JP2000115772A - マルチメディアの再生システムにおけるディジタルのビデオおよびオ―ディオの再生の適応型同期化のための方法および装置 - Google Patents

マルチメディアの再生システムにおけるディジタルのビデオおよびオ―ディオの再生の適応型同期化のための方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 変動のある再生環境における活動中にユーザ
認識の再生性能が改善される、ディジタル・ビデオおよ
びオーディオビデオ及びオーディオ情報の同期化再生に
関する。 【解決手段】 ストアード・プログラム・メモリ付きの
プロセッサが、オーディオ・ブロックおよびビデオ・フ
レームの復号および再生を制御し、各ストリームが意図
された再生時刻の順序で独立に格納されている。プロセ
ッサはオーディオ・ブロックの復号および再生に対して
高い優先度を与え、符号化のビデオ・フレームのバック
ログの存否を定期的に判定する。ビデオのバックログが
ある状況下でプロセッサは意図されている再生時刻が最
新のバックログのビデオ・フレームのシーケンス内での
フレームを復号し、再生用に復号さるべきバックログの
ビデオ・フレームだけを復号してて、そのバックログを
減らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチメディア・
システムに関する。特に、本発明は、リソースが限られ
ているか、あるいはリソースが変化している再生環境に
おいて動作しながらユーザ認識の再生性能が改善される
ような、ディジタル・ビデオおよびディジタル・オーデ
ィオの情報の同期化された再生に関する。
【0002】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】代
表的なマルチメディアの再生の応用において、ディジタ
ル・オーディオおよびディジタル・ビデオの信号がソー
スにおいて生成され、そして混合されたストリームの
中、あるいは別々のストリームの中で、インターネット
などの通信ネットワーク上でインターネット・ブラウザ
およびマルチメディア再生ツールが装備されているパー
ソナル・コンピュータなどのインテリジェント再生装置
に対して配送される。
【0003】この分野の技術においてよく知られている
ように、ディジタル・オーディオ信号は、通常は、アナ
ログ・オーディオ信号のディジタル・サンプルの順序付
けられたシーケンスとして生成される。アナログ信号は
固定の間隔で周期的にサンプルされ、その間隔の逆数は
オーディオのサンプリング・レートとして知られてい
る。記憶または伝送の目的のために、そのオーディオ・
サンプルのシーケンスはオーディオ・ブロックとして知
られているオーバラップしていないセグメントに分割さ
れることがよくあり、各オーディオ・ブロックは所定の
数のオーディオ・サンプルを含んでいる。
【0004】ディジタル・ビデオ信号は、通常は、ディ
ジタル形式における静止画像のシーケンスとして捕捉さ
れ、表示される。各ビデオ画像は一般にビデオ・フレー
ムとして知られている。単位時間当たりに捕捉されるビ
デオ・フレームの数はビデオ・フレーム・レートとして
知られている。
【0005】ビデオ・フレームおよびオーディオ・ブロ
ックをマルチメディア再生装置に対して転送する際の効
率を良くするために、マルチメディアのソースは一般に
このビデオおよびオーディオの情報を符号化する。この
情報はデータ・ネットワーク上で再生装置に対して送信
される前に、ソースにおいて、そのパケットに対して送
信されるオーディオ・ブロックおよびビデオ・フレーム
のそれぞれに対する適切な再生シーケンスおよび時刻を
示している情報を追加して、データ・パケットの中にカ
プセル化される(パケット化される)ことが多い。再生
装置においては、符号化された情報がパケットから抽出
され、そして次に直接復号されて再生されるか、あるい
は後で処理するために記憶される。ビデオまたはオーデ
ィオの再生装置による復号されたデータの再生は、普
通、「レンダリング」と呼ばれている。
【0006】MPEG‐I、MPEG‐IIおよびH26
3などの標準規格に反映されているようなほとんどのビ
デオ符号化技法は、再生装置に対して送信されなければ
ならないビデオ情報の量を圧縮するか、あるいは減らす
ためにフレーム間符号化を使用する。通常は、各ディジ
タル・ビデオ・フレームの中で符号化されているピクセ
ルのうち、連続フレーム上で変化するのは一部分だけな
ので、送信されるビデオ情報の量は連続フレーム上で変
化するピクセルだけを符号化して送信することによって
大幅に削減することができる。そのような符号化技法
は、通常は、現在のフレームを完全に復号するために、
現在のビデオ・フレームに隣接している1つまたはそれ
以上のビデオ・フレームを正常に復号するための再生装
置を必要とする。隣接しているビデオ・フレームの復号
が非効率的であるか、あるいは失われていた場合、ほと
んどのビデオ符号化技法は、ビデオ・ストリームの中に
「キー」フレームを定期的に挿入することも行い、その
キー・フレームは隣接しているフレームとは独立に復号
される十分な情報を含んでいて、必要な時に圧縮された
ビデオの復号・プロセスを再スタートするために使うこ
とができる。
【0007】ビデオ・フレームはオーディオ・ブロック
より大幅に多くのデータを必要とするので、マルチメデ
ィアのデータ・ストリームは一般に多数のビデオ・パケ
ットの間に少数のオーディオ・パケットをランダムに散
在させて含んでいる。これらの散在しているオーディオ
・パケットが再生装置に到着した時、ビデオ・フレーム
とオーディオ・ブロックの意図された再生シーケンスに
おける整合が取れない可能性がある。到着時にビデオお
よびオーディオのパケットを再同期化するためにいくつ
