として構成されたおむ
つカバーであって、該複合体シートが透湿度が1000
〜12000g/m2・24Hr、耐水度が30kPa以上、
破裂強さが3Kg/cm2以上であり、且つ該複合体シート
の全体目付が100g/m2以下に形成されてなること
を特徴とするおむつカバー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨てタイプのおむ
つカバーに関するものであり、特に、1〜3日程度の期
間使用した後、廃棄する使用形態のおむつカバーに関す
るものである。
【0002】
【従来技術】従来、赤ん坊、高齢者、病人、身体障害者
などである、おむつを必要とする人は、布おむつを身体
の排泄部に着用し、その布おむつを保持するためにおむ
つカバーを使用している。従来使用されているおむつカ
バーは、使用した後、洗濯することによって繰り返し使
用することから、例えば、洗濯回数100回以上、約2
年以上の使用期間の耐久性が要求されている為、ポリエ
ステルを素材とする比較的厚手の布地で縫製した、重量
が210〜250g程度である製品が主流であった。従
って上記のような使用において、布おむつと併用された
場合、両者の合計重量が1,000g以上となり、これ
ら布おむつ及びおむつカバーの同時使用は、体が不自由
な使用者にとって大きな肉体的負担となり、同時に身体
の運動を制約することも考えられる。また、洗濯するこ
とによって、繰り返し使用するタイプの従来のおむつカ
バーについては、例えば、病院や養護施設など複数のお
むつカバーを共用することの多い所では衛生面の不安が
あり感染などが生じる可能性も否定できない。
【0003】更には、従来の繰り返し使用タイプのおむ
つカバーは、長期にわたって使用されるため、洗濯して
いても汚れやシミなどが残ったり変色することも多く、
不潔感が生じるだけでなく汚れたおむつカバーを着用す
ることは気分的に沈みがちなおむつ使用者の精神衛生
上、好ましくない。別の問題としては、おむつの着用を
必要とする人々の介護者にとって、従来の繰り返し使用
タイプのおむつカバーを毎日洗濯する事は、多大な労力
を要するため介護者に多大な負担がかかること、また洗
濯及び乾燥の場所を確保する事が必要とすることなどを
挙げることができる。
【0004】近年、使い捨てタイプの紙おむつが広く使
用されてきている。この使い捨てタイプの紙おむつを使
用すれば、おむつカバーは不要となりおむつカバーに関
係する諸問題はすべて解決するように思われる。しか
し、使い捨てタイプの紙おむつは、軽失禁または歩行可
能であるおむつ使用者が対象であり、失禁の量が多いお
むつ使用者あるいは寝たきりのおむつ使用者には不適当
である。このため、実際には、通常おむつカバー不要と
言われている紙おむつの使用者の90%以上がおむつカ
バーを使用しており、使い捨てタイプの紙おむつの使用
によって、おむつカバーを全く不要にするという状況に
はない。
【0005】この場合、使い捨てタイプの紙おむつとお
むつカバーとの組み合わせは、その合計重量が600g
程度であり、繰り返し使用タイプの布おむつとおむつカ
バーを併用した場合より軽いとはいえ、その使用によっ
て体が不自由な使用者にとって依然と大きな負担であ
る。しかし、使い捨てタイプの紙おむつは相対的に高価
であるため、使用時の大幅な重量の軽減効果にもかかわ
らず、広く普及していないのが現状である。
【0006】前記問題を解決する為、例えば実開昭55
−39683号公報、特開昭61−124604号公報
などに記載された、改良された使い捨てタイプのおむつ
カバーが知られている。実用新案登録第3028975
号公報には、メルトブロー不織布を用いた使い捨てタイ
プのおむつカバーが開示され、実開昭63−12360
8号公報には、ポリエステル極細繊維不織布を用いたお
むつカバーが提案されている。
【0007】これら提案は、ポリエステル或いはポリプ
ロピレンの素材を使用したメルトブロー法によって得ら
れる極細繊維不織布を、接合して不織布の形態としたの
ち、おむつカバーに適用するものである。メルトブロー
法不織布は、繊維を形成する溶融ポリマーの細流に対し
て加熱高速ガス体を噴き当て、そのガス流の作用によっ
て溶融ポリマーを引き延ばして極細繊維化する、その製
造方法から、通常0.1〜10μm程度の非常に細い繊
維から構成され、更にはその製法の特徴上、繊維に配向
がかかっておらず、不織布としては引張強さ及び破裂強
さが小さい。メルトブロー法不織布は、例えば他のスパ
ンボンド不織布等との複合化によりその引張強さを補強
