JP2000111935A - 液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
り誘起される自発分極を有する液晶8がマトリックス状
に配置された画素電極10−1と対向電極10−2との
間に挟まれた構造を有し、画素電極10−1および対向
電極10−2と配向膜12との間に導電性樹脂膜あるい
は複合樹脂膜11を有することを特徴とする。
Description
する。
特徴をもち、ワープロ、パソコン、カーナビゲーション
用のディスプレイとして広く用いられている。このよう
な液晶表示装置には、現在、TFT(薄膜トランジスタ
ー)などの能動(アクティブ)素子をスイッチング素子
とし、ネマティック液晶を用いたTFT−TN方式、お
よび同じくネマティック液晶を用いて、さらに捩れ角を
増大させたSTN方式があり、既に10インチ程度のフ
ルカラー表示が達成されており、情報端末用ディスプレ
イなどに利用されている。
算などの限られた用途に対しては、ほぼ満足しうる特性
を有する。しかし、STN方式では、これら用途に対し
ても、応答速度の点でまだ不十分である。また、視野角
が極端に狭く、現在位相差フィルムなどを利用して視野
拡大のための改良が検討されているが、まだ十分な視野
角を得るに至っていない。一方、TFTなどをスイッチ
ング素子とするTN方式の液晶表示装置は、応答速度に
関してはほぼ満足しうるものであるり、さらに視野角に
ついてもSTN方式に比べて有利であるが、スイッチン
グ素子とするTN方式の液晶表示装置であっても特にフ
ルカラー表示の場合、視野角が極めて狭くなるという問
題があり、この問題がネマティック液晶を用いた表示方
式の用途を限定している原因である。
る表示方式として、最近、強誘電性液晶FLC(Ferroel
ectric Liquid Crystal)、反強誘電性液晶AFLC(Ant
i Ferroelectric Liquid Crystal) 、DHF(Distorted
Helical Ferroelectric Liquid Crystal)、捩れ液晶T
FLC(Twisted Ferroelectric Liquid Crystal)など、
固有または電場を印加することにより誘起される自発分
極を有する液晶材料を使用する表示方式が注目されてい
る。
して、1980年クラークおよびラーガバルにより発表
された表面安定化強誘電性液晶SSFLC(Surface Sta
bilized Ferroelectric Liquid Crystal:N. A. Clark a
nd S. T. Lagerwall, Appl.Phys. Lett., 36, 899 (19
80).)を使用する方式がある。この方式によれば応答速
度が2〜3桁速くなり、かつ視野角が陰極線管並みに増
加する。この方式は、スメクティックC相のもつ螺旋構
造を配向膜と液晶との相互作用で解き、その際に発生す
る自発分極と電場の相互作用により発生するトルクでス
イッチングをおこなうものである。この方式では、自発
分極が配向膜の界面に垂直な2方向をむく2状態のみが
安定化するため、メモリ性を有し、当初は、TFT、T
FD(薄膜ダイオード)、MIMなどの非線形能動素子
からなるスイッチング素子を必要としない表示方式とし
て、大いに期待された。
を利用するため、中間調の表示が不可能である。しか
し、今後のディスプレイを考えると、中間調の表示は不
可欠であるため、現在この中間調の表示を得るいくつか
の検討例が知られている。
液晶を用いて中間調表示をおこなう幾通りかの試みがあ
る(例えば、W. J. A. M. Harmann, Ferroelectrics,
122, 1 (1991). )。しかし、この表面安定化強誘電性
液晶は、応答がドメイン反転といわれる不連続なスイッ
チングを示すため、能動素子を用いることなく中間調表
示をおこなうことは不可能といってよい。
電性液晶相(SmCa相)を利用して表示する方式(A. D.