かの方式が適用されている(たとえば、ローズノー(R
osenau)他に対して発行された米国特許第5,5
98,352号(以下、ローズノーの’352特許と呼
ぶ)を参照されたい)。
【0008】再生装置に到着した時にマルチメディアの
データ・ストリーム要素の再同期化が行われる場合で
も、エンド・ユーザはマルチメディアの再生性能が不十
分であることに気付く可能性がある。再生が始まる前に
再生装置においてマルチメディアのデータを完全にスト
リーム化するか、さもなければシーケンスに従って格納
しておくことができるが、装置の処理パワーが小さい
か、他にかなりの、競合しているタスクのオーバヘッド
がある場合、マルチメディアの再生を一時的に、あるい
は長く継続して中断させることになるCPUのバックロ
グによって多かれ少なかれ影響される可能性がある。よ
り安価で他の多くの同時アプリケーションにサービスす
ることができる再生装置に対してユーザがメーカーに期
待するにつれて、再生装置の性能がマルチメディアのア
プリケーションの潜在的な性能を制限し続けることにな
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】マルチメディア再生アプ
リケーションのエンド・ユーザ認識性能は、処理パワー
が制限されているか、あるいは大きく変化するマルチメ
ディア再生装置における同期化されたディジタル・ビデ
オおよびディジタル・オーディオの情報のレンダリング
のための新しい発明によって大幅に改善される。通常、
ユーザはビデオ再生ストリームの場合よりもオーディオ
再生ストリームにおける中断がより気になるので、マル
チメディア再生装置はオーディオ・ブロックの復号およ
びレンダリングに対して最高の優先度を割り当てる。再
生装置の処理リソースが制限されている状況下におい
て、この優先順位付けの方式によって、ビデオの復号お
よびレンダリングがオーディオの復号およびレンダリン
グより遅れる(あるいは、関連する「バックログとな
る」)ことになる可能性がある。ビデオのレンダリング
のバックログが直接監視され、そしてそれが大きい場
合、バックログになっているビデオ・フレームのシーケ
ンスの中の最近の(または最新の)ビデオ・フレームだ
けの限定されたレンダリングを実行することによってバ
ックログが削減される。これはそのバックログになって
いるビデオ・フレームのうち、最も新しいものをレンダ
リングするために、復号される必要があるバックログの
シーケンスの中のビデオ・フレームだけを復号すること
によって行われる。バックログになっているフレームの
うち最も新しいものを復号するために必要とされないバ
ックログのビデオ・フレームは実質的に捨てられる。
【0010】バックログを知るための再生装置の処理リ
ソースの高度な監視の必要性が回避され、そしてオーデ
ィオおよびビデオの再生ストリームに対するユーザが気
付く中断が最小化されるので有利である。本発明を採用
することによって、マルチメディアのアプリケーション
は処理パワーが変化する各種の再生装置において効率的
にレンダリングを行うことができる。さらに、与えられ
た再生装置において、マルチメディアのアプリケーショ
ンは他の競合しているタスクによって生じた処理リソー
スの一時的な損失からより良好に回復することができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の以下の特定の例示的実施
例の記述と共に添付図面を参照することにより本発明の
より完全なる理解が達せられるであろう。首尾一貫性を
保つため、そして理解し易くするために、類似している
か、あるいは等価な図のそれぞれの要素は下位の二桁の
位置の識別番号が同じになっている(たとえば、図1の
ビデオ再生バッファ118は図3Aのビデオ再生バッフ
ァ318と等価である)。
【0012】以前に注記されたように、従来の技術のマ
ルチメディア再生システムは、通常は、ビデオおよびオ
ーディオのデータの混在するストリームを含んでいる圧
縮されて符号化されたディジタル信号を受信する。これ
らのシステムはこの混合されたデータ・ストリームに関
して動作し、そのビデオ・フレームとオーディオ・フレ
ームとを分離して復号し、そして次にこれらのフレーム
およびブロックを適切なシーケンスで、そして適切な時
刻においてレンダリングする。結果として、ビデオ画像
とオーディオの出力は密接に同期して発生され、コヒー
レントなマルチメディアの経験をシステム・ユーザに対
して提供する。
【0013】そのようなシステムのための基本コンポー
ネントが図1に示されている(たとえば、ローズノー
の’352特許を参照されたい)。このマルチメディア
再生システム100においては、符号化されたディジタ
ルのオーディオ/ビデオのデータ・ストリーム102が
システム・復号器104に入力され、システム・復号器
104はそのストリームを符号化されたビデオのデータ
・ストリーム106と符号化されたオーディオのデータ
・ストリーム108とに分割する。
【0014】ビデオ・バッファ110はビデオのデータ
・ストリーム106を受け取り、そしてオーディオ・バ
ッファ112はオーディオのデータ・ストリーム108
を受け取る。ビデオ・復号器114はビデオ・バッファ
110からビデオ・データを呼び出し、このデータを復
号し、そのデータをビデオ・フレーム116にアセンブ
ルし、そして復号された各ビデオ・フレームをビデオ再
生バッファ118の中に入れて、ビデオ・プレーヤ12
0による再生(レンダリング)を待つ。同様に、オーデ
ィオ・復号器122はオーディオ・バッファ112から
オーディオ・データを呼び出し、このデータを復号し、
その復号されたデータをオーディオ・ブロック124の
中にアセンブルし、そして復号された各オーディオ・ブ
ロックをオーディオ再生バッファ126の中に入れて、
