JP2000114122A - エネルギー貯蔵素子 - Google Patents
エネルギー貯蔵素子Info
- Publication number
- JP2000114122A JP2000114122A JP28447598A JP28447598A JP2000114122A JP 2000114122 A JP2000114122 A JP 2000114122A JP 28447598 A JP28447598 A JP 28447598A JP 28447598 A JP28447598 A JP 28447598A JP 2000114122 A JP2000114122 A JP 2000114122A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capacitor
- electric double
- electrodes
- energy storage
- double layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
Landscapes
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のものと比べてエネルギー密度および出
力密度のいずれの特性も著しく改善されたエネルギー貯
蔵素子を提供。 【解決手段】 エネルギー貯蔵素子は、セパレータを介
して対向する2つの電極と、該電極が浸された電解液と
を有する電気二重層キャパシタを複数積層させたキャパ
シタ積層体を備える。
力密度のいずれの特性も著しく改善されたエネルギー貯
蔵素子を提供。 【解決手段】 エネルギー貯蔵素子は、セパレータを介
して対向する2つの電極と、該電極が浸された電解液と
を有する電気二重層キャパシタを複数積層させたキャパ
シタ積層体を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーの
貯蔵に関する分野に属し、特に電気自動車用電池とのハ
イブリッド電源として注目されているエネルギー貯蔵素
子、燃料電池や太陽電池等と組み合わせて使用可能なエ
ネルギー貯蔵素子、さらに非常用電源あるいはICやメモ
リのバックアップ電源として使用可能なエネルギー貯蔵
素子に関する。
貯蔵に関する分野に属し、特に電気自動車用電池とのハ
イブリッド電源として注目されているエネルギー貯蔵素
子、燃料電池や太陽電池等と組み合わせて使用可能なエ
ネルギー貯蔵素子、さらに非常用電源あるいはICやメモ
リのバックアップ電源として使用可能なエネルギー貯蔵
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球規模で取り組まなければなら
ない課題としてエネルギーの有効利用と環境破壊の防止
である。特に、自動車産業の発展に伴う化石燃料の大量
消費および排気ガスによる大気汚染等の環境破壊は深刻
な問題となっている。このような問題は一企業や一国レ
ベルで解決できる問題ではなく地球規模での対策が日に
日に求められている。
ない課題としてエネルギーの有効利用と環境破壊の防止
である。特に、自動車産業の発展に伴う化石燃料の大量
消費および排気ガスによる大気汚染等の環境破壊は深刻
な問題となっている。このような問題は一企業や一国レ
ベルで解決できる問題ではなく地球規模での対策が日に
日に求められている。
【0003】少なくとも日本を含む先進国は、エネルギ
ーの有効利用、省エネルギー技術の見直しと新たな技術
開発、さらに環境破壊防止への取り組みを内外、官民を
問わず進めている。そのような技術開発の一例として、
近年注目されているのがガソリンエンジンと電気モータ
とを組み合わせたハイブリッド電気自動車や電気モータ
のみによって駆動する電気自動車の開発、都市部での夜
間電力の有効活用を目指した氷蓄熱技術の開発、環境性
に優れる発電効率の高い燃料電池の開発、さらには太陽
エネルギーを利用した太陽電池の開発を挙げることがで
きる。
ーの有効利用、省エネルギー技術の見直しと新たな技術
開発、さらに環境破壊防止への取り組みを内外、官民を
問わず進めている。そのような技術開発の一例として、
近年注目されているのがガソリンエンジンと電気モータ
とを組み合わせたハイブリッド電気自動車や電気モータ
のみによって駆動する電気自動車の開発、都市部での夜
間電力の有効活用を目指した氷蓄熱技術の開発、環境性
に優れる発電効率の高い燃料電池の開発、さらには太陽
エネルギーを利用した太陽電池の開発を挙げることがで
きる。
【0004】ところで、ハイブリッド電気自動車や電気
自動車では、バッテリーが電気エネルギーの貯蔵電源と