L. Chandani, T. Hagiwara, T. Suzuki, Y. Ouchi, H.
Takezoe and A. Fukuda, Jpn. J. Appl. Phys., 27, L7
29 (1988).)が知られている。この方式では、強誘電性
液晶の2つの安定状態の他に、電圧無印加時に反強誘電
性液晶構造をとるもので、近年、この方式により、能動
素子からなるスイッチング素子を併用することなく中間
調表示が可能であることが発表されている(N.Koshoub
u, K. Mori, K. Nakamura and Y. Yamada, Ferroelectr
ics, 149 , 295 (1993). )。
なるスイッチング素子を併用して、カイラルスメクチッ
クC相を用いる表示装置が提案されている。具体的に
は、DHFを使用する方式(J. Funfschilling and M.
Schadt, J. Appl. Phys., 66,15 (1989).)、もしくは
TFLCを使用する方式(J. S. Pate, Appl. Phys. Le
tt., 60, 280 (1992). )が提案されている。これらの
方式を用いた表示装置は、能動素子からなるスイッチン
グ素子を併用するため、価格の点では、前記方式に比べ
て劣る。
の信頼性が優れている。すなわち、この方式は、印加電
圧に対する透過率の変化が比較的になだらかであり、ま
た表面安定化強誘電性液晶のように、中間調表示が困難
になるという問題をおこさない。第二に、この方式の液
晶材料は、低電圧(0〜5V)での駆動が可能であり、
低消費電力の液晶表示装置とすることができる。第三
に、この方式の表示装置は、機械的ショックに強く、表
面安定化強誘電性液晶のように機械的ショックで配向破
壊を引き起こすことがない。以上の点で前記各方式より
も優れている。
より誘起される自発分極を有する液晶材料(以下、自発
分極を有する液晶と略す)の一例である無閾値反強誘電
性液晶の配向と電場との関係を図1に示す。
加時のA状態では、互い違いに並んで自発分極を打ち消
している。この場合、平均的な分子1の光軸2は縦方向
となる。したがって、矢印3、4で示すように光軸2と
同方向および直交方向となるように2枚の偏光板をクロ
スニコルに配置すると、暗状態(ノーマリブラック)と
なる。しかし、正電圧または負電圧を印加するB状態ま
たはC状態では、電場5の方向にしたがって、反強誘電
性液晶の分子1は、一方向に配列して、光軸2が偏光板
の偏光方向からずれ、明状態となる。つまり、この反強
誘電性液晶は、ネマティック液晶と、正電圧の印加と負
電圧の印加とで液晶分子の配列が異なる点が相違する。
に印加される電圧の大きさによって、電圧無印加状態
(A状態)、正電圧印加状態(B状態)、負電圧印加状
態(C状態)という3つの配向だけでなく、これら状態
の中間の任意の配向も可能である。したがって、メモリ
性は乏しいかもしくはないが、複数画素にTFTなどの
能動素子からなるスイッチング素子を形成したアクティ
ブマトリクス方式の表示装置に適用し、非選択期間中も
前記任意の配向状態をとる電圧を保持するようにするこ
とにより、階調表示が可能となる。
を有する液晶を用いた液晶表示素子は、次のような問題
があった。すなわち、これらの液晶を用いた素子は高い
コントラスト比を得ることが困難であった。本発明は上
記の問題を解決するためになされたもので、コントラス
ト比の高い液晶表示素子を提供することを目的とする。
めに本発明は請求項1の発明として、一対の基板と、前
記一対の基板の対向する一方の主面に形成された画素電
極と、前記一対の基板の対向する他方の主面に形成され
た対向電極と、前記画素電極および対向電極上に形成さ
れた導電性樹脂膜と、前記導電性樹脂膜上に形成された
配向膜と、前記一対の基板間に挟持された固有のあるい
は電場を印加することにより誘起される自発分極を有す
る液晶とを備えた液晶表示素子を提供する。
と、前記一対の基板の対向する一方の主面に形成された
画素電極と、前記一対の基板の対向する他方の主面に形
成された対向電極と、前記画素電極および対向電極上に