オーディオ・プレーヤ128によるレンダリングを待
つ。
【0015】従来の技術において各種のマルチメディア
のパケット化および符号化の方式が存在する。図2Bは
そのデータをMPEG‐Iの標準に従ってパケットの中
にカプセル化する方法を示している(たとえば、MPE
G‐Iに対するISO/IEC 11172‐1:19
93(E)の使用を組み込んでいるローズノーの’35
2特許を参照されたい)。本発明はMPEG‐IIおよび
H.263などの各種の異なるマルチメディア標準をサ
ポートするために使えることを理解することができる。
【0016】図2において、データ・ストリーム202
はISO層およびパック層を組み込んでいる。ISO層
においては、終了コード204が配送されるまで、一連
のデータ・パッケージ203が通信される。各パッケー
ジはパック開始コード206およびパケット・データ2
08を含む。パック層においては、各パッケージ202
はパック開始コード206、システム・クロック基準
(SCR)210、システム・ヘッダ212およびデー
タのパケット214を含む。これらのパケット214は
ビデオ・パケットおよびオーディオ・パケットの両方を
含み、ビデオ・パケットはそのデータの性質のために、
遙かに数が多い。システム・クロック基準210はシス
テム・タイムを指示し、そしてオーディオのパケットが
ビデオのパケットの間に散在している頻度を示している
マルチクレクサのレートの基準を提供する。
【0017】図2に示されているように、ビデオおよび
オーディオの各パケット214は開始コード・プレフィ
ックス216、ヘッダ・データ218およびペイロード
・データ220を含む。各種の間隔においてヘッダ・デ
ータ218の中にタイム・スタンプ情報222が含まれ
ており、それはペイロード220がビデオ情報を含んで
いる場合はビデオ表示のタイム・スタンプ(VPTS)
を表し、あるいはペイロード220がオーディオ情報を
含んでいる場合はオーディオ表示のタイム・スタンプ
(APTS)を表すことができる。MPEG‐Iの標準
に従って、VPTSおよびAPTSが、関連付けられて
いるビデオ・フレームおよびオーディオ・ブロックのそ
れぞれに対する適切な再生時刻を示すために提供され
る。
【0018】MPEG‐IおよびMPEG‐IIおよび
H.263などの標準は、ビデオおよびオーディオの信
号の両方についてのディジタル符号化/復号化および圧
縮/伸長を用意している。効率のために、ほとんどのビ
デオ符号化技法はフレーム間符号化を使ってネットワー
ク上で再生装置に対して送信されなければならないビデ
オ情報の量を圧縮または削減する。たとえば、3種類の
フレームの混合されたものがMPEG‐I標準において
使われている(たとえば、ローズノーの’352特許を
参照されたい)。「キー」フレーム(イントラ・フレー
ムまたはIタイプ・フレームとも呼ばれる)がそのフレ
ーム自身についての情報だけを使って符号化される。予
測またはPタイプのフレームは過去の基準フレームから
予測モデルを使って符号化されたデータを含む。双方向
またはBタイプのフレームは、過去のおよび/または未
来の基準フレームから予測モデルを使って符号化された
データを含む。予測モデルを使うことによって、データ
はPタイプおよびBタイプのフレームの両方において大
幅に圧縮することができ、ビデオ・データ伝送の総合速
度が改善される。
【0019】再生時のオーディオ・ブロックとビデオ・
フレームとの同期化は再生性能のユーザ認識のために重
要である。オーディオとビデオとの間の再生シーケンス
の不整合が大きくなると、再生が不鮮明になる可能性が
ある。与えられた時間間隔においてビデオ再生シーケン
スをサポートするために必要なデータの量は、オーディ
オの再生のために必要なデータの量より本来的に大き
い。結果として、送信されるマルチメディアのデータ・
ストリームの中の符号化されたビデオ・パケットの数は
オーディオ・パケットの数より遙かに多い。図1の到来
するマルチメディアのデータ・ストリーム106におけ
るビデオ・パケットの間のオーディオ・パケットがまば
らになり過ぎている場合、ビデオ・フレーム116とオ
ーディオ・ブロック124との不整合が生じる可能性が
ある。従来の技術のマルチメディア再生システムにおい
ては、VPTSおよびAPTSがビデオとオーディオの
再生を同期化するためにSCRと組み合わせてよく使わ
れる。たとえば、いくつかの再生システムにおいては、
SCRがマルチメディアの再生装置のクロックを同期化
するために使われ、それは次にビデオ・復号器114の
中のVPTSおよびオーディオ・復号器122の中のA
PTSと比較され、その2つの信号の同期が外れている
(すなわち、1つのデータ・ストリームが必要な再生時
刻に関して他より遅れてる)度合いが求められる。ある
しきい値レベルにおいて、再生装置によってその遅れて
いるデータ・ストリームの先頭にジャンプしてその信号
を再同期化するためのアクションが取られる(たとえ
ば、ローズノーの’352特許を参照されたい)。
【0020】この再同期化のプロセスによって、到来す
るデータ・ストリームの中の混乱が補正されるが、それ
はマルチメディア再生システムに対する処理リソースの
利用可能性の変動のために生じ得る追加の摂動には対処
しない。パワーの限られたプロセッサまたは他の大き
な、そして競合しているタスクのオーバヘッドによって
再生のバックログが生成される可能性があり、かなりの
数のビデオ・フレームおよびオーディオ・ブロックがバ
ッファの中に格納されたままになる可能性がある。その
ようなバックログが発生すると、エンド・ユーザはその
マルチメディア再生中に瞬時的な、そしてより長く続く
中断を経験する可能性がある。
【0021】本発明においては、マルチメディアのアプ
リケーションのエンド・ユーザが認識する性能が、処理