して用いられる。しかし、バッテリーはエネルギー密度
特性には優れるものの出力密度特性は十分とは言えず、
バッテリーより出力密度特性に優れるキャパシタをバッ
テリーと組み合わせて電気自動車の電源システムに用い
ることが提案されている。
自動車では、バッテリーが電気エネルギーの貯蔵電源と
して用いられる。しかし、バッテリーはエネルギー密度
特性には優れるものの出力密度特性は十分とは言えず、
バッテリーより出力密度特性に優れるキャパシタをバッ
テリーと組み合わせて電気自動車の電源システムに用い
ることが提案されている。
【0005】いわゆる電気二重層キャパシタは、電極と
電解液との界面に生ずる電気二重層の大きな容量を利用
し、この二重層の電荷を電池の充放電と同様に出し入れ
するものである。電解液には有機溶媒系のものと水溶液
系のものとがある。
電解液との界面に生ずる電気二重層の大きな容量を利用
し、この二重層の電荷を電池の充放電と同様に出し入れ
するものである。電解液には有機溶媒系のものと水溶液
系のものとがある。
【0006】図3は、従来より公知の代表的な円筒型の
電気二重層キャパシタの部分分解斜視図である。このキ
ャパシタは、耐食性の電解液を使用し、一対の電極を巻
回して円筒形にしたものである。すなわち、活性炭のよ
うな表面積の大きな材料とフッ素樹脂等の結着剤とで成
形した薄膜状の陽極31と同様にして成形された薄膜状
の陰極32との間に、ポリエチレンまたはポリプロピレ
ン製の多孔膜からなるセパレータ33を挟持させた薄膜
状電極積層体を巻回している。このように渦巻き状にす
ることで、キャパシタ内に占める電極の表面積が大きく
なり、それに反比例してキャパシタの内部抵抗が小さく
なる。その結果、イオン伝導度が水溶液系電解液に比較
して桁で大きい非水溶媒系電解液でも電解液に用いるこ
とができる。この非水溶媒系電解液の溶媒の分解電圧は
水溶液系電解液の溶媒である水の分解電圧よりも一般に
高いので、非水溶媒系電解液を用いたキャパシタは水溶
液系電解液を用いたキャパシタよりもその分エネルギー
密度を大きくすることができる。ところで、円筒形では
なく平板積層型のキャパシタも従来から知られている。
しかし平板積層型のキャパシタは、キャパシタ電圧がセ
ルの積層数に比例して大きくなる一方で、電解液による
内部抵抗も積層数に比例して大きくなってしまう。この
ため平板積層型キャパシタでは、イオン伝導度が水溶液
系電解液に比較して桁で小さい非水溶媒系電解液を用い
ることができないため、主に水溶液系電解液が用いら
れ、それによって多数セルの一括化が可能となる。しか
し、この平板積層型はすでに述べたように非水溶媒系電
解液よりも水溶液系電解液の分解電圧が低いため、その
分、原理的にはエネルギー密度が小さくなるという問題
点を有する。
電気二重層キャパシタの部分分解斜視図である。このキ
ャパシタは、耐食性の電解液を使用し、一対の電極を巻
回して円筒形にしたものである。すなわち、活性炭のよ
うな表面積の大きな材料とフッ素樹脂等の結着剤とで成
形した薄膜状の陽極31と同様にして成形された薄膜状
の陰極32との間に、ポリエチレンまたはポリプロピレ
ン製の多孔膜からなるセパレータ33を挟持させた薄膜
状電極積層体を巻回している。このように渦巻き状にす
ることで、キャパシタ内に占める電極の表面積が大きく
なり、それに反比例してキャパシタの内部抵抗が小さく
なる。その結果、イオン伝導度が水溶液系電解液に比較
して桁で大きい非水溶媒系電解液でも電解液に用いるこ
とができる。この非水溶媒系電解液の溶媒の分解電圧は
水溶液系電解液の溶媒である水の分解電圧よりも一般に
高いので、非水溶媒系電解液を用いたキャパシタは水溶
液系電解液を用いたキャパシタよりもその分エネルギー
密度を大きくすることができる。ところで、円筒形では
なく平板積層型のキャパシタも従来から知られている。
しかし平板積層型のキャパシタは、キャパシタ電圧がセ
ルの積層数に比例して大きくなる一方で、電解液による
内部抵抗も積層数に比例して大きくなってしまう。この
ため平板積層型キャパシタでは、イオン伝導度が水溶液
系電解液に比較して桁で小さい非水溶媒系電解液を用い
ることができないため、主に水溶液系電解液が用いら
れ、それによって多数セルの一括化が可能となる。しか
し、この平板積層型はすでに述べたように非水溶媒系電
解液よりも水溶液系電解液の分解電圧が低いため、その
分、原理的にはエネルギー密度が小さくなるという問題
点を有する。
【0007】このように、従来のキャパシタはその電解
液が水溶液系か非水溶媒液系であるかによって、キャパ
シタの構造が決まると言える。この巻き取り型と平板積
