JP2000115044A - 偏波ダイバーシティ伝送方式 - Google Patents

偏波ダイバーシティ伝送方式

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JP2000115044A
JP2000115044A JP10303393A JP30339398A JP2000115044A JP 2000115044 A JP2000115044 A JP 2000115044A JP 10303393 A JP10303393 A JP 10303393A JP 30339398 A JP30339398 A JP 30339398A JP 2000115044 A JP2000115044 A JP 2000115044A
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polarization
reception
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Fumio Ikegami
文夫 池上
Toshiyuki Maeyama
利幸 前山
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Kyocera Corp
KDDI Corp
Kyocera DDI Institute of Future Telecommunications Inc
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Kyocera Corp
Kyocera DDI Institute of Future Telecommunications Inc
DDI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動通信等において、大きなフェージング改
善効果を得るための偏波ダイバーシティ伝送方式を提供
することである。 【解決手段】 送信機1はアンテナ2より円偏波或いは
45°又は135°偏波の電波を送信する。上記電波は
垂直及び水平受信アンテナ4,5に入射し、直交偏波成
分がそれぞれ受信される。それぞれの受信信号は受信機
6,7に与えられ、ダイバーシティ受信回路8により、
いずれかの受信機の出力を選択するか、合成して受信出
力回路9に偏波ダイバーシティ受信の出力を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信や放送における
フェージングの影響を軽減する偏波ダイバーシティ伝送
方式の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイバーシティ伝送方式は、異なる周波
数/空間/指向性/偏波等に対してフェージングの相関
が小さいという現象、すなわちダイバーシティ効果を利
用して2つ以上のダイバーシティ受信系の出力を選択切
り換えるか、または合成してフェージングを軽減する方
式である。これらの中で空間ダイバーシティ方式が固定
通信、移動通信に最も広く利用されているが、周波数/
指向性/偏波ダイバーシティ方式はそれぞれ周波数利用
効率が低い、アンテナの構造が複雑になる等の理由であ
まり利用されていない。
【0003】しかし、移動通信の移動局→基地局回線
(上り回線)の空間ダイバーシティ受信で小さい相関を
得るには基地局のアンテナ間隔を数波長以上とする必要
があり、基地局アンテナの構造が複雑・大型となるので
設置場所に制限を受けるという欠点があった。
【0004】一方、基地局→移動局回線(下り回線)で
は半波長程度以下のアンテナ間隔でも小さい相関が得ら
れるが、小型の携帯無線機ではこの間隔を実現すること
が物理的に困難なので、空間ダイバーシティ受信による
フェージングの改善効果が十分に得られない欠点があっ
た。
【0005】また特に携帯電話では、利用者が携帯機を
使用する時に携帯機のアンテナが傾いて本来の偏波面
(垂直偏波)の信号強度が低下する等の理由で、通信の
劣化が避けられなかった。
【0006】これらの理由から、最近、主として携帯電
話の携帯機の傾きによる信号強度低下の対策として偏波
ダイバーシティ方式が注目されている。この方式は、基
地局受信アンテナとして互いに直交する2つの偏波(垂
直偏波と水平偏波)をダイバーシティ枝で受信するもの
である。この時、2つのアンテナを同一場所に設置でき
るので、基地局アンテナ系の設置の制約が少ない利点が
ある。また、携帯電話の上り回線で、携帯機の傾きによ
り発生する水平偏波成分を基地局の水平偏波アンテナが
受信するので、ダイバーシティ受信により垂直偏波成分
の強度低下を補償できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基本的
に垂直偏波を用いる従来の移動通信システムの中での上
記の偏波ダイバーシティ方式は、携帯機の傾きによる平
均信号強度の低下はある程度補償できるが、通信の瞬断
の原因となる多重干渉による深いフェージングの軽減に
ついては、ダイバーシティ受信の効果が少ない。その理