パワーが制限されているか、あるいは大きく変動するマ
ルチメディア再生装置におけるディジタルのビデオおよ
びディジタルのオーディオのデータ・ストリームをレン
ダリングするための新しい方法によって大幅に改善され
る。ユーザはビデオ再生ストリームよりオーディオ再生
ストリームの中における中断の方がより気になるので、
オーディオ・ブロックが復号およびレンダリングにおい
て優先される。ビデオの再生のバックログが存在するか
どうかを判定するための、単純でしかも信頼性のある方
法が使われ、そしてバックログが発生している場合、そ
のバックログを減らし、オーディオおよびビデオの再生
ストリームを同期化するための効率の良い方式が提供さ
れる。この方法の実施形態が図3Aに示されている。
【0022】この実施形態においては、マルチメディア
再生システムが代表的なマルチメディアPCであるとみ
なされる。図3に示されているように、プロセッサ33
0およびストアード・プログラム・メモリ332が、た
とえば、オーディオ・復号器322、オーディオ・プレ
ーヤ328、ビデオ・復号器314およびビデオ・プレ
ーヤ320などの各種のシステム構成要素によって共有
されている。共有されているリソースとして、プロセッ
サ330は個別の要素に対して専用されておらず、ある
いは任意の特定の時刻において任意の要素に利用できる
ことが保証されてもいない。したがって、構成要素は共
有されているリソースに対して競合し、再生の中断が生
じる可能性がある。
【0023】従来の技術のマルチメディア再生システム
においては、そのような競合は実行されるべき復号およ
びレンダリングのタスクのそれぞれに対して優先度を割
り当て、そして次に、これらの優先度に従ってその共有
リソースの使用を割り当てることによって対策されてき
た。しかし、この方法は構成要素の1つにおいて予期し
ない処理バックログが発生した場合の調整のための用意
はない。本発明においては、図3Aのプロセッサ330
は、ストアード・プログラム・メモリ332によって指
示される場合に、優先度を設定し、バックログを減らす
ために、復号およびレンダリングのタスクについてのい
くつかの追加の制御を引き受ける。
【0024】より詳しく言えば、プロセッサ330は、
メモリ332によって指示される場合に、オーディオ復
号器322に、オーディオ・バッファ312から選択さ
れた個数Nの符号化されたオーディオ・ブロック324
を呼び出し、これらのN個のオーディオ・ブロック32
4を復号し、そしてその後、それらをオーディオ再生バ
ッファ326の中に入れるように指令する。オーディオ
再生の中断を減らすために、この選択された数Nは少な
くともそのシステムに関連付けられているオーディオ再
生バッファリングの段数と同程度の大きさで、通常は、
2から4までの整数であるべきであることが分かってい
る。復号の後、プロセッサ330はこれらの復号された
オーディオ・ブロックを再生するようにオーディオ・プ
レーヤ328に指令する。さらに、プロセッサ330は
再生バッファ326の中に残っている復号されたブロッ
クの数を監視し、必要に応じて再生バッファ326を再
充填するために十分な数のオーディオ・ブロックを復号
するよう、復号器322に指令する。
【0025】各オーディオ・ブロックが再生された後、
プロセッサ330はビデオ・バッファ310を調べてバ
ックログになっている符号化されたビデオ・フレーム3
06の数を知る。バックログになっている符号化された
フレームの数が指定のしきい値を超えた場合、プロセッ
サは次にバッファ310の中に滞留しているフレームの
どれがビデオ・キー・フレームであるかを判定する。
【0026】バッファ310がバックログになっている
ビデオ・キー・フレームを含んでいた場合、プロセッサ
330は、ビデオ復号器314に、そのバックログにな
っているシーケンスの中の最高のシーケンス番号の、し
たがって、そのシーケンスの中で最も最近のキー・フレ
ーム(以下、最新のキー・フレームと呼ばれる)を復号
し、同様にこのキー・フレームの後にある、したがっ
て、バックログになっているシーケンスの中の後の方に
ある、バッファ310の中のすべての他のフレームを同
様に復号するように指令する。次に、プロセッサ330
はビデオ再生バッファ318の中のシーケンス番号が最
高である復号されたフレームだけを入れるようにビデオ
・復号器314に指令する。したがって、このフレーム
がその復号されたフレーム・シーケンスの中の最近のも
のであり、したがって、これ以降では最近の復号された
フレームと呼ばれる。最後にプロセッサ330はこの最
近の復号されたフレームを再生するようにビデオ・プレ
ーヤ320に指令する。結果として、最近の復号された
フレームを復号するのに必要なバックログになっている
フレームだけが復号され、そしてその最近の復号された
フレームだけが再生される。他のすべてのバックログに
なっているフレームは実効的には捨てられる。
【0027】バッファ310の中にキー・フレームが含
まれていなかった場合、プロセッサ330は、ビデオ復
号器314に、ビデオ・バッファ310の中のすべての
バックログになっているフレームを復号し、そしてその
バックログになっているシーケンスの中で最も最近の復
号されたフレームを再生バッファ318の中に入れるよ
うに指令する。次に、バッファ310の中のバックログ
になっている適切なビデオ・フレームが復号されると、
プロセッサ330は最近の復号されたフレームをバッフ
ァ318からレンダリングのために呼び出すよう、ビデ
オ・プレーヤ320に指令する。
【0028】システム300によって操作されるデータ
・ストリームのための基本フォーマットが図3Bに示さ
れている。このフォーマットは本発明による1つの例を
提供する。各種の他のデータ・フォーマットも可能であ
り、本発明の範囲内に含まれる。