層型のそれぞれの特徴を比較すると次のようになる。す
なわち、巻き取り型ではすでに述べたように非水溶媒液
系電解液が用いられるため、電解液による金属製円筒缶
(一般にはアルミニウムが円筒缶の材料に用いられる)
の腐食の心配がなく、またシールは円筒缶を機械的にか
しめて封入する方法により容易に達成される。逆に水溶
液系電解液は金属円筒缶を腐食するためこれは通常用い
られない。他方、水溶液系電解液は非水溶媒液系電解液
に比較して桁違いに安く、それを用いた平板積層型は複
数セルを積層するため単セル型の円筒型を同数電気的に
直列接続したものに比較して部材点数が少なく、その分
も低コストとなることが期待できる。しかし、水溶液系
電解液は腐食性があるため電極にはアルミニウム等の金
属電極は用いることができず、通常、カーボンが用いら
れる。また、電解液のシールは積層セル丸ごとの樹脂モ
ールド化が通常なされる。したがって、コスト的にはど
ちらのタイプが有利かは明瞭ではない。また、平板積層
型は高電圧かつ大電流の高出力が原理的に期待できる
が、巻き取り型(円筒型)はそれを複数電気的に直列接
続することになり、電解液による内部抵抗は電極の大面
積化で対策済みではあるけれども、電気リード線同士の
接続抵抗が増大して、平板積層型に比較して巻き取り型
(円筒型)を複数個接続させた場合では高出力密度は期
待できなくなる。
液が水溶液系か非水溶媒液系であるかによって、キャパ
シタの構造が決まると言える。この巻き取り型と平板積
層型のそれぞれの特徴を比較すると次のようになる。す
なわち、巻き取り型ではすでに述べたように非水溶媒液
系電解液が用いられるため、電解液による金属製円筒缶
(一般にはアルミニウムが円筒缶の材料に用いられる)
の腐食の心配がなく、またシールは円筒缶を機械的にか
しめて封入する方法により容易に達成される。逆に水溶
液系電解液は金属円筒缶を腐食するためこれは通常用い
られない。他方、水溶液系電解液は非水溶媒液系電解液
に比較して桁違いに安く、それを用いた平板積層型は複
数セルを積層するため単セル型の円筒型を同数電気的に
直列接続したものに比較して部材点数が少なく、その分
も低コストとなることが期待できる。しかし、水溶液系
電解液は腐食性があるため電極にはアルミニウム等の金
属電極は用いることができず、通常、カーボンが用いら
れる。また、電解液のシールは積層セル丸ごとの樹脂モ
ールド化が通常なされる。したがって、コスト的にはど
ちらのタイプが有利かは明瞭ではない。また、平板積層
型は高電圧かつ大電流の高出力が原理的に期待できる
が、巻き取り型(円筒型)はそれを複数電気的に直列接
続することになり、電解液による内部抵抗は電極の大面
積化で対策済みではあるけれども、電気リード線同士の
接続抵抗が増大して、平板積層型に比較して巻き取り型
(円筒型)を複数個接続させた場合では高出力密度は期
待できなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の円
筒型キャパシタと平板積層型キャパシタとは、どちらの
場合にも一長一短がある。すなわち電解液の分解電圧が
高い円筒型キャパシタに適用される電極およびセパレー
タの積層構造は、エネルギー密度は高いが電解液の抵抗
が大きいため平板積層化は困難であり、また該円筒型キ
ャパシタを複数接続させる構成としても電極リード線同
士の接続抵抗増大等で出力密度が劣る。一方、平板積層
型キャパシタは出力密度では円筒型キャパシタより優れ
るが、エネルギー密度は電解液の分解電圧が低い分、円
筒型のものよりも劣る。
筒型キャパシタと平板積層型キャパシタとは、どちらの
場合にも一長一短がある。すなわち電解液の分解電圧が
高い円筒型キャパシタに適用される電極およびセパレー
タの積層構造は、エネルギー密度は高いが電解液の抵抗
が大きいため平板積層化は困難であり、また該円筒型キ
ャパシタを複数接続させる構成としても電極リード線同
士の接続抵抗増大等で出力密度が劣る。一方、平板積層
型キャパシタは出力密度では円筒型キャパシタより優れ
るが、エネルギー密度は電解液の分解電圧が低い分、円
筒型のものよりも劣る。
【0009】したがって、本発明は上記課題を解決し、
エネルギー密度および出力密度のいずれのも原理的に優
れる新規のエネルギー貯蔵素子を提供することを目的と
する。
エネルギー密度および出力密度のいずれのも原理的に優
れる新規のエネルギー貯蔵素子を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづくエネルギー貯蔵素子は、セパレー
タを介して対向する2つの電極と、該電極が浸された電