由は次の通りである。
【0008】携帯機アンテナが垂直から傾いて基地局で
受信する垂直偏波成分が低下する時には、特別の場合を
除き発生する水平偏波成分を基地局の水平偏波アンテナ
が受信するので、平均信号強度の低下をある程度補償で
きる。しかし、この時の垂直偏波成分と水平偏波成分の
平均信号強度は等しくない確率が高い。周知のように、
一般にダイバーシティ伝送方式のフェージング改善度
は、各ダイバーシティ枝の平均信号強度が等しい時に最
大となるが、平均信号強度の差の増加とともに改善度が
低下する。従って、この方式による偏波ダイバーシティ
受信では理想的条件で理論的に期待されるフェージング
軽減効果が得られない。
【0009】また、移動機アンテナの傾きが無い場合
(例えば自動車や列車との通信)でも建物等の深い陰で
回折損失が大きい場合には、送信偏波(垂直偏波)に直
交する偏波(水平偏波)が発生し、垂直・水平偏波成分
の平均強度がほぼ等しくなり、また両偏波成分のフェー
ジングが無相関に近くなる現象があるので、偏波ダイバ
ーシティ受信による改善が得られる可能性がある。しか
し、このような建物等の深い陰の部分では回折損失が大
きく、通常のシステムでは通信が可能な状態ではない。
実際に通信が可能な浅い回折領域では、直交偏波成分の
平均強度の差が大きく、相関も十分小さい値にはならな
いので、偏波ダイバーシティ受信のフェージング軽減効
果は理論値よりもかなり小さい。
【0010】このような理由で、垂直偏波を主体として
用いる従来のシステムの中での偏波ダイバーシティ方式
は、フェージング軽減について空間ダイバーシティ方式
に比べて顕著な改善が認められない欠点があり、いくつ
かの特長を持つにもかかわらず偏波ダイバーシティ方式
がこれまで実用されなかった主な理由であろう。
【0011】本発明の目的は、従来の各種ダイバーシテ
ィ方式では、特に伝搬条件が複雑な移動通信や屋内無線
LAN等の分野で、フェージング改善効果が低いという
欠点を除去し、実用的な利便性や経済性にも配慮して高
いフェージング改善度を得るために、偏波ダイバーシテ
ィ方式において円偏波(或いは45°又は135°偏
波)の特徴的な電波伝搬特性を利用して改善効果の高い
ダイバーシティ方式を提供することにあり、特に移動通
信、無線LANや高い周波数帯の放送など、多重波伝搬
によるフェージング環境における伝送品質劣化の改善に
有効な偏波ダイバーシティ伝送方式を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明の偏波ダイバーシティ伝送方式(−方向
型)は、円偏波、或いは45°又は135°偏波の電波
を送信する送信局と、上記送信電波の直交する2つの偏
波成分をそれぞれ受信する2組の受信系を有し、該受信
系の各出力を切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシ
ティ受信を行うように構成した受信局と、を備えたこと
を要旨とする。
【0013】また第2の発明の偏波ダイバーシティ伝送
方式(非対称双方向型)は、上りと下り回線に同一の無
線周波数を用いる時分割複信方式の双方向無線通信シス
テムにおいて、円偏波の電波を送信する第1の送信手段
と、送信されてくる電波を円偏波で受信する第1の受信
手段と、上記第1の送信手段と第1の受信手段とを切り
換えて作動させる第1の制御手段と、を備えた移動局
と、上記送信電波の直交する2つの偏波成分をそれぞれ
受信する2組の受信系を有し、該受信系の各出力を選択
して切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシティ受信
を行うように構成した第2の受信手段と、上記第2の受
信手段の選択した受信系の偏波と同一の偏波の電波を切
り換えて送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手
段と第2の受信手段を、前記第1の制御手段と関連させ
て交互に切り換えて作動させる第2の制御手段と、を備
えた基地局と、から成ることを要旨とする。
【0014】また第3の発明の偏波ダイバーシティ伝送
方式(対称双方向型)は、上りと下り回線に異なる無線
周波数を用いる周波数分割複信方式の双方向無線通信シ
ステムにおいて、円偏波、或いは45°又は135°偏
波の電波を上り回線として送信する第1の送信手段と、
下り回線として送信されてくる電波の直交する2つの偏
波成分をそれぞれ受信する2組の受信系を有し、該受信
系の各出力を切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシ
ティ受信を行なうように構成した第1の受信手段と、を
備えた移動局と、円偏波、或いは45°又は135°偏
波の電波を下り回線として送信する第2の送信手段と、
上り回線として送信されてくる電波の直交する2つの偏
波成分をそれぞれ受信する2組の受信系を有し、該受信
系の各出力を切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシ
ティ受信を行なうように構成した第2の受信手段と、を
備えた基地局と、から成ることを要旨とする。
【0015】なお、第2の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記移動局は第1の送信手段及び受信
手段として円偏波を送受信できるアンテナを用い、基地
局は、直交する2つの偏波成分をダイバーシティ枝とし
て、それぞれ送受信できるアンテナを用いるようにして
もよい。
【0016】第3の発明の偏波ダイバーシティ伝送方式
において、前記移動局及び基地局は、送信時には、前記
第1の送信手段及び第2の送信手段として独立した直交
する2つの偏波成分のアンテナを合成して用いること
で、円偏波を送信でき、受信時には前記第1の受信手段
及び第2の受信手段として直交する2つの偏波成分をダ
イバーシティ枝として、それぞれ受信できるアンテナを
用いるようにしてもよい。
【0017】更に、第3の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記移動局及び基地局は、送信時に
は、前記第1の送信手段及び第2の送信手段として直交
する2つの偏波成分である垂直偏波と水平偏波のアンテ
ナを合成して用いることで、45°或いは135°偏波
を送信し、受信時には、前記第1の受信手段及び第2の
受信手段として直交する2つの偏波成分をダイバーシテ
ィ枝としてそれぞれ受信できるアンテナを用いるようし
てもよい。
【0018】なお、第1の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記送信局は、TV、音楽、音声等の
アナログ或いはディジタル放送の電波、又は各種データ
情報等のディジタル放送の電波を送信し、前記受信局は
上記放送電波を受信するようにしてもよい。
【0019】また、第2の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記移動局はPHS方式の携帯用電話
機であり、前記基地局はPHS方式の基地局であって、
前記第1及び第2の制御手段は、上りと下り回線を時分
割的に交互に相互間の送受信を切り換えるようにしても
よい。
【0020】同様に、第2の発明の偏波ダイバーシティ
伝送方式において、前記移動局は電話、画像、データ情
報等の移動又は携帯通信機、或いは無線LANの通信機
であって、前記基地局はこれらの通信用の基地局であっ
て、前記第1及び第2の制御手段は、上りと下り回線を
時分割的に交互に相互間の送受信を切り換えるようにし
てもよい。
【0021】更に、第3の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記移動局はPDC方式の移動用電話
機であり、前記基地局はPDC方式の基地局であって、
上りと下り回線を異なる無線周波数を使い分けるように
してもよい。
【0022】同様に第3の発明の偏波ダイバーシティ伝
送方式において、前記移動局は電話、画像、データ情報
等の移動又は携帯通信機、或いは無線LANの通信機で
あって、前記基地局はこれらの通信用の基地局であっ
て、上りと下り回線を異なる無線周波数を使い分けるよ
うにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態であ
り、−方向型の伝送システムを示す。同図において、1
は送信機、2は円偏波、或いは45°又は135°偏波
の送信アンテナで、送信局Tを構成する。3は電波伝搬
路、4及び5はそれぞれ互いに直交する2つの偏波(例
えば垂直と水平偏波)成分を受信するアンテナ、6及び
7は2つの受信系の受信機、8は受信信号の特性(受信
信号強度や位相)を検出する回路、9はダイバーシティ
受信回路(選択切り換え回路或いは合成回路)、10は
受信出力回路で、受信局Rを構成しており、このシステ
ムの動作は次の通りである。
【0024】送信機1はアンテナ2より円偏波(右旋円
偏波又は左旋円偏波)或いは45°又は135°偏波の
電波を送信する。伝搬路3では、一般に電波の反射、散
乱、吸収、回折、屈折等を伴う多重波伝搬媒質で、伝搬
媒質や電波の性質と伝搬条件により、電波は減衰、多重
波干渉、偏波の回転等の各種伝搬現象を受ける。この電
波はアンテナに入射し、それぞれ互いに直交する2つの
偏波(この例では、垂直偏波アンテナ4及び水平偏波ア
ンテナ5)成分をそれぞれ受信する。アンテナ4,5及
び受信機6,7の2組の受信系は2つのダイバーシティ
枝を構成する。この受信機出力はダイバーシティ受信回
路9に入力され、受信信号特性検出回路8によって検出
された信号に応じて、切り換えダイバーシティ方式の場
合には規定された法則に従って2つの受信出力のいずれ
かを選択して切り換え受信し、合成ダイバーシティ方式
の場合には規定された法則に従って2つの受信出力を合
成受信する。その結果、受信出力回路10に偏波ダイバ
ーシティ受信の出力を得る。この方式が従来の各種ダイ
バーシティ方式に比して多くの特徴をもつと同時に、高
いフェージング軽減効果が得られる理由を、以下に説明
する。
【0025】一般に放送受信や移動通信では、建物等の