【0029】データ・ストリーム301はデータ・パケ
ット311を含み、そして各パケットはそのパケットが
オーディオのデータまたはビデオのデータのいずれを運
んでいるかを示す識別子313および、そのオーディオ
およびビデオのパケットがそれぞれパケット化されて記
憶されるべき順序を設定するシーケンス番号315を含
む。さらに、各パケット311はパケット・ヘッダ31
7およびデータ・ペイロード319を含む。データ・ス
トリーム301の全体がストリーム・ヘッダ303から
開始される。ストリーム・ヘッダ303はビデオ・フレ
ーム・レート305、オーディオ・サンプリング・レー
ト307およびオーディオ・ブロック・サイズ309を
含んでいる。
【0030】図3Cはバックログの状態がどのように判
定されるかを示している。オーディオ・ブロック352
を表している符号化されたデータが到着し、図3Cのオ
ーディオ・バッファ312の中にシーケンスの順序で入
れられる。シーケンスは図3Bに記述されているシーケ
ンス番号315を使うことによって、あるいは何らかの
代わりの手段によって設定することができる。図3Cに
示されているように、オーディオのタイムライン354
が各オーディオ・ブロックのシーケンス番号iに対して
タイム・スタンプtAiで設定される。ここでタイム・ス
タンプは、オーディオ・ブロックAiが開始される再生
のための所望の時刻を表し、そしてそれは以下の式によ
って計算される。
【0031】 tAi=i*(オーディオ・ブロック当たりのデータ・サンプル数/オーディ オ・サンプリング・レート) (1) ここで、ブロック当たりのデータ・サンプルの数309
およびオーディオ・サンプリング・レート307(図3
Bの)がデータ・ストリーム301のストリーム・ヘッ
ダ303の中に設定されている。サンプリング・レート
およびブロック当たりのサンプル数は選択された標準に
よって変化する。たとえば、MPEG‐Iでの「CD品
質」のオーディオ伝送は44.1キロヘルツ(kHz)
のレートでサンプルされることが可能であり、そして1
つのブロックの中に1024個のサンプルを含む。シー
ケンス番号またはタイム・スタンプのいずれかが関連付
けられた符号化されたフレームまたはブロックと一緒
に、それぞれ図3Aのバッファ318、326の中に格
納される。
【0032】図3Cのビデオ・フレーム356を表して
いる符号化されたデータが到着し、そして図3Aのビデ
オ・バッファ310の中にシーケンスの順序で入れられ
る。ふたたび、シーケンスは図3Bに記述されているシ
ーケンス番号315を使うことによって、あるいは何ら
かの代替手段によって設定することができる。図3Cに
示されているように、ビデオのタイムライン358は各
ビデオ・フレームVjに対するタイム・スタンプtVj
伴って設定される。ここで、タイム・スタンプはビデオ
・フレームVjの再生が開始される所望の時刻を表し、
そしてそれは以下の式によって計算される。
【0033】 tVj=j/(ビデオ・フレーム・レート) (2) ここで、図3Bのビデオ・フレーム・レート305はデ
ータ・ストリーム301のストリーム・ヘッダ303の
中に含まれている。ビデオ・フレーム・レートは選択さ
れた標準および再生装置の機能に従って変化する。たと
えば、高品質のビデオ・フレーム・レートは30フレー
ム/秒(fps)で設定されることが可能である。この
フレーム・レートは多くの現在のデスクトップ・マルチ
メディア・システムの能力を超える可能性があるので、
10〜15fpsのフレーム・レートがより通常であ
る。
【0034】図3Cを続けて参照すると、現在のオーデ
ィオ再生ポインタ360は図3Aのオーディオ・バッフ
ァ312からの復号されるべき次のオーディオ・ブロッ
クを識別し、そして現在のビデオ再生ポインタ362は
図3Aのビデオ・バッファ310からの復号されるべき
次のビデオ・フレームVpを識別する。タイム・スタン
プtVpはVpに対して決定され、そしてタイム・スタン
プtAmは次の復号されるべきオーディオ・フレームAm
に対して決定される。図3Cのビデオのバックログ36
4は以下のように構成される。
【0035】 ビデオ・フレームVb (3) ただし、 b∈(シーケンスp,q) tVp≦tVb<tAm
【0036】図3Cに示されているように、ビデオのバ
ックログ364はVpから始まってVqに終わっているビ
デオ・フレームのシーケンスから構成されている。ビデ
オのバックログは図6に示されていて、以下にさらに記
述されるビデオの復号およびレンダリングのプロセスを
適応させるために使われる。
【0037】ユーザはビデオ再生ストリームの場合より
もオーディオ再生ストリームにおける中断の方がより気
になるので、オーディオの復号および再生のプロセスに
はビデオの復号および再生のプロセスよりも高い優先度
が与えられる。図4はオーディオ・データの復号・プロ
セスについてのフローチャートを示している。
【0038】図4のステップ402において、図3Aの
オーディオ・復号器322はN個のオーディオ・ブロッ
クをオーディオ・バッファ312から呼び出して復号す
る。図4のステップ404において、図3Aのオーディ
オ・復号器322はこれらのN個の復号されたブロック
をオーディオ再生バッファ326の中に入れ、そして図
4のステップ406において、オーディオ・イベントの
到着を待つ。オーディオ・イベントはオーディオおよび
ビデオの復号および再生のプロセスに対する基本クロッ
クまたはトリガのメカニズムとして働く。
【0039】呼び出されるオーディオ・ブロックの数N
は、通常は、そのマルチメディア・システムによって設
定されるシステム・パラメータであり、オーディオの再
生の中断をほとんどなくすために十分に大きい必要があ
る。再生装置のためにデスクトップPCを採用している
多くのマルチメディア・アプリケーションに対しては、