する手段を施した上でいろいろな用途に使用される事が
ある。従って、メルトブロー法不織布と他の不織布との
複合化された材料全体の単位重量が大きくなり、前述さ
れたおむつカバーに要求される軽量化を達成することが
できないとともに、使用時に必要な引張強さが大きくな
いという問題が依然として解決されない。メルトブロー
法不織布の耐水度は、通常3kPa以下と低く、おむつカ
バー用途に要求される防漏性に対しては致命的欠点であ
り、この事はメルトブロー法不織布を用いたおむつカバ
ーを使用したとき排出した尿または軟便が漏れ出すこと
を意味しており、使用者にとって、とても快適に使用で
きるとは言い難い。通常の合成樹脂繊維から成るスパン
ボンド不織布は前記メルトブロー法不織布と比較して、
構成される繊維径が大きく、耐水性には劣るものの引張
強さは大きくなる特徴がある。しかしながら通常のスパ
ンボンド不織布は、そのままでは耐水性が低すぎるため
おむつカバーに用いた際に尿漏れを起こすため、そのま
ま使用することは好ましくない。これらスパンボンド法
による不織布の構成繊維を形成する合成樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポ
リアミド又はこれらの共重合体等がある。
【0008】また特開昭61−124609号公報に
は、液不透過性の合成樹脂フィルムをベースに両面を不
織布又は紙でカバーしてなるおむつカバーが開示されて
いるが、このような合成樹脂フィルムを用いたおむつカ
バーは、尿は漏らさないものの水蒸気を通さないため蒸
れが生じ、特に今後多くなると思われる老人用おむつカ
バーは、乳幼児用と比較して使用期間が長く、老人自身
の不快感を訴える事があり快適性に劣るもの、または老
人の健康を阻害するものは好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、排出され
た尿または軟便が漏れることがなく、軽量でありなが
ら、所望の強度と柔軟性を有し、更には使用時の快適性
を得るために要求される特性を全て兼ね備えたおむつカ
バーは皆無といえる状況であった。すなわち、本発明の
課題は、防水性、通気性、透湿性、保温性、耐久性に優
れ、破れにくく、軽量で使用者の負担も少なく安価で使
い捨て可能なおむつカバーを提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、上記状況に
鑑み上述の課題を解決するため鋭意検討した結果、透湿
性を有するフィルムと合成繊維からなる不織布からなる
特定の物性を有する複合素材を使用しておむつカバーを
構成することで、上述の課題を解決できることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、下記の構
成を特徴とするものである。
【0011】(1) 透湿性を有するフィルムと合成繊維
不織布の複合体シートから主に構成されたおむつカバー
であって、該複合体シートが透湿度が1000〜120
00g/m2・24Hr、耐水度が30kPa以上、破裂強さ
が3kg/cm2以上であり、且つ該複合体シートの全体目
付が100g/m2以下であるように形成されたことを
特徴とするおむつカバーであることを特徴とする。 (2) 前記(1)に記載のおむつカバーにおいて、合成繊
維不織布がスパンボンド不織布であることを特徴とす
る。
【0012】
【発明の実施の形態】1.透湿性フィルム 本発明に用いられる透湿性フィルムは、公知の製膜技術
によって熱可塑性樹脂から製膜することができ、製膜す
る際に、例えば炭酸カルシウム等の微粉末を添加してフ
ィルム化し、更に延伸することによりフィルム内に微細
な空孔を多数設ける方法により製造できる。この方法に
よれば透湿性・透気性を有し、且つ防水性を兼ね備える
透気性フィルムが得られる。例えば熱可塑性樹脂として
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリアクリレート系樹脂などが使用可能で
ある。このようなフィルムとしては例えば旭化成工業
(株)が製造しているハイポアフィルム、トクヤマ(株)が
製造しているポーラムフィルム等が例示できるが、これ
らに限定されるわけではない。
【0013】熱可塑性樹脂フィルム中に微細な空孔を設
ける方法としては、下記の透湿性及び耐水度を満足する
ように構成できるものであればよいのであって、特に限
定されるものではないが、熱可塑性樹脂の製膜時に例え
ば炭酸カルシウム等の各種微粉末体を同時添加する方