界液とを有する電気二重層キャパシタを複数積層させた
キャパシタ積層体を備え、前記キャパシタ積層体は、渦
巻き状に巻回された複数の電気二重層キャパシタからな
る。
に、本発明にもとづくエネルギー貯蔵素子は、セパレー
タを介して対向する2つの電極と、該電極が浸された電
界液とを有する電気二重層キャパシタを複数積層させた
キャパシタ積層体を備え、前記キャパシタ積層体は、渦
巻き状に巻回された複数の電気二重層キャパシタからな
る。
【0011】好ましくは、前記電解液は非水溶媒系の有
機電解液または水系の水溶液電解液である。
機電解液または水系の水溶液電解液である。
【0012】好ましくは、前記2つの電極の各々は、カ
ーボン電気二重層電極である。
ーボン電気二重層電極である。
【0013】好ましくは、前記2つの電極の各々は、電
気化学キャパシタ電極である。
気化学キャパシタ電極である。
【0014】好ましくは、前記電気化学キャパシタ電極
は、Ru(OH)3 ・XH2 Oの式で表されるルテニウ
ム水酸化物を担持したカーボンシート電極である。
は、Ru(OH)3 ・XH2 Oの式で表されるルテニウ
ム水酸化物を担持したカーボンシート電極である。
【0015】好ましくは、前記キャパシタ積層体の断面
形状は、円筒形、楕円形、および多角形のいずれか一つ
の形状である。
形状は、円筒形、楕円形、および多角形のいずれか一つ
の形状である。
【0016】複数の電極対を巻き取ることにより複数セ
ルの積層化ができ、かつ巻き取りにより電極の大面積化
が維持される一方で、内部抵抗の増大が抑制される。そ
の結果、原理的にエネルギー密度および出力密度のいず
れをも増大させることができる。
ルの積層化ができ、かつ巻き取りにより電極の大面積化
が維持される一方で、内部抵抗の増大が抑制される。そ
の結果、原理的にエネルギー密度および出力密度のいず
れをも増大させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】<実施形態例1>以下、本発明に
もとづくエネルギー貯蔵素子の一実施形態を図面を参照
しながら説明する。
もとづくエネルギー貯蔵素子の一実施形態を図面を参照
しながら説明する。
【0018】図1は、本発明にもとづくエネルギー貯蔵
素子の一実施形態例である円筒型キャパシタの部分分解
斜視図である。
素子の一実施形態例である円筒型キャパシタの部分分解
斜視図である。
【0019】円筒型キャパシタ1は、第1の電気二重層
キャパシタ2と第2の電気二重層キャパシタ3とが積層
して渦巻き状に巻き取られたキャパシタ積層体4と、螺
旋状のキャパシタ積層体4を収納する容器5と、該容器
5に注入された電解質溶液(不図示)とを有する。第1
の電気二重層キャパシタ2および第2の電気二重層キャ
パシタ3は、それぞれ別々に、Al電極箔6およびCu
電極箔7上にカーボンからなる層8、8′をそれぞれ成
膜してなる一対のカーボン電気二重層電極9,10と、
該電極間に介在したセパレータ11とから構成される。
図に示すように、第1の電気二重層キャパシタ2と第2
の電気二重層キャパシタ3とが、従来より知られている
巻き取り法により巻き取られて、渦巻き状のキャパシタ
積層体4を形成する。このキャパシタ積層体4は、円筒
状の容器5に挿入されている。さらに、この円筒状の容
器5には所定の濃度の有機電解液溶液が真空含浸法によ
り注入され、また従来のかしめ法によりキャプが取り付
けられている。
キャパシタ2と第2の電気二重層キャパシタ3とが積層
して渦巻き状に巻き取られたキャパシタ積層体4と、螺
旋状のキャパシタ積層体4を収納する容器5と、該容器
5に注入された電解質溶液(不図示)とを有する。第1
の電気二重層キャパシタ2および第2の電気二重層キャ
パシタ3は、それぞれ別々に、Al電極箔6およびCu
電極箔7上にカーボンからなる層8、8′をそれぞれ成
膜してなる一対のカーボン電気二重層電極9,10と、
該電極間に介在したセパレータ11とから構成される。
図に示すように、第1の電気二重層キャパシタ2と第2
の電気二重層キャパシタ3とが、従来より知られている
巻き取り法により巻き取られて、渦巻き状のキャパシタ
積層体4を形成する。このキャパシタ積層体4は、円筒
状の容器5に挿入されている。さらに、この円筒状の容
器5には所定の濃度の有機電解液溶液が真空含浸法によ
り注入され、また従来のかしめ法によりキャプが取り付
けられている。
【0020】上記のようにして構成される本実施形態例
の円筒型キャパシタ(以下、2層型キャパシタともい
う)がエネルギー密度および出力密度の点で従来のもの
に比べて著しく優れたものであることを証明するため