2〜4ブロックの値の整数Nが有効であることが分かっ
ている。
【0040】オーディオの再生プロセスを示しているフ
ローチャートが図5に与えられ、そしてオーディオ・イ
ベントを発生するために必要なステップを含む。図5の
ステップ502において、図3Aのオーディオ・プレー
ヤ328は復号されたオーディオ・ブロックをオーディ
オ再生バッファ326から呼び出し、そしてこのブロッ
クをオーディオの出力装置を介してステップ504にお
いて再生する。図5の判定ステップ506において、図
3Aのオーディオ・プレーヤ328はオーディオ・ブロ
ックの再生の完了を監視し、そして完了時にオーディオ
・イベントをステップ508において発生する。このオ
ーディオ・イベントを発生した後、プロセッサ330は
オーディオ再生ポインタをインクリメントし、図5のス
テップ502へ戻って次の復号されたオーディオ・ブロ
ックを呼び出す。関連付けられたバッファの設計に合わ
せて、オーディオ・ブロックはそれが復号されてレンダ
リングされた後、オーディオ・バッファおよびオーディ
オ再生バッファのそれぞれから実効的に捨てられる。
【0041】オーディオ再生プロセスによって発生され
るオーディオ・イベントは、図3Aのオーディオ・復号
器322によって、図4に示されている判定のステップ
406において検出される。ステップ408において、
図3Aのオーディオ・復号器322は、オーディオの再
生バッファ326がふたたびN個の復号されたオーディ
オ・ブロックを含むまで、追加の数の符号化されたオー
ディオ・ブロックをオーディオ・バッファ312から呼
び出して復号する。次に、オーディオ・復号器322は
図4の判定のステップ406へ戻って次のオーディオ・
イベントの到着を待ち、その後、ふたたびステップ40
8へ移って図3Aのオーディオ再生バッファ326をふ
たたび満たす。
【0042】ビデオの復号および再生のプロセスを示し
ているフローチャートが図6に示されている。ステップ
602において、図3Aのビデオ・復号器が第1のビデ
オ・フレームを復号し、そしてこのフレームをビデオ・
プレーヤ320によって再生するためにビデオ再生バッ
ファ318の中に格納する。図6のステップ604にお
いて、図3Aのビデオ・復号器314は次にオーディオ
・イベントの到着を待つ。オーディオ・イベントの到着
を検出した後、ビデオ・復号器314は図6のステップ
606へ移って図3の現在のオーディオ再生ポインタ3
10をインクリメントし、ビデオ・バックログ314を
判定する。図6のステップ608において、図3Aのビ
デオ・復号器314はそのビデオ・バックログのサイズ
に従って2つのアクションのうちの1つを取る。
【0043】そのビデオ・バックログが整数Mより少な
かった場合、ビデオ・復号器314は図6のステップ6
04へ戻り、次のオーディオ・イベントの到着を待つ。
ビデオ・バックログがMに等しいか、あるいはMより大
きかった場合、ステップ610においてビデオ・復号器
314はバックログになっているフレームをサーチして
ビデオのキー・フレームがあるかどうかを判定する。
【0044】ビデオのキー・フレームが見つかった場
合、図3Aのビデオ・復号器314は図6のステップ6
12において最も最近のバックログになっているキー・
フレームVkを選択し(タイム・スタンプtVkに基づい
て)、最も最近のバックログになっているビデオ・フレ
ームVqを復号し終わるまで、そのシーケンスの中で順
方向に復号を開始し、そしてこの復号された最も最近の
バックログになっているフレームVqをビデオ再生バッ
ファ318の中に入れる。ビデオのキー・フレームが見
つからなかった場合、図1のビデオ・復号器314は図
6のステップ614においてバックログVp〜Vqの中の
すべてのビデオ・フレームを復号し、そしてバックログ
になっていた最も最近のビデオ・フレームVqをビデオ
再生バッファ318の中に入れる。いずれの場合におい
ても、最も最近のバックログになっているビデオ・フレ
ームVqを構成するのに必要なビデオ情報だけが復号さ
れる。これらの必要なバックログになっているフレーム
が復号された後、図3Aのビデオ・バッファ310の設
計に従って、バックログになっているすべてのフレーム
p〜Vqがバッファ310から実効的に捨てられる。
【0045】図6のステップ616において、図3Aの
ビデオ・プレーヤ320は最も最近の復号されたフレー
ムVqをビデオ再生バッファ318から呼び出し、この
フレームを再生し、そして図3Bのビデオ再生ポインタ
312をインクリメントする。再生バッファ318の設
計に従って、復号されたフレームVqはビデオ・プレー
ヤ320によってレンダリングされた後、再生バッファ
318から実効的に捨てられる。
【0046】ビデオのバックログに対するしきい値レベ
ルを設定する整数Mは、ビデオ再生における大きな不連
続性が最小化されるように設定される必要がある。代表
的なPCベースの環境においては、Mは1の整数値に設
定するのが最も効率的であると信じられる。
【0047】この分野の技術に熟達した人にとっては明
らかであるように、図4〜図6に示されている本発明に
従って、マルチメディア再生装置の中のオーディオの復
号および再生のプロセスは、ビデオの復号および再生の
プロセスより高い優先度が与えられている。オーディオ
の再生は本質的に中断されない優先度が与えられている
ので、各オーディオ再生サイクルは比較的固定された、
そして予測可能な期間において完了する。したがって、
各サイクルの完了がオーディオおよびビデオの再生およ
び復号のプロセスの両方を制御する「オーディオ・イベ
ント」をトリガするためのクロックとして使われる。ビ
デオの復号のバックログが検出されると、図3Aのビデ
オ・復号器314がそのバックログのシーケンスの中の
最も最近のビデオ・フレームVqを復号して表示するた