法、非相溶性の樹脂を添加する方法、可塑剤を添加する
方法等があり、製膜後にフィルムを延伸することにより
内部に微細な空孔を有する透湿性フィルムを製造するこ
とが可能である。また別の方法として熱可塑性樹脂中に
抽出可能な可塑剤等を混合し溶融、製膜しその後可塑剤
を抽出することにより均一な空孔を設けることも可能で
ある。このような方法により透湿度が1000〜120
00g/m2・24Hr程度の透湿性、耐水度が30kPa以
上を有する透湿性を有するフィルムを製造することは可
能である。本発明に用いるフィルムは厚みとして10〜
50μmのものが好ましく、厚みが10μm以下ではフ
ィルムとしての均一性及び強さが充分でなく、おむつカ
バーとしたときに破れが生じ易くなるため好ましくな
い。また厚みとして50μmを超えると合成繊維からな
る不織布との複合体を構成した場合の透湿性が低下し、
また柔軟性が悪くなるためおむつカバーとしたときにご
わごわして着用感が悪くなるため好ましくない。
【0014】2.合成繊維不織布 本発明に用いる合成繊維不織布は、通常のスパンボンド
不織布が使用可能である。このスパンボンド不織布の構
成繊維を形成する合成樹脂としては、一般的なポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリエステルを用い、これら樹脂
を溶融後、押出し、エアーサッカーにて引取り、ネット
コンベア上に分散させて接合する従来公知の製造方法に
よってスパンボンド不織布が製造可能であり、通常これ
らの耐水度は5kPa以下であるものを用いることが好ま
しい。スパンボンド不織布の場合、5kPa以下であり、
かつ透湿度が5000g/m2・24Hr以上の物性を持
つことが必要である。スパンボンド不織布の種類で接合
方法により耐水圧を大きくする事も可能であるが、この
ような場合透湿度が低下する傾向にあり、5000g/
2・24Hr未満の不織布では目的とする物性を満足す
ることは困難である。このようなスパンボンド不織布と
しては、旭化成工業(株)が販売しているエルタス(登録
商標)、ユニチカ、東レが販売しているスパンボンド不
織布が例示できるがこれらに限定されるわけではない。
【0015】スパンボンド不織布は人体への密着性、装
着のし易さからみて素材としてはポリアミドが好まし
く、特にノーバインダータイプのポリアミド不織布が好
適である。用いる不織布の目付はある程度小さくないと
軽量化できないが20〜60g/m2が好ましく、特に
好ましくは30〜40g/m2である。不織布としての
目付は実際的なおむつカバーとしての強さと着用感(柔
軟性に起因する)とを左右し、軽すぎる場合は目付不足
による引張強さが不足しておむつカバーとしては破れ易
くなり、また厚すぎる場合にはごわごわとなるため着用
感に欠ける事があり好ましくない。
【0016】3.複合体シートの製造方法 これらの透湿性フィルムと合成繊維不織布とを張り合わ
せる方法としては、公知の各種方法が可能である。張り
合わせ後、透湿性フィルム及び合成繊維不織布の透湿性
が維持される方法であればよく、例えばホットメルト剤
の押出し筋ラミネート法、ホットメルト剤の溶融スプレ
ー法、ホットメルト剤の押出しポーラスコート法、ホッ
トメルト剤の粉体散布・熱固着法などいずれの手段とも
取り得て特に限定されるものではないが、コスト優位性
や実用性などから、ホットメルト剤の溶融スプレー法が
好ましい。
【0017】4.透湿度 本発明のおむつカバーの透湿性は、JIS L−109
9 A−1法により、40℃、90%RHの通常測定条
件のもとで、測定される透湿度が、1000〜1200
0g/m2・24Hrであることが必要である。透湿性は
おむつカバーとしての蒸れに関係し、透湿性が低いと蒸
れが発生し、着用者に不快感を与える。透湿度が100
0g/m2・24Hr未満では実際に着用者の使用感では
蒸れを感じ、不快であるとの評価であった。透湿度が1
2000g/m2・24Hrを超える分は蒸れはなく快適
であると予測できるが、このような高透湿度のフィルム
を得るためにはかなりの空隙を必要とし、それにより破
れ易くなるため好ましくない。
【0018】5.耐水度 本発明におけるおむつカバーの耐水度は、耐水度試験
JIS L−1092B法(高水圧法)により測定され
る耐水度が、30kPa以上であることを特徴とするもの
である。耐水度はおむつカバーとしての排泄した尿の漏
れに関係する。耐水度は一般的な使用方法から判断でき
る範囲では人体での圧力を受けることを考えると、10