に、以下のような比較例を用意した。すなわち、比較例
として、第1の電気二重層キャパシタのみからなるエネ
ルギー貯蔵素子(以下、1層型キャパシタともいう)を
上記方法にしたがって作製した。また、2つの1層型キ
ャパシタをリード線を介して電気的に積層した2個直列
型キャパシタも比較例として構成した。これらの比較例
と本実施形態例の2層型キャパシタとについて、それぞ
れのエネルギー密度および出力密度の特性を1層キャパ
シタに対する比の値にして表す。なおこれらの比は定電
流充放電モードにおいてエネルギー密度が1/2になる
ときの電流に対する値である。
の円筒型キャパシタ(以下、2層型キャパシタともい
う)がエネルギー密度および出力密度の点で従来のもの
に比べて著しく優れたものであることを証明するため
に、以下のような比較例を用意した。すなわち、比較例
として、第1の電気二重層キャパシタのみからなるエネ
ルギー貯蔵素子(以下、1層型キャパシタともいう)を
上記方法にしたがって作製した。また、2つの1層型キ
ャパシタをリード線を介して電気的に積層した2個直列
型キャパシタも比較例として構成した。これらの比較例
と本実施形態例の2層型キャパシタとについて、それぞ
れのエネルギー密度および出力密度の特性を1層キャパ
シタに対する比の値にして表す。なおこれらの比は定電
流充放電モードにおいてエネルギー密度が1/2になる
ときの電流に対する値である。
【0021】
【表1】
【0022】明らかに2層型キャパシタがエネルギー密
度も出力密度も優れていることがわかる。
度も出力密度も優れていることがわかる。
【0023】< 実施形態例2>実施形態例1のカーボン
電気二重層電極の代わりに、Ru(OH3 )・XH2O
の式で表されるルテニウム水酸化物を所定量担持したカ
ーボンシート電極をAu箔に成膜していわゆる電気化学
キャパシタ電極を形成した。以下、実施形態例1と同様
にセパレータと交互に挾持して、当該電気化学キャパシ
タを2層積層して巻き取り、これを耐食性に優れる円筒
缶に挿入して、硫酸電解液を真空含浸法で注入し、キャ
プ封入して2層キャパシタを形成した。表2に1層キャ
パシタとそれを2個リード線で電気的に積層した2個直
列キャパシタと2層積層キャパシタのそれぞれのエネル
ギー密度と出力密度の特性を1層キャパシタに対する比
で示す。
電気二重層電極の代わりに、Ru(OH3 )・XH2O
の式で表されるルテニウム水酸化物を所定量担持したカ
ーボンシート電極をAu箔に成膜していわゆる電気化学
キャパシタ電極を形成した。以下、実施形態例1と同様
にセパレータと交互に挾持して、当該電気化学キャパシ
タを2層積層して巻き取り、これを耐食性に優れる円筒
缶に挿入して、硫酸電解液を真空含浸法で注入し、キャ
プ封入して2層キャパシタを形成した。表2に1層キャ
パシタとそれを2個リード線で電気的に積層した2個直
列キャパシタと2層積層キャパシタのそれぞれのエネル
ギー密度と出力密度の特性を1層キャパシタに対する比
で示す。
【0024】
【表2】
【0025】このように電気化学キャパシタを採用した
場合でも、本実施形態例の2層型キャパシタがエネルギ
ー密度および出力密度のいずれの特性においても従来の
ものよりも格段と優れていることがわかる。
場合でも、本実施形態例の2層型キャパシタがエネルギ
ー密度および出力密度のいずれの特性においても従来の
ものよりも格段と優れていることがわかる。
【0026】なお、上記実施形態例1または2ではエネ
ルギー貯蔵素子の形態を円筒形とし、また電気二重層キ
ャパシタの数を2層とした。しかし、本発明はこれらの
実施形態例に限定されるものではなく、例えば図2に示
すように、エネルギー貯蔵素子の幅方向(または径方
向)の断面形状を楕円形(図2(a))、三角形(図2
(b))、正方形(図2(c))、あるいは五角形、六
角形等の多角形にすることができる。また、電気二重層
キャパシタを3層以上積層することも可能である。ま
た、図2中、参照符号21、22、および23はそれぞ
れ3層以上積層してなるキャパシタ積層体を示す。この
ように、複数層の巻き取りが可能ならば、より高エネル
ギー密度かつ高出力密度のキャパシタが提供できること
は自明である。
ルギー貯蔵素子の形態を円筒形とし、また電気二重層キ
ャパシタの数を2層とした。しかし、本発明はこれらの
実施形態例に限定されるものではなく、例えば図2に示
すように、エネルギー貯蔵素子の幅方向(または径方
向)の断面形状を楕円形(図2(a))、三角形(図2
(b))、正方形(図2(c))、あるいは五角形、六
角形等の多角形にすることができる。また、電気二重層