めには必要でないすべてのビデオ・フレームをスキップ
することができるようにすることによって、そしてビデ
オ・プレーヤ320がこの最も最近のビデオ・フレーム
qだけを再生できるようにすることによって、オーデ
ィオのブロックとビデオのフレームとの間の同期化が再
確立される。オーディオ・ブロックの復号およびレンダ
リングを優先させることによって、オーディオの再生に
おいてユーザが経験する遅延が最小化される。オーディ
オ再生における遅延は、ビデオ再生シーケンスの中で小
さな遅延または省略が発生する場合より、システム・ユ
ーザにとって遙かに気になるものであることが分かって
いる。
【0048】この上記の方法の実施形態は、本発明の多
くの代替実施形態のうちの1つに過ぎないことはこの分
野の技術に熟達した人にとっては前記の説明から明らか
である。したがって、この説明は例を示すように作られ
ているだけであり、本発明を実施する最善のモードをこ
の分野の技術に熟達した人に説明する目的のためのもの
である。各種の他の代替案が本発明の内容から逸脱する
ことなしに、この分野の技術に熟達した人によって考え
られる。たとえば、本発明は、オーディオのブロックお
よびビデオのフレームをそれぞれ表している符号化され
て復号されたデータの両方を、それぞれが格納すること
ができる単独のオーディオ・バッファおよび単独のビデ
オ・バッファを使って実装することができる。追加の例
として、ビデオ・フレームのバックログに対して選択さ
れる値(M)、呼び出されるオーディオ・ブロックの数
(N)および、オーディオ・イベント・サイクル当たり
の再生されるオーディオ・ブロックの数(1)をここで
推奨された値から変更することができる。また、この分
野の技術に熟達した人であれば、本発明によって開示さ
れている方法を、オーディオの復号およびレンダリング
ではなく、ビデオの復号およびレンダリングを優先させ
るように容易に適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術のマルチメディア再生システムの略
ブロック図を示す。
【図2】高レベルの構成およびMPEG‐I標準に適合
している、代表的な従来の技術の符号化されたマルチメ
ディアのデータ・ストリームのフォーマットを示す。
【図3A】本発明の1つの実施形態を示す。
【図3B】本発明の実施形態によって使われているパッ
ケージ化されたオーディオおよびビデオの高い水準の編
成の図を提供している。
【図3C】本発明によって動作するオーディオ再生とビ
デオ再生とのストリームの間の時間的関係を図で示す。
【図4】オーディオブロックの復号に使用される本発明
のプロセスを示すフローチャートである。
【図5】オーディオブロックのレンダリングに使用され
る本発明のプロセスを示すフローチャートである。
【図6】ビデオフレームのレンダリングがオーディオブ
ロックのレンダリングに対して大きな遅延を有する場合
に、ビデオフレームの復号及びレンダリング並びにビデ
オ及びオーディオ再生ポインタの再同期化に使用される
本発明のプロセスを示すフローチャートである。
フロントページの続き (72)発明者 レイモンド ケイ. ジョンス アメリカ合衆国 08043 ニュージャーシ ィ,ヴォーヒース,リーガン コート 15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生の乱れを減らすために、符号化され
    たオーディオおよびビデオの情報の組み合わされたシー
    ケンスを復号してレンダリングするマルチメディア再生
    システムにおいて使うための方法であって、該方法は、 復号されたオーディオおよびビデオ情報のレンダリング
    を監視し、それが前記オーディオ情報のレンダリングに
    関してバックログになっているかどうかを判定するステ
    ップ及び、 前記オーディオの情報の復号およびレンダリングに高い
    優先度を許可するステップ並びに、 前記ビデオ情報が前記オーディオ情報に関してバックロ
    グになっている時に、 前記バックログになっているビデオ情報のシーケンスの
    中で最も最近のビデオ画像をレンダリングするために復
    号されなければならないバックログになっているビデオ
    情報の最小の組を決定するステップと、 前記最小のバックログになっているビデオ情報の組だけ
    を復号するステップと、 前記最も最近のビデオ画像だけを前記バックログからレ
    ンダリングするステップ及び、 前記最も最近のビデオ画像を再生するためには不要であ
    る他のビデオ情報をすべて捨てるステップとによって、 前記ビデオのバックログを減らすステップとを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記ビ
    デオのバックログを減らすステップが、 前記バックログになっている情報が符号化されたビデオ
    ・フレームおよびオーディオ・ブロックのシーケンスを
    含んでいる場合、各オーディオ・ブロックのレンダリン
    グの直後の時点で前記システムによって格納されている
    バックログになっているビデオ・フレームの数を表す個
    数を求めるステップ並びに、 バックログになっているビデオ・フレームの前記個数が
    規定された数を超えた時に、 前記バックログになっているビデオ・フレームがキー・
    フレームを含んでいるかどうかを判定するステップと、 前記バックログになっているビデオ・フレームのシーケ
    ンスの中で最も最近のビデオ・フレームをレンダリング
    するために復号されなければならない、前記バックログ
    になっているビデオ・フレームの最小の組を識別するス
    テップと、 前記バックログになっているビデオ・フレームの最小の
