JP2000109331A - 板ガラスの自重曲げ推定方法 - Google Patents
板ガラスの自重曲げ推定方法Info
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- C03B23/023—Re-forming glass sheets by bending
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-
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- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
ーションにおける温度情報を、より簡便な方法でインプ
ットすることで、シミュレーションの作業時間を短縮す
る 【解決手段】 第1特定線51と第2特定線52との間
の座標(03,02)における温度を決めるには、この
座標(03,02)を通り且つu軸に沿った仮想線44
を引き、この仮想線44と第1温度曲線61との交わっ
た箇所(交点)における温度をT12、仮想線44と第
2温度曲線62との交わった箇所(交点)における温度
をT62とする。これらT12,T62を結ぶ線44を
比例配分することにより、座標(03,02)における
温度T32を求めることができる。
Description
シミュレーションによる自重曲げ推定方法に関する。な
お、u軸及びv軸は三次元曲面上の軸であって、直交座
標におけるx軸,y軸に代わるものである。
キャビティを有する型に溶解ガラスを鋳込む方法、平板
ガラスを加熱し軟化して曲げる方法とがある。更に、平
板ガラスを出発材料としたときには、加熱ガラスをプレ
ス型で湾曲成形するプレス工法や、周辺を単純に支えて
自重によって自然に曲げる自重工法などがある。
るには適してるが、押圧痕跡などにより透視歪や反射歪
が現れるため、光学性能が劣化することがある。
えないので透視歪や反射歪が現れるという不都合はな
い。特に、自動車のフロントガラスは、光学性能を格別
に高める必要があることなどから、自重工法で製造する
ことが主流となっている。
支持位置の影響を強く受ける。そこで、形状複雑な湾曲
ガラスを自重工法で成形しようとすると、加熱温度、加
熱時間、支持位置などの条件を変えながら、試作を繰り
返し、条件を決定すると言うトライ・アンド・エラーが
不可欠となる。これでは、試作時間、試作材料が莫大と
なり生産コストの増加の要因となっている。しかも、近
年の短納期化には間に合わぬことにもなり、その対策が
求められている。
ュレーションによって、板ガラスの自重曲げを推定する
研究に着手した。この推定が可能であれば、この推定に
基づいて、僅かな確認テストを実施するだけで、条件が
決定でき、既存の試作の大部分を省くことが可能になる
からである。
の概念図であり、細線で示した板ガラス101を支点1
02,103で単純支持し、上下から加熱すると、ヤン
グ率、ポアソン比、粘度などが温度に応じて変化し、一
定温度以上では軟化するため、自重Wにより影線で示し
たとおりに撓む。ただし、板ガラス101の温度は全体
的に一律である。しかし、現実には、高温部分は大きく
撓み、低温部分は小さく撓むことを利用して、加熱炉に
種々の工夫を施し、板ガラス101に局部的に温度差を
与えるようにしている。従って、図のような単純な手法
ではより複雑な湾曲ガラスのシミュレーションは実行で
きない。
するコンピュータシミュレーションの一原理図であり、
板ガラス105をu軸及びv軸に沿った仮想線で、網目
状に区切り、得られた交点(01,01),(01,0
2)・・・(02,01)・・・(m,n)(ただし、mはu
座標,nはv座標)の各々に温度情報を付与する。与え
る温度が高ければその部分の撓み速度大きく、与えた温
度が低ければその部分の撓み速度は小さくなるから、複
雑な湾曲ガラスのシミュレーションが実行できる。
り、温度テーブル106は座標の各々に、温度T11,
T12,T13・・・T21,T22,T23・・・を記録し
たものである。そして、温度テーブル106・・・(・・・は
複数を示す。)は、時間毎に準備するのでその数は多数
枚となる。この温度テーブル106の情報をコンピュー
タにインプットして、前記図10の自重曲げシミュレー