キャパシタを3層以上積層することも可能である。ま
た、図2中、参照符号21、22、および23はそれぞ
れ3層以上積層してなるキャパシタ積層体を示す。この
ように、複数層の巻き取りが可能ならば、より高エネル
ギー密度かつ高出力密度のキャパシタが提供できること
は自明である。
【0027】以上の実施形態例から明らかなように、本
発明にもとづくエネルギー貯蔵素子は、非水溶媒系の有
機電解質を用いた電気二重層キャパシタおよび硫酸電解
液を用いた電気化学キャパシタのいずれの電極を採用し
ても、従来の構成(例えば、1層キャパシタを電気的に
2個直列したキャパシタ)と比較して、エネルギー密度
および出力密度の特性が著しく優れている。
発明にもとづくエネルギー貯蔵素子は、非水溶媒系の有
機電解質を用いた電気二重層キャパシタおよび硫酸電解
液を用いた電気化学キャパシタのいずれの電極を採用し
ても、従来の構成(例えば、1層キャパシタを電気的に
2個直列したキャパシタ)と比較して、エネルギー密度
および出力密度の特性が著しく優れている。
【0028】本質的に水溶液系電解液に比較してエネル
ギー密度に優れる非水溶媒系の有機電解液を用いたエネ
ルギー貯蔵素子は、従来では積層することができないた
め高電圧の高出力にいわゆる単セルを複数電気的に電流
リード線同士で直列接続するしかなく、それゆえ電流リ
ード線同士の接続抵抗増大等のため高出力が得られなか
った。しかし、上記実施形態例に示したような構成を取
ることによって、エネルギー密度に優れる非水溶媒系の
有機電解液を用いた電気二重層キャパシタの積層化が可
能となり、高エネルギー密度のみならず高出力密度の優
れたエネルギー貯蔵素子を提供することが可能となる。
ギー密度に優れる非水溶媒系の有機電解液を用いたエネ
ルギー貯蔵素子は、従来では積層することができないた
め高電圧の高出力にいわゆる単セルを複数電気的に電流
リード線同士で直列接続するしかなく、それゆえ電流リ
ード線同士の接続抵抗増大等のため高出力が得られなか
った。しかし、上記実施形態例に示したような構成を取
ることによって、エネルギー密度に優れる非水溶媒系の
有機電解液を用いた電気二重層キャパシタの積層化が可
能となり、高エネルギー密度のみならず高出力密度の優
れたエネルギー貯蔵素子を提供することが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にもとづく
エネルギー貯蔵素子は、上記のように構成されることに
よって、複数の電極対を巻き取ることにより複数セルの
積層化ができ、かつ巻き取りにより電極の大面積化が達
成される一方で、内部抵抗の増大が抑制される。その結
果、原理的にエネルギー密度および出力密度のいずれを
も増大させることができる。
エネルギー貯蔵素子は、上記のように構成されることに
よって、複数の電極対を巻き取ることにより複数セルの
積層化ができ、かつ巻き取りにより電極の大面積化が達
成される一方で、内部抵抗の増大が抑制される。その結
果、原理的にエネルギー密度および出力密度のいずれを
も増大させることができる。
【図1】本発明にもとづくエネルギー貯蔵素子の一実施
形態例である円筒型キャパシタ示すもので、(a)はそ
の部分分解斜視図、また(b)は(a)の中で破線で囲
った部分の断面図である。
形態例である円筒型キャパシタ示すもので、(a)はそ
の部分分解斜視図、また(b)は(a)の中で破線で囲
った部分の断面図である。
【図2】本発明にもとづくエネルギー貯蔵素子の他の実
施形態例を示す斜視図であり、(a)ないし(c)は幅
方向(または径方向)の断面形状がそれぞれ異なる。
施形態例を示す斜視図であり、(a)ないし(c)は幅
方向(または径方向)の断面形状がそれぞれ異なる。
【図3】従来の円筒型電気二重層キャパシタの部分分解
斜視図である。
斜視図である。
1 円筒型キャパシタ 2 第1の電気二重層キャパシタ層 3 第2の電気二重層キャパシタ層 4 キャパシタ積層体 5 容器 6 Al電極箔 7 Cu電極箔 8 カーボンからなる層 9、10 カーボン電気二重層電極 11 セパレータ
Claims (7)
- 【請求項1】 セパレータを介して対向する2つの電極
と、該電極が浸された電解液とを有する電気二重層キャ
パシタを複数積層させたキャパシタ積層体を備え、前記
キャパシタ積層体は、渦巻き状に巻回された複数の電気
二重層キャパシタからなることを特徴とするエネルギー
貯蔵素子。 - 【請求項2】 前記電解液は、非水溶媒系の有機電解液
であることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯
蔵素子。 - 【請求項3】 前記電解液は、水系の水溶液電解液であ
ることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー貯蔵素
子。 - 【請求項4】 前記2つの電極の各々は、カーボン電気
二重層電極であることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれか一項に記載のエネルギー貯蔵素子。 - 【請求項5】 前記2つの電極の各々は、電気化学キャ
パシタ電極であることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれか一項に記載のエネルギー貯蔵素子。 - 【請求項6】 前記電気化学キャパシタ電極は、Ru
(OH)3 ・XH2 Oの式で表されるルテニウム水酸化
物を担持したカーボンシート電極であることを特徴とす
る請求項5に記載のエネルギー貯蔵素子。 - 【請求項7】 前記キャパシタ積層体の断面形状は、円
筒形、楕円形、および多角形のいずれか一つの形状であ
ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に
記載のエネルギー貯蔵素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28447598A JP2000114122A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | エネルギー貯蔵素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28447598A JP2000114122A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | エネルギー貯蔵素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000114122A true JP2000114122A (ja) | 2000-04-21 |
Family
ID=17679013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28447598A Pending JP2000114122A (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | エネルギー貯蔵素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000114122A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005244234A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Arcotronics Industries Spa | 静電または電気化学エネルギ蓄積電気部品の製造方法、同方法を実施する装置、および同方法により製造される部品 |
US7722686B2 (en) | 2004-02-19 | 2010-05-25 | Maxwell Technologies, Inc. | Composite electrode and method for fabricating same |
US7791860B2 (en) | 2003-07-09 | 2010-09-07 | Maxwell Technologies, Inc. | Particle based electrodes and methods of making same |
US7791861B2 (en) | 2003-07-09 | 2010-09-07 | Maxwell Technologies, Inc. | Dry particle based energy storage device product |
JP2011512662A (ja) * | 2008-02-19 | 2011-04-21 | バッツキャップ | 多重トラックスーパーキャパシタ |
JP2011515016A (ja) * | 2008-02-19 | 2011-05-12 | バッツキャップ | 多重コイルスーパーキャパシタ |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28447598A patent/JP2000114122A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7791860B2 (en) | 2003-07-09 | 2010-09-07 | Maxwell Technologies, Inc. | Particle based electrodes and methods of making same |