    組を復号するステップ及び、 前記バックログになっているビデオ・フレームの最小の
    組から前記バックログになっているシーケンスの中の前
    記最も最近のビデオ・フレームをレンダリングするステ
    ップとによって、 前記バックログを消去するステップとを含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、前記バ
    ックログになっているビデオ・フレームのシーケンスが
    少なくとも1つのビデオ・キー・フレームを含む時、前
    記バックログになっているビデオ・フレームの最小の組
    が、前記バックログになっているビデオ・フレームのシ
    ーケンスの中で最も最近のキー・フレームおよび、前記
    バックログになっているフレームのシーケンスの中の前
    記最も最近のキー・フレームの後に続くすべての他のバ
    ックログになっているビデオ・フレームを含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の方法において、前記バ
    ックログになっているビデオ・フレームのシーケンスが
    ビデオ・キー・フレームを含んでいない時、前記バック
    ログになっているビデオ・フレームの最小の組がすべて
    のバックログになっているビデオ・フレームを含む方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の方法において、前記バ
    ックログになっているビデオ・フレームのシーケンス
    が、再生のためにスケジュールされている時刻が、最新
    のレンダリングされるビデオ・フレームに対してスケジ
    ュールされている再生の時刻より早くなく、レンダリン
    グのためにスケジュールされている次のオーディオ・フ
    レームに対してスケジュールされている再生の時刻より
    遅くないビデオ・フレームを含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法において、前記ス
    ケジュールされたオーディオ再生時刻が各オーディオ・
    ブロックに対するシーケンシャルなインデックス番号、
    オーディオ・ブロック当たりに提供される符号化された
    サンプルの数を表している数および、オーディオのサン
    プリング・レートの関数として決定されるようになって
    いる方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の方法において、前記ス
    ケジュールされたビデオ再生時刻が各ビデオ・フレーム
    に対するシーケンシャルなインデックス番号とビデオ・
    フレーム・レートの関数として決定されるようになって
    いる方法。
  8. 【請求項8】 ユーザ認識の忠実度が高いディジタルの
    ビデオおよびオーディオの情報をシーケンシャルにレン
    ダリングするためのマルチメディア・システムであっ
    て、該システムは、 オーディオ復号および再生のセクションと、 ビデオ復号および再生のセクションとを含み、 前記オーディオおよびビデオのシーケンスから選択可能
    な個数のオーディオ・ブロックを復号し、 各オーディオ・ブロックの前記システムによるレンダリ
    ングの完了を監視し、 各オーディオ・ブロックのレンダリングの直後の時刻に
    おいて、前記システムによって格納されているバックロ
    グになっているビデオ・フレームの数を決定し、 前記バックログになっているビデオ・フレームがキー・
    フレームを含んでいるかどうかを判定し、 前記バックログになっているビデオ・フレームの数が指
    定された数を超えた時、 前記バックログになっているビデオ・フレームのシーケ
    ンスの中で最も最近のビデオ・フレームをレンダリング
    するために復号されなければならない最小個数の前記バ
    ックログになっているビデオ・フレームを識別し、 前記最小個数のバックログになっているビデオ・フレー
    ムを復号し、 前記バックログになっているシーケンスの中の前記最も
    最近のビデオ・フレームをレンダリングすることによっ
    て、 前記バックログを消去するように動作する、ストアード
    ・プログラム・メモリ付きのプロセッサをさらに特徴と
    するマルチメディア・システム。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のマルチメディア・シス
    テムおいて、前記オーディオの復号および再生のセクシ
    ョンが、符号化されたオーディオ・ブロックのためのバ
    ッファ、復号器、復号されたブロックのためのバッファ
    およびオーディオ・プレーヤを含むマルチメディア・シ
    ステム。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のマルチメディア・シ
    ステムにおいて、前記ビデオの復号および再生のセクシ
    ョンが、符号化されたビデオ・フレームのためのバッフ
    ァと、復号器と、復号されたフレームに対するバッファ
    と、ビデオ・プレーヤとを含むマルチメディア・システ
  11. 【請求項11】 請求項8に記載のマルチメディア・シ
    ステムにおいて、前記マルチメディア・システムはマル
    チメディアの再生機能を有するパーソナル・コンピュー
    タ、エンジニアリング・ワークステーションおよびディ
    ジタル信号プロセッサから構成されているグループから
    選択されるようになっているマルチメディア・システ
    ム。
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