反射、回折等により多数の異なる伝搬経路を持つ多重波
伝搬が発生する。電波の反射における入射角がブリュス
ター角以下の場合、偏波面が入射面に垂直な電波は反射
により位相は殆ど変化しないが、偏波面が入射面に平行
な電波の位相は反射により約180°変化する性質があ
る。この時、右(又は左)旋円偏波(或いは45°(又
は135°)偏波)は、反射により左(又は右)旋円偏
波(或いは135°(又は45°)偏波)となる。従っ
て、受信に右(又は左)旋円偏波(或いは45°(又は
135°)偏波)を受信するアンテナを用いると反射波
は受信されない。すなわち、円偏波(或いは45°(又
は135°)偏波)を用いるとブリュスター角以下の入
射角で奇数回反射した反射波の干渉によるフェージング
を除去、或いは軽減できる。
【0026】図2(a)は、室内の固定したアンテナか
ら送信した電波を、同じ室内の見通し内の環境で移動受
信した時の受信信号強度の変動(空間的フェージング)
であり、直接波と主として壁面からの反射波との干渉に
よる定在波である。11は送受信に同じ直線偏波として
垂直偏波アンテナを用いた場合(V−V)、12は送受
信に同じ直線偏波として水平偏波アンテナを用いた場合
(H−H)、図2(b)の13は送受信に同じ円偏波と
して円偏波アンテナ(交叉偏波識別度XPD=15d
B)を用いた場合(C−C)、14は送受信に同じ円偏
波アンテナを用いているが、受信側では逆旋円偏波を受
信した場合(C−X)の例を示す。円偏波では1回(奇
数回)反射波を受信しないので13と11、11,12
を比較すると、円偏波によるフェージング軽減効果は明
らかである。フェージングが完全に無くならないのは、
交叉偏波成分及び2回(偶数回)反射波の影響と考えら
れる。
【0027】図3は、同じ状態で円偏波を送信し、垂直
偏波(V)及び水平偏波(H)のアンテナでそれぞれ受
信した時の受信信号強度の変動(空間的フェージング)
であり、直接波と主として壁面からの反射波との干渉に
よる定在波である。15は円偏波を送信し垂直偏波で受
信した場合(C−V)、16は円偏波を送信し水平偏波
で受信した場合(C−H)の例を示す。この円偏波送
信、直交2偏波受信の場合に、2つの受信結果15と1
6はフェージングがほぼ逆の変化を示すことが明らかで
ある。この時、C−VとC−Hのフェージングの相関係
数は10個の測定コースで−0.15〜−0.51の値
が得られ、平均値として−0.27であった。
【0028】図4は、C−V,C−Hの受信信号強度を
自由空間値で正規化した時の相関図の例を示す。この時
の相関係数は−0.38であった。
【0029】図5(a),(b)は同じ室内で送受信ア
ンテナ間を障害物で遮蔽した時(見通し外)の同様な測
定効果である。図5(a)の17は送受信に同じ直線偏
波として垂直偏波アンテナを用いた場合(V−V)、1
8は送受信に同じ直線偏波として水平偏波アンテナを用
いた場合(H−H)、図5(b)の19は送受信に円偏
波アンテナを用いた場合(C−C)、20は受信側では
逆旋円偏波を受信した場合(C−X)の例を示す。図5
によれば見通し内と異なり、V−V,H−HもC−Cも
深いフェージングがあり、特にC−Cでは円偏波による
フェージングの軽減効果が得られていない。これは、直
接波が減衰した状態では、受信点には奇数及び偶数回反
射を含む同程度の強度を持つ複数の波が到来し干渉する
からである。
【0030】図6は見通し内と同様に見通し外におい
て、円偏波を送信し垂直偏波(V)及び水平偏波(H)
のアンテナでそれぞれ受信した時の受信信号強度の変動
の測定結果の一例である。21は円偏波を送信し垂直偏
波で受信した場合(C−V)、22は円偏波を送信し水
平偏波で受信した場合(C−H)の例を示す。この円偏
波送信、直交2偏波受信の場合、見通し内と同様に、2
つの受信結果21と22はフェージングがほぼ逆の変化
を示している。
【0031】図7は、C−V、C−Hの相相関図の例を
示す。この時の相関係数は−0.17であった。
【0032】以上の結果から、偏波による反射特性の差
異により、見通し内では円偏波を用いれば反射波による
フェージングの軽減が可能であるが、見通し外では軽減
効果が得られないこと、また円偏波送信し、直交2偏波
受信によると見通し内ても見通し外でもフェージングの
相関が負になり得ることが明らかである。これらの性質
は、野外の見通し内、見通し外での実験においても室内
とほぼ同様の特性が確認された。
【0033】図8(a),(b)は、屋外の測定結果に
よるC−V、C−Hの相関図の例で、この時の相関係数
は(a)見通し内では−0.12、(b)通し外では−
0.18であった。
【0034】通常の空間ダイバーシティ方式では、多数
の多重波を代表するランダム・モデルでは、アンテナ間
隔を十分広く取ってもダイバーシティ枝間の相関係数の
理論的最小限界はゼロである。負の相関が生じるのは2
波モデルの極めて特殊な条件に限られる。また、通常の
偏波ダイバーシティ方式では、ダイバーシティ枝間で小
さい相関が実際上得難い上に、2つのダイバーシティ枝
の平均信号強度が等しいというフェージング軽減効果の