US7791861B2 (en) | 2003-07-09 | 2010-09-07 | Maxwell Technologies, Inc. | Dry particle based energy storage device product |
US8072734B2 (en) | 2003-07-09 | 2011-12-06 | Maxwell Technologies, Inc. | Dry particle based energy storage device product |
US7722686B2 (en) | 2004-02-19 | 2010-05-25 | Maxwell Technologies, Inc. | Composite electrode and method for fabricating same |
JP2005244234A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Arcotronics Industries Spa | 静電または電気化学エネルギ蓄積電気部品の製造方法、同方法を実施する装置、および同方法により製造される部品 |
JP2011512662A (ja) * | 2008-02-19 | 2011-04-21 | バッツキャップ | 多重トラックスーパーキャパシタ |
JP2011515016A (ja) * | 2008-02-19 | 2011-05-12 | バッツキャップ | 多重コイルスーパーキャパシタ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4405697A (en) | Lead-acid battery | |
US4539268A (en) | Sealed bipolar multi-cell battery | |
US5793603A (en) | Ultracapacitor design having a honey comb structure | |
CN108475826B (zh) | 交叉编织的电极组件 | |
US9263721B2 (en) | Lead-acid battery design having versatile form factor | |
JP2010526424A (ja) | ぽかよけ接続部を持つエネルギー貯蔵装置 | |
CN106104900A (zh) | 具有非对称且凹进的结构的电池单体 | |
WO2013066683A2 (en) | Prismatic lithium ion cell with positive polarity rigid container | |
CN217361642U (zh) | 电极组件、电池单体、电池和用电设备 | |
CN102770926A (zh) | 具有纳米复合材料的电子电池 | |
JP2010527499A (ja) | 電気化学単電池及びエネルギー貯蔵装置 | |
US8879239B2 (en) | Supercapacitor cell and supercapacitive module incorporating a plurality of these cells | |
JP2000114122A (ja) | エネルギー貯蔵素子 | |
JP2010525552A (ja) | 溶接点接続部を持つ電気化学単電池及びエネルギー貯蔵装置 | |
CN103985567A (zh) | 一种超级电容器电池 | |
JP2005080470A (ja) | 蓄電装置 | |
JP2015507330A (ja) | 多用途フォームファクタを有する鉛酸電池設計 | |
US20100304197A1 (en) | Flexible foil prismatic battery having improved volumetric efficiency | |
CN201749788U (zh) | 一种车用双电层电容器 | |
KR20100041928A (ko) | 울트라배터리 | |
JP6811955B2 (ja) | バッテリ | |
JP2004022298A (ja) | 蓄電素子およびその製造方法 | |
WO2023063330A1 (ja) | 蓄電素子 | |
CN201383525Y (zh) | 锌盐蓄电池 | |
CN2624417Y (zh) | 一种锂离子电池 |