形成された導電性材料を含有・分散させた複合樹脂膜
と、前記複合樹脂膜上に形成された配向膜と、前記一対
の基板間に挟持された固有のあるいは電場を印加するこ
とにより誘起される自発分極を有する液晶とを備えた液
晶表示素子を提供する。
向電極と配向膜との間に具備された導電性樹脂膜、ある
いは複合樹脂膜は、それが導電性を有する限りにおいて
特に限定されるものではない。
している樹脂であり、例えば、共役パイ芳香族ポリマ
ー、ポリピロール、ポリ(N−置換ジピロール)、ポリ
(3,4-2 置換ピロール)、ポリピリジン、ポリフェニレ
ン、ポリチオフェン、ポリ(3,4-2 置換チオフェン)、
ポリアニリン、ポリアズレン、ポリビニレン、ポリビニ
ルカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)、ポリ
セレノフェン、ポリフラン、ポリ(2,5-フリレンビニレ
ン)、ポリベンゾチオフェン、ポリ(2,5-チエニレンビ
ニレン)、ポリベンゾフラン、ポリインドール、ポリイ
ソチオナフテン、ポリピリダジン、ポリアセチレン、ポ
リジアセチレン、ポリシラン等を挙げることができる。
これらの、またはその他の導電性樹脂は、単独で使用し
ても混合して使用してもよい。
性樹脂だけでなく、導電性樹脂あるいは絶縁性有機材料
に適当な導電性材料を含有・分散させることによって適
当な導電性を付与させた複合樹脂も挙げることができ
る。
ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリブタジエン等のポ
リアルキレン類、ポリアクリレート、ポリメチルメタク
リレート、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルニト
リル等のポリアクリリック類、ポリビニルアルコール、
ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルクロライド、ポリビニルピリジニウム等のポリビニ
ル類、ポリキノサリン、ポリベンズチアゾール、ポリベ
ンズオキサゾール等の複素環ポリマー類、メチルセルロ
ース、セルロースアセテート、セルローストリアセテー
トおよび混合アセテート、ニトロセルロース等のセルロ
ース誘導体類、ポリ−(グリシドプロピルトリメトキシ
シラン)、ポリヘキサメチルシロキサン、ポリエステル
シリコーン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリフルオロプロピルCoテトラ
フロオロエチレンFEP、ポリビニリデンフロライド、
ポリパーフルオロ1,3-ジメチルシクロヘキサン、ポリパ
ーフルオロシクロヘキセン、ポリパーフルオロジメチル
シクロブタン、ポリアセチレンCoパーフルオロ1、3-
ジメチルシクロヘキサン等の弗素系ポリマー類、 シリコ
ンゴム、ポリスチレン、ポリパラキシリレン、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリスルホン、尿素―ホルムアルデヒド樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、カゼイン、アイオノマ
ー、クマロン−インデン樹脂、またはこれらの共重合
体、ポリマーブレンド、またはポリマーアロイ等を挙げ
ることができる。これらの材料の中では、 液晶分子に対
する配向規制力の高いポリイミド系が好ましい。これら
の、またはその他の絶縁性樹脂材料は、単独で使用して
も混合して使用してもよい。
公知の導電性材料はいずれも使用できるが、透過型液晶
表示素子の表示面の基板上に本発明の導電性複合膜を形
成する場合には、透明な導電性材料を用いるのが好まし
く、例えば、Sn、In、Ni、Ti等の遷移金属酸化
物およびこれらに原子価の異なる酸化物を固溶させたも
のが好ましい。これらの、またはその他の導電性材料
は、単独で使用しても混合して使用してもよい。
ことがないように可視光波長(400nm〜700nm)より粒径を
細かくしたもの、すなわち、0.4mm 以下、好ましくは0.