ための最適条件が殆ど達成できない。
【0035】これに対して本発明の円偏波を用いた偏波
ダイバーシティ伝送方式は、多重波伝搬環境では反射に
より直交偏波成分の発生が起こり、これが負の相関係数
を生む主原因となる。負の相関とは、一方の信号が最小
の時には他方の信号が最大に近いので、2つのダイバー
シティ枝は殆ど完全に補完的に動作してフェージングを
著しく軽減できる。しかも円偏波を送信する時は、多重
波伝搬環境での受信点における垂直及び水平偏波成分の
エネルギーは常にほぼ等しいので、ダイバーシティ受信
によるフェージング軽減のための最適条件を殆ど常に満
足する。このような理由から、本発明の円偏波送信で、
直交2偏波受信による偏波ダイバーシティ伝送方式は、
従来のダイバーシティ方式の理論限界を超えるフェージ
ング軽減が理論的にも実際上でも可能である。
【0036】上記の室内実験例について、円偏波送信
で、直交2偏波受信による切り換え及び合成ダイバーシ
ティ受信出力の計算機シミュレーションによる結果を図
9の23及び24に示す。フェージングが著しく減少し
ていることが分かる。同様に、屋外実験の場合を確率分
布曲線として図10に示す。25(C−C)、26(C
−H)、27(C−V)共に29のレイリー分布に近い
激しい変動を示しているが、28の電力合成のダイバー
シティ受信の計算機シミュレーション結果は変動幅が著
しく軽減している。以上のように、通常のダイバーシテ
ィ受信よりも明らかに高い改善が可能なことが確認され
た。
【0037】図11(a),(b)は本発明の実施形態
であり、上りと下り回線に同一の無線周波数を用いる時
分割複信(TDD)方式の双方向無線通信システムで非
対称双方向型の偏波ダイバーシティ伝送方式である。図
11(a)のMS1は移動局、図11(b)のBS1は
基地局を表す。移動局MS1において、30は送信機、
31は送受信切り換え回路、32は移相合成器、33は
円偏波或いは45°又は135°偏波の送受信アンテナ
で、第1の送信手段を構成する。33のアンテナ、32
の移相合成器、31の送受信切り換え回路、34の受信
機、で第1の受信手段を構成している。31の送受信切
り換え回路は、第1の送信手段と第1の受信手段とを切
り換えて作動させる第1の制御手段である。
【0038】基地局BS1において、35はそれぞれ互
いに直交する2つの偏波(例えば垂直及び水平偏波)成
分を受信するアンテナ、36及び37は2つの受信系を
構成する受信機、38は受信信号の特性(受信信号強度
や位相など)を検出する回路、39はダイバーシティ受
信回路(選択切り換え回路或いは合成回路)、40は受
信出力回路で、第2の受信手段を構成する。41は送信
機、42はダイバーシティ送信回路、35はそれぞれ互
いに直交する2つの偏波(例えば垂直及び水平偏波)成
分を送信するアンテナで、第2の送信手段を構成する。
43は送受信切り換え回路で、第2の送信手段と第2の
受信手段を、前記第1の制御手段と関連させて交互に切
り換えて作動させる第2の制御手段である。
【0039】上り回線として、移動局MS1はアンテナ
28より円偏波(右旋円偏波又は左旋円偏波)或いは4
5°偏波(又は135°偏波)の電波を送信する。各種
伝搬現象を受けた電波は、基地局BS1の30及び31
のアンテナに入射し直交偏波成分をそれぞれ受信する。
アンテナ30,31及び受信機32,33の2組の受信
系は2つのダイバーシティ枝を構成する。この受信機出
力はダイバーシティ受信回路35に入力され、受信信号
特性検出回路34によって検出された信号に応じて、規
定された法則に従って2つの受信出力を選択して切り換
え、もしくは、合成して受信し、受信出力回路36に偏
波ダイバーシティ受信の出力を得る。
【0040】下り回線として、基地局BS1は、受信信
号強度特性検出回路38によって受信時に検出され選択
した信号に応じて、ダイバーシティ送信回路42の2つ
の送信出力を切り換え、選択受信した偏波と同じ偏波で
アンテナ35から送信する。移動局MS1では、アンテ
ナ33により受信された信号は、移相合成器32と送受
信切り換え回路31を経て受信機34に入力される。
【0041】移動局、基地局共に、送信アンテナと受信
アンテナを共用した場合、移動局と基地局それぞれで用
いる偏波の、望ましい組合せを示す。移動局のアンテナ
33において円偏波(右旋円偏波或いは左旋円偏波)を
送受信する場合、基地局のアンテナ35はそれぞれ互い
に直交する2つの偏波成分(垂直と水平偏波、或いは4
5°と135°偏波等)で送受信する。移動局のアンテ
ナ33において45°偏波或いは135°偏波を送受信
する場合、基地局のアンテナ35はそれぞれ互いに直交
する2つの偏波成分である垂直偏波と水平偏波で送受信
する。
【0042】上述した非対称双方向型の偏波ダイバーシ
ティ伝送方式は時分割複信(TDD)方式で適用される
ので、上り回線と下り回線の切り換えが非常に短い時間
価格で行なわれ、その時間間隔では上り回線と下り回線
の伝搬路特性の差異は殆ど無い。そこで、基地局装置の
みで偏波ダイバーシティ受信、偏波ダイバーシティ送信