kPa以上は必要である。しかしながら、本発明のおむつ
カバーを構成する複合体シートを構成する透湿性フィル
ムは、熱可塑性樹脂フィルムに設けられた空孔が透湿性
を発揮させるものであり、したがって、薄い熱可塑性樹
脂フィルム中にある空孔部分に応力がかかったときにそ
の部分に破損が生じる可能性があり、極端に耐水度が低
い場合、耐水度が5kPa未満でも尿漏れを起こす可能性
があり好ましくない。耐水度の上限は特にないが通常2
00kPaを越えるような透湿性を有するフィルムを利用
する場合は透湿度が低下する傾向にあるため好ましくな
い。透湿度と耐水度とは相反する物性であり、本発明の
おむつカバーとして最適な組み合せを適宜選択する必要
がある。
【0019】6.破裂強さ また本発明に用いられる合成繊維不織布の破裂強さは、
3kg/cm2以上である必要がある。ここで言う破裂強さ
は、JIS L−1096 6.16.2法(ミューレン形
法)によって測定される。破裂強さはおむつカバーとし
て使用した場合の破れに関係し、破裂強さが3kg/cm2
未満の場合、おむつカバーとして使用する際の破れが発
生しおむつが露出し、それにより尿漏れを引き起こす可
能性があり好ましくない。
【0020】7.目付 本発明のおむつカバーの主要部分を構成する透湿性フィ
ルムと合成繊維不織布との積層体(複合体シート)の目
付は、100g/m2以下であることが必要である。全
体としての目付はおむつカバーとして使用する際、特に
老人用おむつカバーとして使用する際には、着用感を重
要視する必要があり、軽量であればあるほど好ましいの
は自明である。しかしながら更にこの不織布は軽量であ
る為、使用者の負担も小さく、おむつカバーの基布内部
に多くの空隙を有するため保温性をも併せ持ち、リント
(糸くず)などの発生もなくシミや汚れなどが付着しに
くい特徴がある。ここでのおむつカバーの総重量は約1
50g以下であることが好ましく、例えば寝たきり老人
などに対し、おむつ交換作業が軽量のために非常にやり
易い特徴を有する。
【0021】8.プリント加工 また本発明のおむつカバーは不織布にプリント加工を施
す事が出来ることを特徴とする。一般的に合成繊維不織
布はプリント加工が可能であり、製造・加工工程におい
て絵柄、模様などを印刷することにより、色物、柄物な
ど多種多様のおむつカバーを形成することが出来る。勿
論不織布・フィルムに着色したり、染色する事により無
地の着色品の状態でおむつカバーを形成することも可能
である。したがって病院や養護施設など、おむつ使用者
が何人もいる場所において使用者別、サイズ別、病状別
などに区別して使用する必要がある場合、おむつカバー
に付された色や模様などによって分類できるため、識別
が極めて容易となり、介護者などの負担が大幅に軽減す
る。また色物、柄物など多種多様のおむつカバーを形成
することにより使用者は様々な色彩や模様を施したおむ
つカバーの中から好みのものを選択することが出来るよ
うになるため、気分的に沈みがちなおむつ使用者の意識
が向上し、自分の好みのものを選択するという行為は自
立心や生きる意欲を生み出すため、精神衛生上好ましい
結果を与える。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明する。
なお、これらは本発明の内容を何等限定するものではな
い。実施例の説明に先立ち、本発明の複合体シートから
主に構成されるおむつカバーの評価は次の通りである。 a.透湿度:JIS L−1099 A−1法(塩化カル
シウム法)による。通常測定条件は40℃、90%RH
である。 b.耐水圧:JIS L−1092 4.1.2.B法(高
水圧法)による。 c.破裂強度:JIS L−1096 6.16.2法(ミ
ューレン法)による。 d.尿漏れ性:各サンプルの複合体シートを用いて従来
公知の構造を備えたおむつカバーを試作し、老人ホーム
にて使用した際の評価を示す。使用者6人に対して介護
者(ヘルパー及び看護婦)がおむつ交換時(1日6回又
は7回)、その都度漏れについて記録し、漏れが全くな
い場合を◎、合計1回以上あった場合を×とした。
【0023】e.快適性:上記と同様におむつカバーを
試作し、50人の試験者が着装し、蒸れと肌触り感と運
動快適性を主として評価した。判定結果の表示は、以下
の通りである。 蒸れなく、肌触り感及び運動快適性ともに優れる …◎ 蒸れなく、肌触り感及び運動快適性とも良好 …○ 蒸れ、肌触り感又は運動快適性のいずれかに問題あり …△ 蒸れ性、肌触り感又は運動快適性いずれも問題あり …×