2mm以下の粒径にしたものを用いるのが好ましい。混合
する割合は一画素領域あたり1個以上の導電性微粒子が
配合されるような粒子密度を選択すればよいが、一般的
には樹脂100重量部あたり5重量部以上、好ましくは
5〜50重量%の割合で添加する。このような導電性材
料の種類および添加量を変化することによって、得られ
る導電性複合樹脂の導電率は任意に変化させることがで
きる。
は、それ自身、電荷を蓄積することなく電圧降下を抑制
する性質を有することを指す。そのための条件として
は、液晶材料・配向膜の抵抗率等を考慮しその抵抗率が
おおよそ1010Ωcm以下、好ましくは108 Ωcm以
下であることが望ましい。
工液を用いて電極が形成されている基板面にスピナーコ
ーティング、オフセット印刷等の任意の方法で塗布し、
乾燥あるいは硬化させることによって所望の導電性樹脂
層あるいは導電性複合樹脂層が形成できる。これらの導
電性樹脂層は、例えば10nm〜1000nm程度の膜厚が好まし
く、さらに100nm 以下の厚みが好ましい。
的にはポリイミドが用いられる。本発明の液晶表示素子
に用いる液晶材料は特に限定されるものではないが、電
気容量の大きな液晶材料に本発明の液晶表示素子を適用
した場合にその表示特性の大きな改善が達成される。電
気容量の大きな液晶材料として、例えば、MLC−00
49,MLC−0068,MLC−0055,MLC−
0022( 三井化学製) 等の、固有のあるいは電場を印
加することにより誘起される自発分極を有する液晶材料
が挙げられる。
構造を挙げることができる。すなわち、画素電極をマト
リックス状に配置し、TFTやMIMなどのアクティブ
素子を介して表示信号が画素電極に印加されるよう構成
する。
て、固有のあるいは電場を印加することにより誘起され
る自発分極を有する液晶材料を用いた液晶表示素子にお
いて、配向膜の膜厚による、液晶ダイレクタの配向性と
飽和電圧への影響について検討した。
素子において黒表示時の輝度を決定する特性である。ま
た、飽和電圧は、一般的に消費電力等への影響から制限
される駆動用信号電圧より大きい場合には、表示できる
最大輝度は駆動電圧で制限される。
厚依存性を示すグラフである。種々の配向膜厚をもつ液
晶表示素子を作製し、測定した飽和電圧を配向膜として
のポリイミド膜の膜厚に対してプロットしたものであ
る。
して飽和電圧は増加している。図中の直線の縦軸切片か
ら、配向膜が無い場合、すなわち液晶単体での飽和電圧
は約1.2Vであると考えられる。これに対して、このとき
に配向膜にかかっている電圧は、例えば配向膜の膜厚が
50nm(ツイストネマチィック型液晶表示素子で一般的に
用いられている膜厚)のときには5 〜9Vであると考えら
れ、液晶単体に比して大きいことがわかる。
なわち、本発明の自発分極を有する液晶は一般にその見
かけの電気容量がツイストネマチィック型で使用される
膜厚における配向膜の電気容量に比して大きい。この液
晶と配向膜からなる液晶表示素子に電圧を印加する場
合、容量の比により各々にかかる電圧が決定されるた
め、印加電圧のほとんどが配向膜にかかり液晶に印加さ
れる電圧は小さい。液晶材料と配向膜からなる液晶表示
素子の飽和電圧は、高い場合には最大表示輝度を制限す
るため、最大表示輝度が高く表示品位に優れた素子を提
供するには、配向膜の膜厚を薄くする必要があることが
わかった。
による影響を検討したところ、配向膜の膜厚が薄くなる
ほど良好な配向が得られないことがわかった。加えて、
様々なラビング強度で処理した基板を用いて本発明の層
構造を有するスメクティック液晶を注入したセルの初期
配向性を観察したところ、ネマティック液晶を用いた場
合に良好な初期配向性を示すラビング強度より強いラビ
ング強度で処理した基板を用いたセルの方が良好な配向
性を示すことがわかった。
われる。すなわち、一般に本発明の自発分極を有する液
晶は層構造を有し、ネマチィック液晶に比べて初期配向
性が劣ることが知られている。実用的な配向制御法とし
て知られているラビング処理は高分子配向膜への延伸効
果により1軸配向制御能を付与し、この延伸効果にした
がい閾値をもって液晶は良好な初期配向性を示す。よく
知られるように延伸量は配向膜の膜厚とずり応力に比例
するため、延伸効果を増やす方法としては二つあり、配
向膜を厚くすることとずり応力を大きくすることが考え