の制御が行なえ、前述したような著しいフェージングの
軽減効果が得られる。この時、移動局ではダイバーシテ
ィ制御回路が全く不要となるので移動局の装置が簡易に
なる利点がある。
【0043】また、移動局(特に携帯型端末)で直線偏
波を用いた場合は、通話等の使用時における端末の傾き
が偏波成分の偏りとなって現れ、特に見通し内の伝搬環
境では基地局において、直交する偏波成分の受信信号強
度の平均値に差が生じ、偏波ダイバーシティのフェージ
ング軽減効果が減少する。しかし、移動局で円偏波を用
いた場合には、使用時における端末の傾きの問題が無く
なり、さらなる偏波ダイバーシティによるフェージング
軽減効果が得られる。
【0044】図12は本発明の更に他の実施形態であ
り、上りと下り回線に別々の無線周波数を用いる周波数
分割複信(FDD)方式の双方向無線通信システムに適
用された本発明の対称双方向型の偏波ダイバーシティ伝
送方式である。
【0045】移動局MS2において、43は送信機、4
4は分配器、45はアンテナ共用器、46は円偏波の送
受信アンテナで、第1の送信手段を構成し無線周波数F
1の電波を送信する。46はそれぞれ互いに直交する2
つの偏波(例えば、垂直及び水平偏波)成分を受信する
アンテナ、47及び48は2つの受信系を構成する受信
機、49は受信信号の特性(受信信号強度や位相等)を
検出する回路、50はダイバーシティ受信回路(選択切
り換え回路或いは合成回路)、51は受信出力回路で、
第1の受信手段を構成し無線周波数F2の電波を受信す
る。
【0046】基地局BS2において、52は送信機、5
3は分配器、54はアンテナ共用器、55は円偏波の送
受信アンテナで、第2の送信手段を構成し無線周波数F
2の電波を送信する。55はそれぞれ互いに直交する2
つの偏波(例えば、垂直及び水平偏波)成分を受信する
アンテナ、56及び57は2つの受信系を構成する受信
機、58は受信信号の特性(受信信号強度や位相等)を
検出する回路、59はダイバーシティ受信回路(選択切
り換え回路或いは合成回路)、60は受信出力回路で、
第2の受信手段を構成し無線周波数F1の電波を受信す
る。
【0047】上り回線として無線周波数F1を用い、移
動局MS2はアンテナ46より円偏波(右旋円偏波或い
は左旋円偏波)の電波を送信する。各種伝搬現象を受け
た電波は、基地局BS2の55のアンテナに入射し直交
した偏波成分をそれぞれ受信する。アンテナ55のそれ
ぞれ直交した偏波成分及び受信機56,57で構成され
る2組の受信系は2つのダイバーシティ枝を構成する。
この受信機出力はダイバーシティ受信回路59に入力さ
れ、受信信号強度特性検出回路58によって検出された
信号の特性に応じて、規定された法則に従って2つの受
信出力を選択して切り換え、あるいは、合成して受信
し、受信出力回路60に偏波ダイバーシティ受信の出力
を得る。
【0048】下り回線として無線周波数F2を用い、基
地局BS2はアンテナ55より円偏波(右旋円偏波或い
は左旋円偏波)の電波を送信する。各種伝搬現象を受け
た電波は、移動局MS2の46のアンテナに入射し直交
した偏波成分をそれぞれ受信する。アンテナ46のそれ
ぞれ直交した偏波成分及び受信機47,48で構成され
る2組の受信系は2つのダイバーシティ枝を構成する。
この受信機出力はダイバーシティ受信回路50に入力さ
れ、受信信号強度特性検出回路49によって検出された
信号の特性に応じて、規定された法則に従って2つの受
信出力を選択して切り換え、あるいは、合成して受信
し、受信出力回路51に偏波ダイバーシティ受信の出力
を得る。
【0049】上述した対称双方向型の偏波ダイバーシテ
ィ伝送方式は周波数分割複信(FDD)方式に適用され
る。上り回線と下り回線それぞれは異なった無線周波数
を用いるので結果的に、1方向型の偏波ダイバーシティ
伝送方式を上り回線、下り回線それぞれに適用した形と
なっているので、前述したような著しいフェージングの
軽減効果が得られる。
【0050】
【実施例】本発明は一般に多重波伝搬におけるフェージ
ングが顕著な無線通信や無線伝送、放送に利用でき、そ
の適用範囲はアナログ或いはディジタル方式、見通し内
或いは見通し外伝搬、上り或いは下り回線の広い範囲で
フェージングを有効に軽減できる。しかも、適切な装置
(特にアンテナ)を使用すれば、経済的にも優れたシス
テムを提供できる可能性がある。以下、本発明の実施例
をあげ、それぞれについての効果を具体的に述べる。
【0051】(1)放送 図1、実施形態は、TV、音楽、音声等のアナログ或い
はディジタル放送、又は各種データ情報等のディジタル
放送に適用できる。特に、移動受信する場合にはフェー
ジングの著しい軽減が得られる。また、固定受信する場
合は、空間に存在する定在波を意識せずにアンテナを設
置でき、アンテナ設置の自由度が大きい効果がある。 (2)PHSシステム 図11の実施形態は、PHSシステムに適用できる。こ
のシステムでは、互いに直交した偏波相関係数は負とな
り、また2つのダイバーシティ受信系の平均信号強度が
等しいので、従来の空間ダイバーシティ方式(相関係数
は基地局側で0.6程度)に比べてはるかに高いダイバ