【0024】(実施例1)透湿性フィルムとしてトクヤ
マ(株)製の「ポーラムフィルムPH」(厚み:35μ
m)を用い、合成繊維不織布として旭化成工業(株)のス
パンボンド不織布(ナイロンスパンボンドN3050」
を組み合わせて積層体(複合体シート)を製造した。得
られた複合体シートによって本発明のおむつカバーを作
製した。複合体シートの張り合わせ方法として、合成ゴ
ム系ホットメルト剤の粉体を散布し、その後加熱ラミネ
ートを行い一体化した。得られた積層体の目付は95g
/m2であり、柔軟性と強靭性を兼ね備えていた。
【0025】(実施例2)透湿性フィルムとして旭化成
工業(株)のポリオレフィン系フィルム「ハイポアH60
22」(厚み:27μm)を用い、合成繊維不織布とし
て旭化成工業(株)のスパンボンド不織布「ナイロンスパ
ンボンドN3040」を組み合わせて積層体(複合体シ
ート)を製造し、得られた複合体シートによって本発明
のおむつカバーを作製した。本実施例における複合体シ
ートは、EVA系ホットメルト剤をカーテンスプレー、
すなわち熔融したEVA系ホットメルト剤を一列のノズ
ルを有するダイから吐出し、50mm下方の上記不織布に
繊維状に付着させた後、合成樹脂フィルムと張り合わせ
ることによって製造した。得られた複合体シートを用い
て本発明のおむつカバーを作製した。本実施例の複合体
シートの全体目付は72g/m2であった。
【0026】本発明の実施形態のおむつカバーについ
て、透湿度、耐水圧、破裂強度、尿漏れ性及び快適性に
ついて測定、評価を行い、その結果を合わせて表1に示
した。本発明によるおむつカバー(実施例1及び2)
は、いずれも尿漏れは発生せず、快適性も良好であっ
た。
【0027】(比較例1、2、3、4)次いで比較例1
としてポリプロピレンからなるメルトブロー不織布(試
作品)、旭化成工業(株)のポリエステルからなるスパン
ボンド不織布及びメルトブロー不織布の3層複合体不織
布から実施例1と同一のおむつカバーを作製し、比較例
2として旭化成工業(株)のポリアミド樹脂の「ナイロン
スパンボンド不織布N3070」から実施例1と同一の
おむつカバーを作製し、比較例3として旭化成工業(株)
「サンテックLD F2004」のポリエチレンフィル
ム単体を用いて実施例1と同一のおむつカバーを作製
し、比較例4として比較例3で用いたフィルムをピン加
工にて有孔化したポリエチレンフィルムを用いて実施例
1と同一のおむつカバーを作製し、得られたおむつカバ
ーについて、透湿度、耐水圧、破裂強度、尿漏れ性及び
快適性について測定、評価を行い、その結果を合わせて
表1に示した。
【0028】表1から理解されるように、比較例におい
てはいずれも透湿度が低い場合には快適性に劣り、耐水
性に劣る場合には尿漏れ性に劣るため好ましくない。特
に、比較例1、2及び4は、耐水圧が10kPa未満とな
るために、尿漏れが発生し使用者に不快感を与えている
ことがわかる。また、比較例3については、耐水圧は良
好であるが、透気度及び透湿度については本発明の実施
例のおむつカバーに比べると著しく劣っているために、
快適性に劣ることが確認できた。なお比較例4について
は快適性についても尿漏れの影響か、透湿性が高いにも
かかわらず良い結果となっていない。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明による高い透湿性と耐水度、破裂
強さと共に良好な通気性、保湿性並びに耐久性を兼ね備
えた透湿性フィルムと合成繊維不織布との複合体は、軽
量であって、おむつカバーとして優れた性能を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿性を有するフィルムと合成繊維不織
    布とからなる複合体シートから主として構成されたおむ
    つカバーであって、該複合体シートが透湿度が1000
    〜12000g/m2・24Hr、耐水度が30kPa以上、
    破裂強さが3kg/cm2以上であり、且つ該複合体シート
    の全体目付が100g/m2以下に形成されてなること
    を特徴とするおむつカバー。
  2. 【請求項2】 前記合成繊維不織布がスパンボンド不織
    布であることを特徴とする請求項1記載のおむつカバ
    ー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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