られる。ラビング強度の異なる液晶セルの比較結果と配
向膜の膜厚の異なる液晶セルの比較結果から、良好な配
向を示すための延伸量はネマチィック液晶の場合より本
発明のような層構造を有するスメクティック液晶の場合
の方が大きいと考えられる。すなわち、スメクチィック
液晶で良好な配向を得るために、ある程度の膜厚が必要
で、かつ、強い強度でのラビング処理が必要であると考
えられる。しかしながら、強い強度でのラビング処理
は、配向膜のような樹脂がガラス基板に対して、十分な
接着性をもたないため延伸過程において剥離の発生を引
き起こしてしまう。
の輝度の十分低い素子を提供するには、配向膜の膜厚は
ある程度必要であることがわかった。以上のような本発
明者らの検討結果をまとめると、固有のあるいは電場を
印加することにより誘起される自発分極を有する液晶材
料を用いた液晶表示素子において、配向膜の膜厚による
影響のため、最大表示輝度が高く、かつ黒表示時の輝度
の十分低い表示品位に優れた液晶表示素子を提供するこ
とが困難であることがわかった。
は複合樹脂を用いた導電性を有する樹脂膜を、画素電極
および対向電極と配向膜との間に具備した液晶表示素子
を作製し、黒表示時の輝度と飽和電圧を測定した。その
結果、黒表示時の輝度は配向膜の膜厚の厚い場合に相当
する値になり、飽和電圧は図2の配向膜の膜厚依存性の
結果と一致することがわかった。
もとづいてなされたものであり、導電性樹脂膜あるいは
複合樹脂膜を用いることにより、配向膜が薄くても黒表
示時の輝度が十分に低くなるため配向膜を薄くすること
ができ、このため最大表示輝度が高い素子を得ることが
できる。最大表示輝度が高く、黒表示時の輝度が低くな
るということは、換言すると、高いコントラスト比を有
する液晶表示素子を得ることができるということにな
る。
を参照して説明する。図3に、本発明の一実施の形態に
係る液晶表示素子の概略断面図を示す。図において、7
はTFTを形成するTFT基板、6はTFT基板7に対
向する対向基板である。一対の基板6、7はいずれもガ
ラス基板を用いている。
はスイッチング素子としてのTFT9、ゲート配線1
4、補助容量電極15が設けられ、ゲート配線14、補
助容量電極15などの上に層間絶縁膜13を介して、I
TO(Indium Thin Oxide) などの透明導電膜からなる画
素電極10−1が設けられている。この画素電極10―
1上に導電性樹脂膜あるいは複合樹脂膜11−1が形成
され、導電性樹脂膜あるいは複合樹脂膜11−1上にポ
リイミド樹脂を用いた配向膜12−1が形成されてい
る。これらのTFT9、ゲート配線14、補助容量電極
15、画素電極10−1はマトリックス状に配置されて
いる。
主面には図示せぬカラーフィルターが設けられている。
このカラーフィルター上にITOなどの透明導電膜から
なる対向電極10−2が設けられ、さらにこの対向電極
10−2上に導電性樹脂膜あるいは複合樹脂膜11−2
が形成されており、この上にポリイミド樹脂を用いた配
向膜12−2が設けられている。
−2を形成した一対の基板6、7間に、強誘電性液晶F
LC、反強誘電性液晶AFLC、DHF、TFLCな
ど、固有または電場を印加することにより誘起される自
発分極を有する液晶8が挟まれている。
せぬ偏光板が配置されている。この実施形態の液晶表示
素子では、導電性樹脂膜あるいは複合樹脂膜11を形成
しているため、配向膜12が薄くても黒表示時の輝度が
十分に低くなり、その結果、配向膜12の膜厚を薄くす
ることができて最大表示輝度を高くすることができる。
したがって、高いコントラスト比を有する液晶表示素子
を得ることができる。
たが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形し
て実施することが可能である。
向電極と配向膜との間にそれ自身が導電性を有する導電
性樹脂膜を具備する場合について説明する。
形成したTFT基板とカラーフィルターおよび対向電極
を形成した対向基板とに、それぞれ導電性樹脂膜として
ポリピロール膜を成膜( 膜厚63nm) した後、可溶性ポリ
イミドの薄膜をオフセット印刷し、ホットプレートを用
いて90℃で3 分、さらにN2 オーブン中で180 ℃、30分
ベーキングして、膜厚35nmのポリイミド膜からなる配向
膜を形成した。その後、両基板を100 ℃に加熱しなが