ションを実行する。得られた湾曲形状が目標形状に合致
していないときには、得られた湾曲形状と目標形状との
差を見ながら、前記温度T11,T12,T13・・・T
21,T22,T23・・・Tmnを修正して、再度、シ
ミュレーションを実行する。この作業を数回〜数十回繰
り返して、目標形状が得られる温度分布を推定する。
て、m及びnが各20であれば、交点の数は400にな
り、合計400個のT11〜Tmnを、人為的に決めな
ければならず、シミュレーションの回数が20回であれ
ば、20×400=8000個の温度を見直し、修正
し、管理しなければならず、その作業は膨大なものとな
る。そこで、本発明の目的は、自重工法を前提とした湾
曲ガラスのシミュレーションにおける温度情報を、より
簡便な方法でインプットすることで、シミュレーション
の作業時間を短縮することにある。
に請求項1は、水平に置いた板ガラスを複数本のu軸及
びv軸に沿った仮想線で網目状に区切り、得られた多数
個の交点の各々に温度情報を与え、各交点が温度によっ
て軟化して自重により撓むこと並びに隣り合う交点同士
の影響を考慮して板ガラス全体の自重曲げを計算によっ
て推定する板ガラスの自重曲げ推定方法において、v軸
に沿って少なくとも2本の特定線を板ガラスに引き、こ
れらの特定線上に各々温度曲線を与え、2本の特定線で
挟まれたところにある任意の交点の温度を、この交点を
通るu軸に沿った仮想線を2つの温度曲線に掛け渡して
2つの温度曲線上の2つの温度を求め、これら2つの温
度に基づいて内挿法で算出することを特徴とする。
線で挟んだ位置における温度を、2本の温度曲線を基礎
にして算出する。計算上、板ガラス上の温度分布を変更
する必要があれば、温度曲線を修正するだけですむ。従
って、シミュレーションの基礎となる温度情報を極めて
簡単に与えることができ、板ガラスの自重曲げシミュレ
ーションを効率よく実施することができる。
づいて以下に説明する。図1は本発明に係る湾曲ガラス
を成形するための加熱炉の長手断面図であり、加熱炉1
0は、多数本のローラ11・・・(・・・は複数個を示す。以
下同様。)を所定ピッチで並べ、これらのローラ11・・
・で成形治具30を介して板ガラスGを水平搬送し、こ
の搬送の間に上下から板ガラスGを加熱することで自重
による曲げ成形を行う設備である。
ための加熱炉の横断面図であり、詳しくは加熱炉10は
断熱材12を主たる構成部材とした、床13、側壁1
4,14及び天井15で炉体を構成し、左右の側壁1
4,14間にローラ11を掛け渡し、このローラ11の
一端を例えばスプロケット16及びチェーン17で強制
的に回転させるようにし、天井15にルーフバーナ1
8,18を取付け、左右の側壁14,14の下部にサイ
ドバーナ20,20を取付け、バーナ18〜20で成形
治具30上の板ガラスGを上下から加熱するローラハー
ス炉である。なお、図示せぬスポットバーナやガイド壁
を追加して、スポットバーナで局部加熱することやガイ
ド壁で熱風をガイドすることは好ましいことである。
30は脚31と上枠32と脚31に取付けた遮熱板3
3,34とで構成した簡単な金属製枠であり、上枠32
に2枚重ねの板ガラスG,Gを載せる。なお、上枠32
は連続枠ではなく、板ガラスG,Gを支えるに支承の無
い範囲で断続的に形成したものである。板ガラスGを上
下から加熱するときに、遮熱板33,34は下からの伝
熱を制限する邪魔板となる。遮熱板33,34は枚数が
多いほど遮熱効果が高いため、図示したとおりに、低
温、中間温、高温の領域ができる。ガラスの特性上、温
度が高いほど撓みやすくなるため、遮熱板33,34の
枚数、有無で板ガラスの周辺部分の温度管理が可能とな
る。
及び遮熱板33,34のアレンジメントで湾曲ガラスを
自重工法で成形することができるが、バーナ入熱量や遮
熱板のアレンジメントを経験と勘で決定するには能率が
悪過ぎ、時間と費用が嵩む。そこで、本発明では、次に
述べる「推定方法」で自重曲げと熱的条件との関係を推
定し、この推定に基づいてバーナ入熱量の調整や遮熱板
のアレンジメントを行うことにする。
す図であり、板ガラスGを、u軸に沿った細い仮想線4
1・・・及びv軸に沿った細い仮想線42・・・で網目状に区
切り交点の座標を、(01,02)、(03,02)、
(06,02)・・・(m,n)(ただし、mはu座標,