ーシティ利得が得られ、エリアの拡大につながる。しか
も基地局のアンテナを小型化できる。基地局装置のみで
送受信の偏波ダイバーシティを構成するので、携帯端末
に複雑なダイバーシティ回路が不要となり、端末装置を
簡易にできる利点が大きい。さらに、端末のアンテナに
円偏波を用いれば、通話状態による端末の傾きによる信
号強度の劣化を防止する利点もある。 (3)TDD方式の移動体通信やマルチメディアシステ
ム 図11の実施形態がPHSシステムと同様に運用できる
ならば、PHSと同様である。 (4)PDCシステム 図12の実施形態は、PDCシステムに適用できる。こ
のシステムでは、従来の空間ダイバーシティ方式(相関
係数は基地局で0.6程度、移動局で最低0.2程度)
に比べて、相関係数は負となり、しかも2つのダイバー
シティ受信系の平均信号強度が等しいので、はるかに高
いダイバーシティ利得が得られ、サービスエリアの拡大
につながる。しかも基地局のアンテナを小型化できる。
さらに、端末のアンテナに円偏波を用いれば、通話状態
による端末の傾きによる信号強度の劣化も防止する利点
もある。 (5)FDD方式の移動体通信やマルチメディアシステ
ム 図12の実施形態がPDCシステムと同様に運用できる
ならば、PDCと同様である。 (6)無線LANシステム 屋内無線LANシステムでは、親機が基地局に相当し、
子機が移動局に相当する。通常の使い方では、子機は固
定して使用する場合が多いが、この時には室内で移動す
る人間の影響によりフェージングを発生する。本発明の
偏波ダイバーシティ伝送方式はこの種の干渉フェージン
グに対して効果があり、無線LANシステムの実施形態
がTDD方式ならばPHSと同様であり、FDD方式な
らばPDCと同様である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、伝
搬条件が複雑な移動通信やTV放送、無線LAN等の分
野で高いフェージング改善効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】室内固定アンテナからの送信電波を同じ室内
(見通し内)で移動受信した時の受信信号強度の変動を
示す図である。
【図3】図2と同じ室内(見通し内)で円偏波(C)を
送信し、垂直(V)及び水平(H)アンテナでそれぞれ
受信した時の受信結果を示す図である。
【図4】図3におけるC−V,C−Hの受信信号強度の
相関図である。
【図5】同じ室内で送受信アンテナ間を障害物で遮蔽し
た時(見通し外)の受信信号強度の変動を示す図であ
る。
【図6】図5と同じ室内(見通し外)で円偏波(C)を
送信し、垂直(V)及び水平(H)アンテナでそれぞれ
受信した時の受信結果を示す図である。
【図7】図6におけるC−V,C−Hの受信信号強度の
相関図である。
【図8】屋外におけるC−V,C−Hの受信信号強度の
相関図である。
【図9】室内(見通し内)での円偏波ダイバーシティ受
信の切り換え及び合成ダイバーシティ受信出力における
フェージングの計算機シミュレーション結果を示す図で
ある。
【図10】野外での円偏波ダイバーシティ受信の合成ダ
イバーシティ受信出力における計算機シミュレーション
結果と各種偏波の単一受信の場合を、電界強度の累積分
布曲線で比較して示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態を示すブロック図であ
る。
【図12】本発明の更に他の実施形態を示すブロック図
である。
【符号の説明】
T 送信局 1 送信機 2 送信アンテナ 4 垂直偏波受信アンテナ 5 水平偏波受信アンテナ 6 受信機 7 受信機 8 ダイバーシティ受信回路 9 受信出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池上 文夫 東京都渋谷区神宮前6−27−8 株式会社 京セラディーディーアイ未来通信研究所内 (72)発明者 前山 利幸 東京都渋谷区神宮前6−27−8 株式会社 京セラディーディーアイ未来通信研究所内 Fターム(参考) 5K059 BB01 CC03 CC05 CC09 DD02 DD25 DD35 EE01 EE02 EE03 5K067 AA02 BB04 BB21 CC24 DD51 EE02 EE10 GG11 KK03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円偏波、或いは45°又は135°偏波
    の電波を送信する送信局と、 上記送信電波の直交する2つの偏波成分をそれぞれ受信
    する2組の受信系を有し、該受信系の各出力を切り換
    え、或いは合成して偏波ダイバーシティ受信を行うよう
    に構成した受信局と、を備えたことを特徴とする偏波ダ
    イバーシティ伝送方式。
  2. 【請求項2】 上りと下り回線に同一の無線周波数を用
    いる時分割複信方式の双方向無線通信システムにおい
    て、円偏波の電波を送信する第1の送信手段と、送信さ
    れてくる電波を円偏波で受信する第1の受信手段と、上