ら、ラビング処理した。これにより、配向膜は、TFT
などによる段差部分でもポリイミド膜の延伸、配向が十
分となり、スメクチック相の均一配向が得られた。
布し、また、対向基板の周辺部に紫外線硬化樹脂からな
るシール剤を印刷した。そして、両方の基板を対向して
組み合わせ、加圧状態で紫外線を照射してシール剤を硬
化させ、ついで、160 ℃で1時間加熱してセルを形成し
た。
れ、注入口から反強誘電性液晶MLC−0049( 三井
化学製) を注入した後、注入口をエポキシ樹脂で封止し
た。その後、さらに両基板の外面に偏光板を粘着して、
対角10インチの液晶表示素子を製作した。
脂であるポリピロール膜を成膜しないことを除き、他は
実施例1と同様にして比較例1の液晶表示素子を製作し
た。
素電極および対向電極と配向層との間に導電性樹脂膜を
具備する場合の他の例について説明する。
形成したTFT基板とカラーフィルターおよび対向電極
を形成した対向基板とに、それぞれ導電性樹脂としてポ
リアニリン膜を成膜( 膜厚68nm) した後、可溶性ポリイ
ミドの薄膜をオフセット印刷し、ホットプレートを用い
て90℃で3 分、さらにN2 オーブン中で180 ℃、30分ベ
ーキングして、膜厚32nmのポリイミド膜からなる配向膜
を形成した。その後、両基板を100 ℃に加熱しながら、
ラビング処理した。これにより、配向膜は、TFTなど
による段差部分でもポリイミド膜の延伸、配向が十分と
なり、スメクチック相の均一配向が得られた。
布し、また、対向基板の周辺部に紫外線硬化樹脂からな
るシール剤を印刷した。そして、両方の基板を対向して
組み合わせ、加圧状態で紫外線を照射してシール剤を硬
化させ、ついで、160 ℃で1時間加熱してセルを形成し
た。
れ、注入口から反強誘電性液晶MLC−0049( 三井
化学製) を注入した後、注入口をエポキシ樹脂で封止し
た。その後、さらに両基板の外面に偏光板を粘着して、
対角10インチの液晶表示素子を製作した。
脂であるポリアニリン膜を成膜しないことを除き、他は
実施例2と同様にして比較例2の液晶表示素子を製作し
た。
素電極および対向電極と配向層との間に導電性材料を含
有・分散させた複合樹脂膜を具備する場合について説明
する。
形成したTFT基板とカラーフィルターおよび対向電極
を形成した対向基板とに、それぞれ複合樹脂膜として導
電性カーボンブラックを5重量%含有するポリイミド膜
を成膜( 膜厚55nm) した後、この複合樹脂膜上に可溶性
ポリイミドの薄膜をオフセット印刷し、ホットプレート
を用いて80℃で3 分、さらにN2 オーブン中で220 ℃、
30分ベーキングして、膜厚25nmのポリイミド膜からなる
配向膜を形成した。その後、両方の基板を80℃に加熱し
ながら、ラビング処理した。これにより、配向膜は、T
FTなどによる段差部分でもポリイミド膜の延伸、配向
が十分となり、スメクチック相の均一配向が得られた。
布し、また、対向基板の周辺部に紫外線硬化樹脂からな
るシール剤を印刷した。そして、両方の基板を対向して
組み合わせ、加圧状態で紫外線を照射してシール剤を硬
化させ、ついで、160 ℃で1時間加熱してセルを形成し
た。
れ、注入口から反強誘電性液晶MLC−0068( 三井
化学製) を注入した後、注入口をエポキシ樹脂で封止し
た。その後、さらに両基板の外面に偏光板を粘着して、
対角12インチの液晶表示素子を製作した。
ーボンブラックとポリイミド樹脂からなる導電性の複合
樹脂膜を成膜しないことを除き、他は実施例3と同様に
して比較例3の液晶表示素子を製作した。
素電極および対向電極と配向層との間に導電性の複合樹
脂膜を具備する場合の他の例について説明する。
形成したTFT基板とカラーフィルターおよび対向電極
を形成した対向基板とに、それぞれ複合樹脂膜としてI
TO粒子を4重量%含有するポリビニルアルコール膜を
成膜( 膜厚72nm) した後、この複合樹脂膜上に可溶性ポ
リイミドの薄膜をオフセット印刷し、ホットプレートを
用いて80℃で3 分、さらにN2 オーブン中で220 ℃、30
分ベーキングして、膜厚25nmのポリイミド膜からなる配
向膜を形成した。その後、両基板を80℃に加熱しなが
ら、ラビング処理した。これにより、配向膜は、TFT
などによる段差部分でもポリイミド膜の延伸、配向が十
分となり、スメクチック相の均一配向が得られた。