nはv座標))と定める。そして、本発明では、v軸に
沿い太線で示した線を第1特定線51、第2特定線5
2、第3特定線53及び第4特定線54と定める。第4
特定線54は板ガラスGの中央線または中心線であって
中立線であるため、この第4特定線54より図右側は計
算上省略することができる。
り、前記第1特定線51に第1温度曲線61を与え、同
様に第2特定線52に第2温度曲線62、第3特定線5
3に第3温度曲線63、第4特定線54に第4温度曲線
64を与える。第2温度曲線62を例に取ると、曲線の
両端は上枠や遮熱板の作用で比較的低温となり、それよ
り内に入ったところで遮熱板の枚数が減った等の理由か
ら温度がやや上り、曲線の中央部は最も高温となる。す
なわち、上述した成形治具30(図3)及びバーナ18
〜20(図2)の装置的条件に合せて、第2温度曲線6
2を人為的に決めたものである。同様に第1,第3,第
4温度曲線61,63,64を各々設定する。第1温度
曲線61は上枠32(図3)が非連続体であるため、図
の様な温度曲線を見込むことが可能となる。
は、上記第1〜第4温度曲線61〜64から容易に決め
ることができる。問題はその他の交点における温度情報
をどの様にして決めるかである。そこで、例えば、第1
特定線51と第2特定線52との間の座標(03,0
2)における温度を決めるには、この座標(03,0
2)を通り且つu軸に沿った仮想線44を引き、この仮
想線44と第1温度曲線61との交わった箇所(交点)
における温度をT12、仮想線44と第2温度曲線62
との交わった箇所(交点)における温度をT62とす
る。これらT12,T62を求めるのに困難さはない。
り、横軸をu軸、縦軸を温度軸とすれば、T12,T6
2をプロットすることができ、これを結ぶ線が前記仮想
線44に相当する。この仮想線44を比例配分すること
により、座標(03,02)における温度T32を次の
式(数1)で求めることができる。
めることができる。図4に戻って、太線で示した第1,
第2特定線51,52に、合計2本の温度曲線を与える
だけで、第1特定線51と第2特定線52とで挟まれた
領域の全ての座標の温度情報を算出することができ、同
様に第2特定線52と第3特定線53及び第3特定線5
3と第4特定線54との間の全ての座標の温度情報を推
定することができ、そのために必要な情報は僅か4本の
温度曲線61〜64(図5参照)のみである。
図であり、横軸はv軸、縦軸は温度を示し、前記第2温
度曲線62を折れ線グラフ化したものである。すなわ
ち、図3に示した低温域、中間温域、高温域を考慮し
て、低温域及び高温域をおのおの一定温度にし、中間温
域を一次関数で表わしたものである。折れ線グラフであ
るから、作成はごく簡単であり、修正も迅速に実施でき
ることから、温度曲線の作成作業が容易になり、シミュ
レーションをより迅速に実行できる。しかし、図5に示
したアナログ的曲線は加熱炉内で得られる現実の温度曲
線により近似させることができるので、このアナログ的
温度曲線を選択するか、図7の折れ線グラフ的温度曲線
を選択するかは任意である。
り、ST××はステップ番号を示す。 ST01:少なくとも2本の特定線(例えば図4の第
1,第2特定線51,52)に各々温度曲線(例えば図
5の第1,第2温度曲線61,62)を人為的に与え
る。 ST02:モデル上の全て交点における温度情報を算出
する(図7参照)。 ST03:温度情報に基づいて温度に依存する物性値
(ヤング率、ポアソン比、粘度など)を決定する。 ST04:以上の情報に、板ガラスの寸法、種類、比
重、線膨張率などの情報を加え、これらの情報を与える
ことにより自重曲げシミュレーションを実行する。
重要事項ではないので、ごく概要的な説明に止めるが、
有限要素法に基づいて非線形の構造解析を行うことは可
能である。基本的には、ST04へ与えた情報により、
各交点は時間と共に撓むことになり、この撓みを粘弾性
モデル化して推定するものである。粘弾性モデルはマッ
クスウェルモデルが好適であり、このマックスウェルモ
デルは弾性変形を表わすばね要素と粘性流動の特徴を表
わすダッシュポット要素を例えば直列に繋いだものであ
る。このマックスウェルモデルによって、各交点(若し
くはエレメント)を単位とした時間経過ごとの撓みを求
めることができる。