    記第1の送信手段と第1の受信手段とを切り換えて作動
    させる第1の制御手段と、を備えた移動局と、 上記送信電波の直交する2つの偏波成分をそれぞれ受信
    する2組の受信系を有し、該受信系の各出力を選択して
    切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシティ受信を行
    うように構成した第2の受信手段と、上記第2の受信手
    段の選択した受信系の偏波と同一の偏波の電波を切り換
    えて送信する第2の送信手段と、上記第2の送信手段と
    第2の受信手段を、前記第1の制御手段と関連させて交
    互に切り換えて作動させる第2の制御手段と、を備えた
    基地局と、から成ることを特徴とする偏波ダイバーシテ
    ィ伝送方式。
  3. 【請求項3】 上りと下り回線に異なる無線周波数を用
    いる周波数分割複信方式の双方向無線通信システムにお
    いて、円偏波、或いは45°又は135°偏波の電波を
    上り回線として送信する第1の送信手段と、下り回線と
    して送信されてくる電波の直交する2つの偏波成分をそ
    れぞれ受信する2組の受信系を有し、該受信系の各出力
    を切り換え、或いは合成して偏波ダイバーシティ受信を
    行なうように構成した第1の受信手段と、を備えた移動
    局と、 円偏波、或いは45°又は135°偏波の電波を下り回
    線として送信する第2の送信手段と、上り回線として送
    信されてくる電波の直交する2つの偏波成分をそれぞれ
    受信する2組の受信系を有し、該受信系の各出力を切り
    換え、或いは合成して偏波ダイバーシティ受信を行なう
    ように構成した第2の受信手段と、を備えた基地局と、
    から成ることを特徴とする偏波ダイバーシティ伝送方
    式。
  4. 【請求項4】 前記移動局は第1の送信手段及び受信手
    段として円偏波を送受信できるアンテナを用い、 前記基地局は第2の送信手段及び受信手段として直交す
    る2つの偏波成分をダイバーシティ枝として、それぞれ
    送受信できるアンテナを用いることを特徴とする請求項
    2記載の偏波ダイバーシティ伝送方式。
  5. 【請求項5】 前記移動局及び基地局は、送信時には、
    前記第1の送信手段及び第2の送信手段として独立した
    直交する2つの偏波成分のアンテナを合成して用いるこ
    とで、円偏波を送信でき、 受信時には、前記第1の受信手段及び第2の受信手段と
    して直交する2つの偏波成分をダイバーシティ枝とし
    て、それぞれ受信できるアンテナを用いることを特徴と
    する請求項3記載の偏波ダイバーシティ伝送方式。
  6. 【請求項6】 前記移動局及び基地局は、送信時には、
    前記第1の送信手段及び第2の送信手段として直交する
    2つの偏波成分である垂直偏波と水平偏波のアンテナを
    合成して用いることで、45°或いは135°偏波を送
    信し、受信時には、前記第1の受信手段及び第2の受信
    手段として直交する2つの偏波成分をダイバーシティ枝
    としてそれぞれ受信するアンテナを用いることを特徴と
    する請求項3記載の偏波ダイバーシティ伝送方式。
  7. 【請求項7】 前記送信局は、TV、音楽、音声等のア
    ナログ或いはディジタル放送の電波、又は各種データ情
    報等のディジタル放送の電波を送信し、 前記受信局は上記放送電波を受信するようになっている
    請求項1記載のダイバーシティ伝送方式。
  8. 【請求項8】 前記移動局はPHS方式の携帯用電話機
    であり、 前記基地局はPHS方式の基地局であって、 前記第1及び第2の制御手段は、上りと下り回線を時分
    割的に交互に相互間の送受信を切り換えるようになって
    いる請求項2記載の偏波ダイバーシティ伝送方式。
  9. 【請求項9】 前記移動局は電話、画像、データ情報等
    の移動又は携帯通信機、或いは無線LANの通信機であ
    って、 前記基地局はこれらの通信用の基地局であって、 前記第1及び第2の制御手段は、上りと下り回線を時分
    割的に交互に相互間の送受信を切り換えるようになって
    いる請求項2記載の偏波ダイバーシティ伝送方式。
  10. 【請求項10】 前記移動局はPDC方式の移動用電話
    機であり、 前記基地局はPDC方式の基地局であって、 上りと下り回線を異なる無線周波数を使い分けるように
    なっている請求項3記載の偏波ダイバーシティ伝送方
    式。
  11. 【請求項11】 前記移動局は電話、画像、データ情報
    等の移動又は携帯通信機、或いは無線LANの通信機で
    あって、 前記基地局はこれらの通信用の基地局であって、 上りと下り回線を異なる無線周波数を使い分けるように
    なっている請求項3記載の偏波ダイバーシティ伝送方
    式。
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