布し、また、対向基板の周辺部に紫外線硬化樹脂からな
るシール剤を印刷した。そして、両方の基板を対向して
組み合わせ、加圧状態で紫外線を照射してシール剤を硬
化させ、ついで、160 ℃で1時間加熱してセルを形成し
た。
れ、注入口から反強誘電性液晶MLC−0068( 三井
化学製) を注入した後、注入口をエポキシ樹脂で封止し
た。その後、さらに両基板の外面に偏光板を粘着して、
対角12インチの液晶表示素子を製作した。
子とポリビニルアルコール樹脂からなる導電性の複合樹
脂膜を成膜しないことを除き、他は実施例4と同様にし
て比較例4の液晶表示素子を製作した。
の液晶表示素子の表示特性を下記表1に示す。測定はい
ずれも輝度2000cd/m2 のバックライト下でおこない、白
表示時の輝度は駆動電圧5Vにおける輝度を示している。
表1から、実施例1〜4の液晶表示素子は、比較例1〜
4のものと比べてコントラストの高い表示ができること
がわかる。
ントラスト比の高い液晶表示素子を提供できる。
起される自発分極を有する液晶の電場応答を説明するた
めの図。
関係を示す図。
の概略断面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の基板と、 前記一対の基板の対向する一方の主面に形成された画素
電極と、 前記一対の基板の対向する他方の主面に形成された対向
電極と、 前記画素電極および対向電極上に形成された導電性樹脂
膜と、 前記導電性樹脂膜上に形成された配向膜と、 前記一対の基板間に挟持された固有のあるいは電場を印
加することにより誘起される自発分極を有する液晶とを
備えた液晶表示素子。 - 【請求項2】 一対の基板と、 前記一対の基板の対向する一方の主面に形成された画素
電極と、 前記一対の基板の対向する他方の主面に形成された対向
電極と、 前記画素電極および対向電極上に形成された導電性材料
を含有・分散させた複合樹脂膜と、 前記複合樹脂膜上に形成された配向膜と、 前記一対の基板間に挟持された固有のあるいは電場を印
加することにより誘起される自発分極を有する液晶とを
備えた液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28252698A JP2000111935A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28252698A JP2000111935A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000111935A true JP2000111935A (ja) | 2000-04-21 |
Family
ID=17653614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28252698A Pending JP2000111935A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000111935A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002311450A (ja) * | 2001-03-07 | 2002-10-23 | Bayer Ag | 電気光学的装置に対する多層配置 |
EP1616217A2 (en) * | 2003-03-27 | 2006-01-18 | E Ink Corporation | Electro-optic assemblies |
US7852420B2 (en) | 2007-10-22 | 2010-12-14 | Hitachi Displays, Ltd. | Liquid crystal display device which reduces unevenness in an upper surface of at least an electrode |
-
1998
- 1998-10-05 JP JP28252698A patent/JP2000111935A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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