らを単純に集計しても板ガラスの撓みが求まるわけでは
ない。そこで、有限要素法の一環として、境界条件のつ
りあいをチェックする。すなわち、ある交点と隣の交点
との境界において、ある交点を起点とした境界における
情報と、隣の交点を起点とした境界における情報とに差
がある場合は境界条件は満足しているとは言えず、計算
の条件を変えて再計算する。両者の境界条件が満足した
ときに板ガラスの撓みを出力すればよい。
が、目標曲線と合っているか否かを調べる。 ST06:簡単には、合致しないので、温度曲線を修正
して、ST02に戻し、再計算を開始する。 ST07:計算により得られた撓み曲線が、目標曲線と
十分合致すれば、計算は完了する。次に、図1〜図3で
説明した実機装置による確認作業に移行すればよい。
現であり、機械製図法でいう仮想線ではなく、イメージ
上の線を意味する。従って、現実に線を引くか否かは問
題でなく、線に相当する概念があれば仮想線に相当する
ものである。さらには、請求項1における交点も架空の
交点若しくは計算上に存在する交点である。
する。請求項1では、板ガラス上に2本の温度曲線を与
え、この2本の温度曲線で挟んだ位置における温度を、
2本の温度曲線を基礎にして算出する。計算上、板ガラ
ス上の温度分布を変更する必要があれば、温度曲線を修
正するだけですむ。従って、シミュレーションの基礎と
なる温度情報を極めて簡単に与えることができ、板ガラ
スの自重曲げシミュレーションを効率よく実施すること
ができる。
炉の長手断面図
炉の横断面図
ュータシミュレーションの一原理図
41,42,44…仮想線、51,52…少なくとも2
本の特定線、61,62…少なくとも2本の温度曲線、
G…板ガラス。
Claims (1)
- 【請求項1】 水平に置いた板ガラスを複数本のu軸及
びv軸に沿った仮想線で網目状に区切り、得られた多数
個の交点の各々に温度情報を与え、各交点が温度によっ
て軟化して自重により撓むこと並びに隣り合う交点同士
の影響を考慮して板ガラス全体の自重曲げを計算によっ
て推定する板ガラスの自重曲げ推定方法において、 前記v軸に沿って少なくとも2本の特定線を前記板ガラ
スに引き、これらの特定線上に各々温度曲線を与え、 前記2本の特定線で挟まれたところにある任意の交点の
温度を、この交点を通るu軸に沿った仮想線を前記2つ
の温度曲線に掛け渡して2つの温度曲線上の2つの温度
を求め、これら2つの温度に基づいて内挿法で算出する
ことを特徴とした板ガラスの自重曲げ推定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28556498A JP2000109331A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 板ガラスの自重曲げ推定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28556498A JP2000109331A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 板ガラスの自重曲げ推定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000109331A true JP2000109331A (ja) | 2000-04-18 |
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JP28556498A Pending JP2000109331A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 板ガラスの自重曲げ推定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000109331A (ja) |
Cited By (4)
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-
1998
- 1998-10-07 JP JP28556498A patent/JP2000109331A/ja active Pending
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